JP3045086U - 冶金炉用冷却板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鍛造又は圧延される冷却板にほぼ相当する熱
伝導率を持つけれども著しく安価に製造可能な銅冷却板
を提供する。 【構成】 耐火内張りを備えた鉄鋼産業の高炉、直接還
元反応炉及び溶融ガス化装置用の冷却板が、内部に冷媒
通路を設けられる鋳銅又は低合金の銅合金から成つてい
る。銅管接続管２、銅管導管３及び銅管湾曲管４から成
るか又は曲げられた銅菅から前もつて作られる冷媒通路
が、冷却板１へ鋳込まれ、炉内部へ向く冷却板１の壁５
が、うね状隆起７及び溝８又は平らな表面９を持つてい
る。冷却板１は両側の垂直な側方フランジ及び／又は両
側の水平な側方フランジを備えることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、耐穴内張りを備えた鉄鋼産業の高炉、直接還元反応炉及び溶融ガス 化装置用の冷却板が、内部に冷媒通路を設けられる鋳銅又は低合金の銅合金から 成つている、冶金炉用冷却板に関する。

【０００２】

【従来の技術】

このような銅冷却板は通常炉外被と炉れんが積との間に設けられて、冶金炉の 冷却系に接続されている。高炉では炉内部へ向く側に、冷却素子は十分に耐火材 料を備えており、これに反し鋼溶融炉では、銅冷却素子は耐火内張りより上の炉 の上部に使用される。

【０００３】 銅鋳物から成る冷却板は公知であり、冷却通路は鋳込まれる鋼管により形成さ れている。鋳込まれる鋼管では、酸化物層及び鋼管と銅板との不充分な結合が均 一な放熱を妨げる。

【０００４】 ドイツ連邦共和国特許第２９０７５１１号明細書から、鍛造又は圧延される粗 材ブロツクから作られる冷却板が公知であり、冷却通路は垂直に延びる盲穴であ り、これらの盲穴は機械的深穴掘りによりあけられている。高さ及び側方に関す る穴の目標位置は正確に維持され、それにより均一な放熱が保証される。冷却板 は炉内部へ向く側にうね状隆起及び溝を備えており、耐穴れんが又は耐穴突き固 め素地で内張りされることができる。

【０００５】 欧州特許出願公告第０７０５９０６号明細書から、鍛造又は圧延される銅素材 から作られる冷却板が公知であり、縁区域を冷却するため、垂直に延びる盲穴に 加えて、もつと小さい直径の垂直又は水平な盲穴として、垂直に設けられる盲穴 の周りで縁に形成されている。

【０００６】 今まで未公開のドイツ連邦共和国特許出願第Ｐ１９５４５０４８．５号明細書 から、鍛造又は圧延される銅管ブロツクから作られかつ垂直に延びる盲穴を持つ 冷却板が公知であり、これらの冷却板は両側の垂直及び水平な側方フランジを備 えている。垂直な側方フランジを重ねて結合することにより、治金炉内に囲繞す る冷却環を形成することができる。

【０００７】 水平な側方フランジを重ねて結合することにより、上下に設けられる冷却環又 は上下に設けられる個々の冷却板を互いに結合することができる。

【０００８】 今まで未公開のドイツ連邦共和国特許出願第Ｐ１９５４５９８４．９号明細書 から鍛造又は圧延される銅管ブロツクから作られる冷却板が公知であり、この冷 却板は溶融炉特にアーク炉の上部に使用され、その滑らか又は平らな内側は耐火 内張りによつては保護されていない。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

従つて本考案の課題は、鍛造又は圧延される冷却板にほぼ相当する熱伝導率を 持つけれども著しく安価に製造可能な銅冷却板を提供することである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するため本考案によれば、銅管接続管、銅管導管及び銅管湾曲 管から成るか又は曲げられた銅管から前もつて作られる冷媒通路が、冷却板へ鋳 込まれ、炉内部へ向く冷却板の壁が、うね状隆起及び溝又は平らな表面を持つて いる。

【００１１】 冷却板の幅に応じて、管が複数の列をなして横に並んでかつ／又は上下に設け られる。冷媒通路のヘアピン状頭部側は、曲げられる管又は湾曲管又は反転キヤ ツプにより形成される。入口及び出口は接続管を備えている。全部そろつた管路 は溶接され、続いて約１５ｂａｒ／２０ｍｉｎの圧力試験により密封性について 検査される。

【００１２】 しかし管、湾曲管及び接続管は、鋳込み後鋳型内で数時間高い温度にさらされ るので、市販の管路より肉厚でなければならない。

【００１３】 前もつて完全に作られた管路はそれから鋳型へ入れられ、下枠に固定され、そ れから周りに溶融銅を注がれるので、溶湯の凝固後に管路は銅板に埋込まれてい る。

