JP3043127B2 - 組換えヒトgp130誘導体の製造方法及びそれに用いる組換えベクター - Google Patents

組換えヒトgp130誘導体の製造方法及びそれに用いる組換えベクター

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JP3043127B2 JP3217924A JP21792491A JP3043127B2 JP 3043127 B2 JP3043127 B2 JP 3043127B2 JP 3217924 A JP3217924 A JP 3217924A JP 21792491 A JP21792491 A JP 21792491A JP 3043127 B2 JP3043127 B2 JP 3043127B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒトgp130の膜結合
部位が欠失した誘導体(可溶性gp130)の遺伝子組
換法による製造方法及びこの方法に使用するための発現
ベクタ−に関する。
【0002】
【従来の技術】インタ−ロイキン−6(以下IL−6と
略す)は、標的細胞上のIL−6レセプタ−と結合し、
さらにIL−6とIL−6レセプタ−の複合体が細胞上
の膜蛋白質gp130と結合することにより、種々の重
要な生理活性を誘導する(田賀ら、Cell, 58, p57
3,1989年参照)。最近IL−6の血小板増多効果
が発見され(石橋ら、 Blood, 74, p1241,19
89年参照)、新しい薬剤として期待されている。一方
IL−6の異常産生が種々の自己免疫疾患の病因因子で
あることが報告されており、IL−6阻害剤は新しい薬
剤として期待されている(平野ら、Immunology today,
11, p443,1990年参照)。例えば、IL−6
に対する抗体の投与が、末期ミエロ−マの患者に治療効
果を与えたとの報告がされている(B. Kleinら、Eur. C
ytokine Net., 1, p193,1990年参照)が、副
作用の面で種々の問題がある。
【0003】gp130がIL−6のシグナルを伝達す
る分子として発見されたため、gp130に対する抗体
はIL−6阻害剤として期待される。実際、ヒト細胞か
ら調製した部分精製されたgp130をマウスに免疫し
て得られた抗gp130モノクロ−ナル抗体AM64
は、IL−6の高親和性結合を部分的に阻害した(日比
ら、Cell, 63, p1149,1990年参照)。IL
−6阻害効果の強い抗gp130モノクロ−ナル抗体を
作製するためには、精製されたgp130をマウスに免
疫し、多くの抗gp130モノクロ−ナル抗体産生ハイ
ブリド−マを作製し、IL−6阻害効果を指標にハイブ
リド−マを選別しなければならない。従って大量の精製
gp130が必要となる。しかしながら、gp130の
ような生体内の存在量が極めて微量な蛋白質は充分量精
製するのが不可能である。ヒトgp130の遺伝子は日
比らにより単離され、gp130をコードするcDNA
の塩基配列及びgp130のアミノ酸配列が明らかにな
った(Cell, 63, p1149,1990年参照)。し
かし、遺伝子工学的手法を用いてgp130を充分量精
製するためには、充分量発現し、なおかつIL−6とI
L−6レセプタ−の複合体(以下、複合体という)に結
合できるという性質を保持したgp130の誘導体を発
見し、さらに発現ベクタ−、宿主、精製法等を考案しな
ければならないが、これらは依然として不明である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、上
記問題点を解決し、遺伝子工学的手法を用いて、大量の
精製gp130を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明者は、gp130について鋭意研究を行った
結果、gp130遺伝子に適当な変異を挿入し、該遺伝
子から複合体に結合できるという性質を保持した可溶性
gp130を適当な宿主−ベクタ−系で発現させ、発現
した該蛋白質を同定し、遺伝子工学的に大量に該蛋白質
を生産し、さらに複合体に結合できるという性質を保持
した状態で効率良く該蛋白質を分離回収する方法を確立
した。
【0006】すなわち、本発明は、少なくともヒトgp
130の全細胞外部分を有しているが、膜貫通領域の全
部は含まない誘導体をコ−ドする遺伝子を含有する発現
ベクタ−により形質転換された宿主を培養し、そして当
