JP3044800B2 - ポリイミド系樹脂の製造法 - Google Patents

ポリイミド系樹脂の製造法

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JP3044800B2
JP3044800B2 JP3022274A JP2227491A JP3044800B2 JP 3044800 B2 JP3044800 B2 JP 3044800B2 JP 3022274 A JP3022274 A JP 3022274A JP 2227491 A JP2227491 A JP 2227491A JP 3044800 B2 JP3044800 B2 JP 3044800B2
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正己 湯佐
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利彦 加藤
信生 宮寺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリイミド系樹脂の製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリイミド系のポリマーは酸二
無水物とジアミンを反応させることにより製造される。
特に、特公昭43−1876号公報等には、フッ素原子
をヘキサプロピリデン基中に有する酸二無水物を用いた
ポリイミドが開示されている。このようなポリイミド
は、吸収率が低下し、耐湿性が向上する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公昭43−
1876号公報に示されるようなフッ素原子を含むポリ
イミドは、有機溶媒への溶解性が高く、耐溶剤性が悪い
欠点がある。本発明は、このような欠点を解決し、フッ
素を含有していても耐溶剤性の良好なポリイミド系樹脂
の製造法を提供するものである。
【0004】本発明におけるポリイミド系樹脂の製造法
は、カルボン酸無水物の総量(100モル%)に対し
て、テトラカルボン酸二無水物65〜97モル%及びヘ
キサカルボン酸三無水物35〜3モル%を含むカルボン
酸無水物ジアミンの総量(100モル%)に対し
て、少なくとも一つのアミノ基に対してオルト位に少な
くとも一つの置換基を有する芳香族ジアミン(以下、
「特定芳香族ジアミン」という)を0.5〜100モル
%含むジアミンを反応させるにあたって、上記テトラ
カルボン酸二無水物、ヘキサカルボン酸三無水物又はジ
アミン少なくとも一部にフッ素含有化合物を用い、か
つ、その使用量は製造される樹脂中のフッ素含量が10
重量%未満とならない量とすることを特徴とする。
【0005】本発明で使用できる、フッ素原子を含む酸
二無水物としては、2,2−ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2
−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロ
パン二無水物、1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフ
ルオロプロピル)ベンゼンビストリメリット酸二無水
物、1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロプロ
ピル)ベンゼンビストリメリット酸二無水物などのパー
フルオロイソプロピル基を有する酸二無水物、(トリフ
ルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ビス(トリフ
ルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、5,5’−ビ
ス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,5,5’
−テトラキス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、5,5’
−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−
ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、5,
5’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス
{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ベ
ンゼン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカル
ボキシフェノキシ}ビフェニル二無水物、ビス{(トリ
フルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}(トリフル
オロメチル)ベンゼン二無水物、ビス{(トリフルオロ
メチル)ジカルボキシフェノキシ}ビス(トリフルオロ
メチル)ビフェニル二無水物、ビス{(トリフルオロメ
チル)ジカルボキシフェノキシ}ジフェニルエーテル二
無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)(トリフルオ
ロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェ
ノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水
物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス(トリ
フルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキ
シフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル
二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス
(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物などの芳香
環にフッ素化アルキル基が直接結合した酸二無物などが
ある。
【0006】本発明で使用できるフッ素原子を含まない
酸二無水物としては、ピロメリット酸無水物、3,
3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水
物、1,2,5,6,−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7,−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4,−ジカルボ
キシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)スルホン二無水物、3,4,9,1
0−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ナフタレ
ン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフ
タレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、
2,6−ジクロルナフタレン−1,4,5,8−テトラ
カルボン酸二無水物、2,7−ジクロルナフタレン−
1,4,5,8,テトラカルボン酸二無水物、2,3,
6,7−テトラクロルナフタレン−1,4,5,8−テ
トラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,8,
9,10−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、
1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン
二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェ
ニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)スルホン二無水物、ベンゼン−1,2,3,
4−テトラカルボン酸二無水物、3,4,3’,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,
2’,3−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
2,3,3’,4’−ベンゾンフェノンテトラカルボン
酸二無水物、ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボ
ン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカ
ルボン酸二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水
物、デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカ
ルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,
5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6
−テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,
2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−
2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、1,2,
3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロー
(2,2,2)−オクト(7)−エン−2,3,5,6
−テトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物、3,4,3’,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,
2’,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン二
無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メチル
フェニルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)ジフェニルシラン二無水物、ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン二無水物、1,
4−ビス(3,4−ジカルボキシフェニルジメチルシリ
ル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシ
クロキサン二無水物、p−フェニルビス(トリメリット
酸モノエステル酸無水物)、エチレングリコールビス
(トリメリット酸無水物)、プロパンジオールビス(ト
リメリット酸無水物)、ブタンジオールビス(トリメリ
ット酸無水物)、ペンタンジオールビス(トリメリット
酸無水物)、ヘキサンジオールビス(トリメリット酸無
水物)、オクタンジオールビス(トリメリット酸無水
物)、デカンジオールビス(トリメリット酸無水物)、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジ
フェニルスルフイド二無水物などがある。
【0007】前記酸三無水物は、アミノ基を3個もつ化
合物(例えば、3,3’,5−トリアミノベンゾフェノ
ン等)、水酸基を3個もつ化合物と無水トリメリット酸
クロライドをアミド結合又はエステル結合を形成するよ
うに反応させて得ることができ、また、上記のアミノ基
又は水酸基を3個もつ化合物と3,4−ジメチル安息香
酸クロライド等の互いにオルト位関係のメチル基2個と
−CO−Cl基1個を置換基として有するベンゼン(ジ
メチル安息香酸クロライド)をアミド結合又はエステル
結合を形成するように反応させたのち、メチル基を酸化
してカルボキシル基としたのち、脱水して得ることがで
きる。1,3,5−トリクロロベンゼンとジメチルクロ
ロベンゼンをカップリング反応させた後、メチル基を酸
化し、さらに脱水することによって製造することができ
る。さらに、水酸基を3個もつ化合物と1,2−ジメチ
ル−4−クロロベンゼン等のジメチルクロロベンゼンを
エーテル結合を形成するように反応させた後、メチル基
を酸化してカルボキシル基とした後脱水して製造するこ
とができる。このようにして得られる酸三無水物は、例
えば、化1
【化1】 (ただし、化1中、Rは三価の有機基を示す)で表わす
ことができる。
【0008】本発明における酸三無水物は、その製造の
容易なことから、分子内に水酸基を3個もつ化合物と、
無水トリメリット酸クロライドを、3級アミンの存在
下、有機溶媒中で反応させて得るのが好ましい。分子内
に水酸基を3個もつ化合物としては、グリセリン、トリ
メチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,
6−ヘキサントリオール、2,4−ジヒドロキシ−3−
ヒドロキシメチルペンタン、2,6−ビス(ヒドロキシ
メチル)ブタン−3−オール、3−メチルペンタン−
1,3,5−トリオール、1,3,5−トリヒドロキシ
