JP3052173B2 - 誤ダイヤル防止装置 - Google Patents

誤ダイヤル防止装置

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JP3052173B2
JP3052173B2 JP5163954A JP16395493A JP3052173B2 JP 3052173 B2 JP3052173 B2 JP 3052173B2 JP 5163954 A JP5163954 A JP 5163954A JP 16395493 A JP16395493 A JP 16395493A JP 3052173 B2 JP3052173 B2 JP 3052173B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイヤルパルス回線に
接続される電話機の誤ダイヤル防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤルパルス回線の交換機は、ループ
が一旦形成された回線のループ電流のパルス状の変化を
ダイヤル信号として検知し、そのパルス数に対応する番
号の回線を発呼して、通話相手側の呼出しを行なってい
る。
【0003】図5は、このようなダイヤルパルス回線の
局線L1、L2に接続される従来の電話機10の構成を
示している。
【0004】この電話機10の端子11a、11bに接
続された局線L1、L2は、フックスイッチ12を介し
て通話回路13に接続されており、送受器(図示せず)
のオフフック操作によってフックスイッチ12がオンす
ると、局線L1、L2と通話回路13とによるループが
形成され、交換機1側からの給電によるループ電流が流
れる。交換機1は電話機10がオフフック状態になった
ことをこのループ電流によって検知する。
【0005】ダイヤル装置14は、ダイヤルキー15
と、ダイヤルキー15のうち操作されたキーを検知し、
そのキーの番号と同数のパルスを出力するパルス発生手
段16と、パルス発生手段16からのパルスによってル
ープ電流を断続するスイッチ17とによって構成されて
おり、利用者が通話相手のダイヤル番号に従ってダイヤ
ルキー15を操作すると、その各番号に対応した数のパ
ルスによってループ電流が断続され、この相手側のダイ
ヤル番号が交換機1へ伝達される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のダイヤルパルス式の電話機10では、ループ
が一旦形成された後に、故意にあるいは誤ってフックス
イッチ12を手等で短時間にオンオフすると、ダイヤル
操作の場合と同様にループ電流がパルス状に断続されて
交換機1へ伝達されてしまう。交換機1側では、このオ
ンオフ操作によるループ電流の断続をダイヤル操作によ
る正規の動作と区別できないため、利用者の希望してい
ない相手へ誤った発呼をしてしまう。また、このような
フック操作は、料金徴収式の電話機において、その電話
設置者の不利益を与える相手(料金体系の異なる電報や
国際電話)への通話に利用される恐れがあった。
【0007】この誤ダイヤルを防止するために、フック
スイッチが一度オン状態になると、外部から操作できな
い別のスイッチによって通話終了までループを維持させ
ることも考えられるが、この誤ダイヤル防止のためだけ
に新たなスイッチを設けることは、コストの面等から不
利である。
【0008】本発明は、この課題を解決し、ループを維
持させるための新たなスイッチを設けることなく、フッ
クスイッチの手操作による誤ダイヤルを防止できる誤ダ
イヤル防止装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の誤ダイヤル防止装置は、送受器のオフフッ
ク操作によって回線にループを形成させるフックスイッ
チと、操作されたダイヤルに応じたパルスで前記ループ
内に設けられたスイッチをオンオフ駆動して交換機側へ
ダイヤル番号を伝達させるダイヤル装置とを有するダイ
ヤルパルス式電話機に設けられ、前記フックスイッチの
連続的なオンオフ操作による誤ダイヤルを防止する誤ダ
イヤル防止装置であって、前記フックスイッチのオンオ
フを検出し、該オンオフに対応した検出信号を出力する
オンオフ検出手段と、前記オンオフ検出手段からの検出
信号を受け、前記フックスイッチのオフ時間が所定時間
より短いか否かを判定するオフ時間判定手段と、前記フ
ックスイッチのオフ時間が前記所定時間より短いと判定
されたとき、前記交換機が前記回線の利用終了を検知す
るのに必要な時間だけ前記ダイヤル装置の前記スイッチ
をオフ状態にする強制切断手段とを備えている。
【0010】
【作用】このように構成したため、本発明の誤ダイヤル
防止装置では、フックスイッチのオフ時間がオフ時間判
