JP3043697U - ホルムアルデヒド吸収シート - Google Patents

ホルムアルデヒド吸収シート

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JP3043697U
JP3043697U JP1997004223U JP422397U JP3043697U JP 3043697 U JP3043697 U JP 3043697U JP 1997004223 U JP1997004223 U JP 1997004223U JP 422397 U JP422397 U JP 422397U JP 3043697 U JP3043697 U JP 3043697U
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formaldehyde
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Inventor
吉彦 野口
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大王加工紙工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたホルムアルデヒドの吸収除去作用を有
し、かつ防虫、防カビまたは消臭作用をも有する新規な
ホルムアルデヒド吸収シートを提供する。 【解決手段】 本発明のホルムアルデヒド吸収シート1
0は、波形状の中芯原紙12と板状のライナ14,16
とからなるものであって、前記中芯原紙12が、ホルム
アルデヒドを吸収する含窒素化合物および/またはホル
ムアルデヒドを吸収する、ベンゼン環を有する化合物を
含有した紙または繊維基材からなり、前記ライナ14,
16が、防虫剤、防カビ剤または消臭剤を含有した紙ま
たは繊維基材からなることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、各種建築用材、家具類等から発散されるホルムアルデヒド(ホルマ リン)を除去する作用とともに、防虫、防カビまたは消臭作用を併せ持ったホル ムアルデヒド吸収シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、壁板、柱、床板等の建築用材や、食器棚、タンス等の家具類には、 樹脂加工処理が施された合板、または中密度繊維板(MDF)等のファイバーボ ードが用いられている。しかし、この合板やファイバーボードは、メラミン樹脂 系、尿素樹脂系、フェノール樹脂系等の、ホルムアルデヒドを含有する接着剤や 塗料を用いて加工処理が施されているため、合板やファイバーボードを用いて製 造された製品からホルムアルデヒドが発散するという現象が生じる。
【0003】 このホルムアルデヒドは人体に対して毒性を示す物質であって、その濃度に応 じて目や呼吸器に刺激を感じたり、臭気を感じるといった問題があることから、 合板やファイバーボードからのホルムアルデヒドの発散を抑制したり、大気中の ホルムアルデヒドを除去することが求められている。 しかし、建築用材や家具の製造後において、化学的または物理的処理を施して ホルムアルデヒドの発散を抑制するのは困難であり、しかも、製品の商品価値を 低下させるおそれもある。また、合板やファイバーボード等を加工処理する際に ホルムアルデヒドが発生しない接着剤や樹脂を用いたり、ホルムアルデヒドの発 散を抑制しうる添加物を使用することも試みられているが、かかる接着剤等はそ の性能や価格の面で不十分であるという問題があった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
一方、大気中に発散されたホルムアルデヒドを吸収除去するために、例えば、 ホルムアルデヒドを吸収する含窒素化合物の溶液を含浸させ、乾燥させてなる防 臭加工紙が提案されている(特公昭52−134号公報)。 上記防臭加工紙はシート状であるため、例えば床材表面や壁材に敷設したり、 タンスの引出し内に設置して使用することが可能であり、このようにして使用す ることによって、建築用材や家具類等から発散されたホルムアルデヒドを効果的 に吸収除去できる。
【0005】 しかしながら、近年気密性に富んだ家屋が増加しており、建築用材、家具類等 から発散するホルムアルデヒドが家屋内に充満し易くなるといった問題が生じて おり、より効率よくホルムアルデヒドを吸収除去することが求められている。 また、家屋の気密化に起因して、家屋内の湿度が上昇し易くなり、床材や壁材 の内部にダニ等の虫やカビが発生するといった問題が生じたり、あるいはホルム アルデヒド以外にも種々の臭気が家屋内に充満し易くなるといった問題が生じて いる。
