JPH10332821A - モノパルスレーダ装置 - Google Patents

モノパルスレーダ装置

Info

Publication number
JPH10332821A
JPH10332821A JP9144191A JP14419197A JPH10332821A JP H10332821 A JPH10332821 A JP H10332821A JP 9144191 A JP9144191 A JP 9144191A JP 14419197 A JP14419197 A JP 14419197A JP H10332821 A JPH10332821 A JP H10332821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
monopulse
phase
correction
fluctuation component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9144191A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Watabe
勉 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP9144191A priority Critical patent/JPH10332821A/ja
Publication of JPH10332821A publication Critical patent/JPH10332821A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モノパルス信号に生じた振幅や位相の変動を
迅速に補正することが可能なモノパルスレーダ装置を提
供する。 【解決手段】 アンテナ部6にて空間より目標からの反
射エコーを受信し、モノパルス信号(Σ,ΔAZ,ΔE
L)を生成し、それぞれ対応する受信部71A〜73A
に入力する。受信部71A〜73Aでは、予め記憶して
おいた基準モニタ信号と、観測前にモニタ信号を受信し
て得たモノパルス信号とを比較し、モノパルス信号に生
じた位相変動や振幅変動を補正する補正ウェイトW1を
求める。そして、この補正ウェイトW1を観測時に得た
モノパルス信号に乗算して、モノパルス信号に生じた位
相変動や振幅変動を補正を行なうようにしたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、モノパルスビー
ムを用いて、目標観測を行なうモノパルスレーダ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、モノパルスレーダ装置
は、アンテナで和ビーム(Σビーム)と差ビーム(ΔA
ZビームおよびΔELビーム)を用いて目標物からの反
射エコーを受信し、各ビームにて受信された受信信号
(モノパルス信号)に基づいて目標物の存在する方向を
測角演算して、目標物の位置を検出するものである。
【0003】従来のモノパルスレーダ装置について図7
を参照して説明する。図7に示すモノパルスレーダ装置
は、基準信号発生器1、局部信号発生器2、送信信号生
成器3、高出力増幅器4、送受切換器5、アンテナ6
1、受信部71〜73および表示器8を備えている。
【0004】基準信号発生器1にて発生された基準信
号、および局部信号発生器2にて発生された局発信号
は、ともに送信信号生成器3に入力される。また、局部
信号発生器2にて発生された局発信号は、後述の受信部
71〜73にそれぞれ入力される。
【0005】送信信号生成器3は、上記基準信号と局発
信号とをミキシングして送信RF信号を生成する。そし
てこの送信RF信号は、高出力増幅器4にて高周波増幅
された後、サーキュレータなどの送受切換器5を介して
アンテナ61に入力される。
【0006】アンテナ61は、例えばプラナー・アレイ
型のアンテナで、高出力増幅器4からの送信RF信号を
空間に放射するとともに、モノパルスビームを形成して
空間からエコーを受信し、モノパルス信号を生成する。
このモノパルス信号は、和ビーム信号Σ、水平方向の差
ビーム信号ΔAZビーム、および垂直方向の差ビーム信
号ΔELなどで、和ビーム信号Σは送受切換器5を介し
て受信部71に入力される。また、差ビーム信号ΔAZ
は受信部72に入力され、差ビーム信号ΔELは受信部
73に入力される。
【0007】受信部71〜73は、それぞれ入力される
