JP3049201U - 巻線形チップ部品用ボビン並びにチップインダクタ - Google Patents

巻線形チップ部品用ボビン並びにチップインダクタ

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眞 藤井
直泰 原田
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株式会社フォノン明和
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目標とするインダクタンス値が、より高精度
に得られると共に、外装材が、導線上に、全体形状を大
型化させることなく有利に形成され得、しかも、自動実
装が容易な巻線形チップ部品を与え得る巻線形チップ部
品用ボビンと、高い品質性能を有し、且つ製造時と回路
基板等への自動実装時おいて優れた経済性と作業性とが
有利に発揮され得るチップインダクタとを提供する。 【解決手段】 両端部よりも中間部が細くされたダンベ
ル形状を有するコア12の両端部において、各端部の外
周面を構成する四つの面、若しくは、該四つの面に端面
を加えた五つの面に対して、電極18,18を、それら
四つの面若しくは五つの面を覆うようにそれぞれ設けて
巻線形チップ部品用ボビン10を構成し、また、該ボビ
ン10を用いて、該ボビン10のコア12の中間部に位
置する巻回部14に導線22を螺旋状に巻回させる一
方、該導線22の両端を前記各端部にそれぞれ設けられ
た電極18,18に各々接続せしめて、チップインダク
タ20を構成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本考案は、巻線形チップ部品用ボビン並びにチップインダクタに係り、特に、 セラミックスコアの両端部に電極がそれぞれ一つずつ設けられ、またその中間部 に導線が巻回される巻回部が設けられてなる巻線形チップ部品用ボビンと、それ を用いて構成されるチップインダクタの改良された構造に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、巻線形チップ部品用ボビンは、セラミックス材料にて形成された、 四角柱形状を呈するコアの両端部に、回路配線に接続される電極がそれぞれ一つ ずつ設けられる一方、該コアの中間部に、導線が巻回される巻回部が設けられて 、成っている。
【0003】 そして、そのような巻線形チップ部品用ボビンを用いて、チップインダクタや その他のチップ抵抗器等、各種の巻線形チップ部品が形成されているのであるが 、この従来の巻線形チップ部品用ボビンについて、本考案者等が種々検討を加え たところ、一般に、コアの両端部に設けられる電極が、それぞれの端部の外周面 を構成する四つの面のうちの一つの面のみを覆って、若しくは該一つの面と端面 の一部とを覆うようにして、形成されているために、実際の使用時において、各 種の問題が惹起されていることが判明した。
【0004】 すなわち、従来の巻線形チップ部品用ボビンを用いて、巻線形チップ部品を形 成する場合、該ボビンの各端部の外周面の一面のみに電極が設けられていること から、導線を巻回部に巻回した状態で、その両端を各電極に接続せしめる際に、 導線を巻回部に対して少なくとも1周分巻き付けなければならず、それ故に、巻 回部に巻回される導線の長さ調節を、該巻回部の1周分の比較的長い長さの単位 で行なうことが余儀なくされていたのである。そして、そのため、特に、低イン ダクタンスのチップインダクタ等、導線の巻回数の少ない巻線形チップ部品を得 る際に、得られるチップインダクタのインダクタンスの値を所望の値となるよう に精度良く設定することが極めて困難であったのである。
【0005】 また、かかる従来のボビンを用いて巻線形チップ部品を得る場合、得られた巻 線形チップ部品においても、各端部の外周面の一面のみに電極が設けられること になるところから、この巻線形チップ部品の、回路配線が印刷された回路基板等 への実装時におけるはんだ付け面も一面のみとなり、そのために、そのような巻 線形チップ部品を自動実装する際には、方向性を確保出来るテープ包装に限定さ れ、近年普及しているバルク包装が採用され得ないといった問題もあったのであ る。しかも、このテープ包装を行なう際にも、該チップ部品のテーピング工程に おいて、該チップ部品の電極形成面が確実に判別され得るように、該チップ部品 に対して工夫を施す必要があったのであり、また、テーピングマシンに対しても 、該チップ部品の電極形成面を判別し得るような設備を付与しなければならなか ったのである。
