JP3050163B2 - マイクロアクチュエータおよびその製造方法 - Google Patents

マイクロアクチュエータおよびその製造方法

Info

Publication number
JP3050163B2
JP3050163B2 JP9120886A JP12088697A JP3050163B2 JP 3050163 B2 JP3050163 B2 JP 3050163B2 JP 9120886 A JP9120886 A JP 9120886A JP 12088697 A JP12088697 A JP 12088697A JP 3050163 B2 JP3050163 B2 JP 3050163B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mover
stator
electrode
substrate
microactuator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP9120886A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10323058A (ja
Inventor
健一郎 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP9120886A priority Critical patent/JP3050163B2/ja
Priority to US09/075,265 priority patent/US6191518B1/en
Priority to KR1019980016863A priority patent/KR100313389B1/ko
Publication of JPH10323058A publication Critical patent/JPH10323058A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3050163B2 publication Critical patent/JP3050163B2/ja
Priority to US09/702,881 priority patent/US7152300B1/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B81MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
    • B81BMICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS, e.g. MICROMECHANICAL DEVICES
    • B81B3/00Devices comprising flexible or deformable elements, e.g. comprising elastic tongues or membranes
    • B81B3/0002Arrangements for avoiding sticking of the flexible or moving parts
    • B81B3/0008Structures for avoiding electrostatic attraction, e.g. avoiding charge accumulation
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N1/00Electrostatic generators or motors using a solid moving electrostatic charge carrier
    • H02N1/002Electrostatic motors
    • H02N1/006Electrostatic motors of the gap-closing type
    • H02N1/008Laterally driven motors, e.g. of the comb-drive type
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B81MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
    • B81BMICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS, e.g. MICROMECHANICAL DEVICES
    • B81B2201/00Specific applications of microelectromechanical systems
    • B81B2201/03Microengines and actuators
    • B81B2201/034Electrical rotating micromachines
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49002Electrical device making
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49002Electrical device making
    • Y10T29/49007Indicating transducer
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49002Electrical device making
    • Y10T29/49009Dynamoelectric machine
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49002Electrical device making
    • Y10T29/4902Electromagnet, transformer or inductor
    • Y10T29/49021Magnetic recording reproducing transducer [e.g., tape head, core, etc.]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学部品、光磁気
・磁気ディスク等の小型部品の駆動に用いられるマイク
ロアクチュエータおよびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】小型アクチュエータを磁気ヘッドのサス
ペンションの先端に搭載してスライダーを駆動するマイ
クロアクチュエータが、エル.エス.ファン(L.S.
Fan)等によって提案されている〔「Magnetic Recor
ding Head Positioning atVery High Track Densities
Using a Microactuator-Based,Two‐Stage ServoSyste
m」(IEEE Transactions on Industrial Electronics,V
ol.42,No.3,pp.222-233,June 1995)〕。このマイクロ
アクチュエータを図11〜図13に示す。図11はマイ
クロアクチュエータの平面図、図12は図11のA部の
拡大平面図、図13は図12のA−A’線断面図であ
る。これらの図において、マイクロアクチュエータはシ
リコン基板100上に対向して設けられた左右の固定子
83,84と、これらの固定子間に設けられた可動子8
2を備えている。可動子82は、ばね81によってシリ
コン基板100上の所望の位置に浮いた状態で支持され
ている。ばね81は、シリコン基板100に固定された
バネ固定台80に設けられることにより、シリコン基板
100から分離している。
【0003】前記固定子83,84は、同一ピッチで櫛
歯状に一体に形成されることにより多数の櫛歯部91を
備え、また各櫛歯部91の一方の側面には同じく所定の
ピッチで櫛歯状に形成された多数の固定子電極93を備
えている。また、可動子82も前記固定子83,84の
櫛歯部91と同一ピッチで櫛歯状に形成されることによ
り多数の櫛歯部92を有し、また各櫛歯部92の一方の
面には前記固定子電極93の間に差し込まれる可動子電
