JP3047734B2 - ポット型浄水器ユニット - Google Patents

ポット型浄水器ユニット

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JP3047734B2
JP3047734B2 JP6108212A JP10821294A JP3047734B2 JP 3047734 B2 JP3047734 B2 JP 3047734B2 JP 6108212 A JP6108212 A JP 6108212A JP 10821294 A JP10821294 A JP 10821294A JP 3047734 B2 JP3047734 B2 JP 3047734B2
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pot
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隆一 川本
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    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/001Processes for the treatment of water whereby the filtration technique is of importance
    • C02F1/003Processes for the treatment of water whereby the filtration technique is of importance using household-type filters for producing potable water, e.g. pitchers, bottles, faucet mounted devices
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
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    • C02F2307/04Location of water treatment or water treatment device as part of a pitcher or jug

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Electrostatic Separation (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水道水などの原水(未
浄化水)をフィルタで濾過すると共に、低電圧で殺菌処
理するようにしたポット型浄水器ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】水道水中の残留塩素等を除去して、所謂
「おいしい」水をつくりだすための浄水器が普及しつつ
ある。この浄水器には、主として、水道の蛇口に装着さ
れるタイプのものと、浄水を卓上ポット等の容器に溜め
ておくポット型浄水器とがある。
【0003】第11図はポット型浄水器の従来例(特開
平4−104881号公報)を示す断面図であり、グリ
ップ10付きのポット12の上部に浄水器ユニット14
が嵌着されている。この浄水器ユニット14は、底面の
中央に開口を有する容器16と、該容器16の底面開口
に装着されたフィルタケース18と、該フィルタケース
18内に挿填されたフィルタエレメント20と、蓋22
とを備えてなる。
【0004】この容器16内に水を注入すると、重力濾
過式に水がフィルタエレメント20を通過して濾過処理
される。浄水はポット12内に溜まる。ポット12のグ
リップ10を把んで傾けると、浄水は注ぎ口24から流
出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の浄水器ユニ
ットにあっては、フィルタエレメント20に付着した水
が(塩素分が除去されているために、)経時的に雑菌繁
殖し易いという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1〜4のポット型
