JP3048717B2 - 見当プリセット方法 - Google Patents

見当プリセット方法

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JP3048717B2
JP3048717B2 JP3327161A JP32716191A JP3048717B2 JP 3048717 B2 JP3048717 B2 JP 3048717B2 JP 3327161 A JP3327161 A JP 3327161A JP 32716191 A JP32716191 A JP 32716191A JP 3048717 B2 JP3048717 B2 JP 3048717B2
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誠 三瓶
秀明 三島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グラビア多色印刷機等
の各色の刷り合わせ(以下見当調整という)の縦見当の
調整を印刷ユニット間に設けられたコンペンセータロー
ラを移動させることにより行うグラビア印刷機の見当プ
リセット方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】グラビア印刷等においては、印刷物ピッ
チは使用する版胴の円周で決定され、版胴の円周は印刷
物の種類により大幅に変化する。したがって、版胴円周
が変わった場合には、印刷に先立って縦見当を調整する
必要がある。一般に印刷機の印刷ユニット間には、ウエ
ブパスを調整するためのコンペンセータローラが設けら
れている。
【0003】図10は、見当プリセット装置の従来例
(特開平1−99846号)を示したブロック図であ
る。記憶装置(固定データ記憶手段)22には、各版胴
間の紙パス、各版胴の見当調整マーク印刷部の基準位置
および走行紙に印刷されるべき各見当調整マークの間隔
が記憶されている。
【0004】コンソール(基準データ入力手段)21か
ら版胴の円周に関するデータが入力されると、そのコン
ソール21からのデータおよび記憶装置22に記憶され
たデータに基づいて、コンピュータ(原動軸位相算出手
段3a)3が走行紙に印刷された各版胴の見当調整マー
クがスキャニングヘッド6を通過するときの各版胴の位
相を算出し、この算出された各版胴の位相データに基づ
いて所望の見当調整マークのみをスキャニングヘッド6
で検出するためのゲート信号を見当調整装置5で発生さ
せるタイミングを設定する。
【0005】さらに、コンピュータ(コンペンセータロ
ーラ位置算出手段3b)3は、記憶装置22に記憶され
た見当調整マークの間隔と一致するようなコンペンセー
タローラの位置を算出し、このコンペンセータローラ位
置算出手段3bからのデータに基づいて、コンペンセー
タローラ位置プリセット装置7が各版胴間に配置された
コンペンセータローラの位置を移動させる装置(コンペ
ンセータローラ駆動回路8,エンコーダ13,モータ1
4等)にコンペンセータローラの移動量を設定する。
【0006】この後、見当調整装置5が、ゲート位置設
定装置4により設定されたゲート信号を用いて、走行紙
に印刷された各版胴の見当調整マークをスキャニングヘ
ッド6により検出し、上記各版胴の見当調整マークが一
定の間隔で印刷されるように各版胴間に配置されたコン
ペンセータローラの位置を移動させる。
【0007】この場合に、前準備として、原動軸を停止
させた状態で、前記各版胴の見当調整マーク印刷部を予
め記憶手段に記憶された版胴の基準位置(例えば、版胴
の中心の真横)に合わせて印刷ユニットに取付けてお
く。従来、このような版胴の基準位置を合わせる方法と
して、単に目測による他、円周方向の版胴の位相決めに
は水準器か指示針が、また横方向の位置決めには指示針
が用いられていた。
【0008】水準器使用の場合は、図11に示すよう
に、例えば合わせ器具70に設けられた合マーク70a
を版胴10の基準位置15に合わせた状態で、版胴の軸
を含む平面に垂直に配置された水準器71が水平を示す
よう円周方向の位相を調節する。
【0009】指示針(スケール)使用の場合は、図12
に示すように版胴10を支持する印刷機の固定部61、
61の一部に、取外し自在のスケール支持部80を取付
