JP3044488B2 - 多気筒内燃機関の動弁装置 - Google Patents

多気筒内燃機関の動弁装置

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JP3044488B2
JP3044488B2 JP3057203A JP5720391A JP3044488B2 JP 3044488 B2 JP3044488 B2 JP 3044488B2 JP 3057203 A JP3057203 A JP 3057203A JP 5720391 A JP5720391 A JP 5720391A JP 3044488 B2 JP3044488 B2 JP 3044488B2
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和英 熊谷
鈴木  茂
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B2275/00Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
    • F02B2275/18DOHC [Double overhead camshaft]

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  • Magnetically Actuated Valves (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のシリンダに対応
してシリンダヘッドに配設される機関弁に個別に連動、
連結されるとともに背面を油圧室に臨ませる弁駆動ピス
トンと、前記油圧室に作用する油圧を発生させるべくカ
ムシャフトに設けられたカムに従動するカム従動ピスト
ンと、前記油圧室の油圧解放時期を制御可能な油圧解放
弁とを備える多気筒内燃機関の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カムシャフトのカムにより駆動さ
れるカム従動ピストンにより油圧室に油圧を発生させ、
その油圧室の油圧により弁駆動ピストンを押圧して機関
弁を開閉駆動させるとともに油圧解放弁により油圧室の
油圧解放時期を制御することにより機関弁の作動タイミ
ングを機関の要求に合わせて変化させるようにしたもの
は、たとえば特開昭61−229912号公報等により
公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ものでは、弁駆動ピストン、カム従動ピストンおよび油
圧解放弁等をシリンダヘッドに配設している。このため
多気筒内燃機関における一部のシリンダに対応する部分
で、カム従動ピストン、弁駆動ピストンあるいは油圧解
放弁の作動が不調となった場合には、シリンダブロック
からシリンダヘッドを取外して補修を行なわねばなら
ず、メンテナンス作業が煩雑となる。またシリンダヘッ
ドに全シリンダに対応するカム従動ピストン、弁駆動ピ
ストンおよび油圧解放弁を取付けるようにすると、各シ
リンダにおける機関弁と弁駆動ピストンとの連動、連結
精度を向上するための加工精度を向上する必要があり、
加工工数の増大が免れず、さらに組付精度の向上も図る
必要がある。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、メンテナンス作業の簡易化、加工工数低減お
よび組付けの容易化を図った多気筒内燃機関の動弁装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の特徴によれば、各シリンダに対応し
てシリンダヘッドに結合される支持ブロックに、各シリ
ンダの機関弁に対応する弁駆動ピストン、カム従動ピス
トンおよび油圧解放弁がそれぞれ配設され、支持ブロッ
クは、少なくとも3本のボルトでシリンダヘッドに結合
され、各ボルトを直線で結んだ領域内に弁駆動ピストン
およびカム従動ピストンが配設される
【0006】また本発明の第2の特徴によれば、各シリ
ンダに対応してシリンダヘッドに結合される支持ブロッ
クに、各シリンダの機関弁に対応する弁駆動ピストン、
カム従動ピストンおよび油圧解放弁がそれぞれ配設さ
れ、更に該支持ブロックには、弁駆動ピストンに連動、
