JP3051451B2 - PCRを用いたサルモネラ(Salmonella)の検出のための、特異的マーカーの使用 - Google Patents

PCRを用いたサルモネラ(Salmonella)の検出のための、特異的マーカーの使用

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、分子生物学の分野、及び、属、種、あるい
は血清型レベルでのバクテリアの同定において有用であ
る遺伝子マーカーの選択のために、ランダムに増幅した
核酸フラグメントを使用することに関する。さらに、本
発明は、サルモネラの検出のために有用な特異的DNAマ
ーカー配列、及び、未知のバクテリアがサルモネラ属の
メンバーであるかどうかを決定するために、その診断用
マーカーを使用することに関する。
発明の背景 微生物学の分野の必要な方向性は、属、種、あるいは
血清型レベルで、微生物を明確に同定できることであ
る。正確な同定は、研究室における必須の道具であるだ
けでなく、食品原料の加工、農産物の生産、及び地下水
のような環境媒体の監視における、微生物汚染の制御に
重要な役割を果たす。微生物汚染に適応される規定の厳
重性が増すと、汚染の監視に費やさなければならない労
働源も相応して増加してきた。
最も重大な関心は、病原微生物の検出と制御である。
広範囲の微生物が病原となると分類されているが、エシ
ェリキア(Escherichia)、サルモネラ、リステリア(L
isteria)、及びクロストリディア(Clostridia)のよ
うな少数のバクテリアグループに、主に注目が集められ
ている。病原体の同定は、典型的には、生育あるいは運
動性の特徴のような表現型の様相や、免疫学的及び血清
学的な特徴を分類する方法に依存してきた。選択的な生
育法や免疫学的な方法は、バクテリアの同定のために選
択される慣例的な方法であり、特定の属の中の非常に多
数の種を推定的に検出するのには、有効となり得る。し
かしながら、これらの方法は、時間がかかり、また誤り
を生じやすい。選択的な生育法は、経験に富んだ研究者
による主観的な分析が後に続く、選択培地での培養及び
別器培養を必要とする。免疫学的な検出(例えば、エラ
イサ(ELISA))は、より迅速で特異的であるが、それ
でもかなりの集団の微生物の生育と適切な抗原の単離を
必要とする。これらの理由のために、核酸配列を基にし
たバクテリア病原体の検出に関心が向けられてきてい
る。
例えば、バクテリアのリボソームに関連した塩基配列
は、しばしば属を超えて高度に保存されており、それ
故、同定のために有用であることはよく知られている
(Webster、U.S.4,717,653及びU.S.5,087,558;Enns,Rus
sel K.Lab.Med.、19、295、(1988);Mordarski、M.So
c.Appl.Bacteriol.Tech.Ser.、20(Chem.Methods Bac
t.Syst.)、41、(1985))。Weisburg等(EP 51736)
は、PCR増幅及び大腸菌の16SrDNAにハイブリダイゼーシ
ョンするための標的ヌクレオチドの標識に関する、病原
微生物の検出と同定のための方法を開示し、また、Lane
等(WO 9015157)は、真正細菌の23Sあるいは16SrRNA
の保存された領域にハイブリダイズするユニバーサル
(universal)核酸プローブを教示している。
バクテリアのリボソーム核酸は、高度に保存された配
列を含むが、それらは、微生物の同定に有用な塩基配列
の保存の、唯一の起源ではない。Wheatcroft等(CA 20
55302)は、種々のリゾビウム(Rhizobium)菌株を検出
するための特徴的なDNA配列により隣接された、転移因
子の選択について述べている。同様に、Tommassen等(W
O 9011370)は、グラム陽性のバクテリアを同定及び検
出するための、ポリヌクレオチドプローブと方法を開示
している。Tommassen等の方法は、グラム陽性の属を通
して高度に保存されていることが知られている、外膜タ
ンパク質OmpAの比較的短いフラグメントに相当するプロ
ーブに依るものである。Atlas等(EP 517154)は、ギ
アルディン(giardin)タンパク質をコードする遺伝子
領域に相補的な配列を有するプローブをデザインするこ
とに基づいた、ギアルディア種(Giardia sp.)を検出
するための核酸ハイブリダイゼーション法を教示する。
Webster、J.A.等(U.S.4717653)は、未知の微生物の制
限酵素消化したDNAのクロマトグラフィーパターンを、
少なくとも2種の既知の異なる微生物の同等のクロマト
グラフィーのパターンと比較することに基づいた、バク
テリアの分類方法の開示において、rRNAの利用を拡張し
た。制限酵素消化されたDNAは、既知の試験微生物から
のあるいはそれに由来するリボソームRNAの情報を含む
核酸と、ハイブリダイズあるいは再会合された。このWe
bster等の方法は、それに対して未知の「フィンガープ
リント」が比較される、特定のバクテリアの属に対応す
る、特徴的なバクテリアの核酸「フィンガープリント」
を効果的に樹立する。
同様に、WO/9304202は、分析鎖(analyte strand)
におけるサルモネラのヌクレオチド配列にハイブリダイ
ズすることのできる、オリゴヌクレオチドの単離、及び
この鎖をサルモネラのゲノムの一部とハイブリダイゼー
ションすることに関する、サルモネラを検出するための
方法を教示する。その新規のオリゴヌクレオチドは、サ
ルモネラのinvABCオペロンに由来する。invABCオペロン
は、サルモネラゲノム中に高度に保存されていることが
知られている、既知の配列である。
さらに、EP/0395292は、プライマーの少なくとも一つ
が、ゲノムの既知の保存された配列からデザインされ
た、標的微生物のゲノムの可変領域を増幅するプライマ
ー対を用いて、微生物に特異的なDNAプローブを作製す
る方法を述べる。この方法により作製されたプローブ
は、次に、標準的なハイブリダイゼーション技術を用い
て、サルモネラのような特定の微生物の存在を検出する
ために使用される。当該技術分野における他の方法と同
じように、EP/0395292は、診断用マーカーの開発のため
の、検出される微生物のゲノム中の既知の配列あるいは
遺伝子の知識が必要である。
上記の方法は、バクテリアの検出に有用であるが、各
々、前もって特定のバクテリアグループに高度に保存さ
れていることが知られている、遺伝子、タンパク質、あ
るいは他の特別な配列の知識を必要とする。代わりの方
法は、そのバクテリアの全ての種に共通な、特定の非表
現型の遺伝子マーカーに対する、バクテリアのゲノムDN
Aの非標的(nontargeted)分析に関する。例えば、一つ
の点突然変異に基づく遺伝子マーカーは、制限酵素分析
のDNAバンディングパターンを区別することにより、検
出されるかもしれない。制限酵素は、DNAを特定の配列
で切断するので、この部位の中の点突然変異は、認識部
位を損失または獲得することとなり、異なった長さの制
限フラグメントをその領域において生じる。DNA断片の
挿入、欠失、あるいは逆位によりひき起こされる突然変
異もまた、DNA制限フラグメントの長さの変化をもたら
す。遺伝子型間で長さの異なるゲノムの制限フラグメン
トは、サザンブロット(Southern,E.M.、J.Mol.Biol.9
8、503、(1975))で検出できる。典型的には、ゲノム
DNAは、選択されるいかなる制限酵素でも消化され、そ
のフラグメントは、電気泳動的に分離され、次に、検出
用に適当に標識されたプローブに対してハイブリダイズ
される。この方法により検出される配列の変異は、制限
酵素断片長多型あるいはRFLP(Botstein等、Am.J.Hum.G
enet.、342、314(1980))として知られている。RFLP
遺伝子マーカーは、表現型に発現されない突然変異にお
ける遺伝子の変化を検出するのに特に有用であり、非常
に正確な診断道具として使える。
遺伝子の多型マーカーを同定する別の方法は、任意の
配列からなる短いプライマーを用いたDNA増幅を使用す
る。これらのプライマーは、「ランダム増幅された多型
DNA(ramdom amplified polymorphic DNA)」、ある
