JP3041253B2 - レーダ装置 - Google Patents

レーダ装置

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JP3041253B2
JP3041253B2 JP9142553A JP14255397A JP3041253B2 JP 3041253 B2 JP3041253 B2 JP 3041253B2 JP 9142553 A JP9142553 A JP 9142553A JP 14255397 A JP14255397 A JP 14255397A JP 3041253 B2 JP3041253 B2 JP 3041253B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、受信信号の振幅
や位相を補正する機能を備えたレーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数のアンテナ素子によって受信された
受信信号をディジタル信号に変更した後、重み付け加算
することによりビーム形成するDBF(Digital Beam F
orming)方式を用いたレーダ装置が開発されている。
【0003】従来のDBFレーダ装置について図5を参
照して説明する。図5に示すDBFレーダ装置は、信号
発生部1、局発信号分配器2、送信信号生成器3、送信
信号分配器4、送受信モジュール61〜6n、信号処理
部71〜7n、ウェイト演算器8、複素加算器9および
表示器10を備えている。
【0004】信号発生部1は、基準信号を発生する信号
発生器11と、局発信号を発生する局部信号発生器12
とからなる。この信号発生部1にて発生された基準信号
は送信信号生成器3に入力され、局発信号についても局
発信号分配器2を介して送信信号生成器3に入力され
る。
【0005】送信信号生成器3は、上記基準信号と局発
信号とをミキシングして送信RF信号を生成する。そし
てこの送信RF信号は、送信信号分配器4により信号分
配され、各送受信モジュール61〜6nに入力される。
【0006】送受信モジュール61は、図2に示すよう
に、アンテナ素子611、送受切換器612、低雑音増
幅器613、高出力増幅器614とからなる。なお、送
受信モジュール62〜6nについては、送受信モジュー
ル61と同様の構成からなることより、ここでは送受信
モジュール61についてのみ述べることにする。
【0007】送受信モジュール61に分配出力された送
信RF信号は、高出力増幅器614にて増幅された後、
サーキュレータなどの送受切換器612を介してアンテ
ナ素子611に入力され、空間に放射される。
【0008】また、アンテナ素子611は、目標からの
反射エコーを空間より受信し、この受信信号を送受切換
器612を介して低雑音増幅器613に入力する。低雑
音増幅器613は、上記受信信号を増幅した後、受信R
F信号として信号処理部71に入力する。
【0009】なお、前述したように送受信モジュール6
2〜6nについても、送受信モジュール61と同様にし
て、送信RF信号を空間に放射するとともに、目標から
の反射エコーを空間より受信し受信RF信号を対応する
信号処理部72〜7nに入力する。
【0010】信号処理部71は、受信回路711、位相
検波回路717、複素乗算回路714、ウェイトバッフ
ァ回路716とからなる。なお、信号処理部72〜7n
については、信号処理部71と同様の構成からなること
より、ここでは信号処理部71についてのみ述べること
にする。
【0011】受信回路711は、上記送受信モジュール
61から受信RF信号が入力されるとともに、前述の局
部信号発生器12で生成された局発信号が局発信号分配
器3より分配供給される。そして、受信回路711は、
上記局発信号を用いて上記受信RF信号を中間周波数帯
に周波数変換し、この変換結果を受信IF信号として位
相検波回路717に入力する。
【0012】位相検波回路717は、上記受信IF信号
に対して位相検波を行ない、I/Q直交信号を生成す
る。そしてこのI/Q直交信号は複素乗算回路714に
入力される。
【0013】複素乗算回路714は、上記I/Q直交信
号のほかに、ウェイト演算器8にて求められた複素ウェ