極94を備えている。固定子83,84の櫛歯部91
は、可動子82の櫛歯部92よりも大きな幅を有してい
る。また、固定子電極93の幅も可動子電極94の幅よ
り大きく設定されている。前記固定子電極93は櫛歯部
91とともに固定子固定台101を介してシリコン基板
100に接着されているのに対して、可動子電極94は
櫛歯部92とともにシリコン基板100から分離してい
る。このため、可動子電極94と二つの固定子83,8
4の固定子電極93との間に電圧を加えると、可動子8
2を図11において右側あるいは左側に駆動させること
ができる。この場合、図において左側の固定子84に電
圧を印加すると左側に、右側の固定子83に電圧を印加
すると右側に移動させることができる。
【0004】このマイクロアクチュエータは、シリコン
基板100の上で後に可動子82を形成する領域に2μ
m厚のPSG(燐シリガラス)をパターニングし、この
上にフォトリソグラフィーを利用して形成したレジスト
パターニングの間に銅メッキを行う方法を用いて形成さ
れた。最後に、フッ酸を用いてPSGを除去することに
よって可動子82および可動子電極94をシリコン基板
100から分離した。このようにして、ファン等は20
μm厚の銅を材料とするマイクロアクチュエータの試作
を行った。
【0005】一方、シリコンICプロセスを利用するマ
イクロアクチュエータでは、従来からポリシリコン薄膜
を利用した構造がよく知られている。ポリシリコンを構
造体とするマイクロアクチュエータは、電気メッキアク
チェ工ータと比較して、シリコンICプロセスとの整合
性が良く、また優れた機械的特性を示すという長所があ
る。しかし、磁気・光磁気ヘッド等への応用において
は、ヘッドが所望の方向以外の方向へ動くことを低く抑
えることが必要である。
【0006】図11に示したマイクロアクチュエータで
は、可動子82が図において左右方向に動くことが要求
されているが、一方紙面に対して垂直な方向に動くこと
は極力小さく抑えなければならない。この要求から、ば
ね81の厚さを厚くすることが必要とされる。また、大
きな静電気力を利用するためにも可動子電極94と固定
子電極93の厚さを厚くすることが重要である。
【0007】以上の要求から、20μm以上の厚さをも
つマイクロアクチュエータを製作することが実用上重要
とされるようになった。ポリシリコン薄膜は実用上4μ
m程度の厚さをもたせることが限界であることから、上
で述べたメッキ技術や以下に述べるシリコン単結晶のエ
ッチング加工技術を利用したマイクロアクチュエータが
開発されるようになった。
【0008】シリコン単結晶からなるマイクロアクチュ
エータを製作するには、例えばエイ.ベニチェツ(A.
Benitez)等による「Bulk SiliconMicroelectro
mechanical Devices Fabricated from Commercial Bond
ed andEtched‐Back Silicon‐on‐InsulatorSubstrate
s」(Sensors and Actuators,A50,pp-99-103,1995)に記
載されたSOI(Silicon On Insulator )基板を利用
する方法がある。この方法を用いると、図13の可動子
電極94および固定子電極93を厚さ20μmのシリコ
ン単結晶から形成することが可能となる。また、固定子
固定台101は、この場合にはシリコン酸化膜である。
可動子電極94の下に位置するシリコン酸化膜101を
フッ酸によって除去することによって可動子電極94を
シリコン基板100から分離することができる。この場
合には、可動電極94の幅が固定子電極93の幅よりも
狭く設計されているために、フッ酸のエッチングを行っ
た後にも、固定子電極93の下にはまだシリコン酸化膜
101が残されている。このようにして例えば20μm
の厚さをもつシリコン単結晶からなる可動子電極94お
よび固定子電極93をシリコン基板100の上に形成す
ることが可能である。
【0009】以上、厚いマイクロアクチュエータを製造
する方法の概略を述べたが、このマイクロアクチュエー
タを駆動している時に何らかの原因によって可動子電極
94がシリコン基板100に衝突してシリコン基板10
0に付着すると、可動子82が動作しなくなるという問
題が生じることが判った。この付着の問題は、シリコン
単結晶を用いたときには可動子電極94とシリコン基板
100の表面が鏡面であるために特に顕著に生じたが、
銅メッキを用いて形成した場合においてもしばしば生じ
た。
【0010】最近、この付着を解決するために役立つと
思われる効果的な方法が、ワイ・イー(Y.Yee)等
により「Polysilicon Surface Modfiation Technique t
oReduce Sticking of Microstructures」(Digest of T
he 8th InternationalConference on Solid‐State Sen
sors and Actuators,Vol,1,pp‐206-209,June1995)に
おいて、ポリシリコンマイクロアクチュエータに関連し
て報告された。
【0011】以下、この方法を図14を参照して説明す
る。シリコン基板120の上に酸化膜121を堆積した
後、この上にポリシリコン122を0.5μm堆積する
(同図(a))。続いて、PSG酸化膜123をこの上
に形成する(同図(b))。このとき、ポリシリコンの
グレイン領域で酸化が深く進行する。この試料をマスク
無しのドライエッチングを行うと酸化膜123の厚さの
差が拡大されて表面に凸凹を有するポリシリコン膜12
4が形成される(同図(c))。この上に2μmのPS
G膜126を堆積し、さらに2μmのポリシリコン膜1
25を堆積する。ポリシリコン膜125はマイクロアク
チュエータの形状となるようにパターニングされる(同
図(d))。最後に、PSG膜126をフッ酸を用いて
除去する(同図(e))。
【0012】ここで述べられた方法は、接触面を粗くし
て可動子電極と基板との接触面積を減少させることによ
って、固体表面の引力を小さく抑えようとするものであ
る。この接触面に凹凸を形成して摩擦を低減させようと
する方法は、以前からも報告されているものである。例
えば、高木等による「静電マイクロアクチュエータ」
(特開平8−23685号)には、可動子と基板との間
に酸化膜の突起を設けることが記載されている。しか
し、この酸化膜の突起はフォトリソグラフィーによって
形成するために、図14で述べた表面を粗くする方法に
比べて突起の平面的な寸法が著しく大きいものであっ
た。摩擦あるいは付着力の大きさは表面の粗さの程度に
非常に敏感に依存することから、図14に述べた方法に
よって形成されたマイクロアクチュエータの特性が従来
の突起構造をもつものに比べて著しく優れていたとして
も不思議ではない。さらに、図14の方法は、凸凹構造
を形成するのにフォトリソグラフィーを必要としないた
めに全体のプロセスが簡略化できることも大きな特長で
ある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
に示した従来の方法は、以下に述べる理由によってSO
Iウエハを利用したシリコン単結晶アクチュエータの製
造に適用することが不可能である。図14の製造方法で
は、基板120の上に酸化膜121を介して成膜したポ
リシリコン122の表面に凸凹構造を形成した後に、可
動子あるいは固定子となるポリシリコン125を堆積し
ていた。一方、SOIウエハを用いた製造方法では、メ
ーカから購入したSOIウエハを利用するのが普通であ
る。これは、この方がコスト的にも安価であり、さらに
基板の品質が優れているためである。しかし、この購入
したSOIウエハを利用してマイクロアクチュエータを
製造する場合には、将来可動子や固定子となる膜が既に
堆積されているために、図14に示した製造方法を利用
して可動子下側の基板表面を粗くすることが本質的に不
可能である。
【0014】さらに、構造的にも従来例には以下の問題
点があることが判った。可動子が動作中に付着するの
は、基板ばかりでなく固定子に対しても起こる問題であ
る。これは、図12に示したように可動子電極94と固
定子電極93が互いに入り組んだ構造をもっているから
であり、それぞれの電極の厚さが厚く、また互いに近づ
