JP3043071U

JP3043071U - 画像合成装置

Info

Publication number: JP3043071U
Application number: JP1995012953U
Authority: JP
Inventors: 隆二郎宮本; 拡治赤
Original assignee: セキエレクトロニクス株式会社
Priority date: 1995-10-31
Filing date: 1995-10-31
Publication date: 1997-11-11
Anticipated expiration: 1999-06-25

Abstract

(57)【要約】【課題】被写体の背景を他の風景などの背景に、照明光
源による被写体の影に影響されない綺麗な合成画像を得
る。【解決手段】撮影室内の椅子等に腰掛けた被写体像を撮
影し、ビデオ信号に変換する電子カメラにより画像記録
する画像合成装置において、撮影室内の被写体等を照明
する照明光源と、前記電子カメラに撮影された映像をモ
ニタ表示する映像表示装置と、前記電子カメラにより撮
影された被写体像と前記画像記憶装置にファイルされた
背景画像とを前記映像表示装置に出力する情報処理装置
とを備え、被写体の背面に青色系統の光透過性の着色板
および光拡散板を配置して合成画像を形成する構成であ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、撮影した被写体の背景をクロマキー技術により背景除去し、予め用意された背景画像と被写体との合成画像を作成する画像合成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

このようなクロマキーによる背景除去では被写体の肌色を主眼にして抜き取り（背景除去）を行うため、この肌色と反対色のシアンがかったブルーのスクリーンをクロマキーバックとして使用することが多かったが、しかし、被写体の服装などの色が、このスクリーンと近似した色の場合、背景との判別が困難であり、クロマキーによる背景色の除去作業で、被写体の服装の一部まで除去されてしまうことがあった。また、狭い空間（例えば、免許証等の撮影ボックス）内で撮影する場合に照明光源の前面からの照射のため被写体の後周辺に影がスクリーンに映ることがあり、この影の部分がスクリーンと異なる色と判別されて背景除去されないことがあった。従って、合成画像の被写体周辺に色濁りを生じていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記クロマキーバックに布地などの青色系統の反射スクリーンを使用した場合、あらゆる服装や装飾品の用いる色と一致しない色を選択してスクリーンに採用しなければならず、このようなことは複数の色の異なるスクリーンを準備し、被写体を撮影する都度スクリーンを変更することになり、面倒であり、困難であった。特に、不特定多数の被写体を対象にする場合には被写体によって被写体の一部まで除去されることになっていた。また、反射スクリーンを使用する場合に被写体の影がスクリーンに映るとその影の部分が背景除去されないため、影が映らないように被写体の照明を調整する必要があり、被写体を最も美しく撮影するための撮影条件とは必ずしも一致しないという問題があった。この考案の目的は、照明光源による被写体の影に影響されず、かつ、被写体の服装の色に関係無く、被写体以外の背景のみを確実に除去する青色系統の背景色を配置した画像合成装置を提供するものである。この考案の目的は風景画像に人物画像を嵌め込む合成写真として鮮明なカラー画像が得られる画像合成装置を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案の前記目的は、撮影室内の椅子等に腰掛けた被写体像を撮影し、ビデオ信号に変換する電子カメラにより画像記録する画像合成装置において、撮影室内の被写体等を照明する照明光源と、前記電子カメラに撮影された映像をモニタ表示する映像表示装置と、予め複数種類の背景画像をファイルした画像記憶装置と、前記電子カメラにより撮影された被写体像と前記画像記憶装置にファイルされた背景画像とを前記映像表示装置に出力する情報処理装置とを備え、被写体の背面に青色系統の光透過性の着色板および光拡散板を配置して合成画像を形成する画像合成装置によって達成できる。

【０００５】前記青色系統の光源または着色板としては青色系の光線を透過するフィルタまたはこの光線を照射する光源とから構成される光源ボックスを使用し、この光源ボックスにより得られる特定の青色系統の背景色に対し、撮影手段が取り得る輝度レベルの最大値になるように調整し、この光源ボックスの前に被写体を置いて撮影した画像からこの光源ボックスにより得られる、背景色と同一色の部分だけを分離してキー信号を生成し、このキー信号にしたがって背景部分を予め用意した風景画像やキャラクタ画像を被写体の背景画像に置き換えて合成画像を得ることができる。

【０００６】

【考案の実施の形態】

電子カメラ等の光学装置の前面に配置された被写体の色は被写体に与えられる照明光の反射によって得られるものであるから、特定の青色系光で発光している光源ボックスを被写体の背面に配置したとき、この光源ボックスの発光色の背景色と同一色のみを全反射するようなものを付けていない限り、背景色と一致することはなく、非選択的な照明光を受けて選択的な光のみを全反射するものは非常にまれである。従って、この考案の画像合成装置に背景色を青色系統の光源ボックスを使用することにより、、背景面自体発光して背景色を作りだすため、前面からの照明光による被写体の影が生じても、影が薄れて撮影の影響を受けることはほとんど無く、被写体の撮影条件のみ勘案して被写体への照明を独立に最適な状態に調整することができる。

