JP2002141730A - 指向性アンテナ装置及びこの装置のキャリブレーション方法 - Google Patents

指向性アンテナ装置及びこの装置のキャリブレーション方法

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JP2002141730A
JP2002141730A JP2000335088A JP2000335088A JP2002141730A JP 2002141730 A JP2002141730 A JP 2002141730A JP 2000335088 A JP2000335088 A JP 2000335088A JP 2000335088 A JP2000335088 A JP 2000335088A JP 2002141730 A JP2002141730 A JP 2002141730A
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JP
Japan
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reference signal
weighting
signal
frequency
received
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Application number
JP2000335088A
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English (en)
Inventor
Ryuji Kono
▲隆▼二 河野
Hiroki Mochizuki
啓希 望月
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相差、振幅差を補正する補正値を簡単に算
出し、かつ算出した補正値を使って各素子の位相差、振
幅差を精度良く補正する。 【解決手段】 参照信号を発生する参照信号発生手段2
4と、各アンテナ素子11a〜11dからの受信信号の
一つを対応する受信系統に通過させるスイッチ手段25
a〜25dと、加算手段19からの出力信号を受信信号
の元の周波数に変換する周波数アップコンバータ21
と、このコンバータからの出力信号と参照信号発生手段
からの参照信号を比較する比較手段26と、この比較手
段の出力により誤差信号を発生する誤差信号発生手段2
7と、この誤差信号発生手段からの誤差信号に対応して
重み付け値を補正するための補正値を算出する重み付け
補正手段28を備え、周波数アップコンバータからの出
力信号と参照信号との位相と振幅の誤差が等しくなるよ
うに重み付け手段の各重み付け値を順次較正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振幅と位相のキャ
リブレーションを行う指向性アンテナ装置及びこの装置
のキャリブレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アレイアンテナのキャリブレーション方
法としては、例えば、特開平10−335921号公報
に記載されたものが知られている。これは、図10に示
すように、アレーアンテナ素子1と、受信信号をディジ
タル化すA/D変換器2とそれらに続くディジタル処理
部からなる。ディジタル処理部では、A/D変換器2で
変換された各ディジタル信号に適当なサイドローブ制御
等を行うためのある所定の励振振幅係数a(k=1,
2,3,4)が乗算され、次に、アレーアンテナの較正
を行うための振幅と位相が系統毎に個別に制御すること
が可能なディジタル局部信号発生器3によりディジタル
演算の準同期検波回路4でベースバンド信号のI、Q成
分s′に変換され、その後各系統のベースバンド信号
に基づいてeを相殺する較正係数を演算し出力するよ
うになっている。なお、eは、各アンテナ素子、給電
線、増幅器、フィルタなどから構成される受信系の誤差
信号である。
【0003】すなわち、ディジタル処理部では、4素子
のアレーアンテナ素子1で受信した受信信号の内、いず
れか一つのアンテナ素子からの受信信号の位相と振幅を