連結される機関弁以外の機関弁に連動、連結されるロッ
カアームを支承するロッカシャフトが固定的に配設され
る。
【0007】また本発明の第3の特徴によれば、上記
2の特徴の構成に加えて、ロッカシャフトは、支持ブロ
ックをシリンダヘッドに結合するためのボルトで支持ブ
ロックに固定される。
【0008】また本発明の第4の特徴によれば、上記第
1又は第2の特徴の構成に加えて、支持ブロックとシリ
ンダヘッドとの結合面は、機関弁の開閉作動方向に対し
て直交する方向に設定される。
【0009】また本発明の第5の特徴によれば、上記第
1又は第2の特徴の構成に加えて、支持ブロックとシリ
ンダヘッドとの結合面に軸線が位置するようにしてカム
シャフトが配置され、支持ブロックは該カムシャフトを
跨ぐようにしてシリンダヘッドに結合される。
【0010】
【実施例】図1〜図3には、本発明者が開発した多気筒
内燃機関が記載されている。その多気筒内燃機関のシリ
ンダブロックBC には複数のシリンダCが並設されてお
り、各シリンダCにそれぞれ摺動自在に嵌合されるピス
トンPとシリンダブロックBC の上面に結合されるシリ
ンダヘッドHC との間には燃焼室Rがそれぞれ形成され
る。而して各シリンダCに対応する部分でシリンダヘッ
ドHC には、燃焼室Rの天井面に開口する一対の吸気弁
口4と、両吸気弁口4に共通な吸気ポート7と、燃焼室
Rの天井面に開口する一対の排気弁口8と、両排気弁口
8に共通な排気ポート10とが穿設されるとともに、両
吸気弁口4を個別に開閉可能である一対の機関弁として
の吸気弁VI1と、両排気弁口8を個別に開閉可能である
一対の機関弁としての排気弁VE1とが開閉移動可能に配
設される。しかも各吸気弁VI1とシリンダヘッドHC
の間には各吸気弁VI1を閉弁方向に付勢する弁ばね11
がそれぞれ縮設され、各排気弁VE1とシリンダヘッドH
C との間には各排気弁VE1を閉弁方向に付勢する弁ばね
12がそれぞれ縮設される。またシリンダヘッドHC
は、燃焼室Rの天井面ほぼ中央部に臨む点火プラグ9が
配設される。
【0011】一方、シリンダヘッドHC の上部と、各シ
リンダCの両側でシリンダヘッドHC の上部に結合され
るカムホルダ13とにより、各吸気弁VI1の軸線延長上
に軸線を有して各シリンダCの配列方向に延びるととも
に図示しないクランクシャフトに1/2の減速比で連
動、連結される吸気弁側カムシャフトSI が回転自在に
支承され、シリンダヘッドHC の上部と、各シリンダC
の両側でシリンダヘッドHC の上部に結合されるカムホ
ルダ14とにより、各排気弁VE1の軸線延長上に軸線を
有して各シリンダCの配列方向に延びるとともに図示し
ないクランクシャフトに1/2の減速比で連動、連結さ
れる排気弁側カムシャフトSE が回転自在に支承され
る。
【0012】而して吸気弁側カムシャフトSI と各シリ
ンダCにおける一対の吸気弁VI1との間には油圧駆動ユ
ニットUI がそれぞれ配設され、排気弁側カムシャフト
Eと各シリンダCにおける一対の排気弁VE1との間に
は油圧駆動ユニットUE がそれぞれ配設される。
【0013】図3を併せて参照して、一対の吸気弁VI1
を開閉駆動するための油圧駆動ユニットUI は、各シリ
ンダCに対応してシリンダヘッドHC に結合される支持
ブロック15I に、各シリンダCにおける一対の吸気弁
I1に個別に対応する一対の弁駆動ピストン16、一対
のカム従動ピストン17ならびに一対の油圧解放弁18
がそれぞれ配設されて成るものである。しかも支持ブロ
ック15I は、各シリンダCにおける一対の吸気弁VI1
の軸線すなわち開閉作動方向19I に対して直交する結
合面20I でシリンダヘッドHC に接合され、その結合
面20I に直交する軸線を有する複数のボルト21I
シリンダヘッドHC に螺合して締付けることによりシリ
ンダヘッドHC に結合される。また各シリンダCに対応
する部分で吸気弁側カムシャフトSI には、一対の吸気
弁VI1に個別に対応する一対のカム22I が一体に設け
られる。
【0014】支持ブロック15I には各吸気弁VI1の上
方位置に対応してそれらの吸気弁VI1と同軸である一対
のシリンダ体23が固定され、また有底円筒状に形成さ
れるとともに各カム22I に個別に摺接する一対のリフ
タ24が前記各シリンダ体23と同一軸線上で支持ブロ
