JP3045378B2 - 海水の複合処理用の方法 - Google Patents

海水の複合処理用の方法

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パフロビチ バシレフスキー フラディミル
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エキリエビチ シュバルツ ミカイル
セルゲービチ ザルジマノフ アレクサンドル
ニコラエビチ ミトリエスキー アナトリー
サフェルビエビチ バスニエフ カプラン
アナトリエビチ ラマニン ユリー
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インスティテュト ゲオヒミイ イ アナリティチェスコイ ヒミイ イエム.フ.イ.ベルナドスコゴ ラン(ゲオヒ ラン)
アクシオネーナヤ コンパニア ポ トランスポーツ ネフティ “トランスネフツ”
アクツィオネーノエ オブシェストボ “ナウチノーテクニチェスカヤ コーポラチィア “チィツァヤ ボダ”
ゴスドースツベンナヤ アカデミア ネフティ イガザ イエム.イ.エム.グブキナ
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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    • Y02W10/30Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies
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  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海水の処理の方法
に関し、より詳しくは、海水の複合処理用の方法及びプ
ラントに関する。本発明は新世代の海水脱塩ステーショ
ンの創成及び淡水と価値のある鉱物を製造するステーシ
ョンの修正に使用できる。
【0002】
【従来の技術】蒸発、逆浸透、電気透析、太陽脱塩及び
凍結晶出により海水を処理して淡水を作りだすのに使用
される種々の方法が従来知られている(R.A.Hor
ne.Marine Chemistry.New Y
ork−London−Sydney−Toront
o,“Wiley−Interscience”,19
69.pp.444−454)。従来技術の実施の間
に、製造プロセスから生じ、多量の価値ある鉱物を含む
第2のブラインは、本質的に廃物であり、これは海アク
アトリウム(aquatorium)に廃棄され、環境
の汚染と悪化を引き起こしている。
【0003】先行技術において、海水を処理する1つの
方法が公知であり(A.A.Madani,O−Dis
charge,Direct−Contact Fre
ezing/Solar Evaporator De
salination Complex,Desali
nation,v.85,1992,pp.179−1
95)、この方法は、脱塩のステップを最初に行い、こ
れは淡水と第2のブラインを作りだし、次いで前記ブラ
インを送って処理し塩製品を製造する。
【0004】しかしながら、上記方法において、脱塩の
ステップ及び第2のブラインの処理のステップは本質的
に独立であり、これは水脱塩の比較的高いコストに通
じ、他方では処理において有益な比較的高濃度のブライ
ンを作りださない。
【0005】先行技術において、海水を処理する他のの
方法が公知であり(RuslanKhamizov,D
imitri Muraviev & Abraham
Warshavsky.Ion Exchange a
nd SolventExtraction.A Se
ries of Advances,v.12/ed.
J.Marinsky & Y.Marcus,New
York−Bazel−Hong Kong,“Ma
rcel Dekker,Inc.”,pp.93−1
01, 109−111, 136−137)、この方
法は、カルシウム、マグネシウム及び臭素の塩を分離す
る連続的ステップを含み、脱塩は複数の第2ソーダブラ
インを生成し、これらブラインを処理してナトリウム塩
を作る。
【0006】カルシウム塩及びマグネシウム塩を分離す
るのと同時に、上記方法は種々のタイプの蒸留プラント
用の海水予備処理を確保し、こうしてより多くの淡水を
抽出し、ブライン濃縮ファクターを改善することを可能
にする。
【0007】しかしながら、上記方法の手段において、
マグネシウムの分離のステップで、マグネシウム製品の
コストと同等のコストを有するアルカリのような高価な
試薬を用いることが必要である。
【0008】最後に、先行技術において海水の複合処理
用の更に他の方法が公知であり(SU, A,2006
476)、この方法は次の連続的ステップを含む:機械
的ろ過、得られたろ液を変性ゼオライトに通してカルシ
ウムを分離すること、得られた溶液を弱酸性陽イオン交
換体に通してマグネシウムを分離すること、及び得られ
た軟水化海水を処理すること、並びに前記変性ゼオライ
トを再生した後前記再生液からカルシウム化合物を分離
すること、及び前記弱酸性陽イオン交換体を炭酸カルシ
ウムの溶液で処理することにより再生した後前記再生液
から炭酸マグネシウムを自発的に形成させること。
【0009】しかしながら、海水はかなり鉱物質を含ん
だ媒体であるので、例えばゼオライトの予備軟化用の収
着剤は頻繁に再生されなければならず、ろ過サイクルを
延ばすためには、収着材料の大きな装填を使用する必要
があるが、これはゼオライトの再生に必要な量の濃縮塩
溶液を調製するか又は購入するために、又は再生液をリ
サイクルするために、再生液からカルシウムを分離する
ための薬剤を購入するために特別の出費がかさむ。
【0010】上記方法に特有の欠点は、この技術プロセ
スは完全に閉じた回路プロセスではない。それは第2ブ
ライン中の処理のステップの後に、本質的にカリウムに
富んだブラインである液体流出物が形成されるからであ
る。
【0011】最後に、この先行技術の方法は、機械的ろ
過並びにカルシウム及びマグネシウムの分離の間に、臭
素化物及びホウ素の抽出を行うことは可能でない。この
臭素化物及びホウ素は、一方では価値のある成分である
が、他方では、もし存在すれば、脱塩ステップで製造さ
れた飲料水の品質に有害である。
【0012】また、先行技術において海水の複合処理用
のプラントが公知であり(SU,A,200647
6)、このプラントは、技術的プロセスの流れに沿って
配列された以下の装置を含んでいる:天然ゼオライトを
有する収着フィルター、カルシウムの分離のための変性
ゼオライトを有する鉛直な収着カラム、マグネシウムの
分離のための弱酸性陽イオン交換体を有する収着ユニッ
ト、軟水処理ユニット、及び混合濃縮液処理ユニット。
【0013】この先行技術のプラントはカルシウムの分
離のためのステップで使用されるゼオライトの再生用に
高価なユニットを含み、毎度多量の変性ゼオライトをカ
ルシウム分離のための収着カラム中に装填する必要があ
る。
【0014】このプラントの運転の間に、カルシウムの
抽出のステップのときに、収着カラム中に再生を行うた
めにプロセスを周期的に中断する必要がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の基礎として提
出する課題は、閉回路方式における技術プロセスからも
たらされる溶液を使用し、購入した薬剤を使用すること
なく収着媒の再生を行うことを可能にする海水の複合処
理のための方法を開発し、また、そのような方法を実施
するためのプラントであって、信頼性があり、運転が便
利であり、その製造に高価なユニット及び装置の使用を
必要としないものを作ることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】このように提出された課
題は、次の連続的ステップ:機械的ろ過、得られたろ液
を変性ゼオライトに通すことによるカルシウムの分離、
得られた溶液を弱酸性陽イオン交換体に通すことによる
マグネシウムの分離、及び得られた軟水にされた(以
下、「軟水にされた」を「軟水化」という)海水を処理
すること、並びに前記変性ゼオライトを再生し、その後
この再生液からカルシウム化合物を分離すること、及び
前記弱酸性陽イオン交換体を炭酸ナトリウムによって再
生し、その後この再生液から炭酸マグネシウムを自発的
に形成すること、を含む海水の複合処理方法において、
本発明によれば、前記軟水化海水の処理の間に、その脱
塩を行って淡水を製造し、同時に少なくとも100g/
Lの塩濃度を有する第2のブラインを製造し、このブラ
インで前記変性ゼオライトを再生する方法によって解決
される。
【0017】好ましくは、前記海水の機械的ろ過は天然