【0006】 そこで本考案の目的は、優れたホルムアルデヒドの吸収除去作用を有し、かつ 防虫、防カビまたは消臭作用をも有する新規なホルムアルデヒド吸収シートを提 供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のホルムアルデヒド吸収シートは、波形状の中芯原紙と板状のライナと からなるものであって、 前記中芯原紙が、ホルムアルデヒドを吸収する含窒素化合物および/またはホ ルムアルデヒドを吸収する、ベンゼン環を有する化合物を含有した紙または繊維 基材からなり、 前記ライナが、防虫剤、防カビ剤または消臭剤を含有した紙または繊維基材か らなることを特徴とする。
【0008】 上記本考案のホルムアルデヒド吸収シートは、ホルムアルデヒドを吸収除去し うる紙または繊維基材に波形の段を設けて中芯原紙とし、この中芯原紙の一方向 からまたは両方向から防虫剤、防カビ剤または消臭剤を含有した板状の紙または 繊維基材(ライナ)を貼り付けて得られるものである。かかる構造を有すること により、本考案のホルムアルデヒド吸収シートにおいては、ホルムアルデヒドを 吸収除去しうる紙または繊維基材の表面積が極めて大きくなり、大気との接触面 積も大きくなることから、ホルムアルデヒドの吸収除去能力が極めて優れたもの になる。また、本考案のホルムアルデヒド吸収シートは前記ライナを有すること から、防虫、防カビまたは消臭の作用を同時に発現することができる。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、ホルムアルデヒド吸収シートの一実施形態を示す図1〜2を参照しつつ 、本考案を詳細に説明する。 図1に示すホルムアルデヒド吸収シート10は、波形状の段を有する中芯原紙 12を2枚の板状のライナ14,16ではさんでなる、いわゆる両面段ボール状 のシートである。
【0010】 一方、図2に示すホルムアルデヒド吸収シート20は、波形状の段を有する中 芯原紙22と板状のライナ24とを貼り合わせてなる、いわゆる片面段ボール状 のシートである。 中芯原紙12,22やライナ14,16,24に用いられる紙としては、例え ばクラフト紙、上質紙、更紙、薄葉紙、板紙等の従来公知の種々の紙材があげら れる。一方、繊維基材としては、例えば不織布、織布等があげられる。これらの 繊維基材を用いたときはホルムアルデヒド吸収体10,20に耐湿性を付与でき 、高湿環境下でも使用できるという利点がある。前記ライナ14,16,24は 、ホルムアルデヒド吸収体10,20の強度を向上させるという観点から、金属 や合成樹脂からなるメッシュを内部に介在させたものであってもよい。
【0011】 中芯原紙12,22は、ホルムアルデヒドを吸収する含窒素化合物および/ま たはホルムアルデヒドを吸収する、ベンゼン環を有する化合物を含有する紙また は繊維基材からなるものであって、すなわちホルムアルデヒドを吸収除去しうる 部材である。また、中芯原紙12,22の紙または繊維基材には、従来公知の方 法にて波形状の段が設けられていることから、その表面積が極めて大きい。従っ て、大気との接触面積が極めて大きくなり、優れたホルムアルデヒドの吸収除去 作用を示す。
【0012】 一方、ライナ14,16,24は、防虫剤、防カビ剤または消臭剤を含有する 、紙または繊維基材からなる板状の部材であって、すなわち含有する上記薬剤の 種類によって、防虫、防カビまたは消臭作用を示す部材である。本考案のホルム アルデヒド吸収体10,20は、かかるライナ14,16,24を有することに より、ホルムアルデヒドの吸収除去作用とともに、防虫作用、防カビ作用または 消臭作用を発現しうる。
【0013】 なお、図1に示すホルムアルデヒド吸収体10において、2つのライナ14, 16は、防虫作用、防カビ作用および消臭作用のうちの同一の作用を有するもの であってもよく、異なる作用を有するものであってもよい。 前述の、ホルムアルデヒドを吸収する含窒素化合物、およびホルムアルデヒド を吸収する、ベンゼン環を有する化合物としては、ホルムアルデヒドと定量的に 反応するものであれば特に限定されないが、大気中でホルムアルデヒドを速やか に吸収し、工業的に容易に入手でき、大気中で安定であるものが好ましい。一方 、大気中で不安定なもの、有毒であるものは実用上不適当である。
【0014】 本考案に用いられる含窒素化合物としては、以下の化合物があげられる。 (a) アミノ化合物:ジシアンジアミド、メラミン等 (b) アミド類:尿素、バルビツル酸、セミカルバジド塩酸塩等 (c) アミノ酸:グルタミン酸塩(ナトリウム塩等)、グリシン、アラニン、サル コシン等 一方、本考案に用いられるベンゼン環を有する化合物としては、以下の化合物 があげられる。 (d) フェノール類:フェノール、クレゾール、キシレノール等 (e) アルキルベンゼン系化合物:キシレン、トルエン等 (f) 縮合多環系化合物:ナフタレン等 上記例示の化合物は単独でも良好な効果を示すが、溶剤への溶解性やホルムア ルデヒド吸収後の美観の観点より、適宜混合して使用することもできる。
