JP3049774U - 衣服の内ポケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯用小型電話機等の落下を確実に防止する
衣服の内ポケットの提供。 【解決手段】 衣服１の内ポケット１１の口の左右一端
部に、携帯用小型電話機等のストラップが係止されるル
ープ１９を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、携帯用小型電話機を落下させることなく確実に収納する「衣服の内 ポケット」に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のポケットとしては、フラップやループ等でボタン止めをしたり 、或いは面状ファスナーやリングファスナーで、収容した携帯用小型電話機等の 脱落を防止するものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のポケットでは，ポケットの口を閉じなければその効果を 達成することができなかった。すなわち、ポケットの口を閉じ忘れたり，ほこり の付着によって面状ファスナーの接合力が低下する等によって使用中にポケット の口が開いた場合には、屈む等して不意にポケット内の携帯用小型電話機を落下 させて破損等させるといった問題点があった。 そこで、本考案においては、万一ポケットの口を閉じるのを忘れる等しても、 携帯用小型電話機が落下しないように、携帯用小型電話機のストラップを係止可 能に構成した衣服の内ポケットを提供することを課題としている。また、好まし くは、携帯用小型電話機のストラップを内ポケットに係止した状態のままで携帯 用小型電話機の使用ができる衣服の内ポケットを提供することを課題としている 。さらに好ましくは、携帯用小型電話機を常時携帯することによって身体への害 が懸念される電磁波の影響を無くした衣服の内ポケットを提供することを課題を している。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の衣服の内ポケットは、衣服の内ポケットの口の左右一端部に、携帯 用小型電話機等のストラップが係止されるループが設けられてなること、若しく は、衣服の内ポケットの口の左右一端部に、コイルバネの一端部が係止され、 このコイルバネの他端部に、携帯用小型電話機等のストラップが係止される環状 部が設けられてなることを特徴とする。 また、好ましくは上記、のいずれかの構成に加えて、前記衣服が上着、ベ スト、ジャンパー、作業着等からなり、 前記内ポケットが、フラップ・ポケッ ト、ボタンダウン・フラップ・ポケット等に形成されてなることを特徴とする衣 服の内ポケットである。 さらに好ましくは、上記いずれかの構成に加えて、前記内ポケットは、携帯用 小型電話機等が収納される部分よりも身体側に、電磁波防止繊維が設けられてな ることを特徴とする衣服の内ポケットである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の衣服の内ポケットについて、さらに詳細に説明する。 本考案は、主として上着、ベスト、ジャンパー、作業着等の各種衣服の内ポケ ットに適用可能なものであるが、以下の実施例においては背広の上着１の内ポケ ット１１に対して適用した例について説明する。 図１は、本考案が適用された上着１の一例を示す図であり、左右の前身頃１２ ，２５を展開して、上着１の裏側にある内ポケット１１を見せた状態を示してい る。また、図２（Ａ）は、上着１の内ポケット１１の正面図であり、その（Ｂ） は、その概略中央縦断面図である。なお、図１（Ａ）では、上着１の左右一方の 身頃１２の内ポケットに本考案を適用した例を示しているが、同図（Ｂ）に示す ように、他方の身頃２５に適用してもよい。

【０００６】 これらの図に示されるとおり、この実施例の内ポケット１１は、上着１の裏に 設けられた内ポケットであり、上方にのみ開口した略矩形の袋状に形成されてな る。内ポケット１１は、口１３の部分に玉縁１４が設けられている。また、ポケ ット１１の大きさは、収納される携帯用小型電話機等の大きさに適合させるのが 望ましい。なお、図１及び図２において、符号１５は、胴裏を示している。 内ポケット１１の口１３には、略逆三角形状のフラップ１６が設けられる。こ のフラップ１６は、図３に示すように、正方形状の布片を上下方向中央部で二つ 折りした後、左右両下隅部１６ａ，１６ａを三角形状に谷折りして構成され、そ の上端縁部１６ｂを、ポケット１１の口１３の上部に位置する上着１側に縫い付 けて設けられる。これにより、フラップ１６は、ポケット１１の口１３を塞ぐよ うに垂れ下がることになる。 なお、フラップ１６の取り付け後は、フラップ１６上端部の幅寸法がポケット １１の口１３の幅寸法よりやや小さくなるよう構成されていて、ポケット１１の 左右両端部の口１３が開くようになっている。よって、ポケット１１内に携帯用 小型電話機を収納する場合でも、一方の端部の開口から携帯用小型電話機のアン テナを出すことができると共に、他方の端部の開口から携帯用小型電話機のスト ラップを引き出すことができる。