モノパルス信号に対して周波数変換を行なった後、位相
検波を行なうもので、互いに同様の構成からなることよ
り、ここでは受信部71についてのみ説明することにす
る。
【0008】受信部71は、低雑音増幅回路711、周
波数変換回路712、信号補正回路717、および位相
検波回路713からなり、アンテナ61からの和ビーム
信号Σは、まず低雑音増幅回路711に入力される。
【0009】和ビーム信号Σは、低雑音増幅回路711
にて増幅される。そして、この信号増幅された和ビーム
信号Σは、周波数変換回路712にて前述の局部信号発
生器2からの局発信号とミキシングされて中間周波数帯
に周波数変換され、信号補正回路717に入力される。
【0010】信号補正回路717は、例えば可変減衰器
や移相器等からなり、外部からオペレータのマニュアル
操作によって補正指示信号が入力される。そして信号補
正回路717は、上記補正指示信号に基づいて、上記中
間周波数帯に周波数変換された和ビーム信号Σの振幅や
位相を調整し、この調整結果を位相検波回路713に入
力する。
【0011】位相検波回路713は、上記信号補正回路
717から入力される中間周波数帯の和ビーム信号Σに
対して位相検波を行なってI/Q直交信号を生成し、表
示器8に入力する。
【0012】受信部72および受信部73は、それぞれ
差ビーム信号ΔAZ、ΔELに対して受信部71と同様
の処理を施し、この処理結果を表示器8に入力する。表
示器8は、受信部71〜73から入力されるI/Q直交
信号に基づいて目標の表示処理を行い、観測結果を表示
する。
【0013】ところで、従来のモノパルスレーダ装置で
は、上述したように受信部71〜73に低雑音増幅回路
711をはじめとする熱を発する構成を備えている。こ
のため、このような構成の熱発生などにより各受信部7
1〜73に温度変動や経年変化により受信信号の振幅や
位相に変動が生じるだけでなく、受信部間の温度差等に
よって受信部間で受信信号に振幅誤差や位相誤差が生じ
てしまう。
【0014】このような受信信号に生じる変動や誤差に
対して従来は、信号補正回路717をはじめとする受信
部71〜73の信号補正手段により受信信号に対して補
正処理を施していたが、前述したようにこの信号補正手
段ではマニュアル的な補正しか行なえないため、補正精
度が低く十分な補正処理が施せなかった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来のモノパルスレー
ダ装置では、各受信部における温度変動や受信部間の温
度差等によって、受信信号の振幅や位相に変動が生じる
とともに、受信部間で受信信号に相対的な振幅誤差や位
相誤差が生じるという問題があった。
【0016】この発明は上記の問題を解決すべくなされ
たもので、受信信号に生じた振幅や位相の変動、および
複数の受信部の受信信号間に生じる相対的な振幅誤差や
位相誤差を迅速かつ高精度に補正することが可能なレー
ダ装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明に係わるモノパルスレーダ装置は、モノ
パルスビームを形成して目標からの反射エコーを受信す
ることにより和ビーム信号と差ビーム信号とを生成し、
これらのモノパルス信号にそれぞれ対応した複数の受信
部にて少なくとも位相検波を行ない、この位相検波結果
に基づいて目標を検出するモノパルスレーダ装置におい
て、上記複数の受信部が各々、前記モノパルス信号を位
相検波する位相検波手段と、所定の基準検波データを記
憶する基準データ記憶手段と、所定のモニタ信号を受信
してモノパルス信号を生成した場合に、このモノパルス
信号の位相検波結果と、基準データ記憶手段に記憶され
る基準検波データとに基づいて、モノパルス信号に含ま
れる位相変動成分と振幅変動成分のうち、少なくとも一
方の変動成分を検出する変動成分検出手段と、前記モノ
パルス信号の位相検波結果に対して、変動成分検出手段
にて検出した変動成分の補正を行なう変動成分補正手段
とを具備して構成するようにした。
【0018】上記構成のモノパルスレーダ装置では、各
受信部において、モニタ信号を受信して生成したモノパ
ルス信号の位相検波結果と基準データ記憶手段に記憶さ
れる基準検波データとに基づいて、生成したモノパルス
信号に含まれる位相変動成分と振幅変動成分のうち、少
なくとも一方の変動成分を検出する。そして、モノパル
ス信号の位相検波結果に対して、上記変動成分の補正を