該培養物から少なくともヒトgp130の全細胞外部分
を有している、水溶性で、IL-6とIL-6Rとの複合体への
結合性を有する誘導体を採取することを特徴とするヒト
gp130誘導体の製造方法及びこの方法において使用
するための発現ベクターを提供する。
【0007】[発明の具体的な説明] 1.可溶性gp130をコ−ドするDNA配列 本発明で提供される遺伝子工学的に可溶性gp130を
生産するために用いる可溶性gp130をコ−ドするD
NA配列とは、報告されているgp130をコ−ドする
DNA配列に適当な修飾を加え、本来ならば膜タンパク
質であるgp130が、細胞から分泌されるようになっ
た可溶性gp130をコ−ドするDNA配列である。上
記適当な修飾法として、終止コドンを細胞外領域あるい
は膜貫通領域に挿入する方法、膜貫通領域を除去する方
法等があげられる。図7には、ヒトgp130の全アミ
ノ酸配列及びそれをコードするDNA配列が示されてお
り、このアミノ酸中、細胞外領域は第23番目から第6
19番目のアミノ酸配列に相当し、膜貫通領域は第62
0番目から第641番目のアミノ酸配列に相当する。こ
れらの領域に終止コドンを挿入することは、例えば、イ
ンビトロミュータジェネシステム(アマシャム社製)の
ような、DNAに突然変異を挿入するための市販のキッ
トを用いることで容易に行なうことができ、また、これ
らの領域を除去することは、上記市販のキットを用いる
ことにより容易に行なうことができる。
【0008】また、該配列中の1個もしくは複数個のヌ
クレオチドが他のヌクレオチド配列により置換されてお
り、そして/または1個もしくは複数個のヌクレオチド
が欠失しており、そして/または1個もしくは複数個の
ヌクレオチドが付加されたものであっても、宿主細胞か
ら分泌され、かつ、ヒトgp130の活性を保持するも
のは上記DNA配列を有しているものとみなすこととす
る。ヌクレオチド配列の置換としては、あるアミノ酸を
コ−ドするヌクレオチドから別のアミノ酸をコ−ドする
ヌクレオチドへの変換等を例示することができる。該D
NA配列はヒトgp130cDNA等を出発材料として
作製してもよいし、合成してもよい。
【0009】2.発現ベクタ− 本発明で提供される可溶性gp130をコ−ドするDN
A配列を発現する、即ち可溶性gp130を生産しうる
複数可能な発現ベクタ−は、前項で説明した可溶性gp
130をコ−ドするDNA配列、該DNA配列を発現さ
せるためのDNA配列、及び宿主中でベクタ−DNAを
複製するための複製起点等を有し、選定された宿主を形
質転換できるものであれば、制限なく適宜選定して使用
できる。該DNA配列を発現させるためのDNA配列と
してはプロモ−タ−系が重要であり、乳糖プロモ−タ−
系、トリプトファンプロモ−タ−系、GAL4プロモ−
タ−系、SV40プロモ−タ−系、アデノウイルスプロ
モ−タ−系等が例示できるが、宿主との関係において適
宜選定すればよい。またこれらベクタ−は、これらベク
タ−を用いて選定された宿主を形質転換させる操作にあ
たり、ベクタ−が導入されなかった宿主と導入された宿
主との選別を可能にするため例えば、アンピシリン等の
薬剤に対する耐性を宿主に付与するためのDNA配列を
含んでいることが望ましい。
【0010】3.宿主 本発明では、特別の制限なしに通常の遺伝子工学的に蛋
白質を生産するために用いられる微生物又は培養細胞が
使用できる。微生物としてはK−12等の種々の大腸菌
類、枯草菌類、酵母等を例示できる。培養細胞として
は、COS細胞(猿の腎臓繊維芽細胞)、CHO細胞
(チャイニ−ズハムスタ−の卵巣細胞)、C127細胞
(マウス癌細胞)を例示することができる。
【0011】4.可溶性gp130の精製 本発明で提供される可溶性gp130の遺伝子工学的方
法により生産された可溶性gp130は、生産に用いた
微生物あるいは培養細胞中から、あるいはその培養液中
から、通常の生理活性蛋白質回収法によって分離回収す
ることができる。方法としては、市販のHPLC、カラ
ムを用いたクロマトグラフィ−等を例示できる。また培
養液中から該蛋白質を分離回収するためには、培養液中
の他の蛋白質の減少、例えば培養細胞を無血清培地で培
養して該蛋白質を発現させることにより効率を高めるこ
とができる。
【0012】
【実施例】以下本発明をさらに詳細に説明するために実
施例を示すが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【0013】実施例1.種々の可溶性gp130cDN
