JP3048346U - 支索輪からの漏油の滴下防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リフトの支索輪を円滑に回転させるために潤
滑油が給油されるが、支索輪の回転に伴いこの潤滑油が
漏れて搭乗客の上に滴下することがある。スキーヤーの
服装はかなり派手になっており、場所によっては一般の
観光客も搭乗するリフトもあるので、油染みなどがつく
と大きな問題にされ兼ねない。油漏れによる染み付きは
極力排除する必要がある。 【解決手段】 支索輪からの漏油の滴下防止装置は索道
の支柱のアームに取付けられた支持桿(3)に支索輪(6)を
支持させる。この支索輪(6)の直下に油受け(7)を設け
る。該油受け(7)は各支索輪(6)に共通する樋(11)であっ
たり、桶(11')とすることができる。また該樋(11)の一
端を索条(4)に吊支された搬器の通路から外れた位置で
直接に、又は排出管を介して開放させる。該油受け(7)
を該アーム(2)に支持された索条方向の取付管(14)から
突出する複数の支腕(15)に支持させてもよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は支索輪からの漏油の滴下防止装置に関し、支索輪に供給された潤滑用 の油が支索輪の回転中にそのベアリングから漏れて移行中の搬器の乗客に滴下す るのを防止するものである。

【０００２】

【従来の技術】

漏油の量自体はそれほど大量のものでもなく、また漏油の頻度も、給油時はと もかく、ある程度時間が経てば下がるため、漏油対策は何等施されておらず、滴 下時に遭遇した乗客は運が悪いで済まされている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

今日、スキーヤーの服装はかなり派手になっており、油染みなどがつくと大き な問題にされ兼ねない。しかも最近のリフトは、場所によってスキーヤーだけに 止まらず、一般の観光客も搭乗する機会が多くなっている。従って、油漏れによ る染み付きは極力排除する必要がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案にかかる支索輪からの漏油の滴下防止装置は、索道の支柱のアームに取 付けられた支持桿に支持される支索輪の直下に油受けを設ける。

【０００５】 該油受けは各支索輪に共通する樋で、該樋の一端は索条に吊支された搬器の通 路から外れた位置で開放していてもよい。

【０００６】 該樋は水平面に対し傾斜しており、該傾斜方向の下端が排出管に導通し、該排 出管は該樋に対し水平面上で角度をなして先端の排出口が索条に吊支された搬器 の通路から外れていてもよい。

【０００７】 該油受けは各支索輪に共通する桶となっていてもよい。

【０００８】 該油受けは該アームに支持された索条方向の取付管から突出する複数の支持ア ームに支持されていてもよい。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下に本考案の実施の態様を、図面を参照して説明する。 １は索道の支柱、２はこの支柱１から側方へ延びたアーム、３はこのアーム２ の先端に取付けられた支持桿である。４は索条で、この索条４はこの支持桿３に 通常のように軸受枠５を介して回転自在に支持された支索輪６に支持されて移行 する。７は油受けで支索輪６の直下に設けられる。この油受け７は、滴下する油 を直接搬器上に落下させないように受けられるものなら、単なる平板、桶、樋等 、どのような型式でもよい。

【００１０】 支索輪６のベアリングに給油された潤滑油は、支索輪６が索条４の移行により 回転するのに伴ってその一部がベアリングの外へ漏れ出し、やがて滴下する。滴 下した油は油受け７に受けられ、適宜外部へ排出される。従って、索条４と共に 移行して支索輪６の下方を通過する搬器に落下することはない。乗客に対する滴 下油による染みの付着はかくして防止される。

【００１１】 油受け７は各支索輪６に共通する樋１１で、この樋１１の一端は索条４に吊支 された搬器（図示せず）の通路から外れた位置で開放している。こうすると、一 つの樋１１で順列している幾つもの支索輪６に対応でき、構成が簡単となる。ま た、油受け７にある程度油が溜ると、この油は樋１１の一端の開放部分から外部 へ落下するので、いちいち油を樋１１から排除する必要はなく、しかも油は搬器 上に落下しないので、乗客に支障を与えることもない。