基準にして、他のアンテナ素子からの受信信号の位相と
振幅との誤差を演算で求め、これらの振幅と位相の不均
一性を相殺するための較正計数を演算して求めている。
【0004】また、eを相殺する較正係数を検出する
ため、単一の無変調または変調された通信信号を受信し
た場合の、各系統の準同期検波出力信号または高周波信
号あるいは中間周波信号を最大比合成回路5に入力する
ようになっている。すなわち、各系統のベースバンド出
力s′は、最大比合成回路5に入力されて、重みベク
トルvが抽出されるようになっている。
【0005】この重みベクトルvにa/|v
が乗じられ、さらには受信信号の到来方向とアンテナ素
子の配置で一意的に決まるφだけベクトル回転がなさ
れて、各系統の高周波帯または中間周波数帯のコンポー
ネントに存在する系統間の不均一性を相殺するための較
正係数eckが求められるようになっている。
【0006】このようにして求まった較正係数をディジ
タル局部発信器3の初期ベクトルに適用することで、各
素子の位相振幅の不均一性を補正し、キャリブレーショ
ンを行っている。このようにディジタル的に較正を行う
ため、RF部で位相振幅の較正を行う方式に比べて、正
確な較正が可能であった。なお、6は利得設定増幅器、
7は移相器である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した公報
のものでは、4素子のアレーアンテナ素子1で受信した
受信信号の内、いずれか一つのアンテナ素子からの受信
信号の位相と振幅を基準にして、他のアンテナ素子から
の受信信号の位相と振幅との誤差を演算で求め、これら
の振幅と位相の不均一性を相殺するための較正計数を演
算して求めているため、各アンテナ素子の不均一性を是
正する較正係数の算出方法が複雑になるという問題があ
った。
【0008】また、較正係数をディジタル局部発信器に
セットして較正を行うため、これらの算出や較正方法を
実現するためのハードウェア構成の規模が大きくなると
いう問題があった。さらに、データ伝送速度が高い信号
の場合、ディジタル処理部では、非常に高速な信号処理
能力を持ったハードウェア構成が要求された。
【0009】請求項1乃至7記載の発明は、各アンテナ
素子や高周波受信系統に起因する位相差、振幅差を補正
する補正値を簡単に算出でき、かつ算出した補正値を使
って各素子の位相差、振幅差を精度良く補正することが
できる指向性アンテナ装置を提供する。
【0010】また、請求項8及び9記載の発明は、各ア
ンテナ素子や高周波受信系統に起因する位相差、振幅差
を補正する補正値を簡単に算出でき、かつ算出した補正
値を使って各素子の位相差、振幅差を精度良く補正する
ことができる指向性アンテナ装置のキャリブレーション
方法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
複数のアンテナ素子にそれぞれ対応した受信系統に、各
アンテナ素子からの受信信号の周波数をそれぞれ低い周
波数に変換する第1の受信周波数変換手段及びこの第1
受信周波数変換手段からの各受信信号の位相と振幅にそ
れぞれ重み付け値を使用して重み付けを行う重み付け手
段を含み、この各受信系統の重み付け手段によって重み
付けされた各受信信号を加算手段により加算する指向性
アンテナ装置において、参照信号を発生する参照信号発
生手段と、各アンテナ素子からの受信信号の一つを対応
する受信系統に通過させるスイッチ手段と、加算手段か
らの出力信号を受信信号の元の周波数に変換する第2の
受信周波数変換手段と、この第2の受信周波数変換手段
からの出力信号と参照信号発生手段からの参照信号を比
較し重み付け手段の重み付け値を調整する調整手段を備
え、参照信号発生手段から発生する参照信号を外部アン
テナを介して各アンテナ素子で受信し、スイッチ手段に
より各アンテナ素子からの受信信号を対応する受信系統
に順次通過させ、そのときの第2の受信周波数変換手段
からの出力信号と参照信号発生手段からの参照信号との
位相と振幅の誤差が等しくなるように調整手段により重
み付け手段の各重み付け値を順次調整する指向性アンテ
ナ装置にある。
【0012】請求項2記載の発明は、複数のアンテナ素