ベンゼン、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、1,
2,4−トリヒドロキシベンゼン、2,4,5−トリヒ
ドロキシブチルフェノン、2,3,4−トリヒドロキシ
ベンズアルデヒド、α,α’,α”−(4−ヒドロキシ
フェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、
2,6−ビス〔(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)メチル〕−4−メチルフェノール、2,3,4−ト
リヒドロキシアセトフェノンなどがある。分子内に水酸
基を3個もつ化合物1モルに対して無水トリメリット酸
クロライドが3モルになるような割合で用いるのが好ま
しい。有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチ
ルエーテル、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼ
ン、ジクロロメタンなどがあり、2種類以上を混合して
用いても良い。上記有機溶媒はモレキュラーシーブスど
で乾燥したものを用いた方が良い。3級アミンとして
は、ピリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミンな
どがあり、2種類以上を混合して用いても良い。3級ア
ミンの使用量としては無水トリメリット酸クロライドに
対して、1〜2倍当量用いることが好ましい。反応温
度,反応時間については、特に限定されないが、好まし
くは、50℃以下、3時間以内であり、この範囲外にな
ると、オリゴマ状物質が生成し、収率が低下することが
ある。
【0009】このようにして得られるヘキサカルボン
三無水物は、化2
【化2】 (化2中、R 1 は分子内に水酸基を3個もつ化合物から
水酸基を除いた三価の有機基を示す)で表わされる。
【0010】前記酸三無水物の具体例としては、トリメ
リット酸トリグリセライド三無水物、1,1,1−トリ
ス(トリメリット酸メチル)プロパン三無水物、1,
1,1−トリス(トリメリット酸メチル)エタン三無水
物等がある。
【0011】前記酸三無水物は、酸無水物の総量に対し
て、3〜35モル%使用され、特に7〜30モル%用い
るのが好ましい。3モル%より少ないと架橋の効果が少
なく、35モル%より多いとポリイミド合成時にゲル化
がおこり、均一なワニスができない。また上記範囲であ
れば、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0012】本発明で使用できるフッ素を含むジアミン
としては、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン、2,2−ビス{4−(2−アミノフ
ェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2
−ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキ
サフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,
2−ビス(3−カルバモイル−4−アミノフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(3−カル
バモイル−4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2−ビス(3−スルファモイル−
4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2
−ビス{4−(3−スルファモイル−4−アミノフェノ
キシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビ
ス(3−カルボキシ−4−アミノフェニル)ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス{4−(3−カルボキシ−
4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロ
パン、1,3−ビス〔2−{4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル}ヘキサフルオロイソプロピル〕ベンゼン
などのパーフルオロイソプロピル残基を有するジアミン
を挙げることができ、p−ビス(3−カルボキシ−4−
アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、4,4’
−ビス(3−カルボキシ−4−アミノフェノキシ)オク
タフルオロビフェニル、4,4’−ジアミノオクタフル
オロビフェニル、1,2−ビス(3−カルボキシ−4−
アミノフェニル)テトラフルオロエタン、1,3−ビス
(3−カルボキシ−4−アミノフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、1,5−ビス(3カルボキシ−4−アミノ
フェニル)デカフルオロペンタン、ジアミノベンゾトリ
フルオライド、ビス(トリフルオロメチル)フェニレン
ジアミン、ジアミノテトラ(トリフルオロメチル)ベン
ゼン、ジアミノ(ペンタフルオロエチル)ベンゼン、
2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、
2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、ビス(アミノフェノキシ)
ジ(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(アミノフェ
ノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン、
ビス〔(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ〕ベン
ゼン、ビス〔(トリフルオロメチル)アミノフェノキ
シ〕ビフェニル、ビス{〔(トリフルオロメチル)アミ
ノフェノキシ〕フェニル}ヘキサフルオロプロパンなど
もあり、さらに下記化3で示されるようなジアミンも使
用できる。
【化3】 ただし、化3中、Rfは、−Cn2n-1(ここでnは6
〜12の整数を示す)を示し、これは二重結合を1個含
み、適宜分岐していてもよく、ベンゼン環の水素は、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、フッ素、塩素、臭素
等の置換基で適宜置換されていてもよい。
【0013】化3で表わされる含フッ素芳香族ジアミン
化合物としては、1,3−ジアミノ−5−(パーフルオ
ロノネニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−
メチル−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼ
ン、1,3−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフル
オロノネニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−
2,4,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−クロロ−
5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,3
−ジアミノ−4−ブロモ−5−(パーフルオロノネニル
オキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−(パーフル
オロノネニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4
−メチル−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼ
ン、1,2−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パーフル
オロノネニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−
3,4,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−クロロ−
5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,2
−ジアミノ−4−ブロモ−5−(パーフルオロノネニル
オキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−3−(パーフル
オロノネニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2
−メチル−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼ
ン、1,4−ジアミノ−2−メトキシ−5−(パーフル
オロノネニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−
2,3,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−クロロ−
5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼン、1,4
−ジアミノ−2−ブロモ−5−(パーフルオロノネニル
オキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−5−(パーフル
オロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−
4−メチル−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベ
ンゼン、1,3−ジアミノ−4−メトキシ−5−(パー
フルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミ
ノ−2,4,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロヘ
キセニルオキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−ク
ロロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼ
ン、1,3−ジアミノ−4−ブロモ−5−(パーフルオ
ロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4
−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2
−ジアミノ−4−メチル−5−(パーフルオロヘキセニ
ルオキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−メトキシ
−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、
1,2−ジアミノ−3,4,6−トリフルオロ−5−
(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−
ジアミノ−4−クロロ−5−(パーフルオロヘキセニル
オキシ)ベンゼン、1,2−ジアミノ−4−ブロモ−5
−(パーフルオロヘキセルオキシ)ベンゼン、1,4−
ジアミノ−3−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベン
ゼン、1,4−ジアミノ−2−メチル−5−(パーフル
オロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−
2−メトキシ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)
ベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,6−トリフルオ
ロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、
1,4−ジアミノ−2−クロロ−5−(パーフルオロヘ
キセニルオキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−ブ
ロモ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン
等がある。
【0014】なお、パーフルオロノネニル基とは、−C
917基であり、パーフルオロヘキセニル基とは−C6
11基であり、以下も同様である。上記に例示した化合物
において、パーフルオロノネニル基又はパーフルオロヘ
キセニル基の代わりに、−C1019基、−C1223基等
を有する化合物も同様に例示することができる。
【0015】前記化3で表わされる含フッ素芳香族ジア
ミンは、下記化4で表わされる含フッ素芳香族ジウレタ
ン化合物をウレタン型保護基の脱保護反応に供すること
により製造することができる。
【化4】 ただし、化4中、Rfは、化3に同じであり、R1及び
2はそれぞれ独立に置換されていてもよいアルキル基
又は置換されていてもよいアリール基を示し、芳香環の
水素は、低級アルキル基、低級アルコキシ基、フッ素、
塩素、臭素等の置換基で適宜、置換されていてもよく、
2個のウレタン基はそれぞれ芳香環にエーテル結合に対
