JP3045285B2 - スクリーン積層感光体作製法 - Google Patents

スクリーン積層感光体作製法

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JP3045285B2
JP3045285B2 JP31724597A JP31724597A JP3045285B2 JP 3045285 B2 JP3045285 B2 JP 3045285B2 JP 31724597 A JP31724597 A JP 31724597A JP 31724597 A JP31724597 A JP 31724597A JP 3045285 B2 JP3045285 B2 JP 3045285B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、プリンタ、
FAXなどの画像記録装置に利用する、多数の貫通孔を
有する絶縁性スクリーンを表面に有する感光体ドラムの
作製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の複写機・プリンタの画像形成技術
としては電子写真プロセスがあり、広く応用されてい
る。このプロセスの代表的なものとしてカールソン法
(ゼログラフィ)がある。この方式は帯電、露光、現
像、転写、定着、クリーニングという6工程を必要とし
ている。
【0003】これに代わる簡略化されたプロセスとし
て、米国特許(USP)2,758,524号(195
6年)、特開昭61−260283号公報、特開昭61
−286164号公報などに、感光体の帯電が不要であ
り、かつ、露光、現像、転写を同時に行う電子写真プロ
セスが開示されている。
【0004】まず、USP2,758,524号に開示
されている電子写真プロセスについて説明する。これ
は、透光性支持体と透光性導電層と光導電層からなる感
光体の上に未帯電の導電性粒子層が形成され、透光性支
持体側から画像露光されると、光導電層の電気抵抗が低
下して露光部のみに光導電層から導電粒子へ電荷が注入
される。そして電荷注入され帯電した導電性粒子のみ
が、感光体上に空隙を隔てて配置された記録紙および対
向電極側へ電界により飛翔するというものである。感光
体内と空隙に形成される電界は、紙の背面の対向電極と
感光体の透光性導電層間に直流電圧を印加して得られ、
3kV/cm程度とされている。しかしこの場合、光導
電層内に光エネルギーで発生した正孔・電子対を解離さ
せ、かつ電荷担体を移動させるには電界が不足してい
て、電荷の移動に長時間を要し、実用的でないという問
題がある。光導電体内の瞬時の電荷移動に必要な高電界
は105V/cm以上と一般的に言われており、この様
な高電界を前述のUSP2,758,524の透光性導
電層と対向電極間に形成させようとすると、空気の放電
開始電界に達してしまい実用的でないという問題があ
る。
【0005】次に、特開昭61−260283号公報に
開示される電子写真プロセスについて図11を参照して
説明する。
【0006】USP2,758,524に開示される電
子写真プロセスと同様の光導電層113の上に帯電トナ
ー119によるトナー層を形成する。電圧印加された電
極板117でこのトナーを予め正帯電させる点がUSP
2,758,524と異なる。この帯電トナー119に
より光導電層113内に電界が形成されることになり、
透光性支持体111側から画像露光されると光導電層1
13の電気抵抗が低下して、帯電トナー119の電荷が
透光性導電層112側へリークし、あるいは、逆極性の
電荷が光導電層113からトナー119へ注入されてト
ナー119は負帯電となり、そのトナー119のみが正
帯電している記録媒体808へ移行して画像記録され
る。
【0007】上記にUSP2,758,524に開示さ
れるプロセスと同様、帯電トナー119の負帯電を瞬時
に行わせる為に、帯電トナー119は導電性とする必要
がある。しかし、このような場合、電極板117と常に
接触している帯電トナー119は電極板117と導通し
ていることになり、正帯電している記録媒体118がト
ナー119の上側にあるときには帯電トナー119へ光
導電層113以外の部分から電荷が注入されてしまい、