子にそれぞれ対応した受信系統に、各アンテナ素子から
の受信信号の周波数をそれぞれ低い周波数に変換する第
1の受信周波数変換手段及びこの第1受信周波数変換手
段からの各受信信号の位相と振幅にそれぞれ重み付け値
を使用して重み付けを行う重み付け手段を含み、この各
受信系統の重み付け手段によって重み付けされた各受信
信号を加算手段により加算する指向性アンテナ装置にお
いて、参照信号を発生する参照信号発生手段と、各受信
系統の一つに参照信号発生手段からの参照信号を選択的
に供給するスイッチ手段と、加算手段からの出力信号を
受信信号の元の周波数に変換する第2の受信周波数変換
手段と、この第2の受信周波数変換手段からの出力信号
と参照信号発生手段からの参照信号を比較し重み付け手
段の重み付け値を調整する調整手段を備え、スイッチ手
段により各受信系統に参照信号発生手段からの参照信号
を順次供給し、そのときの第2の受信周波数変換手段か
らの出力信号と参照信号発生手段からの参照信号との位
相と振幅の誤差が等しくなるように調整手段により重み
付け手段の各重み付け値を順次調整する指向性アンテナ
装置にある。
【0013】請求項3記載の発明は、複数のアンテナ素
子にそれぞれ対応した受信系統に、各アンテナ素子から
の受信信号の周波数をそれぞれ低い周波数に変換する第
1の受信周波数変換手段及びこの第1受信周波数変換手
段からの各受信信号の位相と振幅にそれぞれ重み付け値
を使用して重み付けを行う重み付け手段を含み、この各
受信系統の重み付け手段によって重み付けされた各受信
信号を加算手段により加算する指向性アンテナ装置にお
いて、参照信号を発生する参照信号発生手段と、各アン
テナ素子からの受信信号の一つを対応する受信系統に通
過させる第1のスイッチ手段と、各受信系統の一つに参
照信号発生手段からの参照信号を選択的に供給する第2
のスイッチ手段と、加算手段からの出力信号を受信信号
の元の周波数に変換する第2の受信周波数変換手段と、
この第2の受信周波数変換手段からの出力信号と参照信
号発生手段からの参照信号を比較し重み付け手段の重み
付け値を調整する調整手段を備え、参照信号発生手段か
ら発生する参照信号を外部アンテナを介して各アンテナ
素子で受信した場合は、第1のスイッチ手段により各ア
ンテナ素子からの受信信号を対応する受信系統に順次通
過させ、そのときの第2の受信周波数変換手段からの出
力信号と参照信号発生手段からの参照信号との位相と振
幅の誤差が等しくなるように調整手段により重み付け手
段の各重み付け値を順次調整し、また、スイッチ手段に
より各受信系統に参照信号発生手段からの参照信号を順
次供給した場合は、そのときの第2の受信周波数変換手
段からの出力信号と参照信号発生手段からの参照信号と
の位相と振幅の誤差が等しくなるように調整手段により
重み付け手段の各重み付け値を順次調整する指向性アン
テナ装置にある。
【0014】請求項4記載の発明は、複数のアンテナ素
子にそれぞれ対応した受信系統に、各アンテナ素子から
の受信信号の周波数をそれぞれ低い周波数に変換する第
1の受信周波数変換手段及びこの第1受信周波数変換手
段からの各受信信号の位相と振幅にそれぞれ重み付け値
を使用して重み付けを行う重み付け手段を含み、この各
受信系統の重み付け手段によって重み付けされた各受信
信号を加算手段により加算する指向性アンテナ装置にお
いて、参照信号を発生する参照信号発生手段と、各アン
テナ素子からの受信信号の一つを対応する受信系統に通
過させる第1のスイッチ手段と、各受信系統のそれぞれ
に参照信号発生手段からの参照信号を供給する第2のス
イッチ手段と、加算手段からの出力信号を受信信号の元
の周波数に変換する第2の受信周波数変換手段と、この
第2の受信周波数変換手段からの出力信号と参照信号発
生手段からの参照信号を比較し重み付け手段の重み付け
値を調整する第1の調整手段と、重み付け手段で重み付
けされた各受信信号を比較し重み付け手段の重み付け値
を調整する第2の調整手段とを備え、参照信号発生手段
から発生する参照信号を外部アンテナを介して各アンテ
ナ素子で受信した場合は、第1のスイッチ手段により各
アンテナ素子からの受信信号を対応する受信系統に順次
通過させ、そのときの第2の受信周波数変換手段からの