くにしたがって益々頻繁に生じるようになった。このよ
うな可動子電極94と固定子電極93との付着という問
題は、SOIウエハを利用するマイクロアクチュエータ
だけでなく、ポリシリコンや電気メッキから製作される
全てのマイクロアクチュエータに共通する問題である。
【0015】しかしこの問題に対して、図14で述べた
製造方法では十分な解決方法を与えることができなかっ
た。これは、図14の方法がポリシリコン122のエッ
チングがシリコン基板120に垂直な方向に揃えられた
プラズマを利用してドライエッチング技術によって凸凹
形状124を形成することを原理としていたために、シ
リコン基板120に垂直な面のみの加工に利用できる方
法であったからである。さらに、ポリシリコン122か
ら可動子電極を形成する場合には、図14(b)で行わ
れる酸化工程によってポリシリコン膜に圧縮応力が発生
して、シリコン基板120から分離した構造体そのもの
が大きく変形するという問題があることが明らかとなっ
た。
【0016】本発明は、以上述べた従来の問題点を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
動作中に可動子または可動子電極が固定子または固定子
電極もしくは基板に付着せず、安定した性能を発揮し得
るマイクロアクチュエータを提供することにある。ま
た、本発明は、従来不可能であったSOIウエハの可動
子電極下側表面に凸凹構造を形成することができるマイ
クロアクチュエータの製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基板上に設けられた固定子電極およびそ
れを含む固定子可動子電極およびそれを含む可動子
およびばね固定台を介して前記可動子を前記基板上に支
持するばねを備え、前記可動子が前記基板に平行に動作
するマイクロアクチュエータにおいて、前記可動子側と
前記固定子側の互いに対向する当該固定子電極および可
動子電極の表面の少なくともいずれか一方に凸凹構造を
設けたことを特徴とする。また、本発明は、凹凸構造が
絶縁膜を介して形成されていることを特徴とする。ま
た、本発明は、凸凹構造が形成された面と対向する他方
の面に絶縁膜を形成したことを特徴とする。また、本発
明は、可動子側と基板の互いに対向する面の少なくとも
いずれか一方の面に凹凸形状を設けたことを特徴とす
る。また、本発明は、凸凹構造が絶縁膜からなることを
特徴とする。また、本発明は、前記可動子側または前記
固定子側の互いに対向する面の少なくともいずれか一方
にこれら両部材間の距離を他の領域に比べて狭くするス
トッパーを設け、このストッパーと他方の互いに対向す
る面の少なくともいずれか一方に凸凹構造を設たことを
特徴とする。また、本発明は、基板上に設けられた固定
子電極およびそれを含む固定子可動子電極およびそれ
含む可動子、およびばね固定台を介して前記可動子を
前記基板上に支持するばねを備え、前記可動子が前記基
板に平行に動作するマイクロアクチュエータにおいて、
前記可動子側に第1のストッパーを設け、この第1のス
トッパーと前記固定子側との間にこれら両部材に対して
非接触な第2のストッパーを基板に設け、かつ前記第
1,第2のストッパーの互いに対向する面の少なくとも
いずれか一方に凸凹構造を設けたことを特徴とする。ま
た、本発明は、凸凹構造が半球状の形状であることを特
徴とする。また、本発明は、基板上に設けられた固定子
電極およびそれを含む固定子可動子電極およびそれを
含む可動子、およびばね固定台を介して前記可動子を前
基板上に支持するばねを備え、前記可動子が前記基板
に平行に動作するマイクロアクチュエータの製造方法に
おいて、前記可動子側と前記固定子側の少なくともいず
れか一方にパターンを形成した後に、可動子側と固定子
側およびまたは基板の互いに対向する面の少なくともい
ずれか一方にポリシリコンからなる薄膜を堆積すること
によって凸凹構造を形成することを特徴とする。さら
に、本発明は、基板上に設けられた固定子電極およびそ
れを含む固定子可動子電極およびそれを含む可動子
およびばね固定台を介して前記可動子を前記基板上に支
持するばねを備え、前記可動子が前記基板に平行に動作
するマイクロアクチュエータの製造方法において、前記
基板に前記可動子と前記固定子を形成した後に、可動子
側と固定子側の互いに対向する面の少なくともいずれか
一方にエッチングによって凸凹構造を形成することを特
徴とする。
【0018】本発明において、電極をそれぞれ備えた固
定子と可動子は、対向する面のいずれか一方に凹凸構造
が設けられているので、接触しても付着しない。なお、
本発明において、固定子側とは、櫛歯部を備えた固定子
自体を指す場合と、櫛歯部に設けられた電極を指す場合
を含む用語として、また可動子側とは櫛歯部を備えた可
動子自体を指す場合と、櫛歯部に設けられた電極を指す
場合を含む用語として理解すべきである。
【0019】LPCVD(低圧化学的気相成長装置)で
作製されるポリシリコンは、堆積温度を変えることによ
ってグレインの形状を変化させることが可能である。特
に、590〜630°Cまでのアモルファスシリコンと
ポリシリコンの間の遷移温度で堆積したポリシリコンは
起伏に富んだ形状をしており、数十〜数百nm程度の半
球状の形状をもつ凹凸を容易に形成することができる。
この大きさおよび形状は、可動子電極が動作中に基板や
固定子電極と衝突した際に、空気中に含まれる水分の凝
縮によって生じた水の表面張力に起因する引力によって
付着する問題を軽減するのに適した大きさと形状であ
る。このような凸凹構造をもつポリシリコンはLPCV
Dで形成できるために、狭い構造体の内部にも容易に形
成することが可能である。したがって、可動子電極の下
側に凸凹を形成することが可能である。さらに、可動子
電極や固定子電極の対向する面にも容易に堆積すること
が可能であることから、可動子電極と固定子電極との横
方向の接触面積を低減するのにも役立つ。
【0020】一方、可動子電極の下側あるいは側面方向
に凸凹を形成する他の方法として、可動子電極あるいは
固定子電極を形成した後にこれらの表面を軽くエッチン
グする手法が利用できる。エッチング方法として液体を
用いるウェットエッチと気体を用いるドライエッチが利
用できる。マイクロアクチュエータの厚さが大きくなり
可動子電極と固定子電極との間のギャップが狭くなるに
したがって、ウェットエッチでは溶液が奥まで侵入する
ことが困難になる。このため、ドライエッチの方が適し
ていると考えられるが、ウェットエッチは簡単な装置で
できることが長所である。表面に数百nm程度の凹凸を
作製するためには、エッチングされた面が粗れた状態と
なる条件を探すことが重要である。ドライエッチでは、
例えばSF6 等のフッ素系のシリコンエッチングガスを
用いて装置内部の圧力を数百mTorrと高く設定する
方法がある。一方、ウェットエッチでは、ヒドラジン、
EDP等のシリコンエッチング液の内部にシリコンの粉
を溶かしたものを使用する方法が利用できる。また、エ
ッチング液やガスの中に有機成分を含んだ物質を混入す
ることも効果がある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の第1の
実施の形態を示す断面図である。マイクロアクチュエー
タは、図11に示した従来のものと同様に半導体基板l
から分離された可動子4と半導体基板1に酸化膜2を介
して固定されている二つの固定子3とを備えている。た
だし、これら固定子3の櫛歯部3Aおよび櫛歯部3Aに
設けられた固定子電極3Bと、可動子4の櫛歯部4Aお
よび櫛歯部4Aに設けられた可動子電極4Bの表面は、
凸凹薄膜6が表面に設けられた絶縁膜5によって覆われ
ることにより凹凸構造をなしている。また、半導体基板
1の可動子4と対向する表面も凸凹薄膜6をもつ絶縁膜
7によって被覆されている。
【0022】可動子4の櫛歯部4Aと電極4Bは、例え
ば幅3μm、高さ20μmの寸法をもつシリコン単結晶
である。一方、固定子3の櫛歯部3Aは、幅10μm、
高さ20μmのシリコン単結晶である。固定子電極3B
は、例えば可動子電極4Bと同様に幅3μm、高さ20
μmのシリコン単結晶からなっている。この場合、電極
3Bは半導体基板1から浮き上がった構造となるが、櫛
歯部3Aが半導体基板1に固定されているために、電圧