浄水器ユニットは、浄水を溜めるための下側容器の上側
に設置されるポット型浄水器ユニットにおいて、上部に
未浄水の受入口を有すると共に、下部に浄水の流出口を
有したケースと、該ケースの側面から側方に突設された
電池ケーシングと、該ケース内に配置された活性炭素繊
維よりなるフィルタと、該ケース内のフィルタに接する
第1の電極と、該ケース内においてフィルタから離隔し
て設けられた第2の電極と、前記電池ケーシング内に配
置されており、これら電極の間に電圧を印加する電池
と、を備えている。
【0007】請求項1のポット型浄水器ユニットは、軟
質材を介して電池ケーシングをケースに取り付けたこと
を特徴とするものである。
【0008】この軟質材としては、軟質ポリエチレンな
どのエラストマーが好適である。
【0009】請求項2のポット型浄水器ユニットは、浄
水を溜めるための下側容器の上側に設置されるポット型
浄水器ユニットにおいて、上部に未浄水の受入口を有す
ると共に、下部に浄水の流出口を有したケースと、該ケ
ースの側面から側方に突設された電池ケーシングと、該
ケース内に配置された活性炭素繊維よりなるフィルタ
と、該ケース内のフィルタに接する第1の電極と、該ケ
ース内においてフィルタから離隔して設けられた第2の
電極と、前記電池ケーシング内に配置されており、これ
ら電極の間に電圧を印加する電池と、を備えてなり、前
記電池ケーシングの側面又は該電池ケーシングとケース
との間に介在された部材の側面に手指係止用の凹部を設
けたことを特徴とするものである。
【0010】請求項3のポット型浄水器ユニットは、該
ユニットを下側容器の上縁の張出部に係止させるフック
を電池ケーシングに設けたことを特徴とするものであ
る。
【0011】請求項4のポット型浄水器ユニットは、電
池ケーシングに電池の交換口と、この交換口を覆う蓋を
設けたことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】本発明のポット型浄水器ユニットにあっては、
ケース内に水を注ぐと、活性炭素繊維よりなるフィルタ
によって濾過処理され、浄水がケース下部から流出され
る。
【0013】この活性炭素繊維よりなるフィルタには第
1の電極が接触されており、該フィルタから離隔した第
2の電極と該第1の電極との間に電池により電圧が印加
されている。この電圧は、活性炭素繊維と第2の電極と
の間の水に電界を発生させ、電気泳動によって雑菌をフ
ィルタに引き寄せる。そして、雑菌がフィルタに触れる
と、雑菌が死滅する。
【0014】即ち、本発明者らが種々研究を重ねた結
果、生きて新陳代謝を行なっている細菌は負に帯電して
おり、従って、水中に配置された電極間に低電圧を印加
すると、水中の細菌は電気泳動し、ついには陽極に到達
する。そして、電極に到達した細菌は電極に触れると、
その細胞内の数多くの酵素反応に関与している補酵素が
酸化されて減少し、同時に細胞内陰イオンの排出が起こ
る。これによって、細菌はその新陳代謝機能に障害を起
こし死滅することが判明した。
【0015】なお、この時加える電圧によりその効果が
異なり、細菌の種類によっても効果的な電圧に若干の幅
があることが判明している。即ち、その最大効果を奏す
る電圧は、0.7Vから1.5Vの間にあることが実験
的に確かめられた。これを詳説すると、細菌を電極で死
滅させるには0.7Vから0.8Vの電圧が適正であ
り、細菌を電極まで引き寄せるためには約1.5Vの電
圧を印加することが好適である。そのため、本発明では
両電極間に、0.5Vから2.0Vとりわけ0.6Vか
ら1.5Vに周期的に変化する電圧を印加するのが好適
であり、このようにすることにより、大腸菌及び一般細
菌を効果的に殺菌することができる。
【0016】本発明のポット型浄水器ユニットにあって
は、電池ケーシングがケースから側方に突設されてい
る。従って、万が一、この電池から液漏れが生じても、
この液が下側容器内に流入することが防止される。
【0017】本発明のポット型浄水器ユニットにあって
は、この電池ケーシングがケースの側方に突設されてい
るため、この電池ケーシングを把手の如く把んで該ユニ
ットを持ち上げたり傾けたりすることができる。
【0018】請求項1のポット型浄水器ユニットにおい
ては、この電池ケーシングがパッキンを介してケースに
取り付けられているため、電池ケーシングとケースとの
