JP2000289152A - 表面化粧用表装材及びその製造方法 - Google Patents

表面化粧用表装材及びその製造方法

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JP2000289152A
JP2000289152A JP10253099A JP10253099A JP2000289152A JP 2000289152 A JP2000289152 A JP 2000289152A JP 10253099 A JP10253099 A JP 10253099A JP 10253099 A JP10253099 A JP 10253099A JP 2000289152 A JP2000289152 A JP 2000289152A
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hard coat
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Seishiro Nakatani
清四郎 中谷
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非塩化ビニル系樹脂材料からなる表面化粧用
表装材の材料構成並びに製造条件を確立する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂ベースシート層の表面に、
印刷層を設け、その表面に透明なアクリル樹脂層を設
け、さらにその表面にハードコート層を順次積層してな
る表面化粧用表装材であって、前記ハードコート層が、
分子量20万以上であるメタクリル酸メチル樹脂層の上
に、シリコーンマクロマーを共重合させた分子量が20
万以上であるメタクリル酸メチル樹脂層を設けた二層構
造であり、かつ前記アクリル樹脂シートのアクリル樹脂
が、引張破壊伸び60〜100%、曲げ弾性率1,50
0〜2,000kgf/mm で、その厚さが50〜
500μmの範囲とする。また、ハードコート加工され
たアクリル樹脂シートと印刷加工された熱可塑性樹脂ベ
ースシートとの積層が、加熱温度150〜200℃、加
圧圧力10〜60kg/cm 、加圧時間5〜60秒
で、その後、連続的に冷却、減圧を行いシートの変形を
起こさない条件下で加工機から取り出すことにより製造
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般建材用の内装
材、特にインテリアの表面化粧材、システムキッチン、
洗面化粧台などの収納部の扉や家電製品等の表装材、あ
るいは壁紙として用いられ、表面が傷つき難く、生活汚
染物質による汚れもない実用性に優れた表面化粧用表装
材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の表面化粧用表装材は、透
明なクリア層が塩化ビニル系材料からなっているものが
多用されていた。物性はそれで満足されていたが、塩素
を含むことから環境上の指摘を受けるようになった。そ
こで、非塩化ビニル系樹脂材料でできた製品への要望が
発生した。非塩化ビニル系樹脂材料としてPET、アク
リル樹脂、オレフィン系樹脂、ABS樹脂等が考えられ
る。凹凸を含む三次元の加工性を有する樹脂としては、
PET以外は問題ないが、PETについては、二軸延伸
されたPETは選択し得ず、PET−G、A−PET等
が選択される。こうした透明なクリア層をベースとして
表面の傷付きを防ぎ、生活汚染と耐候性を考慮した物性
を得るためには、表面にハードコートを行う必要がある
が、三次元加工性を持つハードコート材と積層して密着
する組み合わせは、アクリル樹脂だけが選択され得る。
【0003】今後、その他の樹脂をベースにした組み合
わせでも開発されることが予想されるが、現在あるもの
は耐候性、傷付き防止、生活汚染性のいずれかの物性が
満足されない。また、生活用材料としての耐熱性を満足
する材料の観点および成形加工上の耐熱性、剛性等の観
点から、PET−G、A−PETは十分な物性を持たな
い。ABS樹脂は、アクリルニトリル成分が環境上好ま
しくなく、近い将来生活周辺材料として排斥される可能
性がある。オレフィン系樹脂は、物性上一番塩化ビニル
樹脂に近く、加工性、耐熱性、耐候性等に問題ないが、
接着性に問題があり、これをベースとしたとき、使用で
きる性能を有するハードコート材が開発されていない。
【0004】アクリル樹脂シートは、物性の面で耐候