イトW0がウェイトバッファ回路716にてバッファリ
ングされたのち入力され、この複素ウェイトW0をI/
Q直交信号に乗算し、この乗算結果を複素加算器9に入
力する。
【0014】なお、前述したように信号処理部72〜7
nについても、信号処理部71と同様にして、受信RF
信号を位相検波した後、複素ウェイトW0を乗算して、
乗算結果を複素加算器9に入力する。ここで、複素ウェ
イトW0は、「W0」を総称しているが、各信号処理部
71〜7nにおいて独立な複素値である。
【0015】ウェイト演算器8は、図示しない制御部や
オペレータによりビーム形成方向の指示を受け、この指
示される方向にビームを形成するための複素ウェイトW
0を求め、信号処理部71〜7nに入力する。
【0016】複素加算器9は、各信号処理部71〜7n
の乗算結果が入力され、これらの乗算結果を複素加算し
て、表示器10に入力する。表示器10は、複素加算器
9の加算結果を表示処理し、観測結果を表示する。
【0017】ところで、従来のレーダ装置では、上述し
たように送受信モジュール61〜6nおよび信号処理部
71〜7nからなる複数の受信系は、低雑音増幅器61
3や受信回路711をはじめとする熱を発する構成を備
えている。
【0018】このため、このような構成の熱発生などに
より各受信系に温度変動が生じて受信信号の振幅や位相
に変動が生じるだけでなく、受信系間の温度差によって
受信系間で受信信号に振幅誤差や位相誤差が生じるとい
う問題がある。
【0019】また、このようなレーダ装置の内部の温度
変化だけでなく、外部から加わる圧力や振動により、ア
ンテナ素子611をはじめとする複数のアンテナ素子間
の相対的な位置関係が変化し、受信信号の振幅や位相に
変動が生じるという問題がある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーダ装置で
は、各受信系における温度変動や受信系間の温度差、お
よび外部から加わる圧力や振動等の外乱によって、受信
信号の振幅や位相に変動が生じるとともに、受信系間で
受信信号に相対的な振幅誤差や位相誤差が生じるという
問題があった。
【0021】この発明は上記の問題を解決すべくなされ
たもので、受信信号に生じた振幅や位相の変動の補正を
迅速かつ安定して行なうことが可能で、複数の受信系の
受信信号間に生じる相対的な振幅誤差や位相誤差につい
ても補正することが可能なレーダ装置を提供することを
目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明に係わるレーダ装置は、目標からの反射
エコーを複数の受信系により受信し、この複数の受信結
果に基づいて目標を検出するレーダ装置において、上記
複数の受信系が各々、空間に放射された信号を受信して
受信信号として出力するアンテナ部と、このアンテナ部
からの受信信号を、局部発振信号を用いて周波数変換し
た後、位相検波する位相検波手段と、所定の基準検波デ
ータを記憶する基準データ記憶手段と、局部発振信号を
用いて生成したモニタ信号をアンテナ部が受信した場合
に、受信信号の位相検波結果と、基準データ記憶手段に
記憶される基準検波データとに基づいて、受信信号に含
まれる位相変動成分と振幅変動成分のうち、少なくとも
一方の変動成分を検出する変動成分検出手段と、位相検
波手段の位相検波結果に対して、変動成分検出手段にて
検出した変動成分の補正を行なう変動成分補正手段とを
具備して構成するようにした。
【0023】上記構成のレーダ装置では、各受信系にお
いて、受信RF信号のダウンコンバートに用いる局部発
振信号を用いて生成したモニタ信号を受信し、この受信
したモニタ信号の位相検波結果と基準データ記憶手段に
記憶される基準検波データとに基づいて、受信信号に含
まれる位相変動成分と振幅変動成分のうち、少なくとも
一方の変動成分を検出する。そして、受信信号の位相検
波結果に対して、上記変動成分の補正を行なうようにし
たものである。
【0024】したがって、上記構成のレーダ装置によれ
ば、受信系で用いる局部発振信号とコヒーレントなモニ
タ信号を用いて、受信信号の変動成分を補正するため、
温度変動などの外乱に影響されずに上記補正が可能で、
なおかつ各受信系において受信信号の変動成分を補正す