いは「RAPD」プライマー、Williams等、Nucl.Acids.Re
s.、18、6531(1990)及びU.S.5,126,239;(また、EP
0 543 484 A2、WO 92/07095、WO 92/07948、WO
92/14844、及びWO 92/03567)と呼ばれる。RAPD法は、
標準的な増幅バッファー、dATP、dCTP、dGTP、TTP、及
びTaqのような耐熱性DNAポリメラーゼを用いて、2本鎖
あるいは1本鎖のいづれかで、標的でない、任意のDNA
配列を増幅する。プライマーのヌクレオチド配列は、典
型的に、約9から13塩基の長さで、50から80%の間のG
+C含量を有し、パリンドローム配列を含まない。遺伝
子多型のRAPD検出は、より少ない時間ででき、より多く
の情報を与え、そして容易に自動化できる点において、
RFLPより進んでいる。多型の検出に対するその感度のた
めに、RAPD分析及びRAPD/PCR法に基づく変法は、動物界
と植物界の両方において、種あるいは非常に近縁の属内
の遺伝子変異を分析するために選択される方法となって
いる。例えば、Landry等(Genome、36、580、(199
3))は、形態学的には異ならない、微小寄生キバチ(m
inute parasitic wasps)の様々な種を区別するため
に、RAPD分析を使用することを論じる。Van Belkum等
(Mol.Biochem Parasitol 61、69、(1993))は、ギ
アルディ(Giardi)の様々な種の区別のために、PCR−R
APDを使用することを教示する。
共通に譲渡された出願、USSN 07/990,297において、
出願人等は、特定の微生物の存在を検出するために用い
る、ダブルネスティッド(double−nested)PCR法を開
示する。この開示は、第一に、各々個々の微生物に対し
て、その微生物の診断用となる、ランダムな特異的DNA
断片を同定することを記述する。この診断用の核酸断片
を同定し獲得するために、シングルプライマーRAPD分析
を用いて、一連の多型マーカーが、対象となる各微生物
から作製される。各微生物からのこのRAPDシリーズは、
他の微生物に同様に作製されたRAPDシリーズと比較さ
れ、次に、このグループの全てのメンバーに特異的なRA
PDマーカーが選択される。この特異的なマーカーは、次
に、単離、増幅、シークエンスされる。次いで、各マー
カーのダブルネスティッドPCRに適した外側のプライマ
ーと内側のプライマーが、開発されるであろう。これら
のプライマーは、RAPDマーカー内の配列断片からなり、
その中で、内側のプライマー組は、核酸の標的断片の
3′末端に相補的である。これらのネスティッドプライ
マーは、次に、特定の微生物の存在を明確に検出するた
めのネスティッドPCR増幅に用いられるであろう。
本発明の方法において、出願人等は、遺伝学的に近縁
の集団の全ての個体に対して、その存在が診断用となる
配列あるいはマーカーを同定するためのこのRAPD方法論
を、より詳細に適応し、より完全に述べている。本発明
の方法は、第一に、診断用フラグメントと呼ばれるRAPD
増幅産物を生産するための、特定の属、種、あるいは亜
種の中の代表数(a representative number of)の
個体のゲノムDNAのRAPD増幅に関する。この診断用フラ
グメントは、試験された個体の90%以上のRAPD結果に存
在しなければならない。次に、その診断用フラグメント
からの配列の情報により、固有の診断用マーカーを定義
するための、その診断用フラグメント内の最適なPCRプ
ライマー結合部位が同定できる。このマーカーに隣接し
たプライマーは、遺伝学的に選択されたグループにおい
て、増幅産物を生産するのに有用であるが、そのグルー
プ以外の個体においては、いかなる増幅産物も生産しな
い。
本発明の重要な点は、この診断用配列内の最も保存さ
れたプライマー結合部位を同定することであり、それ
は、まず、検出される属あるいはグループの中で、どの
個体がその診断用配列内に最も遺伝的多様性を示すかを
決定することにより達成される。診断用配列から作製し
た種々のプライマーを用いて、この「最も多型」の個体
の亜集団をスクリーニングすることにより、その診断用
フラグメント内の最も高度に保存されたプライマー結合
部位が特定される。その選ばれたプライマーが、その特
定の集団に存在する診断用マーカーを増幅できることに
基づくと、これらの高度に保存されたプライマー結合部
位に導かれるプライマーは、次に、その属の全てのメン
バーの検出に有用である。それ故、ある微生物が、遺伝
学的に近縁の集団のメンバーであるかどうかという問い
に対して、[yes」あるいは[no」の答えが容易に提供
され得る。もし、これらのプライマーを用いてDNA増幅
が起こると、その標的が存在し、その同一性は[yes」
と確認される。もし、増幅が起こらないなら、答は[n
o」であり、その微生物は、その遺伝学的に近縁の集団
のメンバーではない。いかなる特定のサイズを持つマー
カーの存在を、確定するための電気泳動の必要性は除か
れる。
出願人等の方法は、微生物のあるグループのメンバー
の検出を果たすために、まず、そのグループの全てのメ
ンバーに共通の、表現型として特徴づけられないDNA断
片由来の、診断用フラグメントの最も保存された領域を
決定することに依るという点において、特異的である。
当該技術分野における技術の一つは、特定の属のメンバ
ーを同定する過程で、配列の保存が、味方と敵の両方を
意味するかもしれないことを認識する。例えば、多くの
バクテリアの配列は、属を越えて保存されており、それ
故、特定の属内の種の決定においては有用ではない。ま
さにこの理由により、当該技術分野においてこれまで考
案された方法は、主に、特定の属に特異的であることが
知られているタンパク質あるいは遺伝子、すなわちリボ
ソームRNAあるいは他の外膜タンパク質に由来する配列
の分析に依るものである。出願人等の方法は、その保存
された配列が、既知の遺伝子に由来するものではなく、
また、既知のどのような表現型の特質に関係する配列で
はないという点において、それらの技術とは異なる。さ
らに、出願人等の方法は、診断用フラグメント内に最も
多くの遺伝的多様性を示す個体の亜集団のゲノムDNAと
比較することによって、診断用フラグメントの最も保存
された領域を選択することにより、精巧となる。出願人
等の方法は、多型の亜集団内で最も保存されている、診
断用フラグメントの領域は、また、その属の全てのメン
バーからなる、より大きな集団においても保存されてい
ることを前提とする。出願人等は、この仮定を教示する
どのような技術も知らない。
本発明の方法は、サルモネラ属由来のバクテリアを迅
速かつ明確に同定するのに有用な、診断用マーカーの配
列を明らかにすることにより、本開示において可能とな
った。
発明の要約 本発明は、微生物の遺伝的に近縁の集団の個体を同定
するための、診断用遺伝子マーカーを決定する方法を提
供する。この方法は、以下の工程からなる。
(i)第1工程は、遺伝学的に近縁の集団からの代表数
の個体のゲノムDNAに、RAPD増幅を行うことを要し、こ
こで該個体の数は陽性試験グループからなり、そして、
その陽性試験グループの個体に対して行われたRAPD増幅
は、陽性試験グループの各個体からのRAPDマーカープロ
ファイルを生じうるものである。同様に、陽性試験グル
ープに遺伝学的に無関係なかなり多数の個体のゲノムDN
Aに対して、同じRAPD増幅を行い、ここで、該遺伝学的
に無関係の個体は、陰性試験グループからなり、そし
て、その陰性試験グループの個体のRAPD増幅は、陰性試
験グループの各個体からのRAPDマーカープロファイルを
生じるものである。
(ii)第2工程は、陽性試験グループの個体からのRAPD
マーカープロファイルを、陰性試験グループの個体から
のRAPDマーカープロファイルと比較し、それにより、診
断用核酸フラグメントを選択することからなり、ここ
で、該フラグメントは、陽性試験グループからのRAPDマ
ーカープロファイルの90%以上に存在し、陰性試験グル
ープのRAPDマーカープロファイルには存在しないもので
ある。
(iii)利用できるプライマー結合部位を同定するため