性、耐熱性、透明性、剛性、接着性等にほぼ満足できる
ものであり、環境への影響等でも問題の少ない材料であ
る。アクリル樹脂シートをベースに塗工等の手段で積層
する、三次元加工が可能で表装材の表面物性を満足する
ハードコート層としては、UV硬化膜のように樹脂層が
三次元方向で架橋しているものにあっては三次元に変形
する加工性に限界が生じる。例えば、三次元加工した場
合、一番伸びる部分は元のサイズより300%以上伸び
るが、UV硬化膜で表装材表面の物性を満足する膜の伸
びは最大で約10%程度である。また、ウレタン樹脂の
ような2液反応タイプも硬化膜としては同様であり、膜
の伸びは最大で約10%程度で、表装材の表面物性を満
足する三次元加工性を有するとはいえない。
【0005】三次元加工されている加工製品は、現在ま
でのところ、そのいずれもが成形品とした後でハードコ
ート層を塗装するか、表面にハードコートがなされてい
ないかに限られる。一部にハードコート紛いの表面処理
がなされたものも見受けられるが、それは表装材の表面
物性として単に滑性を持たせたもの、撥水性を持たせた
もの等であり、必要な物性のすべてを満足するものは未
だ無い。積層方法について、従来最も一般的に行われて
いる方法は、加熱した金属ロールとゴムロールで圧着す
る方法がある。この方法は加熱と圧着が瞬時であり、加
工されるシートの溶融温度が高いアクリル樹脂の場合に
は、熱融着の際に生ずるか、シートに元々あるスジ、ゆ
がみ等の変形を解消できない。
【0006】この方法は、軟質、半硬質塩化ビニル系樹
脂に限って有効な加工方法であり、本発明のアクリル樹
脂を加工するには適当でない。もう一つ従来から行われ
ている方法にプレス方法がある。この方法は、硬質塩化
ビニル樹脂材の積層、熱硬化性樹脂シートの積層等に用
いられる加工方法であり、本発明のアクリル樹脂シート
にも適用される方法である。但し、この一般に知られて
いるプレス方法は、枚葉で行う、いわゆるバッチ方式に
よるもので、最大の大きさが幅1m、長さ2m程度であ
り、シートの加工生産性と、後工程での三次元加工生産
性と、必要なサイズの取り合いによる歩留に問題があ
る。また、枚葉で扱うことによる静電気による塵埃の混
入、作業環境、作業スペース、製品収納スペース等に問
題があり、現実にはなかなか実現されていない。プレス
加工された積層シートでは、熱履歴のバラツキが場所に
よって生じ易く、成形加工品の品質のバラツキを起こし
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、非塩化ビニ
ル系樹脂材料からなる表面化粧用表装材の材料構成並び
に製造条件を確立することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
ベースシート層の表面に、印刷層を設け、その表面に透
明なアクリル樹脂層を設け、さらにその表面にハードコ
ート層を順次積層してなる表面化粧用表装材であって、
前記ハードコート層が、分子量20万以上であるメタク
リル酸メチル樹脂層の上に、シリコーンマクロマーを共
重合させた分子量が20万以上であるメタクリル酸メチ
ル樹脂層を設けた二層構造であり、かつ前記アクリル樹
脂層のアクリル樹脂が、引張破壊伸び60〜100%、
曲げ弾性率1,500〜2,000kgf/mm
で、その厚さが50〜500μmの範囲とする。また、
ハードコート加工されたアクリル樹脂シートと印刷加工
された熱可塑性樹脂ベースシートとの積層が、加熱温度
150〜200℃、加圧圧力10〜60kg/cm
、加圧時間5〜60秒で、その後、連続的に冷却、
減圧を行いシートの変形を起こさない条件下で加工機か
ら取り出すことにより製造する。
【0009】
【発明の実施の形態】従来、表面化粧用表装材は、多く
は塩化ビニル系樹脂材料からなるものであったが、本発
明は、この材料について、少なくとも表層部分のハード
コート層、およびそのベースとなる透明性を有するクリ
ア層部分を塩素を含まない非塩化ビニル系樹脂の材料か
らなっていることを特徴としている。本発明の基本的骨
格を、図1に基づいて説明する。図1において、ベース
シート層たる熱可塑性樹脂シート1の1面に印刷層2を
形成する。一方、透明なクリア層たるアクリル樹脂シー
ト3の1面には、ハードコート層4を形成する。ハード
コート層は、図示は省略するが、メタクリル酸メチル樹
脂層と、シリコーンマクロマーを共重合させたメタクリ
ル酸メチル樹脂層の2層からなる。ベースシート層上の
印刷層とアクリル樹脂シート表面とを熱圧着して一体化