るようにしているため、迅速かつ安定した上記補正を行
なうことができる。
【0025】また、各受信系毎に予め設定される基準検
波データに基づいて、受信信号の変動成分を補正するよ
うにしているため、複数の受信系の受信信号間に生じる
相対的な振幅誤差や位相誤差を補正することができる。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の一実施形態について説明する。この発明の一実施形態
に係わるDBFレーダ装置は、図1に示すように信号発
生部1、局発信号分配器2、送信信号生成器31、送信
信号分配器4、モニタアンテナ5、送受信モジュール6
1〜6n、信号処理部71A〜7nA、ウェイト演算器
8、複素加算器9および表示器10を備えている。な
お、図1において、図5に示した従来のレーダ装置と同
じ構成を示す部分については同一符号を付して示し、こ
こでは異なる部分を中心に述べることにする。
【0032】送信信号生成器31には、信号発生部1の
信号発生器11にて発生された基準信号が入力されると
ともに、局部信号発生器12にて発生された局発信号が
局発信号分配器2を介して入力される。
【0033】そして、送信信号生成器31は、上記基準
信号と局発信号とをミキシングして送信RF信号を生成
し、送信信号分配器4を通じて各送受信モジュール61
〜6nに分配供給する。
【0034】また、送信信号生成器31は、図示しない
制御部からのモニタ指示に応じて、上記基準信号と局発
信号とをミキシングしてモニタRF信号を生成し、モニ
タアンテナ5に入力する。
【0035】モニタアンテナ5は、アンテナ素子611
をはじめとする送受信モジュール61〜6nのアンテナ
素子近傍に設けられ、上記モニタRF信号を空間に放射
して、上記アンテナ素子に空間給電を行なうものであ
る。
【0036】送受信モジュール61〜6nは、それぞれ
分配供給された送信RF信号を空間に放射する。また送
受信モジュール61〜6nは、目標からの反射エコーお
よびモニタアンテナ5からのモニタRF信号を空間より
受信し、受信RF信号としてそれぞれ対応する信号処理
部71A〜7nAに入力する。
【0037】信号処理部71Aは、受信回路711、位
相検波回路712、信号切換回路713、複素乗算回路
714、補正データ生成部715、ウェイトバッファ回
路716とからなる。なお、信号処理部72A〜7nA
については、信号処理部71Aと同様の構成からなるこ
とより、ここでは信号処理部71Aについてのみ述べる
ことにする。
【0038】受信回路711は、前述の局発信号分配器
2より分配供給される局発信号を用いて、上記送受信モ
ジュール61からの受信RF信号を中間周波数帯に周波
数変換し、受信IF信号として位相検波回路712に入
力する。
【0039】位相検波回路712は、上記受信IF信号
を位相検波してI/Q直交信号を生成するもので、例え
ば図3に示すようにA/D変換器7121とディジタル
I/Q検波回路7122とから構成されるダイレクトI
Fサンプリング方式の位相検波回路である。
【0040】そして、この位相検波回路712では、上
記受信IF信号がA/D変換器7121により受信IF
信号の中心周波数の4倍の周期でサンプリングされてデ
ィジタル信号に変換されたのち、ディジタルI/Q検波
回路7122によってI/Q直交検波される。そしてリ
サンプリングすることにより、直交した信号(I信号と
Q信号)が形成され、上記I/Q直交信号として出力さ
れる。
【0041】このようにして得られたI/Q直交信号
は、信号切換回路713を介して選択的に複素乗算回路
714、または補正データ生成部715に入力される。
信号切換回路713は、前述の図示しない制御部によっ
て切り換え制御され、上記I/Q直交信号のうち目標を
観測している際に得たI/Q直交信号については、受信
信号S´(t)として複素乗算回路714に入力する。
一方、モニタRF信号を受信して得たI/Q直交信号に
ついては、モニタ信号M1として補正データ生成部71
5に入力する。
【0042】補正データ生成部715は、基準データ記
憶回路7151と、比較回路7152と、補正データ生
成回路7153とからなる。基準データ記憶回路715