【0015】 上記の含窒素化合物やベンゼン環を有する化合物がホルムアルデヒドを吸収す る機構は明らかではないが、(1) 上記化合物がホルムアルデヒドを単に物理吸着 する、(2) 物理吸着した後で化学反応する、あるいは(3) 前記化合物が中芯原紙 12,22に含まれている微量の水分または大気中の水分を吸収し、これにホル ムアルデヒドが反応または溶解するものと推測される。
【0016】 上記含窒素化合物とホルムアルデヒドとの反応形式は従来公知の形式と同一で あって、使用する含窒素化合物の種類によってメチロール化合物等の付加物や、 セミカルバゾン等の付加縮合物が生成するものと推察される。一方、上記ベンゼ ン環を有する化合物は、ホルムアルデヒドと反応して熱硬化性樹脂を形成しうる ものであって、その反応形式は従来公知の形式と同一である。
【0017】 本考案に用いられる防虫剤、防カビ剤および消臭剤としては、各々の用途に用 いられる従来公知の種々の薬剤を用いることができる。 上記含窒素化合物、ベンゼン環を有する化合物、防虫剤、防カビ剤または消臭 剤を含有する紙または繊維機材は、いずれも該化合物をアルコール等の適当な溶 剤に溶解させ、紙または繊維基材20〜200g/m2 に対して3〜50g/m 2 、好ましくは3〜20g/m2 の範囲で含浸またはコーティングし、これを加 熱乾燥することによって得られる。
【0018】 上記化合物を紙または繊維基材等に含浸させる方法としては、前記化合物を均 一に含浸できる方法であればよく、スプレー法、浸漬法、ローラ法等の種々の方 法を用いることができる。含浸処理時の温度は、含浸させる紙や繊維基材の強度 、上記化合物の溶解度、紙や繊維基材への浸透速度および含浸後の乾燥効率等を 考慮して、30〜50℃の範囲で行うのが好ましい。一方、上記化合物を紙また は繊維基材にコーティングするには、ロールコーティング法等の従来公知の種々 の方法を用いることができる。
【0019】 本考案のホルムアルデヒド吸収体10,20は、例えば床材表面や壁材に敷設 して養生シートとして使用したり、タンス内部に設置して使用したり、合板の中 間に介在させる介在紙として使用することができる。 なお、本考案のホルムアルデヒド吸収体は、上記ホルムアルデヒド吸収体10 ,20を2層以上積層してなる、いわゆる複両面段ボール状、複々両面段ボール 状等のシートであってもよい。
【0020】
【考案の効果】
以上詳述したように、本考案のホルムアルデヒド吸収シートによれば、優れた ホルムアルデヒドの吸収除去作用と、防虫、防カビまたは消臭作用とを同時に発 現しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態に係るホルムアルデヒド吸
収シートを示す斜視図である。
【図2】本考案の他の実施形態に係るホルムアルデヒド
吸収シートを示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ホルムアルデヒド吸収シート 12 中芯原紙 14 ライナ 16 ライナ 20 ホルムアルデヒド吸収シート 22 中芯原紙 24 ライナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 3/28 B01D 53/34 116J 27/18

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】波形状の中芯原紙と板状のライナとからな
    るホルムアルデヒド吸収シートであって、 前記中芯原紙が、ホルムアルデヒドを吸収する含窒素化
    合物および/またはホルムアルデヒドを吸収する、ベン
    ゼン環を有する化合物を含有した紙または繊維基材から
    なり、 前記ライナが、防虫剤、防カビ剤または消臭剤を含有し
    た紙または繊維基材からなることを特徴とするホルムア
    ルデヒド吸収シート。
JP1997004223U 1997-05-23 1997-05-23 ホルムアルデヒド吸収シート Expired - Lifetime JP3043697U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011502221A (ja) * 2007-11-03 2011-01-20 ベッツ,ローター 組み合わせパルプ部材

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