帯電トナー119が紀録媒体118へ移行してしまう。
よってこの方式では選択的に帯電トナー119を用紙に
付着させ、像を形成することはできないという問題があ
る。
【0008】光導電層以外の部分からトナー119へ電
荷が注入される問題を解決する方法として特開昭61−
286164号公報に開示される電子写真プロセスがあ
る。まず第一の方法はトナーと光導電層間の抵抗値を下
げてトナーへの電荷注入にかかる時間を短くするために
光導電層上にフローティング電極を設けるというもので
ある。この場合、導電性トナーを用いる必要があること
から、横方向への電荷のリークを防止できないため、図
11に示した例でいうと、やはり、トナー119を選択
的に記録媒体118へ飛翔させ、付着させることはでき
ない。
【0009】上記公報に開示される電子写真プロセスに
おいて、光導電層以外の部分からトナー119へ電荷が
注入されることを防止するための第二の方法は、感光体
上に絶縁体の格子状しきりを設けることにより、ドット
間の横方向へのリークを防止するものである。詳しく
は、規制ブレードを兼ねた高電圧の電極で、格子状しき
りの凹部内に所定数の導電性着色粒子を供給し、さら
に、粒子に電荷を注入して感光層内に電界を発生させよ
うとするものであるが、帯電した粒子同士の反発を避け
る必要があるので帯電量には限界がある。その結果、帯
電粒子が感光層内に形成する電場は非常に弱く、電荷の
移動に長時間を要し、実用的でないという問題がある。
【0010】これらの問題点を解決する方法として特願
平8−011804号に記載される方法があり、導電性
粒子間の横方向への電荷リーク防止機構を持ち、かつ、
光導電層内に高電界を形成する機構を持つ、上面に電極
を形成された多孔状の絶縁性スクリーンが感光体の表面
に積層されたスクリーン積層感光体が提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特願平8−0
11804号のように、スクリーン積層感光体を作製す
る場合に予め多孔状のスクリーンをレーザー、あるいは
ドリル等で加工した後、ドラム状の感光体に巻き付け、
密着する方法では、必ずスクリーンのつなぎ目ができて
しまい、その部分が画像となって現れるため画像品質が
悪化する。
【0012】またレーザー加工を使ったスクリーン形成
は微細な加工が可能であり高い画像品質が得られるが、
コストが高くなる問題がある。またドリル等の機械的な
加工によるスクリーン形成は微細な加工ができない問題
がある。
【0013】本発明は上述したような従来技術が有する
問題点に鑑みてなされたものであって、感光体上に、一
定の厚み以上の、微細な、つなぎ目のないシームレスな
多孔状スクリーンを、容易に形成し、低コストでスクリ
ーン積層感光体の製造を可能にすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、透光性支持体上に透光性導電層と光導電層
を順次積層した感光体ドラム上に、多数の貫通孔を有す
る絶縁性スクリーンを形成し、さらに絶縁性スクリーン
の表面に電極層を形成するスクリーン積層感光体作製法
において、前記光導電層表面に未露光の光硬化樹脂層を
形成した後、微細な角度でステップ回転制御可能な装置
を用いて、前記未露光の光硬化樹脂層を形成した感光体
ドラムを回転し、前記感光体ドラムの回転角に対応して
パターン露光可能な光学系を用いて、感光体ドラム回転
方向に対して貫通孔のピッチ一周期分の感光体ドラム中
心軸からの角度が一回転360°の整数分の1倍となる
ように、前記光硬化樹脂層に絶縁性スクリーンの多数の
貫通孔パターンを露光し、前記感光体ドラム上に継ぎ目
のない多孔スクリーン層を形成することを特徴とする。
【0015】この場合、前記未露光の光硬化樹脂層上に
さらに半透膜状の金属層を形成した後、前記絶縁性スク
リーンの多数の貫通孔パターンを露光することで、同時
に前記絶縁性スクリーンの表面に電極層を形成する方法
であってもよい。
【0016】また、本発明の別のスクリーン積層感光体
作製法として、前記感光体ドラムを、未露光の光硬化樹
脂液中に当該感光体ドラム表面と樹脂液面とにギャップ
を設けて浸しながら、微細な角度でステップ回転制御可
