JP3048982B2 - レジスト塗布前処理装置 - Google Patents

レジスト塗布前処理装置

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JP3048982B2
JP3048982B2 JP9282180A JP28218097A JP3048982B2 JP 3048982 B2 JP3048982 B2 JP 3048982B2 JP 9282180 A JP9282180 A JP 9282180A JP 28218097 A JP28218097 A JP 28218097A JP 3048982 B2 JP3048982 B2 JP 3048982B2
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典明 西田
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九州日本電気株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レジスト塗布前処
理装置に関し、特にウエハへのフォトレジスト塗布前の
表面処理を行うレジスト塗布前処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ウエハにレジスト(フォトレジス
ト)を塗布する際には、前処理としてウエハ表面にHM
DS(ヘキサメチルジシラザン)の気化ガスを吹き付
け、塗布されたレジストとウエハとの間に現像液やエッ
チング液が浸入するのを防止している。この前処理に用
いるレジスト前処理装置は、レジスト塗布ユニット装置
の一部として構成され、ウエハはこの前処理装置を経由
してレジスト塗布装置へと搬送されるようになってい
る。
【0003】この従来のレジスト塗布前処理装置につい
て、図3の断面図を参照して説明する。供給されたウエ
ハ1は、加熱器が内蔵されたウエハステージ2上に設け
られたウエハ支持ピン3で支持され、上蓋5で形成され
た処理室4内に載置される。処理室4は、Oリング6を
介して気密に密閉され、排気は真空排気ユニット14に
て排気配管11、大元排気配管13を経由して真空排気
ユニット14により排気されるようになっている。
【0004】まず、処理室4内に載置されたウエハ1
は、ウエハステージ2内の加熱器により50〜80℃程
度に加熱され、同時に処理室4内は真空排気ユニット1
4によりエアが排気される。この時、HMDS供給バル
ブ15は閉じている。処理室4内のエアを排気した後に
HMDS供給バルブ15を開け、HMDS供給ユニット
16よりHMDSガスをウエハ1に吹き付ける。
【0005】さらに従来の前処理装置においては、ウエ
ハ1の受け渡しに必要となるリフトピン7が設けられて
いる(特開平3−291912号公報)。このリフトピ
ン7は、この種の密閉機構を有する装置においては必要
不可欠のものであり、ウエハの受け渡し方式に関わらず
ウエハステージ2内に組み込まれている。リフトピン7
が組み込まれたエリアであるリフトピン収納部8は、O
リング9を介した密閉構造となっており、かつリフトピ
ン7が上下動作する摺動部を有している。
【0006】しかし、この従来の前処理装置は、リフト
ピン7が組み込まれたリフトピン収納部8内を排気する
機構を備えていないため、処理室4内を排気する時に、
リフトピン収納部8内の排気は上昇してウエハ1の裏面
に当たり、さらにウエハ裏面に沿って外周方向に流れ、
ウエハステージ2の外周に設けられた排気ポート17か
ら排気配管11へと流れる構造になっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のレジス
ト塗布前処理装置は、ウエハ1を受け渡しする際に、リ
フトピン収納部8内で上下動作するリフトピン7の摺動
部でゴミが発生し、このゴミを含んだ排気が真空引きの
時に上方に巻き上げられ、このゴミを含んだ排気がウエ
ハ裏面方向に流れ、さらに裏面に沿って流れるため、ウ
エハ裏面にゴミが付着するという問題があった。その理
由は、処理室4内の排気がウエハステージ2の外周に設
けられた排気ポート17のみで行われているためであ
る。
【0008】本発明の目的は、レジスト塗布前処理装置
において、ウエハ表面処理の前後に行う処理室の真空引
きの際、ウエハステージ内部にあるリフトピン収納部で
発生したゴミを含んだ排気の流れを、ウエハ裏面に届か
ないように制御することができるレジスト塗布前処理装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ウエハを載置
するウエハステージと、ウエハステージを覆う上蓋によ
り形成される処理室と、ウエハステージに内蔵されウエ
ハの受け渡しを行うために上下動作するリフトピンと、
リフトピンを収納するリフトピン収納部とを有し、ウエ
ハ表面処理の前後に前記処理室の真空排気を行う排気配
管を備えたレジスト塗布前処理装置において、前記リフ
トピン収納部の底部に排気配管を設けたことを特徴とす
るレジスト塗布前処理装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第
1の実施の形態を示すレジスト塗布前処理装置の断面図
である。供給されたウエハ1は、ウエハステージ2上に
設けられたウエハ支持ピン3上に載置される。処理室4
は、上蓋5をウエハステージ2に被せ、両者をOリング
6でシールして形成され、さらに、下降したリフトピン
7とリフトピン収納部8の底部とがOリング9でシール
され、密閉状態を作る。ウエハステージ2の外周部には
排気ポーと17を設けて排気配管16が接続され、ま
た、リフトピン収納部8の底部には、排気ポート18を
設けて排気配管12を接続し、排気配管12は処理室4
からの排気配管11に接続され、大元排気配管13を介
して真空排気ユニット14につながっている。
【0011】この状態で、処理室4内のエアを排気配管
11から、またリフトピン収納部8内のエアを排気配管
12からそれぞれ真空排気し、排気終了後、HMDS供
給バルブ15を開き、HMDS供給ユニット16からの
HMDSの気化ガスが導入管10から処理室4へ供給さ
れる。ウエハ1へのHMDSガスの吹き付けが終了後、
処理室4内は排気配管11により排気され、リフトピン
