JP3047219B2 - 熱老化試験装置 - Google Patents

熱老化試験装置

Info

Publication number
JP3047219B2
JP3047219B2 JP9054852A JP5485297A JP3047219B2 JP 3047219 B2 JP3047219 B2 JP 3047219B2 JP 9054852 A JP9054852 A JP 9054852A JP 5485297 A JP5485297 A JP 5485297A JP 3047219 B2 JP3047219 B2 JP 3047219B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
cooling
air
aging test
cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9054852A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10253525A (ja
Inventor
茂 篠田
英憲 山口
健八 三橋
須賀  蓊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suga Test Instruments Co Ltd
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Suga Test Instruments Co Ltd
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suga Test Instruments Co Ltd, Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Suga Test Instruments Co Ltd
Priority to JP9054852A priority Critical patent/JP3047219B2/ja
Publication of JPH10253525A publication Critical patent/JPH10253525A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3047219B2 publication Critical patent/JP3047219B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、製品の主体とな
るゴム試験片(加硫ゴム)が、熱や酸素の影響により、
ゴムの物性が時間と共に変化(劣化)する現象を試験す
る熱老化試験装置に係わり、更に詳しくは加硫ゴム物理
試験方法(例えば、JIS K6257,JIS K6301及びISO 188)
で規定されるセル式熱老化試験装置を用いて、ゴム試験
片を規定時間で規定温度加熱して試験する際、試験片か
ら発生する揮発成分を排気通路側に流入する前に効率良
く除去し、長時間の連続運転においても安定した空気流
量にて老化試験を行うことが出来る熱老化試験装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、製品の主体となるゴム試験片(加
硫ゴム)が、熱や酸素の影響により、ゴムの物性が時間
と共に変化(劣化)する現象を試験する装置、即ち、熱
老化試験装置としては、例えば、JIS K6257,JIS K6301
及びISO 188 で、その装置の種類が規制されている。
【0003】上記JIS K6257,JIS K6301 及びISO 188 で
規制されている装置の種類としては、ギャー式熱老化試
験装置,テストチューブ式熱老化試験装置,セル式熱老
化試験装置,加圧酸素式熱老化試験装置である。これら
の熱老化試験装置は、試験方法としてはそれぞれ特徴を
有するものであるが、その反面問題点を有している。
【0004】例えば、ギャー式熱老化試験装置では、互
いの試験片から発生する揮発成分(老化防止剤,オイ
ル,ワックス,可塑剤等)の影響を受けやすく、またテ
ストチューブ式熱老化試験装置では、空気の置換が正確
ではない上に、チューブ内に入る空気の温度は室温であ
り、測定精度が悪いと言う問題がある。また、テストチ
ューブ式熱老化試験装置,セル式熱老化試験装置,加圧
酸素式熱老化試験装置では、測定における作業性が悪