け、そのスケール支持部80に取付けたスケール81の
先の矢印状の部分の先端に版胴の基準位置15が合うよ
うに円周方向の位相と横方向の位置を決める。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の版胴位置
決めの方法は、目測のみで位置決めすれば精度は極めて
低い。水準器を用いる方法は、操作が面倒であるのにか
かわらず、円周方向の位相の位置決めだけで横方向の位
置決めができない。
【0011】支持針を使用する場合は、円周方向だけで
なく横方向の位置決めもできるが、支持針の先端が版胴
近くに接近していなければならない。したがって、構造
上、版胴交換の際、いちいち取外さなくてはならない。
また、取付け構造も、ずれなく正しい位置に取付けなけ
ればならない。さらに、グラビア印刷の版胴は一般に様
々な直径のものが存在するので、版胴径に対応してスケ
ール81の先の矢印状の部分の位置を変える必要があ
る。
【0012】以上いずれの方法でも操作性に難があり、
位置決めのために多くの時間を必要とするという欠点が
ある。
【0013】本発明の目的は、前述の課題を解決し、各
版胴の見当調整マーク印刷部を基準位置に合わせて各印
刷ユニットに取り付ける作業を不要にし、自動的に見当
プリセットを行うことができる見当プリセット方法を
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明による見当プリセット方法は、印刷物の縦見
当の調整を印刷ユニット間に配置されたコンペンセータ
ローラを移動させることにより行うグラビア印刷機の見
当プリセット方法において、軸一体型の印刷版を、その
版胴上の見当調整マーク印刷部と、その軸に設けられた
軸マークとの位相が同じになるように作製し、前記軸マ
ークの位置を検出することにより、前記印刷版の周方向
位相を検出し、前記検出結果による軸マークの位相及び
前記版胴の円周を用いて、各版胴の見当調整マークが一
定の間隔で印刷されるように各版胴間に配置されたコン
ペンセータローラの位置を算出し、その算出結果にもと
づいてプリセットを行い、前記コンペンセータローラの
プリセットを行なった後に、前記検出結果による軸マー
クの位相、前記版胴の円周及び印刷点からスキャニング
ヘッドまでの距離を用いて、前記スキャニングヘッドが
走行紙に印刷された各版胴の見当調整マークを検出する
のに必要なゲート位置を算出し、その算出結果にもとづ
いてプリセットを行う構成としてある。
【0015】
【0016】
【作用】本発明によれば、軸一体型の印刷版の軸に設け
た軸マークの位置を検出することにより、版の周方向位
相を検出し、前記検出結果にもとづいて、スキャニング
ヘッドが走行紙に印刷された各版胴の見当調整マークを
検出するのに必要なゲート位置および各版胴の見当調整
マークが一定の間隔で印刷されるように各版胴間に配置
されたコンペンセータローラの位置を算出し、その算出
結果にもとづいてプリセットを行うことができる。
【0017】
【実施例】以下、図面等を参照して、実施例につき、本
発明を詳細に説明する。図1は、本発明による見当プリ
セット装置の実施例を示したブロック図、図2は、図1
に示す装置と印刷機との関係を示した構成図である。な
お、前述した従来例と同一の機能を果たす部分には、同
一の符号を付してある。
【0018】原動軸位相検出器1は、版胴10の回転軸
52とギャボックス51を介して、連結された原動機5
0の原動軸50aの位相を検出するためのものである。
この原動機50の回転は、本機制御器53によって制御
される。原動軸位相読取装置2は、原動軸位相検出器1
が検出した原動軸50aの位相を読み取り、後述するプ
リセットパソコン3および見当調整装置5、マーク判定
用コンピュータ43に、版胴10の位相データを与える
装置である。
【0019】プリセットパソコン3は、原動軸位相読取
装置2からの版の周方向位相および後述するマーク判定
用コンピュータ43のマーク検知信号にもとづいて、ス
キャニングヘッド6が走行紙Wに印刷された各版胴の見
当調整マークを検出するのに必要なゲート位置および各
版胴の見当調整マークが一定の間隔で印刷されるように
各版胴に配置されたコンペンセータローラ12の位置を
算出し、ゲート位置設定装置4にゲート位置データを出
力し、コンペンセータローラローラ位置プリセット装置