に、該診断用フラグメントの塩基配列が決定される。
(iv)工程(iii)の利用できるプライマー結合部位に
対応する、一つあるいはそれ以上のプライマー対が、調
製される。
(v)工程(iv)のプライマー対を用いて、陽性試験グ
ループからのかなり多数の個体のゲノムDNAに、プライ
マーによる増幅を行い、これにより、該診断用フラグメ
ントに関して最も多型である個体の亜集団が同定され
る。
(vi)次に、該診断用フラグメントの配列に由来する、
いくつかの候補プライマー対を用いて、(v)の該多型
亜集団のゲノムDNAに対して、プライマーによる増幅を
行い、これにより、その多型亜集団内の個体の最も高い
割合に対してプライマー増幅産物を生産する、特定の候
補プライマー対が経験的に選択される。このプライマー
対は、工程(i)の遺伝学的に近縁の集団に対する診断
用マーカーを特定する。
(vii)本法は、さらに、遺伝学的に近縁の個体の全て
に存在するが、一方、遺伝学的に無関係な個体の全てに
存在しない、診断用遺伝子マーカーを増幅するのに、
(vi)で同定された特定のプライマー対が有用であるこ
とを確認する工程からなり、ここで、該プライマー対
が、陽性試験グループの全ての個体において診断用遺伝
子マーカーを増幅するのに有効であり、陰性試験グルー
プの全ての個体において該診断用マーカーを増幅するの
に無効であることを確定するために、陽性及び陰性試験
グループの全ての個体のゲノムDNAを、該特定のプライ
マー対で増幅することによって、該確認は達成されるも
のである。
本発明は、さらに、未知のバクテリアが、サルモネラ
属のメンバーであるかどうかを決定する方法を提供する
ものであって、その方法は、核酸配列番号1あるいはそ
の相補鎖である核酸配列番号20の存在を検出するため
に、該未知のバクテリアのゲノムDNAを分析することか
らなる。好ましい態様では、該分析は、配列番号15及び
19のプライマー対を用いた増幅により達成され得る。
本発明は、さらに配列番号1、4、14、15、16、17、
18、19、10、21、及び22を有する、単離された核酸フラ
グメントを提供する。
図面の簡単な説明 図1Aは、一つのRAPDプライマー、12CN03(配列番号
4)を用いて増幅された、サルモネラ菌株の陽性試験グ
ループの増幅産物の電気泳動のマーカープロファイルを
示す写真である。
図1Bは、一つのRAPDプライマー、12CN03(配列番号
4)を用いて増幅された、種々の非サルモネラのバクテ
リアの菌株からなる、陰性試験グループからのDNAの増
幅産物の電気泳動のマーカープロファイルを示す、写真
である。
図2は、サルモネラ チフィムリウム(Salmonella
typhimurium)(ATCC 29057)から単離したゲノムDNA
を、一つの12塩基プライマー、12CN03を用いて増幅する
ことにより生産された、811塩基対のサルモネラ診断用
核酸フラグメント、配列番号1、の配列である。配列番
号1の相補鎖は配列番号20である。図2のこの811塩基
対の核酸の中で、位置番号35から786には、配列番号21
とその相補鎖、配列番号22があり、これらは、サルモネ
ラに対する本発明の診断用マーカーを含む。
図3は、プライマー54−23/665rc−23(配列番号10/1
3)及びプライマー126−23/648rc−23(配列番号11/1
2)から生じた、種々のサルモネラ菌株の、標準(N)
及び多型(P)の電気泳動したPCR増幅産物を示す写真
である。
図4は、プライマー#60−26(配列番号15)及びプラ
イマー#761rc−26(配列番号19)を用いた、種々の非
サルモネラ菌株のPCR増幅を示す写真である。
図5は、プライマー#60−26(配列番号15)及びプラ
イマー#761rc−26(配列番号19)を用いた、種々のサ
ルモネラ菌株のPCR増幅を示す写真である。
発明の詳細な記述 以下の用語は、ここに使用するように、本請求の範囲
及び明細書の解釈に用いても良い。
「核酸」は、糖、燐酸、及びプリンまたはピリミジン
のいづれかを含む単量体(ヌクレオチド)からなる、一
本鎖または2本鎖であることのできる分子をいう。バク
テリア、下等な真核生物、及び高等な動物及び植物にお
いて、「リボ核酸」(RNA)が、DNAからタンパク質への
情報の翻訳に関与するのに対して、「デオキシリボ核
酸」(DNA)は、遺伝物質をいう。
「プライマーによる増幅」という用語は、増幅過程を
開始するために一つのあるいは複数の特定の核酸配列を
認識することを用いて、核酸分子を対数的に増幅する、
当該技術分野において知られている、多数の方法のいず
れかをいう。出願人等は、ポリメラーゼ チェイン リ
アクション(PCR)あるいはリガーゼ チェイン リア
クション(LCR)を含むが、これらに制限されない、当
該技術分野において知られている、いくつかの方法のい
ずれによって、増幅が達成されてもよいことを意図す
る。もし、PCR方法論が選択されるのなら、その増幅法
は、例えば、ヌクレオチド三燐酸、適当な配列を有する
2つのプライマー、DNAまたはRNAポリメラーゼ、及びタ
ンパク質からなる複製成分を含む。これらの試薬、及び
核酸の増幅におけるそれらの使用手順について記述する
詳細は、米国特許4,683,202(1987、Mullis等)及び米
国特許4,683,195(1986、Mullis等)の中に提供されて
いる。
「診断用フラグメント」は、特定の遺伝学的に近縁の
集団、例えば、バクテリアの属、種、あるいは亜種、の
個体の間で、高度に保存されている、特定のDNA配列を
いう。本発明において、「診断用フラグメント」という
用語は、特定の近縁のグループのRAPDプロファイルには
存在するが、そのグループ以外の個体のプロファイルに
は存在しない、RAPD増幅中に産出されたフラグメントを
いうために用いられる。「診断用マーカー」という用語
は、近縁のグループのメンバーだけに増幅産物を生じる
ために、標的とすることができる、診断用フラグメント
の部分をいうために本明細書で用いられている。この診
断用マーカーは、近縁のグループ以外には存在せず、近
縁のグループ以外の個体において、その診断用マーカー
を増幅しようとすると、何も核酸が増幅されないという
結果になる。
「プライマー」という用語は、試料核酸の一本鎖に沿
った少なくとも一箇所に相補的な核酸フラグメントまた
は配列をいい、この中で、プライマーの目的は、その鎖
に沿った、試料核酸の一部の核酸複製を保証し、また導
くことである。プライマーは、標的配列の特定の断片に
相補的であるようにデザインすることができる。例え
ば、PCRでは、各プライマーは、もう一つのプライマー
と組み合わせて用いられ、「プライマー組」または「プ
ライマー対」を形成し、また、このプライマー対は、増
幅される標的配列に隣接する。RAPD増幅では、向かい合
ったDNA鎖のプライマー配列部位の間に位置する核酸の
非標的断片を増幅するために、単一の任意のプライマー
が用いられる。「プライマー」という用語は、本明細書
では、そのままで、核酸の複製過程を開始するために機
能する、どのような配列結合性のオリゴヌクレオチドを
も包含するように、出願人等によって、一般的に用いら
れる。「診断用プライマー」は、診断用マーカー上のプ
ライマー結合部位に相補的な配列でデザインされたプラ
イマーをいう。診断用プライマーは、遺伝学的に近縁の
集団の個体を、簡便に検出及び同定するのに有用であ
る。
遺伝的に近縁の集団は、該微生物が、バクテリアの一
つの属、種、あるいは亜種として分類され得るに十分な
類似性のある複数または単一の表現型の特徴を有する、
いかなる微生物のグループ化をもいう。本開示のために
は、遺伝学的に近縁の集団の例は、例えば、サルモネラ
属、あるいはリステリア モノシトゲヌス(Listeria
monocytogenus)種を含む。
「試験グループ」は、互いの遺伝学的類似性、あるい
は他のグループ(すなわち、他の属、種、亜種)に対す
る遺伝学的非類似性に基づいて選択された、微生物また
は個体からなる特定のグループをいう。「陽性試験グル
ープ」は、それらの個体間に望まれる遺伝学的類似性に
対して選択された多数の個体をいい、本発明の場合に
は、望まれる遺伝学的に近縁の集団内に含まれる個体か
らなる。陽性試験グループの例は、例えば、(属が、要