してオルト位、メタ位又はパラ位に結合している。
【0016】ここで、ウレタン型保護基とは、具体的に
は化4中の−COOR1及び−COOR2を意味する。
【0017】上記脱保護反応は例えば次のような方法で
行うことができる。前記含フッ素芳香族ジウレタン化合
物を酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、ベンゼン、キシレン、アセトン、テトラヒド
ロフラン等の有機溶剤に溶解した溶液にパラジウム炭素
等の触媒の存在下、水素ガスを0〜100℃(特に好ま
しくは室温付近)で通す方法(水素ガスを通す時間は適
宜決定すればよいが、通常1〜10時間で充分であ
る)、前記含フッ素芳香族ジウレタン化合物を上記した
ような有機溶剤に溶解し、HF,HBr,HCl,H2
SO4等の水素酸を加え、反応させる方法(水素酸は、
含フッ素芳香族ジウレタン化合物に対して当量以上で反
応させるのが好ましく、HFを使用するときは、室温以
下、特に0℃以下で反応させるのが好ましく、その他の
水素酸では0〜100℃、特に室温付近で反応させるの
が好ましい。さらに、反応時間は適宜決定されるが、通
常、HFを使用する場合、0.1〜1時間、その他の水
素酸を使用する場合1〜10時間で充分である)、前記
含フッ素芳香族ジウレタン化合物を炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等の塩基性化合物及び水の存在下に反応させる方法
(水は含フッ素芳香族ジウレタン化合物に対して当量以
上使用するのが好ましく、反応は、上記したような有機
溶剤の他に、水、メタノール、エタノール等のアルコー
ル、クレゾール等を溶媒として用いて行なってもよい)
などがある。このようにして得られる化3で表わされる
芳香族ジアミン化合物は、アルコールからの再結晶など
により精製することができる。
【0018】化4で表わされる含フッ素芳香族ジウレタ
ン化合物としては1,3−ビス(N−(メチルオキシカ
ルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(エチルオキシカル
ボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(プロピルオキシカ
ルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(i−プロピルオキ
シカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニル
オキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(ブチルオキシ
カルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニルオ
キシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(i−ブチルオキ
シカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニル
オキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(t−ブチルオ
キシカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(ペンチルオ
キシカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(ヘキシルオ
キシカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(ヘプチルオ
キシカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(オクチルオ
キシカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(ベンジルオ
キシカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(フェニルオ
キシカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(メチルオキ
シカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロノネニル
オキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(エチルオキシ
カルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロノネニルオ
キシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(プロピルオキシ
カルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロノネニルオ
キシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(i−プロピルオ
キシカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(ブチルオキ
シカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロノネニル
オキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(i−ブチルオ
キシカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(t−ブチル
オキシカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(ペンチル
オキシカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(ヘキシル
オキシカルボニル)アミノ)−4−パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(ヘプチルオ
キシカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(オクチルオ
キシカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(ベンジルオ
キシカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(フェニルオ
キシカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(メチルオキ
シカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネニル
オキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(エチルオキシ
カルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネニルオ
キシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(プロピルオキシ
カルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネニルオ
キシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(i−プロピルオ
キシカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(ブチルオキ
シカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネニル
オキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(i−ブチルオ
キシカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(t−ブチル
オキシカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(ペンチル
オキシカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(ヘキシル
オキシカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(ヘプチル
オキシカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(オクチル
オキシカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(ベンジル
オキシカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(フェニル
オキシカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(メチルオ
キシカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロヘキセ
ニルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(エチルオ
キシカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロヘキセ
ニルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(プロピル
オキシカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオロヘキ
セニルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−(i−プ
ロピルオキシカルボニル)アミノ)−5−(パーフルオ
ロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−
(ブチルオキシカルボニル)アミノ)−5−(パーフル
オロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(N−
(i−ブチルオキシカルボニル)アミノ)−5−(パー
フルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(N−(t−ブチルオキシカルボニル)アミノ)−5−
(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3−
ビス(N−(ペンチルオキシカルボニル)アミノ)−5
−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,3
−ビス(N−(ヘキシルオキシカルボニル)アミノ)−
5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,
3−ビス(N−(ヘプチルオキシカルボニル)アミノ)
−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(N−(オクチルオキシカルボニル)アミ
ノ)−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼ
ン、1,3−ビス(N−(ベンジルオキシカルボニル)
アミノ)−5−(パーフルオロノネニルオキシ)ベンゼ
ン、1,3−ビス(N−(フェニルオキシカルボニル)
アミノ)−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベン
ゼン、1,2−ビス(N−(メチルオキシカルボニル)
アミノ)−4−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベン
ゼン、1,2−ビス(N−(エチルオキシカルボニル)
アミノ)−4−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベン
ゼン、1,2−ビス(N−(プロピルオキシカルボニ
ル)アミノ)−4−(パーフルオロヘキセニルオキシ)
ベンゼン、1,2−ビス(N−(i−プロピルオキシカ
ルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロヘキセニルオ
キシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(ブチルオキシカ
ルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロヘキセニルオ
キシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(i−ブチルオキ
シカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロヘキセニ
ルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(t−ブチル
オキシカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロヘキ
セニルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(ペンチ
ルオキシカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロヘ
キセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(ヘキ
シルオキシカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオロ
ヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−(ヘ
プチルオキシカルボニル)アミノ)−4−(パーフルオ
ロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N−
(オクチルオキシカルボニル)アミノ)−4−(パーフ
ルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(N
−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ)−4−(パー
フルオロヘキセニルオキシ)ヘンゼン、1,2−ビス
(N−(フェニルオキシカルボニル)アミノ)−4−
(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(N−(メチルオキシカルボニル)アミノ)−3−
(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(N−(エチルオキシカルボニル)アミノ)−3−
(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(N−(プロピルオキシカルボニル)アミノ)−3
−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼン、1,4
−ビス(N−(i−プロピルオキシカルボニル)アミ
ノ)−3−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(N−(ブチルオキシカルボニル)ア
ミノ)−3−(パーフルオロヘキセニルオキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(N−(i−ブチルオキシカルボニ
ル)アミノ)−3−(パーフルオロヘキセニルオキシ)
ベンゼン、1,4−ビス(N−(t−ブチルオキシカル
ボニル)アミノ)−3−(パーフルオロヘキセニルオキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(ペンチルオキシカ
ルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロヘキセニルオ
キシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(ヘキシルオキシ
カルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロヘキセニル
オキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(ヘプチルオキ
シカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロヘキセニ
ルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(オクチルオ
キシカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロヘキセ
ニルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(ベンジル
オキシカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(N−(フェニル
オキシカルボニル)アミノ)−3−(パーフルオロヘキ
セニルオキシ)ベンゼン等がある。このように例示され
る化合物において、パーフルオロノネニル基又はパーフ
ルオロヘキセニル基の代わりに、−C1019基,−C12
23基等を有する化合物も同様に例示することができ
る。
【0019】前記化4で表わされる芳香族ジウレタン化
合物は下記化5で表わされる含フッ素芳香族ジカルボン
酸化合物、下記化6で表わされるアジド化合物及び下記
化7で表わされるアルコールを溶媒中又は無溶媒で、塩
基の存在下、反応させることによって製造することがで
きる。
【化5】 ただし、化5中、Rfは、化3に同じであり、芳香環の
水素は、低級アルキル基、低級アルコキシ基、フッ素、
塩素、臭素等の置換基で適宜置換されていてもよく、2
個のカルボキシル基は、それぞれ芳香環にエーテル結合
に対してオルト位、メタ位又はパラ位に結合している。
【化6】 ただし、化6中、R3は低級アルキル基又はアリール基
を表わす。
【化7】R4OHただし、化7中、R4は、置換基を有し
てもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよいア
リール基を表わす。
【0020】化5で表わされるジカルボン酸化合物とし
ては、5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル
酸、4−(パーフルオロノネニルオキシ)フタル酸、2
−(パーフルオロノネニルオキシ)テレフタル酸、4−
メチル−5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタ
ル酸、4−メトキシ−5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)イソフタル酸、2,4,6−トリフルオロ−5−
(パーフルオロネニルオキシ)イソフタル酸、4−クロ
ロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル
酸、4−ブロモ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)
イソフタル酸、4−メチル−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)フタル酸、4−メトキシ−5−(パーフルオ
ロノネニルオキシ)フタル酸、3,4,6−トリフルオ
ロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)フタル酸、4
−クロロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)フタル
酸、4−ブロモ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)
フタル酸、2−メチル−5−(パーフルオロノネニルオ
キシ)テレフタル酸、4−メトキシ−5−(パーフルオ
ロノネニルオキシ)テレフタル酸、2,3,6−トリフ
ルオロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)テレフタ
ル酸、2−クロロ−5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)テレフタル酸、2−ブロモ−5−(パーフルオロノ
ネニルオキシ)テレフタル酸、5−(パーフルオロヘキ
セニルオキシ)イソフタル酸、4−(パーフルオロヘキ
セニルオキシ)フタル酸、2−(パーフルオロヘキセニ
ルオキシ)テレフタル酸、4−メチル−5−(パーフル
オロヘキセニルオキシ)イソフタル酸、4−メトキシ−
5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタル酸、
2,4,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロヘキセ
ニルオキシ)イソフタル酸、4−クロロ−5−(パーフ
ルオロヘキセニルオキシ)イソフタル酸、4−ブロモ−
5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタル酸、
4−メチル−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)フ
タル酸、4−メトキシ−5−(パーフルオロヘキセニル
オキシ)フタル酸、3,4,6−トリフルオロ−5−
(パーフルオロヘキセニルオキシ)フタル酸、4−クロ
ロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)フタル酸、
4−ブロモ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)フ
タル酸、2−メチル−5−(パーフルオロヘキセニルオ
キシ)テレフタル酸、4−メトキシ−5−(パーフルオ
ロヘキセニルオキシ)テレフタル酸、2,3,6−トリ
フルオロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)テレ
フタル酸、2−クロロ−5−(パーフルオロヘキセニル
オキシ)テレフタル酸、2−ブロモ−5−(パーフルオ
ロヘキセニルオキシ)テレフタル酸等がある。このよう
に例示される化合物において、パーフルオロノネニル基
又はパーフルオロヘキセニル基の代わりに、基−C10
19,基−C1223等を有する化合物も同様に例示するこ
とができる。
【0021】前記のパーフルオロノネニルオキシイソフ
タル酸及びパーフルオロヘキセニルオキシイソフタル酸
は、例えば、特開昭60−51146号公報に示される
方法に準じて、ヘキサフルオロプロペンの3量体又は2
量体とヒドロキシイソフタル酸を非プロトン性極性溶媒
中、室温以下で塩基触媒を存在下に反応させて製造する
ことができる。
【0022】パーフルオロノネニル基としては、例え
ば、下記化8の基がある。
【化8】
【0023】パーフルオロヘキセニル基としては、例え
ば、下記化9の基がある。
【化9】
【0024】上記の方法において、ヘキサフルオロプロ
ペンの3量体及び2量体以外のオリゴマー、その他のフ
ルオロアルケンのオリゴマーを用いて、他のジカルボン
酸を作成することも可能である。
【0025】また、前記した化5で表わされるジカルボ
ン酸は、例えば、特開昭50−121243号公報に記
載の方法に準じて、ヒドロキシージカルボキシベンゼン
のジフェニルエステル、ジベンジルエステル等のエステ
ルとフルオロプロペン3量体、テトラフルオロエチレン
5量体等のフルオロアルケンのオリゴマーをプロトン受
容体の存在下、非プロトン性有機溶媒中、室温付近又は
それ以下で塩基触媒の存在下に反応させた後、反応生成
物を単離し、該反応生成物を水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等の塩基性化合物の存在下、加水分解し、さら
に適宜塩酸等の酸で処理することにより製造することが
できる。上記反応生成物及び最終生成物は、適宜、洗
浄、再結晶等の手段で精製される。
【0026】化6で表わされるアジド化合物としては、
ジフェニルホスホリルアジド、ジエチルホスホリルアジ
ド、ジ−p−ニトロフェニルホスホリルアジド、ジモル
ホリルホスホリルアジド等がある。
【0027】化7で表わされるアルコールとしては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、i−プロパノー
ル、ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、ペ
ンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノー
ル、フェノール、ベンジルアルコール等がある。
【0028】化4で表わされる含フッ素芳香族ジウレタ
ン化合物を得る合成反応には、塩入孝之、山田俊一、有
機合成化学協会誌、第31巻第8号666〜674頁
(1973年)に示されているような、新クルチウス反
応を応用することができる。すなわち、化5で表わされ
るジカルボン酸化合物と化6で表わされるアジド化合
物、化7で表わされるアルコールを塩基の存在下で反応
させることにより、目的の含フッ素芳香族ジウレタン化
合物を得ることができる。塩基としては、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、ピリジンなどの三級アミンを
用いることが好ましい。上記反応は、有機溶媒中で行わ
れるか、化7で表わされるアルコールを溶媒兼用で用い
て行われる。該有機溶媒としては、ベンゼン、トルエ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテ
ルなどを用いることが好ましい。これらの溶媒は、互い
に相溶すれば2種類以上を混合して用いてもよい。
【0029】上記反応においては、中間に、化5で表わ
されるジカルボン酸化合物と化6で表わされるアジド化
合物が反応してカルボン酸アジド及びこのカルボン酸ア
ジドが熱転位反応してイソシアネート化合物が生成する
が、これらの中間体を一たん単離して又は単離すること
なく反応を進めることができる。上記反応の条件は使用
する試薬により異なり、特に限定されるものではない
が、次に示す条件が好ましい。
【0030】第1に、化5で表わされるジカルボン酸化
合物、化6で表わされるアジド化合物、前記三級アミン
および化7で表わされるアルコールを一度に反応させ
て、見かけ上一工程で目的の含フッ素芳香族ジウレタン
化合物を得る場合は、反応温度は−80〜250℃が好
ましく、特に、室温乃至150℃が好ましい。上記アジ
ド化合物、上記三級アミン及び上記アルコールをそれぞ
れ、上記ジカルボン酸化合物に対して0.5〜5.0モ
ル当量、0.5〜3.0モル当量及び0.5モル当量乃
至大過剰用いるのが好ましい。
【0031】第二に、上記カルボン酸アジドを一たん単