【0006】 加えて、巻線形チップ部品は、通常、回路基板上等への実装時における、巻回 部に巻回された導線の保護や、実装時の吸着面の確保を図るため等に、該導線上 に外装材が形成されることとなるが、上述の如き従来の巻線形チップ部品用ボビ ンを用いて構成された巻線形チップ部品にあっては、該ボビンの構造からして、 かかる外装材の形成によって全体形状が大型化し、しかも、そのような外装材の 形成工程が比較的複雑なものとなるために、該外装材の形成コスト、ひいては巻 線形チップ部品の製造コストが不可避的に高騰するといった問題もあったのであ る。
【0007】
【解決課題】
ここにおいて、本考案は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであっ て、その解決課題とするところは、インダクタンス値が、より高い精度で所望の 値に設定され得ると共に、導線を保護する外装材が、該導線上に、全体形状を大 型化させることなく比較的簡略に且つ低コストに形成され得、しかも、回路基板 等に容易に自動実装され得る巻線形チップ部品を与え得る、巻線形チップ部品用 ボビンの改良された構造を提供することにある。また、本考案にあっては、従来 装置においてボビンの構造により惹起されていた問題が悉く解消され得、以て品 質性能の向上が有利に図られ得ると共に、その製造時や回路基板等への自動実装 時において、優れた経済性と作業性とが有効に発揮され得るチップインダクタを 提供することを、別の解決課題とするものである。
【0008】
【解決手段】
そして、本考案にあっては、かかる課題の解決のために、セラミックス材料に て形成された、四角柱形状を呈するコアの両端部に、回路配線に接続される電極 がそれぞれ一つずつ設けられる一方、該コアの中間部に、導線が巻回される巻回 部が設けられてなる巻線形チップ部品用ボビンにおいて、前記コアが、前記電極 がそれぞれ設けられた前記両端部よりも、前記巻回部が設けられた前記中間部が 細くされた、ダンベル形状において形成されると共に、該コアの両端部において 、各端部の外周面を構成する四つの面、若しくは、該四つの面に端面を加えた五 つの面に対して、前記電極が、それら四つの面若しくは五つの面を覆うようにそ れぞれ設けられていることを、その特徴とするものである。
【0009】 すなわち、このような本考案に従う巻線形チップ部品用ボビンにあっては、電 極が、コアの両端部において、各端部の外周面を構成する四つの面を少なくとも 覆うようにして、それぞれ設けられているところから、導線を巻回部に対して1 /4周分だけ巻き付ければ、導線の両端を各電極に接続させることが出来、それ によって、該導線の長さが、巻回部の1/4周分の単位で調節され得るようにな っているのである。それ故、かかる巻線形チップ部品用ボビンにおいては、導線 の長さ調節を巻回部の1周分の長さの単位で行なう従来品に比して、巻回部への 導線の巻回により形成される巻線形チップ部品のインダクタンス値を、4倍もの 極めて高い精度で、所望の値に設定せしめることが出来るのである。
【0010】 また、上述の如く、本考案に係る巻線形チップ部品用ボビンにあっては、コア の各端部の外周面を構成する四つの面を少なくとも覆うように電極が形成されて いることから、該ボビンを用いて巻線形チップ部品を形成する場合、この巻線形 チップ部品にあっても、各端部において、それぞれの外周面を構成する4つの面 を覆うように電極が形成され得て、それら四つの面の全べてが、巻線形チップ部 品の回路基板等への実装時におけるはんだ付け面とされ得、それによって、その ような巻線形チップ部品の自動実装時に、該巻線形チップ部品の方向を特定する 必要が皆無ならしめられ得るのである。それ故、かかる巻線形チップ部品用ボビ ンにおいては、自動実装に際して、テープ包装に限らず、バルク包装等、各種の 汎用的な設備が有利に使用され得る巻線形チップ部品を有利に与え得るのであり 、また、かかる巻線形チップ部品に対するテープ包装を行なう際に、巻線形チッ プ部品自体やテーピングマシンに対して、巻線形チップ部品の電極形成面を判別 するための工夫や設備等を不要と為すことを可能ならしめ得るのである。