く、また加圧酸素式熱老化試験装置の場合には、更に安
全面においても問題があり、従来の熱老化試験装置で
は、何らかの問題点を有していた。
【0005】また所謂、熱老化試験装置は、例えば、JI
S K6257,JIS K6301 及びISO 188 でその構成が概略的に
規定されており、例えば、セル式熱老化試験装置では、
円柱状縦形セル及び加熱装置からなり、試験片を入れる
セルは、高さ300 mm以上で、セル内に入れる試験片の体
積がセルの体積の10% 以下となるような大きさでなけれ
ばならない。
【0006】また加熱装置は、熱伝導の良い媒体でセル
を囲み、セル内の試験片の温度が70℃〜200 ℃で規定
された温度の範囲で均一に保たれるような加熱, 温度調
節及び温度測定装置を備えたものではなければならな
い。またセル内の空気が1時間に3〜10回の割合で緩や
かに入れ替わり、入ってくる空気の温度が、セルの入口
の箇所で規定温度の±1℃以内となるようになっていな
ければならない。
【0007】また、一つのセルを通過した空気が、他の
セルに入ってはならず、これらの槽の作製には、銅及び
銅合金を使用してはならない、と言うものである。な
お、セルの容積は、略JIS K6257,及びISO 188 で規定さ
れており、空気置換率が、最大で1時間に10回でも使
用する空気量は少量である。そこで、本願出願人は、上
記従来の熱老化試験装置の課題を解決するため、JIS K6
301 ,JIS K6257,及びISO 188 で規定されているセル式
熱老化試験装置の構成を尊守しつつ、従来のセル式熱老
化試験装置の不具合を改良し、測定精度を向上させるこ
とが出来ると共に、測定の作業性を著しく向上させるこ
とが出来る熱老化試験装置を出願している(特願平4-28
8880号, 特開平6-138016号公報, 出願日, 平成4年(199
2)10月27日) 。
【0008】然しながら、本願出願人は、上記熱老化試
験装置を用いて試験を行った結果、新たな問題があるこ
とが判った。即ち、セル型オーブンを用いた熱老化試験
においては、試験精度に影響を及ぼす大きな要因として
空気の流れの安定性がある。即ち、各セルから排気され
る空気には、老化防止剤,オイル,ワックス,可塑剤等
の試験片から発生する揮発成分が含まれており、また試
験片から発生する揮発成分は、通常常温では固体または
液体であるが、例えば100℃での熱老化試験時には、
気体となって排出され、この揮発成分が各セルと接続す
る排気管の内壁や、流量調整手段等に付着して、排気空
気の流れを悪くし、空気置換率や、風速、温度分布に悪
影響を及ぼし、試験片の劣化試験精度を悪化させてい
た。
【0009】前記排気空気の汚れを浄化させる方法とし
て、排気管にフィルター等を設ける方法等が提案されて
いるが、セル式熱老化試験装置では、互いに独立したセ
ルであるため、揮発成分を含む空気の汚れにより、互い
の試験片に影響を及ぼすことは少なく、またセルの内部
は、各試験終了毎に洗浄するので汚れは少ない。しか
し、上記のようにセルの出口以降で試験片から発生する
揮発成分が、上記のように排気通路や、流量調整手段等
に付着して、試験片の劣化試験精度に影響を及ぼすと言
う問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本願出願人等
は、更に上記の問題を解決するため、各セルから排出さ
れる空気を室温に冷却すれば、空気に含まれる揮発成分
は、固体または液体として回収出来ることに着目し、セ
ルの出口以降に接続される排気通路に排気冷却手段を設
けることにより、揮発成分を回収することが出来、これ
により排気管の内壁や、流量調整手段等に揮発成分が付
着するのを有効に防止して、排気空気の流れを良好に
し、空気置換率や、風速、温度分布に影響を及ぼすこと
なく、試験片の劣化試験精度を向上させることが出来る
熱老化試験装置を出願している(特願平6−26265
0,出願日:平成6年10月26日,特開平8−122
243号)。
【0011】しかし、上記の熱老化試験装置において、
セル本数を増加したり、長時間の連続運転の実験をする
と、排気される空気が冷却不十分な状態、即ち、ゴム中
の老化防止剤,オイル,ワックス,可塑剤等の揮発成分
を含んだ汚染空気が排気されると配管の細孔部に詰ま
り、空気置換のための風流量の低下が顕在化することが
確認され、従来の熱老化試験装置では流量を安定化させ