出力信号と参照信号発生手段からの参照信号との位相と
振幅の誤差が等しくなるように第1の調整手段により重
み付け手段の各重み付け値を順次調整し、また、第2の
スイッチ手段により各受信系統に参照信号発生手段から
の参照信号を供給した場合は、そのときの重み付け手段
で重み付けされた各受信信号間の誤差が等しくなるよう
に第2の調整手段により重み付け手段の各重み付け値を
調整する指向性アンテナ装置にある。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項4記載の指
向性アンテナ装置において、最初に、参照信号発生手段
から発生する参照信号を外部アンテナを介して各アンテ
ナ素子で受信して第1のスイッチ手段により各アンテナ
素子からの受信信号を対応する受信系統に順次通過さ
せ、そのときの第2の受信周波数変換手段からの出力信
号と参照信号発生手段からの参照信号との位相と振幅の
誤差が等しくなるように第1の調整手段により重み付け
手段の各重み付け値を順次調整し、所定時間経過後にお
いて、第2のスイッチ手段により各受信系統に参照信号
発生手段からの参照信号を供給した場合は、そのときの
重み付け手段で重み付けされた各受信信号間の誤差が等
しくなるように第2の調整手段により重み付け手段の各
重み付け値を調整することにある。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項5記載の指
向性アンテナ装置において、第2の調整手段が調整する
重み付け手段で重み付けされた各受信信号間の誤差が所
定値よりも大きくなった場合は、参照信号発生手段から
発生する参照信号を外部アンテナを介して各アンテナ素
子で受信して第1のスイッチ手段により各アンテナ素子
からの受信信号を対応する受信系統に順次通過させ、そ
のときの第2の受信周波数変換手段からの出力信号と参
照信号発生手段からの参照信号との位相と振幅の誤差が
等しくなるように第1の調整手段により重み付け手段の
各重み付け値を順次調整することにある。
【0017】請求項7記載の発明は、請求項1乃至4の
いずれか1記載の指向性アンテナ装置において、それぞ
れの受信系統において、第1の受信周波数変換手段にて
周波数変換された受信信号をディジタル信号に変換する
アナログ/ディジタル信号変換手段と、加算手段からの
出力信号をアナログ信号に変換するディジタル/アナロ
グ信号変換手段を設け、重み付け手段はディジタル信号
に変換された受信信号に位相と振幅に重み付けを行うこ
とにある。
【0018】請求項8記載の発明は、複数のアンテナ素
子にそれぞれ対応した受信系統に、各アンテナ素子から
の受信信号の周波数をそれぞれ低い周波数に変換する受
信周波数変換手段及びこの第1受信周波数変換手段から
の各受信信号の位相と振幅にそれぞれ重み付け値を使用
して重み付けを行う重み付け手段を含み、この各受信系
統の重み付け手段によって重み付けされた各受信信号を
加算手段により加算する指向性アンテナ装置において、
参照信号を各アンテナ素子に受信させ、この受信信号を
対応する受信系統に順次通過させ、そのときに加算手段
から順次出力される出力信号を受信信号の元の周波数に
変換させた後、この信号と参照信号との位相と振幅の誤
差が等しくなるように重み付け手段の各重み付け値を順
次調整する指向性アンテナ装置のキャリブレーション方
法にある。
【0019】請求項9記載の発明は、複数のアンテナ素
子にそれぞれ対応した受信系統に、各アンテナ素子から
の受信信号の周波数をそれぞれ低い周波数に変換する第
1の受信周波数変換手段及びこの第1受信周波数変換手
段からの各受信信号の位相と振幅にそれぞれ重み付け値
を使用して重み付けを行う重み付け手段を含み、この各
受信系統の重み付け手段によって重み付けされた各受信
信号を加算手段により加算する指向性アンテナ装置にお
いて、参照信号を各受信系統に順次供給し、そのときに
加算手段から順次出力される出力信号を受信信号の元の
周波数に変換させた後、この信号と参照信号との位相と
振幅の誤差が等しくなるように重み付け手段の各重み付
け値を順次調整する指向性アンテナ装置のキャリブレー