を印加しても動くことがない。絶縁膜5は、例えば10
0nmの酸化膜、100nmの窒化膜、あるいはこれら
の複合材料からなるものである。そして、凸凹薄膜6
は、例えば100nmの厚さをもつポリシリコンであ
る。
【0023】この実施の形態で示したマイクロアクチュ
エータの構造は、可動子4の櫛歯部4Aおよび電極4B
が接触する半導体基板1および固定子3の櫛歯部3Aお
よび電極3Bの全ての表面が凸凹薄膜6によってそれぞ
れ覆われていることが特長である。このため、可動子電
極4Bが基板1あるいは固定子電極3Bに衝突したとし
ても可動子電極4Bをこれらに付着させる力を著しく軽
減させることが可能である。
【0024】さらに、本実施の形態では、固定子3の櫛
歯部3Aおよび電極3Bと可動子4の櫛歯部4Aと電極
4Bの表面を絶縁膜5によって覆った構造を示してい
る。これは、可動子電極4Bを駆動させるために可動子
電極4Bと固定子電極3Bの間に加えられる電圧がたと
え二つの電極が衝突したとしても短絡しないでマイクロ
アクチュエータが動作を継続するのに役立つ。実験によ
ると、可動子電極4Bおよび固定子電極3Bの側面に設
けられた凸凹薄膜6の表面の粗さとして50〜500n
m程度が実用上最も良い条件であることが明らかになっ
た。これは、二つの電極が衝突した際に互いを引きつけ
る力の原因となる空気中に含まれる水の表面張力が、電
極の表面が数十nm程度以上凸凹状態となって粗れてい
る場合には著しく減少するからである。
【0025】一方、マイクロアクチュエータを駆動させ
るために可動子電極4Bと固定子電極3Bの間に印加さ
れる電圧を低くして大きな駆動力を得るためには、これ
ら二つの電極の間の距離を短く設定することが必要であ
る。しかし、この距離はプロセスの制限から通常2μm
程度である。この2μmの距離に凸凹表面を形成する
と、二つの電極の間の距離が表面の凸凹形状のために大
きく変動してマイクロアクチュエータの動作特性が安定
しないという問題が引き起こされる。しかし、500n
mよりも小さな凸凹表面の場合には、この不安定性があ
まり大きくなく、事実上使用に耐えることが可能であ
る。
【0026】図2は、本発明の第2の実施の形態を示す
断面図である。なお、以下の説明においては図1に示し
た構成要素と同一のものについては、同じ番号をもって
示し、その説明を適宜省略する。この実施の形態では、
固定子3の櫛歯部3Aと可動子4の櫛歯部4Aの互いに
対向する側面および固定子電極3Bと可動子電極4Bの
先端面にのみ凸凹薄膜26を設けている。また、半導体
基板1の表面で可動子4の櫛歯部4Aと可動子電極4B
と対向する面にも、凸凹薄膜27を形成している。
【0027】このような構造においては、図1に示した
実施の形態に比べて以下の特長をもっている。 1)可動子4の櫛歯部4Aと電極4Bの上にスリット、
ミラー等の光学部品やスライダー、サスペンション等の
磁気ヘッド等の関連部品を直接搭載したとしても、櫛歯
部4Aと電極4Bの表面が平坦であるために、これら部
品を櫛歯部4Aと電極4Bの動作方向に対して一定の角
度を保つように容易に装着することが可能である。これ
ら部品は動作面に対して一定の角度をもち、0.1μm
以下の精度で正確に実装されることが要求されているも
のである。 2)可動子4の櫛歯部4Aと電極4Bの下側に設けられ
ている凸凹薄膜27は、側面に設けられた凸凹薄膜26
と異なる材料およびプロセスで形成することが可能であ
る。例えば、酸化膜2を除去するときに、櫛歯部4Aと
電極4Bの下側だけを図に示すように残すことが可能で
ある。このとき、凸凹薄膜27は酸化膜2から構成され
ることになる。また、凸凹薄膜26を50〜500nm
程度になるように設定し、凸凹薄膜27を1μm程度に
設定することも可能である。これは、可動子電極4Bと
半導体基板1の間には通常電位差がないように設定され
るためにギャップを狭く設定する必要がないからであ
る。また、マイクロアクチュエータの動作中の付着を防
ぐためには500nm以下の表面形状の粗さが適してい
るが、一方、可動子電極4Bを半導体基板1から分離す
るプロセス中に引き起こされる可動子電極4Bの基板1
に対する付着を防ぐためには1μm程度の凸凹をもった
構造を形成することが望ましいことからも本発明の構造
は有効である。このように、側面用と底面用の凹凸薄膜
26,27の二つの凸凹薄膜を利用することによって、
材料、プロセス、形状の異なる付着防止構造を作製する
ことが可能である。これは、設計、プロセスの自由度を
拡大させるのに役立つ。
【0028】以上の実施の形態では、ポリシリコンで凸
凹薄膜26,27を形成した例を示したが、本発明はこ
れに限られることなく一般に数十〜数百nm程度の凹凸
が表面に形成できる方法で利用可能な材料を含むもので
ある。例えば、CVDで形成されたタングステン、チタ
ン、窒化チタン等の金属、あるいは、CVDで形成され
た、酸化膜、窒化膜等の絶縁膜、あるいは、CVDで形
成されたアモルファスシリコン等の半導体、あるいはC
VDで形成された有機薄膜等である。あるいは、スパッ
ター、蒸着等の方法も利用可能である。さらに、これら
を複数組み合わせた方法も本発明に含まれるものであ
る。
【0029】また、以上の実施の形態で述べた凸凹薄膜
は、絶縁膜の上に形成した。しかし、シリコン等の可動
子電極4B、固定子電極3B、あるいは半導体基板1の
材料表面に直接堆積しても、十分に凸凹形状を形成でき
る条件で行うならば可動子4の櫛歯部4Aと電極4Bの
付着を防止するという本発明の効果を得ることが可能で
ある。
【0030】この場合、この堆積する材料がポリシリコ
ン等の半導体材料、あるいはタングステン等の金属材料
であるときには、可動子電極4Bと固定子電極3Bとの
衝突の際に電気的な短絡が起こる。これを防ぐには、例
えばこれら堆積材料を酸化して絶縁膜とすることが有効
である。さらに、堆積材料として酸化膜等の絶縁膜を最
初から利用するならば、この堆積後に酸化するというプ
ロセスを省略することができる。
【0031】図3は本発明の第3の実施の形態を示す断
面図である。この実施の形態では、可動子4の櫛歯部4
Aと電極4Bおよび固定子3の櫛歯部3Aと電極3Bの
上側の表面をポリシリコン膜38で覆うとともに、半導
体基板1の表面の可動子4の櫛歯部4Aと電極4Bと対
向する面をポリシリコン膜37によって被覆した点が図
1に示した実施の形態と異なり、その他の構成は同じで
ある。
【0032】この構造においても、可動子4の櫛歯部4
Aと電極4Bが固定子3の櫛歯部3Aと電極3Bあるい
は半導体基板1に付着することが防止できること、ま
た、可動子電極4Bが駆動中に固定子電極3Bに衝突し
ても電気的な短絡が生じないマイクロアクチュエータを
実現することができる。
【0033】特に、この実施の形態の最大の特徴は、凸
凹薄膜36をポリシリコンで形成するときに、絶縁膜5
の上では表面が粗れたポリシリコン膜となるのに対して
シリコンの上では表面が平坦な形状をもつポリシリコン
膜となるという選択成長条件を利用できることである。
この選択条件は、例えばLPCVDを用いた、シラン2
0%のガス、1Torrの圧力、590〜630°Cの
堆積温度である。このポリシリコンの選択成長を利用す
ると、凸凹が必要なところにのみ所望の凸凹薄膜を形成
することが可能となる。しかも、余分なフォトリソグラ
フィー等を必要としないためにプロセスが簡略化される
という利点がある。
【0034】ここで述べた方法は、ポリシリコンに限ら
れることなく一般に選択成長が利用可能な材料に対して
利用することができる。例えば、CVDで作製されるタ
ングステン等の場合であり、本発明に含まれるものであ
る。
【0035】以上述べた実施の形態はいずれも可動子4
の櫛歯部4Aおよび電極4Bと固定子3の櫛歯部3Aお
よび電極3Bの表面に凸凹形状をもつ薄膜を堆積して形
成されるものであった。しかし、可動子電極4B等の表
面を直接エッチングして凸凹形状を形成することも可能
である。
【0036】図4は本発明の第4の実施の形態を示す断
面図である。この実施の形態では、可動子4の櫛歯部4
Aおよび電極4Bの側面および下側表面に凸凹形状46
を設けている。また、固定子3の櫛歯部3Aおよび電極
3Bの側面および下側の表面の一部および半導体基板1
表面の可動子電極4Bと対向する面にも凸凹形状46,