行なうようにしている。
【0019】したがって、上記構成のモノパルスレーダ
装置によれば、生成したモノパルス信号の変動成分を補
正することが可能で、なおかつ各受信部において対応す
るモノパルス信号の変動成分を補正するようにしている
ため、迅速に上記補正を行なうことができる。
【0020】また、各受信部毎に予め設定される基準検
波データに基づいて、対応するモノパルス信号の変動成
分を補正するようにしているため、複数の受信部のモノ
パルス信号間に生じる相対的な振幅誤差や位相誤差を補
正することができる。
【0021】また、この発明に係わるモノパルスレーダ
装置は、モノパルスビームを形成して目標からの反射エ
コーを受信することにより和ビーム信号と差ビーム信号
とを生成し、これらのモノパルス信号にそれぞれ対応し
た複数の受信部にて少なくとも位相検波を行ない、この
位相検波結果に基づいて目標を検出するモノパルスレー
ダ装置において、上記複数の受信部が各々、モノパルス
信号を位相検波する位相検波手段と、当該受信部におけ
る温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段に
よって検出した温度に基づいて、モノパルス信号に含ま
れる位相変動成分と振幅変動成分のうち、少なくとも一
方の変動成分を補正する補正データを求める補正データ
検出手段と、前記モノパルス信号の位相検波結果に対し
て、補正データ検出手段にて検出した補正データに基づ
く補正を行なう変動成分補正手段とを具備して構成する
ようにした。
【0022】上記構成のモノパルスレーダ装置では、各
受信部において、温度検出手段によって検出した温度に
基づいて、モノパルス信号に含まれる位相変動成分と振
幅変動成分のうち、少なくとも一方の変動成分を補正す
る補正データを求め、モノパルス信号の位相検波結果に
対して、上記変動成分の補正を行なうようにしたもので
ある。
【0023】したがって、上記構成のモノパルスレーダ
装置によれば、温度変動によって各受信部でモノパルス
信号に与えた変動成分を補正することが可能で、また各
受信部においてモノパルス信号の変動成分を補正するよ
うにしているため、迅速に上記補正を行なうことができ
る。
【0024】また、この発明では、上記補正データ検出
手段は、予め温度検出手段にて検出した温度に対応させ
て、モノパルス信号に含まれる変動成分を補正する補正
データを記憶する補正データ記憶手段と、温度検出手段
にて検出した温度に対応する補正データを補正データ記
憶手段より読み出す補正データ読出手段とを備えること
を特徴とする。
【0025】この発明によれば、各受信部毎に、補正デ
ータ記憶手段に予め記憶される補正データを基準にし
て、温度変動によるモノパルス信号の変動成分が補正さ
れるため、温度変動に起因する複数の受信部のモノパル
ス信号間に生じる相対的な振幅誤差や位相誤差を補正す
ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の一実施形態について説明する。図1は、この発明の一
実施形態に係わるモノパルスレーダ装置の構成を示すも
のである。但し、図1において、従来のモノパルスレー
ダ装置の構成を示す図7と同一部分には同一符号を付し
て示し、ここでは異なる部分を中心に述べる。
【0027】モノパルスレーダ装置は、基準信号発生器
1、局部信号発生器2、送信信号生成器31、高出力増
幅器4、送受切換器5、アンテナ部6、受信部71A〜
73Aおよび表示器8を備えている。
【0028】送信信号生成器31は、基準信号発生器1
にて発生された基準信号が入力されるとともに、局部信
号発生器2にて発生された局発信号が入力され、上記基
準信号と局発信号とをミキシングして送信RF信号を生
成する。送信信号生成器31にて生成された送信RF信
号は、高出力増幅器4にて高周波増幅された後、送受切
換器5を介してアンテナ部6に入力される。
【0029】また、送信信号生成器31は、図示しない
制御部からのモニタ指示に応じて、上記基準信号と局発
信号とをミキシングしてモニタRF信号を生成し、アン
テナ部6に入力する。
【0030】アンテナ部6は、図2に示すようにアンテ
ナ61と、その近傍に備えられるモニタアンテナ62と
からなる。モニタアンテナ62は、前述のモニタRF信
号が入力され、この信号をアンテナ61に対して空間給
電する。
【0031】アンテナ61は、前述の送信RF信号が入