るための十分な対応が取られていないことが判明した。
【0012】この発明は、かかる従来の課題に着目して
案出されたもので、セル本数を増加したり、長時間の連
続運転する場合にも、各セルから排出される空気に含ま
れる揮発成分を効率良く回収することが出来、これによ
り排気管の内壁や、流量調整手段等に揮発成分が付着す
るのを有効に防止して、排気空気の流れを良好にし、空
気置換率や、風速、温度分布に影響を及ぼすことなく、
安定した空気流量にて老化試験を行うことが出来る熱老
化試験装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、加温槽外の排気管路に、排気管保温手段
と、排気冷却手段とを設け、この排気冷却手段は、前記
排気管保温手段を備えた排気通路の流入口と排出口とを
備えたボックス状のケーシング内に、排気空気の流通穴
を複数設けた熱伝導性の高い複数枚の金属板を介して複
数の冷却室を区画形成し、この各冷却室内に金属フィル
ターを着脱可能に内装し、前記ケーシングの外部に強制
冷却手段を設けたことを要旨とするものである。
【0014】また、加温槽外の排気口と排気手段とを接
続する排気通路に、加温槽側から排気管保温手段、排気
冷却手段、テフロンフィルター、活性炭フィルター、流
量調整手段及び排気管保温手段を順次設けたことを要旨
とするものである。前記熱伝導性の高い金属板として
は、軽量,かつ安価なアルミニュウム板を使用し、この
アルミニュウム板に複数の排気空気の流通穴を位相差を
持たせて形成するものである。
【0015】また前記金属フィルターとして、紐状のス
テンレス屑を寄せ集めて構成したり、冷却室に複数本の
金属棒または複数枚の金網を並列して配設するものであ
る。更に、前記ケーシングの外部に設ける強制冷却手段
としては、ケーシング外壁面に設けた冷却フィンと、ケ
ーシング外壁面及び冷却フィンに冷却風を送風する冷却
ファンとで構成するものである。
【0016】この発明は上記のように構成され、排気さ
れる空気が冷却不十分な状態、即ち、ゴム中の老化防止
剤,オイル,ワックス,可塑剤等の揮発成分を含んだ汚
染空気が排気されると配管の細孔部に詰まり、空気置換
のための風流量の低下するのを防止させるために、加温
槽と排気冷却手段との配管を短くすると共に、この配管
部分にテープヒータ等の排気管保温手段を設け、更に排
気冷却手段として、ボックス状のケーシング内に、排気
空気の流通穴を複数設けた熱伝導性の高い複数枚の金属
板を介して複数の冷却室を区画形成し、この各冷却室内
に金属フィルターを着脱可能に内装し、前記ケーシング
の外部に強制冷却手段を設けることで、セル本数を増加
したり、長時間の連続運転する場合にも、各セルから排
出される空気に含まれる揮発成分を効率良く回収するこ
とが出来、これにより排気管の内壁や、流量調整手段等
に揮発成分が付着するのを有効に防止して、排気空気の
流れを良好にし、空気置換率や、風速、温度分布に影響
を及ぼすことなく、安定した空気流量にて老化試験を行
うことが出来るものである。
【0017】また、加温槽外の排気口と排気手段とを接
続する排気通路に、加温槽側から排気管保温手段、排気
冷却手段、テフロンフィルター、活性炭フィルター、流
量調整手段及び排気管保温手段を順次設けることで更に
各セルから排出される空気に含まれる揮発成分を効率良
く回収することが出来るものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、この発
明の実施形態を説明する。図1は、この発明を実施した
熱老化試験装置の一部切欠した正面図、図2は図1の平
面図、図3は熱老化試験装置の概略構成図を示し、前記
熱老化試験装置は、所定の空間容積を有する断面箱状の
加温槽1の一側面に、開閉可能な扉1aを設け、前記加
温槽1内の略中央には、複数のセル支持用穴2を備えた
仕切り板3を介して、上部にセル加温槽4と、下部に置
換空気加温槽5とに上下に区画形成されている。
【0019】前記セル加温槽4及び置換空気加温槽5の
側部には、加熱手段としてのヒータ6と、槽内の空気を
攪拌させる循環送風機7とを収容した区画室8が仕切り
壁9を介して設けられ、セル加温槽4内及び置換空気加
温槽5内の加熱された排気空気Aは、矢印方向に巡回
し、また置換空気加温槽5内の加熱された排気空気Aの
一部は、仕切り板3のセル支持用穴2上に立設された複
数本(この実施形態では6本)の筒状のセル10内に流