定手段によって所定時間より短いと判定されたとき、強
制切断手段によって、交換機が回線の利用終了を検知す
るのに必要な時間だけダイヤル装置のスイッチがオフ状
態となり、回線が強制的に切断される。
【0011】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。図1は、一実施例の誤ダイヤル防止装置を備え
た電話機20の構成を示している。なお、この図におい
て、従来装置と同一構成のものには、同一符号を付して
いる。
【0012】この電話機20には、前記した従来の電話
機10と同様に、端子21a、21bに接続されている
局線L1、L2と通話回路13との間に、フックスイッ
チ12、ダイヤル装置14′が設けられている。ダイヤ
ル装置14′は、パルス発生手段16からのパルス出力
と後述する誤ダイヤル防止装置21からの切断パルスと
をオア回路18に入力し、そのオア回路18の出力によ
ってスイッチ17をオンオフ駆動する。なお、このスイ
ッチ17は通常はオン状態で、オア回路18からのパル
スが入力しているときだけオフ状態(または、高抵抗状
態)になる。
【0013】誤ダイヤル防止装置21のオンオフ検出手
段22は、フックスイッチ12がオン状態か否かを検出
し、その状態に応じた検出信号を出力する。この検出の
方法としては、例えばフックスイッチ12自身を2連構
造とし、その一方をループ形成用に用い他方をオンオフ
検出用に用いる方法や、光学的あるいは磁気的なセンサ
でフックスイッチ12のオンオフを検出する方法、ある
いはループ電流の変化から間接的にフックスイッチ12
のオンオフを検出する方法等がある。
【0014】オフ時間判定手段23は、オンオフ検出手
段22からの検出信号を受け、その検出信号がオフ状態
になってから所定時間T1の間にオン状態へ変化したか
否かを判定する。この時間T1は、交換機1がダイヤル
パルスと認めるパルス周期の範囲より長く、且つ回線が
切断されたと判定できる時間よりも短い時間に予め設定
されている。
【0015】強制切断手段24は、オフ時間判定手段2
3でフックスイッチ12のオフ時間が所定時間T1より
短いと判定されたとき、ダイヤル装置14′のスイッチ
17を所定時間T2だけオフ状態にするためのパルスを
オア回路18へ出力する。なお、この時間T2は、交換
機1が回線切断と判断できる時間に予め設定されてい
る。
【0016】したがって、図2の(a)に示すように、
フックスイッチ12が送受器のオフフック操作によって
t1時にオン状態となってから、手動によるフックスイ
ッチ12への操作によってt2時にフックスイッチ12
がオフ状態になると、そのオフ時間T0がT1より短い
か否かが判定され、この図のようにそのオフ時間T0が
T1より短いときには、オフ時間判定手段23から図2
の(b)のような判定信号がt3時に出力される。
【0017】この判定信号を受けた強制切断手段24
は、図2の(c)に示すようにt3時までオン状態であ
ったダイヤル装置14′のスイッチ17をT2時間だけ
オフ状態にするためのパルスをオア回路18へ出力す
る。
【0018】この強制切断によって、交換機1はこの局
線L1、L2に接続された電話機20がオンフック状態
になったと判断して、手操作によるパルスを無効にす
る。このため、フックスイッチ12の手操作による誤ダ
イヤルおよび故意の不正ダイヤル操作は防止される。
【0019】このようなフック操作がなされずに、利用
者が正規のダイヤル操作によって、通話相手の番号にし
たがってダイヤルキーの操作を行なうと、その番号に対
応した数のパルスでスイッチ17がオンオフする。この
ため、この相手側の番号が交換機1に伝達され、相手回
線が発呼される。この発呼に対して相手が応答(オフフ
ック)して通話が行なわれた後、利用者が送受器をオフ
フックし、そのオフ時間がT2時間を越えた場合には、
スイッチ17はオン状態のままで切り替わらないが、フ
ックスイッチ自身のオフ時間によって、交換機1が回線
の切断を検知する。
【0020】
【他の実施例】前記実施例は、加入者電話等のように料
金徴収を電話機自身で行なわない電話機に本発明を適用
していたが、料金の徴収を電話機自身で行なう料金徴収
式の電話機についても本発明を適用できる。
【0021】図3は、本発明の誤ダイヤル防止装置を備
えた料金徴収式の電話機30の構成を示している。この
電話機30は、前記実施例と同様のフックスイッチ1
2、通話回路13、ダイヤル装置14′およびオンオフ
検出手段22の他に、課金信号検出回路31、徴収装置
32およびこれらを制御する制御部33とを備えてい
る。
【0022】課金信号検出回路31は、料金徴収のため
に交換機1から局線L1、L2へ送出される課金信号を