【0011】 さらに、本考案に係る巻線形チップ部品用ボビンにあっては、上述の如く、コ アの両端部の少なくとも外周面を構成する四つの面を覆うように電極が設けられ ていることに加えて、該コアが、その両端部よりも前記巻回部が設けられた中間 部が細くされたダンベル形状をもって構成されているところから、該ボビンにて 巻線形チップ部品を形成するに際して、該巻回部に巻回される導線上に、該導線 を保護する外装材を形成せしめる方法として、ローラコーティング等、比較的簡 略な工程からなり、しかも外装材の厚さを容易に調節し得る塗装方法が採用され 得るのである。それ故、かかる巻線形チップ部品用ボビンにあっては、それを用 いて巻線形チップ部品を得る際に、外装材を簡便に且つ安価に形成せしめること を可能と為し得るのであり、しかも、かかる外装材の厚さを適宜に調節すること によって、巻回部に導線が巻回され、且つ該導線上に外装材が形成された状態で の該ボビンの中間部の太さを、その両端部と同程度の寸法に為し得、以て外装材 の形成による全体形状の大型化を極めて有利に回避せしめ得ることとなるのであ る。
【0012】 従って、本考案に従う巻線形チップ部品用ボビンを用いれば、インダクタンス 値がより高い精度で所望の値に設定され得ると共に、巻回部に巻回される導線を 保護するための外装材が、該導線上に、全体形状を大型化させることなく、比較 的簡略に且つ低コストに形成され得、しかも、回路基板等に容易に自動実装され 得る巻線形チップ部品が、極めて有利に形成され得ることとなるのである。
【0013】 また、本考案にあっては、前述の如き別の課題を解決するために、(a)セラ ミックス材料にて四角柱形状に形成されてなり、且つ該四角柱の中間部が、その 両端部よりも細くされた、ダンベル形状において形成されたコアと、(b)該コ アの両端部において、それぞれ、端部の外周面を構成する四つの面、若しくは、 該四つの面に端面を加えた五つの面に対して、それら四つの面若しくは五つの面 を覆うようにそれぞれ一つずつ設けられた、回路配線に接続される二つの電極と 、(c)それら二つの電極のうちの一方から他方に向かって、前記コアの中間部 に螺旋状に巻回されつつ延びると共に、両端において該二つの電極にそれぞれ接 続される導線とを有するチップインダクタをも、その特徴とするものである。
【0014】 すなわち、このような本考案に従うチップインダクタにあっては、電極が、コ アの両端部において、少なくとも各端部の外周面を構成する四つの面を覆うよう にして、それぞれ設けられ、且つ該コアが、電極が設けられる両端部よりも導線 が巻回される中間部が細くされたダンベル形状において形成されてなるボビンが 用いられて、構成されているところから、インダクタンス値がより高い精度で所 望の値に設定され得ると共に、巻回部に巻回される導線を保護する外装材が、全 体形状を大型化させることなく、比較的簡略に且つ低コストに形成され得、しか も、回路基板等に対して、余分な設備を要することなく、容易に自動実装され得 るのである。
【0015】 従って、本考案に係るチップインダクタにあっては、従来装置においてボビン の構造により惹起されていた問題が悉く解消され得、以て品質性能が効果的に向 上され得るばかりでなく、その製造時や回路基板等への自動実装時において、優 れた経済性と作業性とが極めて有利に発揮され得るのである。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下、本考案をより具体的に明らかにするために、本考案に係る巻線形チップ 部品用ボビン並びにチップインダクタの構成について、図面を参照しつつ、詳細 に説明することとする。
【0017】 先ず、図1には、本考案に従う構造を有する巻線形チップ部品用ボビンとして のチップインダクタ用ボビンの一例が、概略的に示されている。そして、かかる 図1からも明らかなように、チップインダクタ用ボビン10は、コア12を有し て、構成されている。
