JP3049245B2 - 導波路型光変調器 - Google Patents

導波路型光変調器

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JP3049245B2
JP3049245B2 JP22612299A JP22612299A JP3049245B2 JP 3049245 B2 JP3049245 B2 JP 3049245B2 JP 22612299 A JP22612299 A JP 22612299A JP 22612299 A JP22612299 A JP 22612299A JP 3049245 B2 JP3049245 B2 JP 3049245B2
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導波路型光変調器に
関し、特に、高速・大容量の光ファイバ通信システムの
導波路型光強度変調器、位相変調器、及び偏波スクラン
ブラなどに好適に用いることのできる導波路型光変調器
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の高速・大容量光ファイバ通信シス
テムにおける進歩に伴い、広帯域特性及び低チャープ特
性、並びに伝搬損失が小さいなどの理由から、従来のレ
ーザダイオードの直接変調に代わって、ニオブ酸リチウ
ム(LiNbO3:以下、LNと略す場合がある)を用
いた導波路型の外部変調器の実用化が進められている。
【0003】このような変調器は、LNにチタン(T
i)などを熱拡散させてマッハツエンダー型の光導波路
を形成した後、この光導波路の直上あるいは近傍に、金
(Au)などからなる進行波型信号電極及び接地電極を
設置することにより製造している。さらに、光導波路中
を導波する光波の進行波型信号電極及び接地電極による
吸収損失を低減する目的、及び前記光波と前記進行波型
信号電極中を伝搬する電気信号(通常はマイクロ波帯の
電気信号)との速度整合を調節する目的で、図1に示す
ように、二酸化ケイ素(SiO2)などからなるバッフ
ァ層5を、基板1と進行波型信号電極3及び接地電極4
との間に設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、高速・大容量の
光ファイバ通信システムに使用する導波路型光強度変調
器は、高周波アンプにかける負担を軽減し、駆動電力を
抑制することなどの観点から変調効率の向上が望まれて
いるが、このためには、光導波路と進行波型信号電極及
び接地電極の間の距離を短くして、変調器の駆動電圧を
低下させる必要がある。しかしながら、上述のような目
的で、基板1及び進行波型信号電極3などの間にバッフ
ァ層5を設けると、結果的に光導波路2と進行波型信号
電極との距離が増大してしまうため、前記駆動電圧を十
分に低下させることができないでいた。
【0005】また、二酸化ケイ素などから前記バッファ
層5を形成すると、その形成過程において前記バッファ
層5内に鉄(Fe)やナトリウム(Na)などの不純物
が混入したり、前記バッファ層5が経時的に水分を吸収
してしまう場合があった。このため、図1に示すような
バッファ層5を設けると、前記不純物の混入量により変
調器特性がばらついたり、また前記水分が前記進行波型
信号電極3を伝搬するマイクロ波を吸収してしまって、
電気信号が経時的に劣化してしまうという問題があっ
た。
【0006】本発明は、変調器の駆動電圧を低減して高
い変調効率を有するとともに、電気特性の経時変化のな
い、高速・大容量の光ファイバ通信システムに好適に使
用することのできる、新たな光導波路型光変調器を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の導波路型光変調
器は、上記目的を達成すべく、電気光学効果を有する基
板と、光波を導波させるための光導波路と、この光導波
路を導波する光波を制御するための進行波型信号電極及
び接地電極と、前記基板と前記進行波型電極との間に設
けられたバッファ層とを具える。そして、前記バッファ
層は、前記進行波型信号電極の下部のみに、前記進行波
型信号電極の幅よりも広い幅を有するように形成すると
ともに、前記バッファ層の少なくとも一部が、前記基板
の表層部分に埋設したことを特徴とする。
【0008】上述したように従来は、図1に示すよう
に、基板1と進行波型信号電極3及び接地電極4との間
において、基板1の前記電極3及び4側の主面1a上の
全体に亘ってバッファ層5を形成するのみで、信号電極
下のバッファ層が光導波路中の光波と信号電極中を伝搬
する電気信号との速度整合にどのように関与しているか
などについて、詳細な検討がなされていないのが現状で
あった。
【0009】本発明者らは、かかる現状に鑑み、バッフ