7にコンペンセータローラプリセット位置データを出力
する。なお、プリセットパソコン3は、マーク判定用コ
ンピュータ43に版胴円周データを、本機制御器53に
原動機50を制御するための信号を出力している。
【0020】ゲート位置設定装置4は、プリセットパソ
コン3からのプリセット制御信号にに基づいて、所望の
見当調整マークのみをスキャニングヘッド6によって検
出するためのゲート信号を見当調整装置5で発生させる
タイミングを設定する装置である。
【0021】見当調整装置5は、原動軸位相読取装置
2、ゲート位置設定装置4からのデータに基づいて、ス
キャニングヘッド6から入力される各色の見当調整マー
クの信号の処理を行い、スキャニングヘッド6が走行紙
Wに印刷された各色の見当調整マークを所定のタイミン
グで検出するように、コンペンセータローラ駆動回路8
およびサイドレー駆動回路48を制御する装置である。
【0022】コンペンセータローラ位置プリセット装置
7は、プリセットパソコン3からのデータに基づいて、
コンペンセータローラ駆動回路8に各コンペンセータロ
ーラ12a,12b,12cの移動量をセットする装置
である。コンペンセータローラ駆動回路8は、見当調整
装置5あるいはコンペンセータローラ位置プリセット装
置7からの信号に基づいて、各コンペンセータローラ1
2a,12b,12cに接続された各モータ14a〜1
4cを回転させて、各コンペンセータローラ12a〜1
2cを移動させる装置である。そして、各モータ14
a,14b,14cの回転量、すなわち各コンペンセー
タローラの移動量は、コンペンセータローラ位置検出器
13a,13b,13cにより検出され、コンペンセー
タローラ位置読取装置17によって読み取られ、コンペ
ンセータローラ駆動回路8にフィードバックされ、各コ
ンペンセータローラ12a,12b,12cが所定量移
動した場合に、各モータ14a,14b,14cは回転
を停止するようになっている。
【0023】軸マーク41は、版胴10の回転軸52に
切り込み(溝)などを入れることによって形成され、少
なくともその回転軸52の回転方向の位相を検出するた
めのものである。軸マーク検出器42は、軸マーク41
の位置を検出するためのセンサであり、その出力は、マ
ーク判別用コンピュータ43に接続されている。
【0024】サイドレーは、版胴10を走行紙Wの流れ
の方向に対して直角に移動させ、印刷物の横見当の調整
を行うためのものである。サイドレー位置検出器45
は、版胴10のサイドレー位置を検出するセンサであっ
て、その出力は、サイドレー位置読取装置46に接続さ
れている。サイドレー位置プリセット装置47は、プリ
セットパソコン3からのデータに基づいて、サイドレー
駆動回路48にサイドレーの移動量をセットする装置で
ある。サイドレー駆動回路48は、見当調整装置5ある
いはサイドレー位置プリセット装置47からの信号に基
づいて、サイドレーに接続されたモータ44を回転させ
て、サイドレーを移動させる装置である。そして、モー
タ44の回転量、すなわちサイドレーの移動量は、サイ
ドレー位置検出器45によって検出され、サイドレー位
置読取装置46によって読み取られ、サイドレー駆動回
路48にフィードバックされ、サイドレーが所定量移動
した場合に、モータ44は回転を停止するようになって
いる。
【0025】次に、本発明による見当プリセット装置の
実施例の動作を説明する。
【0026】1回目の印刷では、版胴10を回転させ、
軸マーク21と見当調整マーク印刷部15をそれぞれ軸
マーク検出器42とセンサ部63aによって検出し、プ
リセットパソコン3によってその位相差を算出する。
【0027】2回目以降の印刷では、軸マーク検出器4
2によって軸マーク41を検出し、プリセットパソコン
3によって前回の印刷に比較して、版胴10の位相がど
れだけずれているのかを計算し、コンペンセータローラ
位置xとゲートアドレスgの修正をする。サイドレー位
置は、前回印刷したときのものをそのまま使用する。
【0028】図は、1回目の印刷の状態を示した図、
は、2回目の印刷の状態を示した図である。図
おいて、1回目の印刷を行ったときの第1ユニット(1
u)の軸マーク41aの位相をS1 〔パルス〕、見当調
整マーク印刷部15aの位相をr1 、第2ユニット(2
u)の軸マーク41bの位相をS2 〔パルス〕、見当調