1は、例えば温度が所定の値にあって外部から圧力の変
動や振動の影響がない安定した条件において、信号処理
部71Aを運用してモニタRF信号を受信した場合に、
位相検波回路712より得られるI/Q直交信号を基準
モニタ信号M0として記憶するものである。
【0043】比較回路7152は、信号切換回路713
からのモニタ信号M1と、基準データ記憶回路7151
に記憶される基準モニタ信号M0とを比較し、この比較
結果よりI/Q直交信号の位相および振幅を補正するた
めの補正ウェイトW1を求め、補正データ生成回路71
53に入力する。
【0044】補正データ生成回路7153は、ウェイト
演算器8にて求められたビーム形成用の複素ウェイトW
0と、上記比較回路7152にて求められた補正ウェイ
トW1とを複素演算し、この演算結果をビーム形成/補
正ウェイトW2として複素乗算回路714に入力する。
【0045】複素乗算回路714は、上記ビーム形成/
補正ウェイトW2をI/Q直交信号(S´(t))に乗
算し、この乗算結果を複素加算器9に入力する。なお、
信号処理部72A〜7nAについても、信号処理部71
Aと同様にして、それぞれ予め記憶する基準モニタ信号
M0に基づいて補正ウェイトW1を求める。そして、こ
の補正ウェイトW1とビーム形成用の複素ウェイトW0
とに基づくビーム形成/補正ウェイトW2をI/Q直交
信号に乗算し、この乗算結果を複素加算器9に入力す
る。
【0046】複素加算器9は、各信号処理部71A〜7
Anの乗算結果が入力され、これらの乗算結果を複素加
算して、表示器10に入力する。表示器10は、複素加
算器9の加算結果を表示処理し、観測結果を表示する。
【0047】次に、上記構成のレーダ装置の受信信号の
位相および振幅の補正動作について説明する。なお、以
下の説明では、信号処理部71Aの補正動作を中心に説
明するが、信号処理部72A〜7Anにおいても同様の
補正動作が行なわれているものとする。
【0048】まず、目標の観測に先立って、モニタアン
テナ5より送受信モジュール61〜6nに向けモニタR
F信号が送信(空間給電)される。各送受信モジュール
61〜6nは、それぞれ上記モニタRF信号を受信し
て、対応する信号処理部71A〜7Anに受信したモニ
タRF信号を入力する。
【0049】送受信モジュール61にて受信されたモニ
タRF信号は、受信回路711にて周波数変換された
後、位相検波回路712にて位相検波され、信号切換回
路713を介して比較回路7152に入力される。
【0050】一方、基準データ記憶回路7151から
は、比較回路7152に基準モニタ信号M0が入力され
る。ここで、A0,A1を振幅、φ0,φ1を位相と
し、基準モニタ信号M0、およびモニタ信号M1を下式
で定義する。
【0051】
【数1】
【0052】M0が入力されると、比較回路7152
は、基準モニタ信号M0およびモニタ信号M1に基づい
て、下式で表される補正ウェイトW1を求め、補正デー
タ生成回路7153に入力する。なお、Kは振幅変動量
でA1/A0であり、Δφは位相変動量でφ1−φ0で
ある。
【0053】
【数2】
【0054】補正データ生成回路7153は、ビーム形
成用の複素ウェイトW0と、補正ウェイトW1とから、
下式で表されるビーム形成/補正ウェイトW2を求め、
複素乗算回路714に入力する。
【0055】
【数3】
【0056】次に、目標を観測のために空間より受信し
た信号が、上記モニタRF信号と同じ経路を経て、信号
切換回路713を介しS´(t)として複素乗算回路7
14に入力される。
【0057】ここで、基準データ記憶回路7151に記
憶されるデータと同じ観測状態(信号処理部71Aが所
定温度で、アンテナ素子611が外部から圧力の変動や
振動の影響を受けていない安定した状態)で受信された
理想的な受信信号をS(t)とし、これに対してS´
(t)は上記観測状態から外れ振幅変動量Kや位相変動
量Δφが生じた状態にあるものとすると、S(t)およ
びS´(t)は下式で表される。
【0058】
【数4】
【0059】複素乗算回路714では、受信信号S´
(t)に上記ビーム形成/補正ウェイトW2が乗算さ
れ、補正された受信信号Sh (t)が得られる。
【0060】
【数5】
【0061】このように補正された受信信号Sh (t)