入するようになっている。
【0020】前記区画室8の側部には、図2に示すよう
に、外気取り入れ手段11が接続され、この外気取り入
れ手段11は、槽外部から取り入れた外気Xを清浄する
空気清浄フィルター12,供給パイプ13及び予熱装置
14により構成され、槽外部から取り入れた外気Xは、
前記ヒータ6と循環送風機7とを収容した区画室8に一
旦取り入れられた後、置換空気加温槽5内に送り込まれ
るように構成されている。
【0021】即ち、置換空気加温槽5内に送入する空気
は、測定精度に悪影響を与えないために清浄化させる必
要があり、このため外気Xに含まれる汚染ガスや不純
物、試験片から気化して出る添加剤、分解物等を物理吸
着剤、中和吸収剤、触媒吸収剤等から成る複数層の空気
清浄フィルター12を通して清浄化させ、この清浄化さ
れた空気は、前記循環送風機7によって区画室8に吸引
され、更にヒータ6によって設定温度に調整された後、
置換空気加温槽5内に送り込まれるのである。
【0022】また、空気清浄フィルター12の後方に予
熱装置14を設置することで、槽外部から取り入れた外
気Xを予め一定の温度に予熱調整し、この予熱調整され
た空気を置換空気加温槽5内に送り込む事により、更に
槽内温度精度を向上させることが出来るものである。前
記置換空気加温槽5内に送り込まれる空気は、外気Xが
空気清浄フィルター12を通過した空気、酸素供給バル
ブ18aまたは窒素供給バルブ18bを通過した酸素ま
たは窒素のブレンド空気を空気量調節部18cを通過し
て送り込むことが出来る。
【0023】また、前記置換空気加温槽5には、図3に
示すように、槽内空気採取管15が接続され、この槽内
空気採取管15の途中には、開閉バルブ16,フィルタ
ー17を備えた酸素濃度計18が夫々設けられ、セル加
温槽4及び置換空気加温槽5内の酸素濃度を常に一定の
基準となるように計測し、この酸素濃度計18を通過し
た槽内空気は、排気管15aにより槽外に排気されるよ
うになっている。
【0024】即ち、この発明では、加温槽1に酸素濃度
調整手段としての酸素供給バルブ18a,窒素供給バル
ブ18b及び空気量調節部18cを備えた酸素濃度計1
8を設けると共に、後述する排気冷却手段27を設け、
空気Aと窒素気体との混合を電磁弁により自動的にO
N,OFFして、設定の低酸素濃度(0〜21%)の熱
老化試験を行うことを可能とした熱老化試験装置であ
り、更に酸素と窒素気体との混合を自動的に行い、高酸
素濃度(21〜70%)の熱老化試験を行うことも可能
としたものである。
【0025】次に、前記仕切り板3に形成したセル支持
用穴2上に着脱可能に係合させて立設させる複数の筒状
のセル10は、図1及び図3に示すように、ガラスまた
はステンレス等の耐蝕性材料により円筒状に形成され、
底部10aは開口し、上面10bの中央には排気口19
が設けられている。また、セル10の側面には、セル1
0内へ試験片Wを出し入れするための扉20が開閉可能
に取付けられ、扉20の内壁面またはセル10の内部に
は所定枚数の試験片Wをそれぞれ吊り下げるピン等の懸
架手段21が設けられている。
【0026】また、セル10の上部側面の対称位置に
は、ラック22にセル10を支持させるフック23が取
付けられている。前記筒状の各セル10の上面中央に設
けた排気口19には、図3に示すようにワンタッチジョ
イント24を介して排気管25(排気通路)が接続さ
れ、この排気管25には、加温槽1側から排気管保温手
段26a、排気冷却手段27、テフロンフィルター2
8、活性炭フィルター29、流量調整手段30及び排気
保温手段26bが順次設けてあり、また排気管25の
集合パイプ31は、加温槽1の上部に設けられた緩衝タ
ンク32a,32bを介して排気ポンプ33に接続さ
れ、この緩衝タンク32a,32bは、排気ポンプ33
の脈動が流量調整手段30へ伝達されるのを緩衝させ、
また清浄化された空気は槽外部に順次排出されるように
構成されている。
【0027】前記加温槽1の上部に突出した排気冷却手
段27との間の排気管25は、従来の排気管25に比べ
て短く形成し、この排気管25に、試験片Wからの揮発
成分が排気管25の内壁面に凝縮したり、付着するのを
有効に防止させるために前記バンドヒータ等の排気管
温手段26aが巻付けてある。また、前記排気冷却手段
27は、図3〜図5に示すように、熱老化試験中に各セ
ル10から排気される空気中に含まれる試験片から発生
