JP3052203B1 - 自閉式引戸の全開保持装置 - Google Patents

自閉式引戸の全開保持装置

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JP3052203B1
JP3052203B1 JP10368334A JP36833498A JP3052203B1 JP 3052203 B1 JP3052203 B1 JP 3052203B1 JP 10368334 A JP10368334 A JP 10368334A JP 36833498 A JP36833498 A JP 36833498A JP 3052203 B1 JP3052203 B1 JP 3052203B1
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重剛 江島
雄治 山本
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Sanwa Shutter Corp
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Abstract

【要約】 【課題】戸体1を壁内に収納する自閉式引戸において、
全開保持装置16を点検、調整できるようにする。 【解決手段】戸体1を開口部の開放時に壁内に引き込み
収納する自閉式引戸において、該戸体1を全開位置で保
持する全開保持装置16を開口部Aの上方で前面に点検
カバー15を設けた引戸枠5に取付け、被保持具17を
戸体1の戸先側引き残し部1´の上方に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、戸体を開口部の開
放時に壁内に引き込み収納する自閉式引戸の全開保持装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、戸体を手で開放すると自動閉鎖機
構により自動的に閉鎖される自閉式引戸において、例え
ば荷物の搬入の際などに戸体を全開位置で停止させてお
きたいとする要望があり、戸体を全開位置で所定時間
(あるいは閉鎖方向に一定以上の外力(人の操作)が加
えられるまで)保持しておく全開保持装置が採用されて
いた。そして、これらの全開保持装置は、戸体に設けら
れる被保持具が戸体の戸尻側端の上方に設けられる関係
上、これに対応する位置(戸袋部の奥部)に取付けられ
ており、全開保持装置を点検、調整する場合には点検パ
ネルを取り外ずして行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、戸体
の収納部に点検パネルを設けず、戸体を収納する戸袋部
の表面を周囲の壁面と同じ壁材で仕上げ、開口部の開放
時には戸体を壁内に収納するタイプの自閉式引戸が採用
されるようになり、従来の戸袋部の奥部に全開保持装置
を設ける構造では全開保持装置の調整、点検が出来ない
と言う問題があった。
【0004】本発明は上記課題を解決すべく創作された
もので、戸体を開口部の開放時に壁内に引き込み収納す
る自閉式引戸において、戸袋部に点検パネルや、専用の
点検口を設けなくとも全開保持装置の点検や調整ができ
る自閉式引戸の全開保持装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が採用した技術手段は、戸体を開口部の開放時
に壁内の戸袋部に引き込み収納する自閉式引戸であっ
て、開口部上方から壁内の戸袋部上方に跨って上枠を設
け、該上枠の前面で開口部上方の部位に点検カバーを設
け、該上枠に戸体を走行自在に吊持するハンガーレール
を、戸袋部上方の部位では上枠に固定した受金具に戸先
側端部を係止し、開口部上方の部位では上枠に螺子止め
することで、メンテナンス時に取外し可能に取付け、通
常時には戸体を全開位置に保持し、且つ、火災時には配
線コードを通じて送られる火災報知設備からの電気信号
により戸体の保持を解除する全開保持装置を、開口部上
方の上枠に前記ハンガーレールの上方に位置させて設置
し、被保持具を戸体の戸先側引き残し部の上方に取付け
たことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図1、図2を参照して説明する。図1は自閉式引戸の