47をそれぞれ形成している。凸凹形状46,47は、
可動子電極4B、固定子電極3Bおよび半導体基板1を
構成する材料と同一の材料からなっている。
【0037】このような構成においては、マイクロアク
チュエータに不必要な残留応力が残らないためにヒステ
リシスの少ない長期信頼性に優れた安定的な特性を実現
することが可能である。また、周囲の温度の変化に対し
ても変動が少ないという特長がある。さらに、薄膜を堆
積するプロセスを必要としないために製造方法が簡略化
されるという特長もある。
【0038】なお、図4に示した構造のマイクロアクチ
ュエータでは、可動子電極4Bが固定子電極3Bに衝突
した場合に電気的な短絡が生じる問題がある。これを防
ぐために、一つの方法として図中の凸凹形状46,47
を酸化して絶縁膜とする方法が有効である。また、絶縁
膜を凸凹形状46,47の上に堆積することも有効であ
る。下地の複雑な形状に沿って堆積するものとして、例
えばLPCVDで100nmの厚さに窒化膜を堆積する
方法が利用できる。
【0039】図5は本発明の第5の実施の形態を示す断
面図である。この実施の形態では、可動子4の櫛歯部4
Aと電極4Bおよび固定子3の櫛歯部3Aと電極3Bの
表面に図1の実施の形態で述べたものと同一の凸凹薄膜
56を設けている。一方、半導体基板1の表面で可動子
4の櫛歯部4Aおよび電極4Bと対向する面には、図4
で述べたものと同一の凸凹形状薄膜57を設けている。
【0040】この構造は以下に述べるように製造方法を
著しく簡略化できるという特長がある。一般に、数十〜
数百nmの段差をもつ凸凹形状を作製するには、エッチ
ングを用いるよりも薄膜を堆積する方法の方がより正確
な制御を行うことができる。また、均一性も遥かに優れ
ている。そのため、図5の実施の形態に示すように、正
確な制御が要求される電極の側面に設ける凸凹薄膜56
を薄膜の堆積を利用する方法によって作製し、あまり正
確な形状制御を必要としない半導体基板1側の凸凹形状
57を半導体基板1のエッチングによって形成すること
は、本発明の効果を得るための適切な選択の一つであ
る。
【0041】ここで、図1に示した実施の形態のように
全ての凸凹形状を薄膜の堆積だけで行うことはポリシリ
コンのLPCVDのような方法を用いるときには適切な
選択となるが、一般に可動子電極4Bの下側表面に凸凹
薄膜を形成することは側面よりも困難である。これは、
例えばスパッターのような装置を用いた場合にターゲッ
トから陰となる領域に膜を形成することが困難であるこ
とから理解できる。図5の構造は、このような薄膜を形
成することが困難な奥部に凸凹形状を形成することを可
能とするとともに、形状制御が必要な側面には薄膜堆積
方法を利用するという点で合理的である。図5の構造を
利用すると、凸凹薄膜56としてポリシリコンの他に先
に述べた多くの材料を利用できるようになる。
【0042】以上、述べた実施の形態では、可動子4の
櫛歯部4Aと電極4Bおよび固定子3の櫛歯部3Aと電
極3Bの互いに対向する側面の両方に凸凹形状を形成し
た。しかし、本発明はこれに限られることなく、いずれ
か一方の側面にのみ凸凹形状を形成した場合でも本発明
の目的である可動子4の櫛歯部4A、電極4Bの付着を
防止する効果があることはいうまでもない。また、可動
子電極4Bの下側の凸凹形状も櫛歯部4Aと電極4B
側、またはこれに対向する基板1側のいずれか一方、あ
るいはその両方の側に設けてもよい。さらに、電気的な
短絡を防ぐ目的で設けられた絶縁膜5も、櫛歯部4Aと
電極4B、あるいは固定子3の櫛歯部3Aと電極3Bの
いずれか一方に凸凹形状のあるなしに拘わらず設ける構
造も本発明に含まれることはいうまでもない。
【0043】また、上に述べた実施の形態では、固定子
3は基板1の上に設けられたものであった。しかし、本
発明の構造はこれに限られることなく、固定子3を可動
子4の上に設けた場合にも適用が可能である。また、可
動子4を固定子3の上に設けた構造においても本発明を
適用することが可能である。このように、可動子4ある
いは固定子3の上に他の固定子あるいは他の可動子が搭
載された多層的な構造をもつマイクロアクチュエータに
おいても本発明が有効である。
【0044】次に、本発明に係るマイクロアクチュエー
タの製造方法について説明する。図6は図1に示したマ
イクロアクチュエータの製造方法を説明するための図で
ある。先ず、例えば500μmの厚さの半導体基板1の
上に2μmの酸化膜2および20μmの厚さのシリコン
60からなるSOIウエハを利用してプロセスを開始す
る。さらに、シリコン膜60の上に3μmの酸化膜61
を堆積し、フォトリソグラフィーを用いてパターニング
したマイクロアクチュエータの形状を酸化膜61に転写
する。そして、この酸化膜61をマスクとしてシリコン
60を塩素ガスを用いたプラズマエッチング装置によっ
てエッチングする(同図(a))。続いて可動子電極4
Bの下側の酸化膜2をフッ酸を用いて除去する。フッ酸
を多量の水によって洗い流した後、試料をフリーズドド
ライ装置を利用して可動子電極4Bが半導体基板1に付
着しないように注意して乾燥させる。この試料を熱酸化
炉およびLPCVDに入れて半導体基板1と電極の表面
に酸化膜および窒化膜からなる絶縁膜5,62を形成す
る(同図(b))。
【0045】この後、試料の表面にLPCVDを利用し
てポリシリコンを堆積する。このポリシリコンは、例え
ば600°Cの堆積温度で20%に希釈したシランガス
を流すことによって図に示すように表面に大きな凸凹を
もつ膜63を形成することができる(同図(c))。
【0046】この方法を利用して図2に示した構造のマ
イクロアクチュエータを形成するには、例えば図6
(a)の構造を形成した後に絶縁膜をシリコン60の側
壁に形成する。その後、側壁を残して絶縁膜を除去し
(例えばドライエッチングを利用したエッチバックプロ
セス等)、ポリシリコンを堆積する。可動子電極4Bお
よび固定子電極3Bの上側表面を例えば研磨プロセスを
用いて研磨し平坦な構造とする。続いて、酸化膜2を除
去する。このときエッチング時間を制御することによっ
て図2に示す凸凹薄膜27を形成することが可能であ
る。
【0047】図3の構造は、例えば図2の製造方法で凸
凹薄膜27を残さないように酸化膜2の除去を行う時間
を長くする。この後に、再びポリシリコンの堆積を行う
方法によって形成することが可能である。
【0048】図7は、図4に示したマイクロアクチュエ
ータを製造する方法を説明するための図である。例え
ば、500μmの厚さの半導体基板1の上に2μmの酸
化膜2および20μmの厚さのシリコン60からなるS
OIウエハを利用してプロセスを開始することができ
る。シリコン膜60の表面および半導体基板1の下面に
3μmの酸化膜61を堆積し、フォトリソグラフィーを
用いてパターニングしたマイクロアクチュエータの形状
を酸化膜61に転写する。そして、この酸化膜61をマ
スクとしてシリコン60を塩素ガスを用いたプラズマエ
ッチング装置を用いてエッチングする(同図(a))。
続いて可動子電極4Bの下側の酸化膜2をフッ酸を用い
て除去する。フッ酸を多量の水によって洗い流した後、
シリコンのエッチング液の中に入れてシリコン表面のエ
ッチングを行う(同図(b))。このときのエッチング
は、例えば予めシリコンの粉末を十分に溶かしたEDP
(エチレンジアミンピロカテコール)を50°C程度に
加熱した溶液中にこの試料を1分間程度浸すことによっ
て図(c)に示す凸凹構造73をシリコン表面に形成す
ることができる。なお、酸化膜2を除去した後に試料を
乾燥させることなく、このシリコン表面のエッチングを
行うことが重要である。さもないと、半導体基板1から
分離した可動子電極4Bが半導体基板1に付着するとい
う問題が起きるからである。もちろん、図6で述べたフ
リーズドドライ等の乾燥方法を利用するとこの問題を回
避することが可能である。
【0049】しかし、本製造方法の大きな特長は、図
(a)に示した工程の後の酸化膜2のエッチングの後に
試料を乾燥させることなく直ちにシリコンエッチングを
行って表面に凸凹構造73を形成することに注意するだ
けで、可動子電極4Bが基板1に付着するという問題を
回避できるということである。このため、フリーズドド
ライ等の面倒なプロセスが省略できるという利点があ
る。もし電気的な短絡を防止したいならば、同図(c)