する揮発成分(老化防止剤,オイル,ワックス,可塑剤
等)を排気空気を冷却することにより回収するもので、
以下のように構成されている。
【0028】即ち、各セル10の排気管25に設けられ
る排気冷却手段27は、図4及び図5に示すように前記
排気管保温手段26を備えた排気管25の流入口34
aと排出口34bとを備えたボックス状のケーシング3
5内に、排気空気の流通穴36を複数設けた熱伝導性の
高い複数枚の金属板37(例えば、軽量,かつ安価なア
ルミニュウム板等を使用する)を介して複数の冷却室3
8を区画形成し、この各冷却室38内に金属フィルター
39を着脱可能に内装し、前記ケーシング35の外部に
は、強制冷却手段40が設けてある。
【0029】前記熱伝導性の高い金属板37として用い
るアルミニュウム板には、複数の排気空気の流通穴36
が冷却室38内部の流路を変更させるために位相差を持
たせて形成してあり、また前記金属フィルター39とし
て、図4に示すように、紐状のステンレス屑を寄せ集め
て構成したり、或いは冷却室38に複数本の金属棒また
は複数枚の金網を並列して配設することも可能である。
【0030】また前記ケーシング35の外部に設ける強
制冷却手段40としては、ケーシング外壁面に設けた冷
却フィン42と、ケーシング外壁面及び冷却フィン42
に冷却風(強制空冷)を送風する冷却ファン43とで構
成するものである。このように、排気冷却手段27に強
制冷却手段40を設けることで、冷却効率を更にアップ
させ、試験片Wからの揮発成分を金属フィルター39で
完全に凝縮させ、排気の後流となる流量調整手段30へ
の付着を防止させるものである。
【0031】また、排気冷却手段27で凝縮し切れなか
った試験片Wからの揮発成分は、テフロンフィルター2
8及び図6に示すような活性炭フィルター29で吸着さ
せ流量調整手段30への付着を防止させている。前記活
性炭フィルター29は、図6に示すように、有底円筒状
の活性炭ボックス44内に一般に市販されている活性炭
45を収容して封入し、活性炭ボックス44の下部に設
けた排気流入口46aから排気ガスを流入させて前記排
気冷却手段27及びテフロンフィルター28で凝縮し切
れなかった試験片Wからの揮発成分を活性炭45により
吸着して流出口46bから流量調整手段30へ排出させ
るものである。
【0032】前記流量調整手段30は、図7に示すよう
に、流量計47とニードル部48とにより構成され、ニ
ードル部48に接続する排気管49には、バンドヒータ
等の排気管保温手段26bが巻付けられ、試験片Wから
の揮発成分がニードル部48に付着するのを防止してい
る。この発明の実施例は上記のように構成され、試験方
法としては、セル10内の体積の10%以下となるよう
に複数の試験片Wを収容したセル10を、ラック22を
介してセル加温槽4内にセットし、扉1aを閉じて試験
を開始する。
【0033】置換空気加温槽5内に送入する空気は、空
気清浄フィルター12を通して清浄化させ、この清浄化
された空気は、予熱装置14によって予熱された後、前
記ヒータ6によって設定温度に調整された後、置換空気
加温槽5内に送り込まれる。送り込まれた加熱された空
気は矢印方向に巡回し、加熱された空気の一部は、仕切
り板3のセル支持用穴2上に立設された筒状のセル10
内に流入して、セル10内の複数の試験片Wを規定温度
で、規定時間加熱する。
【0034】また、セル10内に流入する空気の温度
は、セル10の入口の箇所で規定温度の±1℃となるよ
うにヒータ6の温度制御が成されている。一方、セル1
0自体も、セル加温槽4内を循環する加熱された空気に
より規定温度に加温された状態で制御される。セル10
内の空気は、試験片Wの枚数によって1時間に3〜10
回の割合で緩やかに入れ替わるようにニードル部42及
び流量計29の作動が設定される。
【0035】前記各セル10から排気された排気空気A
xは、バンドヒータ等の排気管保温手段26aが巻付け
てある短い排気管25を通る間に加熱され、試験片Wか
らの揮発成分が排気管25の内壁面に凝縮したり、付着
しないようにして各排気冷却手段27に流入する。各排
気冷却手段27のケーシング35内に流入した排気空気
は、冷却室37,金属フィルター39及び金属板37の
流通穴36を流動する間に強制冷却手段40等により強
制的に冷却されて、排気空気に含まれた揮発成分は、金
属フィルター39や金属板37等に付着し、この揮発成