ション方法にある。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 (第1の実施の形態)図1に示すように、例えば、4素
子11a,11b,11c,11dからなるアレイアン
テナを備えるとともに、各アンテナ素子11a〜11d
のそれぞれに対応した受信系統を構成する、ローノイズ
アンプ(LNA)12a,12b,12c,12dと、
各アンテナ素子の受信出力と局部発信器13の出力を混
合することによりそれぞれ周波数をダウンコンバートす
る第1の受信周波数変換手段14を構成する周波数ダウ
ンコンバータ(D/C)14a,14b,14c,14
dと、周波数変換後の差成分のみを取り出す帯域通過フ
ィルタ(BPF)15a,15b,15c,15dと、
ダウンコンバート後の出力をディジタル化するA/D変
換器16a,16b,16c,16dを備えている。
【0021】さらに、各系統の受信出力にそれぞれウェ
イトテーブル18により重み付け値が設定された重み付
け処理部17a,17b,17c,17dを使用して重
み付けを行い、所望の指向性を形成する処理を行う重み
付け手段17と、複数の受信系統からの受信信号が共通
に通過する、重み付け後の各受信系統の出力を合成する
加算手段19と、この加算手段19の出力をアナログ信
号に戻すD/A変換器20と、前記局部発振器13の出
力とD/A変換器20出力を混合し周波数をアップコン
バートして元の周波数の高周波(RF)信号を得る第2
の受信周波数変換手段としての周波数アップコンバータ
(U/C)21と、ミキサの和成分を取り出す帯域通過
フィルタ(BPF)22を備えている。
【0022】前記ウェイトテーブル18には重み付け計
算部23で事前に計算された、所望の指向性を形成する
ための重み付け値が格納されるようになっている。
【0023】この指向性アンテナ装置では、各アンテナ
素子11a〜11dで受信した高周波(RF)信号は、
周波数ダウンコンバータ(D/C)14a〜14dによ
ってベースバンド信号に変換された後、A/D変換器1
6a〜16dによってディジタル信号にされ、さらに、
重み付け手段17の重み付け処理部17a〜17dによ
りウェイトテーブル18に格納された重み付け値を乗ぜ
られた後に加算手段19により合成される。
【0024】そして、D/A変換器20にてアナログ信
号に変換された後に周波数アップコンバータ(U/C)
21にて元の受信周波数の信号に戻され、帯域通過フィ
ルタ(BPF)22を介して既存の無線機の受信アンテ
ナ入力端子に供給される。このような構成の指向性アン
テナ装置においては、重み付け値を適当に選ぶことによ
り所望の受信指向性を持ったアンテナを構成できる。
【0025】この実施の形態における指向性アンテナ装
置では、アップコンバータ(U/C)21にて元の受信
周波数に戻した信号を既存の無線機の受信アンテナ入力
端子に供給するようにしたが必ずしもこれに限るもので
はなく、図中点線で示すように、加算手段19からの信
号を受信アンテナ入力端子よりも後段の受信機ベースバ
ンド部に供給してもよい。
【0026】次に、この指向性アンテナ装置のキャリブ
レーション手段について説明する。この指向性アンテナ
装置のキャリブレーション手段は、参照信号を発生する
参照信号発生手段24と、各受信系統に接続されたスイ
ッチ手段25a,25b,25c,25dと、指向性ア
ンテナ装置の出力(帯域通過フィルタ22の出力)と前
記参照信号発生手段23からの参照信号を比較する比較
手段26と、この比較手段26の出力により誤差信号を
発生する誤差信号発生手段27と、この誤差信号発生手
段27からの誤差信号に対応して重み付け値を補正する
ための補正値を算出する重み付け補正手段28により形
成している。
【0027】前記比較手段26、誤差信号発生手段27
及び重み付け補正手段28は前記重み付け手段17の重
み付け値を調整する調整手段を構成している。前記参照
信号発生手段24には外部アンテナ29が接続されてい
る。前記スイッチ手段25a,25b,25c,25
d、ウェイトテーブル18を含む前記重み付け手段1
7、加算手段19及び重み付け補正手段28はディジタ
ル信号処理部30を構成している。
【0028】前記外部アンテナ29は、参照信号発生手