間に隙間を生じさせることなく両者をしっかりと連結で
きる。
【0019】また、このパッキンの部分を把む場合、軟
質であるため把み易く、滑りにくい。
【0020】請求項2のポット型浄水器ユニットにあっ
ては、電池ケーシングを把んだ際に電池ケーシングの側
面又は電池ケーシングとケースとの間の部材の側面に設
けられた凹部に指をかけることにより、指の滑り止めを
図ることができ、該ユニットをしっかりと把持すること
が可能となる。
【0021】請求項3のポット型浄水器ユニットにあっ
ては、フックを張出部に係止させておくことにより、該
ユニットと下側容器との連結を堅固なものとすることが
できる。
【0022】請求項4のポット型浄水器ユニットによる
と、交換口から電池を交換できる。
【0023】
【実施例】以下図面を参照して実施例について説明す
る。第1図は実施例に係る浄水器ユニットを備えた浄水
器の全体構成を示す縦断面図、第2図は同縦断面図、第
3図は第2図のIII −III に沿う断面図、第4図は浄水
器ユニットの平面図であり、上半分は蓋を閉めた状態に
おける平面図、下半分は蓋を取り外した状態における平
面図である。なお、第4図では、後述のキャップは図示
が省略されている。第5図はこの実施例に係る浄水器の
分解斜視図、第6図はフィルタケースの分解図、第7図
は該ユニットの分解図、第8,9図は電極及びリード片
の設置構造を示す縦断面図、第10図はこの浄水器の使
用例を示す斜視図である。
【0024】このポット型浄水器ユニット30は、有底
円筒状の下側容器32の上側に設置されている。このポ
ット型浄水器ユニット30は、底面に流出口34を備え
ると共に、上面に受入口36を備えた略円筒形状のケー
ス38と、このケース38内に配置された活性炭素繊維
よりなるフィルタ40と、該フィルタ40に接するよう
に設けられた陽極42と、該フィルタ40から離隔する
ように設けられた陰極44とを備えている。
【0025】ケース38内には、下側容器32内の水を
注ぎ出すために、第1及び第2の円筒部48,49が上
下方向に延設され、この円筒部48内が注出口46とな
っている。
【0026】ケース38の側周面からは、側方に電池ケ
ーシング50が突設され、この電池ケーシング50内に
乾電池52の収納スペースと、基板54とが設置されて
いる。
【0027】電池ケーシング50の底面が電池交換口と
なっており、この電池交換口を覆うように電池蓋56が
設けられている。
【0028】この電池ケーシング50の上面には透明部
58が設けられ、この透明部58の下側にはLED60
が設置されている。
【0029】前記フィルタ40はフィルタケース62内
に収容されている。このフィルタケース62の上面及び
下面は、それぞれ、水を通過させ得るように開口が設け
られている。フィルタケース62の上面からは摘み64
が突設されており、該摘み64を摘んでフィルタケース
62をケース38内に出し入れすることが可能とされて
いる。
【0030】ケース38の上面には、軟質なプラスチッ
クよりなる蓋66が着脱可能に設けられている。この蓋
66は、前記円筒部48に外嵌する短い円筒部68を備
えており、さらに、この円筒部68を塞ぐことが可能な
軟質なプラスチックよりなるキャップ70が該蓋66に
枢着されている。
【0031】前記ケース38の内面には、該ケース38
内に注ぎ込まれた水を検出するために一対の電極72が
設けられている。ケース38内に、電極72が水没する
まで注水されると、電極72,72が導通され、LED
60が点灯される。
【0032】この浄水器ユニット30は、ケースアタッ
チメント76を介して下側容器32に装着されている。
なお、このケースアタッチメント76はケース38に溶
着されている。
【0033】この浄水器ユニット30のフィルタケース
62は、第2,7図の如くケースアッパー62Uとケー
スロワー62Lとを結合したものであり、このフィルタ
ケース62内にメッシュ78を介して活性炭素繊維より
なるフィルタ40が収納されている。このメッシュ78
は非導電性の合成樹脂製のものである。
【0034】このケースアッパー62Uから前記第1の
円筒部48が上方に突設されている。この第1の円筒部
48の上端部は、蓋66の円筒部68内の下部に挿入さ
れ、且つ該円筒部68の内周面に水密的に当接してい