【０００７】図１はこの考案にかかる画像合成装置の一実施例の概略説明図である。図２は画像合成装置に使用する一実施例の光源ボックスの断面図である。

【０００８】１は被写体２が撮影される背景の壁面に形成した光源ボックスで、少なくとも１個の蛍光灯１３が配置され、その被写体側に光透過性の拡散板１２が配置されている。この拡散板１２は、例えば、乳白色のアクリル樹脂製の透明板、スリガラス等である。この外側に青色系統に着色したアクリル樹脂板１１を配置して構成してある。この場合、光源として蛍光灯１３ではなく、他の拡散性の光源を使用したときは拡散板は必要が無い。

【０００９】撮影装置１４側には被写体２を照明する複数個設けたビデオライト３、被写体の画像をビデオ信号に変換する電子カメラ６、この電子カメラ６によって撮影された映像を印字記録するビデオプリンタ４、予め記憶され、ファイルされている風景画像、キャラクタ画像等の背景画像を貯蔵した画像記録装置を内蔵した情報処理装置であるＣＰＵ５、前記電子カメラ６に撮影された被写体２の画像やＣＰＵ５に記憶された画像を処理して映像を表示するＣＲＴモニタ７、前記ＣＰＵ５に内蔵されている背景画像の中から特定な一つを選択して取り出す選択ＳＷなどを配列した操作盤８および被写体２に対して操作内容を音声で指示するスピーカ１０等が配置されている。

【００１０】この撮影装置１４については先に出願人が出願した実願平４−５６５３３号明細書に記載されているものを使用することができる。例えば、電子カメラ等の撮影機の鏡胴部分が上下に俯仰自在で、かつ、左右に移動可能なように配置され、この撮影機の前面にミラーを配置し、被写体が目前のミラー等に映しだされる位置確認手段を見ながら、調整して、かつ、モニタを見ながら、操作杆を操作して、被写体の撮影範囲を確認することができる。

【００１１】この考案の画像合成装置について図面に基づき説明する。撮影装置１４の電子カメラ６の前面の撮影位置に配置された腰掛に被写体２が座り、この背面に光源ボックス１を配置する。ビデオライト３で被写体２を照明し、被写体２の背面に配置した光源ボックス１の電源を入れ、蛍光灯１３等の照明光源を点灯することにより、アクリル樹脂板１１が青色系に面発光し、この着色光が電子カメラ６が捉えることができる最大輝度レベルになり、露出量が制御されるように絞りを調整することができる。被写体２の映像は電子カメラ６を通してビデオプリンタ４に入力され、ＣＲＴモニタ７に表示される。次に、撮影装置１４内に配置された操作盤８の選択ＳＷを選択して操作して、撮影装置に内蔵するＣＰＵ５に記憶されている背景画像をＣＲＴモニタ７に映像を表示する。このとき前記ＣＰＵ５は先に撮影されている電子カメラ６からの映像信号をも同時にＣＲＴモニタ７に表示して、前記被写体２と背景画像との合成画像を被写体２は自分で視認できる。

【００１２】被写体２は自分の映像をＣＲＴモニタ７で確認することができ、撮影装置１４に内蔵するスピーカ１０等の音声指示にしたがって被写体２は所定のポーズをとることができる。次に、ＣＲＴモニタ７の映像をビデオプリンタ４内のフレームメモリに固定し、このフレームメモリ内のデータをＣＰＵ５に出力して、予め設定されている背景色をもとにキー信号を生成し、このキー信号によって被写体２が選択した背景画像との合成画像を得ることができる。

【００１３】この考案の画像合成装置は、被写体が配置される背面の光源ボックス１の背景色は予め設定された青色に着色してあり、製造される合成画像はビデオプリンタ４に送信され，印字記録されて合成写真９が得られる。

【００１４】

【考案の効果】

この考案の画像合成装置は被写体の服装や装飾品の色に殆ど影響されずに、背景除去することができる。従って、被写体の着付物や身につけるものに制限されることなく、確実に背景除去および合成を行うことができる。しかも被写体の影による色濁りも防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の画像合成装置の一実施例の概略説明
図である。

【図２】この考案の画像合成装置の一実施例の光源ボッ
クスの断面図である。

【符号の説明】

１ …光源ボックス２ …被写体３ …ビデオライト４ …ビデオプリンタ５ …ＣＰＵ６ …電子カメラ７ …ＣＲＴモニタ８ …操作盤９ …合成写真１０ …スピーカ１１ …アクリル樹脂板１２ …拡散板１３ …蛍光灯１４ …撮影装置

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】撮影室内の椅子等に腰掛けた被写体像を撮
影し、ビデオ信号に変換する電子カメラにより画像記録
する画像合成装置において、撮影室内の被写体等を照明する照明光源と、前記電子カメラに撮影された映像をモニタ表示する映像
表示装置と、前記電子カメラにより撮影された被写体像と前記画像記
憶装置にファイルされた背景画像とを前記映像表示装置
に出力する情報処理装置とを備え、被写体の背面に青色系統の光透過性の着色板および光拡
散板を配置して合成画像を形成することを特徴とする画
像合成装置。