【０００７】 また、図２において、フラップ１６の背面及びこれに対応したポケット１１の 表面側には面状ファスナ１７，１８が設けられており、互いに係脱自在とされて いる。なお、フラップ１６の表面は、中央部で左右に開く袋状に形成されている ので、そこに指を入れることにより、面状ファスナー１７，１８の係脱を容易に 行うことができる。 さらに、ポケット１１の口１３の右側端部には、二つ折りした紐の両端部を身 頃１２に縫合するすることによりループ１９が形成されている。このループ１９ は、ポケット１１の口１３より下方に向けてポケット１１の外側に設けられてい る。なお、ループ１９の上端及び右上側の端部には、閂ミシンがけがされている 。 ところで、図２（Ｂ）に示すように、内ポケット１１には、携帯用小型電話機 が収納される部分よりも身体側となる面に、電磁波防止繊維２０を設けておくこ とが好ましい。この電磁波防止繊維２０としては、例えば旭化成の「止電解」（ 登録商標）を使用することができる。

【０００８】 次に、この実施例の衣服の内ポケット１１の使用状態について説明する。 この考案の内ポケット１１は、携帯用小型電話機を収納して使用するのに好適 なものである。すなわち、上着１の内ポケット１１の端部に設けられたループ１ ９に携帯用小型電話機のストラップを係止した後、携帯用小型電話機をポケット １１に入れて、フラップ１６の面状ファスナー１７をポケット１１の面状ファス ナー１８に接合してフラップ１６を閉じてポケット１１に蓋をすることにより、 携帯用小型電話機をポケット１１に確実に収納することができる。フラップ１６ を閉じた場合でも、前述したように、ループ１９に係止するためのストラップや 、アンテナは、フラップ１６の左右にできたポケット１１の口１３の隙間から出 すことができるので、ポケット１１への収納は容易に行うことができる。

【０００９】 このようにして携帯用小型電話機をこの考案の内ポケット１１に収納しておけ ば、ストラップが上着１のループ１９に係止されているので、万一フラップ１６ を閉め忘れたり、或いは糸屑やほこりによって面状ファスナー１７，１８の接合 力が低下してフラップ１６が不意に開いたりした場合でも、携帯用小型電話機が 床に落下して破損等するおそれがない。すなわち、使用者が屈んだりして、万一 、携帯用小型電話機がポケット１１から脱落したとしても、携帯用小型電話機の ストラップがポケット１１のループ１９に係止されているので、携帯用小型電話 機が上着１にぶら下がる状態となって、床に落下するのが防止される。 さらに、内ポケット１１の身体側に電磁波防止繊維２０を使用した場合には、 携帯用小型電話機を常時携帯することによって懸念される電磁波の悪影響を無く すことができ、安心して携帯用小型電話機を胸ポケット１１に携帯することがで きる。

【００１０】 図４は、この考案の衣服の内ポケット１１の第２実施例を示す正面図である。 この実施例の内ポケット１１においても、フラップ１６付のポケット自体の構 成は、前記第１実施例のものと同様である。異なる点は、携帯用小型電話機のス トラップを係止するためのループ１９が、コイルバネ２１に代えられてなる点で ある。すなわち、この実施例では、ポケット１１の口１３の右側端部に、コイル バネ２１の一端部が固定されて設けられている。この取り付けは、例えば上記第 １実施例と同様の方法によって小さなループ２２を上着１に設け、このループ２ ２にコイルバネ２１の一端部２３を係合して行われており、そのコイルバネ２１ の他端部２４には、小さな環状部が形成されてなる。なお、コイルバネ２１には 、ビニールが被覆されている。