ゼオライトを用いて行われる。
【0018】変性ゼオライトによる再生のステップから
得られ、カルシウム、ナトリウム及びカリウムの塩を含
む再生液を蒸発及び分別晶出させ、続いて塩化カルシウ
ム及び塩化ナトリウムを連続的に分離し、次いで、燐酸
ナトリウムが分離し、カリウムが製造されるまで得られ
たブラインを冷却するのがよい。
【0019】1つの具体例において、太陽エネルギーを
用いて蒸発と分別晶出とを行うことが可能である。
【0020】好ましくは、得られたブラインの冷却はそ
の温度が10℃未満に達するまで行う。
【0021】前記カリウムブラインを前記機械的ろ過の
ステップからのゼオライト廃物に通し、カリウム型のゼ
オライト及び残留ブラインを製造し、この残留ブライン
を前記混合濃縮液の蒸発のステップに送るのがよい。
【0022】好ましくは、新しい天然ゼオライトを機械
的ろ過のステップから得られるゼオライト廃物に加え
る。
【0023】金属の水酸化物により変成された活性炭上
に、陽極電位で電極吸着(electrosorpti
on)によりカルシウムを分離するステップの後(この
活性炭は陽極電位で再生される)、臭化マグネシウムの
濃縮液が生成するまで前記再生液を処理し、この活性炭
の再生の間、この活性炭に淡水を通す。
【0024】前記金属の水酸化物として、異なった酸化
状態を有し、それらの間の酸化還元の可逆的電気化学的
プロセスの電位が水の放電電位よりも小さい、同じ金属
の少なくとも2つの水酸化物の混合物を使用するのがよ
い。
【0025】本発明の1つの具体例において、マグネシ
ウムの分離のステップの後、前記軟水化水を炭酸塩型の
弱塩基性陰イオン交換体に通すことによりホウ素を分離
するステップを実施するのが更に望ましい。
【0026】そのようにするときに、ソーダ溶液によっ
て弱塩基性陰イオン交換体を再生し、その後過ホウ酸ナ
トリウムの電気的分離を行うのが好ましい。
【0027】前記過ホウ酸ナトリウムをろ過し乾燥して
固体の過ホウ酸ナトリウム及びろ液を生成するのがよ
い。
【0028】前記得られたろ液を後補強(化学品を加え
て復元すること)し、次いでこれを弱塩基性陰イオン交
換体の再生のステップに、再生剤として送ることができ
る。
【0029】前記弱酸性陽イオン交換体の再生を、炭酸
マグネシウムを形成している析出層で維持されている温
度より低い温度で行い、このようにして分離された炭酸
マグネシウムを続いてろ過し乾燥して固体炭酸マグネシ
ウム及びろ液を生成するのがよい。
【0030】好ましくは、前記マグネシウムの分離のス
テップでの弱酸性陽イオン交換体の再生を、25℃未満
の温度で行い、その後35℃以上の温度で炭酸マグネシ
ウムの析出層を形成する。
【0031】炭酸マグネシウムの分離から得られるろ液
を後補強し、これを、前記弱酸性陽イオン交換体の再生
ステップへ、再生剤として送ることができる。
【0032】本発明の脱塩法の1つの具体例において、
電気透析を行って塩濃度100〜250g/Lの塩の濃
度を有する第2のブライン及び希薄液を生成し、この希
薄液を逆浸透に送って淡水と中間のブラインを生成し、
この中間のブラインについて追加の電気透析を行って、
100〜250g/Lの濃度の第2のブラインの追加部
分及び希薄液を生成し、この希薄液を電気透析の第1の
ステップから得られる希薄液に混合することができる。
【0033】本発明方法の他の具体例において、脱塩の
ステップを熱蒸留によって行い、この蒸留は前記第2の
ブラインが100〜200g/Lの濃度の第2のブライ
ンと淡水とを生成するようにすることができる。
【0034】本発明方法の更に他の具体例において、前
記脱塩のステップを薄膜蒸留によって行うのが望まし
く、これは塩濃度100〜300g/Lの第2ブライン
及び淡水を生成する。
【0035】このようにして提出された課題は(目的
も)、技術的プロセスの下流方向に連続的に配列された
次の装置:天然ゼオライトを有する収着フィルター、カ
ルシウム分離用の変性ゼオライトを有する鉛直な収着カ
ラム、マグネシウム分離用の弱酸性陽イオン交換体を有
する収着ユニット、軟水化水処理ユニット、及び混合濃
縮液処理ユニット、を含む海水の複合処理用のプラント
であって、本発明に従って前記プラントが更に、前記第
1のカルシウム分離用カラムと並列に接続されたカルシ
ウム分離用の収着カラムを含み、これらカラムにはそれ
らの底部及び頂部に入口バルブ及び出口バルブを有する
集成部品が設けられ、前記軟水化処理ユニットは、入口
並びにそれぞれ淡水及び第2のブライン用の2つの出口
を持つ脱塩モジュールとして作られており、ここに前記
収着フィルターの出口はカルシウム分離用の収着カラム
の頂部の集成部品の入口バルブに結合されており、マグ
ネシウム分離用の収着カラムの入口は、カルシウム分離
用の収着カラムの底部の集成部品の出口バルブに結合さ
れており、前記脱塩モジュールから流出する第2ブライ
ン用の出口は、カルシウム分離用の収着カラムの底部の
集成部品の入口バルブに結合されており、そして前記混
合濃縮液処理ユニットの入口は、前記カルシウム分離用
の収着カラムの頂部の集成部品の出口バルブに結合され
ている前記海水の複合処理用のプラントによって解決さ
れる。
【0036】このプラントは、更に、天然ゼオライトを
有し、その入口が前記混合濃縮液処理ユニットの出口に
連結され、一方、前記カラムの出口は前記混合濃縮液処
理ユニットに連結されている追加のカラムを備えている
のがよい。
【0037】海水の複合処理の方法は、本発明が満たさ
れると、次のことを確保する: −閉回路体系の使用及び液体流出の排除の故に、海水の
複合処理における改善された環境の安全性; −海水の複合処理の改善された効率、及び再生溶液から
の炭酸マグネシウムの分離のプロセスを強化する故に、
また収着のステップでより多くのマグネシウムを抽出す
る故に、それを一層安価にすること; −抽出される成分の範囲内で臭素及びホウ素化合物を改
善し、同時に脱塩水の品質を改善し、抽出を高効率にし
そして抽出のプロセスにおいてガスの発生を減らすこ
と。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその特別の具体
例を参照しながら添付の図面を参照しながら一層詳細に
述べる。
【0039】その複数のステップの連続を概略的に図1
及び2に示す、本発明による海水の複合処理の方法は、
以下のようである。
【0040】処理されるべき海水は連続的に処理され、
ステップ1は、機械的ろ過であり、海水をポンプ輸送し
てNa+ 型の天然ゼオライトを有する収着フィルターを
通す。ステップ2では、前記Na+ 型の変成合成ゼオラ
イト上にろ液からカルシウムを分離する。ステップ3で
は、金属の複数の水酸化物の混合物で変成された活性炭
を装填した電極吸着装置中で臭素を分離する。ステップ
4では、弱酸性カルボン酸陽イオン交換体上にマグネシ
ウムを分離する。ステップ5では、CO3 2- の形の弱塩
基性陰イオン交換体上でホウ素を分離する。ステップ6
では、脱塩を行って淡水を作る。
【0041】ステップ1の機械的ろ過では、鉄及び非鉄
の重金属の除去並びに部分的にカルシウムの海水からの
除去が起こるように海水の同時の精製が起こる。
【0042】ステップ2では、変成された合成ゼオライ
トでの海水からのカルシウムの完全な分離が起こる。
【0043】次いで、カルシウムの完全に無くなった海
水は第3ステップに入り、ここで、電極吸着体の陽極室
中で、Br- のBr2 への電極吸着選択酸化及び臭素の
活性炭への収着が起こり、また、この電極吸着体の陽極
室中で、幾らかのマグネシウムの水酸化マグネシウムの
形での形成及び析出が起こる。
【0044】ステップ4では、カルボン酸型陽イオン交
換体でのマグネシウムのイオン交換抽出がおこり、抽出
度は90〜95%である。
【0045】本質的に完全にマグネシウムを無くし、7
0〜80%の臭素化物を無くした海水は、ステップ5に
入り、ここでホウ素の抽出が70〜80%で起こる。
【0046】カルシウム、マグネシウム、臭素及びホウ
素がなく、塩化ナトリウム及び硫酸ナトリウムに塩化カ
リウム及び硫酸カリウムの混じった溶液である軟水化海
水はステップ6の脱塩に入る。
【0047】塩の濃度が0.5g/L以下の淡水は更に
調節室に供給され、ここで商業的飲料水の品質に引き上
げられる。
【0048】ステップ2での変成されたゼオライトの再
生は、ステップ6の脱塩からの少なくとも100g/L
の濃度の第2ブラインを供給するステップ7を確保しつ
つ行う。
【0049】ステップ3での活性炭の再生は、ステップ
8の電極極性反転を同時に行い、同時に淡水の供給を行
いながら、行う。そのように行いながら、MgBr2
6H 2 Oの液体濃縮物が製造される。
【0050】ステップ4のカルボン酸型陽イオン交換体
の再生は、ステップ9の25℃以下の温度の炭酸ナトリ
ウム及び炭酸水素ナトリウムの混合物の供給を確保し、