検出し、その検出信号を制御部33へ送出する。
【0023】また、徴収装置32は、利用者によって投
入される硬貨の有無を制御部33へ知らせるとともに、
制御部33からの徴収信号によって投入硬貨を徴収す
る。
【0024】制御部33は、マイクロコンピュータで構
成され、オンオフ検出回路22からの検出信号を受けて
誤ダイヤルを防止する処理と、課金信号に基づいて料金
を徴収させる処理と、電話設置者の不利益になるダイヤ
ル番号が交換機1へ伝達されないように規制する処理と
を、予め記憶されたプログラムに従って実行する。
【0025】図4は、この制御部33の処理手順を示し
ている。以下、このフローチャートにしたがって、この
電話機30の動作を説明する。
【0026】利用者によって送受器がオフフック操作さ
れてループが形成され、硬貨が投入された後、ダイヤル
キーが押されると、ダイヤル装置14′は、押されたキ
ーの番号に応じた数のパルスをスイッチ17へ出力し
て、ループ電流をそのパルスににしたがって断続させ、
その番号を交換機へ伝達させる。
【0027】一方、制御部33では、フックスイッチ1
2がオン状態になったことがオンオフ検出手段22から
の信号によって検知されると、フックスイッチ12がオ
フ状態に戻るか否かを判定しながら、操作されたダイヤ
ルキーを調べ、そのダイヤル番号が、予め設定されてい
る禁止番号であるか否かを判定する(S1〜4)。
【0028】この禁止番号としては、例えば、電報や国
際電話のように料金体系が通常の通話と異なり電話設置
者に不利益となるような局番が予め設定されている。
【0029】このダイヤル操作の間に、フックスイッチ
12がオフ状態に戻り、しかもそのオフ時間がT1より
短い場合には、利用者によってフックスイッチ12が故
意あるいは誤ってオンオフ操作されたものと判断し、ス
イッチ17をT2時間オフ状態にした後、S1の処理へ
戻る(S5、6)。
【0030】このため、交換機1側では、この回線は切
断されたと判定して、それ以前のダイヤルパルスを無効
にするので、フックスイッチ12の手動操作による誤ダ
イヤルは防止される。また、禁止番号が押された場合に
も、スイッチ17がT2時間オフ状態となるため、電話
設置者の不利益となる番号のダイヤル送出は防止され
る。
【0031】ダイヤル操作中に手動によるフックスイッ
チ12操作が行なわれず、しかもその番号が禁止番号で
ないときには、徴収装置32に硬貨が投入されているか
否かが判定され、投入硬貨がなければS6の禁止番号の
ときと同様にスイッチ17がT2時間オフ状態となる
(S7)。投入硬貨があり、しかも、禁止番号でない相
手側の番号が全て操作されると、交換機1は、その番号
の相手回線に対して発呼をかけ、相手側が応答すると最
初の課金信号(応答課金信号)を局線L1、L2に送出
する。
【0032】この課金信号が課金信号検出回路31で検
出されると、制御部33は、徴収装置32に対して徴収
信号を送出し、予め利用者によって投入されていた硬貨
を徴収させる(S8、9)。
【0033】この課金後の通話継続中、交換機1からは
所定時間毎に課金信号(周期課金信号)が送出されるた
め、電話側では、投入硬貨がなくなるまで、課金信号の
入力毎に硬貨を徴収する。この間にフックスイッチ12
がオフ状態に変化した場合には、処理S5によってその
オフ時間がT1より短いか否かが判定され、T1より短
いときには、スイッチ17によって回線が切断される
(S10〜12)。
【0034】また、最後の硬貨が徴収されてから次の課
金信号が検出された時には、処理S6によって、スイッ
チ17がオフ状態となり、回線が切断される。
【0035】処理S2あるいはS10でフックスイッチ
12のオフ状態が検出され、しかもそのオフ時間がT1
以上と判定された場合には、正規のオフフック操作によ
って通話が終了したものとして、残り硬貨が返却される
(S13)。
【0036】このように、この電話機30では、フック
スイッチ12のオフ時間がT2のときには通話が終了し
たものとして残り硬貨を返却し、オフ時間がT2より短
いときには、手操作によってフックスイッチ12が操作
されたものとして、硬貨の返却をせずに、一旦回線を切
断して、次のダイヤル操作に備えるようにしているの
で、利用者が誤ってフックスイッチをオンオフ操作した
場合や、複数の通話相手に対して連続的に通話を行なう
ために、送受器をオンフックしないで手でフックスイッ
チをオンオフした場合に、硬貨を投入しなおさなくて済
む。
【0037】なお、この電話機では、課金信号を受ける
毎に料金を徴収していたが、電話設置者が割増料金を受
けるような場合には、制御部33が交換機1から送出さ
れてくる課金信号の周期に基づいてその課金信号の周期
より短い割増周期を決定し、その割増周期で料金の徴収
を行なう。