力され、この信号を空間に放射するとともに、モノパル
スビームを形成して空間からのエコーおよび上記モニタ
アンテナ62から空間給電される信号を受信し、モノパ
ルス信号(ΣΔ,AZ,ΔEL)を生成する。
【0032】このモノパルス信号のうち、和ビーム信号
Σは送受切換器5を介して受信部71Aに入力され、ま
た、差ビーム信号ΔAZは受信部72Aに入力され、そ
して差ビーム信号ΔELは受信部73Aに入力される。
【0033】受信部71A〜73Aは、それぞれ入力さ
れるモノパルス信号に対して周波数変換を行なった後、
位相検波を行ない、各々信号補正を行なうもので、例え
ば図4に示すように構成される。なお、受信部71A〜
73Aは、互いに同様の構成からなることより、ここで
は受信部71Aについてのみ説明することにする。
【0034】受信部71Aは、低雑音増幅回路711、
周波数変換回路712、位相検波回路713、信号切換
回路714、信号補正回路715、および補正データ生
成部716からなり、アンテナ61からの和ビーム信号
Σは低雑音増幅回路711に入力される。
【0035】和ビーム信号Σは、低雑音増幅回路711
にて増幅される。そして、この信号増幅された和ビーム
信号Σは、周波数変換回路712にて局部信号発生器2
からの局発信号とミキシングされて中間周波数帯に周波
数変換され、位相検波回路713に入力される。
【0036】位相検波回路713は、周波数変換された
和ビーム信号Σを位相検波してI/Q直交信号を生成す
るもので、例えば図3に示すようにA/D変換器713
1とディジタルI/Q検波回路7132とから構成され
るダイレクトIFサンプリング方式の位相検波回路であ
る。
【0037】そして、この位相検波回路713では、上
記周波数変換された和ビーム信号ΣがA/D変換器71
31により4倍の周期でオーバサンプリングされてディ
ジタル信号に変換されたのち、ディジタルI/Q検波回
路7132によってI/Q直交検波およびリサンプリン
グされ、直交した信号(I信号とQ信号)が形成され、
上記I/Q直交信号として出力される。
【0038】このようにして得られたI/Q直交信号
は、信号切換回路714を介して選択的に信号補正回路
715、または補正データ生成部716に入力される。
信号切換回路714は、前述の図示しない制御部によっ
て切り換え制御され、上記I/Q直交信号のうち目標を
観測している際に得たI/Q直交信号については、受信
信号S´(t)として信号補正回路715に入力する。
一方、モニタRF信号を受信して得たI/Q直交信号に
ついては、モニタ信号M1として補正データ生成部71
6に入力する。
【0039】補正データ生成部716は、基準データ記
憶回路7161と、比較回路7162とからなる。基準
データ記憶回路7161は、例えば温度が所定の値にあ
って受信利得や通過位相が安定した条件において、受信
部71Aを運用してモニタRF信号を受信した場合に、
位相検波回路713より得られるI/Q直交信号を基準
モニタ信号M0として記憶するものである。
【0040】比較回路7162は、信号切換回路714
からのモニタ信号M1と、基準データ記憶回路7161
に記憶される基準モニタ信号M0とを比較し、この比較
結果よりI/Q直交信号の位相および振幅を補正するた
めの補正ウェイトW1を求め、信号補正回路715に入
力する。
【0041】信号補正回路715は、上記ビーム形成/
補正ウェイトW1をI/Q直交信号(S´(t))に乗
算し、この乗算結果(Sh (t))を表示器8に入力す
る。なお、受信部72Aおよび受信部73Aについて
も、受信部71Aと同様にして、それぞれ予め記憶する
基準モニタ信号M0に基づいて補正ウェイトW1を求め
る。そして、この補正ウェイトW1を信号補正回路71
5にてI/Q直交信号(S´(t))に乗算して乗算結
果(Sh (t))を得るようにしている。
【0042】表示器8は、各受信部71A〜73nから
それぞれ乗算結果(Sh (t))が入力され、これらの
乗算結果に基づいて測角演算を行ない目標物の位置を表
示する処理を行ない、この処理結果を表示する。
【0043】次に、上記構成のモノパルスレーダ装置の
モノパルス信号の位相および振幅の補正動作について説
明する。なお、以下の説明では、受信部71Aの補正動
作を中心に説明するが、受信部72A〜72Aにおいて
も同様の補正動作が行なわれているものとする。
【0044】まず、目標の観測に先立って、モニタアン
テナ62よりアンテナ61に向けモニタRF信号が送信