【0018】 より具体的には、このチップインダクタ用ボビン10を構成するコア12は、 アルミナセラミックスからなり、全体として、四角柱が変形せしめられたダンベ ル形状を呈して、構成されている。即ち、コア12は、アルミナセラミックス材 料にて形成された四角柱が、その長さ方向中間部において、その両端部よりも所 定寸法細くなるように変形せしめられた形状とされているのである。そして、こ の両端部よりも細くされた中間部が、導線(図示せず)が巻回される巻回部14 とされている一方、該両端部が、電極形成部16,16とされている。
【0019】 また、そのようなチップインダクタ用ボビン10においては、コア12の電極 形成部16,16に、電極18がそれぞれ形成されている。この電極18は、A g/Pd系導電ペースト材料からなる下地層の表面に、ニッケルメッキとはんだ メッキとが施されてなる積層構造をもって、成っている。そして、そのような電 極18が、各電極形成部16の外周面を構成する四つの面に対して、それらの全 面を覆うようにして、形成されているのである。
【0020】 このように、本具体例に係るチップインダクタ用ボビン10にあっては、電極 18が、コア12の両端部に位置する各電極形成部16の外周面を構成する四つ の面を覆うようにして、それぞれ設けられているところから、導線を、コア12 の巻回部14に対して、少なくとも1/4周分だけ巻き付ければ、その両端にお いて、各電極形成部16に形成される電極18に接続し得るのであり、それ故に 、導線を巻回部14に巻回して、チップインダクタを形成する際に、該導線の長 さを、巻回部の1/4周分の単位で調節することが可能となり、以て、電極18 が、各電極形成部16の外周面の一面のみに形成されているために、導線の長さ 調節を巻回部14の1周分の長さの単位で行なわなければならない従来品を用い る場合に比して、形成されるチップインダクタのインダクタンス値を、極めて高 い精度で、所望の値に設定せしめることが出来るのである。
【0021】 また、本具体例に係るチップインダクタ用ボビン10にあっては、上述の如く 、電極18が、コア12の各端部に位置する電極形成部16,16のそれぞれに 対して、それらの外周面を構成する四つの面を覆うように形成されているところ から、巻回部14への導線の巻回により形成されるチップインダクタに対して、 各端部の外周面を構成する四つの面を覆うように電極18を形成せしめ得て、そ れら四つの面全べてを、チップインダクタの回路基板上等への実装時におけるは んだ付け面と為し得、それによって、該チップインダクタを、その周方向の如何 なる方向においても容易に自動実装せしめられ得るように構成することが出来る のである。
【0022】 さらに、本具体例に係るチップインダクタ用ボビン10においては、コア12 の各端部に位置する電極形成部16,16の各外周面を構成する四つの面を覆う ようにして電極18が設けられていることに加えて、該コア12が、その両端部 よりも前記巻回部14が設けられた中間部が細くされたダンベル形状をもって構 成されているところから、チップインダクタの形成過程において、比較的簡略な 工程からなるローラコーティング手法等を利用して、該巻回部14に巻回される 導線上に、該導線を保護する外装材を簡便に且つ安価に形成することが可能とな っているのである。しかも、そのようなローラコーティング手法等を採用する場 合、外装材の厚さを適宜に調節し得ることから、かかるチップインダクタ用ボビ ン10を用いて形成されたチップインダクタの中間部の太さを、外装材の形成状 態下において、その両端部と同程度に為すことが出来、以て、外装材の形成によ るチップインダクタ全体の大型化を回避することが可能となるのである。
【0023】 従って、このような本具体例に係るチップインダクタ用ボビン10を用いれば 、インダクタンス値がより高い精度で所望の値に設定され得ると共に、巻回部1 4に巻回される導線を保護するための外装材が、該導線上に、全体形状を大型化 させることなく、比較的簡略に且つ低コストに形成され得、しかも、回路基板等 に容易に自動実装され得るチップインダクタが、極めて有利に形成され得ること となるのである。