離する場合、先ず、上記ジカルボン酸化合物と上記アジ
ド化合物を上記三級アミンの存在下に反応させて、得ら
れるカルボン酸アジドを単離する。このとき、反応温度
は−80〜100℃が好ましく、上記アジド化合物及び
上記三級アミンはそれぞれ上記ジカルボン酸化合物に対
して、0.5〜5.0モル当量及び0.5〜3.0モル
当量用いるのが好ましい。次いで、単離されたカルボン
酸アジドをそれに対して0.5モル当量乃至大過剰のア
ルコール中で反応させて、目的の含フッ素芳香族ジウレ
タン化合物を得ることができる。このときの反応温度は
−80〜250℃が好ましい。
【0032】第三に、イソシアネート化合物を一たん単
離する場合は、先ず、化5で表わされるジカルボン酸化
合物と化6で表わされるアジド化合物を三級アミンの存
在下に反応させ、得られるイソシアネートを単離する。
このとき、ジカルボン酸化合物に対して上記アジド化合
物0.5〜5.0モル当量および上記三級アミン0.5
〜3.0モル当量用いるのが好ましく、反応温度は−8
0〜250℃が好ましい。次いで、得られたイソシアネ
ートをそれに対して0.5モル当量乃至大過剰のアルコ
ール中で、反応させることにより、含フッ素芳香族ジウ
レタン化合物を得ることができる。このとき、反応温度
は−80〜250℃が好ましい。
【0033】上記第一乃至第三の方法は、収率等を考
え、適宜選択される。このようにして得られる含フッ素
芳香族ジウレタン化合物は、ヘキサン等からの再結晶に
より精製することができる。
【0034】本発明において使用できるフッ素原子を含
まないジアミンとしては、4−(4−アミノフェニル)
−3−アミノ安息香酸、2,2−ビス(4−アミノフェ
ニル)プロパン、2,6−ジアミノピリジン、ビス(4
−アミノフェニル)ジエチルシラン、ビス−(4−アミ
ノフェニル)ジフェニルシラン、ビス−(4−アミノフ
ェニル)エチルホスフィンオキサイド、ビス−(4−ア
ミノフェニル)−N−ブチルアミン、ビス−(4−アミ
ノフェニル)−N−メチルアミン、N−(3−アミノフ
ェニル)−4−アミノベンズアミド、3,3’−ジアミ
ノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,
3’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジアミ
ノジフェニルスルフィド、p−フェニレンジアミン、m
−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、2,4
−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、4,
4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノベンゾフェノ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,
4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニル
エーテル、1,5−ジアミノナフタレン、2,4−ビス
(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス(p−β−
アミノ−t−ブチル−フェニル)エーテル、ビス(p−
β−メチル−γ−アミノ−ペンチル)ベンゼン、ビス−
p−(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミ
ン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、
デカメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、プロ
ピレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、
4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−
ジアミノドデカン、1,2−ビス(3−アミノプロポキ
シ)エタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3
−メトキシ−ヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチ
ルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメ
チルジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,
17−ジアミノアイコサデカン、1,4−ジアミノシク
ロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチル
デカン、1,12−ジアミノオクタデカンなどがあり、
2種類以上を併用しても良い。これらのジアミンのうち
芳香族系ジアミンは耐熱性の点で好ましい。
【0035】前記の特定芳香族ジアミンとしては、前記
に例示したジアミン化合物から該当するものが選択して
使用されるが、特に、下記化10で示されるジアミンが
好ましいものとして使用される。
【化10】 ただし、化10中、R1,R2,R3及びR4はそれぞれ独
立に水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチ
ル基等のアルキル基、フッ素置換アルキル基、メトキシ
基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基又はハロ
ゲン(塩素、臭素、フッ素若しくはヨウ素)を示し、R
1,R2,R3及びR4のうち少なくとも一つは水素以外の
基であり、Xは−CH−、−C(CH32−、−C(C
32−、−O−、−C(=O)−、−SO2−若しく
は−S−又は結合を示す。化10中、R1とR2のうち少
なくとも一方及びR3とR4のうち少なくとも一方が水素
以外の基であるものが特に好ましい。
【0036】化10で示されるジアミンとしては、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン、3,3’ジエトキシ−4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン、3,3’−ジフルオロ−4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ
−4,4’ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジブ
ロモ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’
−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3’−ジイソプロピル−
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジ
メトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルエーテル、3,3’−ジクロロ−4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジブロモ−
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジ
(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノ
ジフェニルスルホン、3,3’−ジメトキシ−4,4’
−ジアミノジフエニルスルホン、3,3’−ジエトキシ
−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−
ジフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルス
ルホン、3,3’−ジブロモ−4,4’−ジアミノジフ
ェニルスルホン、3,3’−ジ(トリフルオロメチル)
−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−
ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、
3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニル
プロパン、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルプロパン、3,3’−ジフルオロ−4,4’
−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジクロロ−
4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジ
ブロモ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,
3’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノ
ジフェニルプロパン、3,3’−ジメチル−4,4’ジ
アミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジメトキシ−
4,4’ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジ
エトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、
3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニル
スルフィド、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルスルフィド、3,3’−ジブトモ−4,4’
−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジ(トリ
フルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルスル
フィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフ
ェニルヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジメトキシ
−4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェ
ニルヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジフルオロ−
4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニ
ルヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジブロモ−4,
4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、
3,3’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジア
ミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジ
メチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’
−ジメトキシ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、
3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノベンゾフェ
ノン、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノベン
ゾフェノン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ
ベンゾフェノン、3,3’−ジブロモ−4,4’−ジア
ミノベンゾフェノン、3,3’−ジ(トリフルオロメチ
ル)−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−
ジメチルベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチ
ル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,
5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジ
フェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメトキシ
−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,
5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、3,3’,5,5’−テトラフルオロ−
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,
5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−
ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テト
ラ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,
