JP3046379U

JP3046379U - 戸車装置

Info

Publication number: JP3046379U
Application number: JP1997008520U
Authority: JP
Inventors: 清橋本
Original assignee: 株式会社橋本金具店
Priority date: 1997-08-19
Filing date: 1997-08-19
Publication date: 1998-03-06
Anticipated expiration: 2003-08-19

Abstract

(57)【要約】【課題】戸車のついた引き戸、障子などの戸車を調整
するためには、従来は、引き戸などを外さなければ、な
らなかった。【解決手段】この考案による戸車は、引き戸などに取
り付けられたままの状態で、操作窓から一部の露出して
いるナットを動かすことによって、ナットに連動するア
ームに軸着された戸車を、簡単に動かして調整でき、か
つ、調整できる幅も、ボルトを長くすることによって、
大きくすることができるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、戸車のついた引き戸、障子等と敷居との係わり合いを、簡単かつ自在に調整することができる戸車装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

これまで、敷居の上を戸車によって走る引き戸や障子等の調整には、戸車の台座を、戸車の台座の底面からトライバーなどによって、台座につけられたボルトを回して、戸車を上げ下げして、引き戸を調整をするものがあった。

【０００３】

【考案の解決しようとする課題】

この場合、引き戸等につけられた戸車の台座の底面にあるボルトを回すためには、引き戸、障子等を建物への取り付け部分から取り外さなければならず、また、適正に調整されたか否かの有無が、引き戸の取り付け、取り外しを、繰り返さなければわからないため、この手間が係るなどの問題点があった。この考案による戸車装置は、引き戸を建物に取り付けた状態のままで、戸車の上げ下げが、外側からナットを操作することにより、容易におこなうことができ、その上、ボルトと螺合されているナットの動きが直接にアームのナット受けに伝わることによって、ナットの動きが直接にナット受けを通じてアームに軸着されている戸車を動かすので、狭い空間においても、十分に戸車の移動距離を確保し、引き戸の調整をすることができる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

支持板（１）の上部を折り曲げて突出部（２）が設けられていて、この突出部（２）にボルト（３）がねじ込んで付けられている。このボルト（３）には、ボルト（３）の雄ねじに対し、雌ねじによって、螺合するナット（４）を設ける。このナット（４）は、正逆に回転して、ボルト（３）を上、下に摺り動く。また、一方の端が、支持板（１）に軸着し、他の端には、戸車（５）が軸着されているアーム（６）が、設けられている。このアーム（６）は、支持板（１）への軸着部分を軸として動く。アーム（６）の上の部分には、ナット（４）を受けるナット受け（７）が設けられている。支持板（１）の突出部（２）に接してナット（４）の操作窓（８）が設けられている。以上のような構成の戸車装置である。

【０００５】

【考案の実施の形態】

この考案による戸車装置の実施の形態の一つについて説明する。支持板（１）の上部を折り曲げて、支持板（１）から庇が出ているような状態に突出部（２）を作る。突出部（２）は、支持板（１）に対して、直角になるように折り曲げられていて、ボルト（３）を取り付けるのに十分な幅をもっている。この突出部（２）にボルト（３）が、ねじ込まれて取り付けられて、ボルト（３）は、突出部（２）の板を貫通して、支持板（１）に平行して、下方に向かってのびている。このボルト（３）に螺合するナット（４）を、ボルト（３）に取り付ける。このナット（４）の雌ねじは、ボルト（３）の雄ねじに螺着し、正逆に回転する。このナット（４）を回すと、ナット（４）は、ボルト（３）を上がったり、下がったりして、摺り動く。また、支持板（１）には、一方の端が支持板（１）に軸着するアーム（６）が設けられている。このアーム（６）の他の端には、戸車（５）が軸着されている。このアーム（６）の上の部分には、ナット受け（７）がアーム（６）から突き出して設けられている。ナット受け（７）の形状は、ナット（４）を正確に受け止められる形状のものであればよい。通常は、棚状のものが考えられる。支持板（１）の上部には、ナット（４）を操作するための、操作窓（８）を設ける。このナット（４）の操作窓（８）は、支持板（１）の突出部（２）の直下に設け、ナット（４）が上、下するとき、ナット（４）の一部が、支持板（１）からはみ出していて、ナット（４）を操作するのに十分な大きさとする。ナット（４）の側面壁には、ナット（４）の操作性を良くするため、縦に任意数の線条の溝を設け、ナット（４）の指先への懸かりを良くする。支持板（１）の両端の部分には、引き戸へ取り付けるための、ねじ止め穴を設ける。以上のような構成のこの考案による戸車装置は、引き戸、障子、戸棚の引き戸、或いは、その他の家具の引き戸などに用いられ、その使用は広範囲にわたる。

【０００６】この戸車装置の、引き戸への取り付けには、引き戸の下部に、支持板（１）の取り付け部分が引き戸に理め込まれたときに、引き戸の外面と支持板（１）の面が水平になるような深さに引き戸を掘り込み、また、支持板（１）に取り付けられている、ナット（４）、アーム（６）、戸車（５）の部分を収める部分は、これらが十分に余裕をもって操作できるような空間を引き戸に掘り込む。引き戸への掘り込み穴の状態は、図４に示すとおりである。この掘り込み穴に、戸車等の取り付けられた支持板（１）を、支持板（１）の外側の面が、引き戸の外の面と水平になるように、支持板（１）を引き戸にねじで止める。この考案による戸車装置が、引き戸に取り付けられた状態は、図５に示すとおりである。