Aの作製。 可溶性gp130を製造するため、gp130をコ−ド
するcDNAの細胞外領域もしくは膜貫通領域に終止コ
ドンを挿入し、あるいは膜貫通領域を除去することによ
り、可溶性gp130cDNAを作製した。
【0014】まず、プラスミドλu−5およびλu−7
(Hibi, T.ら、Cell, 63,1149,1990年参
照)をEcoR Iにより切断してそれぞれ2100bpおよび
1000bpの断片を得た。これらの断片をライゲ−ショ
ンし、ファ−ジベクタ−mp18に挿入することによっ
て、gp130の全アミノ酸をコ−ドするcDNAを含
むmp18gp130を得た。mp18gp130にオリゴヌク
レオチド5'-GGAAATATCCGCTCGAGATGTTGACGT-3' を用い
て、部位特異的in vitro変異体作製システム(アマ−シ
ャム)により、開始コドンの5'側にXho I サイトを挿入
し、mp18gp130Xを作製した。
【0015】次に、mp18gp130X にオリゴヌクレオ
チド5'-ACTCCAGTATATTGAGCTCGCTGATGGACCAG-3'及び5'-G
AAATTGAAGCCTGAGCTCATAGTCGTGCCT-3' をそれぞれ用い
て、501番目もしくは621番目のアミノ酸をコ−ド
するDNAを終止コドンに変換した可溶性gp130c
DNA( sgp500および sgp620)を含むmp18sg
p 500およびmp18sgp 620を作製した。
【0016】また、mp18gp130X にオリゴヌクレオ
チド5'-CAAGGAGAAATTGAAAATAAGCGAGACCTA-3'を用いて、
620番目から641番目の膜貫通部分のアミノ酸をコ
−ドするDNAを除去した可溶性gp130cDNA
( sgpΔtm)を含むmp18sgpΔtmを作製した。第1図
に作製した可溶性gp130cDNAを示す。
【0017】実施例2.可溶性gp130cDNAの発
現およびIL−6とIL−6レセプタ−の複合体への結
合の確認 前記実施例1において得られた種々の可溶性gp130
cDNAすなわちsgp500、 sgp620、 sgpΔtmを
動物細胞発現ベクタ−であるpSVL(ファルマシア)のXh
o I-Sac I 制限部位にそれぞれ挿入して pSVLsgp50
0、 pSVLsgp620、pSVL sgpΔtmを作製した。これら
を、DEAEデキストラン法によりCOS7細胞に導入
し、3日後、2mlのラベル用培地(メチオニンフリ−R
PMI1640培地、10%透析FCS)で37℃、1
5分間プレインキュベ−トし、さらに 0.5mCi35 S-メニ
チオンを含む1mlのラベル用培地で37℃、6時間イン
キュベ−トした後、培養液を回収した。
【0018】回収した培養液200μl に5μg/mlの可
溶性IL−6レセプタ−を200μl 加えた。2等分
し、一方には 5μg/mlのIL−6(PBSに溶解)を1
00μl 、もう一方にはコントロ−ルとしてPBS を10
0μl 加えた。それぞれに5μg/mlの抗IL−6レセプ
タ−モノクロ−ナル抗体MT18(Hirata, Y.ら、J. I
mmunol. 143, p2900, 1989年参照)を2μ
l 加え、4℃、15時間インキュベ−トした。それぞれ
に、プロテインA−セファロース(ファルマシア)を1
5μl 加え、さらに4℃、1時間インキュベ−トし、遠
心した。免疫沈降体は1%ジギトニン洗浄液(1%ジギ
トニン、10mMトリエタノ−ルアミン pH7.5、 0.15M Ma
Cl )で4回洗浄したのち、SDS−PAGE(4−2
0% グラジエントゲル)、オ−トラジオグラフィ−を行
った。その結果第2図より明らかなように、レ−ン6と
レ−ン8にはそれぞれ可溶性gp130に相当するバン
ドが検出された。このことは、621番目のアミノ酸を
コ−ドするDNAを終止コドンに変換したcDNA由来
の可溶性gp130(レ−ン6)および膜貫通領域を除
去した可溶性gp130(レ−ン8)は、複合体と結合
することを示す。
【0019】実施例3.CHO細胞での可溶性gp13
0発現プラスミドの作製 宿主としてCHO細胞を使用するための、可溶性gp1
30発現プラスミドを作製した。
【0020】前記実施例1において得られた可溶性gp
130cDNAを含むmp18sgp 620をXho I - Sac
I で切断し、プラスミドpECEdhfr(Yasukawa, K.ら、J.
