JP3043047B2 - 偏光膜 - Google Patents

偏光膜

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JP3043047B2 JP29254090A JP29254090A JP3043047B2 JP 3043047 B2 JP3043047 B2 JP 3043047B2 JP 29254090 A JP29254090 A JP 29254090A JP 29254090 A JP29254090 A JP 29254090A JP 3043047 B2 JP3043047 B2 JP 3043047B2
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【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は耐熱性、耐湿熱性および耐久性に優れ、さら
に高偏光度かつ高透過度の偏光膜に関する。
B.従来の技術 従来、液晶表示装置は時計、電卓、ワープロおよび機
械の計器類等の比較的小画面の表示装置として用いら
れ、表示品質に対する要求は特に厳しくはなかつた。し
かし、近年液晶表示装置がテレビやラツプトツプパソコ
ン用のデイスプレイとしてや自動車、航空機のインパネ
用デイスプレイ等として幅広く利用されるようになり、
大型化、表示品質の高級化、耐久性の向上等が要求され
ている。したがつて、液晶表示装置の構成要素である偏
光膜に関しても、上記課題を達成するために、大面積
化、高偏光度かつ高透過度といつた光学特性の向上や耐
水性、耐熱性、耐湿熱性および耐久性等の向上が求めら
れている。
従来、偏光膜としてはヨウ素や二色性色素を吸着させ
たポリビニルアルコールの一軸延伸フイルムがよく用い
られているが、この偏光膜は偏光度は優れているもの
の、耐水性、耐湿熱性および耐久性に乏しい。これに対
して、高重合度のポリビニルアルコールの一軸延伸フイ
ルムを基材として使用する提案(例えば、特開平1−10
5204等)や一軸延伸ポリエステルフイルムを基材とした
偏光膜が提案(例えば特開昭58−68008等)されてい
る。しかし、前者においては、重合度の効果は認められ
るものの必ずしも十分ではなく、後者では、ポリビニル
アルコール基材の偏光膜の欠点はある程度改善されてい
るが、偏光度が不十分であり、上記要求に充分に応えら
れるものではない。
C.発明が解決しようとする課題 かかる状況下、本発明は優れた光学特性を有し、かつ
耐水性、耐湿熱性および耐熱性が改善された高耐久性の
偏光膜を提供せんとするもである。
D.課題を解決するための手段 本発明者らは、上記課題解決に向けて鋭意検討した結
果、シンジオタクテイシテイーが55モル%以上のポリビ
ニルアルコール系重合体および二色性物質をポリビニル
アルコール系重合体に対して0.01重量%から1重量%の
範囲で含有する一軸延伸フイルムからなる偏光膜が上記
目的を達成することを見い出し、本発明を完成したもの
である。
従来、偏光膜の基材フイルムとして使用されているポ
リビニルアルコールはいわゆるアタクテイツク体で、シ
ンジオタクテイシテイーがおよそ53モル%である。本発
明の偏光膜は、シンジオタクテイシテイーが55モル%以
上のポリビニルアルコール系重合体の一軸延伸フイルム
を基材として使用することで偏光膜の水や熱による光学
特性の低下を抑制し、あわせてヨウ素や染料等の二色性
物質の配向を向上せしめることにより、光学特性に優れ
かつ耐久性の高いことを特徴とする。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の偏光膜は、従来の偏光膜に用いられてきたポ
リビニルアルコールよりもシンジオタクテイシテイーの
高いポリビニルアルコール系重合体の一軸延伸フイルム
を基材とすることを特徴とする。シンジオタクテイシテ
イーの増加による効果を十分に発揮させるためにシンジ
オタクテイシテイーは55モル%以上にすることが重要で
あり、好ましくは57モル%以上である。シンジオタクテ
イシテイーの増加は、偏光膜の耐水性や耐熱性を向上さ
せ、さらに光学特性を向上させるものであるが、あまり
シンジオタクテイシテイーが高くなると、成膜や延伸等
の加工工程において問題を生じる点や該ポリビニルアル
コール系重合体自身の製造も困難となることから、シン
ジオタクテイシテイーは65モル%以下であるのが好まし
い。
該ポリビニルアルコール系重合体の重合度やけん化度
も本発明の偏光膜の性能に影響する。重合度はフイルム
強度や加工特性の点からは500以上であり、好ましくは1
000以上、さらに好ましくは1700以上、より好ましくは2
000以上であり、成膜や延伸等の加工特性の点から30000
以下である。ここで重合度は該ポリビニルアルコール系
重合体を酢化した酢酸ビニルのアセトン中の極限粘度
(30℃測定)から次式により求めた粘度平均重合度で表
したものである。
(=([η]×1000/7.94)(1/0.62) ここでけん化度は、けん化によりビニルアルコール単