求された「遺伝的に近縁の集団」であるとすると)特定
の属の全ての種の代表的なメンバーである。同様に、
「陰性試験グループ」は、そのメンバーと陽性試験グル
ープのメンバーとの間の遺伝学的相違に基づいて選択さ
れた、試験グループをいう。陽性試験グループがサルモ
ネラ属のバクテリアである時、陰性試験グループの例と
しては、サルモネラ属以外のバクテリア及び他の微生物
がある。
「代表数の個体」は、それらが、標的とされた遺伝学
的に近縁の集団内に存在することが知られている、生化
学的、形態学的、及び免疫学的特質の可能な最も広い範
囲を表すように選択された、遺伝学的に近縁の集団内の
個体をいう。遺伝学的に近縁の集団に対して遺伝学的に
無関係の個体(陰性試験グループ)をいう時には、「代
表数の個体」という用語は、その遺伝学的に近縁のグル
ープ内に含まれないが、そのグループに遺伝学的に類似
した微生物を意味する。
「未知の微生物」という用語は、その実体が知られて
いないバクテリアをいう。
増幅プライマーに関して、「由来する」という用語
は、プライマーの配列が、それから「引き出された」配
列の断片であるという事実をいう。そのフラグメント
は、いつも、5′から3′の方向に記される。PCR増幅
のために有用なプライマー配列の長さの範囲は、約15塩
基対から約30塩基対の長さである。
「RAPD」という用語は、「ランダムに増幅された多型
DNA」をいう。[RAPD増幅」は、標的としないランダム
な核酸断片を増幅するための、任意の配列の短いプライ
マーを用いた、一つのプライマーによる核酸の増幅方法
をいう。米国特許第5,126,239号。[RAPD法」あるいは
[RAPD分析」は、任意の配列の短いプライマーを用いた
標的のない核酸の増幅に関する、遺伝子多型の検出のた
めの方法をいい、それによって、[RAPD」増幅産物のプ
ロファイルあるいはパターンが、多型を検出するため
に、試料間で比較される。[RAPDプライマー」は、約8
から13塩基対で、任意の配列を有し、本方法に従ったRA
PD増幅あるいはRAPD分析において有用であるプライマー
をいう。[RAPDマーカープロファイル」は、RAPD法中に
増幅され、ゲル電気泳動により分離、可視化される増幅
DNA断片のパターンあるいはフィンガープリントをい
う。
本発明の診断用マーカーは、いったん同定されると、
いくつかの分析方法のどれによってでも、未知の微生物
を同定するために用いることができる。本発明におい
て、マーカーに隣接するプライマーは、PCRを用いてそ
のマーカーを増幅するのに有用である。他には、診断用
マーカー配列のいくらか、あるいは全てを基にして、核
酸プローブを開発することができ、従って、標準的なハ
イブリダイゼーションとレポーター法を用いて、マーカ
ー配列の存在を検出するために用いることができる。診
断用マーカーの、特にそのプライマー領域を含む、約30
塩基対あるいはそれ以上の領域を,診断用プローブのハ
イブリダイゼーション部位として用いることができるこ
とが意図されている。
本発明は、遺伝学的に近縁の集団の全てのメンバーを
検出、同定するのに有用な、遺伝子マーカーを決定する
ための方法を提供する。遺伝学的に近縁の集団の例は、
以下のものを含む。
1)サルモネラ属に属する微生物 2)リステリア モノシトゲネス種に属する微生物 3)0157:H7と命名されたエシェリキア コリの血清型
に属する微生物 本発明の方法は、食品、人または動物の体液あるいは
組織、環境の媒体、あるいは医薬品や医療器具のいづれ
かに存在するかも知れない、バクテリアの特定の属、
種、あるいは亜種を検出するのに特に有用である。
本発明の方法を実施するために、遺伝学的に近縁の集
団の少なくとも30個体のゲノムDNAに、短い任意のプラ
イマーを用いたRAPD増幅が行われる。これらの個体は、
その標的の遺伝学的に近縁の個体群内に存在することが
知られている、生化学的、形態学的、及び免疫学的特質
の、最も広い可能な範囲を代表するように選択される。
RAPD増幅により生産された増幅産物を電気泳動的に解析
したパターンは、次に、試験された個体の90%以上に存
在する特異的なRAPD増幅産物を同定することを期待し
て、比較される。次に、その標的集団以外の微生物の少
なくとも30種のゲノムDNAに、同じRAPD増幅が行われた
時に、もしこの産物が認めらないなら、その時、このフ
ラグメントは、適当な診断用フラグメントであると見な
され、次に、更なる分析とプライマーの作製のための適
当なプライマー結合部位を決定するために、シークエン
スされる。有用な診断用プライマー、すなわち、遺伝学
的に近縁の集団の全てのメンバーに増幅産物を生産でき
るようなプライマーの作製のために、その診断用フラグ
メントの最も保存された領域を決定することは、不可避
である。その最も保存された領域の決定は、まず最初
に、その検出される集団グループの中で、どの個体がそ
の診断用フラグメント配列内に最も遺伝的多様性を示す
かを決定することにより達成される。次に、診断用フラ
グメント内の最も高度に保存されたPCRプライマー結合
部位を定義するために、診断用フラグメントから作製さ
れたいくつかのPCRプライマー組を用いて、この多型の
亜集団のゲノムDNAが分析される。これらの高度に保存
されたプライマー結合部位から作製されたプライマー
は、次に、その属の全てのメンバーを検出のするための
分析方法に用いられる。この方法は、発明の要約に提供
されるような特定の方法の工程に関して、以下に、より
詳細に述べられる。
陽性及び陰性コントロールグループのメンバーにおけ
る、RAPDプライマーの選択と診断用フラグメントの決
定、工程(i)及び(ii) 微生物の陽性及び陰性試験グループから単離されたゲ
ノムDNAは、任意の配列の8個の12塩基プライマーを用
いたRAPD増幅に供された。陽性試験グループは、62のサ
ルモネラの血清型から成り、以下の一般的な方法の項目
において、詳細に述べられる。陰性試験グループは、種
々の11の非サルモネラ種から成り、これらもまた、以下
の一般的な方法の項目において、述べられる。ゲノムDN
Aの単離のための技術は、一般的で当該技術分野におい
てよく知られており、実例は、Sambrook等、Molecular
Cloning:A Laboratory Manual−1、2、3巻(Col
d Spring Harbor Laboratory:Cold Spring Harbo
r、New York)の中に見いだされるかもしれない。
12塩基のプライマーの長さで、RAPDパターンが一般的
に1から5個の増幅DNAフラグメントを含んでいたの
で、この長さのRAPDプライマーが使用された。より短い
プライマーを使用すると、しばしば、非常に多数の増幅
産物ができ、このことは、シークエンシングのための単
一の同質フラグメントの抽出をより困難にする。12塩基
より長いプライマーが用いられると、バクテリア菌株の
かなりのものがRAPD産物を生産せず、このことは、さら
に多数の任意のプライマーのスクリーニングを余儀なく
させる。12CN03と命名された、プライマーの一つは、陽
性試験グループの90%以上において、800塩基対と2,000
塩基対の両方の増幅産物を生産することが見いだされ
た。12CN03は、TTA GTC ACG GCAの配列(配列番号
4)を有した。800塩基対あるいは2,000塩基対フラグメ
ントはいずれも、12CN03プライマーを用いた陰性試験グ
ループの増幅産物には見られなかった。そのより短い長
さのため、さらなる分析には、800塩基対のフラグメン
トに注目を置くことが決められ、これが、サルモネラ診
断用フラグメントとなった。図2は、このフラグメント
を示し、この中で、上の鎖は配列番号1として示され、
その相補鎖は配列番号20として示される。
この800塩基対のフラグメントは、陽性試験グループ
のサルモネラ菌株の全てにおいて、等しい強度では現れ
なかった。多型を配列するためのRAPD増幅が非常に高感
度であることを考慮すると、いくつかのサルモネラ菌株
におけるRAPDマーカーの強度の多様性は、プライマー部
位の近傍における小さな配列の変異の結果であると思わ
れる。そのサルモネラフラグメントが現れる頻度を考慮
すると、サルモネラ属の全てのメンバーに共通の、高度