炭酸ナトリウム中の過飽和の炭酸マグネシウムである濃
縮液を作りつつ、行う。
【0051】ステップ5での弱塩基性陰イオン交換体の
再生は、濃縮された炭酸ナトリウム溶液を供給してホウ
素濃縮液を作るステップ10を確保しつつ、行われる。
【0052】変性ゼオライトの再生の後、ステップ2か
ら得られた混合濃縮液はステップ11の蒸発及び分別晶
出に入り塩化ナトリウムの飽和に到達させ、こうして得
られた硫酸カルシウムの懸濁液をステップ12のろ過に
供給し、それから湿った沈殿物はステップ13の乾燥に
入って商品的製品(commodity produc
t)になり、ろ液は次のステップ14の蒸発と分別晶出
に送られ、塩化ナトリウムの懸濁液を生成し、次いでス
テップ15の液体サイクロン処理に送られ、飽和ブライ
ンをステップ14に返し、塩化ナトリウムの飽和懸濁液
をステップ16のろ過に送る。NaClの湿った沈殿を
ステップ17の乾燥に供給し、商品的製品を製造する。
ステップ16から得られ、硫酸ナトリウムに富んだろ液
(硫酸塩ブライン)をステップ18の晶出に送り(ここ
で10℃以下の温度でNa2 SO4 ・10H2 Oの形の
硫酸ナトリウムの晶出が起こる)、次いでこれをステッ
プ19のろ過及び乾燥に送り、商品的製品−硫酸ナトリ
ウムを製造する。ステップ19から得られるろ液−カリ
ウムブライン−をステップ20の、ステップ1の機械的
ろ過から得られるゼオライト廃物に新しい天然ゼオライ
トを加えたもの、での収着ろ過に供給し、ここでカリウ
ムの選択的吸着及びカリウム−商品的製品としての飽和
ゼオライト−の製造を行い、この製品は長期にわたって
作用する塩素のない肥料として使用できる。ステップ2
0から得られたブラインは、塩化ナトリウム及び硫酸ナ
トリウムの混合物であり、ステップ11の蒸発と分別晶
出に送り返される。
【0053】ステップ3から得られる臭化マグネシウム
の濃縮液は、ステップ21の真空乾燥に送られ、次いで
ステップ22のろ過及び乾燥に送られ、商品的製品−M
gBr2 ・6H2 Oを製造する。ステップ22から得ら
れたろ液はステップ21の真空乾燥に返される。
【0054】カルボン酸陽イオン交換体の再生から得ら
れる濃縮液−のNa2 CO3 中のMgCO3 の過飽和溶
液は、ステップ23の晶出に送られ、ここで35℃以上
の温度でMgCO3 ・3H2 Oの形の炭酸マグネシウム
の自発的晶出が起こる。
【0055】得られた懸濁液をステップ24でろ過及び
乾燥し、純度少なくとも99.5%の商品的製品MgC
3 及びろ液を製造し、このろ液は後補強してステップ
9に返される。
【0056】ステップ5から得られるホウ素の濃縮液を
ステップ25の電解に供給し、ここで過ほう酸ナトリウ
ムの形成が起こり、同時にその沈殿が起こる。この懸濁
液をステップ26でろ過し乾燥し、商品的製品−過ほう
酸ナトリウムNa2 2 4(OH)4 −を製造する。
ろ液は、ステップ27でその処理(後補強)をして、ス
テップ10に返される。
【0057】ステップ6の軟水化海水の脱塩は幾つかの
方法で行いうる。このステップの第1の可能性のある具
体例を図3に示す。
【0058】この具体例によれば、ステップ5(図1)
の後の軟水化海水は電気透析のステップ28(図3)に
入り、これは250g/Lまでの塩の濃度を有する第2
のブラインを形成し、これはステップ7(図1)に供給
され、これを更に処理して乾燥したナトリウム塩並びに
ナトリウム塩及びカリウム塩の全濃度が5g/Lである
少し鉱物質を含有する溶液である希薄液にし、次いでこ
れをステップ29(図3)の逆浸透に供給する。ステッ
プ29は0.5g/L以下の濃度の塩を有する淡水を製
造し、これはステップ30のコンディショニングに送ら
れて商品的製品−飲料水−を製造し、また、12g/L
までの濃度の中間ブラインを製造し、これはステップ3
1の追加の電気透析に供給され、その後塩濃度200g
/Lまでの第2ブラインが形成され、これはステップ2
8(図3)から得られる第2ブラインと共にステップ7
(図1)に供給され、また2.5g/Lという低い塩濃
度を有する希薄液が形成され、これはメインステップ2
8の第1電気透析から得られる希薄液と混合され、ステ
ップ29の逆浸透に返される。
【0059】ステップ31の追加の電気透析は、ステッ
プ28の第1の電気透析に較べて、より低い電圧の電流
で、より簡単なデザインを持ち、同様の数の脱塩室を含
み、他の全ては同じである装置を用いて、実施される。
【0060】大いに軟水化された海水が、ステップ5
(図1)からの電気透析に入るという事実のために、こ
の水から形成される中間ブラインは、膜上にスケールを
形成する危険性なしに、250g/Lまでの濃度を有す
る第2のブラインを形成するまで電気透析装置中に保持
される。保持の過程において、この電圧の電流及び温度
は制御の下におかれなければならない。それは、電圧の
上昇は脱塩の効率を上げるが、一方では、同時に温度も
上げ、こうしてスケール形成の観点から危険な濃度の閾
値を低下させるからである。
【0061】図4に模式的に示す脱塩のステップの他の
具体例は次のことからなる。
【0062】ステップ5(図1)の後の軟水化海水はス
テップ32(図4)の蒸留脱塩に入り、ここでそれはマ
ルチボディー(multibody)蒸発器又は多段断
熱プラント(多段フラッシュ−MSF)又は薄膜フィル
ム環状蒸発器(多重硬化蒸留(multiple ef
fect distillation)−MED)中で
蒸発され、それらの中に保持されて、第2のブライン
(ブローダウンブライン(blow−down bri
ne))及び軟水化水を形成し、前記ブラインは塩の濃
度が200g/Lまでであり、これは次いでステップ7
(図1)に供給され、前記軟水化水は塩濃度が0.2g
/L以下であり、次いでこれをコンディショニング(図
4には示していない)のステップに供給する。
【0063】塩濃度が200g/Lより高いときは、飽
和NaCl溶液のフィルムが熱交換器の壁の近くに形成
されるかもしれず、その時易溶性化合物が沈殿するかも
知れない。
【0064】マルチボディー蒸発器又はMSF中で所定
の濃度を確保するために、温度及び圧力を、脱塩器の出
口での第2ブラインの濃度を、各タイプの前記装置につ
いて、それぞれ150又は200g/Lまでのレベルに
調節することにより、各ステップで脱塩深さ(desa
lination depth)及び濃縮ファクター
(concentrating factor)を維持
する。MEDでの脱塩の間、中間のブラインは、塩濃度
200g/Lを有する第2のブラインが出口で生成され
るまで、その圧力及び供給速度を要求されるように維持
しながら、蒸発器の或る複数のステップに繰り返し戻さ
れる。
【0065】図5に概略的に示した脱塩ステップの第3
の具体例は、次のように具現化される。
【0066】ステップ5(図1)の後の軟水化海水はス
テップ33(図5)の薄膜蒸留に入り、ここで20〜6
0℃の温度勾配の影響の下に加熱室内の上方水蒸気は連
続的に親水性膜を通って冷却室に入り、ここでそれらは
塩濃度0.01g/L以下の軟水として凝縮し、これは
次いでコンディショニング(図5に示していない)のス
テップに供給され、商品的製品−飲料水−を製造する。
この場合、第2のブラインが加熱室で形成され、これは
塩濃度が200〜300g/Lであり、次いでステップ
7(図1)に供給されてそこで更に処理され、商品的製
品−乾燥ナトリウム塩−が製造される。
【0067】塩の濃度を300g/Lより高くするのは
良くない。これはその場合、NaClが60℃の温度で
膜上の温度が沈殿するかも知れないからである。
【0068】上記の塩の濃度は、疎水性薄膜用に選ばれ
た領域を考慮して室内の温度及び圧力を調節することに
より確保される。
【0069】本発明による海水の複合処理の方法は、以
下の条件を結び付けることによる「自己再生性」収着シ
ステムの課題を解決するようにされている:変性ゼオラ
イトの使用及びそれらの再生のための等温過飽和効果の
使用。用語「自己再生性」系の下に理解されるべきこと
は、収着及び脱塩を含む技術的プロセスにおいて、収着
媒の再生は、それ自体のプロセスの間に生成するブライ
ンを使用するのみで行われることである。それによって
達成できる結果は、軟水化海水からの単一のサイクルに
おいて製造される第2のブラインの品質は、ゼオライト
の完全な再生に充分であり、同時にカルシウム塩が分離
される条件が作りだされることである。例えば、もしV
O の海水の体積が収着サイクルにおいて軟水化され、第
2のブラインの濃縮度がPに等しいならば、V=VO
Pに等しい後者の体積は、ゼオライトからのカルシウム
の完全な脱着及び次の軟化サイクルに使用されるべきナ
トリウム型へのそれの再生の可能性を確保する。ゼオラ
イトは次のようにして変成される。人工のゼオライトは
