JP3049073B2 - 印刷用透明プラスチックシート - Google Patents

印刷用透明プラスチックシート

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JP3049073B2
JP3049073B2 JP2060638A JP6063890A JP3049073B2 JP 3049073 B2 JP3049073 B2 JP 3049073B2 JP 2060638 A JP2060638 A JP 2060638A JP 6063890 A JP6063890 A JP 6063890A JP 3049073 B2 JP3049073 B2 JP 3049073B2
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sheet
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transparent plastic
jis
plastic sheet
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忠 橋本
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Mitsubishi Plastics Inc
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はオフセット印刷や平版グラビヤ印刷等に使用
する時、良好な印刷性を有する透明プラスチックシート
に関する。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題) 従来、一般的に使用されている透明プラスチックシー
トに印刷を施し、折り曲げ罫線を設けて箱状に組み立て
る人形ケースや歯刷子ケース等が多く使用されている。
これらの透明プラスチックシートにオフセット印刷等を
施す工程において所定サイズのシートが一枚づつ高速で
供給される時、シート同士がくっつき合ってブロッキン
グするため、シートの表面にでんぷん粉末等のブロッキ
ング防止剤を散布しているが、オフセット印刷機内でブ
ロッキング防止剤が、ゴムロールや加圧ロールに付着
し、インキ抜け等の不良が発生する。そのため所定枚数
印刷する毎に印刷機を停止させて、ゴムロールや加圧ロ
ールを布等でふき取る必要があり、プラスチックシート
の印刷は不良率が高く作業性が劣り結果として高い印刷
コストとなっている。
尚ブロッキング防止剤の散布量を極小にしたり、無く
するとシートのブロッキングが強くなり供給出来ない。
(課題を解決するための手段) 本発明はブロッキングしにくくしかも透明性に優れた
印刷用透明プラスチックシートを提供せんとするもので
あり、柔軟温度(JIS K-6734)が50℃以上であり、ヘー
ズ(JIS K-7105測定法A)が2〜7%であって、印刷が
施されるシート表面の凹凸の高さが10点平均で2〜5μ
mであり、裏面の凹凸の高さが10点平均で2μm未満
で、表面固有抵抗(JIS K-6911)が、23℃50%RHの条件
下で1.0×1011Ω〜9.0×1015Ωである印刷用透明プラス
チックシートである。
本発明はプラスチックシートの表面に凹凸を設けるこ
とによりブロッキングを防止するとともに、帯電防止剤
を配合することにより表面固有抵抗を下げ静電気の帯電
を少なくしてブロッキングを防止するが、一方、本発明
の目的は透明性のあるシートを提供することであるか
ら、透明性に悪影響を及ぼす凹凸の高さは重要な課題で
ある。
そこで以下、硬質塩化ビニルシートを例として挙げな
がら説明する。一般的なカレンダー法によりシートを加
工するが、通常プラスチック業界で使用されている帯電
防止剤が配合されているポリ塩化ビニル原料を使用し、
カレンダーから出てきたシートの温度が130〜200℃とな
るように調整し、ロール表面の凹凸の高さの差が3〜10
μmのエンボスロール(ゴムでも金属でもよい)を用い
てシート表面を強く押圧することにより、シート表面に
2〜5μmのエンボスを設けることが出来る。
一方、裏面は2μm未満の凹凸の高さとする。それ以
上だと透明性が劣りケース等の使用は不可となる。種々
テストした結果、シート表面は2〜5μmのエンボス
で、裏面は2μm未満の凹凸を有するシートであればヘ
ーズ(くもり度)が2〜7%に入り、印刷性、外観性も
良好であることが判明した。特に表面固有抵抗(JIS K-
6911)が1.0×1011Ω〜9.0×1015Ω内であれば一般的な
オフセット印刷機の供給部でのブロッキングトラブルも
なく良好に1枚毎に高速で印刷が可能であった。しかも
表面の2〜5μmのエンボス面に印刷することによって
従来のシートよりもインキののりが良くインキ密着性が
大幅に良くなった。これは凹凸の高さ面にインキが入り
込むためと考えられ、従来シートにない特長である。し
かし5μmよりも大きいエンボスにすると、凸部の頂部
にインキがのらない問題が発生する。これはオフセット
印刷のインキ厚さが2〜4μmの為と思われる。また、
シート表面に2〜5μmのエンボスを設けることにより
シート同士や、他の物との擦れによって発生するすり傷
の発生も少なく、又、目立たないという特長を有する。
しかし5μmを越えると透明性が劣りヘーズが7%以上
となる。
なお、柔軟温度が50℃未満だとUV(紫外線硬化)イン
キ使用時の紫外線によりシートが加熱された時に柔かく
なるため、印刷時に変形し易い。柔軟温度を50℃以上に
設定するためにはポリ塩化ビニルの場合、可塑剤を少な
くすることにより容易に達成される。
また、ヘーズ(くもり度)(JIS K-7105測定法A)が
2〜7%以内とは、2%未満だと統制性が良すぎてシー
トの傷や汚れの付着が目立ち、7%を越えると透明性が
悪く透明ケースとしての品質が劣るからである。ヘーズ
は、シート材質と表面の凹凸の大きさにより調整するこ
とができる。
さらに表面固有抵抗が1.0×1011Ω未満だと原料樹脂
中に帯電防止剤が多く配合されるため、シート表面に帯
電防止剤が吹き出し易くなり、印刷インキの密着性が劣
るとともにシートの滑り性が悪くなりブロッキングの原
因となる。また、9.0×1015Ωを越えると帯電防止剤が
劣り、湿度が低い条件下では、静電気が発生しシートの
ブロッキングの原因となったり、汚れ付着の原因とな
る。また印刷時にインキが静電気の影響によりむらにな
ったり、印刷不良の発生原因となる。
(発明の効果) 本発明は柔軟温度(JIS K-6734)が50℃以上でありヘ
ーズ(JIS K-7015測定法A)が2〜7%であって、印刷
が施されるシート表面の凹凸の高さが10点平均で2〜5
μmであり、裏面の凹凸の高さが10点平均で2μm未満
で、表面固有抵抗(JIS K-6911)が23℃50%RHの条件下
で1.0×1011Ω〜9.0×1015Ωである印刷用透明プラスチ
ックシートであるので、ブロッキング防止剤を散布せず
にブロッキングを防止出来るため印刷時のゴムロールや
加圧ロールの汚れが全くなくなり、高速で連続運転が可
能となり、大幅なコストダウンと歩留向上が実現され
た。また、印刷インキの密着性が大幅に向上した。さら
にシート表面、裏面の傷入り防止作用があり、しかも傷
が目立たなくなり大幅な外観性向上となった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柔軟温度(JIS K-6734)が50℃以上であ
    り、ヘーズ(JIS K-7105測定法A)が2〜7%であっ
    て、印刷が施されるシート表面の凹凸の高さが10点平均
    で2〜5μmであり、裏面の凹凸の高さが10点平均で2
    μm未満で、表面固有抵抗(JIS K-6911)が23℃50%RH
    の条件下で1.0×1011Ω〜9.0×1015である印刷用透明プ
    ラスチックシート。
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