【００１１】 よって、この実施例の内ポケット１１の使用にあたっては、コイルバネ２１の 他端部２４に形成された環状部に、携帯用小型電話機のストラップを係止しつつ 携帯用小型電話機を内ポケット１１に収納することができる。このようにすれば 、前記第１実施例の場合と同様に、万一携帯用小型電話機がポケット１１から脱 落しても、携帯用小型電話機がストラップ及びコイルバネ２１を介して上着１に ぶら下がることとなって、携帯用小型電話機の床への落下が防止される。 しかも、コイルバネ２１は伸縮自在に構成されてなるので、携帯用小型電話機 のストラップをコイルバネ２１に連結したままの状態においても、携帯用小型電 話機をポケット１１から取り出してコイルバネ２１を引き伸ばして電話機を使用 することができる。また、使用後には、携帯用小型電話機をポケット１１内に収 納するだけで、コイルバネ２１がその弾性によって自動的に短縮されて、元の状 態に復元することができる。

【００１２】 図５は、この考案の衣服の内ポケット１１の第３実施例を示す正面図である。 この実施例においては、図２や図４とは反対側の身頃（他方の身頃）２５に、 本考案を適用した例を示している（図１（Ｂ）参照）。なお、図において、１５ が胴裏を示している。 この実施例においても、フラップ１６を設けた点は前記第１実施例の場合と同 様であるが、面ファスナー１７，１８の代わりにボタン２６によってポケット１ １の口１３を開閉可能に構成している。すなわち、フラップ１６の左右方向中央 部の下部に、上下方向に細長くボタンホール２７を形成する一方、ポケット１１ の表面側には、前記ボタンホール２７に対応した位置に、ボタンホール２７と係 脱可能にボタン２６を取り付けられたボタンダウン・フラップ・ポケットとされ てなる。 また、この実施例では、ポケット１１の左側端部に、携帯用小型電話機のスト ラップが係止されるループ１９が設けられている。その他の構成は、前記第１実 施例の場合と同様であるので、説明は省略する。

【００１３】 図６は、この考案の衣服の内ポケット１１の第４実施例を示す正面図である。 この実施例でも、上着１の他方の身頃２５に設けられた内ポケット１１に本考 案を適用した例を示している。 また、この実施例においても前記第３実施例と同様に、ポケット１１のフラッ プ１６にボタンホール２７を形成する一方、そのボタンホール２７に対応するポ ケット１１の表面にボタン２６を取り付けて、ボタンホール２７にボタン２６を 係脱可能に構成したボタンダウン・フラップ・ポケットとされてなる。 さらに、ポケット１１の左側端部には、第２実施例と同様に、コイルバネ２１ が取り付けられてなり、コイルバネ２１に携帯用小型電話機のストラップを取り 付けた状態のまま電話の使用ができるようにしている。

【００１４】 図７は、この考案の衣服の内ポケット１１の第５実施例を示す正面図である。 この実施例では、第１や第２実施例と同様に、上着１の一方の身頃１２のポケ ット１１に本考案を適用した例を示している。 この実施例では、ポケット１１の口１３に設けられるフラップ１６の構成が前 記各実施例の場合とは異なり、ループ状のフラップ１６とされてなる。すなわち 、ポケット１１の口１３の上着１側の上部に二つ折りした紐の両端部を縫合する ことによってフラップ（ループ）１６を設けておく一方、ポケット１１の表面側 の上部に、前記フラップ１６と係脱可能なボタン２６を取り付けてなる。 また、この実施例では、第１実施例の場合と同様、ポケット１１の口１３の右 側端部にループ１９を設けてなる。