能な装置を用いて回転させる方法をとることが考えられ
る。
【0017】上記のような製法では、未露光の光硬化樹
脂層を露光マスク、およびランプを用いて、露光、硬化
させることが考えられる。
【0018】また、本発明の別のスクリーン積層感光体
作製法として、前記感光体ドラムを、未露光の光硬化樹
脂液に浸しながら、微細な角度でステップ回転制御可能
な装置を用いて回転し、前記感光体ドラムの光硬化樹脂
に浸した部位の、感光体ドラム回転方向下流側に、感光
体ドラム表面とギャップを有するように透光性規制ブレ
ードを固定する方法をとることも考えられる。
【0019】この場合、露光マスクを形成した前記透光
性規制ブレード、およびランプを用い、光硬化樹脂の膜
厚の規制と同時に露光を行い、前記多孔スクリーン層を
形成することが考えられる。
【0020】また、上記のスクリーン積層感光体作製法
において、未露光の光硬化樹脂をレーザー走査露光によ
り硬化させ、前記多孔スクリーン層を形成することとし
てもよい。
【0021】さらに、上記のスクリーン積層感光体作製
法において、光照射後の感光体ドラム上の光硬化樹脂の
未露光部を、超音波洗浄装置を用いて除去することを考
えられる。
【0022】さらに、上記のスクリーン積層感光体作製
法において、前記絶縁性スクリーンの表面に金属蒸着
や、金属ペーストの印刷により電極層を形成することが
考えられる。
【0023】(作用)上記のとおりの発明では、光硬化
樹脂層を光導電層上に形成し、光により光硬化樹脂をパ
ターン露光し、硬化させ、未露光部分を現像し、光導電
層上に多孔状の絶縁性スクリーンを形成する。その後、
絶縁性スクリーンの表面に蒸着あるいは印刷によりスク
リーン電極を形成し、スクリーン積層感光体を得る。こ
のような製法によれば、絶縁性スクリーンを感光体上に
巻き付けて作製する方法と比べて、感光体表面上に直接
スクリーンが形成されるので、スクリーンと感光体間の
密着性が極めて向上する。
【0024】さらに、露光、現像によりスクリーンのパ
ターン形成を行うので、ドリルなどの機械的な加工に比
べ、非常に微細なスクリーンが作製可能となり、高精細
な印字物が得られる。
【0025】さらに、感光体ドラム回転方向に対して貫
通孔のピッチ一周期分の感光体ドラム中心軸からの角度
が一回転360°の整数分の1倍となるように、光硬化
樹脂層にスクリーンの貫通孔パターンを露光すること
で、感光体上にパターンのズレがなく、つなぎ目がない
多孔スクリーン層を形成することが可能である。
【0026】さらに、光硬化樹脂によりスクリーンを形
成するため、スクリーンの厚みを容易に設定することが
可能である。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0028】まずスクリーン積層感光体を用いた画像形
成プロセスについて説明する。
【0029】図1は本発明のスクリーン積層感光体の概
略図である。スクリーン積層感光体100は、透光性支
持体1上に透光性導電層2、光導電層3を順次積層し、
さらに表面にスクリーン電極8が形成された多孔状の絶
縁性のスクリーン6が積層された構造となっている。透
光性導電層2の形成には蒸着法、ディップコート法、ス
プレーコート法などが用いられる。光導電層3の形成に
は、通常の有機感光体ドラムを形成する方法、例えばデ
ィップコート法などが用いられる。
【0030】図2は上記のスクリーン積層感光体100
を用いた画像形成プロセスを説明するための概略図であ
る。規制ブレード23により薄層化された導電性粒子薄
層22を有する導電性ローラー21をスクリーン積層感
光体100と空隙を介して配置し、さらに、スクリーン
積層感光体100の回転方向の下流側に空隙を介して記
録媒体24、対向電極25を配置する。スクリーン積層
感光体100のドラム内に光源110を配置する。スク
リーン積層感光体100と導電性ローラ21の対向部分
で、透光性導電層2から導電性ローラー21方向に向か
う電界を発生させるために、透光性導電層2、スクリー
ン電極8および導電性ローラー21に電圧を印加する。
電界により導電性ローラー21上の導電性粒子9は負極
性に誘導帯電し、スクリーン6の目開き孔の中に充填さ
れる。またスクリーン電極8に衝突した導電性粒子9