る。
【0035】ケースロワー62Lからは前記第2の円筒
部49が上方に立設されており、この第2の円筒部49
の上端は第1の円筒部48の下端に水密的に嵌合してい
る。
【0036】本実施例のケース38は、フィルタケース
62の下側を覆うボトムカバー80が一体に設けられて
おり、このボトムカバー80に落下口82と開口84が
設けられている。82Aは、この落下口82の下側を覆
う傾斜した小カバー部であり、開口84と反対方向(第
2図の右方向)に向って下り勾配となるように設けられ
ている。
【0037】この開口84の縁部からリング部86が立
設され、このリング部86が第2の円筒部49の下端に
嵌合している。
【0038】これらの円筒部48,49及びリング部8
6によって注出口46が構成されている。
【0039】この第1の円筒部48の外周面に、第6図
にも示されるように、上下方向に長いリブ88が延設さ
れており、このリブ88の上端が蓋66の開口67の下
縁に当接している、フィルタケース62をケース38内
に十分に深く差し込まないと、開口67の下縁がリブ8
8の上端に当ってしまう。そのため、フィルタケース6
2を交換した使用者は、蓋66をケース38に装着でき
るようにするために、フィルタケース62をケース38
内に深く挿入するようになる。この結果、フィルタケー
ス62の外周面が全周にわたってケース38の内周面に
密着する。
【0040】なお、本実施例ではリブ88を第1の円筒
部48に設けているため、該円筒部48の強度及び剛性
が高い。
【0041】電池ケーシング50は軟質材(本実施例で
はエラストマーよりなるパッキン)92を介してケース
38にビス93によって固着されている。このパッキン
92の側面には手指を掛けるための凹部92Hが設けら
れている。
【0042】この電池ケーシング50にはトリガ状のフ
ック94がピン96によって枢支されている。フック9
4の上端の前面の突起94aが下側容器32の上端外周
の鍔状の張出部98に係合することにより、ケース38
を該下側容器32にしっかりと係着させることが可能と
なっている。
【0043】フック94の上部の後面に設けられたバネ
94bが電池ケーシング50に当接することにより、フ
ック94の上端は、第2図の左方へ付勢されている。
【0044】フック94の下端を第2図の左側へ押すこ
とにより、突起94aが張出部98から外れ、ケース3
8を下側容器32から取り外すことができるようにな
る。
【0045】第7〜9図に示す如く、クランク形に折曲
された薄板状のリード片(導電部材)100,102が
ケース38とフィルタケース62との間に介在されてい
る。これらのリード片100,102の一端(上端)
は、ケース38の開口104及びパッキン92の開口1
06を通って回路基板54に接続されている。
【0046】リード片100,102の他端には円形孔
100a,102aが設けられている。この円形孔10
0a,102aと同軸に陽極42、陰極44が配置され
ている。陰極44は金属製であり、ビス114によりリ
ード片102に固定されている。
【0047】陽極42及び陰極44は、フィルタケース
62のケースロワー62Lの底面の開口を通ってフィル
タケース38C内に臨んでいる。陽極42は、さらに、
メッシュ78の開口118(第6図)を通過し、活性炭
素繊維よりなるフィルタ40に接している。この陽極4
2は、炭素電極であり、内部に埋設された銅線をリード
片100にハンダ付けすることにより該リード片100
に固着されている。
【0048】第8,9図の116はパッキンを示す。
【0049】なお、ケース38及びパッキン92には1
対の小孔120,122(第7図)が設けられ、電極7
2はこの小孔120,122に挿入されている。
【0050】このように構成されたポット型浄水器ユニ
ット30の使用法について次に説明する。
【0051】第10図(a)に示す如く、下側容器32
と接続されたポット型浄水器ユニット30から蓋66を
外し、これを蛇口124の下方に配置し、蛇口124か
ら水をケース38内に注水する。ケース38内に注ぎ込
まれた水は、フィルタ40を通過し、濾過処理を受けて
から下側容器32内に落下し、該下側容器32内に貯留
される。
【0052】なお、フィルタ40の濾過速度以上の給水
速度にて蛇口124から水を注ぎ込むことにより、ケー