飽和に達するまで塩化マグネシウムの0.05〜0.5
M溶液で連続的に処理され、塩化ナトリウムの2〜3M
溶液で処理される。この変性されたゼオライトは次のよ
うな効果的な収着処理に必要な性質の組み合わせを有す
る:カルシウム及びマグネシウムのイオン交換の選択率
αMg Ca≧25という高い値、カルシウムとナトリウムの
イオン交換の平衡定数KNa Ca≒1という低い値、及び全
交換容量5g当量/L。
【0070】過飽和効果は、海水の脱塩から得られ、塩
化ナトリウムと硫酸塩の混合物である第2のブライン
を、ゼオライト床中に石膏を沈殿させることなく使用す
ることを可能にする。同時に、再生の効率が増し、VO
/Pに等しい濃縮液の体積で、カルシウムの脱着は達成
できる。上述のファクターの組み合わせの必要性−変性
ゼオライト及びイオン交換過飽和効果の使用−を図7及
び8に示す。マグネシウム(A及びA1 )並びにカルシ
ウム(B及びB1 )の、0.8リットルの変性ゼオライ
ト(曲線A及びB)での、同じ量の工業グレードのスル
ホン酸型陽イオン交換体Dowex−50−タイプ(曲
線A1 及びB1 )と比較した、海水からの漏出曲線を示
す図7において、カルシウムに関する限り、これらの収
着媒は相互に実質的に等しいことが見て取れる。同時
に、図8から見て取れるように、変性ゼオライト(曲線
C)の完全な再生は3.2Lの塩化物−硫酸塩の第2ブ
ライン(図7によれば、5倍濃度の16Lの軟水化水か
ら得られる)(濃度175g/L)を用いて達成でき、
このようにして生成された過飽和溶液は、曲線C1 に従
って、溶液中のカルシウムの残留濃度によって、自発的
に分解する。曲線Dによって示されているように、同じ
量の同じ二次ブラインはスルホン酸型陽イオン交換体を
再生することができない。曲線Eによって示されている
ように、同じ量の過飽和に導かない濃度の純粋な塩化物
溶液は、変性ゼオライトを再生することができない。変
性ゼオライトの再生プロセスを実施するのに少なくとも
100g/Lの濃度を有する第2ブラインを使用するの
がよい。それは、比較的低い濃度では再生の効率が低下
し、単一の軟水化−脱塩サイクルにおいて製造されるブ
ラインの品質はカルシウムの完全な脱着には充分でない
からである。脱塩の従来の技術は、60〜90g/Lよ
り高い濃度の第2ブラインを製造することはできない。
ここに特許請求する方法は、充分な軟水化の故に、濃
度、及び脱塩の効率を、それぞれ増すことを可能にす
る。
【0071】ここに特許請求する方法において、臭素
は、収着媒及び三次元電極としての活性炭の使用による
電極吸着法によって抽出される。
【0072】この場合において、その表面に固定化され
た少量の次の物質の混合物を有する活性炭が使用され
る:Me(OH)x +Me(OH)y 、例えば水酸化第
1鉄(II)及び水酸化第2鉄(III)、水酸化クロム(I
I)及び(III)又は水酸化チタン(II)及び(IV)。水
酸化物の概念は、この明細書において、化学的に真の金
属の水酸化物及び水酸化酸化物を意味する。この場合、
臭素の抽出は、共役電気化学的対、2Br- ←→Br2
及びMex+←→Mey+、の作用によって実現される。
【0073】吸収段階において、例えば、水酸化第1鉄
及び水酸化第2鉄が使用されるときは: 2Br- −2e- →Br2 −陽極過程 Mg2++2Fe(OH)3 +2e- →Mg(OH)2
2Fe(OH)2 −陰極過程 脱着過程において Br2 +2e- →2Br- −陰極過程 Mg(OH)2 +2Fe(OH)2 −2e- →Mg2+
2Fe(OH)3 −陽極過程
【0074】半反応の標準電位のため、電圧の獲得(消
費電力)は収着−再生サイクルあたり1.23Vのオー
ダーの値を構成する。これは、比較的電力の低い固相遷
移反応Fe2+→Fe3+の故に、比較的電力の高い水の放
電である補助反応をこのプロセスから除去することが定
性的に明らかであり、そうすることによって、陰極から
陽極への、及びその反対のイオンH+ 及びOH- の拡散
輸送のための必要性が動力学的に排除され、それによっ
て活性炭マトリックスの酸化はなんら起こらない。
【0075】ここに特許請求する方法の、処理される水
からマグネシウムを分離し、そしてマグネシウムの形の
固体生成物を製造するステップにおける、最も近い先行
技術に対する実質的な独自性は、陽イオン交換体からの
マグネシウムの脱着及び得られた濃縮液である過飽和溶
液からの炭酸マグネシウムの、異なった温度での晶出の
プロセスを実行することにある。
【0076】過飽和溶液の分解のプロセスは実質的に温
度の増加と共に加速されることが見いだされた。少なく
とも35℃の温度を使用するのがよい。それは、これよ
り低い温度では、最も近い先行技術と比較して達成でき
る効果は無視できるからである。
【0077】同時に、炭酸ナトリウムの再生溶液(炭酸
マグネシウムの分離の後の)を用いるマグネシウムの脱
着のプロセスの進行は、温度の増加と共により非効率的
になり、それ故、再生の次のサイクルにそれを供給する
前に、この再生溶液を25℃以下の温度に冷却するのが
よい。
【0078】本発明の方法の利点は、ホウ素の分離を、
再生剤としての酸及びアルカリを使用せずに、弱塩基性
陰イオン交換体に収着させることにより行うことに存す
る。
【0079】脱塩ステップの本質的な独自性は、電気透
析に逆浸透を組み合わせた体系にあり、ここで、軟水化
海水の逆浸透処理のプロセス効率と生産性は、主たる電
気透析装置のパラメーターとは異なった技術的パラメー
ターを有する追加の電気透析装置の使用のために増大す
る。これは、ステップ29(図3)の逆浸透の後の中間
ブラインを、軟水化海水の主たる流れの電気透析処理の
モードを変化させることなく、ステップ31の補助電気
透析に返し、また、ステップ28の主たる電気透析から
得られ、逆浸透のステップに入る、希薄液を希釈する。
この希釈はステップ31の追加の電気透析から得られる
希釈された希薄液によって行われ、ここに、後者のステ
ップの生産性は多くの場合ステップ28の主たる電気透
析の生産性と同じ程度に小さい。そして、このことは、
両方のステップから得られる濃縮液を組み合わせたと
き、ナトリウム塩の濃度の実質的な低下、即ち、第2ブ
ラインの技術的品質の低下を避けることを可能にする。
【0080】利点は次のことにも存在する。即ち、カル
シウム及びマグネシウム及び鉄の不純物を抽出すること
による海水の大いなる軟水化のプロセスと組み合わせた
脱塩において、先行技術の脱塩法、例えば加熱蒸留又は
薄膜蒸留の方法は、淡水抽出の度合い及び第2ブライン
の濃縮の度合いに関する限り、高い生産性と高い効率と
を以て使用できる。
【0081】公知の方法の加熱蒸留において、得られた
第2ブラインの濃縮の度合いは2.5である。何らかの
更なる濃縮は、硫酸カルシウム及び炭酸カルシウム及び
水酸化マグネシウムの自発的沈殿が生じ、これは熱交換
器の表面上に析出する。
【0082】本発明方法において、濃縮の度合いは、3
〜9に達することができる。
【0083】本発明方法の実質的な独自性は、混合した
濃縮液処理ステップにおいて、塩化ナトリウム及び硫酸
ナトリウムの分離から得られるカルシウムブラインの利
用にある。この利用は、これらブラインを天然ゼオライ
トをカリウムに通し、このゼオライトはカリウム型に変
化し、将来、価値の大きい塩素のないカリウム鉱物肥料
として使用することができる。ゼオライトを通ったナト
リウム塩の溶液は、混合濃縮液の蒸発と分別晶出のステ
ップに返すことができる。こうして、残留ブラインから
のカリウムの分離のためのプロセスの尻尾でゼオライト
を使用することは、海水の複合処理のための閉回路無廃
棄物系を作りだすことを可能にした。
【0084】海水の複合処理のための提案された方法に
おける全体の体系の独自性は、先行技術において公知の
ものとは異なって、このプロセスの全てのステップを組
み合わせ、相互に関連付け、これは従ってこのプロセス
の効率的運営の可能性を確保し、カルシウムとマグネシ
ウムの抽出を伴う海水の予備処理と軟水化は、脱塩プロ
セスの生産性を改善し、それによって第2ブラインを高
い程度に濃縮することを可能にし、これは、今度は収着
媒の再生と、再生物を純粋なナトリウム塩及びカルシウ
ム塩にする価値ある処理とを可能にする。
【0085】脱塩ステップでの臭素及びホウ素の抽出
は、淡水の高品質を確保し、それのコンディショニング
を行って飲料水の品質に引き上げることができる。
【0086】淡水と複数の第2ブラインの脱塩及び処理
の諸ステップで生成される複数の残留ブラインは、必要
な薬剤及び溶液を用いてカルシウム、マグネシウム、臭
素及びホウ素抽出の諸ステップを提供するのに用いるこ
とができる。最後のステップでのカリウムの分離は、環
境的に安全な閉回路複合系を作りだすことを可能にす
る。脱塩のステップの後の二次熱は、先行の複数のステ