全体正面図、図2は戸体が全開位置にある場合の自閉式
引戸の縦断面図であって、自閉式引戸は、開口部Aを開
閉する戸体1と、該戸体1を走行自在に吊持するハンガ
ーレール2と、該ハンガーレール2が取付けられると共
に開口部A及び壁面の内部に戸袋部(開口部の開放時に
戸体を引き込んで収納する空間)を形成する引戸枠5と
からなり、戸体1がハンガーレール2に沿って走行する
ことで開口部Aの開閉がなされる。尚、該戸体1は上部
に設けられたハンガーローラ11、11によりハンガー
レール2に走行自在に吊持され、下端は床面に固定され
た図示しない振れ止めローラにより案内されている。
【0007】該引戸枠5は、開口部Aの左右に立設され
る戸先側竪枠7と戸尻側竪枠8と前記戸袋部の最奥(図
1の右端)に立設された壁内竪枠9と、これらの上部を
連結する上枠6とからなり、全体が下向きに開口した略
E字状に構成されている。また該上枠6は、水平辺6a
と垂直辺6bとから断面視略逆L字状に形成されてお
り、該垂直辺6bにはハンガーレール2や後述する全開
保持装置16が取付けられている。また該垂直辺6bに
対向する位置(見込み方向の前側)で、開口部Aの上方
(戸先側竪枠7と戸尻側竪枠8の間)には取外しできる
点検カバー15が装着されている。
【0008】自閉式引戸の周囲の壁面は、いわゆる軽鉄
間仕切と称される間仕切り壁で床と天井間に立設したス
タッド材(図示せず)の両面に壁材(石膏ボード)Kを
張ったもので、該自閉式引戸の戸袋部の(見込み方向
の)前後面及び開口部A上方の垂直辺6bの後面も、周
囲の壁面と同じように壁材Kを張って仕上げられてお
り、内部の点検ができない構造となっている。
【0009】ハンガーレール2は、断面略コ字状のレー
ル受台21と該レール受台21の垂直面に固着された断
面略J字状のレール本体22とからなり、戸尻側端部を
垂直辺6bに固定された受金具4に差し込んで係止さ
せ、開口部Aの上方に位置する戸先側の部位(点検カバ
ー15を取り外して作業可能な部位)を螺子で螺着する
ことで垂直面6bに取付けられている。該ハンガーレー
ル2は、開口部A及び点検カバー15を取り外した際の
開口から手の届かない壁内においては螺子等で取付けを
行わず、前記受金具4に戸尻側端部を差し込むだけの構
造としたので、戸先側部位の螺子を取り外ずして、全体
を戸先側に引き出すだけで取り外すことが出来る。
【0010】また該ハンガーレール2において、レール
本体22は戸尻側を高く戸先側を低く長さ方向に全体を
傾斜させてレール受台21に取付けられており、戸体1
はレール本体22の傾斜と戸体1の自重により自動閉鎖
する構造となっている。
【0011】16は、全開保持装置16であって装置本
体16aと舌片状の板バネ片16bとからなり、後述す
る戸体1の戸先側に取付けられた被保持具17のローラ
体17bを、該板バネ片16bの傾斜面16dに当接さ
せて係止することで、戸体1を全開位置に保持する構造
となっている。そして該全開保持装置16は、開口部A
の上方(戸先側竪枠7と戸尻側竪枠8の間)で前記点検
カバーの裏側に位置し、さらに戸尻側竪枠8に近接して
引戸枠5に(詳しくは上枠6の垂直辺6bに)取付けら
れている。さらに該装置本体16aには、建物に設置さ
れた図示しない火災報知設備から配線コード16cで電
気的に接続された図示しない電磁ソレノイド機構が内蔵
されており、火災時には、前記火災報知設備からの火災
信号を受けて前記電磁ソレノイドが作動することで板バ
ネ片16bが上動し、被保持具17の係止が解除されて
戸体1は自動閉鎖する構造となっている。
【0012】また該配線コード16cは、前記火災報知
設備から建物躯体に配設された電気配管を通じ、さらに
戸先側竪枠7に穿設された図示しない配管穴から引戸枠
5内に引き込まれて全開保持装置16に接続されてい
る。ここで全開保持装置16を、取外し可能なハンガー
レール2を利用して従来のように戸袋部の奥部(ハンガ
ーレール2の戸尻側端部)に取付けることが考えられる
が、ハンガーレール2を取り外す時に配線コード16c
がじゃまになるので、本実施の形態のような配線コード
を有する全開保持装置には採用することができない。
