JP3045905U - 飲料容器の栓装置 - Google Patents

飲料容器の栓装置

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JP3045905U
JP3045905U JP1997006782U JP678297U JP3045905U JP 3045905 U JP3045905 U JP 3045905U JP 1997006782 U JP1997006782 U JP 1997006782U JP 678297 U JP678297 U JP 678297U JP 3045905 U JP3045905 U JP 3045905U
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spout
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JP1997006782U
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信夫 渡邉
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株式会社カクセー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯用魔法瓶などにおいて、飲料を注ぎ出す
際の操作性を向上させる。 【解決手段】 注ぎ口23を栓装置11の全周に渡って開口
した環状のものとする。これにより、容器本体1をどの
方向に傾けても、飲料が円滑に流出するようにする。注
ぎ口23を環状にするために、栓装置本体12に下方へ膨出
した膨出部13を設け、その下面部に、弁体27により開閉
される通水孔17を開口する。膨出部13内に、弁体27など
を組み付けた中子体21を組み付け、これら膨出部13およ
び中子体21の側面部間の隙間24を飲料通路とする。中子
体21の上部の鍔部28と栓装置本体12の上面部との間の隙
間により注ぎ口23を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、携帯用魔法瓶あるいは水筒などの飲料容器の栓装置に関する。
【0002】
【考案が解決しようとする課題】
例えば携帯用魔法瓶は、例えば特開平8−289849号公報などに記載され ているように、断熱性を有する容器本体の上部開口部に栓装置を着脱自在に取り 付けるとともに、容器本体の上部にコップを兼ね栓装置を覆う蓋体を着脱自在に 取り付ける構造になっている。そして、前記栓装置は、一般に注ぎ口を有すると ともに、この注ぎ口を容器本体の内部に連通させる飲料通路を開閉する弁体と、 この弁体を開閉操作する操作体とを備えているが、従来、注ぎ口は、栓装置の周 方向の1か所のみに設けているのが一般的であり、複数設けるにしても、対称な 2か所に設けているのみである。
【0003】 しかし、このように注ぎ口の位置が周方向の1か所あるいは対称な2か所のみ であると、容器本体から飲料を注ぎ出すに際して、注ぎ口を確実に下向きにして 容器本体を傾けないと、飲料が円滑に流出しない。そのため、使用者は、飲料を 注ぎ出すに際し、注ぎ口の位置を確かめて容器本体を方向付ける必要があり、手 間がかかるとともに、容器本体の方向付けを間違うと、思わぬところから飲料が 零れて服などを汚すおそれがある。
【0004】 本考案は、このような問題点を解決しようとするもので、飲料を注ぎ出す際の 操作性を良好にできる飲料容器の栓装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案の飲料容器の栓装置は、前記目的を達成するために、容器本体 の上部開口部に取り付けられる栓装置において、外方へ開口した注ぎ口と、この 注ぎ口を前記容器本体の内部に連通させる飲料通路と、この飲料通路を開閉する 弁体と、この弁体を開閉操作する操作体とを備え、前記注ぎ口は、外方へほぼ水 平向きに開口させるとともに、全周に渡って環状に設けたものである。
【0006】 本飲料容器は、容器本体内に飲料を入れ、保温あるいは携帯に使用する。そし て、容器本体内の飲料を注ぎ出すには、栓装置の操作体を操作して弁体を開き、 容器本体を適当に傾ける。これにより、容器本体内の飲料は、栓装置内の飲料通 路を通って注ぎ口から流出する。その際、外方へほぼ水平向きに開口している注 ぎ口が全周に渡って環状に設けてあることにより、容器本体をどの方向へ傾けて も、飲料が注ぎ口から円滑に流出する。