収納部8内は排気配管12により排気される。これらの
真空排気の際、処理室4内の排気の一部はウエハ1の表
面側から裏面側へ回り込み、リフトピン収納部8を経由
して排気配管12から排気される。排気配管11と排気
配管12の排気は、合流して大元排気配管13へと導か
れる。従って、リフトピン収納部8内の排気の流れは、
常にダウンフローが形成される。
【0012】次に、本発明の第1の実施の形態の動作に
ついて、図1を参照して詳細に説明する。まず、ウエハ
1は、上蓋5とリフトピン7が上昇した状態で処理室4
内へ搬送される。その後、上蓋5とリフトピン7が下降
し、ウエハ1はウエハ支持ピン3上に載置される。ま
た、処理室4は、上蓋5の下降によりOリング6でシー
ルされる。さらに、リフトピン7の下降によりリフトピ
ン収納部8はOリング9でシールされ、処理室4とリフ
トピン収納部8とは、つながった状態で密閉される。
【0013】この状態でHMDSガスによるプロセス処
理が開始されるが、本実施の形態に必要な個所の動作の
み説明する。リフトピン7の上下動作の際、Oリング9
との間にこすれが生じ、ゴミが発生した状態となってい
る。従来は、排気配管12が存在しなかったため、この
状態で排気配管11からのみ真空引きを行うと、ゴミを
含んだエアがリフトピン収納部8からウエハ1の裏面へ
流れ、ウエハ裏面にゴミを付着させていた。しかし、本
実施の形態によれば、処理室4内は排気配管11から、
またリフトピン収納部8は排気配管12からそれぞれ真
空引きされるため、処理室4からリフトピン収納部8へ
向かう気流を発生させることができ、リフトピン収納部
8内において、気流は全てダウンフローとなり、ウエハ
1の裏面方向へのエアの流れの発生はない。その結果、
ウエハ裏面へのゴミの付着を低減することができる。
【0014】次に、本発明の第2の実施の形態につい
て、図2を参照して詳細に説明する。図2は、本発明の
第2の実施の形態を示すレジスト塗布前処理装置の断面
図である。まず、ウエハ1は、ウエハステージ2上に設
けられたウエハ支持ピン3の上に載置される。処理室4
は、上蓋5とウエハステージ2とがOリング6でシール
され、さらに、下降したリフトピン7とリフトピン収納
部8の底部とがOリング9でシールされ、処理室4とリ
フトピン収納部8とは、それぞれ密閉状態となってい
る。また、処理室4には排気配管11が、リフトピン収
納部8には排気配管12が接続され、排気配管11,1
2はそれぞれが独立に真空排気ユニット14を備えてい
る。
【0015】この状態で、まずエアを真空排気した後、
気化したHMDSガスを導入管10より供給する。処理
後、処理室4内は排気配管11より排気され、リフトピ
ン収納部8は排気配管11とは別系統の排気配管12よ
り排気される。排気配管11と排気配管12とを別系統
とすることにより、処理室4とリフトピン収納部8との
圧力を別々に制御することが可能となり、真空引きの際
の排気の流れを、処理室4側からリフトピン収納部8側
へ向ける制御が可能となる。特に、排気配管12側を排
気配管11側よりわずか減圧状態にしておけば効果的で
ある。
【0016】以上述べたように、本発明によれば、処理
室内を真空引きする際、ウエハステージ外周に設けられ
た排気配管とリフトピン収納部に設けられた排気配管と
の両方から排気される。このため、処理室内からウエハ
裏面側を通ってリフトピン収納部内への排気流が発生
し、リフトピン収納部内はダウンフローとなり、ウエハ
裏面方向への排気流は発生しない。よって、ウエハ裏面
へのゴミの付着を低減することができる。
【0017】
【発明の効果】本発明の効果は、真空引きの際、ウエハ
裏面方向への排気の流れを無くすことができるというこ
とである。これにより、ウエハ裏面へのゴミの付着を低
減できる。その理由は、ウエハ裏面側にあるリフトピン
収納部に排気配管を設け、ウエハ裏面側とウエハ表面側
との圧力差が生じないようにするか、または、裏面側を
表面側よりわずか減圧状態にしたためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図3】従来のレジスト塗布前処理装置を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ウエハ 2 ウエハステージ 3 ウエハ支持ピン 4 処理室 5 上蓋 6 Oリング 7 リフトピン 8 リフトピン収納部 9 Oリング 10 導入管 11 排気配管 12 排気配管 13 大元排気配管 14 真空排気ユニット 15 HMDS供給バルブ 16 HMDS供給ユニット 17 排気ポート 18 排気ポート
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエハを載置するウエハステージと、ウ
    エハステージを覆う上蓋により形成される処理室と、ウ
    エハステージに内蔵されウエハの受け渡しを行うために
    上下動作するリフトピンと、リフトピンを収納するリフ
    トピン収納部とを有し、ウエハ表面処理の前後に前記処
    理室の真空排気を行う排気配管を備えたレジスト塗布前
    処理装置において、前記リフトピン収納部の底部に排気
    配管を設けたことを特徴とするレジスト塗布前処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記リフトピン収納部の底部に設けた排
    気配管を、前記処理室からの排気配管に接続したことを
    特徴とする請求項1記載のレジスト塗布前処理装置。
  3. 【請求項3】 前記リフトピン収納部の底部に設けた排
    気配管と、前記処理室の排気配管とは、それぞれが独立
    に真空排気ユニットを備えたことを特徴とする請求項1
    記載のレジスト塗布前処理装置。
  4. 【請求項4】 前記処理室からの排気の流れの一部が、
    ウエハ外周部から裏面側を経て前記リフトピン収納部へ
    流れることを特徴とする請求項1記載のレジスト塗布前
    処理装置。
  5. 【請求項5】 前記リフトピン収納部内の排気の流れ
    が、ダウンフローを形成していることを特徴とする請求
    項1記載のレジスト塗布前処理装置。
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