整マーク印刷部15bの位相をr2 とし、ゲートアドレ
スをg〔パルス〕、コンペンセータローラ位置x1 とす
る。図において、2回目の印刷を行ったときの第1ユ
ニット(1u)の軸マーク41aの位相をS1'〔パル
ス〕、見当調整マーク印刷部15aの位相をr1'、第2
ユニット(2u)の軸マーク41bの位相をS2'〔パル
ス〕、見当調整マーク印刷部15bの位相をr2'とし、
ゲートアドレスをg' 〔パルス〕、コンペンセータロー
ラ位置x1'とする。
【0029】このとき、第1ユニットにおけるゲートア
ドレスは、次式によって設定される。 g’=g−(S1'−S1 ) …(1) また、第1、第2ユニット間におけるコンペンセータロ
ーラ位置は、次式によって設定される。 x1'=x1 −〔(S2'−S1')−(S2 −S1 )〕/Re×L×(1/2) …(2) 但し、Reはロータリエンコーダの分解能、Lは版胴1
0の円周である。
【0030】図は、本発明による見当プリセット装置
の動作を説明する流れ図である。プリセットパソコン3
からプリセット開始の入力があると(S101)、版胴
10を回転する(S102)。次に、軸マーク41の位
置をエンコーダのパルス値から、版胴10a〜10dの
1ユニットずつ検出し、プリセットパソコン3に入力す
る(S103〜S106)。全てのユニットの軸マーク
41を検出すると、版胴10を停止する(S107)。
【0031】S108において、1回目のサイドレー位
置をそのまま利用して、各ユニットのサイドレー位置を
プリセットする。S109において、1回目のコンペン
セータローラ位置、軸マーク位置と、今回の軸マーク位
置および版周から各ユニットのコンペンセータローラ位
置を計算して、プリセットする。S110において、1
回目のゲートアドレス、軸マーク位置と今回の軸マーク
位置から各ユニットのゲートアドレスを計算して、プリ
セットする。見当プリセットを終了する。
【0032】次に、前述した各プリセット動作をさらに
詳しく説明する。 (実施例1)実施例1では、版胴10の軸部に溝状の軸
マーク41を施しておく。この軸マーク41は、全版と
もに軸端から同じ距離の位置に形成する。版胴10は、
同一品目の場合には、すべて軸マーク41からトンボ1
6までの距離が同じになるように、版を作製する。ま
た、版胴10上のトンボ16と軸マーク41の位相が同
じになるように版を作製する。
【0033】まず、サイドレー位置のプリセット動作
(S108)は、全ユニットとも原点にサイドレーの位
置を設定し、版胴10a〜10dをセットする。
【0034】次に、コンペンセータローラ位置のプリセ
ット動作(S109)は、軸マーク41の位相θi 、版
胴の円周Lから、コンペンセータローラ12の位置を算
出して設定する。すなわち、図に示すように、 θi :第iユニットに取り付けられた軸マーク41の位
相(=トンボ16の位相) L :版胴の円周 r :版胴の半径(=L/2π) Ti :印刷点Pi-1 からPi までの走行紙Wの距離 m :コンペンセータローラが原点にあるときの印刷点
i-1 からPi までの走行紙Wの距離 とすると、隣接する第i−1ユニット,第iユニットと
の間の見当を合わせるには、 Ti =nL+r(θi-1 −θi ) …(3) となるように、コンペンセータローラ位置を設定すれば
よい。ところで、印刷点Pi-1 からPi 間の距離Ti
版胴の円周Lの整数倍になるようなコンペンセータロー
ラ位置は、 x0 =(nL−m)/2 …(4) ただし、 n=INT〔m/L〕+1 …(5) で表される。ここで、INT〔X〕は、Xを越えない最
大の整数である。したがって、(3)式を満たすための
コンペンセータローラの位置は、 x=x0 +r(θi-1 −θi )/2 …(6) となる。
【0035】次に、ゲートプリセット動作(S110)
は、軸マークの位相、版胴の円周、および印刷点からス
キャニングヘッドまでの距離を用いて、ゲートの位相を
算出して、設定する。つまり、図,図に示すよう
に、 θg :求めるべきゲートの位相 θ0 :原動軸の初期位相 θ1 :版胴を取り付けたときの版胴上のトンボQの位相 θ2 :トンボQに対する見当調整マークRの位相 θ :走行紙Wに印刷された見当調整マークRがスキャ
ニングヘッドを通過するときの基準点Rに対する版胴の