【0007】 請求項2の考案は、請求項1の考案の飲料容器の栓装置において、容器本体の 上部開口部に取り付けられる栓装置本体と、この栓装置本体に組み付けられる中 子体とを備え、前記栓装置本体は、前記上部開口部から容器本体内に入る下方へ 膨出した膨出部を有するとともに、この膨出部の下面部に前記飲料通路をなす通 水孔を開口し、前記中子体は、前記栓装置本体の膨出部内に上から組み付けられ るとともに、前記通水孔を下側から開閉する前記弁体および前記操作体を組み付 けてなり、前記中子体の上部に鍔部を形成してこの鍔部と前記栓装置本体の上面 部との間の隙間により前記注ぎ口を形成し、この注ぎ口を前記栓装置本体の膨出 部の側面部と前記中子体の側面部との間の隙間により前記通水孔に連通させたも のである。
【0008】 そして、容器本体内の飲料を注ぎ出すには、中子体に組み付けられた操作体を 操作して弁体を下降させ、この弁体が栓装置本体の下面部の通水孔から下方へ離 れた状態にする。この状態で、容器本体を適当に傾けると、容器本体内の飲料は 、通水孔、栓装置本体の膨出部の側面部と中子体の側面部との間の隙間、および 中子体の上部の鍔部と栓装置本体の上面部との間の隙間からなる注ぎ口を通って 流出する。なお、弁体は、上昇すると、通水孔を下側から閉じる。
【0009】
【考案の実施形態】 以下、本考案の飲料容器の栓装置の一実施例について、図面を参照しながら説 明する。なお、本実施例の飲料容器は携帯用魔法瓶である。1は有底筒状の容器 本体(下部は図示していない)で、この容器本体1は、外容器2と内容器3とで 二重構造になっており、これら外容器2と内容器3との間に真空層からなる断熱 層4を形成してなるものである。そして、容器本体1の上端面には上部開口部5 が形成されている。また、容器本体1の上部外面には、第1の雄ねじ部6と、こ の第1の雄ねじ部6の上方に位置してこれよりも径の小さい第2の雄ねじ部7が 形成されている。
【0010】 11は栓装置で、この栓装置11は、前記容器本体1の上部開口部5に着脱自在に 取り付けられるものである。つぎに、この栓装置11の構成を説明する。12は栓装 置本体で、この栓装置本体12は、前記容器本体1の上部開口部5内に上から挿入 される有底筒状の膨出部13を有するとともに、この膨出部13の上端部から径方向 外方へ屈曲した鍔部14を有し、さらに、この鍔部14の外周部から下方へ屈曲した 外周筒部15を有している。そして、この外周筒部15の内周面に、前記容器本体1 の第2の雄ねじ部7に螺合される雌ねじ部16が形成されている。また、前記膨出 部13の下面部外周側には、複数の通水孔17が形成されている。さらに、前記膨出 部13の外面下部の外周側には、ゴムなどの弾性体からなる環状のパッキング18が 嵌着されている。
【0011】 また、21は中子体で、この中子体21は、前記栓装置本体12の膨出部13内に上か ら組み付けられたもので、有底筒状になっており、外周側へ張り出した鍔部22を 上部に有している。そして、この鍔部22と前記栓装置本体12の上面部の鍔部14と の間の隙間により、径方向外方に開口した注ぎ口23が形成されている。この注ぎ 口23は、ほぼ水平で若干上向きに開口しており、栓装置11の全周に渡って環状に 設けられている。また、前記栓装置本体12の下方へ膨出した膨出部13の側面部と 中子体21の側面部との間の隙間24は、前記通水孔17とともに前記注ぎ口23を容器 本体1の内部に連通させる飲料通路を形成している。
【0012】 さらに、前記膨出部13および中子体21の下面部を上下方向に摺動自在に貫通し て弁杆26が設けられており、この弁杆26の下端部に、前記通水孔17を下側から開 閉する水平な円板状の弁体27が固定されている。すなわち、この弁体27は、前記 パッキング18の下面に対し接触および離反して通水孔17を開閉するものである。 また、前記弁杆26の中間部には鍔部28が形成されており、この鍔部28が前記中子 体21の内周面に形成されたガイド突条29により案内されている。そして、前記鍔 部28と前記中子体21内の下面との間にはスプリング30が装着されており、このス プリング30により、弁杆26および弁体27は中子体21に対して上方へ付勢されてい る。なお、弁杆26の上端部はほぼ半球状になっている。