は、今度は電界により正に帯電し、導電性ローラー21
方向に戻る。そのため、導電性粒子9はスクリーン6の
目開き孔の中にのみ負に帯電して充填される。また、目
開き孔の中の導電性粒子9はスクリーン電極8の電位と
等しくなるように充填され、粒子層表面の電界は0に近
づく。そのため充填された導電性粒子9はスクリーン6
の目開き孔の中に閉じこめられる。
【0031】スクリーン積層感光体と記録媒体24が対
向した画像記録部では、透光性尊電層2から対向電極2
5方向に向かう電界を発生させるために、対向電極に電
圧を印加する。光源110により画像に対応した光が光
導電層3に照射されると、その部分の光導電層3は導電
率が高くなり、目開き孔の中の導電性粒子9の電荷が光
導電層3を通してリークする。電荷がリークすると、目
開き孔の中の導電性粒子9の電位が透光性導電層2に近
づくため、導電性粒子9の層の表面に電界が発生し、ス
クリーン電極8側の導電性粒子9は正に帯電してスクリ
ーン6の目開き孔から飛翔し、記録媒体24に付着し、
画像を形成する。
【0032】次に、本発明の第1の実施形態によるスク
リーン積層感光体作製法について図3及び図4を参照し
て説明する。図3は本発明の第1の実施形態によるスク
リーン積層感光体作製法に使用する光硬化樹脂の露光工
程を示す概略図である。
【0033】円筒状の透光性支持体1上に透光性導電層
2、光導電層3を順次形成し、さらに光導電層3上に光
硬化樹脂層5を30〜200μmの範囲で一定厚みにな
るように形成し、未露光スクリーン積層感光体を作製す
る。この未露光スクリーン積層感光体を微細な角度でス
テップ回転制御可能な装置(不図示)を用いて矢印Aの
方向に回転し、平行光線で、かつ、微細なビーム径を持
つ光10を矢印Bの方向に走査させながら、硬化させた
光硬化樹脂層が多孔状のスクリーンのパターンを形成す
るように光10のON、OFFを制御し、孔を開ける部
分以外を露光する。一方でスクリーンのパターンは、ス
クリーン積層感光体上で継ぎ目のないスクリーンが形成
されるように、詳しく言えば、図4の説明図にあるよう
に孔のピッチ一周期分の感光体ドラム軸からの角度θが
一回転360°の整数分の1倍になるように設計されて
いる。そのため未露光スクリーン積層感光体の回転角度
を随時検出しながら露光することにより、継ぎ目のない
多孔パターンを形成することができる。露光工程の後、
未露光部の光硬化樹脂を後述する方法で取り除く現像工
程を経て、光導電層上にパターンのズレがない、すなわ
ち継ぎ目のない多孔状スクリーンを得ることができる。
その後蒸着などの方法により、スクリーン表面にのみス
クリーン電極を形成し、スクリーン積層感光体を得る。
【0034】露光は、レーザー光に限ったものではな
く、露光マスクおよびランプ等を用いて行ってもよい。
【0035】次に、本発明の第2の実施形態によるスク
リーン積層感光体作製法について図5及び図6を参照し
て説明する。図5は本発明の第2の実施形態によるスク
リーン積層感光体作製法として、マスクを使った露光方
法を説明するための概略図である。
【0036】露光マスク11の基板は少なくとも光硬化
樹脂が硬化する光の波長に対して透過可能であり、露光
マスク11の基板の、光硬化樹脂層5へのネガ像形成部
が光を遮断する色素で描画されている。ネガ像は、ネガ
を通して光硬化樹脂上に結像される光像が少なくとも感
光体ドラムの軸方向の長さに対して、スクリーン孔のピ
ッチ一周期分あるいは数周期分になるように設計されて
いる。さらにネガ像は、ネガを通して光硬化樹脂上に結
像される光像の感光体ドラム軸からの角度θが一回転3
60°の整数分の1倍になるように設計されている。前
述した未露光スクリーン積層感光体4を回転させなが
ら、前回露光し硬化させた部分と位置ずれのないように
回転角を随時検出しながら光硬化樹脂層5に露光マスク
11を通した光が結像するように瞬間的に発光・露光す
る。この動作を繰り返すことにより、光導電層3表面に
位置ずれのない光硬化したスクリーン層が形成される。
ドラムに照射される光は、少なくとも光硬化樹脂を硬化
させる波長を含むランプを用いて、感光体ドラムの回転
角度を検出しながら開閉制御されるシャッタを通過させ