ック15I の上部に摺動可能に嵌合される。各シリンダ
体23は、その軸方向中間部に隔壁25を有して基本的
に円筒状に形成されるものであり、各シリンダ体23の
下部には隔壁25との間に油圧室26を形成する弁駆動
ピストン16がそれぞれ摺動自在に嵌合され、各シリン
ダ体23の上部には隔壁25との間に油圧発生室27を
形成するカム従動ピストン17がそれぞれ摺動自在に嵌
合される。
【0015】各弁駆動ピストン16の前端すなわち下端
は対応する吸気弁VI1の後端に当接されるものであり、
したがって各弁駆動ピストン16は、その背面を油圧室
26に臨ませて対応する吸気弁VI1に連動、連結される
ことになる。また各カム従動ピストン17の後端すなわ
ち上端はリフタ24にそれぞれ当接されており、カム2
I の回転作動によりリフタ24を介してカム従動ピス
トン17が軸方向に駆動され、カム従動ピストン17の
前面が臨む油圧発生室27に、吸気弁側カムシャフトS
I の回転に応じた油圧が発生することになる。
【0016】ところで、油圧発生室27および油圧室2
6間は、吸気弁VI1が全閉位置から所定量だけリフトし
た状態から全開状態までの間では連通状態にあり、また
吸気弁VI1が全閉位置から所定量だけリフトするまでは
油圧発生室27から油圧室26への作動油の流通のみを
許容するチェック弁28ならびに油圧室26から油圧発
生室27への作動油の戻り量を制限する絞り機構を介し
て連通することになる。而して吸気弁VI1の全閉状態で
は、油圧駆動ユニットUI は図3で示す状態にあり、こ
の図3の状態からカムシャフトSI の回転に応じてカム
22I によりリフタ24が押下げられる。それによりカ
ム従動ピストン17が下方に押圧駆動され、油圧発生室
27の容積が収縮せしめられ、油圧発生室27内の作動
油はチェック弁28および絞り機構を介して油圧室26
に導入される。したがって油圧室26の油圧が大とな
り、弁駆動ピスン16が下方に押下げられて吸気弁VI1
が弁ばね11のばね力に抗して開弁駆動される。また吸
気弁VI1が全開状態になった後に、カム22I によるリ
フタ24への押圧力が解除されると、吸気弁VI1は弁ば
ね11のばね力により上方すなわち閉弁方向に駆動され
る。この吸気弁VI1の閉弁作動により弁駆動ピストン1
6も上方に押上げられ、油圧室26の作動油は油圧発生
室27に戻されるが、その閉弁作途中で油圧室26およ
び油圧発生室27間にチェック弁28および絞り機構が
介在するようになってからは、油圧室26から油圧発生
室27への作動油の戻り量が制限され、吸気弁VI1の上
方への移動速度すなわち閉弁速度が閉弁作動途中から緩
められ、それにより着座時の衝撃が緩和されることにな
る。
【0017】また支持ブロック15I には、各吸気弁V
I1が完全に閉弁した状態で各吸気弁VI1の上端をそれぞ
れ検出する一対のリフトセンサ29が配設される。
【0018】上記油圧室26および油圧発生室27の油
圧を、吸気弁VI1の開弁作動途中で解放すると、油圧室
26は弁ばね11のばね力に打勝って吸気弁VI1を開弁
し続けるだけの伝達機能を失うことになり、カム22が
リフタ24を下方に押続けるにもかかわらず、吸気弁V
I1は前記油圧解放時から弁ばね11の弾発力により閉弁
作動を開始し、油圧室26の容積は縮小する。
【0019】油圧解放弁18は、上述の油圧室26およ
び油圧発生室27からの油圧の解放時期すなわち吸気弁
I1のリフト量および閉弁時期を制御する電磁弁であ
り、油圧室26に通じて支持ブロック15I に穿設され
た油路31と、両油圧解放弁18に共通にして支持ブロ
ック15I に配設されたアキュムレータ30に連通しな
がら支持ブロック15I に穿設された油路32との間に
介設される。また前記油路31,32間で各油圧解放弁
18を迂回する一対の一方向弁33が支持ブロック15
I に配設されており、この一方向弁33は、前記油路3
2の油圧が油路31の油圧よりも設定圧以上大きくなっ
たときに開弁してアキュムレータ30から油路31すな
わち油圧室26に向けての油の流通のみを許容するもの
である。またシリンダヘッドHC に設けられているオイ
ルバス34あるいはオイルパンから作動油を汲み上げる
オイルポンプ35は、フィルタ36を備える油路37に
接続されており、該油路37は、支持ブロック15I
配設された逆止弁38を介して油路32に接続される。