ス38内に水が溜まる。このケース38内の水位が電極
72よりも高くなると、電極72,72が導通され、前
記の通りLED60が点灯される。このLED60の発
光は、透明部58を介して使用者に視覚され、使用者は
この浄水器ユニット30が作動していることを知覚する
ことができる。
【0053】下側容器32内に必要量の水が溜まった
後、蛇口124からの注水を停止し、次いで第10図
(b)に示す如く、蓋66をケース38に被せる。ま
た、キャップ70を円筒部68に被せる。これにより、
下側容器32は密閉された状態となるので、このまま冷
蔵庫等に保管することが可能となる。なお、第10図
(c)に示す如く、浄水器ユニット30と下側容器32
とを分離し、下側容器32に蓋66を直接に装着し、こ
の状態で冷蔵庫に保管するようにしても良い。
【0054】なお、下側容器32の上部の直径は、ケー
ス38の上部の直径と等しくなっており、蓋66はケー
ス38及び下側容器32の双方に装着可能とされてい
る。
【0055】本実施例においては、ケース38の下部が
下側容器32の上部内周面に水密的に嵌合するようにケ
ース38及び下側容器32の直径が選定され、且つ、こ
れらに若干のテーパーが付けられている。また、ケース
38の外周面からはスカート部38aが延出され、この
スカート部38aの内側には下側容器32の上端面に密
着するようにパッキン38bが設けられている。このた
め、ケース38内への注水時に未浄水がケース38をオ
ーバーフローしても、この水が下側容器32内に流入す
ることがない。
【0056】さらに、前記円筒部68の内周面は円筒部
48の上部外周面に水密的に外嵌し、キャップ70は円
筒部68の上端に水密的に嵌合するように構成されてい
る。このため、冷蔵庫等に保管している第4図(b)又
は(c)の状態において容器32が転倒しても、水が外
部に流出することがない。
【0057】本実施例にあっては、フィルタ40が活性
炭素繊維よりなり、このフィルタ40に陽極42が当接
している。また、このフィルタ40から離隔するよう
に、かつフィルタケース62内の水と接触するように陰
極44が設けられ、これら陽極42及び陰極44には
0.5〜2.0Vの間で周期的に変化する電圧が印加可
能とされている。そのため、フィルタケース62内に水
が残留していても、この残留水は電気的に殺菌処理され
ており、前回の使用から次回の使用までの間にある程度
時間が経過しても、該次回の使用時には、雑菌を全く又
は殆ど含まないきわめて衛生的な水がフィルタ40から
下側容器32に供給される。
【0058】本実施例にあっては、円筒部48の上端は
ケース38の側周面の上端よりも上方にまで延在されて
いる。従って、第4図(a)に示す如く、蛇口74から
水をケース38内に供給する場合に、蛇口74からの給
水速度が過大であり、ケース38から水がオーバーフロ
ーしたとしても、この水は円筒部48の上端を回り込む
ことがない。即ち、ケース38から溢れた未処理の水道
水が注出口46を逆流して下側容器32内に落下するこ
とが全くない。
【0059】本実施例においては、ケース38の側方に
電池ケーシング50が突設され、この電池ケーシング5
0内に電池52が設置されている。そして、電池ケーシ
ング50は下側容器32の上方から側方にずれた位置に
配置され、かつこの電池ケーシング50の下端部分は、
該下側容器32の上端よりも下位に位置されている。従
って、万が一乾電池52から液漏れが生じても、この液
が下側容器32内に入り込むことは全くない。
【0060】この電池ケーシング50は、側方に突出し
ているため、これを把んでポット型浄水器ユニット30
を傾けたり、持ち上げたりすることができる。この際、
指先をパッキン92の側面の凹部92Hにかけることに
より、滑り止めを図ることができる。
【0061】このポット型浄水器ユニット30は、フッ
ク94によって下側容器32の張出部98に係止されて
いるため、ポット型浄水器ユニット30を持ち上げた
り、テーブル等の上に落したりした場合にもポット型浄
水器ユニット30が下側容器32から外れることがな
い。また、ポット型浄水器ユニット30を下側容器32
に装着する場合、ポット型浄水器ユニット30のケース
38を下側容器32に十分に深く差し込まないとフック
94が張出部98に係合せず、フック94の姿勢が不正