【０００７】戸車（５）は、支持板（１）に開けられている操作窓（８）からナット（４）を操作することによって、ナット（４）の動きがアーム（６）を通して戸車（５）に伝わり動く。ナット（４）は、その本体が円柱又は角柱の短柱で、柱の中心軸の中空部分の壁が雌ねじとなっていて、これがボルト（３）の雄ねじと螺合している。ナット（４）の一端は、ナット（４）の操作窓（８）から、はみ出すよう、ボルト（３）に取り付けられているので、ナット（４）は、外部から容易に触れられ、簡単に操作できるようになっている。アーム（６）の上部に突き出して、ナット受け（７）が通常は棚状（その他の形状もあるが）に設けられていて、これがナット（４）の底面と接するように、アーム（６）の位置が設定されて、アーム（６）が支持板（１）に軸着されている。アーム（６）は、支持板（１）への軸着部分を軸として、動く。

【０００８】ボルト（３）に沿ってナット（４）を下降させると、ナット（４）の底面は、アーム（６）のナット受け（７）を圧す、これによってアーム（６）が下降し、アーム（６）に軸着されている戸車（５）も、同時に下降する。戸車（５）を上昇させるときは、ボルト（３）に沿ってナット（４）を上昇させ、引き戸自体に上から力を加えて、アーム（６）をナット（４）の底面まで上昇させれば、戸車（５）も同時に上昇する。上記のことから、引き戸の高さを高くする場合は、戸車（５）を下降させ、また、引き戸の高さを低くする場合は、戸車（５）を上昇させる。このように、戸車（５）の位置の自由な調整によって、引き戸を適正な位置に設置することができる。

【０００９】この考案による戸車装置は、戸車（５）の上、下の移動が、ナット（４）の移動によって決定される。従って、ボルト（３）の長さによって、ナット（４）の移動距離を自由に設定することができるので、ボルト（３）の長さを可能な範囲で長くし、ナット（４）の操作窓（８）もこれに対応する大きさにすることによって、より移動距離が大きく、引き戸の調整能力が優れた戸車装置とすることができる。

【００１０】戸車（５）を滑らせるのには、図６に示すように、敷居を削り込んで敷かれたレールの上を戸車を滑らせるもののほか、図７に示すように、引き戸の下部に設けられた突起部を、敷居に付けられた誘導溝に噛み合わせて、引き戸を誘導し、戸車を敷居の上を滑らせるもの、或いは、図８に示すように、引き戸の底部を削り込んでつくった誘導溝を、敷居に付けられたレールに噛み合わせて引き戸を誘導し、戸車を敷居の上を滑らせもの、などの方法がある。

【００１１】この考案による戸車装置については、支持板（１）に代わり、支持ケースにボルト（３）、ナット（４）及び戸車（５）の軸着されたアーム（６）を取り付ける構成とすることができる。

【００１２】

【考案の効果】

この考案による戸車装置についての効果は、次のとおりである。（ア）戸車の位置を調整するために、その都度、引き戸などを取り外す必要がない。（イ）戸車の位置を調整するためには、外部から操作窓のナットを指先で、動かすことによって、簡単におこなうことができる。（ウ）戸棚などを移動するときに、戸車を下降させて、敷居に圧着させておけば、引き戸などが戸棚から、外れることがない。（エ）ボルトを可能な範囲で長くすることによって、ナットの上下への移動距離が大きくなり、戸車装置の調整能力も高まる。

【図面の簡単な説明】

【図１】戸車装置を引き戸へ取り付けた状態を示す図で
ある。

【図２】戸車装置を引き戸へ取り付けた状態を示す図で
ある。

【図３】戸車装置の平面図である。

【図４】引き戸への掘り込み穴の状態を示す斜視図であ
る。

【図５】戸車装置を引き戸へ取り付けた状態を示す斜視
図である。

【図６】戸車装置の側面と敷居との関係を示す図であ
る。

【図７】戸車装置の側面と敷居との関係を示す図であ
る。

【図８】戸車装置の側面と敷居との関係を示す図であ
る。

【符号の説明】

１支持板２突出部３ボルト４ナット５戸車６アーム７ナット受け８操作窓９ねじ１０引き戸１１敷居

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】支持板（１）の上部を折り曲げて突出部
（２）を設け、この突出部（２）にボルト（３）をねじ
込んで付け、このボルト（３）と螺合し、正逆に回転し
て、ボルト（３）を上、下に摺り動くナット（４）を設
けるとともに、一方の端が支持板（１）に軸着し、他の
端には戸車（５）が軸着されているアーム（６）を設
け、このアーム（６）の上の部分に、ナット受け（７）
を設け、支持板（１）の突出部（２）に接してナット
（４）の操作窓（８）を設けたことを特徴とする戸車装
置。