【0013】前述の被保持具17は、断面略逆L字状の
取付板17aと該取付板の上辺に固定されたローラ体1
7bとからなり、全開時に該ローラ体17bが前記傾斜
面16dに当接するように位置させて戸体1に取付けら
れている。具体的には、戸体1の戸先側であって全開時
に開口部Aに引き残しとなる戸先側引き残し部1´の上
方に戸先側ハンガーローラ11を利用して取付けられて
おり、少なくとも戸体1の全開時に該ローラ体17bが
前記傾斜面17dより戸尻側に位置するように取付ける
必要がある。
【0014】また戸体1には制動装置80が取付けられ
ており、該制動装置80に軸支されたピニオンギヤ81
と、ハンガーレール2に設けられた開、閉ラック体8
2、83とが歯合することで、全開及び全閉付近で戸体
1の走行に制動力が働き、戸体1と引戸枠5との衝突音
の軽減が図られている。
【0015】また本実施の形態の自閉式引戸は、ハンガ
ーレールの傾斜と戸体の自重を利用して自動閉鎖させ
る、いわゆる傾斜レール式と呼ばれるものであるが、自
閉機構は傾斜レール式に限定されるものではなく、例え
ばゼンマイばねを利用して戸体を閉鎖方向に付勢する専
用の自閉装置を用いたものでも良い。
【0016】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、戸体を
開口部の開放時に壁内の戸袋部に引き込み収納する自閉
式引戸であって、開口部上方から壁内の戸袋部上方に跨
って上枠を設け、該上枠の前面で開口部上方の部位に点
検カバーを設け、該上枠に戸体を走行自在に吊持するハ
ンガーレールを、戸袋部上方の部位では上枠に固定した
受金具に戸先側端部を係止し、開口部上方の部位では上
枠に螺子止めすることで、メンテナンス時に取外し可能
に取付け、通常時には戸体を全開位置に保持し、且つ、
火災時には配線コードを通じて送られる火災報知設備か
らの電気信号により戸体の保持を解除する全開保持装置
を、開口部上方の上枠に前記ハンガーレールの上方に位
置させて設置し、被保持具を戸体の戸先側引き残し部の
上方に取付けたので、点検カバーを開くことで、全解保
持装置の点検、調整をすることができる。さらには、メ
ンテナンス時にハンガーレールを取り外す場合にも、全
開保持装置の配線コード等がじゃまになることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】自閉式引戸の全体正面図。
【図2】戸体が全開位置にある場合の自閉式引戸の縦断
面図。
【符号の説明】
1 戸体 1´ 引き残し部 2 ハンガーレール 5 引戸枠 16 全開保持装置 17 被保持具 A 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05F 1/04 E05C 17/60 E05F 15/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】戸体を開口部の開放時に壁内の戸袋部に
    き込み収納する自閉式引戸であって、開口部上方から壁
    内の戸袋部上方に跨って上枠を設け、該上枠の前面で開
    口部上方の部位に点検カバーを設け、該上枠に戸体を走
    行自在に吊持するハンガーレールを、戸袋部上方の部位
    では上枠に固定した受金具に戸先側端部を係止し、開口
    部上方の部位では上枠に螺子止めすることで、メンテナ
    ンス時に取外し可能に取付け、通常時には戸体を全開位
    置に保持し、且つ、火災時には配線コードを通じて送ら
    れる火災報知設備からの電気信号により戸体の保持を解
    除する全開保持装置を、開口部上方の上枠に前記ハンガ
    ーレールの上方に位置させて設置し、被保持具を戸体の
    戸先側引き残し部の上方に取付けたことを特徴とする自
    閉式引戸の全開保持装置。
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JP6335593B2 (ja) * 2014-04-04 2018-05-30 株式会社くろがね工作所 非常解除型開放ストッパー装置付引戸装置

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