た光や、あるいは瞬間発光可能なランプからのフラッシ
ュ光が用いられる。またランプからの光を平行光に変換
する光学糸を加えることで、さらにピッチが細かいスク
リーンを作製でき、印字解像度が向上する。
【0037】以上、感光体ドラムを回転させながら露光
を行う方法を述べたが、未露光スクリーン積層感光体の
回転を制御し、露光毎にドラムを停止させ、数秒〜数十
秒間光を上述した露光マスクを通して照射する方法をと
ることもできる。このドラムの回転を停止し、露光する
方法を用いれば、比較的出力の小さいランプでもスクリ
ーン感光体の作製が可能となる。
【0038】図6に本発明の第2の実施形態によるスク
リーン積層感光体作製法に使用する別の形態の露光マス
クを示す。露光マスク11の、光硬化樹脂層5へのネガ
像形成部において、未露光部(遮光部)12の形状は、
図5に示した円形の他、楕円形、多角形などいずれを選
択してもよい。未露光部12の配置は図6の(a)〜
(c)のように格子状、千鳥配列、ハニカム形状、など
いずれでもよい。特に未露光部12の形状を六角形、配
列をハニカム形状に選択することにより、スクリーンの
孔の密度が高くなり、その結果スクリーン孔に対応する
ドット間の距離を縮めることができ、高い画像濃度を得
ることができるので望ましい。またスクリーンの孔の周
期を20〜85μmと細かくすることにより、得られる
画像の解像度があがるので望ましい。
【0039】未露光部の光硬化樹脂を取り除く現像工程
では、最適な現像液を選択し、通常行われるスプレー現
像を用いることができる。あるいは現像液に感光体ドラ
ムを浸し、超音波洗浄を行うことでさらに微細な径の孔
が現像可能となる。現像液の温度を0〜30度に設定
し、超音波洗浄を行うことで現像が5〜60秒程度で完
了するため、硬化した樹脂が現像液を吸って膨潤し、ス
クリーンが剥がれやすくなるという問題を回避すること
ができる。
【0040】このようにして作製されたスクリーンの表
面に印刷、メッキあるいは蒸着法によりスクリーン電極
を作製し、目的とするスクリーン積層感光体を得る。蒸
着法によるとスクリーンの表面以外、例えばスクリーン
孔の底の部分にあたる光導電層表面にも電極が蒸着され
ることにより、導電性粒子と光導電層間の接触抵抗が下
がるため電荷の移動がさらに高速になり、その結果、印
字に要する時間を短縮でき高速印字が可能となる。
【0041】これまでの説明では、スクリーンを作製し
た後に電極を形成する作製方法を述べたが、未露光スク
リーン積層感光体表面に光が透過する程度の半透膜状に
金属を蒸著して予め電極を形成しておき、その後上述し
た露光、現像工程を行ってもよい。
【0042】次に、本発明の第3の実施形態によるスク
リーン積層感光体作製法について図7及び図8を参照し
て説明する。図7は本発明の第3の実施形態によるスク
リーン積層感光体作製法に使用する光硬化樹脂の露光工
程を示す概略図である。図8は図7に示した装置の断面
図であり、光硬化樹脂液中への感光体ドラム配置を示
す。
【0043】図8に示すように、円筒状の透光性支持体
上に透光性導電層、光導電層を順次形成した感光体ドラ
ム4は光硬化樹脂液7の液面からギャップAだけ沈むよ
うに液面と平行に設置され、且つ、回転可能にされてい
る。ギャップAは光硬化した樹脂の厚み、すなわちスク
リーンの厚みとなる。ギャップ部分を前述した第1及び
第2の実施形態による方法で露光、硬化させることによ
り、目的とする厚みのスクリーンを得ることができる。
また未露光部を除去する現像方法や、ドラムの表面にス
クリーン電極を形成する方法は前述した方法により行う
ことができる。
【0044】このスクリーン積層感光体作製法によれ
ば、ギャップAの調整が容易で安定しているので厚みが
均一なスクリーンを作製でき、製造コストを抑え、さら
に高品位な印字物を得ることができる。また比較的粘度
の高い光硬化樹脂液を用いる場合には、回転速度によっ
てギャップAが変化するので、感光体ドラムを回転させ
ながらギャップAを調整し、露光することにより目的と
するスクリーンを得ることができる。
【0045】次に、本発明の第4の実施形態によるスク
リーン積層感光体作製法について図9を参照して説明す
る。図9は本発明の第4の実施形態によるスクリーン積