ァ層についての詳細な検討を試みた。その結果、電極の
インピーダンス整合及び前記光波と電気信号との速度整
合には、進行波型信号電極近傍の下部に設けられたバッ
ファ層が支配的に影響を及ぼし、接地電極近傍の下部に
設けられたバッファ層は前記特性にほとんど影響を及ぼ
さないこと、さらには、前記進行波型信号電極近傍の下
部に設けたバッファ層の幅が、前記変調器の駆動電圧に
も影響を及ぼすことを見出した。そして、さらに驚くべ
きことに、進行波型信号電極の下部に設けられたバッフ
ァ層を基板の表層部分に埋設させるか否かによって、ま
た、前記バッファ層の表層部分への埋設深さによって前
記駆動電圧が影響を受けることをも見出した。
【0010】すなわち、バッファ層を信号電極の下部の
みに、進行波型信号電極の幅よりも広い幅を有するよう
に形成することによって、変調器の駆動電圧を低減でき
ることを見出し、さらに、バッファ層の少なくとも一部
を基板の表層部分に埋設させることにより、変調器の駆
動電圧をさらに低減できることを見出した。本発明は、
このような本発明者らの膨大な研究探索における上記事
実の発見に基づいてなされたものである。
【0011】本発明により、従来のような、光導波路中
を導波する光波の電極による吸収損失の低減、及び前記
光波と電気信号との速度整合を調節できることに加え
て、変調器の駆動電圧を低減することが可能となり、変
調効率の改善された導波路型光変調器を得ることができ
る。
【0012】さらに、進行波型信号電極の下部にのみバ
ッファ層を設けているため、バッファ層中の不純物や水
分の絶対量を減少させることができ、前述のような、進
行波型信号電極を伝搬するマイクロ波の吸収による電気
信号の劣化を減少させることができる。なお、本発明で
いう「進行波型信号電極の幅」とは、進行波型信号電極
のバッファ層と接触する側の面幅をいう。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を発明の実施の形態
に即して、図面と関連させながら詳細に説明する。図2
は、本発明の導波路型光変調器の一例を示す断面図であ
る。なお、図1に示す導波路型光変調器と同様の部分に
ついては同じ符号を用いて表している。図2に示す導波
路型光変調器は、電気光学効果を有する基板1と、光波
を導波させるための光導波路2と、光導波路2中を導波
する光波を変調するための進行波型信号電極6及び接地
電極4とを具えている。そして、進行波型光変調器3の
下部のみに、その幅ωよりも大きな幅Wを有し、基板1
の表層部分に埋設したバッファ層6を具えている。
【0014】バッファ層上における進行波型信号電極の
位置は、前記進行波型信号電極よりも大きな幅を有する
バッファ層が、前記進行波型信号電極の両側に突出した
状態を呈していれば特に限定されるものではない。しか
しながら、各々の導波路に印加される信号電界を対称に
し、変調器のチャープを0にするなどの理由から、図2
に示すように、バッファ層6の中心軸7に対して左右対
称に、進行波型信号電極3を形成することが好ましい。
【0015】また、本発明においては、変調器の駆動電
圧をさらに低減すべく、進行波型信号電極中を伝搬する
電気信号と光導波路中を導波する光波との相互作用が強
くなるように、前記進行波型信号電極の幅を選定するこ
とが好ましい。具体的には、図2に示す導波路型光変調
器の場合、バッファ層6の幅Wと進行波型信号電極3の
幅ωとの比W/ωを1.3〜6の範囲に設定することが
好ましく、さらには1.5〜3の範囲に設定することが
好ましい。図2に示す進行波型信号電極3の幅ωは、上
述したように、進行波型信号電極3のバッファ層6に接
する側の面幅をいう。
【0016】進行波型信号電極3の幅ωは、導波路の
幅、設定する特性インピーダンス及びマイクロ波の実効
屈折率に応じて5〜7μmの範囲であるため、バッファ
層6の幅Wを6.5〜42μmの範囲に設定することが
好ましく、さらには7.5〜21μmの範囲に設定する
ことが好ましい。
【0017】また、バッファ層の、基板の表層部分に対
する埋設深さは、本発明にしたがって導波路型光変調器
の駆動電圧を低減することができれば、特に限定される
ものではない。しかしながら、図2に示すような導波路
型光変調器の場合、バッファ層6の、基板1の表層部分
への埋設深さdは、5〜10μmであることが好まし
く、さらには6〜8μmであることが好ましい。これに
よって、光変調器の駆動電圧をさらに効果的に低減でき
るともに、マイクロ波の実行屈折率を低減することがで
きる。このマイクロ波実行屈折率の低減は、外部変調信
号との速度整合を向上させ、導波路型光変調器の広帯域
化という追加の効果を得ることができる。
【0018】図3は、図2に示す導波路型光変調器の変
形例を示す断面図である。図3に示す導波路型光変調器
