JP3041720B2 - コンクリート製ドーム屋根における膜体の取付け構造 - Google Patents
コンクリート製ドーム屋根における膜体の取付け構造Info
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Description
種貯蔵物を貯蔵する貯槽等の構造物の上部を被覆するコ
ンクリート製ドーム(以下、本発明でいうドームとは球
面、曲面、多面体等各種形状のものを含む)屋根の内側
に張設する膜体と、側壁との取付け構造に関するもので
ある。
は、第9図に示すようにコンクリート構造物30の取付け
面30a上に所定間隔をおいてアンカーボルト31を植設
し、該アンカーボルト31を貫通させるようにして取付け
面30a上にシール材32を載置し、その上に膜体33の取付
け部付近の膜体を重ね、さらにその膜体33の上に膜保護
材34および押えプレート35を順次重ね、最後にアンカー
ボルト31にナット36を螺合緊締した膜の取付け構造であ
る。
シール材32、膜保護材34および押えプレート35により面
圧状態でシールする構造であった。したがって、締付け
力を大きくしてもその力は面で分散して受けることとな
る結果、面圧力は小さくなり、締付け部分から離れた部
分では面圧力が弱くなるために、前記シール材32、膜保
護材34および押えプレート35が撓んで不均一となり、気
密性が不十分となりドーム内のエアーがここから漏れる
などの虞れがあった。また膜体の取付け部の膜体を均一
にシールするためには、アンカーボルト31の植設間隔を
なるべく短くする必要があるが、そうするとアンカーボ
ルト31の植設作業が大変であるばかりでなく、ナット36
の締付け作業も大変となる。
ボルトの植設間隔をさほど短くすることなく十分な気密
性が得られるようにし、またアンカーボルトを使用する
ことなく十分な気密性が得られるようにしたコンクリー
ト製ドーム屋根における膜体の取付け構造を提供するこ
とを目的とするものである。
の取付け構造は、コンクリート製ドーム屋根の内側に張
設する膜体の取付け部の膜体を、側壁の上面にシール材
を介してアンカーボルトで固定する膜体の取付け構造に
おいて、上記膜体の取付け部付近の膜体と、上記側壁の
内側面上部との間に掛け渡して、その膜体の取付け部付
近の膜体の内面から側壁の内側面上部の内面に沿って止
着した帯状のシール膜を設けてなるものである。
る膜体の取付け構造は、コンクリート製ドーム屋根の内
側に張設する膜体の取付け部の膜体を、線接触の状態で
該膜体を強圧するシール部材を用いて、側壁の上面に固
定する膜体の取付け構造であって、その線接触の状態で
該膜体を強圧するシール部材を用いた膜体の取付け構造
は、上記膜体の取付け部の膜体を側壁の上面に配設した
断面円形等のリング状弾性材からなる棒状パッキンと帯
板状保護材との間に介在させ、その帯板状保護材に押え
板を当ててアンカーボルトに緊締した構造、または上記
側壁の上面に沿って配設した帯板状シール材と帯板状保
護材との間に上記膜体の取付け部の膜体を介在させ、そ
の帯板状保護材の上から断面円形等の棒状押え材にて強
圧固定した構造とするものである。
張設する膜体の取付け部の膜体を、側壁の上部に埋設固
定した構造としたものである。
を、コンクリート製ドーム屋根の勾配に等しい傾斜面に
形成したコンクリート製ドーム屋根における膜体の取付
け構造である。
膜体を側壁の上面にシール材を介してアンカーボルトで
固定し、さらに帯状のシール膜を膜体の取付け部付近の
膜体の内面から側壁の内側面上部の内面の間に掛け渡し
て設ける場合は、該帯状のシール膜がドーム内のエアー
の内圧によって膜体の取付け部付近の膜体内面および側
壁の内側面上部にそれぞれ圧接する状態となり、ここで
エアーが遮断され、膜体の取付け側にはエアーが行かな
くなり、該膜体の取付け部でのエアーの漏洩が防止され
る。
体の取付け部の膜体を、側壁の上面に沿って配設した棒
状パッキンと帯板状保護材との間に介在させ、該帯板状
保護材に押え板を当ててアンカーボルト・ナットにて緊
締した構造においては、膜体は棒状パッキンにより線接
触の状態で強固に弾圧されてシールされる。
膜体の取付け部の膜体を、側壁の上面に沿って配設した
帯板状シール材と帯板状保護材との間に介在させ、該帯
板状保護材の上から棒状押え材にて強圧固定した構造と
した場合は、帯板状シール材と帯板状保護材との間での
