JP3049483U - ヒンジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り付けるだけで一対の扉への取付位置を規
定できるとともに、作業性を向上させることができるヒ
ンジを提供する。 【解決手段】 一対の扉のそれぞれに取り付けられる左
右一対の取付板２ａ、２ｂと、該一対の取付板２ａ、２
ｂを相対的に回転自在に連結する回転機構Ａとからな
り、前記一対の扉への取付位置を規定する位置決め手段
Ｂを備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はヒンジに関する。さらに詳しくは、折りたたみ戸などに用いられる一 対の扉の合わせ部に取り付けられるヒンジに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、たとえば図６に示すように、折りたたみ戸における一対の扉５０、 ５１の合わせ部には、一対の扉５０、５１が開閉自在になるようにヒンジ５２が ３個ネジ止めされている。このヒンジ５２としては、対向する端縁に略円筒状の ナックル５３、５４が形成される左右一対の取付板５５、５６と、前記ナックル ５３、５４に挿入され、両端頭部がかしめられて前記一対の取付板５５、５６を 回転自在に支持する軸ピン（図示せず）とからなるものが用いられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記ヒンジ５２を用いて、一対の扉５０、５１を組立てるばあ い、一対の扉５０、５１の合わせ部５７の取付位置（センターライン）と前記軸 ピンとの位置合わせが狂うと、扉５０、５１が枠組５８内にきちんと納まらない 。そして、また複数取り付けられたヒンジ５２の軸が一直線にならないと、扉５ ０、５１の開閉動作が滑らかに行なわれない。このため、前記取付位置と軸ピン の位置決めに時間が掛かり、作業性がわるいという問題がある。

【０００４】 本考案は、かかる事情に鑑み、取り付けるだけで一対の扉への取付位置を規定 できるとともに、作業性を向上させることができるヒンジを提供することを目的 とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のヒンジは、一対の扉のそれぞれに取り付けられる左右一対の取付板と 、該一対の取付板を相対的に回転自在に連結する回転機構とからなり、前記一対 の扉への取付位置を規定する位置決め手段を備えてなることを特徴とする。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、添付図面に基づいて、本考案のヒンジを説明する。

【０００７】 図１は本考案のヒンジの一実施の形態を示す平面図、図２は図１における位置 決め手段の斜視図、図３は図１におけるヒンジの使用例を示す正面図、図４〜５ は図１におけるヒンジの取り付けを示す説明図である。

【０００８】 図１〜２に示すように、本実施の形態にかかわるヒンジ１は、左右一対の取付 板２ａ、２ｂと、該一対の取付板２ａ、２ｂを相対的に回転自在に連結する回転 機構Ａとからなり、前記取付板２ａ、２ｂの側部３ａ、３ｂには、たとえば合成 樹脂からなる位置決め手段Ｂを備えている。

【０００９】 前記回転機構Ａとして、本考案においては、とくに限定されるものではないが 、本実施の形態では、取付板２ａに一体に対峙する第１の支持部４ａ、４ｂと、 該支持部４ａ、４ｂから伸びる支持片５ａ、５ｂにスライド自在に嵌め込まれた スプリング内蔵の押圧部６と、取付板２ｂに一体に対峙する第２の支持部７ａ、 ７ｂと、後端が前記取付板２ｂに係止され、先端が前記押圧部６の付勢力を受け る受け部８と、前記取付板２ａと取付板２ｂが当接した側縁９上において、前記 第１の支持部４ａ、４ｂ、第２の支持部７ａ、７ｂおよび受け部８に挿通され、 両端頭部がかしめられた軸ピン１０とからなるものを用いることができる。取付 板２ａ、２ｂには、それぞれネジ貫通孔１１が形成されている。

【００１０】 前記位置決め手段Ｂとしては、取付板２ａ、２ｂの側部３ａ、３ｂに着脱自在 に取り付けられるように、取付板２ａ、２ｂの裏側に配置される板状の底部１２ と、該底部１２の周辺部位に立設される壁部１３とから構成されるものを用いる ことができる。本実施の形態におけるヒンジ１を運搬するとき、または扉に取り 付けているときなどに位置決め手段Ｂが取付板２ａ、２ｂから脱落しないように 、前記壁部１３の上縁に該取付板２ａ、２ｂを保持するための爪１４を形成する のが好ましく、さらに位置決め手段Ｂが取付板２ａ、２ｂから抜け落しないよう に、前記底部１２に形成されるネジ貫通孔１５の内壁に、前記ネジ貫通孔１１に 嵌着する周壁１６を形成するのが好ましい。

【００１１】 本実施の形態では、ヒンジ１が一対の扉の側端部位に予め形成される凸状のガ イド部にまたがって取り付けられると、前記位置決め手段Ｂが前記ガイド部に案 内されて、ヒンジ１の中心線を一対の扉への取付位置に簡単に規定することがで きる。