5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,
5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル、3,3’,5,5’−テトラフルオロ−4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,
5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’
−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−
テトラ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル
−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,
5,5’−テトラメトキシ−4,4’−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラエトキシ−
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,
5,5’−テトラフルオロ−4,4’−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラクロロ−
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,
5,5’−テトラブロモ−4,4’−ジアミノジフェニ
ルスルホン、3,3’,5,5’−テトラ(トリフルオ
ロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミ
ノジフェニルプロパン、3,3’,5,5’−テトラメ
トキシ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,
3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルプロパン、3,3’,5,5’−テトラフル
オロ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,
3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジ
フェニルプロパン、3,3’,5,5’−テトラブロモ
−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’,
5,5’−テトラ(トリフルオロメチル)−4,4’−
ジアミノジフェニルプロパン、3,3’,5,5’−テ
トラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,4’−
ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−
テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、3,3’,5,5’−テトラフルオロ−4,4’
−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’
−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−
ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−
テトラ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジ
フェニルスルフィド、3,3’,5,5’−テトラメチ
ル−4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロ
パン、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,4’
−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3,
3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルヘキサフルオロプロパン、3,3’,5,
5’−テトラフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニル
ヘキサフルオロプロパン、3,3’,5,5’−テトラ
クロロ−4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロ
プロパン、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,
4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、
3,3’,5,5’−テトラ(トリフルオロメチル)−
4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジ
アミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラメ
トキシ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,
3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノ
ベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラフルオロ
−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,
5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−ジ
アミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラ
(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノベンゾフ
ェノン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジイ
ソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン、3,3’−ジイソプロピル−5,
5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジ
イソプロピル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3’−ジイソプロピル−
5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルプ
ロパン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジエチ
ル−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’
−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジ
アミノジフェニルスルホン、3,3’−ジイソプロピル
−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニル
スルホン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベン
ジジン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ビス
(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,3’,5,5’−テトラキス(トリフ
ルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’
−ジアミノベンゾフェノンなどがあり、2種類以上併用
しても良い。
【0037】前記の特定芳香族ジアミンの使用量として
はジアミン全量に対して0.5〜100モル%使用され
る。0.5モル%未満であるとポリイミド合成時にゲル
化がおこり、均一なワニスができない。
【0038】フッ素原子を含む酸無水物又はフッ素原子
を含むジアミンは少なくとも一方が使用され、酸無水物
の少なくとも一部としてフッ素原子を含む酸無水物及び
ジアミンの少なくとも一部としてフッ素原子を含むジア
ミンを使用してもよい。これにより、得られるポリイミ
ド系樹脂はその吸水率が小さくなる。フッ素原子を含む
酸無水物又はフッ素原子を含むジアミンは、得られるポ
リイミド系樹脂中に、フッ素原子が総計で10重量%以
上含まれるように使用されるのが好ましく、特に15重
量%以上含まれるように使用されるのが好ましい。
【0039】本発明においてポリイミド系樹脂は酸無水
物成分とジアミン成分を適当な温度で反応させることに
より製造することができる。この反応に際し、適当な条
件を選定することにより、イミド化の度合を適宜調整す
ることができる。例えば、100℃以上特に120℃以
上で、必要に応じ、トリブチルアミン、トリエチルアミ
ン、亜リン酸トリフェニル等の触媒の存在下に反応させ
ることにより、ほとんど完全にイミド化したポリイミド
樹脂を製造することができ、(触媒は、反応成分の総量
に対して0〜15重量%使用するのが好ましく、特に
0.01〜15重量%使用するのが好ましい)、80℃
以下、特に50℃以下で反応させるとそのポリイミド樹
脂の前駆体であってほとんどイミド化されていない、ポ
リアミド酸を製造することができる。さらにイミド化が
部分的に進行したポリイミド樹脂前駆体を製造すること
もできる。
【0040】また、上記、ポリアミド酸又は、イミド化
が部分的に進行したポリイミドの前駆体をさらに100
℃以上、特に120℃以上で必要に応じ無水酢酸、無水
プロピオン酸、無水安息香酸等の酸無水物、ジシクロヘ
キシルカルボジイミド等のカルボジイミド等の閉環剤、
さらに必要に応じてピリジン、イソキノリン、トリメチ
ルアミン、アミノピリジン、イミダゾール等の閉環触媒
を添加して、化学閉環(イミド化)させ(閉環剤及び閉
環触媒は、それぞれ酸無水物1モルに対して1〜8モル
の範囲内で使用するのが好ましい)、イミド化がほとん
ど完結したポリイミド樹脂を製造することができる。こ
れらの反応は、有機溶媒の存在下で行うことが好まし
い。
【0041】上記において使用できる有機溶媒として
は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、フェノー
ル、m−クレゾール、クロルベンゼンなどの有機極性溶
媒があり、互いに相溶すれば、2種類以上を混合して用
いても良い。また、これらの有機極性溶媒とともに、ト
ルエン、キシレン、セロソルブアセテート、メチルセロ
ソルブなどの汎用溶媒をポリイミド樹脂又はその前駆体
の溶解性を低下させない範囲で併用することができる。
さらに、前記の特定芳香族ジアミンがジアミン全量に対
して0.5〜50モル%の場合には、特に0.5〜40
モル%の場合には、ポリイミド系樹脂の製造は、酸二無
水物と前記の特定芳香族ジアミンを反応させ、その後、
前記の特定芳香族ジアミン以外のジアミンを添加して反
応させ、さらにこの後、一般式(I)で示される酸三無
水物を反応させるのが好ましい。他のジアミンをジアミ
ン全量に対して99.5〜50モル%使用するときは、
反応中のゲル化防止に細心の注意を払わなければならな
いが、上記方法によればゲル化の心配なく容易に反応さ
せることができる。
【0042】本発明により、得られるポリイミド系樹脂
は、有機溶剤に溶解させたワニス状、又は、粉末状で使
用することができる。特に、ポリアミド酸及び、イミド
化の度合が低いポリイミドの前駆体は、有機溶剤に可溶
であり、ワニス状で使用することができるが、イミド化
がほとんど完結したポリイミド樹脂は、有機溶剤に可溶
のものと、難溶のものがあり、後者は粉末状で使用され
るのが好ましい。また、イミド化反応に伴う縮合水の発
生によるボイドを防止するためには、イミド化がほとん
ど完結したポリイミド樹脂にして使用するのが好まし
い。
【0043】ポリイミド系樹脂のワニスはガラス、シリ
コンウエハなどの基板表面にスピンコート、スプレ、は
け塗りなど通常用いられる方法で塗布した後、加熱する
ことにより、ポリイミド樹脂皮膜にできる。この場合、
ポリイミド前駆体を用いたときは、加熱処理の際イミド
化させる。
【0044】上記のポリイミド樹脂皮膜は、ヒドラジ
ン、水酸化テトラメチルアンモニウムというような通常
ポリイミド樹脂に用いられるエッチング液によって容易
にスルーホールなどの加工ができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明の範囲はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。
【0046】実施例1 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン3.00g(9.0mmol)、乾燥したN,
N−ジメチルアセトアミド16gを入れかくはんする。
2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパンが溶解したら、フラスコを氷浴で冷却し窒素を流
しながら、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン二無水物4.00g(9.