に示すようにこの試料を熱酸化炉の中で酸化して、酸化
膜からなる凸凹薄膜74,75を形成することも可能で
ある。なお、このプロセスで半導体基板1の裏面に設け
られる酸化膜61は、同図(b)の中のシリコン表面を
エッチングするプロセス中で半導体基板1を保護する働
きをもっている。
【0050】以上述べた実施の形態では可動子電極4B
の側面に凸凹形状を形成した。この凹凸形状が数百nm
程度以下であるならば、たとえ凹凸をもった電極の間に
電圧を加えてもたいていの応用においてマイクロアクチ
ュエータの駆動を安定的に行うことが可能である。しか
し、光の波長変調や磁気ヘッドの駆動等におけるよう
に、10nm以下の精度でマイクロアクチュエータを駆
動することが要求されている分野もある。このような分
野に本発明のマイクロアクチュエータを応用して精密な
駆動を行うためには、可動子電極4Bまたは固定子電極
3Bの側面が平坦であることが望ましい。このような要
求に応え、さらに本発明の目的である付着を防止する構
造をもつマイクロアクチュエータの他の実施の形態を以
下に述べる。
【0051】図8および図9は、本発明の第6の実施の
形態を示すものであり、図8はその平面図、図9は図8
のC部を拡大して示す図である。これらの図において、
図11および図12と同じ番号は同一の構成要素を示す
ものである。本実施の形態では、図11に示した従来例
の構造に対して可動子電極94の左右中央部付近にスト
ッパー89を一体に設けた点が大きく異なる。ストッパ
ー89は、図9に示すように、例えば可動子82の櫛歯
部92の端に位置して設けられている。このストッパー
89とこれに対向する固定子83の櫛歯部91との間の
距離は、図に示すように可動子電極94と固定子電極9
3の問のいずれの距離よりも狭くなるように設定されて
いる。このため、可動子電極94が図面の左右方向に駆
動される動作中に何らかの原因によってこのストッパー
89が固定子83の櫛歯部91に接触しても可動子電極
94と固定子電極93は接触することがない。
【0052】また、本発明では、このストッパー89と
固定子83が接触しても付着しないようにこれら両部材
の対向する面に凸凹薄膜99をそれぞれ設けていること
を特長としている。
【0053】このような構造を採用することによって、
電圧が印加される電極のほとんどすべての側面を平坦な
形状としながらも、接触時の接触面積を小さく抑えるこ
とができるために付着力を著しく減少させることが可能
である。なお、本実施の形態では可動子82の先端にス
トッパー89を設けたが、このストッパー89を固定子
83,84の側に設けても同様の効果が得られる。ま
た、可動子82および固定子83,84の両方にストッ
パー89を設けてもよい。ストッパー89の形成される
位置は、可動子82の櫛歯部92の先端に限定されるこ
となく、可動子82と固定子83,84の互いに対向す
る部分であれば何処であってもよい。このような場所に
設けられたストッパー89の側面に凸凹構造を形成する
には、例えば図6で述べた製造方法で凸凹構造を形成す
る領域のみにフォトリソグラフィーを利用して絶縁膜を
残し、残りの領域からこれを除去する。この後、ポリシ
リコンの選択成長を利用する方法がある。
【0054】図10は、本発明の第7実施の形態を示す
要部の断面図である。図9と同じ番号は同一の構成要素
を示している。この実施の形態では可動子82の櫛歯部
92の先端に第1のストッパー97を設けるともに、こ
の第1のストッパー97の三方を第2のストッパー98
で取り囲んでいる。この第2のストッパー98は、固定
子83と分離しており、半導体基板に固定されている。
そして、凸凹薄膜96を第1、第2のストッパー97,
98の互いに対向する面にそれぞれ設けている。第2の
ストッパー98は、例えば基板と電気的な接続がなされ
ており、可動子電極94と同じ電位となるように設計さ
れている。このようにすると、可動子電極94と固定子
電極93との間の電圧が印加される表面はすべて平坦な
形状とすることができる。この結果、印加電圧に対して
駆動特性が著しく安定したマイクロアクチュエータを形
成することが可能である。
【0055】また、図10の実施の形態では可動子82
に設けられた第1のストッパー97の三方を第2のスト
ッパー98で取り囲んでいる。この両ストッパー間の距
離は、可動子電極94と固定子電極93との間の距離よ
りも小さく設定されているために、可動子電極94が上
下方向にたとえ移動されたとしても可動子電極94と固
定子電極93とが接触することがない。第1のストッパ
ー97および第2のストッパー98の側面に設けられた
凸凹薄膜96は先に述べたと同様の付着防止の効果を持
っている。
【0056】なお、上記した実施の形態においては可動
子4の櫛歯部4Aおよび電極4Bと固定子3の櫛歯部3
Aおよび電極3Bの表面に凹凸形状を形成した例を示し
たが、本発明においては、これに限らず可動子4の櫛歯
部4Aおよび電極4Bと固定子3の櫛歯部3Aの対向
面、可動子4の櫛歯部4Aと固定子電極3Bの対向面ま
たは可動子4の櫛歯部4Aと固定子3の櫛歯部3Aの対
向面であってもよい。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係るマイクロ
アクチュエータおよびその製造方法によれば、以下の効
果が得られる。 1)マイクロアクチュエータの動作中に可動子電極が固
定子電極に付着して動かなくなるという問題が著しく低
減した。これは従来よりも100倍も長い時間にわたっ
てマイクロアクチュエータを駆動させてもこの付着の問
題が生じないことからこの改良の効果は著しいものであ
ることが明らかとなった。 2)また、可動子電極の下側の面あるいはこれに対向す
る基板の表面にも凸凹構造を設けることによって、可動
子電極と基板との付着が防止されるようになった。これ
は、従来例の一つであるフォトリソグラフィーを利用し
て形成された凸凹構造と比較すると、本発明で形成され
た構造の方がより微細な凹凸を与えるために、空気中に
含まれる水の凝縮から引き起こされる表面張力を低減す
るのに効果があるからである。実験では、本発明の方
が、10倍以上もの長い間にわたって付着せずに動作し
た結果が得られた。 3)ポリシリコンを可動子電極あるいは固定子電極の表
面に堆積する方法を用いると、ポリシリコンの膜厚、堆
積温度、圧力等を変化させることによって形成される凸
凹の構造の形状を変化させることが可能である。例え
ば、1Torrの圧力で590°C未満で堆積したとき
には表面は10nm以下の平坦面が得られるのに対し
て、100nmの厚さを590〜630°Cで堆積した
ときには堆積温度によって50〜500nmの凸凹を形
成することが可能である。また、LPCVDを用いて形
成されたポリシリコンは狭い構造体の内部に侵入してそ
の表面にポリシリコンを容易に形成する性質をもってい
る。さらに、ポリシリコンを堆積した後に試料を酸化す
ることによってポリシリコンを酸化膜に変化させること
が可能である。また、この酸化膜を除去すると従来の図
14に示したものと同様の大きな凸凹をもつ構造体を形
成することができる。このような特長をもつために、L
PCVDを利用したポリシリコンは他の材料に比べて広
く利用することが可能である。 4)特に、凹凸構造として半球状の形状をもつポリシリ
コンは、空気中の水分の凝縮によって生じる微細な水滴
の表面張力を低減するのに適した形状であるとともに、
可動子あるいは固定子と接合する面積が広いために凸凹
のポリシリコンがこれら電極表面に結合する力が大き
い。そして、これら電極が衝突する際には半球状形状の
頂上の狭い面積で接触するために付着の原因となる表面
張力の大きさを小さくするのに適しているという利点を
もっていることが確かめられた。 5)凸凹構造体それ自体あるいはこれと絶縁膜とを組み
合わせることによって、可動子電極と固定子電極とがマ
イクロアクチュエータの動作中に衝突しても電気的な短
絡が起こらなくなった。この結果、アクチュエータの信
頼性が著しく高くなった。 6)ストッパー構造を利用することによって、互いに対
向する可動子電極と固定子電極との間の距離をほとんど
全て平坦に保ったまま、マイクロアクチュエータの付着
を防止することが可能となった。この結果、10nm以
下の高い精度でマイクロアクチュエータを駆動すること