【0013】 また、前記中子体21には、その上面開口を覆って水平なほぼ円板状の上カバー 36が取り付けられており、この上カバー36には、前記弁体27を開閉操作するため の操作体である一つの操作摘み37が上カバー36の径方向へ水平に摺動自在に支持 されている。その摺動方向は、操作摘み37の長手方向と一致している。この操作 摘み37は、上カバー36に形成された通孔38を水平方向に貫通しており、この通孔 38より外方へ突出した一端部に上方へ突出した摘み部39を有している。一方、中 子体21および上カバー36の内部に位置する操作摘み37の他端側の下面には突部40 が形成されている。この突部40の下面における摘み部39側は、この摘み部39側か ら反対側に向かって下降する傾斜面41になっている。さらに、突部40の下面にお ける摘み部39側には、前記弁杆26の上端部が係合する凹部42が形成されている。 なお、操作摘み37は、その下面に形成されたストッパー43が上カバー36の通孔38 に形成された受け段部44に当接することにより、抜け止めされるようになってい る。そして、図1に示すように、中子体21および上カバー36に対して操作摘み37 がより内側に位置した状態では、操作摘み37の突部40以外の下面に弁杆26の上端 が当接し、スプリング30の力により弁杆26および弁体27が上昇してこの弁体27に より通水孔17が閉塞される。一方、図2に示すように、中子体21および上カバー 36に対して操作摘み37がより外側に位置した状態では、操作摘み37の突部40の凹 部42に弁杆26の上端部が係合し、スプリング30の力に抗して弁杆26および弁体27 が下降することにより通水孔17が開放される。
【0014】 51はコップを兼ねる蓋体で、この蓋体51は、下面が開口しており、前記容器本 体1に上方から着脱自在に螺着されて前記栓装置11を覆うものである。すなわち 、蓋体51の内周面下部には、前記容器本体1の第1の雄ねじ部6に螺合する雌ね じ部52が形成されている。また、蓋体51の上部はほぼ球面形状になっており、操 作摘み37がより外側に位置した状態で容器本体1に蓋体51を取り付けると、蓋体 51の上部のほぼ凹球面形状内面53により摘み部39が内側へ押圧されるようになっ ている。
【0015】 つぎに、前記実施例の構成につき、その作用を説明する。本飲料容器の使用に あたっては、容器本体1から蓋体51および栓装置11を外し、この状態で開放され た上部開口部5から容器本体1内に飲料を入れる。その後、栓装置11および蓋体 51を容器本体1に再び取り付けて本飲料容器を持ち運ぶ。容器本体1の断熱性に より、この容器本体1内の飲料は保温される。
【0016】 容器本体1内の飲料を注ぎ出すには、蓋体51を外し、摘み部39に指を掛けて、 より内側に位置していた操作摘み37を外側へ摺動させる。それに伴い、操作摘み 37の突部40の傾斜面41が弁杆26を上から押圧することにより、この弁杆26および 弁体27がスプリング30の力に抗して次第に下降し、最終的に弁杆26の上端部が突 部40の凹部42に係合する。これにより、弁体27がパッキング18から下方へ離れて 開いた状態に保持される。この状態で、容器本体1を適当に傾けると、この容器 本体1内の飲料が開放された通水孔17および隙間24を通って注ぎ口23から流出し 、コップを兼ねる蓋体51などの容器に注ぎ込まれる。その際、外方へほぼ水平向 きに開口している注ぎ口23が栓装置11の全周に渡って環状に設けられていること により、容器本体1をどの方向へ傾けても、飲料が注ぎ口23から円滑に流出する 。
【0017】 また、図2に示す状態から摘み部39に指を掛けて操作摘み37を内側へ摺動させ ると、弁杆26の上端部が突部40の凹部42から外れ、最終的には、図1に示すよう に、操作摘み37の突部40以外の下面に弁杆26の上端が当接した状態になる。この 状態で、スプリング30の力により弁杆26とともに上昇した弁体27がパッキング18 の下面に圧接して閉じ、通水孔17が閉塞される。これにより、携帯に際して容器 本体1を傾けるなどしても、注ぎ口23から飲料が漏れ出ることはない。さらに、 蓋体51を容器本体1に螺着して取り付ける。
【0018】 ところで、図1に鎖線で示すように、操作摘み37がより外側に位置したままの 状態、すなわち弁体27が開いたままの状態で容器本体1に蓋体51を取り付けると 、この蓋体51の凹球面状内面53が操作摘み37の摘み部39に当接する。この当接位 置において、凹球面状内面53は水平面および垂直面に対して傾斜しており、かつ 径方向内方へ面しているので、螺合により容器本体1に対して蓋体51が下降して いくのに伴い、蓋体51の凹球面状内面53は操作摘み37を内側へ押圧することにな る。すなわち、蓋体51の取り付けに伴い、操作摘み37は水平に内側に摺動し、弁 体27が自動的に閉じる。
【0019】 以上のように、前記実施例の構成によれば、栓装置11の弁体27を開閉するため の操作体を一つの操作摘み36のみにしたので、操作体の構成を簡単にでき、部品 点数を少なくでき、コストを低下できるとともに、操作性も向上する。