而して逆止弁38はオイルポンプ35から油路32側に
向けての作動油の流通のみを許容するものである。
【0020】一対の排気弁VE1を開閉駆動するための油
圧駆動ユニットUE は、上記油圧駆動ユニットUI と基
本的に同一の構成を有するものであり、各シリンダCに
対応してシリンダヘッドHC に結合される支持ブロック
15E に、両排気弁VE1に個別に対応する一対の弁駆動
ピストン、一対のカム従動ピストンならびに一対の油圧
解放弁がそれぞれ配設されて成るものであり、支持ブロ
ック15E は、両排気弁VE1の開閉作動方向19E と直
交する結合面20E で該結合面20E と直交する軸線を
有する複数のボルト21E によりシリンダヘッドHC
結合される。しかも各シリンダCに対応する部分で排気
弁側カムシャフトSE には、一対の排気弁VE1に個別に
対応するカム22E が一体に設けられる。
【0021】次に上記内燃機関の動弁装置の作用につい
て説明すると、各シリンダCにおいて、シリンダヘッド
C には、一対の吸気弁VI1に対応する油圧駆動ユニッ
トUI と、一対の排気弁UE とがそれぞれ取付けられて
おり、それらの油圧駆動ユニットUI ,UE は、シリン
ダヘッドHC に結合される支持ブロック15I ,15E
に弁駆動ピストン16、カム従動ピストン17および油
圧解放弁18等が配設されて成るものである。したがっ
て複数のシリンダCのうちの一部に対応する部分で、油
圧駆動ユニットUI ,UE の作動が不調となったときに
は、そのシリンダCに対応する油圧駆動ユニットUI
E のみをシリンダヘッドHC から取外して補修作業を
行なえばよく、メンテナンス作業が容易となる。また各
油圧駆動ユニットUI ,UE がコンパクトに構成される
ことに起因して支持ブロック15I ,15E を鋳造成形
する際の巣などの不良が発生するのを極力回避して鋳造
性向上を図り、油圧室26および油圧発生室27で必要
な高油圧に耐える強度を得ることが可能となるとともに
加工時の段取を容易として加工工数の低減を図ることが
でき、さらにシリンダヘッドHC への組付性も向上する
ことができる。
【0022】ところで、各油圧駆動ユニットUI ,UE
における支持ブロック15I ,15E は、吸気弁VI1
よび排気弁VE1の開閉作動方向19I ,19E と直交す
る結合面20I ,20E でシリンダヘッドHC に結合さ
れるものであり、それらの結合面20I ,20E を基準
面としたときに、両油圧駆動ユニットUI ,UE では基
準面に直角および平行な面の加工のみを行なえばよく、
加工精度が向上して加工性を向上することができる。し
かも支持ブロック15I ,15E は結合面20I ,20
E と直交するボルト21I ,21E によりシリンダヘッ
ドHC に取付けられるので、シリンダヘッドHC への取
付精度向上を図ることができ、荷重方向とボルト2
I ,21E の軸線方向を平行としてボルト21I ,2
E に作用するモーメントを低く抑えることができ、そ
の結果、ボルト21I ,21E の強度をそれ程大きくし
なくてもすみ、ボルト21I ,21E のサイズを比較的
小さくすることが可能となる。
【0023】図4ないし図6は本発明の施例を示すも
ので、図4は縦断側面図、図5は図4の5矢視平面図、
図6は図5の6−6線断面図であり、上記図1〜3のも
に対応する部分には同一の参照符号を付す。
【0024】各シリンダCに対応してシリンダヘッドH
C ′には単一の吸気弁VI2および単一の排気弁VE2がそ
れぞれ配設され、全シリンダCの各吸気弁VI2および各
排気弁VE2に共通にして単一のカムシャフトSが回転自
在に配設される。而してカムシャフトSと各シリンダC
における吸気弁VI2との間には油圧駆動ユニットUがそ
れぞれ介設され、カムシャフトSと各シリンダCにおけ
る排気弁VE2との間にはロッカアーム40がそれぞれ介
設される。
【0025】油圧駆動ユニットUは、シリンダヘッドH
C ′の上部に結合される支持ブロック15に、吸気弁V
I2に対応する弁駆動ピストン16′、カム従動ピストン
17′ならびに油圧解放弁18が配設されて成るもので
ある。しかも支持ブロック15は、各シリンダCにおけ
る吸気弁VI2の軸線に対して直交する結合面20でシリ
ンダヘッドHC ′に結合されるものである。またカムシ