位に変換され得る単位のなかで、実際にビニルアルコー
ル単位にけん化されている単位の割合を表したものであ
り、残基はビニルエステル単位である。けん化度として
は少なくとも90モル%以上、好ましくは95モル%以上、
より好ましくは98モル%以上である。
本発明の高シンジオタクテイシテイーのポリビニルア
ルコールは、通常のポリビニルアルコールの製造法であ
るポリ酢酸ビニルのけん化からは得られない。本発明で
用いられるような高シンジオタクテイシテイーのポリビ
ニルアルコールは、ピバリン酸ビニル、トリフロロ酢酸
ビニル、トリクロロ酢酸ビニル、蟻酸ビニルのごとき側
鎖の嵩高いビニルエステルまたは極性の高いビニルエス
テルの重合体の加水分解、もしくはt−ブチルビニルエ
ーテルやトリメチルシリルビニルエーテルのごときポリ
ビニルエーテルの分解によつて得られる。この中で、高
シンジオタクテイシテイーおよび高重合度のポリマーを
得やすく、分解反応が容易で、かつ得られるポリビニル
アルコール系重合体の耐水性の良好なピバリン酸ビニル
の単独重合体または共重合体からのポリビニルアルコー
ル系重合体が好んで用いられる。ここで共重合体の場合
のコモノマー単位は、けん化によつてビニルアルコール
単位を生成する単位とそれ以外の単位に分けられる。前
者の単位はタクテイシテイーの制御を目的に共重合され
るもので、酢酸ビニル、蟻酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサテイツク酸
ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息
香酸ビニル等のビニルエステル類であり、共重合量はシ
ンジオタクテイシテイー量との関係で設定される。一
方、後者のコモノマーは、主として変性を目的に共重合
されるもので、本発明の趣旨を損なわない範囲で使用さ
れる。このような単位として、たとえばエチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフイン類、ア
クリル酸およびその塩とアクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロ
ピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、
アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等の
アクリル酸エステル類、メタクリル酸およびその塩、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸
t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタク
リル酸エステル類、アクリルアミド、n−メチルアクリ
ルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチル
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリル
アミドプロパンスルホン酸およびその塩、アクリルアミ
ドプロピルジメチルアミンおよびその塩またはその4級
塩、N−メチロールアクリルアミドおよびその誘導体等
のアクリルアミド誘導体、メタクリルアミド、N−メチ
ルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタ
クリルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、メタク
リルアミドプロピルジメチルアミンおよびその塩または
その4級塩、N−メチロールアクリルアミドおよびその
誘導体等のメタクリルアミド誘導体、メチルビニルエー
テル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエー
テル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニル
エーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニ
ルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニ
ルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル等のニトリル類、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、フツ化ビニル、フツ化ビニリデン等のハロ
ゲン化ビニル類、酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化
合物、マレイン酸およびその塩またはそのエステル、イ
タコン酸およびその塩またはそのエステル、ビニルトリ
メトキシシラン等のビニルシリル化合物、酢酸イソプロ
ペニル等である。
本発明の偏光膜に使用される二色性物質は、よう素の
ほか、いわゆる二色性染料が単独または混合して用いら
れる。代表的なものとしてたとえばblack17,19,154;bro