分は金属フィルター39と共に回収されるものである。
【0036】この回収方法としては、上述したように、
排気冷却手段27のケーシング35の扉を開き、金属フ
ィルター39を交換したり、洗浄することにより行う。
また、この排気冷却手段27によっても回収できなかっ
た揮発成分は、その後流側に設けたテフロンフィルター
28や活性炭フィルター29で吸着させるようにしてお
り、揮発成分が流量調整手段30への付着を防止させて
いる。また同時に、ニードル部48に接続する排気管4
9に、バンドヒータ等の排気管保温手段26bを巻付け
て加熱することで、試験片Wからの揮発成分が更にニー
ドル部48に付着するのを防止している。
【0037】以上のようにして、揮発成分を流量計47
やニードル部48の前工程で回収することにより、排気
管25の内壁や、流量計47及びニードル部48の流量
調整手段30等に揮発成分が付着するのを有効に防止で
き、これにより、排気空気の流れを良好にし、空気置換
率や、風速、温度分布に影響を及ぼすことなく、試験片
の劣化試験精度を向上させることが出来るものである。
【0038】即ち、主として排気冷却手段27を用いて
その内部部品の交換または洗浄を定期的に行うことによ
って、セル10内の温度分布,風速,空気置換率を高精
度に行うことが出来るものである。例えば、実測値で、
温度分布±0.5 ℃, 風速±0.1m/sec, 置換率±1回/1
時間で行うことが出来る(規格±1℃,±0.1m/sec,3
〜10回/1時間)。
【0039】また、流量計47から排気された空気は、
集合パイプ31を介して緩衝タンク32a,32bに送
られ、排気ポンプ33を介して槽外部に順次排出される
ものであるが、この際、排気ポンプ33の脈動が流量調
整手段30に伝達されるのを緩衝タンク32a,32b
により緩衝させている。そして、試験片Wの加熱試験が
終了したら、扉1aを開けて複数本のセル10が支持さ
れているワンタッチジッイント24を外して、セル10
を取外すと共に、セル10の扉20を開いて試験片Wを
取り出して試験を終了する。
【0040】取り出した加熱された試験片Wは、引張強
さ,切断時伸び,引張応力,硬さ等の諸性質を別の試験
機により試験を行うものである。以上のような方法によ
り試験を行うことで、測定精度を向上させることが出来
ると共に、測定作業を効率良く行うことが出来る。
【0041】
【発明の効果】この発明は、上記のように加温槽外の排
気管路に、排気管保温手段と、排気冷却手段とを設け、
この排気冷却手段は、前記排気管保温手段を備えた排気
通路の流入口と排出口とを備えたボックス状のケーシー
ング内に、排気空気の流通穴を複数設けた熱伝導性の高
い複数枚の金属板を介して複数の冷却室を区画形成し、
この各冷却室内に金属フィルターを着脱可能に内装し、
前記ケーシーングの外部に強制冷却手段を設けたので、
長時間の連続運転する場合にも、各セルから排出される
空気に含まれる揮発成分を効率良く回収することが出
来、これにより排気管の内壁や、流量調整手段等に揮発
成分が付着するのを有効に防止して、排気空気の流れを
良好にし、空気置換率や、風速、温度分布に影響を及ぼ
すことなく、安定した空気流量にて老化試験を行うこと
が出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施した熱老化試験装置の一部切欠
した正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】この発明を実施した熱老化試験装置の概略構成
図である。
【図4】排気冷却手段の分解斜視図である。
【図5】排気冷却手段の冷却室を仕切る金属板の斜視図
である。
【図6】活性炭フィルターの分解斜視図である。
【図7】流量調整手段及び排気管保温手段の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 加温槽 2 セル支持用穴 3 仕切り板 4 セル加温槽 5 置換空気加温槽 10 セル 10a セルの底部 11 外気取り入
れ手段 18 酸素濃度計 18a 酸素供給バ
ルブ 18b 酸素濃度調節部 19 排気口 25 排気通路 26a,26b 排気管保温
手段 27 排気冷却手段 28 テフロンフ
ィルター 29 活性炭フィルター 30 流量調整手
段 31 集合パイプ 32a,32b 緩衝タンク 33 排気ポンプ 34a 流入口 34a 排出口 35 ケーシン
