JP3048726U - 漆塗りセラミック製品 - Google Patents

漆塗りセラミック製品

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JP3048726U JP1997009817U JP981797U JP3048726U JP 3048726 U JP3048726 U JP 3048726U JP 1997009817 U JP1997009817 U JP 1997009817U JP 981797 U JP981797 U JP 981797U JP 3048726 U JP3048726 U JP 3048726U
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lacquer
lacquered
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啓次 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミック素地に漆液が強固に固着されてそ
の漆化粧部の耐剥離性が非常に優れた漆塗りセラミック
製品を提供すること。 【解決手段】 セラミック素地の所定部位に形成された
粗面に漆液が塗布されて成るセラミック製品であって、
塗布された当該漆液が圧縮空気の空気圧により前記粗面
全体に一様に弾圧されてアンカーし固化することによっ
て、漆化粧部を形成するという手段を採用した。 【効果】 漆塗りセラミック製品における漆化粧部の耐
剥離性を大幅に向上させることができて、そのセラミッ
ク製品の寿命を長くできる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、漆塗りセラミック製品の改良、更に詳しくは、陶磁器やガラス製品 などの材料となるセラミック素地に漆液が強固に固着されてその漆化粧部の耐剥 離性が非常に優れた漆塗りセラミック製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
日常生活においては、セラミック材に漆液を塗布した各種セラミック製品が広 く使用されており、例えば、茶碗や皿等の食器、花瓶、ガラスコップなどの漆塗 りセラミック製品がある。
【0003】 ところで、このような漆塗りセラミック製品において漆液を塗布するに際して は、まずセラミック材の表面をサンドペーパー等で軽く擦って其処に浅い粗面を 形成してから、その粗面に漆液を下地塗りし、更に中塗り、上塗りを順次施して 漆液を塗り重ねるという方法が一般的である。
【0004】 ところが、上記の如き漆塗り方法にあっては、下地塗りされた漆液とセラミッ ク材の粗面との間に図4に示す如き空隙が不可避的に生じるため、当該空隙部位 における塗着力が弱くなって其処から漆が徐々に剥離してしまうという問題があ った。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、従来の漆塗りセラミック製品に上記の如き問題があったことに鑑み て為されたものであり、セラミック素地に漆液が強固に固着されてその漆化粧部 の耐剥離性が非常に優れた漆塗りセラミック製品を提供することを技術的課題と する。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本考案者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添附図面を参照 して説明すれば、次のとおりである。
【0007】 即ち、本考案は、セラミック素地の所定部位に形成された粗面に漆液が塗布さ れて成るセラミック製品であって、塗布された当該漆液が圧縮空気の空気圧によ り前記粗面全体に一様に弾圧されてアンカーし固化することによって、漆化粧部 を形成するという手段を採用することによって、上記課題を解決した点に特徴が ある。
【0008】
【考案の実施の形態】
以下、本考案を添附図面に示す実施形態に基いて更に詳しく説明する。なお、 図1は本考案の実施形態である漆塗りセラミック製品の斜視図、図2は図1の線 X−Xに関する断面図、図3は本実施形態製品の漆塗りにおけるブラスト工程を 示す断面説明図、図4は本実施形態製品の漆塗りにおける下地塗り工程を示す断 面説明図、図5は本実施形態製品の漆塗りにおける加圧工程を示す断面説明図、 図6は本実施形態製品の漆塗りにおける中塗りおよび上塗り工程を示す断面説明 図である。
【0009】 まず、本考案の実施形態である漆塗りセラミック製品の構造を図1および図2 に基いて説明する。図1上、符号Cで指示するものは、表面の所定部位に漆塗り されたセラミック製品であり、本実施形態においては飾り皿である。このセラミ ック製品Cの上面には縞状の飾り模様が施してあり、この飾り模様の略中央部に は漆液が塗布されている。
【0010】 図2において、符号1で指示するものは、上記セラミック製品Cの材料となる セラミック素地である。このセラミック素地1は、粘土類や陶石等の天然鉱物原 料を焼結して略矩形の皿状に成形してある。そして、セラミック素地1の上面に 漆液を塗布すべき部位には、粗面11が削設してある。
【0011】 符号2で指示するものは、上記セラミック素地1の表面に施された矩形の漆化 粧部である。この漆化粧部2は、セラミック素地1の粗面11に塗布された漆液が 固化して形成されたものであり、その粗面11全体に一様に固着されている。そし て、符号3で指示するものは、上記セラミック素地1の表面全体に塗布された釉 薬である。
【0012】 上記の漆塗りセラミック製品Cにおける漆化粧部2を形成する方法を図3〜図 6に基いて説明する。
【0013】 まず、図3においては、表面に釉薬3が塗布されたセラミック素地1の所定部 位を粗面化するブラスト工程が示してある。このブラスト工程では、尖鋭な角状 の石片からなる多数のグリット体G・G・・・・を高圧高速度でセラミック素地1上 面の所定部位に噴射して、セラミック素地1の上面を所要深さだけ削り取ること によって、凹凸状の粗面11を形成している。本実施形態においては、セラミック 素地1の上面からその粗面11までの深さは約1〜2mmであり、当該削り部位の釉 薬3は完全に除去されてセラミック素地1が凹凸でポーラスな状態で露呈してい る。このようにセラミック素地1を剥き出し状態に削り取ったことにより、セラ ミック素地1に対する漆液の優れた浸透効果を得ることができる。