に保存された配列が、その800塩基対のフラグメントに
隣接する12CN03プライマー部位の間に見いだされること
は、なお可能である。
診断用フラグメントのシークエンシング、工程(iii) サルモネラ ティフィムリウム(typhimurium)587
(ATCC #29057)の800塩基対の産物が、抽出とシーク
エンシングのために選択された。この菌株は、よく特徴
づけられたタイプの菌株であり、また、この血清型のサ
ルモネラは、しばしば遭遇する病原微生物であるので、
この菌株が選択された。増幅産物は、ゲル電気泳動によ
り単離され、そのフラグメントは、ゲルから切り出さ
れ、溶出され、そしてシークエンシングに適したDNA量
を供給するために12CN03プライマーで再増幅された。シ
ークエンシングは、蛍光標識したダイデオキシヌクレオ
チドとGenesis 2000TMDNA Analysis System(商標)
(E.I.du Pont de Nemours and Company、Wilming
ton、DE)を用いた、Sanger等のチェインターミネーシ
ョン法(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74、5463、(197
7))を用いて達成された。800塩基対のサルモネラ診断
用フラグメントの完全な配列は、図2に示される。
診断用フラグメントの最も保存された領域の同定、工程
(iv)及び(v) サルモネラ診断用フラグメントが、サルモネラ属の全
てのメンバーの検出に有用であるために、その診断用フ
ラグメントの最も保存された領域(すなわち、プライマ
ー部位)を同定することが必要である。理論的には、既
知の配列を基にしてそのフラグメントに対するプライマ
ーを作製し、そしてサルモネラ属の全てのメンバーから
同じフラグメントを単離し、シークエンシングすること
により、保存された領域の同定は達成され得る。その配
列の全てをシークエンシング、整列、比較することによ
り、その配列の最も保存された部分を決定できる。この
方法は、理論的には可能であるが、実際には、途方もな
く時間がかかり、また高額である。一般的な方法の開発
には、代わりとなる方法が必要である。
本発明の方法は、診断用フラグメントの最も保存され
た領域を同定する、より直接的で迅速な方法を提供し、
この中で、第一工程は、800塩基対の診断用フラグメン
ト内に最も全般的な多様性を示す、サルモネラ種(s
p.)の亜集団を同定することである。この亜集団を構成
する菌株は、「多型の」サルモネラと呼ばれる。この亜
集団は、図2に示される診断用核酸フラグメントの背景
においてのみ多型と定義されるのであり、種を分類する
ために一般的に用いられる、古典的な生化学的及び形態
学的な特質に関してではないことは理解されなければな
らない。多型である陽性試験グループのメンバーがいっ
たん同定されると、これらの多型のサルモネラは、診断
用フラグメントの最も高度に保存された領域を選別する
ために用いられる。この方法は、最も多型のサルモネラ
間に保存されるプライミング部位は、サルモネラの一般
的な集団においてもまた保存されると仮定した。
どのサルモネラが「多型」であるかを決定するため
に、診断用フラグメントから2組の増幅プライマー対が
任意に選択され、全ての6亜属グループを代表する740
菌株のサルモネラから単離されたDNAに、そのプライマ
ー組の各々に対して増幅が行われた。CN03のプライミン
グ部位の200塩基以内にその全てが位置する2対のプラ
イマーが、55±3%のGC含量になるように、最初のプラ
イマーが選択された。増幅多型を示すどのようなサルモ
ネラ菌株も、「多型」のサルモネラとして分類された。
以下の増幅結果が、いづれかのプライマー組で起こった
時は、多型と見なされた。
i)増幅産物の生産が、不十分、不一致、あるいは全く
ない。
ii)増幅産物が、一般的に見られる増幅産物より多き
い、またはは小さい。
iii)一つ以上の増幅産物が存在する。
740菌株のサルモネラ間で最も大きな単一多型グルー
プは、プライマー対の少なくとも一つで、増幅産物を生
じなかったものであった。しかしながら、多数の菌株
は、多様な増幅産物あるいは異なった大きさの産物のい
ずれかを生じた。これらの多型の増幅結果のタイプのい
くつかの例は、図3に示される。740のサルモネラ菌株
の最初のグループから、43の多型のサルモネラのグルー
プが選択された。
診断用遺伝子マーカーを増幅するための診断用プライマ
ー対の選択、工程(vi) いったん、「多型」のサルモネラの亜集団が同定され
ると、サルモネラフラグメント配列の両端の多数の部位
に対して、プライマーが調製された。プライマー選択の
最初の基準は、2つのプライマーのGC含量が釣り合い、
総GC含量が55±3%の範囲にあるということであった。
第2の基準は、プライマー対は、CN03プライミング部位
の200塩基以内に全て位置されるということであった。
これらのプライマーを用いて、多型のサルモネラからの
ゲノムDNAに増幅を行った。多型のサルモネラの90%以
上に増幅産物を生じるプライマーの組み合わせが、さら
なる評価のために選択された。そのような組み合わせに
おいて、プライマー部位の一つは「固定」され、一方、
第2のプライミング部位は、一度に1塩基ずつ上流ある
いは下流に動かされた。このようにして、多型のサルモ
ネラの最も多くのものに見いだされるプライマー部位が
同定され、決定された。その第2のプライミング部位
は、次に、「固定」され、サルモネラの標的配列のもう
一方の端にある第1のプライミング部位が、一度に1塩
基ずつ上流あるいは下流に動かされ、もう一つのプライ
マーが調製された。多型のサルモネラの最も高い割合に
対して、増幅産物を生じるプライミング部位が同定され
ると、これらのプライマーは、次に、サルモネラ菌株の
全試験グループに対して評価された。この分析に基づい
て、4つの領域が、最も保存されていると同定された。
これらの保存領域の中で、5つのプライマー対の組み合
わせが、多型のサルモネラの≧95%において、増幅産物
を生じることができた。これらのプライマーの組み合わ
せは、さらなる試験のために選択された。
選択されたプライマー対の診断用遺伝子マーカーとして
の確認、工程(viii) 選択されたプライマー部位は、「多型」のサルモネラ
間で高度に保存されていると理解された。最終的な選別
手続きの最初の工程は、どのプライミング配列が、もし
あるとしたら、サルモネラ属以外で保存されているかを
決定することであった。サルモネラに表現型が類似して
いるか、あるいは類似した環境に見いだされそうな28種
を代表する100菌株以上からなる陰性試験グループを用
いて、サルモネラプライマーの選択性が、評価された。
その陰性試験グループにおいて、最も低い割合の偽の陽
性反応を示すプライマーの組み合わせは、次に、その包
括性を確定するために、1,480以上のサルモネラ菌株か
らなる陽性試験グループに対して、評価された。
実施例 一般的な方法 ここに使用した遺伝子工学の適当な方法は、Sambrook
等、Molecular Cloning:A Laboratory Manual−1、
2、3巻(Cold Spring Harbor Laboratory:Cold S
pring Harbor、New York、1989)や遺伝子工学のため
に商業的に利用できるキットに付随する説明書に述べら
れてる。GeneClean(商標)(Bio101 LaJolla、CA)
は、アガロースゲルから核酸フラグメントを単離するた
めや、制限酵素消化物から酵素を除くために用いられ、
その製造業者により明記されたように行われた。別に明
記されなければ、以下の実施例に用いられた全ての他の
標準的な試薬や溶液は、J.T.Baker Co.(Phillipsbur
g、NJ)によって供給された。
陽性及び陰性試験グループの構築 マーカーが広範囲のサルモネラ菌株を含むことを保証
するように、種々のサルモネラ亜属からなる陽性試験グ
ループが、属レベルのサルモネラのRAPDマーカーの同定
のために、構築された。陽性試験グループは、以下のサ
ルモネラの血清型を含んでいた: 亜鉛I; S.typhimur
ium,S.typhi,S.enteritidis,S.saintpaul、S.binza、S.