グ 36 流通穴 37 金属板 38 冷却室 39 金属フィル
ター 40 強制冷却手段 42 冷却フィン 43 冷却ファン 44 活性炭ボッ
クス 45 活性炭 46a 排気流入口 46b 排気流出口 47 流量計 48 ニードル部 49 排気管 W 試験片 A 空気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三橋 健八 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム 株式会社 平塚製造所内 (72)発明者 須賀 蓊 東京都新宿区新宿5丁目4番14号 スガ 試験機株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−122243(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 17/00 - 17/04 G01N 33/44 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加温槽内に、複数枚の試験片を吊設させ
    た複数本の筒状のセルを内装し、前記各セルの上面中央
    に設けた排気口と排気手段とを接続する加温槽外の排気
    管路の途中に、各セル内から排気される空気を冷却する
    排気冷却手段、フィルター、流量調整手段を設けて成る
    熱老化試験装置において、前記排気冷却手段は、排気 管保温手段を備えた排気通路
    の流入口と排出口とを備えたボックス状のケーシング内
    に、排気空気の流通穴を複数設けた熱伝導性の高い複数
    枚の金属板を介して複数の冷却室を区画形成し、この各
    冷却室内に金属フィルターを着脱可能に内装し、前記ケ
    ーシングの外部に強制冷却手段を設けたことを特徴とす
    る熱老化試験装置。
  2. 【請求項2】 加温槽内に、複数枚の試験片を吊設させ
    た複数本の筒状のセルを内装し、前記各セルの上面中央
    に設けた排気口と排気手段とを接続する加温槽外の排気
    管路の途中に、各セル内から排気される空気を冷却する
    排気冷却手段、フィルター、流量調整手段を設けて成る
    熱老化試験装置において、 前記加温槽外の排気口と排気手段とを接続する排気管路
    に、加温槽側から排気管保温手段、排気冷却手段、テフ
    ロンフィルター、活性炭フィルター、流量調整手段及び
    排気管保温手段を順次設けたことを特徴とする熱老化試
    験装置。
  3. 【請求項3】 前記熱伝導性の高い金属板として、アル
    ミニュウム板を使用し、このアルミニュウム板に複数の
    排気空気の流通穴を位相差を持たせて形成した請求項
    記載の熱老化試験装置。
  4. 【請求項4】 前記金属フィルターとして、紐状のステ
    ンレス屑を寄せ集めて構成した請求項1に記載の熱老化
    試験装置。
  5. 【請求項5】 前記金属フィルターとして、冷却室に複
    数本の金属棒または複数枚の金網を並列して配設した
    求項1または請求項4に記載の熱老化試験装置。
  6. 【請求項6】 前記ケーシングの外部に設ける強制冷却
    手段として、ケーシング外壁面に設けた冷却フィンと、
    ケーシング外壁面及び冷却フィンに冷却風を送風する冷
    却ファンとで構成した請求項1に記載の熱老化試験装
    置。
JP9054852A 1997-03-10 1997-03-10 熱老化試験装置 Expired - Fee Related JP3047219B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9054852A JP3047219B2 (ja) 1997-03-10 1997-03-10 熱老化試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9054852A JP3047219B2 (ja) 1997-03-10 1997-03-10 熱老化試験装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10253525A JPH10253525A (ja) 1998-09-25
JP3047219B2 true JP3047219B2 (ja) 2000-05-29