【0024】 次に、図2には、本考案に従う構造を有するチップインダクタの一例が概略的 に示されている。かかる図2からも明らかなように、チップインダクタ20は、 上述の如き構造とされたチップインダクタ用ボビン10におけるコア12の巻回 部14に対して、表面がポリウレタン樹脂にて被覆された、30μmの直径を有 する、導線としての銅線22が10回巻き付けられて、成っている。また、図2 には明示されてはいないものの、この銅線22は、その両端において、コア12 の各電極形成部16,16に形成された電極18,18に対して、熱圧着法等に より、それぞれ接続固定されている。即ち、チップインダクタ20は、チップイ ンダクタ用ボビン10の、両端部よりも細くされた中間部に、銅線22からなる コイル24が装着されて、構成されているのである。
【0025】 また、かかるチップインダクタ20にあっては、その中間部に、外装材26が 、ローラコーティング手法等により形成されている。この外装材26は、エポキ シ樹脂から成っており、該中間部位に装着されたコイル24を覆う状態で、該中 間部位の略全域を所定の厚さで被覆するように形成されているのである。なお、 本具体例に係るチップインダクタ20においては、特に、外装材26の厚さが調 節されて、外装材26が形成された中間部と、前記電極18,18がそれぞれ形 成された両端部とが、略同一の太さとなるように構成されている。
【0026】 このように、本具体例に係るチップインダクタ20においては、上述の如き特 徴的な構造、即ち、電極18,18が、コア12の両端部に位置する電極形成部 16,16における、それぞれの外周面を構成する四つの面を覆うように形成さ れ、且つ該コア12が、電極16,16が形成される両端部よりもコイル24が 装着される中間部の方が細くされた構造を有するチップインダクタ用ボビン10 を用いて構成されているところから、前述の如く、インダクタンス値がより高い 精度で所望の値に設定され得ると共に、コイル24を保護するための外装材26 が、該コイル24上に、全体形状を大型化させることなく、比較的簡略に且つ低 コストに形成され得、しかも、回路基板等に容易に自動実装され得るのである。
【0027】 従って、このような本具体例に係るチップインダクタ20にあっては、従来装 置に比して、品質性能が効果的に向上され得ると共に、その製造時や回路基板等 への自動実装時において、優れた経済性と作業性とが極めて有利に発揮され得る こととなるのである。
【0028】 なお、因みに、本考案者等が、図2に示される如き構造を有するチップインダ クタ20を実際に作製し、この作製されたチップインダクタ20のインダクタン ス値を公知の手法に従って測定したところ、その値は68nHであった。
【0029】 以上、本考案の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示 であって、本考案は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない 。
【0030】 例えば、コア12を与える材料も、前記具体例に示されるものに、何等限定さ れるものではなく、チップインダクタ用ボビン10のコア12の構成材料として 、従来から使用されるセラミックス材料の中から適宜に選択されて、用いられ得 るのである。
【0031】 また、電極18、コイル24、及び外装材26のそれぞれの構成材料も、前記 具体例に示されるものに、決して限定されるものでなく、従来から使用される材 料が、何れも有利に用いられ得ることは、勿論である。
【0032】 さらに、コア12の巻回部14と各電極形成部16のそれぞれの太さの寸法差 も、図1及び図2に明示される如きものに、特に限定されるものでない。
【0033】 更にまた、コイル24を構成する銅線22の巻回部14への巻回数も、前記具 体例に示されるものに、何等限定されるものではなく、目標とするインダクタン ス値等に応じて、適宜に変更され得るものである。
【0034】 また、かかる銅線22の各電極18への接続方法や、該銅線22上に形成され る外装材26の形成方法も、前記具体例に示される方法の他に、従来より公知の 方法が、何れも有利に採用され得るのである。
【0035】 さらに、前記具体例では、電極18,18が、コア12の両端部に位置する各 電極形成部16の外周面を構成する四つの面に対して、該四つの面を覆うように それぞれ設けられて、チップインダクタ用ボビン10が構成されていたが、図3 に示される如く、各電極18を、各電極形成部16の前記四つの面に各電極形成 部16の端面を加えた五つの面に対して、該五つの面を覆うように設けることも 、可能である。