(空間給電)される。アンテナ61は、上記モニタRF
信号を受信して、モノパルス信号(Σ,ΔAZ,ΔE
L)を生成し、それぞれ対応する受信部71A〜73A
に入力する。
【0045】受信部71Aに入力されたモニタ信号の和
ビーム信号Σは、低雑音増幅回路711にて増幅された
のち、周波数変換回路712にて周波数変換され、そし
て位相検波回路713にて位相検波され、信号切換回路
714を介して比較回路7162に入力される。
【0046】一方、基準データ記憶回路7161は、比
較回路7162に基準モニタ信号M0を入力する。ここ
で、A,A0,A1を振幅、φ,φ0,φ1を位相と
し、基準モニタ信号M0、およびモニタ信号M1を下式
で定義する。
【0047】
【数1】
【0048】M0が入力されると、比較回路7162
は、基準モニタ信号M0およびモニタ信号M1に基づい
て、下式で表される補正ウェイトW1を求め、信号補正
回路715に入力する。なお、Kは振幅変動量でA1/
A0であり、Δφは位相変動量でφ1−φ0である。
【0049】
【数2】
【0050】次に、目標を観測のために空間よりアンテ
ナ61が受信した信号は、上記モニタRF信号と同じ経
路を経て、信号切換回路714を介しS´(t)として
信号補正回路715に入力される。
【0051】ここで、基準データ記憶回路7161に記
憶されるデータと同じ観測状態(信号処理部71Aが所
定温度で、受信利得および通過位相が安定した状態)で
受信された理想的な受信信号をS(t)とし、これに対
してS´(t)は上記観測状態から外れ振幅変動量K´
や位相変動量Δφ´が生じた状態にあるものとすると、
S(t)およびS´(t)は下式で表される。
【0052】
【数3】
【0053】信号補正回路715では、受信信号S´
(t)に上記補正ウェイトW1が乗算され、補正された
受信信号Sh (t)が得られ、この補正された受信信号
Sh (t)は、理想的な受信信号をS(t)と等しくな
る。る。
【0054】
【数4】
【0055】以上のように、上記構成のモノパルスレー
ダ装置では、各受信部71A〜73Aにおいて、予め記
憶しておいた基準モニタ信号M0と観測前に受信したモ
ニタ信号M1とを比較して補正ウェイトW1を求める。
そして、この補正ウェイトW1を位相検波によって得た
I/Q直交信号に乗算して、モノパルス信号の補正を行
なうようにしている。
【0056】したがって、上記構成のレーダ装置によれ
ば、受信部71A〜73A毎に異なる温度変化が生じた
り、経年変化等によって、モノパルス信号間に振幅や位
相の変動が生じても、これらの変動を各モノパルス信号
の受信経路毎に補正することができる。
【0057】また、予め設定した基準モニタ信号を基準
にして、上記補正を行なうようにしているため、受信部
71A〜73A間に生じる相対的な誤差についても補正
を行なうことができる。さらに、各受信部71A〜73
Aにて上記補正をそれぞれ行なうようにしているため、
上記補正処理は迅速になされる。
【0058】尚、この発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。例えば、上記実施の形態では、制御部
の指示によって、受信信号の補正を行なう構成とした。
これに代わり例えば温度を検出する温度センサを受信部
71A〜73Aにそれぞれ設け、このセンサの検出結果
に応じて、受信信号に生じる変動成分などを自動補正す
るようにしてもよい。
【0059】図5は、その構成を示すもので、受信部7
1A〜73Aに代わって設けられる受信部71B〜73
Bは、例えば図6のように構成される。なお、以下の説
明では、信号処理部71Bを中心に説明し、信号処理部
72Bおよび信号処理部73Bについては、信号処理部
71Bと同様の構成からなることより、説明を省略す
る。
【0060】受信部71Bは、低雑音増幅回路711、
周波数変換回路712、位相検波回路713、信号補正
回路715、および補正データ生成部717からなる。
補正データ生成部717は、温度センサ7171と、補
正データ記憶回路7172とからなる。温度センサ71
71は、受信部71Bの温度を検出するセンサで、検出
結果(温度データ)を補正データ記憶回路7172に入
力する。
【0061】補正データ記憶回路7172は、温度に応
じて変化するモノパルス信号の振幅や位相を補正するウ
ェイトデータW2を記憶する回路で、温度センサ717
1にて検出されたデータに対応する補正ウェイトW2を