なものとなる。このため、フック94の姿勢から、ポッ
ト型浄水器ユニット30の装着具合をチェックすること
ができる。
【0062】本実施例では、水がケース38内に溜まる
とLED60が短時間だけ点灯される。この点灯時間
は、本実施例では5秒間に設定されており、このように
点灯時間を短くしたことにより乾電池52の寿命がきわ
めて長いものとなっている。但し、このようなLED等
の光発生手段のほかに、電子ブザー等の音を発生する手
段を用いても良い。
【0063】本実施例においては、キャップ70を円筒
部68から外し、下側容器32を傾けると、注出口46
から水が注ぎ出されるが、この際、ボトムカバー80が
設けられているので、下側容器32内の水がフィルタ4
0と接触することがない。従って、下側容器32内の浄
水がフィルタ40と再接触することが確実に防止され
る。
【0064】本実施例は、例えば下側容器32内にティ
ーバッグを入れ、フィルタ40で濾過された浄水によっ
て下側容器32内に水出しのムギ茶などを製造する場合
にきわめて好適である。即ち、下側容器32を傾けて
も、該下側容器32内のムギ茶等がフィルタ40と接触
することがなく、フィルタ40がムギ茶等で汚染される
ことが防止される。
【0065】本実施例では、陽極42、陰極44及びリ
ード片100,102がフィルタケース62と別体とさ
れており、しかもフィルタケース62には固着されてい
ない。そのため、フィルタケース62を上方に引くと、
陽極42、陰極44及びリード片100,102から分
離してフィルタケース62Bのみをケース38C外に取
り出して交換することができる。
【0066】本実施例では、落下口82は、下側容器3
2の内周壁に向って開放しており、且つ該下側容器32
の内周壁に近接している。このため、フィルタ40を通
って流出口34から小カバー部82A上に流れ込んだ清
浄水は、落下口82から下側容器32の内周面に注ぎ掛
けられるようになる。この結果、落下口82からの水が
該下側容器32の内周面を伝わって静かに流れ落ちる。
即ち、落下口82からの水が下側容器32内の水面に直
接に落下して大きな音を出すことが防止される。
【0067】本発明では、軟質なパッキン92の代わり
に、硬質な材料よりなる部材を用い、この部材の側面に
手指係止用の凹部を設けることによっても、手指の滑り
を防止できる。電池ケーシング50の側面に手指係止用
の凹部を設けても良い。この場合、パッキン等の部材を
介在させることなく電池ケーシングをケースに直に取り
付けても良く、電池ケーシングをケースと一体に成形し
ても良い。
【0068】
【発明の効果】以上の通り、請求項1〜4のポット型浄
水器ユニットは、ケース内の残留水が殺菌処理されるた
め、前回使用時から時間が経ってから使用した場合で
も、清浄で衛生的な浄水が得られる。
【0069】また、電池ケーシングがケース側方に突出
しているから、万が一電池から液漏れしても、この液に
よる濾過水の汚染が防止される。
【0070】本発明のポット型浄水器ユニットは、電池
ケーシングを把んで容易に持ち上げたり傾けたりするこ
とができ、きわめて便利である。
【0071】請求項1のポット型浄水器ユニットは、電
池ケーシングとケースとの間に軟質材が介在されてお
り、両者をガタつきなくしっかりと連結できると共に、
電池ケーシングとケースとの継ぎ目に隙間が生じること
がなくなり、水の侵入による汚れやカビの発生が防止さ
れる。
【0072】また、この軟質材に指先をかけることによ
り、指先の滑りも防止される。
【0073】請求項2のポット型浄水器ユニットにあっ
ては、この電池ケーシング又は電池ケーシングとケース
との間の部材の側面の凹部に指を掛けることにより、指
先の滑りがさらに確実に防止される。
【0074】請求項3のポット型浄水器ユニットにあっ
ては、該ユニットと下側容器との結合強度が高く、該ユ
ニットを持ち上げたりした場合でも該ユニットが下側容
器から外れにくいものとなる。
【0075】請求項4のポット型浄水器ユニットによる
と、電池交換を容易に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る浄水器ユニットを備えた
浄水器の全体縦断面図である。
【図2】図1の上部の拡大図である。