【0036】 加えて、前記具体例では、チップインダクタを構成するチップインダクタ用ボ ビンに対して、本考案を適用したものの具体例を示したが、本考案は、チップイ ンダクタ以外のチップ抵抗器等、巻線形チップ部品を構成する巻線形チップ部品 用ボビンに対しても、有利に適用され得るものであることは、勿論である。
【0037】 その他、一々列挙はしないが、本考案は、当業者の知識に基づいて種々なる変 更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのよ うな実施態様が、本考案の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本考案の範 囲内に含まれるものであることが、理解されるべきである。
【0038】
【考案の効果】
上述の説明からも明らかなように、本考案に従う巻線形チップ部品用ボビンを 用いれば、インダクタンス値がより高い精度で所望の値に設定され得ると共に、 巻回部に巻回される導線を保護するための外装材が、該導線上に、全体形状を大 型化させることなく、比較的簡略に且つ低コストに形成され得、しかも、回路基 板等に容易に自動実装され得る巻線形チップ部品が、極めて有利に形成され得る こととなるのである。
【0039】 また、本考案に係るチップインダクタにあっては、従来装置においてボビンの 構造により惹起されていた問題が悉く解消され得、以て品質性能が効果的に向上 され得るばかりでなく、その製造時や回路基板等への自動実装時において、優れ た経済性と作業性とが極めて有利に発揮され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に従う巻線形チップ部品用ボビンの一例
を示す斜視説明図である。
【図2】本考案に従うチップインダクタの一例を示す、
一部切欠き図を含む斜視説明図である。
【図3】本考案に従う巻線形チップ部品用ボビンの別の
例を示す図1に対応する図である。
【符号の説明】
10 チップインダクタ用ボビン 12 コア 14 巻回部 16 電極形成部 18 電極 20 チップイン
ダクタ 22 銅線 24 コイル 26 外装材

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス材料にて形成された、四角
    柱形状を呈するコアの両端部に、回路配線に接続される
    電極がそれぞれ一つずつ設けられる一方、該コアの中間
    部に、導線が巻回される巻回部が設けられてなる巻線形
    チップ部品用ボビンにおいて、 前記コアが、前記電極がそれぞれ設けられた前記両端部
    よりも、前記巻回部が設けられた前記中間部が細くされ
    た、ダンベル形状において形成されると共に、該コアの
    両端部において、各端部の外周面を構成する四つの面、
    若しくは、該四つの面に端面を加えた五つの面に対し
    て、前記電極が、それら四つの面若しくは五つの面を覆
    うようにそれぞれ設けられていることを特徴とする巻線
    形チップ部品用ボビン。
  2. 【請求項2】 セラミックス材料にて四角柱形状に形成
    されてなり、且つ該四角柱の中間部が、その両端部より
    も細くされた、ダンベル形状において形成されたコア
    と、 該コアの両端部において、それぞれ、端部の外周面を構
    成する四つの面、若しくは、該四つの面に端面を加えた
    五つの面に対して、それら四つの面若しくは五つの面を
    覆うようにそれぞれ一つずつ設けられた、回路配線に接
    続される二つの電極と、 それら二つの電極のうちの一方から他方に向かって、前
    記コアの中間部に螺旋状に巻回されつつ延びると共に、
    両端において該二つの電極にそれぞれ接続される導線
    と、を有することを特徴とするチップインダクタ。
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JP2021158385A (ja) * 2017-02-03 2021-10-07 太陽誘電株式会社 巻線型のコイル部品
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