読み出し、信号補正回路715に入力する。
【0062】目標観測のために空間より受信した和ビー
ム信号Σは、低雑音増幅回路711にて増幅されたの
ち、周波数変換回路712にて周波数変換され、そして
位相検波回路713にて位相検波され、信号補正回路7
15に入力される。
【0063】信号補正回路715は、位相検波回路71
3の位相検波結果(I/Q直交信号)に、補正データ記
憶回路7172からの補正ウェイトW2を乗算して、受
信信号Sh (t)を得る。
【0064】このような構成のモノパルスレーダ装置で
あっても、受信経路毎に異なる振幅や位相の変動が受信
信号に生じても、迅速に上記変動の補正を行なうことが
可能で、受信経路間に生じる相対的な誤差に付いても補
正することができる。
【0065】さらに、上記実施の形態では、モニタRF
信号を空間給電によりアンテナ61に入力するようにし
たが、これに限定されるものではなく、有線を通じてラ
イン入力するようにしてもよい。その他、この発明の要
旨を逸脱しない範囲で種々の変形を施しても同様に実施
可能であることはいうまでもない。
【0066】
【発明の効果】以上述べたように、この発明では、各受
信部において、モニタ信号に基づいて生成したモノパル
ス信号と基準データ記憶手段に記憶される基準データと
に基づいて、モノパルス信号に含まれる位相変動成分と
振幅変動成分のうち、少なくとも一方の変動成分を検出
し、モノパルス信号の位相検波結果に対して上記変動成
分の補正を行なうようにしている。
【0067】このため、この発明によれば、各受信部の
モノパルス信号の変動成分を迅速に補正することが可能
で、なおかつ複数の受信部のモノパルス信号間に生じる
相対的な振幅誤差や位相誤差を補正することが可能なモ
ノパルスレーダ装置を提供できる。
【0068】また、この発明では、各受信部において、
温度検出手段によって検出した温度に基づいて、モノパ
ルス信号に含まれる位相変動成分と振幅変動成分のう
ち、少なくとも一方の変動成分を補正する補正データを
求め、モノパルス信号の位相検波結果に対して、上記変
動成分の補正を行なうようにしている。このため、この
発明によれば、各受信部のモノパルス信号の変動成分を
迅速に補正することが可能なモノパルスレーダ装置を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるモノパルスレーダ装置の一実
施形態の構成を示す回路ブロック図。
【図2】図1に示したモノパルスレーダ装置のアンテナ
部の構成を示す回路ブロック図。
【図3】図1に示したモノパルスレーダ装置の位相検波
回路の構成を示す回路ブロック図。
【図4】図1に示したモノパルスレーダ装置の受信部の
構成を示す回路ブロック図。
【図5】この発明に係わるモノパルスレーダ装置の一実
施形態の他の構成を示す回路ブロック図。
【図6】図5に示したモノパルスレーダ装置の受信部の
構成を示す回路ブロック図。
【図7】従来のモノパルスレーダ装置の構成を示す回路
ブロック図。
【符号の説明】
1…基準信号発生器 2…局部信号発生器 31…送信信号生成器 4…高出力増幅器 5…送受切換器 6…アンテナ部 61…アンテナ 62…モニタアンテナ 71A〜73A,71B〜73B…受信部 711…低雑音増幅回路 712…周波数変換回路 713…位相検波回路 7131…A/D変換器 7132…ディジタルI/Q検波回路 714…信号切換回路 715…信号補正回路 716,717…補正データ生成部 7161…基準データ記憶回路 7162…比較回路 7171…温度センサ 7172…補正データ記憶回路 8…表示器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノパルスビームを形成して目標からの
    反射エコーを受信することにより和ビーム信号と差ビー
    ム信号とを生成し、これらのモノパルス信号にそれぞれ
    対応した複数の受信部にて少なくとも位相検波を行な
    い、この位相検波結果に基づいて目標を検出するモノパ
    ルスレーダ装置において、 前記複数の受信部が各々、 前記モノパルス信号を位相検波する位相検波手段と、 所定の基準検波データを記憶する基準データ記憶手段
    と、 所定のモニタ信号を受信してモノパルス信号を生成した
    場合に、このモノパルス信号の位相検波結果と、前記基
    準データ記憶手段に記憶される基準検波データとに基づ