wn44,106,195,210,223;red2,23,28,31,37,39,79,81,24
0,242,247;bluel,15,22,78,90,98,151,168,202,236,24
9,270;violet9,12,51,98;greenl,85;yellow8,12,44,86,
87;0range26,39,106,107等が挙げられる。フイルム中の
該二色性物質の量は、少なすぎると偏光膜の光学的性質
を発揮できず、多すぎても光学的性質や耐水性、耐熱性
を低下させる要因となることから通常ポリビニルアルコ
ール系重合体に対して、0.01重量%から1重量%の範囲
に調整される。
本発明の偏光膜の基材に用いるポリビニルアルコール
系重合体の有する上記の性質は、従来のポリビニルアル
コール系偏光膜の最大の欠点である水や熱による光学特
性の低下を解決できるだけでなく、光学特性の向上をも
たらすものである。偏光膜における光学特性の理想値
は、透過度50%における偏光度が100%となることであ
る。しかし、二色性分子の二色性比が有限の値を有し、
基材ポリマー中における該分子の配向が完全には行なわ
れないことから、従来の偏光膜は偏光度99.9%のもので
は透過度が40%程度であつた。
本発明の偏光膜では、シンジオタクテイツクポリビニ
ルアルコールがヨウ素のような二色性物質との相互作用
が大きいことの反映と考えられるが、従来の偏光膜より
も低濃度の二色性物質で十分な偏光能が得られ、高偏光
度かつ高透過度が達成される。
本発明の偏光膜は、たとえば以下の方法によつて製造
される。
一つはシンジオタクテイツクポリビニルアルコールの
フイルムを調整した後にヨウ素や染料等の二色性物質の
吸着と一軸延伸を行なう方法であり、二色性物質の吸着
と延伸操作の順序は任意である。もう一つはフイルムの
製造時に二色性物質を添加し一軸延伸する方法であり、
本発明の偏光膜はどちらの方法でも製造可能である。
シンジオタクテイツクポリビニルアルコールの成膜は
溶液からのキヤスト成膜、乾式成膜(空気中や窒素等不
活性気体中への押し出し)、湿式成膜(シンジオタクテ
イツクポリビニルアルコールの貧溶媒中への押し出
し)、乾湿式成膜、ゲル成膜(シンジオタクテイツクポ
リビニルアルコールの液膜を一担冷却ゲル化した後、溶
媒を抽出除去し、フイルムを得る。)さらにこれらの湿
式成膜、乾湿式成膜およびゲル成膜などの組合せによつ
て行われるが、このときに使用される溶剤としてはジメ
チルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、エチレングリコール、グリセリンおよび水
等が単独または混合して使用される。また塩化リチウ
ム、塩化カルシウム等の無機塩の水溶液も単独または前
記有機溶媒と混合して使用できる。この中でジメチルス
ルホキシドやジメチルスルホキシドと水の混合溶媒が好
んで使用される。成膜時のシンジオタクテイツクポリビ
ニルアルコールの濃度は成膜方法によつて異なるが、通
常1〜50重量%、温度は通常室温から120℃の範囲であ
る。またシンジオタクテイツクポリビニルアルコールの
成膜時に二色性物質を添加する場合には、該二色性物質
がよく溶解する溶媒を選択する。
このようにして得られたシンジオタクテイツクポリビ
ニルアルコールフイルム(以下、原反フイルムと称す
る)は二色性物質の吸着と一軸延伸が行なわれるか、も
しくは一軸延伸だけが施される。吸着操作と延伸操作は
同時に行なつても別々に行なつも問題はなく、その順序
も任意である。また原反フイルムへの二色性物質の吸着
を強固にすることを目的にホウ酸やホウ砂のようなホウ
素化合物を添加することがあるが、これは吸着や延伸と
同時に実施してもこれら操作の前後や間のどの時点で実
施しても任意である。
二色性物質の原反への吸着は、通常二色性物質を含有
する液体中に原反を浸漬させることにより行なわれるが
その操作条件や方法等に特に制限はなく、たとえば通常
ヨウ素を用いる場合にはヨウ素−ヨウ化カリウムの水溶
液が用いられ、染料の場合には染料水溶液が用いられ
る。
延伸は湿式延伸や乾熱延伸で行なわれ、一軸方向に3
倍以上に行なうことが好ましい。延伸時の温度は延伸条
件によつて異なるが、通常20℃から250℃の間である。
また乾熱延伸時は不活性気体中で操作を実施するのが好
ましい。延伸操作後に吸着を実施する場合には、吸着の
前に一軸延伸したフイルムを160℃〜250℃で空気中また
は不活性気体中で熱処理を施すことが好ましい。延伸後
の膜厚は特に制限はないが5〜100μmが好ましく、10
〜40μmが特に好ましい。
吸着と延伸が行なわれた原反フイルムは定長下、空気
中または窒素気流中で乾燥される。
このようにして得られた偏光膜は、その両面あるいは
片面に光学的に透明で、かつ機械的強度を有した保護膜
を貼合わせ偏光板として使用される。保護膜として通常
セルロースアセテート系フイルム、アクリル系フイル
ム、ポリエステル系フイルム等が使用される。
E.実施例 以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明は実施例によりなんら限定されるものではな