【0038】また、前記実施例のオンオフ検出手段は、
フックスイッチ12のオンオフを直接検出していたが、
ループ電流の有無によってフックスイッチのオンオフを
間接的に検出するようにしてもよい。この場合には、ダ
イヤル操作によるループ電流の変化とフックスイッチの
オンオフによるループ電流の変化とを区別できるよう
に、ダイヤル装置のスイッチがパルスによってオンオフ
している間だけ、フックスイッチのオンオフ検出を停止
させるように制御する。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の誤ダイヤ
ル防止装置は、フックスイッチのオフ時間が所定時間よ
り短いと判定されたときに、ダイヤル装置のスイッチを
所定時間オフ状態にすることによって、回線を強制的に
切断している。
【0040】このため、ループを維持させるための新た
なスイッチを設けることなく、フックスイッチへのオン
オフ操作による誤ダイヤルや不正ダイヤルを確実に防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の誤ダイヤル防止装置を備え
た電話機の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例の各部のタイミング図である。
【図3】本発明の誤ダイヤル防止装置を備えた料金徴収
式の電話機の構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した実施例の制御手順を示すフローチ
ャートである。
【図5】従来の電話機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 交換機 12 フックスイッチ 13 通話回路 14′ ダイヤル装置 15 ダイヤルキー 16 パルス発生手段 17 スイッチ 18 オア回路 20 電話機 21 誤ダイヤル防止装置 22 オンオフ検出手段 23 オフ時間判定手段 24 強制切断手段 30 電話機 31 課金信号検出回路 32 徴収装置 33 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富岡 英雄 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アン リツ株式会社内 (72)発明者 池沢 勇 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 嶋田 郁子 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 塚田 雅明 東京都目黒区下目黒二丁目2番3号 株 式会社田村電機製作所内 (72)発明者 高橋 博之 東京都目黒区下目黒二丁目2番3号 株 式会社田村電機製作所内 (56)参考文献 特開 平6−62111(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04M 1/66 H04M 1/31 H04M 17/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送受器のオフフック操作によって回線にル
    ープを形成させるフックスイッチと、操作されたダイヤ
    ルに応じたパルスで前記ループ内に設けられたスイッチ
    をオンオフ駆動して交換機側へダイヤル番号を伝達させ
    るダイヤル装置とを有するダイヤルパルス式電話機に設
    けられ、前記フックスイッチの連続的なオンオフ操作に
    よる誤ダイヤルを防止する誤ダイヤル防止装置であっ
    て、 前記フックスイッチのオンオフを検出し、該オンオフに
    対応した検出信号を出力するオンオフ検出手段と、前記オンオフ検出手段からの検出信号を受け、前記フッ
    クスイッチのオフ時間が所定時間より短いか否かを判定
    するオフ時間判定手段と、 前記フックスイッチのオフ時間が前記所定時間より短い
    と判定されたとき、 前記交換機が前記回線の利用終了を
    検知するのに必要な時間だけ前記ダイヤル装置の前記ス
    イッチをオフ状態にする強制切断手段とを備えたことを
    特徴とする誤ダイヤル防止装置。
JP5163954A 1993-06-08 1993-06-08 誤ダイヤル防止装置 Expired - Lifetime JP3052173B2 (ja)

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JPH06350693A JPH06350693A (ja) 1994-12-22
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