    いて、前記モノパルス信号に含まれる位相変動成分と振
    幅変動成分のうち、少なくとも一方の変動成分を検出す
    る変動成分検出手段と、 前記モノパルス信号の位相検波結果に対して、前記変動
    成分検出手段にて検出した変動成分の補正を行なう変動
    成分補正手段とを具備することを特徴とするモノパルス
    レーダ装置。
  2. 【請求項2】 前記所定のモニタ信号を生成し、このモ
    ニタ信号を自装置に空間給電するモニタ信号生成手段を
    備えることを特徴とする請求項1に記載のモノパルスレ
    ーダ装置。
  3. 【請求項3】 モノパルスビームを形成して目標からの
    反射エコーを受信することにより和ビーム信号と差ビー
    ム信号とを生成し、これらのモノパルス信号にそれぞれ
    対応した複数の受信部にて少なくとも位相検波を行な
    い、この位相検波結果に基づいて目標を検出するモノパ
    ルスレーダ装置において、 前記複数の受信部が各々、 前記モノパルス信号を位相検波する位相検波手段と、 当該受信部における温度を検出する温度検出手段と、 この温度検出手段によって検出した温度に基づいて、前
    記モノパルス信号に含まれる位相変動成分と振幅変動成
    分のうち、少なくとも一方の変動成分を補正する補正デ
    ータを求める補正データ検出手段と、 前記モノパルス信号の位相検波結果に対して、前記補正
    データ検出手段にて検出した補正データに基づく補正を
    行なう変動成分補正手段とを具備することを特徴とする
    モノパルスレーダ装置。
  4. 【請求項4】 前記補正データ検出手段は、 予め前記温度検出手段にて検出される温度に対応させ
    て、前記受信信号に含まれる変動成分を補正する補正デ
    ータを記憶する補正データ記憶手段と、 前記温度検出手段にて検出した温度に対応する補正デー
    タを補正データ記憶手段より読み出す補正データ読出手
    段とを備えることを特徴とする請求項3に記載のモノパ
    ルスレーダ装置。
JP9144191A 1997-06-02 1997-06-02 モノパルスレーダ装置 Pending JPH10332821A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9144191A JPH10332821A (ja) 1997-06-02 1997-06-02 モノパルスレーダ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9144191A JPH10332821A (ja) 1997-06-02 1997-06-02 モノパルスレーダ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10332821A true JPH10332821A (ja) 1998-12-18

Family

ID=15356331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9144191A Pending JPH10332821A (ja) 1997-06-02 1997-06-02 モノパルスレーダ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10332821A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6337656B1 (en) 1999-06-03 2002-01-08 Denso Corporation Monopulse radar apparatus
JP2009282022A (ja) * 2008-04-25 2009-12-03 Mitsubishi Electric Corp 車両傾斜検知装置
JP2013140072A (ja) * 2012-01-04 2013-07-18 Mitsubishi Electric Corp 車両傾斜検知装置
RU190950U1 (ru) * 2019-01-09 2019-07-17 Федеральное государственное казенное военное образовательное учреждение высшего образования "Ярославское высшее военное училище противовоздушной обороны" Министерства обороны Российской Федерации Комплекс полунатурного моделирования помеховой обстановки