は、理想的な受信信号をS(t)と等しくなる。なお、
ここでは、簡単のため、ビーム形成用のウェイトW0を
「1」とした。
【0062】以上のように、上記構成のレーダ装置で
は、送受信モジュール61〜6nにそれぞれ対応させた
各信号処理部71A〜7nAで、予め記憶しておいた基
準モニタ信号M0と観測前に受信したモニタ信号M1と
を比較して補正ウェイトW1を求める。そして、この補
正ウェイトをビーム形成用のウェイトW0とともに受信
信号に乗算して補正を行なうようにしている。
【0063】したがって、上記構成のレーダ装置によれ
ば、送受信モジュール61〜6nや信号処理部71A〜
7nA毎に異なる温度変化が生じたり、あるいは外部か
ら加わる圧力や振動によって、各々異なる振幅や位相の
変動が受信信号に生じても、これらの変動を受信経路毎
に補正することができる。
【0064】また、予め設定した基準モニタ信号を基準
にして、上記補正を行なうようにしているため、送受信
モジュール61〜6nあるいは信号処理部71A〜7n
A間に生じる相対的な誤差についても補正を行なうこと
ができる。さらに、各信号処理部71A〜7nAにて上
記補正をそれぞれ行なうようにしているため、上記補正
処理は迅速になされる。
【0065】尚、この発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。例えば、上記実施の形態では、制御部
の指示によって、受信信号の補正を行なう構成とした。
これに代わり例えば温度、振動または圧力等を検出する
環境センサを各信号処理部71A〜7nAに設け、この
センサの検出結果に応じて、受信信号に生じる変動成分
などを自動補正するようにしてもよい。
【0066】図4は、図1のレーダ装置の信号処理部7
1A〜7nAに代わって設ける信号処理部71B〜7n
Bの構成を示すものである。信号処理部71Bは、受信
回路711、位相検波回路712、複素乗算回路71
4、ウェイトバッファ回路716、補正データ生成部7
18とからなる。なお、信号処理部72B〜7nBにつ
いては、信号処理部71Bと同様の構成からなることよ
り、ここでは信号処理部71Bについてのみ述べること
にする。
【0067】送受信モジュール61からの受信RF信号
は、受信回路711にて中間周波数帯に周波数変換され
たのち、位相検波回路712にて位相検波されて、この
検波結果(I/Q直交信号)が複素乗算回路714に入
力される。
【0068】補正データ生成部718は、環境センサ7
181と、補正データ記憶回路7182と、補正データ
生成回路7183とからなる。環境センサ7181は、
送受信モジュール61および信号処理部71Bの温度
や、加わる圧力(気圧など)および振動などを検出する
センサで、検出結果を補正データ記憶回路7182に入
力する。
【0069】補正データ記憶回路7182は、温度や圧
力、振動などの大きさに応じて変化する受信信号の振幅
や位相を補正するウェイトデータW3を記憶する回路
で、環境センサ7181にて検出された温度や圧力、振
動などの大きさに応じた補正ウェイトW3を読み出し、
補正データ生成回路7183に入力する。
【0070】補正データ生成回路7183は、ウェイト
演算器8にて求められたビーム形成用の複素ウェイトW
0と、上記補正データ記憶回路7182から入力される
補正ウェイトW3とを複素演算し、この演算結果をビー
ム形成/補正ウェイトW2として複素乗算回路714に
入力する。複素乗算回路714は、I/Q直交信号にビ
ーム形成/補正ウェイトW2を乗算して、受信信号Sh
(t)を得る。
【0071】このような構成のDBFレーダ装置であっ
ても、受信経路毎に異なる振幅や位相の変動が受信信号
に生じても、迅速に上記変動を補正を行なうことが可能
で、受信経路間に生じる相対的な誤差に付いても補正す
ることができる。
【0072】また、上記実施の形態では、送受信モジュ
ール61〜6nがそれぞれ1つのアンテナ素子によって
反射エコーを受信する構成を例に説明したが、これに限
定されるものではなく、例えば複数のアンテナ素子とそ
れに対応する移相器とを備えて受信RF信号を得る構成
であってもよい。
【0073】さらに、上記実施の形態では、モニタRF
信号を空間給電により各送受信モジュール61〜6nに