段24が発生する参照信号を前記各アンテナ素子11a
〜11dに向けて放射するためのもので、例えば、各ア
ンテナ素子11a〜11dから十分離れた距離の正面方
向に設置されるようになっている。
【0029】前記外部アンテナ29から放射された参照
信号は前記各アンテナ素子11a〜11dによって受信
されることになる。この時ウェイトテーブル18は、例
えばゼロに設定され、重み付け手段17の各重み付け処
理部17a〜17dの初期値は、例えばゼロに設定され
る。
【0030】キャリブレーションは各系統順に行われる
ことから、スイッチ手段25a〜25dは順次ひとつだ
け選択されてオンされる。例えば、スイッチ手段25a
が選択されると、ローノイズアンプ12aと周波数ダウ
ンコンバータ14aと帯域通過フィルタ15aとA/D
変換器16aからなる無線周波(RF)系統の受信信号
のみが重み付け手段17の重み付け処理部17aによっ
て重み付けされた後、加算手段19へ送られる。このと
き、他のスイッチ手段25b、25c、25dが接続さ
れた他の無線周波(RF)系統の受信信号は重み付け手
段17を経由して加算手段19に送られることはない。
【0031】従って、前記加算手段19は、重み付け処
理部17aで重み付けされた出力信号をそのままD/A
変換器20に送ることになる。そして、加算手段19か
らの出力信号はD/A変換され、周波数アップコンバー
タ21にて受信した元の無線周波の周波数にアップコン
バートされ、帯域通過フィルタ22を介して出力され
る。そして、この出力は比較手段26にフィードバック
され参照信号発生手段24からの参照信号と比較され
る。
【0032】前記比較手段26からの出力は誤差信号発
生手段27に導かれ、選択された無線周波受信系統の受
信信号と参照信号発生手段24からの参照信号との位相
振幅誤差が算出され記憶される。なお、この場合の誤差
とは、参照信号の位相振幅を基準とした場合の、外部ア
ンテナ29から帯域通過フィルタ15aの後までの選択
された系統を参照信号が通過した信号との位相と振幅と
の差を示している。
【0033】そして、この無線周波受信系統の受信信号
と参照信号発生手段24からの参照信号との位相振幅誤
差が例えばゼロになるように、重み付け補正手段28が
前記重み付け手段17で使用する重み付け値を補正する
オフセットを発生し、ウェイトテーブル18に加える。
【0034】同様にスイッチ手段25b、25c、25
dを1つずつ順にオンして、各無線周波系統の受信信号
と参照信号発生手段24からの参照信号との位相振幅誤
差を誤差信号発生手段27で算出し、参照信号との位相
振幅誤差が例えばゼロになるように重み付け補正手段2
8が前記重み付け手段17の重み付け処理部17b、1
7c、17dで使用する重み付け値を補正するオフセッ
トを発生し、ウェイトテーブル18に加える。このよう
にしてすべての無線周波系統が参照信号を基準として較
正されることになる。
【0035】図2は、図1のキャリブレーション手段を
構成する参照信号発生手段24、比較手段26、誤差信
号発生手段27を更に具体的に示したブロック図で、前
記参照信号発生手段24は、発振器241とこの発振器
241から発生する信号を外部アンテナ29側と比較手
段26側に参照信号として分配する分配器242からな
る。
【0036】前記比較手段26は、比較器261、レベ
ル調整部262、レベル差検出部263、分配器26
4、位相差レベル変換部265からなり、前記分配器2
42からの参照信号を前記比較器261に供給してい
る。また、前記帯域通過フィルタ22から出力される受
信出力信号を前記分配器264で分配し、この分配した
受信出力信号をレベル調整部262によって出力調整し
た後前記比較器261に供給し、この比較器261によ
って参照信号と位相比較を行う。そして、比較結果の位
相差が位相差レベル変換部265でレベル変換され、誤
差信号発生手段27に供給される。
【0037】一方、前記分配器264からの受信出力信
号と前記分配器242からの参照信号とのレベル差がレ
ベル差検出部263によって比較され、その結果が前記
誤差信号発生手段27に供給される。
【0038】前記誤差信号発生手段27では、比較手段