0mmol)を徐々に加え、氷浴中で約3時間反応させ
る。その後、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,
4’−ジアミノジフェニルメタン0.254g(1mm
ol)を加え、次いで1,1,1−トリス(トリメリッ
ト酸メチル)エタン三無水物0.430g(0.67m
mol)を加え、約2時間反応させて、ポリイミド樹脂
前駆体を得た。
【0047】実施例2 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に、下記化11の1,3−ジアミノ−5−(パーフルオ
ロノネルニルオキシ)ベンゼン4.43g(8.0mm
ol)、N−メチル−2−ピロリドン16gを入れかく
はんする。1,3−ジアミノ−5−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼンが溶解したら、室温で窒素を流し
ながら、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物2.58g(8.0mmol)を徐々
に加え、約2時間室温で反応させる。その後、室温で
3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン0.62g(0.2mmol)を加
えさらに、1,1,1−トリス(トリメリット酸メチ
ル)プロパン三無水物0.072g(0.133mmo
l)を加えて、室温で約1時間反応を続けポリイミド樹
脂前駆体を得た。
【化11】
【0048】実施例3 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル1.9g
(9.5mmol),3,3’,5,5’−テトライソ
プロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン0.1
8g(0.5mmol)N,N−ジメチルアセトアミド
15gを入れかくはんする。4,4’−ジアミノジフェ
ニルエーテルが溶解したらフラスコを氷浴で冷却し、窒
素を流しながら、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物4.22g
(9.5mmol),トリメリット酸トリグリセライド
三無水物0.18g(0.33mmol)の混合物を徐
々に添加し、氷浴で5時間反応させポリイミド樹脂前駆
体を得た。
【0049】実施例4 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン4.59g(7.5mmol),
N,N−ジメチルアセトアミド18gを入れかくはんす
る。2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)ヘ
キサフルオロプロパンが溶解したら、室温で、2,2−
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン二無水物3.33g(7.5mmol)を徐々
に加え、約1時間反応させる。その後、3,3’,5,
5’−テトラメチル、4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン0.64g(0.25mmol)、次いで1,1,
1−トリス(トリメリット酸メチル)エタン三無水物
0.73g(0.17mmol)を加え、室温で3時間
反応させ、ポリイミド樹脂前駆体を得た。
【0050】比較例1 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン3.34g(10.0mmol),N,N−
ジメチルアセトアミド16gを入れかくはんする。2,
2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ンが溶解したら、氷浴中でフラスコを冷却しながら、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン二無水物4.44g(10.0mmo
l)を徐々に加え、氷浴中で5時間反応させポリイミド
樹脂前駆体を得た。
【0051】比較例2 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル2.00g
(10.0mmol),N,N−ジメチルアセトアミド
12gを入れかくはんする。4,4’−ジアミノジフェ
ニルエーテルが溶解したら、氷浴中で冷却しながら、
3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物3.22g(1.0mmol)を徐々に加え、
氷浴中で5時間反応させてポリイミド樹脂前駆体を得
た。
【0052】前記、実施例1〜6及び比較例1〜2で得
られたポリイミド樹脂前駆体をガラス基板上にスピンコ
ートにより塗布し、150℃、200℃、250℃及び
300℃でそれぞれ30分間ずつ順次加熱することによ
りポリイミド樹脂皮膜を得た。得られたポリイミド樹脂
皮膜を用いて耐溶剤性、ガラス転移温度、及び引張弾性
率を測定した。これらの測定結果及び得られたポリイミ
ド中のフッ素原子含有率を表1に示す。
【0053】測定条件は、以下に示すとおりである。
1)耐溶剤性 ポリイミド樹脂皮膜を、各種溶剤中に室温で10分間浸
漬し、外観を目視で証価した。表1中、○は「異常な
し」を意味する。2)ガラス転移温度 パーキンエルマ社製DSC−7型を用い、昇温速度10
℃/min試料量約10mgで測定した。3)吸水率ポ
リイミドフィルムを室温で24時間水に浸漬し、その前
後の重量変化より求めた。
【0054】
【表1】
【0055】前記化11の1,3−ジアミノ−5−(パ
ーフルオロノネニルオキシ)ベンゼンは以下に示す一連
の合成例によって製造される。
【0056】合成例1 前記化6のパーフルオロノネニル基を有する5−(パー
フルオロノネニルオキシ)イソフタル酸0.61g
(1.0mmol)、ジフェニルホスホリルアジド0.
66g(2.4mmol)、トリエチルアミン0.24
g(2.4mmol)をt−ブタノール10mL中、還
流温度で20時間反応させた。反応終了後、t−ブタノ
ールを留去し、ここにエーテルを加えて、希塩酸、炭酸
水素ナトリウム水溶液で洗浄した。エーテルを留去し、
ヘキサンから再結晶して目的物である1,3−ビス−N
−(t−ブチルオキシカルボニル)アミノ)−5−パー
フルオロノネニルオキシベンゼンを収率86%で得た。
【0057】この化合物の物性及び元素分析値を次に示
す。 (1)融点 69−71℃ (2)1H−NMRスペクトル(溶媒アセトン−d6,T
MS標準);8.72ppm(2H,NH,s),7.
61ppm(1H,Aromatic,t)7.09ppm(2
H,Aromatic,s),1.49ppm(9H,t−B
u,t) (3)19F−NMRスペクトル(溶媒アセトン−d6
トリフルオロトルエン標準);11.32ppm(3
F,CF3,d),−3.54ppm(6F,CF3
s),−4.82ppm(6F,CF3,d),−9
9.70ppm(1F,CF,quart.),−101.