層感光体作製法に使用する光硬化樹脂の露光工程を示す
概略図である。
【0046】透光性支持体1と透光性導電層2および光
導電層3よりなる感光体ドラムを、図9に示すように光
硬化樹脂液7に浸すか、あるいは樹脂供給ローラー等に
より光導電層3表面に光硬化樹脂液7を多量に塗布す
る。光導電層3表面と規制ギャップを挟んで固定された
透光性規制ブレード15により、光硬化樹脂液7は一定
の厚みに規制される。この規制ギャップを調整すること
により、目的とする厚みのスクリーンを得ることができ
る。この規制ブレードは図5及び図6に示したような露
光マスク用ネガ像を有しており、樹脂液を規制するとと
もに露光を行う。未露光部を除去する現像は前述した方
法により行うことができる。このようにして作製した感
光体ドラムの表面のスクリーンにスクリーン電極を前述
した方法で設けることにより、スクリーン積層感光体を
得る。
【0047】次に、本発明の第5の実施形態によるスク
リーン積層感光体作製法について図10を参照して説明
する。図10は本発明の第5の実施形態によるスクリー
ン積層感光体作製法に使用する光硬化樹脂の露光工程を
示す概略図である。
【0048】透光性支持体1と透光性導電層2および光
導電層3よりなる感光体ドラムを、図10に示すように
光硬化樹脂液7に浸すか、あるいは樹脂供給口ーラー等
により光導電層表面に光硬化樹脂液を多量に塗布する。
光導電層3表面と規制ギャップを挟んで配置された、光
硬化樹脂液7に対して離型性のよいフィルム16によ
り、光硬化樹脂液7は一定の厚みに規制される。フィル
ム16と光導電層3表面との規制ギャップは、フィルム
16に当接された透光性規制ブレード15により調整さ
れる。フィルム16はスクリーン積層感光体ドラムに同
期して、等速で移動し、巻き取られる。フィルム16を
用いることにより、透光性規制ブレード15が光硬化樹
脂の付着で汚れることがないため、安定してスクリーン
を作製できる。光導電層3とフィルム16のギャップを
調整することにより、目的とする厚みのスクリーンを得
ることができる。この規制ブレード15は図5及び図6
に示したような露光マスク用ネガ像を有しており、樹脂
液を規制するとともに露光を行う。未露光部を除去する
現像は前述した方法により行うことができる。このよう
にして作製した感光体ドラムの表面のスクリーンにスク
リーン電極を前述した方法で設けることにより、スクリ
ーン積層感光体を得る。
【0049】第5の実施形態の他の形態としては、透光
性規制ブレードを用い、図5及び図6に示したような露
光マスク用ネガ像が一面に形成されているフィルムを用
いてスクリーンを作製することも可能である。
【0050】第4あるいは第5の実施形態の別の形態と
しては、ネガ像が形成されていない透光性の規制ブレー
ドを用い、光硬化樹脂の厚みが規制ブレードにより規制
されている部分を、レーザー光等の平行光や前述したマ
スクによる露光方法により露光し、光硬化樹脂を硬化さ
せる方法をとることができる。さらに第4あるいは第5
の実施形態の別の形態としては、規制ブレードの、感光
体ドラム回転方向の下流で、光硬化性樹脂を前述したマ
スクによる露光方法で露光してもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載するような効果を奏する。
【0052】絶縁性スクリーンを感光体上に巻き付けて
作製する方法と比べて、感光体表面上に直接スクリーン
が形成されるので、密着性が良いため絶縁性スクリーン
と感光体の間に導電性粒子が入る恐れがなく、スクリー
ンの孔間で電荷のリークがないため、露光した部分の導
電性粒子だけが飛翔することにより、高い印字品質を確
保できるという効果がある。
【0053】絶縁性スクリーンを感光体上に巻き付けて
作製する方法と比べて、感光体表面上に直接スクリーン
が形成されるので、スクリーンと感光体間の密着性向上
のための接着層を必要とせず、スクリーン孔の感光体表
面が接着層によって汚染される恐れがなく、感光体と導
電性粒子間の電気抵抗を増加させることがないので、ス
クリーン孔毎の粒子飛翔特性のばらつきが抑えられ、露
光情報に正確に対応した導電性粒子飛翔現象つまり高い
印字品質の確保を確保できるという効果がある。