Biochem., 108,673,1990年参照)のSal
I - Sac I 制限部位に挿入し、 pECEdhfrsgp620を作
製した。第3図に pECEdhfrsgp620の構造を示す。
【0021】実施例4.可溶性gp130高発現CHO
細胞の作製 pECEdhfrsgp620をChenらの方法(Mol. Cell. Biol.,
7, p2745,1987年参照)により、dhfr遺伝
子欠損CHO細胞株DXB-11(G.Urlandら、Proc. N.
A. S., 77, p4216,1980年参照)に導入
し、MTX(メソトレキセ−ト)でスクリ−ニングを
し、可溶性gp130高産生株 g16を作製した。
【0022】培養上清中の可溶性gp130の検出は以
下のように行った。2μg/mlの抗gp130モノクロ−
ナル抗体AM64(Taga, T.ら、Cell, 63, p114
9,1990年参照)を含むコ−ト用緩衝液(0.05M 炭
酸ナトリウム、pH 9.6)を96穴マイクロタイタ−プレ
−トに1ウエルあたり100μl 加え、1晩4℃で放置
した。洗浄後、1ウエルあたり100μl の1%BSA-PB
S を加え、1晩4℃で放置した。洗浄後、100μl の
CHO細胞の培養上清(あるいはその希釈液)を加え、
2時間室温で放置した。洗浄後、IL−6とIL−6レ
セプタ−をそれぞれ5μg/ml含む1%BSA-PBS を1ウエ
ルあたり100μl 加え、2時間室温で放置した。洗浄
後、5μg/mlのモルモット由来抗ヒトIL−6レセプタ
−ポリクロ−ナル抗体を1ウエルあたり100μl 加
え、1晩4℃で放置した。洗浄後、1000倍希釈した
アルカリホスファタ−ゼ標識ウサギ由来抗モルモットイ
ムノグロブリン抗体(コスモバイオ)を1ウエルあたり
100μl加え、2時間室温で放置した。洗浄後、1mg/
mlのアルカリホスファタ−ゼ基質(シグマ社製)を1
ウエルあたり100μl 加え、37℃で約30分放置し
た後、405nmの発色を測定した。
【0023】実施例5.可溶性gp130発現細胞の大
量培養 g16を10層式細胞培養装置(Nunc社、セルファクト
リ−)を用いて、10%牛胎児血清入α-MEM(核酸−)
培地2リットルで密な状態まで培養後、培地を除き、PB
S で洗浄後、MEM non-essential amino acid solution
(Sigma 社)およびL-Glutamine (Sigma 社)を含むエ
スクロン SF-0無血清培地(三光純薬社)2リットルに
置換し培養した。3日後、培養上清を回収し、新たな2
リットルエスクロン SF-0培地でさらに4日間培養し
た。この操作を5回繰り返して計20リットルの可溶性
gp130含有培養上清を得た。
【0024】実施例6.可溶性gp130の分離精製 実施例5に記載の20リットルの可溶性gp130含有
培養上清を遠心分離器で5000rpm,10分間遠心し、
沈殿を除き、0.22μm のフィルタ−で濾過した。濾過液
を排除分子量3万の中空糸型限外濾過システム(東ソ
−)を用いて1.5リットルまで濃縮した。さらに排除分
子量3万の卓上型平膜限外濾過システム(東ソ−)を用
いて100mlまで濃縮した。濃縮液は、10mMトリス塩
酸緩衝液(pH 8.0)で透析した。これを2回に分けてア
フィニティ−カラムすなわちAM64固定化済みTSKgel
Tresyl-5PWカラム(東ソ−、7.5mm × 7.5cm)にか
け、0から3M のチオシアン酸カリウムの直線塩濃度勾
配法により溶出した。各フラクションを実施例4に記載
の方法、すなわち抗gp130抗体AM64と、複合体
によるサンドイッチ法によりアッセイした結果、可溶性
gp130を含む画分を得た。この画分を濃縮後、10
mMリン酸緩衝液(pH 7.2)、0.15M NaClで平衡化したTS
Kgel G3000SWカラム(東ソ−、21.5mm×60cm)にか
けることにより、可溶性gp130精製品を得た。
【0025】第4図は、アフィニティ−カラムクロマト
グラフィ−のパタ−ンを、第5図はTSKgel G3000SW
カラムクロマトグラフィ−のパタ−ンを示す。また第6
図には、可溶性gp130精製品のSDS-PAGEのパタ−ン
を示す。
【0026】
【発明の効果】本発明で提供される可溶性gp130の
遺伝子工学的生産法、及び該蛋白質の分離回収法によ
り、自然状態では極めて微量にしか生産されないgp1
30と同等のものとして可溶性gp130を大量に生産
することが可能である。このことは、固体発生及び免疫
機構の研究、さらにはそれらの成果に基づく治療薬診断
薬等の開発に大きな意義を持つ。また抗gp130抗体
を作製するための免疫原、さらにはgp130の免疫化