napoli、S.clerkwell、S.infantis、S.newport、S.heid
elberg、S.virchow、S.stanley、S.senftenberg、S.gal
linarium、S.cholerasuis、S.paratyphi、S.bredeney、
S.kedougou,S.montevideo、S.hadar、S.panama、S.brae
nderup、S.blockley、S.agona、S.brandenberg、S.anat
um、S.thompson、S.berta、S.manchester、S.ealing、
S.eastbourne、S.indiana、S.weltevreden、S.bracknel
l、S.bovismorbificans、S.bareilly、S.bristol、S.be
rgen、S.berkeley、S.birkinhead、S.austin、S.amage
r、S.bluka、S.bonn、S.brazil、S.butantan、S.bodjon
egro、S.adelaide、S.allandale、S.albuquerque、S.ae
quatoria、S.abaetetube、S.alabama、S.alachua、及び
S.chicago; 亜属II; S.artis、S.bloemfontein,S.bul
awayo、S.bleadon,S.betioky、S.basel; 亜属III a;
S.arizonae; 亜属V; S.brookfield。
サルモネラに特異的なRAPDマーカーの選別における陰
性試験グループは、以下の種から成っていた;Escherich
ia coli,Escherichia blattae、Escherichia fregus
onii、Escherichia hermani、Escherichia vulneri
s、Shigella sonnei、Shigella flexneri、Shigella
dysenteria、Shigella boydii、Citrobacter diver
sus、及びCitrobacter freundii。これらの種は、サル
モネラ属の中には含まれないが、一般的に、サルモネラ
に類似している菌株の抽出を表している。もし、これら
の種を代表する菌株が、サルモネラマーカーを産出する
ために用いられた任意のプライマーで増幅された時に、
十分に異なったRAPDパターンを示すなら、また、もし、
選択されたサルモネラマーカーが、そのパターンになけ
れば、そのマーカー配列は、サルモネラに選択的である
ことが期待される。
実施例1 サルモネラ種からの診断用フラグメントの単離 RAPD選別試験結果 陽性及び陰性試験グループのメンバー(上記)の両方
のメンバーから、ゲノムDNAが単離され、8個の、任意
の配列の12塩基プライマーを選別するために用いられ
た。これらのプライマーは、陽性及び陰性試験グループ
を代表する菌株に対して、RAPDパターンを作製するため
に用いられた。最初のRAPD選別において用いられたプラ
イマーは、表1に挙げられる。
以下の増幅プロトコールにおいて、プライマーは、個
々にそして混合した対として用いられた。
各50μlの反応には、2μlのdNTP混合液(各5mMのd
NTP)、35μlの脱イオン水、5μlの10x反応バッファ
ー(500mM KCl、pH 8.3の100mMトリス、15mM MgC
l2、0.003%ゼラチン)、2.5μlの各プライマー(10m
M)(もし、1つのプライマーだけが用いられるなら、
5μl)、0.4μlのTaqポリメラーゼ(5U/μl)、及
び1.2μlのTaq希釈バッファー(pH8.0の10mM トリス
及び1.0% Tween 20)が混ぜ合わされた。1.0μlの
微生物のゲノムDNA(50ng/μl)が加えられた。この反
応液は、5分間で94℃まで加熱された。32サイクルの以
下の温度サイクルが行われた;94℃で1分、46℃で5
分、72℃までの2分の傾斜、そして72℃で2分。この反
応液の5μlは、2μlのフィコール荷重バッファーと
混ぜ合わされ、4%アクリルアミドゲル(29:1)/1.0xT
BE上に泳動された。図1Aは、1つのプライマー、12CN03
で増幅された、陽性試験グループからの16の異なるサル
モネラ種のサンプルが、ゲル電気泳動により分離された
時の、RAPDパターンを示す。そのレーンは、以下のサル
モネラ種に対応する。
陽性試験グループからのDNAの増幅のための標準的な増
幅条件は、0.2mM dNTP、1μM 12CN03プライマー、
及び50mM KCl、pH8.3の10mMトリス、1.5mM MgCl2、及
び0.0003%ゼラチンの反応バッファーから成った。計32
サイクルが、以下の条件で行われた:94℃で1分、46℃
で5分、72℃までの2分の傾斜、そして72℃で2分。、
最後のサイクルの後には、72℃で追加の9分が続けられ
た。標識されていないレーンは、以下の大きさの分子量
マーカーを含んでいる;228、412、693、1331、及び2306
塩基対(bp)。RAPD増幅産物は、1.0xトリス−ほう酸−
EDTA泳動バッファーを用いて、14V/cmの電界の強さで55
分間、4%アクリルアミド/ビスアクリルアミド(29/
1)中に電気泳動された。電気泳動後、ゲルは、0.25μg
/mlのエチジウムブロマイド溶液中で15分間染色され
た。
図1Aにより明らかなように、陽性試験グループは、80
0と2000塩基対の、2つの特徴的な増幅産物を生じ、こ
れらは、試験した91のサルモネラ菌株の90%以上に現れ
た。
図1Bは、1つのプライマー、12CN03で増幅された、陰
性試験グループからの種々のサルモネラの微生物の13の
異なる種のサンプルが、ゲル電気泳動により分離された
時の、RAPDパターンを示す。そのレーンは、以下の微生
物種に対応する。
陰性試験グループの増幅ための標準的な増幅条件は、
0.2mM dNTP、1μM 12CN03プライマー、及び50mM K
Cl、pH8.3の10mMトリス、1.5mM MgCl2、及び0.0003%
ゼラチンの反応バッファーから成った。計32サイクル
が、以下の条件で行われた:94℃で1分、46℃で5分、7
2℃までの2分の傾斜、そして72℃で2分。最後のサイ
クルの後には、72℃で追加の9分が続けられた。分子量
マーカー、ゲル組成、電気泳動、及び染色条件は、陽性
試験グループに対して上記に述べた通りであった。
図1Bのデータにより明らかなように、陰性試験グルー
プのどれも、陽性試験グループにおいて見られた、800
塩基対あるいは2000塩基対の増幅産物を示さなかった。
サルモネラ診断用フラグメントの抽出及びシークエンシ
ング サルモネラ チフィムリウム 587(ATCC #29057)
の800塩基対の増幅産物が、抽出とシークエンシングの
ために選ばれた。その増幅産物は、低融点アガロース中
の電気泳動により単離された。そのフラグメントは、ゲ
ルから切り出され、Bio 101 Inc.により販売されたGe
necleanキットからの慣例化された手順を用いて、Glass
MilkTM(商標)上に抽出された。そのフラグメントは、
次に、溶出され、そして、シークエンシングに適したDN
A量を供給するために、12CN03プライマーで再増幅され
た。
そのフラグメントの両端は、同じ12塩基の配列を含む
ので、元の診断用フラグメントを12CN03プライマーでプ
ライミングすることは、個々の一本鎖の配列に分解され
得ない、互いに重なりあった、2つの同時の配列を生産
する結果になる。それ故、シークエンシング反応を行う
前に、増幅された12CN03の産物の制限酵素消化を行う必
要があった。制限酵素消化産物は、低融点アガロース中
の電気泳動的に分離され、適当な制限酵素消化産物が、
Genecleanの手順を用いて再単離された。個々の精製さ
れた制限酵素消化物は、次に、12CN03をシークエンシン
グプライマーとして用いて、シークエンスされた。制限
フラグメントは、蛍光標識されたダイデオキシヌクレオ
チドとGenesis 2000TMDNA Analysis System(商標)
を用いた、Sangerのチェイン−ターミネーション法によ
りシークエンスされた。
使用されたシークエンシングプロトコールの例は、以
下の通りである。
1.5μlの精製した制限酵素消化物(約100ng)、3.5
μlの12CN03(10.0ng/μl)及び28.5μlのH2Oを混ぜ
合わせ、95℃まで2分間加熱する。すぐに、この混合液
をぬれた氷上に置く。以下の混合液、10μlの5x逆転写
酵素反応バッファー(pH8.3の300mMトリス、375mM Nac