い。なお実施例中の「部」は、特にことわりのない限り
「重量部」を表す。
実施例1 撹拌機を備えた反応容器に、ピバリン酸ビニルモノマ
ー600部、メタノール140部を仕込み、窒素ガスバブリン
グにより系を窒素置換した。別途メタノール20部に開始
剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.0542部
を溶解した溶液を調整し、窒素ガスによるバブリングで
窒素置換した。反応容器を昇温し、内温が60℃に達した
ところで開始剤を溶解したメタノール溶液を注入し、重
合を開始した。190分後に、重合率が45%に達したとこ
ろで冷却して、重合を停止し、t−ブタノールを時どき
添加しながら減圧下で未反応のピバリン酸ビニルモノマ
ーを除去して、ポリピバリン酸ビニルのt−ブタノール
溶液とした。続いて、減圧下t−ブタノールを除去し
て、36.7重量%のポリピバリン酸ビニルのテトラヒドロ
フラン溶液を得た。
次に、撹拌機と還流冷却管を備えた反応器に、この溶
液27.2部を計り取り、60℃に加温して、窒素ガスを流し
て窒素置換し、60℃に保持した後、別途調整し窒素置換
した25%の水酸化カリウムのメタノール溶液21部を添加
し、十分に撹拌した。系は約20分でゲル化したが、さら
に60℃で100分間保持した後、酢酸6.8部をメタノール20
部とともに添加して、水酸化カリウムを中和した。続い
て、ゲルを粉砕した後、メタノールによるソツクスレー
洗浄を実施し、ポリビニルアルコールを得た。得られた
ポリビニルアルコール0.5部に、無水酢酸10部、ピリジ
ン2部を加えて封管した後、120℃で8時間加熱して酢
化した。得られたポリ酢酸ビニルはn−ヘキサンに沈澱
させ、アセトン−n−ヘキサン系で2回再沈を繰り返
し、精製した。得られたポリビニルアルコールをd6−DM
SOに溶解し、NMRを測定したところ、けん化度99.2モル
%、シンジオタクテイシテイー61.5%、酢化して得たポ
リ酢酸ビニルのアセトン中30℃で測定した[η]から求
めた粘度平均重合度は3510であつた。
このポリビニルアルコールをジメチルスルホキシドに
溶解し7重量%の溶液を得、該溶液をポリエチレンテレ
フタレートフイルム上に流延しメタノール浴に浸漬して
フイルム化した。該原反フイルムをよう素0.2g/、ヨ
ウ化カリウム50g/を溶解した水溶液中に、30℃で2分
浸漬した。つづいて、ホウ酸60g/、ヨウ化カリウム30
g/を溶解した水溶液中で、5倍に一軸延伸し、5分間
のホウ酸処理を行なつた後、定長下で40℃の熱風下に乾
燥して、厚さ20μmの偏光膜とした。該偏光膜中のよう
素量をチオ硫酸ナトリウムで滴定して求めたところ、I2
として、0.3重量%であつた。得られた偏光膜は透過度4
8.5%、偏光度99.9%であつた。該偏光膜を60℃、90%R
H下に、10時間放置した後の透過度は49.8%、偏光度98.
7%であつた。
比較例1 ポリビニルアルコールとして重合度3500、けん化度9
9.5%、シンジオタクテイシテイー53%のものを使用す
る以外は、実施例1と同様にして偏光膜を調整した。該
偏光膜の透過度は41.8%、偏光度は99.2%であつた。ま
た60℃、90%RH下に10時間放置した後の透過度は60.8
%、偏光度83.2%であつた。
透過度および偏光度は分光光度形を用い測定した。透
過度はJIS−Z−8701に準拠して測定し、偏光度は下式
により計算した。
ここでT1およびT2は、それぞれ2枚の偏光膜を延伸軸
を互いに平行および直交するように重ねて測定した透過
度である。
F.発明の効果 上記実施例で明らかなとおり、本発明の偏光膜は、こ
れまでの偏光膜に比べて光学特性に優れ、かつ耐水性、
耐熱性、耐湿熱性および耐久性に優れた偏光膜が得られ
る。これは偏光膜の基材として、シンジオタクテイシテ
イーが55モル%以上のポリビニルアルコールの一軸延伸
フイルムを用いることによつて、はじめて達成されたも
のである。
本発明で得られた偏光膜は上記の特徴を生かして高性
能、高耐久性の液晶デイスプレイ、例えば、液晶テレ
ビ、OA機器末端デイスプレイ、航空機や自動車のインパ
ネ用デイスプレイとか、その他フイルター、サングラ
ス、窓ガラス、各種ライトの防眩用、各種センサー等に
用いられる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シンジオタクテイシテイーが55モル%以上
    のポリビニルアルコール系重合体および該ポリビニルア
    ルコール系重合体に対して0.01〜1重量%の二色性物質
    からなる一軸延伸フイルムを基材とする偏光膜。
  2. 【請求項2】ポリビニルアルコール系重合体の平均重合
    度が1700以上である請求項1記載の偏光膜。
  3. 【請求項3】ポリビニルアルコール系重合体がピバリン
    酸ビニル単位を含有することを特徴とする請求項1記載
    の偏光膜。
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