ップでの複数の塩の分離の過程を実施するために必要な
熱的条件を確保するために利用することができる。
【0087】図6は、本発明方法の実施のための海水の
複合処理のためにプラントの概略を示す。
【0088】海水の複合処理のプラントは、技術的プロ
セスの連続的流れに配列された次の装置を含む:天然ゼ
オライトを有するフィルター34、相互に並列に連結さ
れ、変性ゼオライトを装填された、カルシウム分離のた
めの2つの鉛直な収着カラム35及び36、弱酸性陽イ
オン交換体を装填したマグネシウム分離のための収着ユ
ニット37、軟水化水処理ユニット38、混合濃縮液処
理ユニット39、及びカリウム溶液の利用のための天然
ゼオライトを装填した追加のカラム40。フィルター3
4として、透明にする鉛直な単一室フィルター、2室フ
ィルター又は3室フィルターを使用することができる。
収着カラム35及び36として、装置の頂部から及び底
部から液体を供給するための装置を備え、頂部及び底部
の排出装置をそれぞれ備えた工業的イオン交換フィルタ
ーを使用することができる。マグネシウム分離ユニット
37として、以下のタイプのイオン交換向流装置を使用
することができる:Higgins contacto
r(米国)、Asahicontactor(日本)。
軟水化水処理ユニット38として、逆浸透プラント、マ
ルチボディー(multibody)蒸発器又は多段断
熱(多段フラッシュ−MSF)脱塩装置、鉛直の又は水
平の管を備えた薄膜環状(多重効果蒸留:multip
le effect distillation)蒸発
器と組み合わせた電気透析プラントを使用することがで
きる。混合濃縮液処理装置39として、太陽蒸発のため
の冷却ジャケット又は流水ポンド(running−w
ater ponds)(これも冷却ジャケットを設け
た晶出装置−収集装置(crystallizers−
collectors)と組み合わされている)を設け
た晶出装置−収集装置と組み合わせた真空蒸発器を用い
ることができる。
【0089】カルシウム分離カラム35及び36には、
それらの頂部及び底部に、それぞれ入口バルブ41、4
2及び43、44並びに出口バルブ45、46及び4
7、48を有する集成部品を設けている。
【0090】軟水化水処理ユニット38は、入口49並
びにそれぞれ淡水及び二次ブライン用の2つの出口50
及び51を有する脱塩モジュールとして構成されてい
る。
【0091】収着フィルター34の出口52は、それぞ
れ、カルシウム分離用の収着カラム35及び36の頂部
にある集成部品の入口バルブ41及び42に連結されて
いる。
【0092】マグネシウム分離用の収着ユニット37の
入口53は、カルシウム分離用の収着カラム35及び3
6の底部の集成部品の出口バルブ47及び48に連結さ
れている。
【0093】ユニット38から流れる第2ブライン用の
出口51は、カルシウム分離用の収着カラム35及び3
6の底部の集成部品の入口バルブ43及び44に連結さ
れている。
【0094】混合濃縮液処理ユニット39の入口54
は、カルシウム分離用の収着カラム35及び36の頂部
の集成部品の出口バルブ45及び46に連結されてい
る。
【0095】混合濃縮液処理ユニット39の出口55
は、追加のカラム40の入口56に連結され、カラム4
0の出口57は混合濃縮液処理ユニット39の入口58
に連結されている。
【0096】本発明方法は、どのようにプラントが作動
するかの説明から一層明らかになるであろう。
【0097】このプラントは次のように作動する。
【0098】海水は収着フィルター34の入口に供給さ
れ、ここでそれは機械的ろ過に付され、一方、天然ゼオ
ライトの装填物を通過せしめられる。懸濁液は天然ゼオ
ライトのベッド中に残り、フィルターの鎮静化が進む
と、周期的に逆のほぐし流で洗浄し、海のアクアトリウ
ム(aquatorium)に返す。次に、ろ過した海
水は人工の変性ゼオライトを装填したカラム35及び3
6の内の1つを通し、この上でカルシウムの収着が起こ
る。カラム35及び36は同時に作動し、それらの1つ
が収着のモードにあるときは他のカラムは再生のモード
にある。収着プロセスは、カルシウムが収着カラム(3
5、36)を「漏出」するまで連続させ、その時にカラ
ム35、36は収着のモードから再生のモードに、また
その反対に切り換えられ、これは入口及び出口のバルブ
41〜48の自動的転換によって行われる。この切替え
は、例えば、ユニット37の出口53に、並びにカルシ
ウム分離のための収着カラム35、36の頂部の集成部
品の出口バルブ45及び46に連結されたライン中に装
備されたカルシウム分析器(図6に示していない)から
の信号に対応して行われる。
【0099】カラム35及び36の作動モード及びバル
ブの切替えの連続は表1に示す通りである。
【0100】 〔表1〕 サイクル カラム35 カラム36 開いたバルブ 閉じたバルブ 中のモード 中のモード 1 収着 再生 41,47,44,46 42,48,43,45 2 再生 収着 42,48,43,45 41,47,44,46 3 第1のサイクル等と同様
【0101】収着ステップでのカラム35又は36の後
のカルシウムを除いた部分的に軟水化した海水は入口5
3を通ってマグネシウム分離ユニット37に流れ、この
ユニットはカルボン酸型陽イオン交換体でのマグネシウ
ム収着及びソーダ溶液による陽イオン交換体の再生の並
列モードで実施が可能なように設計されている。そうす
ることによって、上述の再生のプロセスにおいて、再生
液が生成されこれから製品−炭酸マグネシウム−が分離
される。
【0102】このように完全に軟化され、カルシウム及
びマグネシウムを除いた海水を、次いで入口49を通し
てユニット38(脱塩モジュール)に供給する。脱塩モ
ジュールにおいては、淡水が、出口50を通って取り出
された最終製品として製造され、また、塩の濃度が少な
くとも100g/Lの第2ブラインが製造され、出口5
1を通って取り出される。第2ブラインは、それが製造
されるにつれて、出口51及びカラム35及び36の底
部の集成部品の入口バルブ43及び44を通って連続的
に流れ、それらの再生、即ち、変性ゼオライトのベッド
からのカルシウムの脱着に使用される。
【0103】カラム35及び36中での変性ゼオライト
の再生のステップでのカルシウムの脱着から得られ、カ
ルシウム、ナトリウム及びカリウムの塩である再生液
は、カラム35及び36の頂部の集成部品の出口バルブ
45又は46を経由して、入口54を通って混合濃縮液
処理ユニット39へ送られ、ここでそれは分別晶出に付
され、以下の製品を連続的に分離する:塩化カルシウ
ム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム及びカリウムに富
んだ残留ブライン。
【0104】カリウムに富んだブラインは、それがユニ
ット39で製造されるに従って連続的に、出口55を経
由して天然ゼオライトを有する追加のカラム40の入口
へ流れ、これを通過する間に、ナトリウム−カルシウム
−カリウムブラインに変換される。このブラインはその
組成が、カラム35及び36の頂部の出口の混合濃縮液
(再生液)に類似しているので、入口58を通して、上
述の混合濃縮液と共に、混合濃縮液処理ユニット39に
供給される。追加のカラム40の運転の過程において、
その内側にある天然ゼオライトはカリウムの飽和したゼ
オライトに変換され、このゼオライトは塩素のない長期
にわたって作用するカリウム肥料として使用できる。こ
のカリウムで飽和されたゼオライトはカラム40から製
品として排出され、新しい天然ゼオライトが機械的ろ過
のフィルター34が作動したとき形成される用済みの標
準以下の天然ゼオライトと共に上述のカラム40に装填
される。
【0105】従って、上述のプラントは、海水からのカ
ルシウムの分離のステップにおいて、不再生モード
(「自己再生」モード)での運転を可能にし、これは、
最終的な分析をすれば、高価な再生ユニットを含み、こ
のユニットは操作が必要であり、また購入した薬品をも
必要とする従来のプラントに較べて実質的な節約とな
る。追加の節約は、図6に示したプラント体系の独自性
に関する。使用される収着剤の装填は、従来のプラント
と比較して実質的に減らすことができる。それは、特許
請求したプラントにおいてろ過サイクルの最小持続時間
は、実際の再生プロセスの実施に関して技術上の要請に
よる制限がないからである。小容量の変性ゼオライトに
よって、言われているような(as dictate
d)、ろ過サイクルの引き延ばしの必要性はない。ろ過
サイクル期間の多重な減少(multiple red
uction)は、最終的には、入口及び出口のバルブ
41〜48の切替え頻度のみに影響するであろう。
【0106】
【実施例】以下に、本発明方法の種々の具体例を示すた
めに特別の例を挙げる。これらから本発明の利点が明ら
かとなるであろう。