位相 L :版胴の円周 r :版胴の半径(L/2π) z :原動軸と版胴との回転比 D :印刷点PからスキャニングヘッドSまでの距離 d0 :1色目の版胴のトンボQから見当調整マークRま
での距離 d :隣接する見当調整マークの距離 とすると、第iユニットでは、 θ1 +θ2 +θ=D/r …(7) したがって、求めるべきゲートの位相θg 、すなわち、
印刷された見当調整マークがスキャニングヘッドを通過
するときの原動軸の位相は、 θg =θ0 +zθ =θ0 +z{〔(D−d0 −(i−1)d〕/r−θ1 } …(8) となる。
【0036】プリセットパソコン3は、以上のようにし
て算出したコンペンセータローラ12の位置xのデータ
およびゲートの位相θg を、各々のコンペンセータロー
ラ位置プリセット装置7およびゲート位置設定装置4に
出力する。こののち、コンペンセータローラ位置プリセ
ット装置7は、プリセットパソコン3から入力されるコ
ンペンセータローラ12の位置xのデータに基づいて、
コンペンセータローラ12を移動するモータ14の移動
量を設定する。モータ14が回転して、コンペンセータ
ローラ12を移動させ、コンペンセータローラ12の移
動量は、エンコーダ13によって検出され、コンペンセ
ータローラ位置読取装置17を介して、コンペンセータ
ローラ駆動回路8にフィードバックされ、設定された移
動量に到達すると、モータ14の回転が停止し、コンペ
ンセータローラ12のプリセットが終了する。
【0037】また、ゲート位置設定装置4は、プリセッ
トパソコン3から入力される原動軸50の位相θg のデ
ータに基づいて、見当調整装置5において、スキャニン
グヘッド6からの検出信号にかけるゲート信号を発生さ
せるタイミングを設定する。ゲートは、ある所定幅をも
ってかけるため、走行紙W上でのゲート幅をUとする
と、ゲート信号は原動軸50の位相が、次式の範囲のと
きに発生させるようになる。 (θg −α/2)〜(θg +α/2) …(9) 但し、α=U/rである。このようにして、スキャニン
グヘッド6からの検出信号にかけるゲートがプリセット
される。
【0038】(実施例2)版胴10上の見当調整マーク
印刷部15と軸マーク41の位相を同じにすることがで
きない場合には、次のようにしてもよい。まず、1回目
の印刷では、サイドレープリセットについては、見当が
あった状態でのサイドレーの位置を記録しておく。コン
ペンセータローラプリセット、ゲートプリセットについ
ては、見当が合った状態でのコンペンセータローラ位置
および隣接ユニット間の軸マークの位相差を記録する。
【0039】2回目以降の印刷では、サイドレープリセ
ットについては、1回目の印刷と同じ位置にサイドレー
を設定する。コンペンセータローラプリセットについて
は、今回と1回目の印刷で隣接ユニット間の位相差がと
れだけ変化したかを求め、これと円周データからコンペ
ンセータローラの位置の修正量を算出し、設定する。ゲ
ートプリセットについては、今回と1回目の印刷の位相
差、および1回目の印刷のゲート位相から今回の印刷の
ゲート位相を算出し、設定する。
【0040】(実施例3)また、見当コントローラ用の
スキャニングヘッドは、当該ユニットおよび当該ユニッ
トの1つ前のユニットで印刷された見当マークを検出
し、見当制御をするために、通常第1ユニットには取り
付けられていないが、第1ユニットにもスキャニングヘ
ッドを取り付けた場合には、次のようにすることもでき
る。1回目の印刷では、見当が合った状態でのサイドレ
ーでのサイドレーの位置を記録しておく。コンペンセー
タローラプリセットおよびゲートプリセットについて
は、版胴上の見当調整マークと軸マークとの位相差を記
録する(版胴上の見当調整マークの位相は、スキャニン
グヘッドまでの距離,および版胴の円周から算出するこ
とができる。)
【0041】2回目以降の印刷では、サイドレープリセ
ットについては、1回目の印刷と同じ位置にサイドレー
を設定する。コンペンセータローラプリセットについて
は、今回の印刷の軸マークの位相、1回目の印刷で得ら
れた見当調整マークと軸マークとの位相差、および版胴
の円周を用いて、コンペンセータローラの位置を算出
し、設定する。ゲートプリセットについては、今回の印
刷の軸マークの位相、1回目の印刷で得られた見当調整
マークと軸マークとの位相差、版胴円周および印刷点か