ャフトSは、結合面20に軸線を配置するようにして配
設されるものであり、支持ブロック15は該カムシャフ
トSを跨ぐようにしてシリンダヘッドHC ′に結合され
る。このカムシャフトSには、カム22I ′と、該カム
22I ′の一側に配置されるカム22E′とが各シリン
ダCに対応してそれぞれ設けられる。
【0026】支持ブロック15には、吸気弁VI2と同軸
にして第1シリンダ体41が固定されており、第1シリ
ンダ体41には、吸気弁VI2の上端に当接する弁駆動ピ
ストン16′が摺動自在に嵌合され、該弁駆動ピストン
16′と第1シリンダ体41との間には弁駆動ピストン
16′の背面を臨ませるようにして油圧室26′が形成
される。またカム22I ′の上方で支持ブロック15に
は第2シリンダ体42が固定されるとともに、カム22
I ′に摺接する有底円筒状のリフタ24′が第2シリン
ダ体42と同軸上で摺動自在に嵌合されており、カム従
動ピストン17′は、該リフタ24′に下端を当接させ
るとともに第2シリンダ体41との間に油圧発生室2
7′を画成して第2シリンダ体41に摺動自在に嵌合さ
れる。
【0027】油圧室26′および油圧発生室27′は、
各吸気弁VI2すなわち弁駆動ピストン16′がその全閉
位置から所定量だけ開弁方向に作動したときに連通する
ものであり、しかも弁駆動ピストン16′には、油圧発
生室27′から油圧室26′への作動油の流通のみを許
容するチェック弁28′が設けられ、油圧室26′およ
び油圧発生室27′間には絞り機構が配設される。
【0028】また支持ブロック15には、上述の油圧室
26′および油圧発生室27′からの油圧の解放時期す
なわち吸気弁VI2のリフト量および閉弁時期を制御する
油圧解放弁18と、両油圧解放弁18に共通なアキュム
レータ30と、各油圧解放弁18を迂回する一対の一方
向弁33と、オイルポンプ35に通じる油路37とアク
チュエータ30に通じる油路32との間に介設される逆
止弁38とが配設される。
【0029】また支持ブロック15には、カムシャフト
Sと平行な軸線を有するロッカシャフト43が固定的に
配設されており、このロッカシャフト43で回動自在に
支承されるロッカアーム40の一端がカム22E ′にロ
ーラ45を介して摺接され、ロッカアーム40の他端は
対応する排気弁VE2の上端にタペットねじ44を介して
当接される。したがって各シリンダCにおける排気弁V
E2は、カムシャフトSの回転すなわちカム22E ′の回
転に応じたロッカアーム40の揺動作動により開閉駆動
されることになる。
【0030】しかも、支持ブロック15は、結合面20
と直交する軸線を有して支持ブロック15に挿通される
少なくとも3本のボルト21をシリンダヘッドHC ′に
螺合して締付けることによりシリンダヘッドHC ′に結
合されるものであり、各ボルト21を直線で結んだ領域
A内に位置するようにして、弁駆動ピストン16′およ
びカム従動ピストン17′が支持ブロック15に配設さ
れる。
【0031】またロッカシャフト43は、上記各ボルト
21のうちの1本に対応する位置で、該ボルト21と直
交する軸線を有して支持ブロック15に挿通されるもの
であり、該ロッカシャフト43には、その一直径線に沿
う挿通孔46が設けられる。しかも該挿通孔46に上記
各ボルト21のうちの1本が挿通されることによりロッ
カシャフト43が支持ブロック15に固定されることに
なる。
【0032】この施例によれば、上記図1〜3のもの
と同様に、メンテナンス作業を容易とすることができる
とともに、支持ブロック15の鋳造性向上、加工工数の
低減ならびにシリンダヘッドHC ′への組付性向上を図
ることができ、また支持ブロック15が吸気弁VI2の開
閉作動方向19I と直交する結合面20でシリンダヘッ
ドHC ′に結合されることから加工性の向上を図り、支
持ブロック15をシリンダヘッドHC ′に取付けるため
のボルトのサイズを比較的小さくすることが可能とな
る。
【0033】またカムシャフトSが支持ブロック15の
下方に位置しており、カムシャフトSを極力下方に配置
することで、シリンダヘッドHC ′のコンパクト化が可
能となり、軽量化を図ることが可能となる。しかもカム
シャフト15の支持面と支持ブロック15の結合面20
とを同一平面とすることができて加工工数低減が可能と