【0107】(例1)表2に示すパラメーターを持った
収着及び電極吸着のカラムを準備した。
【0108】 〔表2〕 カラム 図1のステ カラム 断面積 No. ップNo.に 高さ S 収着剤装填 従うカラム L (cm2 No. (cm) 1 1 60 100 Na+ 型の天然ゼオライト− クリノプチライト 2 2 50 40 Na+ 型のマグネシウム− 変成ゼオライト 2’ 2 50 40 同上 3 3 50 10 水酸化第1鉄で変成した活性炭 3’ 3 50 10 水酸化第1鉄で変成した活性炭 4 4 50 40 Na+ 型のカルボン酸型の 陽イオン交換体 KB−4 4’ 4 50 40 同上 5 5 25 20 CO3 2- 型の陰イオン交換体 SB−1 5’ 5 25 20 同上 6 20 25 20 Na+ 型の天然ゼオライト− クリノプチライト
【0109】カラム1、2、2’、4、4’、5、5’
及び6はろ過性底を持ったイオン交換装置であった。
【0110】カラム3及び3’は、導電性材料から作ら
れており、その基底の内径が4cmの円筒形(陰極)であ
り、それぞれは、その基底の外径が2cmである導電性材
料(陽極)の同軸に配列された棒(シリンダー)を含ん
でいた。前記陰極(cathode)及び陽極(ano
de)の間の円筒形ギャップは、0.1〜1%の水酸化
第1鉄の成分を有する活性炭が装填されていた。この溶
液を横切る隔膜は陰極と電極吸着剤ベッドの間に置か
れ、電圧3Vの直流が陽極及び陰極にかけられた。
【0111】b)カラム1−2−3−4−5を順に通っ
て海水が通され、この海水は以下の組成を持っていた:
0.4g当量/LのNaCl,0.12g当量/LのM
gCl2 +MgSO4 ,0.02g当量/LのCaCl
2 ,0.01g当量/LのCaCl2 ,0.01g当量
/LのKCl,8・10-4g当量/LのNaBr及び1
・10-4g当量/LのNa3 PO3 。この海水を10L
/時間の速度で通過させた。この通過の時間は4時間で
あった。
【0112】c)カラム2、3、4及び5を再生のため
切り離し、海水は連続してカラム1、2’、3’、4’
及び5を速度10L/時間で通過させ、次いで実験室的
電気透析プラントを通した。この電気透析プラントは、
15×30cmのサイズの10対の陽イオン交換膜及び陰
イオン交換膜から組み立てられており、全てのセルに共
通の連続した12Vをかけた。その結果塩の含量が20
0g/Lの第2ブラインが、1.73L/時間の速度で
生成され、塩の含量が0.5g/Lの希薄液(淡水)が
8.27/時間の速度で生成された。
【0113】この淡水を更にコンディショニング及び使
用のために送った。前記第2ブラインをカラム2中の
“b”の項に従う収着ステップで使い尽くしたゼオライ
トの再生に送った。
【0114】d)カラム2中の人工ゼオライトの第2ブ
ラインによる再生は、カラム1、2、3’、4’及び
5、並びに“c”項に従う電気透析プラント中での脱塩
と同時に行った。このブラインは8.2L/時間の速度
で通過させ、このプロセスは4時間行った。
【0115】e)臭素に関して使い尽くされた活性炭の
再生は、“c”及び“d”項のステップと同時に、カラ
ム3中で行い、その目的で、外部電源からの電流の接続
の極性を予め反対のものに変えた後、カラム3に2.4
Lの淡水を通した。この水は0.6L/時間の速度で通
した。その通過の時間は4時間で、この時極性の反転を
再び繰り返した(電極吸着剤に陽極電位をかけた)。こ
れでカラム3は再び作動が可能になったと考えられた。
【0116】f)“d”項に従う人工ゼオライトの再
生、及び“e”項に従う電極吸着剤の再生と同時に、
“b”項に従う収着ステップで使い尽くされた弱酸性陽
イオン交換体の再生を“e”項に従って行った。これを
行うために、このカラムに以下の組成の溶液を通した:
Na2 CO3 (ソーダ)3.14g当量/L、及びNa
HCO3 (重炭酸塩ソーダ)0.59g当量/L。全体
で、この溶液の濃度はナトリウムに関して3.73gイ
オン/Lであり、炭酸塩及び重炭酸塩のモル比は1:
0.376であり、この溶液のpHは9.6であった。以
後、この組成の混合物を“AL”と呼ぶ。この“AL”
が通される速度は3L/時間であり、それが通される時
間は4時間であった。その結果、12Lの濃縮されたろ
過液が得られた。
【0117】g)“d”,“e”及び“f”の項に従う
ステップと同時に、ホウ素に関して使い尽くされたカラ
ム5を再生した。この目的で、2.4Lの炭酸ソーダ
(Na 2 CO3 )の3N溶液をカラムに0.6L/時間
の速度で通過させた。それが通過させられる時間は4時
間であった。その結果、ホウ素について濃縮されたろ液
が生成した。
【0118】h)カラム2、3、4及び5を収着に切り
替え、海水を系1−2−3−4−5に従って通過し始め
た。カラム2’、3’、4’、及び5’を再生に切り替
え、項“b”,“c”,“d”,“e”及び“g”に従
って全てのプロセスを繰り返した。系1−2−3−4−
5に従う収着の2サイクル毎に、カラム1の緩め及び機
械的懸濁物の除去を、反対流の海水を速度50L/時間
で2分間供給することによって行った。この流れを廃棄
し又は海水のアクアトリウム(源)に送った。
【0119】i)項“c”及び“d”に従う変性ゼオラ
イトの再生の各サイクルの後、6.92Lの濃縮液が得
られ、これは硫酸カルシウムで過飽和された溶液であっ
た。これから、1時間以内に石膏−CaSO4 ・2H2
Oの自発的な晶出が始まる。各サイクルの後得られた濃
縮液は、塩化ナトリウムに関して飽和(330g/L、
溶液密度1.9g/cm3 )に達するまで、50℃で圧力
0.05〜0.10kg/cm2 の下でローター(roto
r)蒸発器中で、又は太陽蒸発にシミュレートした赤外
ランプの影響の下に、1.2回(1.2 times)
蒸発させた。硫酸カルシウム(石膏)の沈殿を分離し、
100℃の温度で乾燥した。海水の複合処理のプロセス
を行うにあたって1サイクル(4時間)あたり乾燥塩に
関して、合計で54.5gのCaSO4 ・2H2 Oが得
られた。
【0120】j)電極吸着の後“e”項に従って製造さ
れた臭素濃縮液(1サイクルあたり合計2.4L)を、
ローター蒸発器中で、0.1気圧の下、温度40℃で、
0.5時間蒸発させた。その結果、乾燥物質MgBr・
6H2 Oが得られた。1サイクルあたり、合計で、この
物質3.5g(臭素に関して28mg当量)が得られ、1
サイクルは4時間かかった。
【0121】k)炭酸マグネシウムの過飽和溶液である
濃縮液については、カラムを1時間熟成したとき、その
間にやや溶解性の化合物MgCO3 ・3H2 Oで結晶サ
イズ0.3〜1mmのものの自発的晶出が進行していた。
この沈殿をろ過し、Mg+ の残留含量0.05g当量/
LのNa2 CO3 ・NaHCO3 の溶液を容器に集め
た。集めた目的は、これを上述のマグネシウムの量(N
+ に関して4.5g当量)の量に丁度等量の量の混合
物“AL”で後補強したのち、次の再生のサイクルで用
いるためである。この沈殿物を分離した後、これを10
0℃で乾燥した。1つのサイクルで、全体として、純度
少なくとも99.5%の製品MgCO3 ・3H2 O、2
80g(4g当量/L)を製造した。この項に従う全て
のステップの期間は4時間である。 l)“g”項に従って製造したホウ素濃縮液(全部で
2.4L)を電気化学的電池中で電気分解した。この電
池は、体積が3Lで、酸化ルテニウムで被覆されたチタ
ン陽極を備え、平行に配置した交互の陽極及び陰極の間
の距離は1cmであり、各隣接する電極対を横切る電圧は
33Vであった。電解の時間は1時間であった。電解装
置で分離された過ほう酸ナトリウムNa2 2 4 の沈
殿をろ過し、60℃で2〜4時間乾燥した。1サイクル
あたり、全体で1.8gの過ほう酸ナトリウムが製造さ
れた。
【0122】ろ過後のNa2 CO3 の溶液は、これを次
の再生サイクルに使用するために、濃度3g当量/Lに
達するまで、ソーダで後補強した。
【0123】m)石膏の沈殿の分離の後のろ液(平均流
に関して1L/時間)を更に6.7倍の蒸発に付し、一
般的な塩NaClを分離した。硫酸ナトリウムの飽和に
近い状態に達するまで、50℃で(液体物質の全流れが
150m/時間になるまで)蒸発を行った。全体とし
て、このサイクルの間(4時間)に、カルシウム成分
0.35%以下、硫酸ナトリウム成分1%以下、臭化ナ
トリウム成分0.35%以下のNaCl 1100gを
得た。
【0124】n)塩化ナトリウムの分離の後のろ液(塩
濃度400g/L)を5℃に冷却し、1時間熟成し、硫
酸ナトリウム十水塩Na2 SO4 ・10H2 Oの形の硫
酸ナトリウムの沈殿を得た。硫酸ナトリウム晶出の過程
において、塩の全濃度は残留する苦いブライン250g
/Lに低下していった。この沈殿を冷たいなかでろ過に