【0054】さらに、本発明のスクリーン積層感光体作
製法によると、非常に微細なスクリーンが作製可能とな
り、高精細な印字物を得られるという効果がある。
【0055】円筒形の感光体表面につなぎ目のないスク
リーンを形成することができるという効果がある。
【0056】スクリーンの厚みを容易に設定することが
できるという効果がある。
【0057】感光体層形成からスクリーン作製までをほ
ぼ自動化できるため、作業工程の軽減によるコスト低減
が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクリーン積層感光体の概略図であ
る。
【図2】図1のスクリーン積層感光体を用いた画像形成
プロセスを説明するための概略図である。
【図3】本発明の第1の実施形態によるスクリーン積層
感光体作製法に使用する光硬化樹脂の露光工程を示す概
略図である。
【図4】図3に示す露光工程の詳細を説明するための図
である。
【図5】本発明の第2の実施形態によるスクリーン積層
感光体作製法として、マスクを使った露光方法を説明す
るための概略図である。
【図6】本発明の第2の実施形態によるスクリーン積層
感光体作製法に使用する別の形態の露光マスクを示す図
である。
【図7】本発明の第3の実施形態によるスクリーン積層
感光体作製法に使用する光硬化樹脂の露光工程を示す概
略図である。
【図8】図7に示す露光工程の詳細を説明するための図
で、図7に示した装置の断面図である。
【図9】本発明の第4の実施形態によるスクリーン積層
感光体作製法に使用する光硬化樹脂の露光工程を示す概
略図である。
【図10】本発明の第5の実施形態によるスクリーン積
層感光体作製法に使用する光硬化樹脂の露光工程を示す
概略図である。
【図11】従来の画像記録装置の槻略構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 透光性支持体 2 透光性導電層 3 光導電層 4 感光体 5 光硬化樹脂層 6 スクリーン 7 光硬化樹脂液 8 スクリーン電極 9 導電性粒子 10 光 11 露光マスク 12 未露光部 13 露光部 15 透光性規制ブレード 16 フィルム 21 導電性ローラー 22 導電性粒子薄層 23 規制ブレード 24 記録媒体 25 対向電極 100 スクリーン積層感光体 110 光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00 101 G03G 5/00 102 G03G 5/147 G03G 21/00 350

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性支持体上に透光性導電層と光導電
    層を順次積層した感光体ドラム上に、多数の貫通孔を有
    する絶縁性スクリーンを形成し、さらに絶縁性スクリー
    ンの表面に電極層を形成するスクリーン積層感光体作製
    法において、 前記光導電層表面に未露光の光硬化樹脂層を形成した
    後、 微細な角度でステップ回転制御可能な装置を用いて、前
    記未露光の光硬化樹脂層を形成した感光体ドラムを回転
    し、 前記感光体ドラムの回転角に対応してパターン露光可能
    な光学系を用いて、感光体ドラム回転方向に対して貫通
    孔のピッチ一周期分の感光体ドラム中心軸からの角度が
    一回転360°の整数分の1倍となるように、前記光硬
    化樹脂層に絶縁性スクリーンの多数の貫通孔パターンを
    露光し、 前記感光体ドラム上に継ぎ目のない多孔スクリーン層を
    形成することを特徴とするスクリーン積層感光体作製
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスクリーン積層感光体
    作製法において、前記未露光の光硬化樹脂層上にさらに
    半透膜状の金属層を形成した後、前記絶縁性スクリーン
    の多数の貫通孔パターンを露光することで、同時に前記
    絶縁性スクリーンの表面に電極層を形成することを特徴
    とするスクリーン積層感光体作製法。
  3. 【請求項3】 透光性支持体上に透光性導電層と光導電