【００１２】 樋１１は水平面に対し傾斜しており、この傾斜方向の下端が排出管１２に導通 し、この排出管１２は樋１１に対し水平面上で角度をなして先端の排出口１３が 索条４に吊支された搬器の通路から外れている。こうすると、漏出して樋１１上 に滴下した油を排出管１２の先端の排出口１３から集中的に排出でき、油が飛散 することがない。

【００１３】 油受け７は各支索輪６に共通する桶１１′となっている。こうすると、一つの 桶１１′で順列している幾つもの支索輪６に対応でき、構成が簡単となる。油が 一杯になったら吸油器で吸出し、あるいは油受け７自体を取り替えればよい。油 が一杯になるまでには極めて長い期日を要するので、頻繁な作業は不要である。

【００１４】 油受け７は支持桿３に支持された索条４と並行する方向の取付桿１４から突出 する複数の支持腕１５に支持されている。こうすると、風圧を受けても油受け７ は安定して支持される。

【００１５】

【考案の効果】

本考案によれば、索道の支柱のアームに取付けられた支持桿に支持される支索 輪の直下に油受けを設けたので、支索輪のベアリングに給油された潤滑油が、支 索輪の回転に伴ってその一部がベアリングの外へ漏れ出して滴下しても、油は油 受けに受けられて支索輪の下方を通過する搬器に落下せず、乗客に対する滴下油 による染みの付着を防止できる。

【００１６】 請求項２によれば、油受けは各支索輪に共通する樋で、該樋の一端は索条に吊 支された搬器の通路から外れた位置で開放しているので、一つの樋で順列してい る幾つもの支索輪に対応して構成を簡単にでき、油受けにある程度溜った油は樋 の一端の開放部分から外部へ落下するので、いちいち油を樋から排除する必要は なく、しかも油は搬器上に落下しないので、乗客に支障を与えることもない。

【００１７】 請求項３によれば、樋は水平面に対し傾斜しており、該傾斜方向の下端が排出 管に導通し、該排出管は該樋に対し水平面上で角度をなして先端の排出口が索条 に吊支された搬器の通路から外れているので、漏出して樋上に滴下した油を排出 管の先端から集中的に排出でき、油が飛散するのを防げる。

【００１８】 請求項４によれば、油受けは各支索輪に共通する桶となっているので、一つの 桶で順列している幾つもの支索輪に対応して構成を簡単にでき、油が一杯になっ たら適宜取り除けばよい。

【００１９】 請求項５によれば、油受けはアームに支持された索条方向の取付管から突出す る複数の支持アームに支持されているので、風圧を受けても油受けを安定して支 持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる支索輪からの漏油の滴下防止装
置の具体例を示す側面図である。

【図２】平面図である。

【符号の説明】

１ 支柱 ２ アーム ３ 支持桿 ４ 索条 ５ 軸受枠 ６ 支索輪 ７ 油受け １１ 樋 １１′ 桶 １２ 排出管 １３ 排出口 １４ 取付桿 １５ 支腕

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 索道の支柱(1)のアーム(2)に取付けられ
   た支持桿(3)に支持される支索輪(6)の直下に油受け(7)
   を設けたことを特徴とする支索輪からの漏油の滴下防止
   装置。
2. 【請求項２】 該油受け(7)は各支索輪(6)に共通する樋
   (11)で、該樋(11)の一端は索条(4)に吊支された搬器の
   通路から外れた位置で開放している請求項１に記載の支
   索輪からの漏油の滴下防止装置。
3. 【請求項３】 該樋(11)は水平面に対し傾斜しており、
   該傾斜方向の下端が排出管(12)に導通し、該排出管(12)
   は該樋(11)に対し水平面上で角度をなして先端の排出口
   (13)が該索条(4)に吊支された搬器の通路から外れてい
   る請求項２に記載の支索輪からの漏油の滴下防止装置。
4. 【請求項４】 該油受け(7)は各支索輪(6)に共通する桶
   (11')となっている請求項１に記載の支索輪からの漏油
   の滴下防止装置。
5. 【請求項５】 該油受け(7)は該アーム(2)に支持された
   索条方向の取付管(14)から突出する複数の支腕(15)に支
   持されている請求項１、２又は４に記載の支索輪からの
   漏油の滴下防止装置。