らスキャニングヘッドまでの距離を用いて、ゲート位相
を算出し、設定する。
【0042】以上説明した実施例に限定されず、種々の
変形ができる。前述した各実施例では、1回目の印刷に
ついては、従来のプリセットシステムを利用することが
できる。さらに、見当があっているときの版の軸マーク
の位相、ゲートアドレス、コンペンセータローラの位
置、サイドレーの位置をプリセットカードに記録してお
き、次回のリピート時に使用するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、従来のように、各版胴の見当調整マーク印刷部を
基準位置に合わせる作業なしに見当プリセットを自動的
に行うことができるので、準備時間を短縮することがで
きる。また目測で各版胴の見当調整マーク印刷部を基準
位置に合わせるのに比べ、精度よく見当プリセットを行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による見当プリセット装置の実施例を示
したブロック図である
【図2】図1に示す装置と印刷機との関係を示した構成
図である。
【図3】図2の印刷機の版胴付近の構造を示した斜視図
である。
【図4】1回目の印刷の状態を示した図である。
【図5】2回目の印刷の状態を示した図である。
【図6】本発明による見当プリセット装置の動作を説明
する流れ図である。
【図7】コンペンセータローラ位置のプリセット動作を
説明する図である。
【図8】ゲート位置のプリセット動作を説明する図であ
る。
【図9】ゲート位置のプリセット動作を説明する版胴の
展開図である。
【図10】見当プリセット装置の従来例を示したブロッ
ク図である。
【図11】従来の版胴の見当合わせの一方法を示す斜視
説明図である。
【図12】従来の版胴の見当合わせの他の一方法を示す
斜視説明図である。
【符号の説明】
1 原動軸位相検出器 2 原動軸位相読取装置 3 プリセットパソコン 4 ゲート位置設定装置 5 見当調整装置 6 スキャニングヘッド 7 コンペンセータローラ位置プリセット装置 8 コンペンセータローラ駆動回路 10 版胴 12 コンペンセータローラ 13 コンペンセータローラ位置検出器 17 コンペンセータローラ位置読取装置 41 軸マーク 42 軸マーク検出器 43 マーク判別用コンピュータ 44 サイドレーアクチュエータ 45 サイドレー位置検出器 46 サイドレー位置読取装置 47 サイドレー位置プリセット装置 48 サイドレー駆動回路 50 原動機 51 ギャボックス 52 回転軸 53 本機制御器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41F 33/14 B41F 13/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷物の縦見当の調整を印刷ユニット間
    に配置されたコンペンセータローラを移動させることに
    より行うグラビア印刷機の見当プリセット方法におい
    て、軸一体型の印刷版を、その版胴上の見当調整マーク印刷
    部と、その軸に設けられた軸マークとの位相が同じにな
    るように作製し、 前記 軸マークの位置を検出することにより、前記印刷
    の周方向位相を検出し、前記検出結果による軸マークの位相及び前記版胴の円周
    を用いて、各版胴の見当調整マークが一定の間隔で印刷
    されるように各版胴間に配置されたコンペンセータロー
    ラの位置を算出し、その算出結果にもとづいてプリセッ
    トを行い、 前記コンペンセータローラのプリセットを行なった後
    に、前記検出結果による軸マークの位相、前記版胴の円
    周及び印刷点からスキャニングヘッドまでの距離を用い
    て、前記スキャニングヘッドが走行紙に印刷された各版
    胴の見当調整マークを検出するのに必要なゲート位置を
    算出し、その算出結果にもとづいてプリセットを行う、 ことを特徴とする見当プリセット方法。
JP3327161A 1991-11-15 1991-11-15 見当プリセット方法 Expired - Lifetime JP3048717B2 (ja)

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