より分離し、最初はフィルターに空気を通すことによ
り、次いで80℃で乾燥した。1サイクルあたり全体で
46gの硫酸ナトリウム十水塩が得られた。
【0125】o)硫酸ナトリウムの分離から得られ、カ
リウムに富んだ苦いブラインは全流れが0.13L/時
間であり、濃度が250g/Lであった。このブライン
をクリノプチライトを有する追加のカラムに通した。こ
のカラムはパラメーターL=25cm、S=20cm2 (表
2のNo.6)であり、カリウムの収着分離用に設計され
たものである。得られたろ液(130mL/時間)Na+
−その組成が電解から得られた第2ブラインの組成に近
い−を、カラム3及び4のために変性ゼオライト用の再
生溶液に加えた。
【0126】p)このプロセスを行う10サイクル毎
に、クリノプチロライト(表2のNo.6)を有するカラ
ムを“i”項に従って苦いブラインで処理し、カリウム
で飽和し、次いでNa+ 型のクリノプチロライトの新し
い装填物で置き換えた(前記装填物は機械的ろ過のステ
ップからの使用済みゼオライト及び新しい天然ゼオライ
トを含む)。得られたゼオライト複合物は塩素のない長
期に作用するカリウム肥料であり農芸化学の分野で使用
できる。このプロセスは“a”〜“p”の項に従って繰
り返された。
【0127】こうして、“a”〜“p”の項に従うステ
ップを実施することにより、複合の廃棄物のない海水処
理が確保され、次のような有用な製品が製造される:H
2 O,MgCO3 ・3H2 O,NaCl,Na2
4 ,CaSO4 及びK+ −クリノプチロライト,Mg
Br2 及びNa2 2 4 (OH)4
【0128】(例2)“c”項に従う脱塩ステップの間
に、全てのセルに連続的に共通の電圧9Vをかけて電気
透析を行った他は、例1のようにして、“a”〜“p”
の項に従ってプロセスを実施した。そうすることによっ
て、塩含量180g/Lの濃縮液(第2ブライン)が製
造され、塩含量5g/Lの希薄液が製造された。この希
薄液を圧力10Kg/cm2 の下で、超ろ過膜の全面積2
0,000cm2 を有する実験室の逆浸透プラントに通
し、塩含量0.5g/Lの淡水を製造し、また、塩含量
35g/Lの第2ブラインを製造した。後者は図3に示
す体系に従って電気透析の入口に連続的に返した。そう
することにより、淡水に関するこの系の全生産性は8.
08g/時間であった。第2のブラインは、“c”,
“i”,及び“m”〜“p”の項に従う処理に付した。
【0129】(例3)流速10L/時間でカラム1−2
−4又は1−3−5を通した後の、マグネシウム及びカ
ルシウムの塩を含まない廃海水を、冷却器及び集水装置
を備えた蒸留器(図4)中、110℃で1時間、流速
1.8L/時間を有し、塩濃度が210g/Lである第
2ブラインが得られるまで、蒸発させた他は、例1のよ
うにして、“a”〜“p”の項に従ってプロセスを実施
した。この場合、塩含量0.24g/Lの淡水が8.2
L/時間で製造された。第2のブラインは、“c”,
“i”,及び“m”〜“p”の項に従う処理に付した。
【0130】(例4)流速10L/時間の廃海水を、1
0個の同じセル(cell)からなり、疎水性微多孔質
膜で分離され、以下に述べるパラメーターを有する実験
室薄膜装置(図5)を通過させた他は、例1と同様にし
てプロセスを実施した。前記パラメーターは次のようで
ある:半セル体積500mL、膜面積1000cm2 、及び
半セル中の示差温度:40℃。廃海水を、熱半セル(6
0℃)に、30L/時間の速度で、循環モードで通過さ
せ、塩含量0.01g/Lの淡水を、冷たい半セルから
8.45L/時間の速度で取り出した。この場合、1.
55L/時間の第2ブラインが得られ、このブラインの
塩の全含量は225g/Lであった。第2のブライン
は、“c”,“i”,及び“m”〜“p”の項に従って
更に処理した。
【0131】本発明により作られた海水の複合処理の方
法及びプラントは、上に述べたステップの組み合わせの
使用、及びそれらの実行の条件、及びそれらの相互の連
係の故に、液体の流出物及び固体の廃棄物なしに閉回路
体系を作りだした故に環境安全を確保し、ナトリウム、
マグネシウム、カリウム及びカルシウムの塩の形の商品
的製品(commodity product)を同時
に製造する故に、得られる淡水のコストを減らし、源の
海水からの臭素化合物及びホウ素化合物を除去する故に
得られる淡水の品質を改善し、そして外から受け入れる
薬品を使用する必要が全くなく、多くの場合各場合に使
用される収着剤の装填を減らせる、カルシウム分離の
「自己再生」の創出の故に、海水の複合処理のコストを
減らすことを可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2と組み合わさって本発明方法による海水の
複合処理の特徴とする一連のステップの概略のフローシ
ートを形成するフローシートの一部。
【図2】図1と組み合わさって本発明方法による海水の
複合処理の特徴とする一連のステップの概略のフローシ
ートを形成するフローシートの一部。
【図3】脱塩ステップの第1の具体例の1体系。
【図4】脱塩ステップの第2の具体例の1体系。
【図5】脱塩ステップの第3の具体例の1体系。
【図6】本発明による海水の複合処理用のプラントの概
略図。
【図7】人工ゼオライト上の収量曲線であり、縦座標に
は、源の海水中の各濃度に対する溶液中のカルシウム及
びマグネシウムのイオン濃度の値がプロットされてお
り、横座標には変性ゼオライトを通過する溶液の体積
(リットルで表す)がプロットされている。
【図8】人工ゼオライトの再生の収量曲線であり、縦座
標には溶液中のマグネシウムイオン濃度の値がプロット
され、横座標には通過した溶液の体積(リットルで表
す)がプロットされている。
【符号の説明】
1…機械的ろ過のステップ 2…カルシウム分離のステップ 3…臭素分離のステップ 4…マグネシウム分離のステップ 5…ホウ素分離のステップ 6…脱塩のステップ 7…第2ブラインの供給 8…電極の極性反転及び淡水の供給 9…炭酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウム混合溶液の供
給 10…炭酸ナトリウム溶液の供給 11…蒸発及び分別晶出のステップ 12…ろ過 13…乾燥のステップ 14…蒸発及び分別晶出のステップ 15…液体サイクロン実施 16…ろ過 17…乾燥のステップ 18…晶出 19…ろ過及び乾燥 20…天然ゼオライト上での収着ろ過 21…真空乾燥 22…ろ過及び乾燥 23…晶出 24…ろ過及び乾燥 25…電気分解 26…ろ過及び乾燥 27…後補強 28…電気透析 29…逆浸透 30…コンディショニング 31…追加の電気透析 32…蒸留脱塩 33…薄膜蒸留 34…フィルター 35、36…収着カラム 37…収着ユニット 38…軟水化水処理ユニット 39…混合濃縮液処理ユニット 40…追加のカラム
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C02F 9/00 502 C02F 9/00 502J 502M 504 504B 504E B01J 49/00 B01J 49/00 E J C02F 1/04 C02F 1/04 A 1/28 1/28 E 1/42 1/42 B 1/469 1/46 103 (73)特許権者 597161997 アクツィオネーノエ オブシェストボ “ナウチノーテクニチェスカヤ コーポ ラチィア “チィツァヤ ボダ" ロシア連邦共和国,モスクワ,ウエル. ビー.ノボドミツロビスカヤ,14 (73)特許権者 597162008 ゴスドースツベンナヤ アカデミア ネ フティ イガザ イエム.イ.エム.