【0014】 つぎに、図4は下地塗り工程が示してあり、この工程においては、前記セラミ ック素地1の粗面11に漆液を塗布する。この塗布の際に、下地塗りされた下漆層 21と前記粗面11との間に図示の如き空隙S・S・・・・が不可避的に生じる。
【0015】 引き続いて、下地塗りされた漆液が固化する前に、前記セラミック素地1を圧 力釜Pに入れて四方から均等に圧縮空気で加圧すると、図5に示すように、前記 漆液が粗面11に向けて一様に弾圧され粗面11の隅々まで深く浸透して、上記空隙 S・S・・・・内の空気が漆液面上に押し遣られ泡B・B・・・・となって放出されるた め、当該空隙S・S・・・・が消失して下漆層21が粗面11全体にアンカーの如く咬み 込んだ密着状態になる。そして、加圧したセラミック素地1を圧力釜Pから取り 出して焼付け乾燥させると、粗面11全体に咬み込んだ漆液が固化して顕著なアン カー効果が生じることにより、下漆層21が粗面11全体に強固に固着することにな る。このような顕著なアンカー効果は、前述の如き加圧工程とブラスト工程との 相乗作用によって得られる。なお、本実施形態においては、10気圧の圧縮空気 で加圧しており、130℃の温度で30分間焼付け乾燥している。
【0016】 最後に、上記の如くセラミック素地1の粗面11全体に一様に弾圧されて強固に 固着された下漆層21の上に、さらに漆液の中塗りおよび上塗りを行うと、図6に 示すように、下漆層21と中漆層22と上漆層23との3層構造から成る漆化粧部2が 得られる。こうして得られた漆化粧部2の下漆層21とセラミック素地1の粗面11 との塗着力は非常に強いので、漆化粧部2の耐剥離性を大幅に向上させることが できて漆塗りセラミック製品Cの寿命が長くなる。
【0017】 本考案の最大の特徴は、上記の如く漆化粧部2の耐剥離性向上を図るために、 漆液の下地塗り工程と中塗り・上塗り工程との間に図5に示す如き加圧工程を追 加した点に存する。即ち、圧縮空気の空気圧によって、下地塗りされた漆液をセ ラミック素地1の粗面11全体に向けて一様に弾圧してその粗面11の隅々まで浸透 させて、当該漆液を粗面11全体にアンカーの如く咬み込んだ密着状態にすること ができ、この密着状態の漆液を焼付け乾燥処理で固化することによって顕著なア ンカー効果が生じて、漆化粧部2の下漆層21を粗面11全体に強固に固着させるこ とが可能となったのである。よって、本考案セラミック製品Cの漆化粧部2の耐 剥離性は、従来セラミック製品の漆塗り部と比べて非常に優れている。
【0018】 本考案の実施形態は概ね上記のとおりであるが、本考案は前述の実施形態に限 定されるものでは決してなく、「実用新案登録請求の範囲」の記載内において種 々の変更が可能であって、例えば、本実施形態においては、漆化粧部2を飾り皿 に適用した例を示したが、陶磁器製の花瓶や置物、ガラス製のコップやワイング ラス等の各種セラミック製品Cに漆化粧部2を適用することも可能であり、この ような変更態様も本考案の技術的範囲に属することは言うまでもない。
【0019】
【考案の効果】
以上実施形態を挙げて説明したとおり、本考案にあっては、セラミック製品の 素地に形成された粗面に漆液を塗布する際に、塗布した漆液を圧縮空気で弾圧し ているので、その漆液が前記粗面全体に一様にアンカーの如く強固に固着された 漆化粧部を形成することができ、その漆化粧部の耐剥離性を大幅に向上させるこ とが可能となる。よって、漆塗りセラミック製品の分野における実用価値は頗る 大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施形態である漆塗りセラミック製品
の斜視図である。
【図2】図1の線X−Xに関する断面図である。
【図3】本実施形態製品の漆塗りにおけるブラスト工程
を示す断面説明図である。
【図4】本実施形態製品の漆塗りにおける下地塗り工程
を示す断面説明図である。
【図5】本実施形態製品の漆塗りにおける加圧工程を示
す断面説明図である。
【図6】本実施形態製品の漆塗りにおける中塗りおよび
上塗り工程を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1 セラミック素地 11 粗面 2 漆化粧部 21 下漆層 22 中漆層 23 上漆層 3 釉薬 B 泡 C セラミック製品 G グリット体 P 圧力釜 S 空隙
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B44C 3/00 B44C 3/00 E

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック素地の所定部位に形成された
    粗面に漆液が塗布されて成るセラミック製品であって、
    塗布された当該漆液が圧縮空気の空気圧により前記粗面
    全体に一様に弾圧されてアンカーし固化することによっ
    て、漆化粧部を形成していることを特徴とした漆塗りセ
    ラミック製品。
JP1997009817U 1997-11-07 1997-11-07 漆塗りセラミック製品 Expired - Lifetime JP3048726U (ja)

Priority Applications (1)

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JP1997009817U JP3048726U (ja) 1997-11-07 1997-11-07 漆塗りセラミック製品

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JP3048726U true JP3048726U (ja) 1998-05-22

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