l、37.5mM MgCl2)、6.5μlのdNTPストック(各180μ
M)、0.65μlのddNTPストック(250μM 505nmのddG
TP、800μM 512nmのddATP、210μM 519nmのddCTP、
及び700μM 526nmのddTTP)、と1μlの逆転写酵素
を加える。ボルテックス、遠心分離し、次に、46℃で15
分間インキュベートする。スピンカラムでシークエンシ
ング産物を分離し、真空乾燥する。150μlの冷70%エ
タノールで洗浄し、5分遠心分離する。真空乾燥し、3
μlのホルムアミドに再構成する。
標識されたシークエンシング産物は、次に、Genesis
2000TMDNA Analysis System(商標)により分析さ
れた。いったん、サルモネラの標的フラグメントの両端
で、異なった配列が決定されると、残りの配列の情報
は、一本鎖DNAを作製するための非対称PCR、あるいは修
正した、2本鎖のPCR産物を用いる2本鎖DNAシークエン
シングプロトコールのいづれかを使用して得られた。2
本鎖のプロトコールの修正は、46℃のアニーリング温度
と25:1のプライマー:鋳型の割合を用いることから成っ
た。この割合は、一般的にシークエンシング反応で行わ
れるものより、かなり高い。そのような大きなプライマ
ー:鋳型の割合では、多様な位置でのプライミングが、
一本鎖の鋳型で一般的に見られる。しかしながら、鋳型
が短い直鎖状の2本鎖DNAから成る時は、鋳型の5′平
滑末端でだけ、かつその末端と配列が合うプライマーと
でのみ、首尾よくプライミングが起こり得る。正味の結
果は、単一の明確なシークエンシング産物だけが、これ
らの条件の下で見られるということである。完全なサル
モネラフラグメントの配列が、図2に示される。
実施例2 多型の陽性試験グループ菌株の決定 以下の手順は、サルモネラのどの菌株が、図2に示さ
れた診断用フラグメントの配列に関して、最も「多型」
であるかを決定するために用いられた。2組の増幅プラ
イマー対が、そのマーカー配列から任意に選択された。
これらのプライマーの配列は、表IIに表される。
プライマーの命名法 最初の番号は、図2のサルモネラ標的配列上での、プ
ライマーの3′の位置を示す。rcは、プライマー配列が
逆の相補鎖に由来することを示す。23は、プライマーの
長さを示す。
プライマー組、54−23/665rc−23、及び126−23/648r
c/23の各々に対して、全ての6亜属グループを代表する
740菌株のサルモネラから単離されたDNAに、増幅が行わ
れた。標準的な増幅条件は、0.2mM dNTPs、0.5μMの
各プライマー、及び50mM KCl、pH8.3の10mMのトリス、
1.5mM MgCl2、及び0.0003% ゼラチンの反応バッファ
ーから成った。計35サイクルが、以下の条件で行われ
た:94℃で15秒、69℃で2分、そして72℃で1分、最後
のサイクルの後には、72℃で追加の7分が続けられた。
ゲル組成、電気泳動、及び染色条件は、実施例1の陽性
試験グループに対して上記に述べた通りであった。
サルモネラの菌株は、もし、それらが以下の範躊に当
てはまる増幅産物を生じたなら、「多型」として分類さ
れた。
i)増幅産物の生産が、不十分、不一致、あるいは全く
ない。
ii)増幅産物が、一般的に見られる増幅産物より多き
い、あるいは小さい。
iii)一つ以上の増幅産物が存在する。
これらのタイプの多型の増幅結果の例は、図3に示さ
れる。図3は、表IIのプライマーで増幅した、6つの多
型及び6つの標準のサルモネラのサンプルが、ゲル電気
泳動により分離された時の、増幅産物のパターンを示
す。そのレーンは、以下のサルモネラ菌株に対応する。
740のサルモネラ菌株の元のグループから、43の多型
のサルモネラのグループが選択された。
実施例3 サルモネラの属レベルの最高の包括性に対する、診断用
フラグメント内のプライミング部位の評価 実施例3は、診断用サルモネラフラグメント内のどの
プライミング部位が、属レベルでサルモネラに最も包括
性を示すかを、同定するために用いられた方法を説明す
る。
サルモネラ標的配列の両端の非常に多数の位置に対し
て、プライマーが調製された。種々のこれらのプライマ
ーの組み合わせに対して、以下に挙げたプロトコールに
従って、43の多型のサルモネラからのゲノムDNAに増幅
が行われた。与えられたプライマーの組み合わせが、多
型のサルモネラの90%以上に増幅産物を生じる場合に
は、次に、プライミング部位の一つを一度に1塩基ずつ
上流あるいは下流に動かした、追加のプライマーが調製
された。いったん、多型のサルモネラの最も多くを見い
だすプライマー部位が同定されると、この部位は固定さ
れ、次に、サルモネラの標的配列のもう一方の端で、プ
ライミング部位を一度に1塩基ずつ上流あるいは下流に
動かした、追加のプライマーが調製される。多型のサル
モネラの最も高い割合に対して、増幅産物を生じるプラ
イミング部位の組み合わせは、次に、選別手順の次の段
階で評価される。
プライマー選別の増幅反応は、以下の手順を用いて行
われた。
1.5μlのdNTP混合液(各5mM dNTP)、40μlの脱イ
オン水、5μlの10x反応バッファー(500mM KCl、pH
8.3の100mMトリス、15mM MgCl2、0.003%ゼラチン)、
0.4μlのTaqポリメラーゼ(5U/μL)、1.2μlのTaq
希釈バッファー(pH8.0の10mMトリス及び1.0% Tween
20)、0.66μlの各プライマー(10μMで26−me
r)、及び1.0μlのゲノムDNA(50ng/μl)を混ぜ合わ
す。2分間で94℃まで加熱する。94℃で15秒、72℃で3
分の35サイクルを行う。この反応液の5μlを、2μl
のフィコール荷重バッファーと混ぜ合わせ、4%アクリ
ルアミドゲル(29:1)/1.0xTBE上に泳動する。
サンプルの反応は以下のように、等級づけられた。
もし、反応当たり<5x104DNAコピーで、PCR産物が見
えるなら、その結果は、+1として記録された。
もし、DNAのコピー数が反応当たり>5x104コピーの時
にのみ、PCR産物が見えるのなら、その試験は、+0.5と
して記録された。
43の菌株に対する記録が合計され、43で割られた。評
価の結果は、表IIIに集められた。
横列、縦列の数は、増幅反応に用いられた2つのプラ
イマーの、配列番号1に対する3′の位置を表す。プラ
イマー部位の評価の結果を基にすると、標的配列上の4
カ所が、多型のサルモネラの95%以上を捕らえることの
できるプライミング部位を生じるように、十分に良く保
存されていた。これらの部位は、図2に示すように、標
的配列上の以下の位置に見いだされた;59−60,534−53
6、665、及び761。761及び534塩基の位置あたりのプラ
イミング部位は、より多くの多型のサルモネラを検出し
たので、761と534の部位が665の部位を超えて選択され
た。59と60の部位は両方とも、標的の相補鎖に対する可
能なプライミング部位として、評価された。これらのプ
ライマーの配列は、表IVに示される。
プライマーの命名法 最初の番号は、図2のサルモネラ標的配列上でのプラ
イマーの3′の位置を示す。rcは、プライマー配列が逆
の相補鎖に由来することを示す。26は、プライマーの長
さを示す。
実施例4 陽性及び陰性試験グループの、より多数の集団の評価 サルモネラ属にバクテリアがあることは、今選別され
ているプライマーから生じた増幅産物の生産に基づいて
決定されるので、陰性及び陽性試験グループを代表す
る、より広範囲の菌株の抽出を行うことが必要である。
60−26/761rc−26のプライマー組、あるいは59−26ま
たは60−26と534rc−26または536rc−26とのいかなる組
み合わせのいずれかで、増幅可能なDNA配列を含むかど
うかを決めるために、陰性試験グループを代表する、以
下の種の代表を試験することにより、サルモネラのプラ
イマー組の選択性が、評価された; Escherichia col
i、Shigella sonnei、Shigella dysenteria、Shigell
a flexneri、Shigella boydii、Ehterobactercloaca
e、Enterobacter agglomeran、Enterobacter aerogen
es、Citrobacter freundii,Citrobacter diversus、H
afnia alvei、Proteus mirabilis、Proteus morgani
i、Proteus vulgaris、Klebsiella pneumoniae、Serr