【0020】 また、蓋体51を取り付ける前に弁体27を閉じ忘れても、蓋体51を容器本体1に 取り付ければ、弁体27が自動的に閉じるので、携帯などに際して容器本体1内の 飲料が漏れ出るおそれはない。しかも、閉じた忘れた弁体27を閉じるために蓋体 51を再度外すような必要がない。それどころか、蓋体51を取り付ける前に積極的 に弁体27を閉じる操作を行う必要がなく、操作性が格段に向上する。
【0021】 さらに、注ぎ口23が全周に渡ってあることにより、容器本体1をどの方向へ傾 けても、飲料が注ぎ口23から円滑に流出するので、使用者は、飲料を注ぎ出す際 に、注ぎ口23の位置を確かめて容器本体1を方向付ける必要がなく、使い勝手が さらに向上する。しかも、栓装置本体12と中子体21とにより栓装置11を構成し、 栓装置本体12の膨出部13の下面部に、弁体27により開閉される通水孔17を開口す るとともに、膨出部13内に中子体21を組み付け、この中子体21の上部に形成した 鍔部22と栓装置本体12の上面部との間の隙間により注ぎ口23を形成するとともに 、この注ぎ口23を膨出部13の側面部と中子体21の側面部との間の隙間24により通 水孔17に連通させたので、注ぎ口23のみならず飲料通路も回転体に近い形状にな っていることにより、全周に渡る注ぎ口23のどの位置からでも円滑に飲料が流出 する。
【0022】 なお、本考案は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可 能である。例えば、操作体を弁体に連動させるさせる構成など、細部の構成は前 記実施例のものに限らず様々な構成を採り得る。
【0023】
【考案の効果】
請求項1の考案の飲料容器の栓装置によれば、注ぎ口を外方へほぼ水平向きに 開口させるとともに、全周に渡って環状に設けたので、容器本体をどの方向へ傾 けても、飲料が注ぎ口から円滑に流出し、使い勝手が向上する。
【0024】 請求項2の考案の飲料容器の栓装置によれば、請求項1の考案の効果に加えて 、栓装置本体と中子体とにより栓装置を構成し、栓装置本体に形成した下方へ膨 出した膨出部の下面部に、弁体により開閉される通水孔を開口するとともに、膨 出部内に中子体を上から組み付け、中子体の上部に鍔部を形成してこの鍔部と栓 装置本体の上面部との間の隙間により注ぎ口を形成するとともに、この注ぎ口を 栓装置本体の膨出部の側面部と中子体の側面部との間の隙間により通水孔に連通 させたので、全周に渡る注ぎ口のどの位置からでも円滑に飲料が流出する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の飲料容器の栓装置の一実施例を示す断
面図で、栓装置が閉じた状態を示している。
【図2】同上断面図で、栓装置が開いた状態を示してい
る。
【図3】同上栓装置の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 容器本体 5 上部開口部 11 栓装置 12 栓装置本体 13 膨出部 17 通水孔(飲料通路) 21 中子体 22 鍔部 23 注ぎ口 24 隙間(飲料通路) 27 弁体 37 操作摘み(操作体)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体の上部開口部に取り付けられる
    栓装置において、外方へ開口した注ぎ口と、この注ぎ口
    を前記容器本体の内部に連通させる飲料通路と、この飲
    料通路を開閉する弁体と、この弁体を開閉操作する操作
    体とを備え、前記注ぎ口は、外方へほぼ水平向きに開口
    させるとともに、全周に渡って環状に設けたことを特徴
    とする飲料容器の栓装置。
  2. 【請求項2】 容器本体の上部開口部に取り付けられる
    栓装置本体と、この栓装置本体に組み付けられる中子体
    とを備え、前記栓装置本体は、前記上部開口部から容器
    本体内に入る下方へ膨出した膨出部を有するとともに、
    この膨出部の下面部に前記飲料通路をなす通水孔を開口
    し、前記中子体は、前記栓装置本体の膨出部内に上から
    組み付けられるとともに、前記通水孔を下側から開閉す
    る前記弁体および前記操作体を組み付けてなり、前記中
    子体の上部に鍔部を形成してこの鍔部と前記栓装置本体
    の上面部との間の隙間により前記注ぎ口を形成し、この
    注ぎ口を前記栓装置本体の膨出部の側面部と前記中子体
    の側面部との間の隙間により前記通水孔に連通させたこ
    とを特徴とする請求項1記載の飲料容器の栓装置。
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