学的測定方法の標準物質として用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 種々の可溶性gp130cDNA。SSはシ
グナルペプチド、ECは細胞外部分、TMは細胞膜貫通
部分、Cは細胞内部分をそれぞれコ−ドする領域を示
す。図の上部の数字は、それぞれの領域のDNAがコ−
ドするアミノ酸の数を示す。
【図2】 種々の可溶性gp130のIL−6レセプタ
−との結合活性。レ−ン1および2はpSVL、レ−ン3お
よび4は pSVLsgp500、レ−ン5および6は pSVLsgp
620、レ−ン7および8はpSVL sgpΔtmをそれぞれ導
入したCOS7細胞の培養液を、実施例2の方法により
レ−ン1、3、5、7はIL−6非存在下で、レ−ン
2、4、6、8はIL−6存在下でそれぞれ免疫沈降し
たものである。
【図3】 プラスミド pECEdhfrsgp620の構造。
【図4】 アフィニティ−カラムクロマトグラフィ−の
溶出パタ−ン。←→は、可溶性gp130の活性画分を
示す。
【図5】 ゲル濾過カラムクロマトグラフィ−の溶出パ
タ−ン。←→は、可溶性gp130の活性画分を示す。
【図6】 精製した可溶性gp130のSDS−PAG
Eのパタ−ン。
【図7】 ヒトgp130のアミノ酸配列及びそれをコ
ードするDNA配列を示す図。
フロントページの続き (72)発明者 岸本 忠三 大阪府富田林市中野町3丁目5番31号 (56)参考文献 Cell,Vol.63,No.3 (1990),P.1149−1157 大沢利昭 編集,現代化学 増刊18 「サイトカインー免疫応答および細胞の 増殖・分化因子−」,(1990年4月26 日),株式会社 東京化学同人,p.78 −83 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12P 21/00 - 21/08 C12N 5/00 - 5/28 C12N 15/00 - 15/90 BIOSIS(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ(G ENETYX) WPI(DIALOG)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともヒトgp130の全細胞外部
    分を有しているが、膜貫通領域の全部は含まない誘導体
    をコ−ドする遺伝子を含有する発現ベクタ−により形質
    転換された宿主を培養し、そして当該培養物から少なく
    ともヒトgp130の全細胞外部分を有している、水溶
    性で、IL-6とIL-6Rとの複合体への結合性を有する誘導
    体を採取することを特徴とするヒトgp130誘導体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発現ベクタ−がプラス
    ミドである請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記プラスミドがSV40プロモ−タ−を
    有する請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記プラスミドが発現可能なdhfr遺伝子
    を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記該宿主が動物細胞である請求項1に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記動物細胞がCHO細胞である請求項
    5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 少なくともヒトgp130の全細胞外部
    分を有しているが、膜貫通領域の全部は含まない誘導体
    をコ−ドするDNAを含有する、請求項1ないし6のい
    ずれか1項に記載の方法を行うための発現ベクタ−。
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Title
Cell,Vol.63,No.3(1990),P.1149−1157
大沢利昭 編集,現代化学 増刊18「サイトカインー免疫応答および細胞の増殖・分化因子−」,(1990年4月26日),株式会社 東京化学同人,p.78−83

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JPH0622786A (ja) 1994-02-01

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