49ppm(1F,CF,quint.), (4)IR吸収スペクトル;3336cm-1(N−H,
ウレタン),1710cm-1(C=O,ウレタン)、1
548cm-1(N−H,ウレタン)、1244cm
-1(C−F) (5)分素分析値(%);表2のとおり。
【表2】
【0058】以上から、目的物の生成を確認した。これ
の構造式は化12のとおりである。
【化12】
【0059】合成例2 化12の1,3−ビス(N−(t−ブチルオキシカルボ
ニル)アミノ)−5−(パーフルオロノネニルオキシ)
ベンゼン0.200g(0.265mmol)に3N塩
酸/酢酸エチル5.3mLを加え、室温で4時間かくは
んした。ここに、水酸化ナトリウム水溶液を塩基性にな
るまで加えた後、油層をエーテルで抽出した。エーテル
を留去し、エーテル/ヘキサンでカラム分離を行い、目
的物である1,3−ジアミノ−5−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼンを収率73%で得た。
【0060】得られた1,3−ジアミノ−5−(パーフ
ルオロノネニルオキシ)ベンゼンの分析データを次に示
す。これらの結果から、この化合物が前記化11の構造
式を有することを確認した。 (1)融点 105.5−106.9℃ (2)1H−NMRスペクトル(溶媒アセトン−d6,T
MS標準); 5.87ppm(1H,Aromatic,t) 5.63ppm(2H,Aromatic,t) 4.75ppm(4H,NH2,s) (3)19F−NMRスペマクトル(溶媒アセトン−
6,トリフルオロトルエン 標準); 11.03ppm(3F,CF3,d) −3.68ppm(6F,CF3,s) −4.98ppm(6F,CF4,d) −99.71ppm(1F,CF,quart.) −101.67ppm(1F,CF,quint.) (4)IR吸収スペクトル;3452cm-1,3380
cm-1,1628cm-1(N−H,アミン),1298
cm-1,1238cm-1,1190cm-1(C−F) (5)元素分析値(%);表3のとおり。
【表3】
【0061】請求項1又は2における方法により、低吸
水率であって、しかも、耐溶剤性が優れるポリイミド系
樹脂を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮寺 信生 茨城県つくば市和台48番 日立化成工業 株式会社 筑波開発研究所内 (72)発明者 宮寺 康夫 茨城県つくば市和台48番 日立化成工業 株式会社 筑波開発研究所内 (56)参考文献 特開 平2−138341(JP,A) 特開 平3−59034(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボン酸無水物の総量(100モル%)
    に対して、テトラカルボン酸二無水物65〜97モル%
    及び化2 【化2】 (化2中、R1は分子内に水酸基を3個もつ化合物から
    水酸基を除いた三価の有機基を示す)で表されるヘキサ
    カルボン酸三無水物35〜3モル%を含むカルボン酸無
    水物、並びに、ジアミンの総量(100モル%)に対し
    て、少なくとも一つのアミノ基に対してオルト位に少な
    くとも一つの置換基を有する芳香族ジアミンを0.5〜
    100モル%含むジアミンを反応させるにあたって、上
    記テトラカルボン酸二無水物、ヘキサカルボン酸三無水
    物又はジアミン少なくとも一部にフッ素含有化合物を
    用い、かつ、その使用量は製造される樹脂中のフッ素含
    量が10重量%未満とならない量とすることを特徴とす
    るポリイミド系樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】フッ素含有化合物が、2,2−ビス(2,
    3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二
    無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
    ル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス
    〔4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕
    ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,4−ビス(2−
    ヒドロキシヘキサフルオロプロピル)ベンゼンビストリ
    メリット酸二無水物、1,3−ビス(2−ヒドロキシヘ
    キサフルオロプロピル)ベンゼンビストリメリット酸二
    無水物、(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水
    物、ビス(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水
    物、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−3,
    3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
    物、2,2’,5,5’−テトラキス(トリフルオロメ
    チル)−3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
    酸二無水物、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−
    3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボ
    ン酸二無水物、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)
    −3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン
    酸二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキ
    シフェノキシ}ベンゼン二無水物、ビス{(トリフルオ
    ロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビフェニル二無水
    物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノ
    キシ}(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス
    {(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビ
    ス(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物、ビス
    {(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ジ
    フェニルエーテル二無水物、ビス(ジカルボキシフェノ
    キシ)(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス
    (ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチ
    ル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキ
    シ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水
    物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオ
    ロメチル)ビフェニル二無水物及びビス(ジカルボキシ
    フェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ビフェ
    ニル二無水物からなる群から選ばれるフッ素含有カルボ
    ン酸無水物、又は2,2−ビス(4−アミノフェニル)
    ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(2−ア
    ミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、
    2,2−ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
    ル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(4
    −アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパ
    ン、2,2−ビス(3−カルバモイル−4−アミノフェ
    ニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−
    (3−カルバモイル−4−アミノフェノキシ)フェニ
    ル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−スル
    ファモイル−4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロ
    パン、2,2−ビス{4−(3−スルファモイル−4−
    アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパ
    ン、2,2−ビス(3−カルボキシ−4−アミノフェニ
    ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(3
    −カルボキシ−4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキ
    サフルオロプロパン、及び1,3−ビス〔2−{4−
    (4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロイ
    ソプロピル〕ベンゼン、p−ビス(3−カルボキシ−4
    −アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、4,
    4’−ビス(3−カルボキシ−4−アミノフェノキシ)
    オクタフルオロビフェニル、4,4’−ジアミノオクタ
    フルオロビフェニル、1,2−ビス(3−カルボキシ−
    4−アミノフェニル)テトラフルオロエタン、1,3−
    ビス(3−カルボキシ−4−アミノフェニル)ヘキサフ
    ルオロプロパン、1,5−ビス(3カルボキシ−4−ア
    ミノフェニル)デカフルオロペンタン、ジアミノベンゾ
    トリフルオライド、ビス(トリフルオロメチル)フェニ
    レンジアミン、ジアミノテトラ(トリフルオロメチル)
    ベンゼン、ジアミノ(ペンタフルオロエチル)ベンゼ
    ン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジ
    ン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’
    −ジアミノジフェニルエーテル、ビス(アミノフェノキ
    シ)ジ(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(アミノ
    フェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼ
    ン、ビス〔(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ〕
    ベンゼン、ビス〔(トリフルオロメチル)アミノフェノ
    キシ〕ビフェニル、ビス{〔(トリフルオロメチル)ア
    ミノフェノキシ〕フェニル}ヘキサフルオロプロパン、
    及び化3 【化3】 〔ただし、化3中、Rfは、−Cn2n-1(ここでnは
    6〜12の整数を示す)を示し、これは二重結合を1個
    含み、分岐していてもよく、ベンゼン環の水素は、炭素
    数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、
    フッ素、塩素、臭素で置換されていてもよい。〕からな
    る群から選ばれるフッ素含有ジアミンの少なくとも1種
    を含むものである、請求項1の製造法。
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