【００１５】 図８は、この考案の衣服の内ポケット１１の第６実施例を示す正面図であり、 携帯用小型電話機のストラップを係止するためのループ１９をコイルバネ２１に 変更した点以外は、前記第５実施例のものと同様の構成である。

【００１６】 なお、この考案の衣服の内ポケット１１は、上記各実施例の構成に限らず適宜 変更可能である。 例えば、上記実施例においては、携帯用小型電話機を収納する場合について述 べたが、本考案はポケットベルや小型カメラ等の他種物品に対しても適用可能で ある。 また、本考案が適用される衣服やポケットの種類及び構成も適宜に変更可能で ある。

【００１７】

【考案の効果】

以上詳述したように、この考案の衣服の内ポケットによれば、上着の内ポケッ トに携帯用小型電話機を収納するのみならず、その内ポケットの開口部の一端部 に設けられたループ部やコイルバネに携帯用小型電話機のフラップを係止してお くことができる。よって、万一ポケットの口を閉め忘れたり、或いは使用中にポ ケットの口が開いたりして、内ポケットから携帯用小型電話機が脱落しても、携 帯用小型電話機を床に落として破損させる不都合が回避できる。 また、ポケットの口にループの代わりにコイルバネを設けて、このコイルバネ の他端部に携帯用小型電話機のストラップが係止する構成とすれば、携帯用小型 電話機のストラップを内ポケットに係止した状態のままで携帯用小型電話機の使 用ができる。 さらに、ポケットの身体側に電磁波防止繊維を設けておけば、携帯用小型電話 機を常時携帯することによって身体への害が懸念される電磁波の影響を無くすこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の衣服の内ポケットの第１実施例が適
用された上着を示す図であり、左右の前身頃を展開し
て、上着の裏側にある内ポケットを見せた状態を示して
おり、（Ａ）は一方の身頃の内ポケットに本考案を適用
した例を示し、（Ｂ）は他方の身頃の内ポケットに本考
案を適用した例を示している。

【図２】衣服の内ポケットの第１実施例を示す図であ
り、（Ａ）は上着の内ポケットの正面図であり、（Ｂ）
はその概略中央縦断面図である。

【図３】衣服の内ポケットの第１実施例のフラップの作
り方を示す図である。

【図４】衣服の内ポケットの第２実施例を示す正面図で
ある。

【図５】衣服の内ポケットの第３実施例を示す正面図で
ある。

【図６】衣服の内ポケットの第４実施例を示す正面図で
ある。

【図７】衣服の内ポケットの第５実施例を示す正面図で
ある。

【図８】衣服の内ポケットの第６実施例を示す正面図で
ある。

【符号の説明】

１ 衣服（上着、ベスト、ジャンパー、作業着等） １１ 内ポケット １３ ポケットの口 １６ フラップ １９ ループ ２０ 電磁波防止繊維 ２１ コイルバネ ２２ コイルバネの一端部 ２４ コイルバネの他端部（環状部）

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 衣服の内ポケットの口の左右一端部に、
   携帯用小型電話機等のストラップが係止されるループが
   設けられてなることを特徴とする衣服の内ポケット。
2. 【請求項２】 衣服の内ポケットの口の左右一端部に、
   コイルバネの一端部が係止され、このコイルバネの他端
   部に、携帯用小型電話機等のストラップが係止される環
   状部が設けられてなることを特徴とする衣服の内ポケッ
   ト。
3. 【請求項３】 前記衣服が上着、ベスト、ジャンパー、
   作業着等からなり、前記内ポケットが、フラップ・ポケ
   ット、ボタンダウン・フラップ・ポケット等に形成され
   てなることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の
   衣服の内ポケット。
4. 【請求項４】 前記内ポケットは、携帯用小型電話機等
   が収納される部分よりも身体側に、電磁波防止繊維が設
   けられてなることを特徴とする請求項１から請求項３ま
   でのいずれか一つに記載の衣服の内ポケット。