26が検出した位相誤差および振幅誤差をそれぞれA/
D変換器271,272で数値化し、位相誤差記憶部2
73、振幅誤差記憶部274に記憶する。
【0039】前記重み付け補正手段28は、誤差信号発
生手段27で検出し記憶した位相誤差及び振幅誤差をウ
ェイトテーブル18に記憶された重み付け値にオフセッ
ト値を加えることで相殺するように、各系統の位相振幅
誤差分を重み付け値のオフセット値に変換し保持する。
【0040】オフセット値算出時にはウェイトテーブル
18には補正前のウェイト値として、例えば重み付け値
ゼロが設定されているが、キャリブレーション動作が終
了すると、各アンテナ素子11a〜11dに所望の指向
性を作成するために通常の各系統の重み付け値がウェイ
トテーブル18にセットされる。そして、このウェイト
テーブル18にセットされた補正前の各系統の重み付け
値に、前記重み付け補正手段28に保持されたオフセッ
ト値が加えられ、補正された重み付け値としてウェイト
テーブル18に新たに記憶される。
【0041】このように、無線周波帯において、参照信
号とアンテナ素子11a〜11dにそれぞれ対応した受
信系統の受信出力信号の位相振幅誤差を検出し、キャリ
ブレーションのための較正値はベースバンドで加える構
成にしたことにより、簡単な方法で各アンテナ素子11
a〜11d及び無線周波系統の位相差、振幅差を算出で
きる。また、ベースバンドで重み付け手段17に補正値
を設定するので、精度良くキャリブレーションができ
る。
【0042】また、ベースバンドで重み付け手段17に
補正値を設定するので、ディジタル的に補正することが
容易であり、より高い精度を確保したキャリブレーショ
ンが可能になる。さらに、ディジタル信号処理でのキャ
リブレーションの負担を減らしてあるため、高速の伝送
速度を持った広帯域の信号に対しても適用可能となる。
【0043】(第2の実施の形態)なお、前述した実施
の形態と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明は
省略する。これは、図3に示すように、図1の外部アン
テナ29及びスイッチ手段25a,25b,25c,2
5dに代えて、各アンテナ素子11a〜11dとローノ
イズアンプ12a〜12dとの間にそれぞれ接続した、
例えば高周波スイッチや方向性結合器などからなるスイ
ッチ手段(SW)31a,31b,31c,31dを使
用したものである。
【0044】この各スイッチ手段31a〜31dは、キ
ャリブレーション時に参照信号発生手段24からの参照
信号を各アンテナ素子11a〜11dに対応した受信系
統に順次選択的に供給するようになっている。なお、ウ
ェイトテーブル18を含む前記重み付け手段17、加算
手段19及び重み付け補正手段28はディジタル信号処
理部301を構成している。
【0045】次に、この指向性アンテナ装置のキャリブ
レーションについて説明する。この指向性アンテナ装置
のキャリブレーション手段は、参照信号発生手段24か
らの参照信号を、各スイッチ手段31a〜31dを順次
介して各アンテナ素子11a〜11dの受信系統に供給
している。このとき重み付け手段17の各重み付け処理
部17a〜17dに設定される重み付け値の初期値は、
例えばゼロに設定されている。
【0046】キャリブレーションにおいては、各スイッ
チ手段31a〜31dを使って各受信系統順に行われる
ことから、スイッチ手段が1つだけ選択されオンされ
る。例えば、スイッチ手段31aが選択されると、ロー
ノイズアンプ12aと周波数ダウンコンバータ14aと
帯域通過フィルタ15aとA/D変換器16aからなる
無線周波系統に参照信号が供給され、重み付け処理部1
7aの出力信号のみが加算手段19へと送られる。この
信号はD/A変換器20にてD/A変換され、周波数ア
ップコンバータ21によって元の受信周波数に変換され
帯域通過フィルタ22を介して出力される。そして、こ
の出力は比較手段26にフィードバックされ参照信号発
生手段24からの参照信号と比較される。
【0047】前記比較手段26からの出力は誤差信号発
生手段27に導かれ、選択された無線周波受信系統の受
信信号と参照信号発生手段24からの参照信号との位相
振幅誤差が算出され記憶される。なお、この場合の誤差