面接触に加え、上からの棒状押え材による線接触による
強固な弾圧が加えられ、シール効果が一層高まることと
なる。
する膜体の取付け部の膜体を、側壁の上部に埋設固定し
た構造とした場合は、アンカーボルトの植設作業が不要
であるばかりでなく棒状パッキン、帯板状保護材又は帯
板状シール材および押え板を全く使用する必要がなく、
しかもシールが万全であり取付け部でのエアーの漏洩の
心配がない。
を、コンクリート製ドーム屋根の勾配に等しい傾斜面に
形成したものでは、膜体の取付けが容易で気密性を保ち
安く、取付け部の膜体の製作、加工がし易くなる。
する。
ドーム屋根の断面図を示し、第2図は第1図のA部の詳
細を示した本発明の第1の実施例を示す貯槽への膜体の
取付け構造を示す断面図である。
部開放面に被覆した膜体2を、構造物内に充填したエア
ーによりドーム形状に維持した状態で、膜体2の上にモ
ルタル層3およびまたはコンクリート層4を打設して積
層構造のコンクリート製ドーム屋根を形成する工法をい
う。
各種貯蔵物を貯蔵することができるように各種形状をし
た構造物で、その用途に応じて一重または二重以上の側
壁5を有している。また側壁5の上端内側には、ドーム
屋根形状をした膜体2の取付け部の膜体2aを固定するた
めのアンカーボルト6を予め所定間隔をおいて植設して
おく。そして、このアンカーボルト6を植設した側壁5
の上端内側全体に該アンカーボルト6を貫通させるよう
にして合成ゴムや合成樹脂等の材料よりなる帯板状シー
ル材7を敷設する。そしてその上に、膜体2の取付け部
の膜体2aを重ね、さらにその上に合成ゴムや合成樹脂等
の材料よりなる帯板状保護材8および金属等の剛性を有
する材料よりなる押え板9を順次重ねた後、押え板9か
ら突出したアンカーボルト6にナット10を螺合し緊締す
る。
近傍の側壁5の内側面上部5aに沿って設けた帯状のシー
ル膜である。この帯状のシール膜11は、図示のように、
膜体2の取付け部付近の膜体2bと、側壁5の内側面上部
5aとの間に掛け渡して、その取付け部付近の膜体2bの内
面から側壁5の内側面上部5aの内面に沿って止着するも
のであり、膜体2と同種または異種の材料が使用され
る。なお、膜体2は貯槽本体1内を送風機(図示せず)
により昇圧しても十分耐える強度、および気密性、水密
性、耐食性等に優れたシート体によって形成される。ま
た、帯状のシール膜11の取付け方法は、粘着テープ(図
示せず)もしくは接着または溶着あるいはこれらの組合
せにより止着しておく。
エアーを導入すると、貯槽本体1および膜体2により密
閉された閉空間のドーム内は昇圧し、膜体2がドーム屋
根形状に保持される。
よって取付け部の膜体2aの内面および側壁5の内側面上
部5aにそれぞれ圧接する状態となる。
に侵入するエアーが遮断され、膜体2の取付け側にはエ
アーが行かなくなり、該膜体2の取付け部でのエアーの
漏洩が防止されることとなる。
取付け構造を示す断面図である。
部材として、棒状パッキン12を使用した場合を示したも
のである。
は複数本の並列した円弧状の溝13を形成し、該溝13に嵌
合して配設した棒状パッキン12と帯板状保護材8との間
に、コンクリート製ドーム屋根の内側に張設する膜体2
の取付け部の膜体2aを介在させる。そして該帯板状保護
材8の上に押え板9を当て、該押え板9から突出したア
ンカーボルト6にナット10を螺合して緊締する。この場
合、帯板状保護材8に代えて帯板状シール材7を使用し
てもよい。また、この棒状パッキン12は断面が円形、X
形、矩形等を有する弾性材でリング状に形成する。
12と帯板状保護材8との間に挟まれて線接触の状態で強
固に弾圧されてシールされることとなる。
取付け構造を示す断面図である。
部材として、棒状押え材14を使用した場合を示したもの
である。
取付け部の膜体2aは、コンクリート側壁5の上面に沿っ
て配設した帯板状シール材7と帯板状保護材8との間に
介在させる。そして帯板状保護材8の上から並列する棒
状押え材14を当て、該棒状押え材14を丸パイプ用座金15
等で押え、その丸パイプ用座金15等を貫通するアンカー
ボルト6にナット10を螺合して強固に固定する。
を使用してもよい。また、アンカーボルト6およびナッ
ト10に代えて既設のPC鋼棒(図示せず)を利用して固定
してもよい。
で膜体2の取付け部の膜体2aを面接触させてシールし、