【図3】図2のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】実施例に係る浄水器ユニットを備えた浄水器の
平面図であり、上半分は蓋を装着した状態の平面図、下
半分は蓋を外した状態における平面図である。
【図5】実施例に係る浄水器の分解斜視図である。
【図6】フィルタケースの分解斜視図である。
【図7】ケース及び電池ケーシングの分解斜視図であ
る。
【図8】陰極の設置構造を示す断面図である。
【図9】陽極の設置構造を示す断面図である。
【図10】実施例に係る浄水器の使用例を示す斜視図で
ある。
【図11】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
30 浄水器ユニット 32 下側容器 34 流出口 36 受入口 38,38A ケース 40 フィルタ 42 陽極 44 陰極 50 電池ケーシング 52 乾電池 60 LED 64 摘み 80 ボトムカバー 92 パッキン(軟質材)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浄水を溜めるための下側容器の上側に設
    置されるポット型浄水器ユニットにおいて、 上部に未浄水の受入口を有すると共に、下部に浄水の流
    出口を有したケースと、 該ケースの側面から側方に突設された電池ケーシング
    と、 該ケース内に配置された活性炭素繊維よりなるフィルタ
    と、 該ケース内のフィルタに接する第1の電極と、 該ケース内においてフィルタから離隔して設けられた第
    2の電極と、 前記電池ケーシング内に配置されており、これら電極の
    間に電圧を印加する電池と、を備えてなり、前記電池ケ
    ーシングは軟質材を介して前記ケースに取り付けられて
    いることを特徴とするポット型浄水器ユニット。
  2. 【請求項2】 浄水を溜めるための下側容器の上側に設
    置されるポット型浄水器ユニットにおいて、 上部に未浄水の受入口を有すると共に、下部に浄水の流
    出口を有したケースと、 該ケースの側面から側方に突設された電池ケーシング
    と、 該ケース内に配置された活性炭素繊維よりなるフィルタ
    と、 該ケース内のフィルタに接する第1の電極と、 該ケース内においてフィルタから離隔して設けられた第
    2の電極と、 前記電池ケーシング内に配置されており、これら電極の
    間に電圧を印加する電池と、を備えてなり、前記電池ケ
    ーシングの側面又は該電池ケーシングとケースとの間に
    介在された部材の側面に手指係止用の凹部を設けたこと
    を特徴とするポット型浄水器ユニット。
  3. 【請求項3】 浄水を溜めるための下側容器の上側に設
    置されるポット型浄水器ユニットにおいて、 上部に未浄水の受入口を有すると共に、下部に浄水の流
    出口を有したケースと、 該ケースの側面から側方に突設された電池ケーシング
    と、 該ケース内に配置された活性炭素繊維よりなるフィルタ
    と、 該ケース内のフィルタに接する第1の電極と、 該ケース内においてフィルタから離隔して設けられた第
    2の電極と、 前記電池ケーシング内に配置されており、これら電極の
    間に電圧を印加する電池と、 該電池ケーシングに設けられており、前記下側容器の上
    縁の張出部に係止するフックと、を備えたことを特徴と
    するポット型浄水器ユニット。
  4. 【請求項4】 浄水を溜めるための下側容器の上側に設
    置されるポット型浄水器ユニットにおいて、 上部に未浄水の受入口を有すると共に、下部に浄水の流
    出口を有したケースと、 該ケースの側面から側方に突設された電池ケーシング
    と、 該ケース内に配置された活性炭素繊維よりなるフィルタ
    と、 該ケース内のフィルタに接する第1の電極と、 該ケース内においてフィルタから離隔して設けられた第
    2の電極と、 前記電池ケーシング内に配置されており、これら電極の
    間に電圧を印加する電池と、を備えてなり、該電池ケー
    シングに電池の交換口及び該交換口を覆う蓋を設けたこ
    とを特徴とするポット型浄水器ユニット。
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