【００１４】 管路の周りに溶融銅を注ぐ際、肉厚の管が管壁の所で僅か溶融する。管壁範囲 におけるこの溶融により、管と銅鋳物との間に密な結合が生ずる。これにより申 し分のない放熱が保証される。

【００１５】 冷媒の流通及び流通速度は丸められる管路案内部により、鍛造又は圧延される 板の穴あけされる冷却通路における角のある移行部に対して改善され、かつ調和 される。

【００１６】 鋳造される冷却板を高炉に使用するため、炉内部へ向く冷却板の壁に、耐火材 料を支持するうね状隆起及び溝が必要であるが、これらのうね状隆起及び溝は直 接鋳込むか又は平らな壁から機械加工により形成することができる。

【００１７】 アーク炉に使用するための銅冷却板では、内側が耐火内張りを備えていないの で、板の内側は滑らか又は平らに形成されるのがよい。

【００１８】 冷却板を囲繞する冷却環にまとめようとする場合、両側の垂直な側方フランジ を設けることができる。

【００１９】 複数の冷却環が冶金炉内に上下に設けられる場合、冷却板に水平な側方フラン ジも設けることができる。

【００２０】

【実施例】

本考案を実施例により以下に説明する。

【００２１】 図１は、冷却板１の内部に例えば４つの垂直に設けられる冷媒管路２，３，４ を持つ冷却板１と、外壁６に形成される切欠き１２とを示している。

【００２２】 冷媒として冷却水の供給は、高炉の冷媒供給導管に接続される接続管２を介し て下から行われる。冷却板１の冷媒管路２，３，４は、別々の冷却回路として高 炉の冷却系に接続される。

【００２３】 図２は垂直に設けられる冷媒管路２，３，４を持つ冷却板１の断面を示し、冷 却板１は内壁５にうね状隆起７及び溝８を備え、外壁６に高炉装甲板１０の支持 突起１１のはまる切欠き１２を備えている。

【００２４】 図３及び４によれば、冷媒管路３，４は蛇行して設けられ、冷却水の供給及び 排出用の２つの銅管接続管２のみを持つている。銅管導管３及び導管湾曲管４は 、冷却板１の鋳造前に互いに溶接されており、両方の銅管接続管２についても同 じことがいえる。

【００２５】 図４は冷却板１の断面を示し、冷却板１の内壁５は平らな表面９を持つている 。冷媒管路３，４を通る冷却水の供給及び排出は、外壁６に取付けられかつアー ク炉の冷却水回路に接続される２つの銅管接続管２を介して行われる。

【００２６】 図５に示す冷却板１は、図１による構成に対して、垂直な側方フランジ１３及 び水平な側方フランジ１４を備えており、図６に示す冷却板１は垂直な側方フラ ンジ１３のみを備えている。両方の冷却板１は、内部に４つの垂直に設けられる 冷媒管路２，３，４を持ち、外壁６に切欠き１２を持つている。

【図面の簡単な説明】

【図１】高炉に使用するための冷却板の外側から見た正
面図である。

【図２】図１による冷却板の垂直断面図である。

【図３】アーク炉に使用するための冷却板の正面図であ
る。

【図４】図３による冷却板の垂直断面図である。

【図５】垂直及び水平な側方フランジを持つ冷却板の正
面図である。

【図６】垂直な側方フランジを持つ冷却板の正面図であ
る。

【符号の説明】

１ 冷却板 ２ 銅管接続管 ３ 銅管導管 ４ 銅管湾曲管 ５ 内壁 ７ うね状隆起 ８ 溝 ９ 表面

フロントページの続き (73)実用新案権者 597112634 フント・ウント・ヴエーベル・ゲゼルシヤ フト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツ ング ドイツ連邦共和国ジーゲン−ガイスヴアイ ト・ビルレンバツヘル・シユトラーセ１ (72)考案者 ウルリヒ・シユタイン ドイツ連邦共和国ジーゲン・ブレンターノ −シユトラーセ14

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 耐火内張りを備えた鉄鋼産業の高炉、直
   接還元反応炉及び溶融ガス化装置用の冷却板が、内部に
   冷媒通路を設けられる鋳銅又は低合金の銅合金から成つ
   ているものにおいて、銅管接続管（２）、銅管導管
   （３）及び銅管湾曲管（４）から成るか又は曲げられた
   銅管から前もつて作られる冷媒通路が、冷却板（１）へ
   鋳込まれ、炉内部へ向く冷却板（１）の壁（５）が、う
   ね状隆起（７）及び溝（８）又は平らな表面（９）を持
   つていることを特徴とする、冶金炉用冷却板。
2. 【請求項２】 冷却板（１）が少なくとも両側の垂直な
   側方フランジ（１３）又は両側の水平な側方フランジ
   （１４）を備えていることを特徴とする、請求項１に記
   載の冷却板。