が可能となった。これは、光波長変調、磁気ヘッド等の
マイクロアクチュエータに対する厳しい要求精度を満足
させるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】 本発明の第2の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図3】 本発明の第3の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図4】 本発明の第4の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図5】 本発明の第5の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図6】 (a)〜(c)は本発明の製造方法を説明す
るための図である。
【図7】 (a)〜(c)は本発明の他の製造方法を説
明するための図である。
【図8】 本発明の第6の実施の形態を示す平面図であ
る。
【図9】 図8のC部を拡大して示す図である。
【図10】 本発明の第7の実施の形態を示す要部の平
面図である。
【図11】 従来のマイクロアクチュエータの平面図で
ある。
【図12】 図11のA部を拡大して示す平面図であ
る。
【図13】 図12のA−A’線断面図である。
【図14】 (a)〜(e)は他の従来例の製造方法を
示す図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…酸化膜、3…固定子、3A…櫛歯
部、3B…固定子電極、4…可動子、4A…櫛歯部、4
B…可動子電極、6,36,56…凸凹薄膜、5,7…
絶縁膜、26…凸凹薄膜(側面)、27…凸凹薄膜(底
面)、37,38…ポリシリコン膜、46,47…凸凹
形状、57…凸凹形状薄膜、60…シリコン、61…酸
化膜、62…絶縁膜、63…凸凹薄膜、73…凸凹構
造、74,75…凸凹薄膜、80…ばね固定台、81…
ばね、82…可動子、83…右側固定子、84…左側固
定子、89…ストッパー(第1のストッパー)、91,
92…櫛歯部、93…固定子電極、94…可動子電極、
99…凸凹薄膜、96…凸凹薄膜、97…ストッパー、
98…第2のストッパー、101…固定子固定台、10
0…シリコン基板、120…シリコン基板、121…酸
化膜、122…ポリシリコン、123…酸化膜、124
…凸凹ポリシリコン、125…ポリシリコン、126…
PSG。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 1/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けられた固定子電極およびそ
    れを含む固定子可動子電極およびそれを含む可動子
    およびばね固定台を介して前記可動子を前記基板上に支
    持するばねを備え、前記可動子が前記基板に平行に動作
    するマイクロアクチュエータにおいて、 前記可動子側と前記固定子側の互いに対向する当該固定
    子電極および可動子電極の表面の少なくともいずれか一
    方に凸凹構造を設けたことを特徴とするマイクロアクチ
    ュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマイクロアクチュエータ
    において、 凹凸構造が絶縁膜を介して形成されていることを特徴と
    するマイクロアクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のマイクロアクチ
    ュエータにおいて、 凸凹構造が形成された面と対向する他方の面に絶縁膜を
    形成したことを特徴とするマイクロアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載のマイクロア
    クチュエータにおいて、 可動子側と基板の互いに対向する面の少なくともいずれ
    か一方の面に凹凸形状を設けたことを特徴とするマイク
    ロアクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載のマイク
    ロアクチュエータにおいて、 凸凹構造が絶縁膜からなることを特徴とするマイクロア
    クチュエータ。
  6. 【請求項6】 基板上に設けられた固定子電極およびそ
    れを含む固定子可動子電極およびそれを含む可動子
    およびばね固定台を介して前記可動子を前記基板上に支
    持するばねを備え、前記可動子が前記基板に平行に動作
    するマイクロアクチュエータにおいて、 前記可動子側または前記固定子側の互いに対向する面の
    少なくともいずれか一方にこれら両部材間の距離を他の
    領域に比べて狭くするストッパーを設け、このストッパ
    ーと他方の互いに対向する面の少なくともいずれか一方
    に凸凹構造を設たことを特徴とするマイクロアクチュエ
    ータ。
  7. 【請求項7】 基板上に設けられた固定子電極およびそ
    れを含む固定子可動子電極およびそれを含む可動子
    およびばね固定台を介して前記可動子を前記基板上に支
    持するばねを備え、前記可動子が前記基板に平行に動作
    するマイクロアクチュエータにおいて、 前記可動子側に第1のストッパーを設け、この第1のス
    トッパーと前記固定子側との間にこれら両部材に対して
    非接触な第2のストッパーを基板に設け、かつ前記第
    1,第2のストッパーの互いに対向する面の少なくとも
    いずれか一方に凸凹構造を設けたことを特徴とするマイ
    クロアクチュエータ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のうちのいずれか1つに記
    載のマイクロアクチュエータにおいて、 凸凹構造が半球状の形状であることを特徴とするマイク
    ロアクチュエータ。
  9. 【請求項9】 基板上に設けられた固定子電極およびそ
    れを含む固定子、可動子電極およびそれを含む可動子、
    およびばね固定台を介して前記可動子を前記基板上に支
    持するばねを備え、前記可動子が前記基板に平行に動作
    するマイクロアクチュエータの製造方法において、 前記可動子側と前記固定子側およびまたは基板の互いに
    対向する面の少なくともいずれか一方にポリシリコンか
    らなる薄膜を堆積することによって凸凹構造を形成する
    ことを特徴とするマイクロアクチュエータの製造方法。
  10. 【請求項10】 基板上に設けられた固定子電極および
    それを含む固定子可動子電極およびそれを含む可動
    、およびばね固定台を介して前記可動子を前記基板上
    に支持するばねを備え、前記可動子が前記基板に平行に
    動作するマイクロアクチュエータの製造方法において、前記基板に前記可動子と前記固定子を形成した後に、可
    動子側と固定子側の 互いに対向する面の少なくともいず
    れか一方にエッチングによって凸凹構造を形成すること
    を特徴とするアクチュエータの製造方法。
JP9120886A 1997-05-12 1997-05-12 マイクロアクチュエータおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP3050163B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9120886A JP3050163B2 (ja) 1997-05-12 1997-05-12 マイクロアクチュエータおよびその製造方法
US09/075,265 US6191518B1 (en) 1997-05-12 1998-05-11 Microactuator and method of manufacturing the same
KR1019980016863A KR100313389B1 (ko) 1997-05-12 1998-05-12 마이크로액츄에이터 및 그 제조방법
US09/702,881 US7152300B1 (en) 1997-05-12 2000-11-01 Method of manufacturing a micromechanical structure