は、図2に示すバッファ層6の中心部において、幅pに
相当する部分のみを基板1の表層部分に埋設させてなる
バッファ層8を有している点で、図2に示す導波路型光
変調器と異なっている。このように、バッファ層の一部
を基板の表層部分に埋設させた場合においては、進行波
型信号電極から光導波路中を導波する光波に印加される
マイクロ波の実効屈折率、及び光変調器全体の電気特性
インピーダンスの調節が可能となって、所望する変調器
の動作帯域に応じた最適調整が可能となるなどの利点が
生じるとともに、光導波路中を導波する光波の過剰損失
を低く抑えることができる。
【0019】図4は、図3に示す導波路型光変調器の変
形例を示す断面図である。図4においては、接地電極4
を基板1の表層部分に埋設させている。このように接地
電極の少なくとも一部を基板の表層部分に埋設させるこ
とによっても、導波路型光変調器の駆動電圧を極めて低
くすることができる。
【0020】接地電極の、基板の表層部分への埋設深さ
は、特に限定されるものではないが、図4に示すような
構成の導波路型光変調器の場合、その埋設深さDは5〜
10μmであることが好ましく、さらには6〜8μmで
あることが好ましい。また、2本に分割した左右の光導
波路2中を導波する光波の駆動電圧の低減量を同一にす
べく、埋設深さDは、左右の接地電極において同一とす
ることが好ましい。
【0021】図5及び6は、それぞれ本発明の導波路型
光変調器の他の例を示す断面図である。図5に示す導波
路型光変調器においては、進行波型信号電極3が設けら
れたバッファ層6の主面6aに、パッシベーション膜9
が設けられている。また、図6に示す導波路型光変調器
においては、バッファ層6の主面6aに加えて側面6b
にもパッシベーション膜10が設けられている。このよ
うに、バッファ層の少なくとも進行波型信号電極が設け
られた主面上にパッシベーション膜を設けることによ
り、バッファ層中に侵入する水分が原因で生じるマイク
ロ波の伝搬損失がより防止され、前記進行波型信号電極
中を伝搬する電気信号の減衰などの好ましくない経時変
化をさらに低減させることができる。
【0022】このようなパッシベーション膜9及び10
として用いることのできる材料は、緻密であって、バッ
ファ層6中に水分が侵入するのを防止できるものであれ
ば、特に限定されるものではないが、緻密な膜が容易に
得られるなどの理由から、SiN又はSi−O−Nなど
の窒化膜及びシリコン膜の少なくとも一方からなること
が好ましい。
【0023】なお、本発明におけるバッファ層には、二
酸化ケイ素、及びアルミナなどの公知の材料を使用する
ことができる。さらに、進行波型信号電極及び接地電極
についても、金、銀(Ag)、及び銅(Cu)などの導
電率が大きく、メッキのし易い公知の金属材料を用いる
ことができる。
【0024】また、本発明における基板についても、電
気光学効果を有するものであれば特に限定されるもので
はなく、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム(Li
TaO3 )、及びジルコン酸チタン酸鉛ランタン(P
LZT)などの材料を用いることができる。さらに、こ
のような材料を用いた場合、Xカット板、Yカット板、
及びZカット板などのいずれの基板をも使用することが
できる。さらに、光導波路についても、前記したような
ニオブ酸リチウムなどを使用する場合においては、導波
損失や電気光学効果の劣化防止の観点より、チタン、ニ
ッケル(Ni)、銅、及びクロム(Cr)などを熱拡散
法により基板にドープすることにより形成することが好
ましい。
【0025】以下、本発明の光導波路型光変調器の製造
方法について、図面を参照しながら説明する。最初に、
ニオブ酸リチウムなどからなる基板1上に、光導波路パ
ターンを転写形成するためのフォトレジストパターンを
スピンコータなどで厚さ0.5μm程度に塗布した後、
露光及び現像処理を施して現像幅6〜8μmの光導波路
パターンを形成する。次いで、この光導波路パターン上
に、チタンなどの光導波路形成物質からなる層を蒸着法
などで厚さ800Å程度に形成した後、950〜105
0℃で10〜20時間熱処理を行うことにより、前記物
質を基板1内に拡散させ、幅8〜11μmの光導波路2
を形成する。
【0026】次いで、クロムマスクなどを用い、電子サ
イクロトロン共鳴装置(ECR)によるドライエッチン
グなどを行って、基板1の表層部分に、埋設するバッフ
ァ層の深さdに相当する深さを有する凹部を形成する。
その後、二酸化ケイ素などからなる層をスパッタリング
法を用いて、前記凹部を埋めるように、基板1上に厚さ
0.5〜1.5μm程度に形成する。次いで、前記同様
に、クロムマスクなどを用い、電子サイクロトロン共鳴
装置(ECR)によるドライエッチングなどを行って、