グ ブキナ ロシア連邦共和国,モスクワ,レニンス キィ プロスペクツ,65 (72)発明者 ルスラン ハズセトビチ ハミゾフ ロシア連邦共和国,モスクワ,ウリツァ ドバトラ,11,コルプス 2,クバル チーラ 43 (72)発明者 ボリス フェドロビチ ムヤソエドフ ロシア連邦共和国,モスクワ,ウリツァ オストロビトヤノバ,37−アー,クバ ルチーラ 25 (72)発明者 ボリス アントノビチ ルデンコ ロシア連邦共和国,モスクワ,ウリツァ パウストフスコゴ,4,クバルチーラ 543 (72)発明者 ラリサ イバノフナ ミロノバ ロシア連邦共和国,モスクワ,ウリツァ ラメンキ,25,コルプス 3,クバル チーラ 743 (72)発明者 イフゲニー ゲンナディエビチ アブラ モフ ロシア連邦共和国,モスクワ,ドゥブニ ンスカヤ ウリツァ,12,コルプス 3,クバルチーラ 132 (72)発明者 オルガ フラディミロフナ フォキナ ロシア連邦共和国,モスクワ,ウリツァ マトビーフスカヤ,10,コルプス 2,クバルチーラ 166 (72)発明者 エドゥアルド グリゴリエビチ ノビト スキー ロシア連邦共和国,モスクワ,ウリツァ 3−ヤ ミチスシンスカヤ,14−ア ー,クバルチーラ 56 (72)発明者 フラディミル パフロビチ バシレフス キー ロシア連邦共和国,モスクワ,チミリャ ゼフスカヤ ウリツァ,13,グバルチー ラ 122 (72)発明者 セメン イリーチ グダリン ロシア連邦共和国,モスクワ,オクトヤ ブルスカヤ ウリツァ,19,グバルチー ラ 79 (72)発明者 バレリー ダビドビチ チェルニヤエフ ロシア連邦共和国,モスクワ,レニンス キー プロスペクト,77,コルプス 2,クバルチーラ 257 (72)発明者 ミカイル エキリエビチ シュバルツ ロシア連邦共和国,モスクワ,バイカル スカヤ ウリツァ,44,コルプス 1, クバルチーラ 61 (72)発明者 アレクサンドル セルゲービチ ザルジ マノフ ロシア連邦共和国,モスクワ,プロスペ クト ミラ,51,クバルチーラ 22 (72)発明者 アナトリー ニコラエビチ ミトリエス キー ロシア連邦共和国,モスクワ,レニンス キー プロスペクト,69,コルプス 2,クバルチーラ 300 (72)発明者 カプラン サフェルビエビチ バスニエ フ ロシア連邦共和国,モスクワ,レニンス キー プロスペクト,69,コルプス 2,クバルチーラ 308 (72)発明者 ユリー アナトリエビチ ラマニン ロシア連邦共和国,モスクワ,ウリツ ァ,セレツネフスカヤ,30,コルプス 3,クバルチーラ 83 (56)参考文献 特開 平9−276864(JP,A) 特開 昭59−203642(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 9/00 501 - 504 C02F 1/28 C02F 1/42 C02F 1/04 C02F 1/469 C02F 1/44 B01J 49/00

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の連続的ステップ:機械的ろ過、得ら
    れたろ液を変性ゼオライトを通してカルシウムを分離す
    ること、得られた溶液を弱酸性陽イオン交換体を通して
    マグネシウムを分離すること、及び得られた軟水にされ
    た(以下「軟水化」という)海水を処理すること、並び
    に前記変性ゼオライトを再生し、その後この再生液から
    カルシウム化合物を分離すること、及び前記弱酸性陽イ
    オン交換体を炭酸ナトリウムによって再生し、その後こ
    の再生液から炭酸マグネシウムを自発的に形成するこ
    と、を含む海水の複合処理方法において、前記軟水化海
    水の処理の間に、その脱塩を行って淡水を製造し、同時
    に少なくとも100g/Lの塩濃度を有する第2のブラ
    インを製造し、このブラインで前記変性ゼオライトを再
    生することを特徴とする前記方法。
  2. 【請求項2】 前記海水の機械的ろ過を天然ゼオライト
    を使用することによって実施することを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記変性ゼオライトの再生ステップから
    得られ、カルシウム、ナトリウム及びカリウムの塩を含
    む混合濃縮液である前記再生液を蒸発に付して硫酸カル
    シウム及び塩化ナトリウムの分離を連続的に行う分別晶
    出をさせ、次いで、硫酸ナトリウムが分離されるまで得
    られたブラインを冷却し、カリウムブラインを製造する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記機械的ろ過のステップから得られる
    ゼオライト廃物に前記カリウムブラインを通し、カリウ
    ム型のゼオライト及び残留ブラインを製造し、このブラ
    インを前記混合濃縮液の蒸発のステップに送ることを特
    徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 新しい天然ゼオライトを、機械的ろ過の
    ステップから得られたゼオライト廃物に加えることを特
    徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 蒸留と分別晶出を太陽エネルギーを用い
    て行うことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】 得られたブラインの冷却を、その温度が
    10℃未満になるまで行うことを特徴とする請求項3に
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 カルシウムの分離のステップの後、陽極
    電位で活性炭上にて金属の水酸化物により電極吸着させ
    ることにより追加的に臭素の分離のステップを行い、こ
    の活性炭は陰極電位で再生されるものであり、その後臭
    化マグネシウムの濃縮液が生成するまで再生液を処理す
    る(但し淡水を前記活性炭に通してこれを再生する)こ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 異なる酸化状態を有し、それらの間の酸
    化還元電位の可逆的電気化学プロセスのの電位が水の放
    電電位よりも小さい、同じ金属の少なくとも2つの水酸
    化物の混合物を、前記金属の水酸化物として用いること
    を特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 追加的に、前記マグネシウムの分離の
    ステップの後、ホウ素の分離のステップを、前記軟水化
    水を炭酸塩型の弱塩基性陰イオン交換体に通過すること
    によって行い、その後前記イオン交換体を再生すること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記弱塩基性陰イオン交換体の再生を
    ソーダ溶液で行い、その後過ホウ酸ナトリウムの電解分
    離を行うことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記過ホウ酸ナトリウムをろ過及び乾
    燥し固体の過ホウ酸ナトリウム及びろ液を生成させるこ
    とを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記ろ液を後補強し前記弱塩基性陰イ
    オン交換体の再生のステップに再生剤として送ることを
    特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記弱酸性陽イオン交換体の再生を、
    炭酸マグネシウムを形成する析出層で維持される温度よ
    りも低い温度で行い、こうして分離された炭酸マグネシ
    ウムをその後のろ過及び乾燥に付し、固体の炭酸マグネ
    シウム及びろ液を生成することを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記マグネシウム分離のステップにて
    弱酸性陽イオン交換体の再生を25℃未満で行い、次い
    で35℃以上の温度で炭酸マグネシウムの析出層の形成
    を行うことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記ろ液を後補強し、弱酸性陽イオン
    交換体の再生ステップへの再生剤として送ることを特徴
    とする請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記脱塩を電気透析で行って、100
    〜250g/Lの塩濃度を有する第2のブライン及び希
    薄液を生成し、この希薄液を逆浸透に送り、ここで淡水
    と中間ブラインを生成し、このブラインを追加の電気透
    析に付し、追加の塩濃度100〜250g/Lの二次ブ
    ライン及び希薄液を生成し、この希薄液を第1のステッ
    プの電気透析から得られる希薄液と混合することを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記脱塩を熱蒸留によって行い、これ
    により塩濃度100〜200g/Lの第2のブライン及
    び淡水を生成することを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  19. 【請求項19】 前記脱塩を薄膜蒸留(membran
    e distillation)によって行い、これに
    よって塩濃度100〜300g/Lの第2のブライン及
    び淡水を生成することを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
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