さらにその上から棒状押え材14による線接触による強固
な弾圧が加えられることとなり、シール効果が一層高ま
ることとなる。
埋込み取付け構造を示す斜視図である。
取付け部の膜体2aは、側壁5の上部5bに沿って埋設し固
定した構造である。この埋設構造の場合は、アンカーボ
ルト6の植設作業が一切不要となるばかりでなく棒状パ
ッキン12、棒状押え材14、帯板状保護材8又は帯板状シ
ール材7および押え板9を全く使用する必要がなく、し
かもシール効果は万全であり取付け部でのエアーの漏洩
がない。
す概略説明断面図である。
って埋設溝16を作るために、真ん中にクサビ型形状を有
する三分割の木型17を埋込んだ状態を示したものであ
る。
し、出来上がった埋設溝16に膜体2の取付け部の膜体2a
をセットした状態を示したものである。
2の取付け部の膜体2aをセットした状態で該埋設溝16に
コンクリートもしくはモルタル18を充填して埋込んだ状
態を示したものである。
ル18の強度発現後に、貯槽本体1のドーム内をエアーに
て昇圧した状態を示したものである。
ロールを用いた膜体の埋設取付け工程を示す概略説明断
面図である。
するに当たり、木型17の代わりにエアーバッグ19または
発泡スチロール(図示せず)を用いた場合を示したもの
である。
アーバッグ19または発泡スチロールを取外し、出来上が
った埋設溝16に膜体2の取付け部の膜体2aをセットした
状態を示したものである。
の膜体2aをセットした状態で該埋設溝16にコンクリート
もしくはモルタル18を充填して埋込んだ状態を示したも
のである。
ル18の強度発現後に、貯槽本体1のドーム内をエアーに
て昇圧した状態を示したものである。
ある。
コンクリート製ドーム屋根の勾配に等しい傾斜面とす
る。このように、傾斜面を一致させることにより、膜体
2の取けが容易となり、また気密性を保ち易くなり、膜
体を張力方向と一致させて押え易くし、さらに膜体2の
取付け部の膜体2aの製作、加工がし易くなる。
との取付け手段として、膜体の取付け部の膜体を側壁の
上面にシール材を介してアンカーボルトで固定し、さら
に帯状のシール膜を取付け部付近の膜体の内面から側壁
の内側面上部の内面の間に掛け渡して設けているので、
該帯状のシール膜がドーム内のエアーの内圧によって膜
体の取付け部付近の膜体内面および側壁の内側面上部に
それぞれ圧接する状態となり、ここでエアーが取付け部
側に侵入することなく遮断される結果、該膜体の取付け
部でのエアーの漏洩が防止され、シール効果が一層高ま
る。
ないために、植設作業が少なくて済む上に緊締作業も減
少させることができる。
体の取付け部の膜体を、側壁の上面に沿って配設した棒
状パッキンと帯板状保護材との間に介在させ、該帯板状
保護材に押え板を当ててアンカーボルトに緊締した構造
においては、膜体は棒状パッキンにより線接触の状態で
強固に弾圧され、強力にシールされる。
める必要がない。
膜体の取付け部の膜体を、側壁の上面に沿って配設した
帯板状シール材と帯板状保護材との間に介在させ、該帯
板状保護材の上から棒状押え材にて強圧固定した構造と
した場合は、帯板状シール材と帯板状保護材との間での
面接触によるシール効果が得られる上に、棒状押え材に
よる線接触による強固な弾圧が加えられ、面シールと線
シールとの相乗効果によりシール効果が一層高まること
となる。
する膜体の取付け部の膜体を、側壁の上部に埋設固定し
た構造とした場合は、アンカーボルトの植設作業が不要
であるばかりでなく棒状パッキン、帯板状保護材又は帯
板状シール材および押え板を全く使用する必要がなく、
しかもシール効果が万全であり取付け部でのエアーの漏
洩の心配が全くない。
を、コンクリート製ドーム屋根の勾配に等しい傾斜面に
形成したものでは、膜体の取付けが容易で気密性を保ち
易く、取付け部の膜体の製作、加工がし易くなる。
ーム屋根の断面図、第2図は第1図のA部の詳細を示し
た本発明の第1の実施例を示す貯槽への膜体の取付け構
造を示す断面図、第3図は本発明の第2の実施例を示す
貯槽への膜体の取付け構造を示す断面図、第4図は本発
明の第3の実施例を示す貯槽への膜体の取付け構造を示
す断面図、第5図は本発明の第4の実施例を示す貯槽へ
の膜体の埋込み式取付け構造を示す斜視図、第6図
(a)〜(d)は、膜体の埋設取付け工程を示す概略説
明断面図、第7図(a)〜(d)はエアーバッグまたは