して、表面化粧用表装材とする。なお、5、5は、熱圧
着する一態様として用いる、プレス方法におけるプレス
板である。
【0010】以下、順を追って、本発明の実施の形態を
詳細に説明する。ベースシート層をなす熱可塑性樹脂と
しては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン
等、広範な樹脂が利用でき、シートの表面性能を考慮す
ると、ポリエチレン、ポリプロピレンが好適である。ベ
ースシート層の厚みは、0.08〜0.12mmが用い
られる。ベースシート層の上面には、装飾模様等が印刷
される。印刷インキとしては、塩化ビニル・酢酸ビニル
系が用いられ、印刷方法は、オフセット印刷が採用され
得る。印刷されたベースシート層の上には、クリア層の
アクリル樹脂シートが積層される。このアクリル樹脂と
しては、通常使用されるもので、一般にはアクリル酸エ
ステルの重合体、メタアクリル酸エステルの重合体およ
びこれらの共重合体樹脂であり、例えば、メタアクリル
酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロ
ピル、メタアクリル酸ブチル、メチル−メタアクリル酸
ブチル共重合体、エチレン−メタアクリル酸メチル共重
合体などが挙げられる。上記アクリル樹脂で、引張破壊
伸び(JIS K 7113)が60〜100%で、か
つ曲げ弾性率(JIS K 7203)が1,500〜
2,000kgf/mm の範囲であることが物性上
必要である。また、このアクリル樹脂は、カレンダー成
形によってシート状に成形され、これをベースシート層
と積層してアクリル樹脂層とする。
【0011】クリア層のアクリル樹脂シートの厚みは、
50μm以上が好ましい。これはシートの厚みがこれよ
り薄いと、シートのツレ・タルミによるシート不良が出
易く、ハードコート層の塗布加工が困難になる上に、積
層した場合に意匠性の面で厚みの効果(光の屈折による
「深み」、塗装感)が得られないからである。また、シ
ート厚みは、500μm以下が適当である。これはシー
ト厚みをこれ以上厚くしても、そのことによる意匠性の
効果がそれ以上には期待できない上に、成形加工時の加
熱に、より多くの加熱設備を要する上に、厚みを厚くす
ることによりコスト高となる問題もあるからである。
【0012】また、アクリル樹脂シートの透明性は、可
視光線透過率で70%以上のものが良い。外見上での
「ゆがみ」・「スジ」による不良、表面の凹凸による
「曇り」は、加熱圧着工程で解消される。シートの形成
方法は、カレンダー、Tダイのいずれでも良い。また、
市販のシートも利用することができる。クリア層のアク
リル樹脂シートの上にハードコート層が塗布される。ハ
ードコート材は、クリア層が硬質塩化ビニル樹脂であっ
たときに実績のある樹脂が使用できる(例えば、特開平
6−287332号公報:発明の名称「スクラッチ性の
優れた被膜」参照)。具体的には、分子量20万以上で
あるメタクリル酸メチル樹脂層の上に、シリコーンマク
ロマーを共重合させた分子量が20万以上であるメタク
リル酸メチル樹脂層を設けた二層構造のものである。
【0013】分子量を20万以上と限定したのは、耐薬
品性、光沢保持性、表面硬度が優れていることに基づ
く。但し、この樹脂を溶媒に溶解して塗布した後の乾燥
条件について、従来の硬質塩化ビニル樹脂の場合は、そ
の耐熱温度から60℃で1分間程度であったが、アクリ
ル樹脂の場合は、150℃で1分間までと、条件をより
高温にして差し支えない。この方が、硬質塩化ビニル樹
脂より耐溶剤性に劣るアクリル樹脂には、より良い条件
である。ハードコート塗布層の厚みは、硬質塩化ビニル
樹脂の場合よりアクリル樹脂シートが硬いために、硬質
塩化ビニル樹脂に塗布している厚みの半分程度でも同様
の膜の性能が得られる(硬質塩化ビニル樹脂の場合は通
常8μm程度)。具体的には、3〜6μmの範囲が用い
られる。
【0014】ハードコートを表層に積層したアクリル樹
脂シートと印刷された熱可塑性樹脂シートの加熱圧着加
工は、通常のプレス方法でも良いが、連続プレス加工機
(特開平6−339987号公報「熱可塑性プラスチッ
ク鏡面板の連続的製造方法」参照)を用いて行うことが
できる。すなわち、図2に示すとおり、案内ロール1
2、13、12’、13’に掛け渡された無端ステンレ
スベルト14、14’の間に被加工品11を通過させ
る。無端ステンレスベルト14、14’を挟んで複数の
ハウジング15、15’が設けられていて、ハウジング