【００１２】 なお、本実施の形態では、位置決め手段が取付板に着脱自在に取り付けられて いるが、本考案においては、位置決め手段を取付板に一体に取り付けることもで きる。

【００１３】 つぎに、本実施の形態におけるヒンジ１の使用例を折りたたみ戸を例として説 明する。まず図３および図４に示すように、一対の扉Ｐａ、Ｐｂの対向する側端 ２０ａ、２０ｂに予めガイド部２１ａ、２１ｂが形成される側片２２ａ、２２ｂ を取り付けたのち、該側片２２ａ、２２ｂを突き合わせる。なお、前記ガイド部 ２１ａ、２１ｂは扉Ｐａ、Ｐｂに直接形成することもできる。

【００１４】 ついで位置決め手段Ｂの間隔Ｌが前記ガイド部２１ａとガイド部２１ｂの距離 Ｌになるように選定されたヒンジ１を合わせ部２２に嵌着し、図５に示すように ネジ貫通孔１１、１５にネジ２４を挿入して、ネジ止めにより取り付けを完了す る。なお、前記位置決め手段Ｂは、取付板２ａ、２ｂに着脱自在に取り付けられ ているため、前記ガイド部２１ａ、２１ｂの距離が加工誤差により変化している ばあいには、当該距離に合うように、別の位置決め手段に取り替えて前記合わせ 部２３に嵌着することができる。

【００１５】 これにより、図３に示すように、扉Ｐａ、Ｐｂが枠組内にきちんと納まり、複 数のヒンジ１の軸が一直線であるために、扉Ｐａ、Ｐｂの開閉をスムーズに行な うことができる。

【００１６】 このように、本実施の形態では、ヒンジ１を扉Ｐａ、Ｐｂの合わせ部２３に取 り付けるだけで、扉Ｐａ、Ｐｂの開閉位置とヒンジ１の位置合わせができるため 、従来の手間のかかる位置決め作業を省くことができる。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したとおり、本考案によれば、位置決め手段により、扉の合わせ部に おける取付位置の規定が簡単に行なえるため、位置決め作業を省き、作業性を大 幅に向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のヒンジの一実施の形態を示す平面図で
ある。

【図２】図１における位置決め手段の斜視図である。

【図３】図１におけるヒンジの使用例を示す正面図であ
る。

【図４】図１におけるヒンジの取り付けを示す説明図で
ある。

【図５】図１におけるヒンジの取り付けを示す説明図で
ある。

【図６】従来のヒンジの使用例を示す説明図である。

【符号の説明】

１ ヒンジ ２ａ、２ｂ 取付板 ３ａ、３ｂ 側部 ４ａ、４ｂ 第１の支持部 ５ａ、５ｂ 支持片 ６ 押圧部 ７ａ、７ｂ 第２の支持部 ８ 受け部 ９ 側縁 １０ 軸ピン １１、１５ ネジ貫通孔 １２ 底部 １３ 壁部 １４ 爪 １６ 周壁 ２０ａ、２０ｂ 側端 ２１ａ、２１ｂ ガイド部 ２２ａ、２２ｂ 側片 ２３ 合わせ部 Ａ 回転機構 Ｂ 位置決め手段 Ｐａ、Ｐｂ 扉

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一対の扉のそれぞれに取り付けられる左
   右一対の取付板と、該一対の取付板を相対的に回転自在
   に連結する回転機構とからなり、前記一対の扉への取付
   位置を規定する位置決め手段を備えてなるヒンジ。
2. 【請求項２】 前記位置決め手段が、一対の扉の側端部
   位に形成されるガイド部に案内される請求項１記載のヒ
   ンジ。
3. 【請求項３】 前記位置決め手段が、一対の扉の側端に
   取り付けられる側片に形成されるガイド部に案内される
   請求項１記載のヒンジ。
4. 【請求項４】 前記位置決め手段が、前記取付板の側部
   に着脱自在に取り付けられてなる請求項１、２または３
   記載のヒンジ。
5. 【請求項５】 前記位置決め手段が、前記取付板に一体
   に取り付けられてなる請求項１、２または３記載のヒン
   ジ。
6. 【請求項６】 前記位置決め手段が、前記取付板の裏側
   に配置される板状の底部と、該底部の周辺部位に、前記
   取付板の側縁部に沿って形成される壁部とからなる請求
   項１、２、３、４または５記載のヒンジ。
7. 【請求項７】 前記壁部に爪が形成されてなる請求項６
   記載のヒンジ。
8. 【請求項８】 前記底部に形成されるネジ貫通孔の内壁
   に、前記取付板に形成されるネジ貫通孔に嵌着する周壁
   が形成されてなる請求項６または７記載のヒンジ。