前記したような幅Wを有するバッファ層6を形成する。
なお、接地電極4を基板の表層部分に埋設させる場合
も、上記のようなドライエッチングによって、埋設する
接地電極の深さDに相当する深さを有する凹部を、基板
1の表層部分に形成する。
【0027】次いで、基板1の全体に下地層としてチタ
ン又はニクロムなどの金属を、蒸着法などによって厚さ
0.05μm程度に形成した後、前記下地層上の全体に
金などの電極材料層を、蒸着法などによって厚さ0.2
μm程度に形成する。次いで、前記電極材料層上に、ス
ピンコータなどでフォトレジストを厚さ25μm程度に
形成した後、露光及び現像処理を行うことにより電極パ
ターンを形成し、この電極パターンをマスクとして電界
メッキを行って、厚さが15〜20μmで幅ωを有する
進行波型信号電極3及び接地電極4を形成する。
【0028】次いで、残留したフォトレジストをアセト
ンなどの有機溶媒などで除去した後、進行波型信号電極
3及び接地電極4の間であって、除去された前記フォト
レジスト下に存在する前記下地層及び前記電極材料層を
ヨウ素ヨウ化カリウムなどでケミカルエッチングして除
去する。
【0029】なお、図には示していないが、最終的な導
波路型光変調器は、図2に示す光導波路2の入出射口に
光ファイバを接続するとともに、進行波型信号電極3及
び接地電極4を電気コネクタに配線し、光導波路2など
が形成された基板1をステンレスなどのケースに固定す
ることによって作製する。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。 実施例1 本実施例では、図2に示すような光導波路型光変調器を
作製した。基板1としてニオブ酸リチウムのXカット板
を用い、このXカット板上に、スピンコータを用いてフ
ォトレジストを0.5μmの厚さに形成した後、露光及
び現像処理を行って、現像幅7μmの光導波路パターン
を形成した。次いで、この光導波路パターン上に、蒸着
法によってチタンからなる層を厚さ800Åに形成し、
電気炉中で1000℃、10時間の熱処理を行って前記
チタンを基板1中に拡散させ、幅9μmの光導波路2を
形成した。
【0031】次いで、クロムマスクも用いるとともに、
ECRによるドライエッチングを行って、基板1の表層
部分に深さdが7μmの凹部を形成した。その後、基板
1上に、前記凹部を覆うようにしてスパッタリング法に
よって二酸化ケイ素からなる層を厚さ1μmに形成し
た。次いで、この層上にクロムマスクを設置した後、E
CRによるドライエッチングを行って、幅Wが13μm
のバッファ層6を形成した。
【0032】次いで、基板1上の全体にチタンからなる
層を、蒸着法によって厚さ0.05μmに形成した後、
スパッタリング法によって、前記層上に金からなる層を
厚さ0.2μmに形成した。次いで、前記層上にクロム
マスクを設置した後、スピンコータでフォトレジストを
厚さ25μmに形成した後、露光及び現像処理を施して
電極パターンを形成し、この電極パターンをマスクとし
て電界メッキを行うことにより、金からなる層を厚さ1
5μmに形成し、幅ωが5μmの進行波型信号電極3及
び接地電極4を形成した。
【0033】次いで、「発明の実施の形態」で述べたよ
うな方法によって、残留したフォトレジスト及びチタン
下地層、並びに金蒸着層を除去して、図2に示すような
光導波路型光変調器を作製した。さらに、基板1をステ
ンレスからなるケース(図示せず)に固定し、さらに、
光導波路2の入出射口に光ファイバ(図示せず)を設置
した。
【0034】この光変調器の駆動電圧を調べたところ、
3.4Vであることが判明した。このときの光変調器の
インピーダンスとマイクロ波実効屈折率はそれぞれ55
Ω及び2.4であった。また、大気中に数日放置するこ
とによって、この光変調器の電気信号のマイクロ波波の
伝搬帯域におけるマイクロ波の伝搬損失を測定したとこ
ろ、ほとんど経時的変化が見られなかった。
【0035】実施例2 本実施例では、図4に示すような導波路型光変調器を作
製した。クロムマスクを用いて、深さDが7μmの凹部
をECRによって追加で形成した以外は、実施例1と同
様にして導波路型光変調器を作製した。この光変調器の
駆動電圧を調べたところ、3.0Vであることが判明し
た。このときの光変調器のインピーダンスとマイクロ波
実効屈折率はそれぞれ51Ω及び2.4であった。ま
た、大気中に数日放置することによって、この光変調器
の電気信号のマイクロ波波の伝搬帯域におけるマイクロ
波の伝搬損失を測定したところ、ほとんど経時的変化が
見られなかった。
【0036】比較例 バッファ層6のドライエッチングを行うことなく、基板
1の主面1a上の全体に亘ってバッファ層5を形成した
以外は、上記実施例と全く同様にして、図1に示すよう
な導波路型光変調器を作製した。実施例と同様にして、