15、15’内部は加圧室16、16’となっている。
加圧室内に温度調節したガスを供給することにより、被
加工品11に所望の値の加熱・冷却と加圧力とを加える
ことができる。なお、17、17’はシール部である。
このタイプの加熱圧着加工であれば、長尺帯が扱える。
【0015】以上に述べた連続プレス加工機において、
複数のハウジングに替えて大きな一つのハウジングと
し、ハウジング内部を複数の加圧室に区切るとか、ハウ
ジングに替えて温度と圧下力を調節できる金属製ロール
にする等、各種の変更が可能であることは言うまでもな
い。いずれのタイプの加工を採用するにしても、加熱加
圧加工においては、アクリル樹脂シートの外観欠点を解
消する条件が必要であり、温度で140℃以上、圧力で
10kg/cm 以上、時間で5秒以上の条件のいず
れもが必要である。まず、アクリル樹脂の軟化温度が9
0〜110℃の範囲であり、圧力と時間の要因からして
温度が140℃に達していないとシートと印刷層の十分
な熱融着、シートの変形の解消が達成されない。
【0016】加熱温度は200℃程度が上限であり、こ
れ以上の場合、印刷インクの昇華、アクリル樹脂のプレ
ス機よりの流れ出し等が発生する。圧力は好ましくは3
0kg/cm 以上がより良い。あまり低いと、アク
リル樹脂の外観が改善され難く、外観上透明性を損なっ
て意匠性が損なわれる。また、圧力が高すぎるとアクリ
ル樹脂シートがプレス機より流れ出すので、60kg/
cm が最大である。時間は20秒以上がより好まし
い。時間があまり短いと、加熱したシート温度の上昇に
要する時間を満足しない。また余り時間が長いとアクリ
ル樹脂シートがプレス機より流れ出すので、60秒が最
大である。
【0017】上記加熱圧着工程から、連続してプレスを
行いながら加熱温度と加圧条件を徐々に常温・大気圧に
戻す工程を経てからシートをプレス機より取り出す。急
冷はシートの変形と歪みをもたらし、急な減圧も同様の
現象をもたらすので、20秒以上の時間を掛けて行う。
通常のプレス機を用いるときにも、プレスする板として
ステンレス製板が適当である。面状態が鏡面であればあ
るほど、ガラス板調の高級品の趣が得られる。ステンレ
ス製板とハードコート層の間にマット調のシートを介在
させてハードコート層の表面にマット面を転写すると、
艶消しの渋い趣が得られる。マット面による乱反射をコ
ントロールすれば、ガラス調外観からマット外観につい
ていずれも塗装調の外観が得られる。
【0018】
【実施例】[実施例1]ハードコート塗布用シートに、
引張破壊伸びが90%で、曲げ弾性率が1,700kg
f/mm のアクリル樹脂をカレンダー成形した厚み
125μmのアクリル樹脂シートを準備した。塗布する
ハードコート層の下層として、分子量25万のメタクリ
ル酸メチル樹脂をトルエン溶媒で溶解した溶液を塗布
し、150℃の乾熱風で1分間乾燥して、厚みが4μm
の乾燥塗布膜が積層されたアクリル樹脂シートを得た。
更に、その上に分子量25万のメタクリル酸メチル樹脂
とシリコーンマクロマーとを共重合させた樹脂をトルエ
ン溶媒で溶解した溶液を塗布し、150℃の乾熱風で1
分間乾燥して、厚みが0.5μmの乾燥塗布膜が積層さ
れ、合計4.5μmの厚みのハードコート層が表面に積
層されたアクリル樹脂シートが得られた。
【0019】熱可塑性樹脂ベースシート層として、顔料
が均一に分散された、厚み100μmのオレフィン系樹
脂シートを準備し、バインダーが塩化ビニル・酢酸ビニ
ル系のインキで全面にオフセットグラビア版で印刷し
た。印刷シートの印刷面を表にし、その面に、先に作製
したアクリル樹脂シートのアクリル樹脂面が重なるよう
に、それぞれのシートをセットした。アクリル樹脂シー
トの上部はハードコート加工されている面である。その
ハードコート面が上側のプレス板、印刷シートの非印刷
面が下側のプレス板に直接当たるようにして、縦型プレ
ス機で加圧接合した。プレスする板は、鏡面仕上げのス
テンレス製板(1.5mm)を用いた。加熱温度は16
0℃、加圧圧力は30kg/cm 、加圧時間は20
秒の条件で行った。連続して冷却、減圧を行い40秒か
けて温度は50℃、圧力無加圧状態まで行い、シートを
取り出して、表面化粧用表装材を得た。
【0020】[実施例2・比較例1〜5]実施例1にお
ける縦型プレス機に替えて、図2に示す連続プレス機を
用いた外は、実施例1と同様にして、実施例2の表面化
粧用表装材を得た。ハードコート層の被塗布基材のアク
リル樹脂シートの厚みを、40μmとした外は、実施例