atia marcescens、Yersinia enterocolitica、Lister
ia monocytogenes、Listeria innocua、Listeria iv
anovii、Staphylococcus aureus、Staphylococcus wa
rneri、Staphylococcus saprophyticus、Staphylococc
us epidermidus、Enterococcus faecalis、Bacillus
cereus、Bacillusthuringiensis、Bacillus subtili
s。
以下に挙げる非サルモネラ菌株に対するPCR増幅産物
を示す、典型的なものは、図4に示される。図4は、電
気泳動により分離された時の、44の非サルモネラのサン
プルに対して、60−26/761rc−26のプライマー組を用い
て形成された増幅産物を示す。反応条件がサルモネラの
標的配列の増幅が起こるのに十分であることを示す、陽
性のコントロールとして、サルモネラの4菌株もまた、
その反応組に含まれた。そのレーンは、以下の非サルモ
ネラ及びサルモネラの菌株に対応する。
評価された100菌株のうち、ハフニア アルベイ(Haf
nia alvei)として試験的に同定された、ただ一つの菌
株が、60−26と761rc−26のプライマー組で、偽の陽性
結果を与えた。この菌株のリボタイピングパターンは、
サルモネラ属よりハフニア アルベイに近いように見え
るが、この菌株は生化学的にはサルモネラにより近いよ
うであるので、この偽の陽性の実体は、あいまいである
と考えられる。選別された残りの35菌株のハフニア ア
ルベイは、全て、サルモネラ試験配列の存在に対して陰
性と検査された。534または536塩基の位置の相補鎖のプ
ライミング部位と共に、59または60塩基の位置の3′部
位を用いたプライマーの組み合わせは、全て、陰性試験
グループの少なくとも20%に増幅産物を生じた。この偽
の陽性の割合は、好ましく具体化した使用には受け入れ
られなかったので、60−26と761rc−26のプライマー組
だけが、さらなる評価のために選択された。これらのプ
ライマーによって隣接され、含まれる図2のフラグメン
トは、35の位置に始まり、786の位置で終わる核酸塩基
を含んでおり、これが、サルモネラに対するこの発明の
診断用標的である。配列番号1の35から786の位置は、
配列番号21と命名される。配列番号20の35から786の位
置は、配列番号22と命名される。
次に、診断用マーカープライマー60−26と761rc−26
プライマーの検出効率が、1480以上のサルモネラ菌株の
試験グループにおいて評価された。亜属グループと血清
型によるこの試験グループの分類は、表Vに示される。
このプライミング部位の対は、サルモネラ属の中の全
ての6亜属グループからのサルモネラ菌株を検出するの
に、非常に正確であることがわかった。グループIの13
90菌株のサルモネラは、99.75%の効率で検出された。
残りの5つの亜属グループは、これよりかなり少数の菌
株しか含まなかったが、全てのこれらのグループからな
る菌株は、100%の効率で検出された。個々の亜属グル
ープ及び全てのサルモネラ試験グループに対する、60と
761のプライミング部位の検出効率は、表VIに示され
る。
表VI 60−26と761rc−26のプライマー組に対するサルモネラ
検出効率の要約 試験された亜属グループIの合計 1390 陽性の合計 1386.5 陽性の% 99.75 試験された亜属グループIIの合計 23 陽性の合計 23 陽性の% 100 試験された亜属グループIII aの合計 39 陽性の合計 39 陽性の% 100 試験された亜属グループIII bの合計 19 陽性の合計 19 陽性の% 100 試験された亜属グループIVの合計 16 陽性の合計 16 陽性の% 100 試験された亜属グループVの合計 2 陽性の合計 2 陽性の% 100 試験されたサルモネラの合計 1489 陽性のサルモネラの合計 1485.5 陽性の% 99.76 もし、反応当たり<5x104DNAコピーで、PCR産物が見
えるなら、その結果は、+1として記録された。
もし、DNAのコピー数が反応当たり>5x104コピーの時
にのみ、PCR産物が見えるなら、その試験は、+0.5とし
て記録された。
以下に挙げたサルモネラ菌株に対するPCR増幅産物を
示す代表的なものは、図5に示される。
図5は、ゲル電気泳動により分離された時の、44のサ
ルモネラのサンプルに対して、60−26/761rc−26のプラ
イマー組を用いて形成された、増幅産物を示す。そのレ
ーンは、以下のサルモネラ菌株に対応する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−130099(JP,A) 国際公開94/13832(WO,A1) 国際公開93/4202(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/68 C12N 15/31 GenBank/EMBL/DDBJ/G eneSeq

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)第1プライマーと第2プライマーと
    のプライマー対を用いて、未知の微生物のゲノムDNAに
    対してPCR増幅反応を行う工程であって、該第1プライ
    マーが配列番号14または15に示される核酸配列を含み、
    そして該第2プライマーが配列番号16、17、18または19
    に示される核酸配列を含むものであり、かつ該第1及び
    第2プライマーを用いるPCR増幅が診断用マーカーを生
    じるものである工程、ならびに (ii)工程(i)の該プライマー対により増幅された該
    診断用マーカーの存在を検出する工程、 を含んでなり、工程(ii)における該診断用マーカーの
    存在は前記微生物がサルモネラ(Salmonella)属のメン
    バーであることを示すことを特徴とする未知の微生物が
    サルモネラ属のメンバーであるかどうかを決定する方
    法。
  2. 【請求項2】工程(i)における第1プライマーが配列
    番号14または15で示され、そして第2プライマーが配列
    番号16、17、18または19で示されるものである請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】工程(i)における第1プライマーが配列
    番号15で示され、そして第2プライマーが配列番号19で
    示されるものである請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】診断用マーカーの存在を検出する工程が、
    未知の微生物のゲノムDNAと診断用マーカーに相当する
    ハイブリダイゼーションプローブとを接触させ、次いで
    ハイブリダイズしたプローブの存在を検出することを含
    んでなり、該ハイブリダイズしたプローブの存在が該診
    断用マーカーの存在を示し、それがまた該未知の微生物
    がサルモネラ属のメンバーであることを示す、請求項1
    ないし3のいずれかの一つに記載の方法。
  5. 【請求項5】配列番号14または15で示される核酸配列を
    含む第1プライマー及び配列番号16、17、18または19で
    示される核酸配列を含む第2プライマーを用いて未知の
    微生物のゲノムDNAを増幅することにより生産され、か
    つ配列番号1及び配列番号20の配列からなるものでな
    い、単離された核酸診断用マーカー。
  6. 【請求項6】配列番号14で示される単離された核酸フラ
    グメント。
  7. 【請求項7】配列番号15で示される単離された核酸フラ
    グメント。
  8. 【請求項8】配列番号16で示される単離された核酸フラ
    グメント。
  9. 【請求項9】配列番号17で示される単離された核酸フラ
    グメント。
  10. 【請求項10】配列番号18で示される単離された核酸フ
    ラグメント。
  11. 【請求項11】配列番号19で示される単離された核酸フ
    ラグメント。
  12. 【請求項12】配列番号21で示される単離された核酸フ
    ラグメント。
  13. 【請求項13】配列番号22で示される単離された核酸フ
    ラグメント。
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