前記光変調器の駆動電圧を調べたところ、4.0Vであ
ることが判明した。このときの光変調器のインピーダン
スとマイクロ波実効屈折率はそれぞれ54Ω及び及び
2.4であった。実施例と同様にして、経時変化を調べ
たところ、電気信号のマイクロ波帯域におけるマイクロ
波の伝搬損失は、3dBダウン値が10GHzであった
ものが、3dBダウン値が8GHzに移動しており、本
光変調器が経時劣化していることが判明した。
【0037】以上から明らかなように、光変調器のイン
ピーダンスとマイクロ波実効屈折率がほぼ同じで、速度
整合に差がないにもかかわらず、本発明の導波路型光変
調器は、駆動電圧の低減及びバッファ層の吸湿によるマ
イクロ波の伝搬損失の増加による経時変化の低減を達成
できることが分かる。
【0038】以上、具体例を挙げながら発明の実施の形
態に基づいて本発明を詳細に説明したが、本発明は上記
内容に限定されるものではなく、本発明の範疇逸脱しな
い限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の導波路型
光変調器によれば、進行波型信号電極中を伝搬する電気
信号と光導波路を導波する光波との速度整合をとりなが
ら、前記マイクロ波の伝搬損失を低く保持した状態で前
記変調器の駆動電圧を低減でき、変調効率の向上を達成
することができる。また、前記進行波型信号電極の下部
のみにバッファ層を設けているため、前記バッファ層中
の不純物による変調器特性のバラツキや、バッファ層の
吸湿による導波路型光変調器の経時変化を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の導波路型光変調器の一例を示す断面図
である。
【図2】 本発明の導波路型光変調器の一例を示す断面
図である。
【図3】 図2に示す導波路型光変調器の変形例を示す
断面図である。
【図4】 図3に示す導波路型光変調器の変形例を示す
断面図である。
【図5】 本発明の導波路型光変調器において、バッフ
ァ層上にパッシベーション膜を設けた場合の一例を示す
断面図である。
【図6】 本発明の導波路型光変調器において、バッフ
ァ層上にパッシベーション膜を設けた場合の他の例を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 光導波路 3 進行波型信号電極 4 接地電極 5、6、8 バッファ層 7 バッファ層の中心軸 9、10 パッシベーション膜 W バッファ層の幅 ω 進行波型信号電極の幅 d バッファ層の基板表層部分に埋設された部分の深さ p バッファ層の基板表層部分に埋設された部分の幅 D 接地電極の基板表層部分に埋設された部分の深さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−166565(JP,A) 特開 平10−3065(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/00 - 1/035 G02F 1/29 - 1/313

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気光学効果を有する基板と、光波を導
    波させるための光導波路と、この光導波路を導波する光
    波を制御するための進行波型信号電極及び接地電極と、
    前記基板と前記進行波型信号電極との間に設けられたバ
    ッファ層とを具えた導波路型光変調器において、 前記バッファ層は、前記進行波型信号電極の下部のみ
    に、前記進行波型信号電極の幅よりも広い幅を有するよ
    うに形成するとともに、前記バッファ層の少なくとも一
    部が、前記基板の表層部分に埋設されたことを特徴とす
    る、導波路型光変調器。
  2. 【請求項2】 前記接地電極の少なくとも一部が、前記
    基板の表層部分に埋設されたことを特徴とする、請求項
    1に記載の導波路型光変調器。
  3. 【請求項3】 前記進行波型信号電極の幅が、前記光導
    波路の幅よりも小さいことを特徴とする、請求項1又は
    2に記載の導波路型光変調器。
  4. 【請求項4】 前記バッファ層の少なくとも前記進行波
    型信号電極が設けられた側の主面上に、パッシベーショ
    ン膜を設けたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれ
    か一に記載の導波路型光変調器。
  5. 【請求項5】 前記パッシベーション膜は、窒化膜及び
    シリコン膜の少なくとも一方からなることを特徴とす
    る、請求項4に記載の導波路型光変調器。
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