なる。
【0034】ところで、支持ブロック15において、弁
駆動ピストン16′に対応する部分には吸気弁VI2の開
弁作動時の油圧作用による反力、ならびに開弁作動途中
で油圧開放弁18を開弁したときに吸気弁VI2が着座し
たときの反力が第1シリンダ体41を介して作用し、カ
ム従動ピストン17′に対応する部分には油圧発生室2
7′での油圧発生に応じた反力が第2シリンダ体42を
介して作用するが、弁駆動ピストン16′およびカム従
動ピストン17′が3本のボルト21を結ぶ領域A内に
配置されることにより、支持ブロック15に作用する荷
重を各ボルト21に均等に分配することが可能となり、
各ボルト21の細径化を図るとともに支持ブロック15
をその余分な剛性を排除して軽量化することができる。
【0035】さらに各シリンダC毎に配設される支持ブ
ロック15に、排気弁VE2を駆動するロッカアーム40
を支承するためのロッカシャフト43をそれぞれ固定す
るようにしたので、各シリンダCに共通なロッカシャフ
トを不要として支持ブロック15以外のスペースでの部
材配置の自由度を向上することができる。しかも各ロッ
カシャフト43はボルト21で固定されるので、余分な
部品を不要として固定構造の簡略化を図ることができ
る。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば、各シリンダに対応してシリンダヘッドに結合される
支持ブロックに、各シリンダの機関弁に対応する弁駆動
ピストン、カム従動ピストンおよび油圧解放弁がそれぞ
れ配設されるので、各シリンダ毎のユニット化を図り、
メインテナンスを容易とするとともに加工性および組付
性の向上を図ることができる。しかも上記支持ブロック
は、少なくとも3本のボルトでシリンダヘッドに結合さ
れ、各ボルトを直線で結んだ領域内に弁駆動ピストンお
よびカム従動ピストンが配設されるので、支持ブロック
にかかる荷重を各ボルトに均等に分配してボルトのサイ
ズを小さくすることが可能となるとともに、支持ブロッ
クの支持を効率的にして支持ブロックの軽量化を図るこ
とが可能となる。
【0037】また本発明の第2の特徴によれば、各シリ
ンダに対応してシリンダヘッドに結合される支持ブロッ
クに、各シリンダの機関弁に対応する弁駆動ピストン、
カム従動ピストンおよび油圧解放弁がそれぞれ配設され
るので、各シリンダ毎のユニット化を図り、メインテナ
ンスを容易とするとともに加工性および組付性の向上を
図ることができる。しかも上記支持ブロックには、弁駆
動ピストンに連動、連結される機関弁以外の機関弁に連
動、連結されるロッカアームを支承するロッカシャフト
が固定的に配設されるので、ロッカシャフトを各支持ブ
ロック毎に配設し、支持ブロックの周囲の部材の配置の
自由度を増大することができる。
【0038】さらに本発明の第3の特徴によれば、ロッ
カシャフトは、支持ブロックをシリンダヘッドに結合す
るためのボルトで支持ブロックに固定されるので、部品
点数の増大を回避しながらロッカシャフトの固定構造を
簡略化することができる。
【0039】さらに本発明の第4の特徴によれば、支持
ブロックとシリンダヘッドとの結合面は、機関弁の開閉
作動方向に対して直交する方向に設定されるので、支持
ブロックの加工精度および取付精度を向上するとともに
支持ブロックをシリンダヘッドに取付けるためのボルト
のサイズを比較的小さくすることが可能となる。
【0040】本発明の第5の特徴によれば、支持ブロッ
クとシリンダヘッドとの結合面に軸線が位置するように
してカムシャフトが配置され、支持ブロックは該カムシ
ャフトを跨ぐようにしてシリンダヘッドに結合されるの
で、シリンダヘッドの小型、軽量化を図るとともに加工
工数の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の要部縦断側面図である。
【図2】図1の2−2線矢視図である。
【図3】図2の3−3線拡大断面図である。
【図4】本発明の施例の縦断側面図であって図5の4
−4線断面図である。
【図5】図4の5矢視平面図である。
【図6】図5の6−6線断面図である。
【符号の説明】