KR102066742B1 (ko) * 2019-04-22 2020-01-15 국방과학연구소 능동배열 레이더의 모노펄스 보정 장치 및 그 방법

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6337656B1 (en) 1999-06-03 2002-01-08 Denso Corporation Monopulse radar apparatus
JP2009282022A (ja) * 2008-04-25 2009-12-03 Mitsubishi Electric Corp 車両傾斜検知装置
JP2013140072A (ja) * 2012-01-04 2013-07-18 Mitsubishi Electric Corp 車両傾斜検知装置
RU190950U1 (ru) * 2019-01-09 2019-07-17 Федеральное государственное казенное военное образовательное учреждение высшего образования "Ярославское высшее военное училище противовоздушной обороны" Министерства обороны Российской Федерации Комплекс полунатурного моделирования помеховой обстановки
KR102066742B1 (ko) * 2019-04-22 2020-01-15 국방과학연구소 능동배열 레이더의 모노펄스 보정 장치 및 그 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3305938B2 (ja) フェーズドアレイアンテナ装置
US8314620B2 (en) Systems and methods for online phase calibration
US20120326912A1 (en) Pulse radar apparatus and control method thereof
EP1760488A1 (en) Radar apparatus
JP2010074781A (ja) アンテナ装置
JP2007033415A (ja) レーダ装置
US20170322288A1 (en) Method for calibrating a radar system
JP2007093480A5 (ja)
US7982663B2 (en) Digital signal processor
US20210109193A1 (en) Radar device, control circuit of radar device, and storage medium of radar device
US6674395B2 (en) Radar system and method of adjusting characteristics thereof
JP2528304B2 (ja) 超音波診断装置
JPH0130114B2 (ja)
US8730097B1 (en) Distributed phased array testing device
CN115603835A (zh) 一种相控阵雷达天线在线校准方法及系统
JPH10332821A (ja) モノパルスレーダ装置
JP3709698B2 (ja) レーダ装置
JP3041253B2 (ja) レーダ装置
JP2002141730A (ja) 指向性アンテナ装置及びこの装置のキャリブレーション方法
JPH11225014A (ja) フェーズドアレイレーダ装置及びその位相校正方法
JP3335832B2 (ja) レーダ受信装置
WO2020194462A1 (ja) レーダ装置
Salehi et al. A zero-IF auto-calibration system for phased array antennas
JPH08288734A (ja) フェーズドアレイアンテナの性能補償方法およびフェ ーズドアレイアンテナ
JP2001116834A (ja) レーダ装置