発泡スチロールを用いた膜体の埋設取付け工程を示す概
略説明断面図、第8図は第1図のA部の変形例を示す断
面図である。第9図は従来の膜体と側壁との取付け構造
を示す斜視図である。 1……貯槽本体、2……膜体、 2a……取付け部の膜体、 2b……取付け部付近の膜体 5……側壁、 5a……内側面上部 5b……膜体取付け面 6……アンカーボルト、 7……帯板状シール材、 8……帯板状保護材、9……押え板、 10……ナット、 11……帯状のシール膜、 12……棒状パッキン、 14……棒状押え材。
Claims (4)
- 【請求項1】コンクリート製ドーム屋根の内側に張設す
る膜体の取付け部の膜体を、側壁の上面にシール材を介
してアンカーボルトで固定する膜体の取付け構造におい
て、上記膜体の取付け部付近の膜体と、上記側壁の内側
面上部との間に掛け渡して、その膜体の取付け部付近の
膜体の内面から側壁の内側面上部の内面に沿って止着し
た帯状のシール膜を設けてなることを特徴とするコンク
リート製ドーム屋根における膜体の取付け構造。 - 【請求項2】コンクリート製ドーム屋根の内側に張設す
る膜体の取付け部の膜体を、線接触の状態で該膜体を強
圧するシール部材を用いて、側壁の上面に固定する膜体
の取付け構造であって、その線接触の状態で該膜体を強
圧するシール部材を用いた膜体の取付け構造は、上記膜
体の取付け部の膜体を側壁の上面に配設した断面円形等
のリング状弾性材からなる棒状パッキンと帯板状保護材
との間に介在させ、その帯板状保護材に押え板を当てて
アンカーボルトに緊締した構造、または上記側壁の上面
に沿って配設した帯板状シール材と帯板状保護材との間
に上記膜体の取付け部の膜体を介在させ、その帯板状保
護材の上から断面円形等の棒状押え材にて強圧固定した
構造であることを特徴とするコンクリート製ドーム屋根
における膜体の取付け構造。 - 【請求項3】コンクリート製ドーム屋根の内側に張設す
る膜体の取付け部の膜体を、側壁の上部に埋設固定した
ことを特徴とするコンクリート製ドーム屋根における膜
体の取付け構造。 - 【請求項4】上記側壁の上部の膜体取付け面の傾斜を、
コンクリート製ドーム屋根の勾配に等しい傾斜面に形成
したことを特徴とする請求項1、2、または3記載のコ
ンクリート製ドーム屋根における膜体の取付け構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2329452A JP3041720B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | コンクリート製ドーム屋根における膜体の取付け構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2329452A JP3041720B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | コンクリート製ドーム屋根における膜体の取付け構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04202976A JPH04202976A (ja) | 1992-07-23 |
JP3041720B2 true JP3041720B2 (ja) | 2000-05-15 |
Family
ID=18221536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2329452A Expired - Fee Related JP3041720B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | コンクリート製ドーム屋根における膜体の取付け構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3041720B2 (ja) |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP2329452A patent/JP3041720B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH04202976A (ja) | 1992-07-23 |
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