1と同様にして、比較例1とした。ハードコート層の被
塗布基材のアクリル樹脂シートの厚みを、550μmと
した外は、実施例1と同様にして、比較例2とした。
【0021】連続プレス機の加工条件で加熱温度130
℃、加圧圧力30kg/cm 、加圧時間20秒とし
た外は実施例2と同様にして、比較例3とした。連続プ
レス機の加工条件で加熱温度160℃、加圧圧力3kg
/cm 、加圧時間20秒とした外は実施例2と同様
にして、比較例4とした。連続プレス機の加工条件で加
熱温度160℃、加圧圧力3kg/cm 、加圧時間
3秒とした外は実施例2と同様にして、比較例5とし
た。実施例1〜2・比較例1〜5について、表面化粧用
表装材としての状態を比較した。結果を表1に示す。な
お、表1中、意匠性および透明性の評価は次の通りであ
る。 [意匠性] ○…印刷柄を見て印刷柄の上に厚く塗装がなされている
ように見え、重厚な意匠に見える。 △…最表層の面が均一な面でなく、塗装ムラがあるよう
に見え、意匠性が損なわれている。 ×…印刷柄の上のクリア層の存在が見られず、平べった
い意匠にしか見えない。 [透明性] ○…クリア層のアクリル樹脂シートが透明で、印刷イン
キとも良く熱融着していること。 △…アクリル樹脂シートを通して印刷柄を見た場合、ア
クリル樹脂シートの厚みによる曇りがあることと、光線
透過率が低下したために印刷柄が良く見えない。 ×…アクリル樹脂シートにある表面の凹凸、シート内部
の歪み、厚みムラが完全に解消されないために、印刷が
歪んで見える。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、塩化ビニル系樹脂の材
料を使用せずに、塩化ビニル系樹脂材料のものに劣らな
い性能と容易な製造方法とで、表面化粧用表装材が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の表面化粧用表装材の、加熱圧着前の
層構造を示す模式図である。
【図2】 本発明の一実施態様で用いる連続プレス加工
機の概要図である。
【符号の説明】
1:熱可塑性樹脂シート 2:印刷層 3:アクリル樹脂シート 4:ハードコート層 5:プレス板 11:被加工品 12・12’・13・13’:案内ロール 14・14’:無端ステンレスベルト 15・15’:ハウジング 16・16’:加圧室 17:シール部
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01A AK03 AK25C AK25D AK25E AK25J AK52E AK52J AK62 AK66 AL01E BA05 BA07 BA10A BA10E EH012 EH46 EJ172 EJ422 EK112 GB08 GB48 HB00 HB31B JA07D JA07E JA20C JB16A JK02C JK07C JK08C JL00 JN01C YY00C YY00D YY00E

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂ベースシート層の表面に、
    印刷層を設け、その表面に透明なアクリル樹脂層を設
    け、さらにその表面にハードコート層を順次積層してな
    る表面化粧用表装材であって、前記ハードコート層が、
    分子量20万以上であるメタクリル酸メチル樹脂層の上
    に、シリコーンマクロマーを共重合させた分子量が20
    万以上であるメタクリル酸メチル樹脂層を設けた二層構
    造であり、かつ前記アクリル樹脂層のアクリル樹脂が、
    引張破壊伸び60〜100%、曲げ弾性率1,500〜
    2,000kgf/mm で、その厚さが50〜50
    0μmの範囲であることを特徴とする表面化粧用表装
    材。
  2. 【請求項2】 ハードコート加工されたアクリル樹脂シ
    ートと印刷加工された熱可塑性樹脂ベースシートとの積
    層が、加熱温度150〜200℃、加圧圧力10〜60
    kg/cm 、加圧時間5〜60秒で、その後、連続
    的に冷却、減圧を行いシートの変形を起こさない条件下
    で加工機から取り出すことを特徴とする、請求項1に記
    載された表面化粧用表装材の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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