・・・・支持ブロック 1′・・・弁駆動ピストン 1′・・・カム従動ピストン 18・・・・油圧解放弁 2′・・・結合面 21・・・・ボルト 22 I ′・・カム 2′・・・油圧室 C・・・・・シリンダ H C ′・・・シリンダヘッド ・・・・・カムシャフト V I2 ・・・・機関弁としての吸気弁 V E2 ・・・・機関弁としての排気弁
フロントページの続き (72)発明者 福尾 幸一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平1−315605(JP,A) 実開 昭55−112003(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 9/02 F01L 13/00 301 F01L 1/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のシリンダ(C)に対応してシリン
    ダヘッド( C ′)に配設される機関弁( I2)に個別
    に連動、連結されると共に背面を油圧室(6′)に臨
    ませる弁駆動ピストン(6′)と、前記油圧室(
    6′)に作用する油圧を発生させるべくカムシャフト
    )に設けられたカム(I ′)に従動するカム従
    動ピストン(7′)と、前記油圧室(6′)の油圧
    解放時期を制御可能な油圧解放弁(18)とを備える多
    気筒内燃機関の動弁装置において、各シリンダ(C)に
    対応してシリンダヘッド( C ′)に結合される支持ブ
    ロック(5)に、各シリンダ(C)の機関弁( I2
    に対応する弁駆動ピストン(6′)、カム従動ピスト
    ン(7′)および油圧解放弁(18)がそれぞれ配設
    され、該支持ブロック(15)は、少なくとも3本のボ
    ルト(21)でシリンダヘッド(H C ′)に結合され、
    各ボルト(21)を直線で結んだ領域内に弁駆動ピスト
    ン(16′)およびカム従動ピストン(17′)が配設
    されることを特徴とする、多気筒内燃機関の動弁装置。
  2. 【請求項2】 複数のシリンダ(C)に対応してシリン
    ダヘッド(H C ′)に配設される機関弁(V I2 )に個別
    に連動、連結されると共に背面を油圧室(26′)に臨
    ませる弁駆動ピストン(16′)と、前記油圧室(2
    6′)に作用する油圧を発生させるべくカムシャフト
    (S)に設けられたカム(22 I ′)に従動するカム従
    動ピストン(17′)と、前記油圧室(26′)の油圧
    解放時期を制御可能な油圧解放弁(18)とを備える多
    気筒内燃機関の動弁装置において、各シリンダ(C)に
    対応してシリンダヘッド(H C ′)に結合される支持ブ
    ロック(15)に、各シリンダ(C)の機関弁(V I2
    に対応する弁駆動ピストン(16′)、カム従動ピスト
    ン(17′)および油圧解放弁(18)がそれぞれ配設
    され、更に該支持ブロック(15)には、弁駆動ピスト
    ン(16′)に連動、連結される機関弁(V I2 )以外の
    機関弁(V E2 )に連動、連結されるロッカアーム(4
    0)を支承するロッカシャフト(43)が固定的に配設
    されることを特徴とする、多気筒内燃機関の動弁装置。
  3. 【請求項3】 前記ロッカシャフト(43)は、支持ブ
    ロック(15)をシリンダヘッド(H C ′)に結合する
    ためのボルト(21)で支持ブロック(15)に固定さ
    れることを特徴とする請求項記載の多気筒内燃機関の
    動弁装置。
  4. 【請求項4】 支持ブロック(15)とシリンダヘッド
    (H C ′)との結合面(20)は、機関弁(V I2 )の開
    閉作動方向に対して直交する方向に設定されることを特
    徴とする、請求項1又は2に記載の多気筒内燃機関の動
    弁装置。
  5. 【請求項5】 支持ブロック(15)とシリンダヘッド
    (H C ′)との結合面(20)に軸線が位置するように
    してカムシャフト(S)が配置され、支持ブロック(1
    5)は該カムシャフト(S)を跨ぐようにしてシリンダ
    ヘッド(H C ′)に結合されることを特徴とする請求項
    1又は2記載の多気筒内燃機関の動弁装置。
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