Family

ID=12982134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9054852A Expired - Fee Related JP3047219B2 (ja) 1997-03-10 1997-03-10 熱老化試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3047219B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8211076B2 (en) 2005-10-14 2012-07-03 Oji Nepia Co., Ltd. Disposable diaper
KR102058430B1 (ko) * 2012-12-27 2019-12-23 가부시키가이샤 리브도 코포레이션 흡수성 물품 및 그 제조방법

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5316852B2 (ja) * 2008-09-30 2013-10-16 早人 柴田 熱老化試験機
CN114324840B (zh) * 2021-12-13 2024-01-23 天津六0九电缆有限公司 一种快速判定电缆料喷霜的试验方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8211076B2 (en) 2005-10-14 2012-07-03 Oji Nepia Co., Ltd. Disposable diaper
KR102058430B1 (ko) * 2012-12-27 2019-12-23 가부시키가이샤 리브도 코포레이션 흡수성 물품 및 그 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10253525A (ja) 1998-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3047219B2 (ja) 熱老化試験装置
US11317501B2 (en) Method of purifying target material for an EUV light source
JP3788988B2 (ja) 全煙曝露装置
US20060063122A1 (en) Heating device for samples in the field of life sciences
KR101284062B1 (ko) 고온 산화 시험 설비
US10877009B2 (en) Particle measuring system
JP3476925B2 (ja) 熱老化試験装置
JP3595461B2 (ja) 水質分析計
JPH0121923Y2 (ja)
JP2961473B2 (ja) 熱老化試験装置
JP2005069687A (ja) 熱老化試験装置
JPH07120454A (ja) 超純水中の微粒子数の測定方法および測定用のろ過装置
CN213181573U (zh) 一种血液样本分析盒陈列装置
DE10146212C2 (de) Verfahren und Vorrichtung zur Bestimmung des Wasserstoffgehalts von Gasgemischen
CN114522751A (zh) 一种医学检验用样品保存装置
JP7441665B2 (ja) 基板処理装置
TWI811455B (zh) 廢氣淨化系統
JP2004251631A (ja) 熱老化試験装置
JP4174159B2 (ja) オゾン暴露試験方法及びオゾン暴露試験装置
JP4003097B2 (ja) オゾン吸脱着装置
CN115078060A (zh) 一种热解吸设备
CN117169435A (zh) 在线测量大气中汞浓度及形态的系统和方法
WO2018047679A1 (ja) 培地加熱装置および培養システム
JP3725883B2 (ja) 金属ナトリウム中不純物の分析方法
JP2003344241A (ja) 検体加温装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000201

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees