JP3050957U - 電子機器の配線処理構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線固定具として別部材を使用せずに配線を
固定し、機器内部が簡素化された電子機器の配線処理構
造を提供する。 【解決手段】 電子機器内の電子部品１が搭載された基
板２に接続される配線３が引っ張られたとき、配線と基
板との接続部に負荷がかからないよう、電子部品を絶縁
するため基板上を包囲する絶縁シート４に帯状の配線固
定具５を延設し、配線固定具は、電子機器内における配
線の余裕部３１を処理するため折り返えして固定され、
帯状の配線固定具の端部５１には、端部と対向する絶縁
シート側に穿設された絶縁シート固定穴４１と共にねじ
６が螺着されて基板にねじ止めされるねじ穴５２が設け
られている。電子機器に不可欠の部材である絶縁シート
をもって帯状の配線固定具とし、折り返して配線を固定
するので、部品点数が削減される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は電子機器の配線処理構造に係わり、特に、コードクランプ等の別部品 をなくした電子機器の配線処理構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３（ａ）に示すように、従来、インターホン、電話機等の電子機器において 、機器内の電子部品１が搭載された基板２に接続される配線３が外部から引っ張 られたとき、配線３と基板２との接続部（図示せず）のハンダが破損しないよう 、同図（ｂ）または（ｃ）に示すような市販のコードクランプ９、９’を用いて 電子機器内における配線３の余裕部３１をまとめ、コードクランプ９と、電子部 品１を絶縁するため基板２上を包囲している絶縁シート４とを、共に基板２にね じ６で螺着固定している。

【０００３】 このような従来の電子機器の配線処理構造で、配線３が外部から引っ張られる と、配線３の余裕部３１が幾分かは外部に移動するが、コードクランプ９、９’ によってまとめられているため、配線３と基板２との接続部までは引っ張り力が 及ばずハンダの破損を防ぐことができる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、従来の電子機器の配線処理構造では、市販のコードクランプ９や９ ’のような別部品が必要であるという難点があった。 本考案は、上記従来の難点を解決するためになされたもので、配線固定具とし て別部材を使用せずに配線の固定が可能な電子機器の配線処理構造を提供するこ とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案による電子機器の配線処理構造は、電子機器内の電子部品が搭載された 基板に接続される配線が引っ張られたとき、配線と基板との接続部に負荷がかか らないよう、電子部品を絶縁するため基板上を包囲する絶縁シートに帯状の配線 固定具を延設し、配線固定具は、電子機器内における配線の余裕部を処理するた め折り返えして固定されるものである。

【０００６】 また、本考案による電子機器の配線処理構造は、帯状の配線固定具の端部には 、端部と対向する絶縁シート側に穿設された絶縁シート固定穴と共にねじが螺着 されて基板にねじ止めされるねじ穴が設けられたものである。 電子機器に不可欠の部材である絶縁シートに帯状の配線固定具を延設し、折り 返して配線を固定するので、配線固定具として別部材を使用せずに配線は固定さ れ、機器内部の簡素化がはかられる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案による電子機器の配線処理構造の実施例を図面を参照して詳述 する。 図１（ａ）、（ｂ）に示すように、インターホン、電話機等の電子機器に採用 される本考案による電子機器の配線処理構造においては、機器内の電子部品１が 搭載された基板２に接続される配線３が外部から引っ張られたとき、配線３と基 板２との接続部（図示せず）に負荷がかかってハンダが破損したりしないよう、 電子機器内における配線３の余裕部３１をまとめて固定するために、基板２上の 電子部品１を保護絶縁するため基板上を包囲する合成樹脂フィルム等の絶縁シー ト４を一部帯状に延設して配線固定具５とする。

【０００８】 この帯状の配線固定具５の端部５１にはねじ穴５２が設けられ、配線固定具５ は電子機器内における配線３の余裕部３１を処理するため折り返えされて、 端部５１と対向する絶縁シート４側に穿設された絶縁シート固定穴４１と共に、 ねじ６が螺着されて基板２にねじ止めされる。 配線固定具５の端部５１と絶縁シート４側との固定は、ねじ止めに限定されず 、接着剤固定やヒートシールも好適である。

【０００９】 また、絶縁シート４における帯状の配線固定具５の位置は、図２（ｂ）、（ｃ ）に示すように一辺の途中から延設することも可能であり、同図（ａ）に示すよ うに、延設される配線固定具５の基部に相当する絶縁シート４に、切り込み４２ を設けてもよい。 このような本考案による電子機器の配線処理構造で、配線３が外部から引っ張 られると、配線３の余裕部３１が幾分かは外部に移動するが、配線固定具５によ ってまとめられているため、配線３と基板２との接続部までは引っ張り力が及ば ずハンダの破損を防ぐことができ、配線固定具として別部材を使用せず機器内部 の簡素化、コストダウンがはかられる。

【００１０】

【考案の効果】

以上の実施例からも明らかなように、本考案による電子機器の配線処理構造は 、電子機器内の電子部品が搭載された基板に接続される配線が引っ張られたとき 、配線と基板との接続部に負荷がかからないよう、電子部品を絶縁するため基板 上を包囲する絶縁シートに帯状の配線固定具を延設し、配線固定具は、電子機器 内における配線の余裕部を処理するため折り返えして固定され、帯状の配線固定 具の端部には、端部と対向する絶縁シート側に穿設された絶縁シート固定穴と共 にねじが螺着されて基板にねじ止めされるねじ穴が設けらているので、電子機器 に不可欠の部材である絶縁シートに帯状の配線固定具を延設し、折り返して配線 を固定するので、配線固定具として別部材を使用せずに配線は固定され、機器内 部の簡素化がはかられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 （ａ）、（ｂ）は、本考案による電子機器の
配線処理構造を説明する図である。

【図２】 （ａ）、（ｂ）、（ｃ）は、本考案による電
子機器の配線処理構造の他の実施例を説明する図であ
る。

【図３】 （ａ）、（ｂ）、（ｃ）は、従来の電子機器
の配線処理構造を示す図である。

【符号の説明】

１ ‥電子部品 ２ ‥基板 ３ ‥配線 ３１ ‥配線の余裕部 ４ ‥絶縁シート ４１ ‥絶縁シート固定穴 ５ ‥配線固定具 ５１ ‥配線固定具の端部 ５２ ‥ねじ穴 ６ ‥ねじ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電子機器内の電子部品（１）が搭載された
   基板（２）に接続される配線（３）が引っ張られたと
   き、前記配線と前記基板との接続部に負荷がかからない
   よう、前記電子部品を絶縁するため前記基板上を包囲す
   る絶縁シート（４）に帯状の配線固定具（５）を延設
   し、前記配線固定具は、前記電子機器内における前記配
   線の余裕部（３１）を処理するため折り返えして固定さ
   れることを特徴とする電子機器の配線処理構造。
2. 【請求項２】前記帯状の配線固定具の端部（５１）に
   は、前記端部と対向する前記絶縁シート側に穿設された
   絶縁シート固定穴（４１）と共にねじ（６）が螺着され
   て前記基板にねじ止めされるねじ穴（５２）が設けられ
   たことを特徴とする請求項1記載の電子機器の配線処理
   構造。