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9120886A JP3050163B2 (ja) 1997-05-12 1997-05-12 マイクロアクチュエータおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10323058A JPH10323058A (ja) 1998-12-04
JP3050163B2 true JP3050163B2 (ja) 2000-06-12

Family

ID=14797419

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9120886A Expired - Lifetime JP3050163B2 (ja) 1997-05-12 1997-05-12 マイクロアクチュエータおよびその製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (2) US6191518B1 (ja)
JP (1) JP3050163B2 (ja)
KR (1) KR100313389B1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6411589B1 (en) * 1998-07-29 2002-06-25 Hewlett-Packard Company System and method for forming electrostatically actuated data storage mechanisms
US6628041B2 (en) * 2000-05-16 2003-09-30 Calient Networks, Inc. Micro-electro-mechanical-system (MEMS) mirror device having large angle out of plane motion using shaped combed finger actuators and method for fabricating the same
US6693763B2 (en) 2000-07-26 2004-02-17 Seagate Technology Llc Method for linearizing microactuator hysteresis for a disc drive
US6690847B2 (en) * 2000-09-19 2004-02-10 Newport Opticom, Inc. Optical switching element having movable optically transmissive microstructure
US6825967B1 (en) 2000-09-29 2004-11-30 Calient Networks, Inc. Shaped electrodes for micro-electro-mechanical-system (MEMS) devices to improve actuator performance and methods for fabricating the same
US6483223B2 (en) * 2001-03-01 2002-11-19 Institute Of Microelectronics Method to prevent charging effects in electrostatic devices
JP4045090B2 (ja) * 2001-11-06 2008-02-13 オムロン株式会社 静電アクチュエータの調整方法
US20080197748A1 (en) * 2003-07-28 2008-08-21 Technion Research And Development Foundation Ltd. Vertical Comb Drive and Uses Thereof
US7501726B1 (en) * 2004-07-28 2009-03-10 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Micro-electro-mechanical system (MEMS) and apparatus for generating power responsive to mechanical vibration
JP5178026B2 (ja) * 2006-03-10 2013-04-10 株式会社半導体エネルギー研究所 微小構造体、半導体装置、及び微小構造体の作製方法
US20080022771A1 (en) * 2006-07-28 2008-01-31 Alexander Wolter Micromechanical component
JP2009113128A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Fujitsu Ltd マイクロ揺動素子およびマイクロ揺動素子製造方法
TW200940437A (en) * 2008-03-27 2009-10-01 Sunonwealth Electr Mach Ind Co Miniaturized motor
US8593016B2 (en) * 2010-12-03 2013-11-26 Sri International Levitated micro-manipulator system
KR101988469B1 (ko) * 2017-07-26 2019-06-13 주식회사 신성씨앤티 멤스 센서 및 그 제조 방법

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4997521A (en) * 1987-05-20 1991-03-05 Massachusetts Institute Of Technology Electrostatic micromotor
US5072288A (en) * 1989-02-21 1991-12-10 Cornell Research Foundation, Inc. Microdynamic release structure
JPH02230779A (ja) 1989-03-03 1990-09-13 Hitachi Ltd 半導体装置
US5428259A (en) * 1990-02-02 1995-06-27 Nec Corporation Micromotion mechanical structure and a process for the production thereof
JPH04340371A (ja) 1990-06-05 1992-11-26 Mitsubishi Kasei Corp 静電アクチュエータ
US5043043A (en) * 1990-06-22 1991-08-27 Massachusetts Institute Of Technology Method for fabricating side drive electrostatic micromotor
US5233459A (en) * 1991-03-06 1993-08-03 Massachusetts Institute Of Technology Electric display device
JPH06245551A (ja) 1993-02-23 1994-09-02 Canon Inc 静電モータおよびその製造方法
US5658698A (en) * 1994-01-31 1997-08-19 Canon Kabushiki Kaisha Microstructure, process for manufacturing thereof and devices incorporating the same
US5512374A (en) * 1994-05-09 1996-04-30 Texas Instruments Incorporated PFPE coatings for micro-mechanical devices
JP3667357B2 (ja) 1994-05-10 2005-07-06 横河電機株式会社 マイクロ・アクチュエータ
JPH07322648A (ja) 1994-05-21 1995-12-08 Sekisui Chem Co Ltd 静電アクチュエータ
JPH0823685A (ja) 1994-07-04 1996-01-23 Canon Inc 静電アクチュエータ
JP3182301B2 (ja) * 1994-11-07 2001-07-03 キヤノン株式会社 マイクロ構造体及びその形成法
US5583736A (en) * 1994-11-17 1996-12-10 The United States Of America As Represented By The Department Of Energy Micromachined silicon electrostatic chuck
JPH08180623A (ja) 1994-12-22 1996-07-12 Hitachi Ltd 磁気ディスク装置
US5635640A (en) * 1995-06-06 1997-06-03 Analog Devices, Inc. Micromachined device with rotationally vibrated masses
JP2928752B2 (ja) 1995-12-07 1999-08-03 株式会社東芝 静電アクチュエータ及びその駆動方法
US5812362A (en) * 1996-06-14 1998-09-22 Applied Materials, Inc. Method and apparatus for the use of diamond films as dielectric coatings on electrostatic chucks
EP0913921B1 (en) * 1997-10-29 2006-05-03 STMicroelectronics S.r.l. Method for manufacturing a semiconductor material integrated microactuator, in particular for a hard disc mobile read/write head, and a microactuator obtained thereby

Also Published As

Publication number Publication date
KR100313389B1 (ko) 2001-12-28
JPH10323058A (ja) 1998-12-04
KR19980086951A (ko) 1998-12-05
US6191518B1 (en) 2001-02-20
US7152300B1 (en) 2006-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3050163B2 (ja) マイクロアクチュエータおよびその製造方法
US6724580B2 (en) Actuator with piezoelectric member
US6256134B1 (en) Microelectromechanical devices including rotating plates and related methods
US6108121A (en) Micromachined high reflectance deformable mirror
US5709802A (en) Method of making a micro-actuator device
US6563106B1 (en) Micro-electro-mechanical-system (MEMS) mirror device and methods for fabricating the same
US5658698A (en) Microstructure, process for manufacturing thereof and devices incorporating the same
JP3182301B2 (ja) マイクロ構造体及びその形成法
US7863698B2 (en) Performance-enhancing two-sided MEMS anchor design for vertically integrated micromachined devices
US6013573A (en) Method of manufacturing an air bridge type structure for supporting a micro-structure
JP3050164B2 (ja) マイクロアクチュエータおよびその製造方法
US6265806B1 (en) Semiconductor microactuator with an improved platform structure and method of forming the same
US7487678B2 (en) Z offset MEMS devices and methods
JP2007015101A (ja) 隠れヒンジmemsデバイス
JP3055527B2 (ja) マイクロアクチュエータとその製造方法
JP2001150396A (ja) 把持部を有するマイクロアクチュエータ
Lee et al. Bonding of silicon scanning mirror having vertical comb fingers
US20020121839A1 (en) Microactuator, method for making the same, and magnetic head unit and magnetic recording apparatus using the same
US7794610B2 (en) Optical components and production thereof
JP3391295B2 (ja) マイクロアクチュエータ
JP2000304765A (ja) 半導体加速度センサの製造方法
JP5314932B2 (ja) 電気式微少機械スイッチ
US20220091410A1 (en) Optical scanning device and method for manufacturing same
CN114967107A (zh) 一种微镜结构及其制备方法
JP2778879B2 (ja) 小形駆動機構の形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100331

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100331

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110331

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120331

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120331

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130331

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140331

Year of fee payment: 14

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term