    層を順次積層した感光体ドラム上に、多数の貫通孔を有
    する絶縁性スクリーンを形成し、さらに絶縁性スクリー
    ンの表面に電極層を形成するスクリーン積層感光体作製
    法において、 前記感光体ドラムを、未露光の光硬化樹脂液中に当該感
    光体ドラム表面と樹脂液面とにギャップを設けて浸しな
    がら、微細な角度でステップ回転制御可能な装置を用い
    て回転し、 前記感光体ドラムの回転角に対応してパターン露光可能
    な光学系を用いて、感光体ドラム回転方向に対して貫通
    孔のピッチ一周期分の感光体ドラム中心軸からの角度が
    一回転360°の整数分の1倍となるように、前記光硬
    化樹脂層に絶縁性スクリーンの多数の貫通孔パターンを
    露光し、 前記感光体ドラム上に継ぎ目のない多孔スクリーン層を
    形成することを特徴とするスクリーン積層感光体作製
    法。
  4. 【請求項4】 透光性支持体上に透光性導電層と光導電
    層を順次積層した感光体ドラム上に、多数の貫通孔を有
    する絶縁性スクリーンを形成し、さらに絶縁性スクリー
    ンの表面に電極層を形成するスクリーン積層感光体作製
    法において、 前記感光体ドラムを、未露光の光硬化樹脂液に浸しなが
    ら、微細な角度でステップ回転制御可能な装置を用いて
    回転し、 前記感光体ドラムの光硬化樹脂に浸した部位の、感光体
    ドラム回転方向下流側に、感光体ドラム表面とギャップ
    を有するように透光性規制ブレードを固定し、 前記感光体ドラムの回転角に対応してパターン露光可能
    な光学系を用いて、感光体ドラム回転方向に対して貫通
    孔のピッチ一周期分の感光体ドラム中心軸からの角度が
    一回転360°の整数分の1倍となるように、前記光硬
    化樹脂層に絶縁性スクリーンの多数の貫通孔パターンを
    露光し、 前記感光体ドラム上に継ぎ目のない多孔スクリーン層を
    形成することを特徴とするスクリーン積層感光体作製
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    のスクリーン積層感光体作製法において、未露光の光硬
    化樹脂をレーザー走査露光により硬化させ、前記多孔ス
    クリーン層を形成することを特徴とするスクリーン積層
    感光体作製法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    のスクリーン積層感光体作製法において、未露光の光硬
    化樹脂層を露光マスク、およびランプを用いて、露光、
    硬化させることを特徴とするスクリーン積層感光体作製
    法。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載のスクリーン積層感光体
    作製法において、露光マスクを形成した前記透光性規制
    ブレード、およびランプを用い、光硬化樹脂の膜厚の規
    制と同時に露光を行い、前記多孔スクリーン層を形成す
    ることを特徴とするスクリーン積層感光体作製法。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか1項に記載の
    スクリーン積層感光体作製法において、光照射後の感光
    体ドラム上の光硬化樹脂の未露光部を、超音波洗浄装置
    を用いて除去することを特徴とするスクリーン積層感光
    体作製法。
  9. 【請求項9】 請求項1、3、4、5、6又は7のいず
    れか1項に記載のスクリーン積層感光体作製法におい
    て、前記絶縁性スクリーンの表面に金属蒸着により電極
    層を形成することを特徴とするスクリーン積層感光体作
    製法。
  10. 【請求項10】 請求項1、3、4、5、6又は7のい
    ずれか1項に記載のスクリーン積層感光体作製法におい
    て、前記絶縁性スクリーンの表面に金属ペーストの印刷
    により電極層を形成することを特徴とするスクリーン積
    層感光体作製法。
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