入力するようにしたが、これに限定されるものではな
く、有線を通じて各アンテナの後段にライン入力するよ
うにしてもよい。その他、この発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であること
はいうまでもない。
【0074】
【発明の効果】以上述べたように、この発明では、各受
信系において、受信RF信号のダウンコンバートに用い
る局部発振信号を用いて生成したモニタ信号を受信し、
この受信したモニタ信号の位相検波結果と基準データ記
憶手段に記憶される基準検波データとに基づいて、受信
信号に含まれる位相変動成分と振幅変動成分のうち、少
なくとも一方の変動成分を検出し、受信信号の位相検波
結果に対して上記変動成分の補正を行なうようにしてい
る。
【0075】このため、この発明によれば、各受信系の
受信信号の変動成分を迅速かつ安定して補正することが
可能で、なおかつ複数の受信系の受信信号間に生じる相
対的な振幅誤差や位相誤差を補正することが可能なレー
ダ装置を提供できる。
【0076】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるDBFレーダ装置の第1の実
施の形態の構成を示す回路ブロック図。
【図2】図1および図5に示したDBFレーダ装置の送
受信モジュールの構成を示す回路ブロック図。
【図3】図1に示したDBFレーダ装置の位相検波回路
の構成を示す回路ブロック図。
【図4】図1に示したDBFレーダ装置の信号処理部の
他の構成例を示す回路ブロック図。
【図5】従来のDBFレーダ装置の構成を示す回路ブロ
ック図。
【符号の説明】
1…信号発生部 11…信号発生器 12…局部信号発生器 2…局発信号分配器 31…送信信号生成器 4…送信信号分配器 5…モニタアンテナ 61〜6n…送受信モジュール 611…アンテナ素子 612…送受切換器 613…低雑音増幅器 614…高出力増幅器 71A〜7nA,71B〜7nB…信号処理部 711…受信回路 712…位相検波回路 7121…A/D変換器 7122…ディジタルI/Q検波回路 713…信号切換回路 714…複素乗算回路 715,718…補正データ生成部 7151…基準データ記憶回路 7152…比較回路 7153,7183…補正データ生成回路 716…ウェイトバッファ回路 7181…環境センサ 7182…補正データ記憶回路 8…ウェイト演算器 9…複素加算器 10…表示器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標からの反射エコーを複数の受信系に
    より受信し、この複数の受信結果に基づいて目標を検出
    するレーダ装置において、 前記複数の受信系が各々、 空間に放射された信号を受信して受信信号として出力す
    るアンテナ部と、 このアンテナ部からの受信信号を、局部発振信号を用い
    て周波数変換した後、位相検波する位相検波手段と、 所定の基準検波データを記憶する基準データ記憶手段
    と、 前記局部発振信号を用いて生成したモニタ信号を前記ア
    ンテナ部が受信した場合に、前記受信信号の位相検波結
    果と、前記基準データ記憶手段に記憶される基準検波デ
    ータとに基づいて、前記受信信号に含まれる位相変動成
    分と振幅変動成分のうち、少なくとも一方の変動成分を
    検出する変動成分検出手段と、 前記位相検波手段の位相検波結果に対して、前記変動成
    分検出手段にて検出した変動成分の補正を行なう変動成
    分補正手段とを具備することを特徴とするレーダ装置。
  2. 【請求項2】 前記局部発振信号を用いて前記モニタ信
    号を生成し、このモニタ信号を前記アンテナ部に入力す
    るモニタ信号生成手段を備えることを特徴とする請求項
    1に記載のレーダ装置。
  3. 【請求項3】 前記モニタ信号生成手段は、前記局部発
    振信号を用いて前記モニタ信号を生成し、このモニタ信
    号を前記アンテナ部に空間給電することを特徴とする請
    求項2に記載のレーダ装置。
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