とは、参照信号の位相振幅を基準とした場合の、スイッ
チ手段31aから帯域通過フィルタ15aの後までの選
択された系統を参照信号が通過した信号との位相と振幅
との差を示している。
【0048】このようにして算出された誤差信号、すな
わち、選択された受信系統の参照信号との位相と振幅の
差が例えばゼロになるように、重み付け補正手段28が
重み付け値のオフセットを発生し、ウェイトテーブル1
8に加える。同様にして、残りのスイッチ手段31b,
31c,31dが順次切り替えられ、すべての受信系統
が参照信号を基準として較正される。
【0049】このように、参照信号をアンテナ素子11
a〜11dの後段に設けたスイッチ手段31a〜31d
から各受信系統に供給し、無線周波帯で参照信号とアン
テナ素子にそれぞれ対応した受信系統の受信信号の位相
と振幅の誤差を検出し、キャリブレーションのための較
正値をベースバンドで加える構成にしたことで、簡単な
方法で各アンテナ素子11a〜11d及び無線周波系統
の位相差、振幅差を算出できる。また、ベースバンドで
重み付け手段17に補正値を設定するので精度良くキャ
リブレーションができる。
【0050】また、ベースバンドで重み付け手段17に
補正値を設定するので、ディジタル的に補正することが
容易であり、より高い精度を確保したキャリブレーショ
ンが可能になる。さらに、ディジタル信号処理でのキャ
リブレーションの負担を減らしてあるため、高速の伝送
速度を持った広帯域の信号に対しても適用可能となる。
【0051】なお、この実施の形態においては、外部ア
ンテナを使用して各アンテナ素子11a〜11dに参照
信号を受信させる方式を取っていないためアンテナ素子
のキャリブレーションは行うことができない。従って、
アンテナエレメント同士のキャリブレーションが予め行
われている場合か、またはアンテナエレメント間の特性
が予めわかっている場合に適用すれば、より簡易性と精
度を確保したキャリブレーションが可能になる。
【0052】なお、この実施の形態においては、帯域通
過フィルタ22の出力を無線機のアンテナ入力端子に供
給しても、加算手段19からの信号を図中点線で示すよ
うに無線機のベースバンド部に供給してもよい。
【0053】(第3の実施の形態)なお、前述した実施
の形態と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明は
省略する。これは、図4に示すように、第1の実施の形
態と第2の実施の形態を合成したもので、図1における
各アンテナ素子11a〜11dとローノイズアンプ12
a〜12dとの間に、例えば高周波スイッチや方向性結
合器などからなるスイッチ手段(SW)31a,31
b,31c,31dをそれぞれ接続している。この各ス
イッチ手段31a〜31dは、キャリブレーション時に
参照信号発生手段24からの参照信号を各アンテナ素子
11a〜11dに対応した受信系統に順次選択的に供給
するようになっている。
【0054】次に、この指向性アンテナ装置のキャリブ
レーションについて説明する。この指向性アンテナ装置
のキャリブレーションは、図5に示す流れ図に基づいて
行われるようになっている。
【0055】まず、S1にて、システムを起動し、S2
にて、参照信号発生手段24からの参照信号を外部アン
テナ29に供給する。これにより、外部アンテナ29か
ら放射された参照信号は各アンテナ素子11a〜11d
によって受信されることになる。この時ウェイトテーブ
ル18は、例えばゼロに設定され、重み付け手段17の
各重み付け処理部17a〜17dの初期値は、例えばゼ
ロに設定される。
【0056】キャリブレーションは各受信系統順に行わ
れることから、スイッチ手段25a〜25dは順次ひと
つだけ選択されて受信信号を受信系統に取り込む。例え
ば、スイッチ手段25aが選択されると、ローノイズア
ンプ12aと周波数ダウンコンバータ14aと帯域通過
フィルタ15aとA/D変換器16aからなる受信系統
の受信信号のみが重み付け手段17の重み付け処理部1
7aによって重み付けされた後、加算手段19へ送られ
る。
【0057】そして、加算手段19は、重み付け処理部
17aで重み付けされた出力信号をそのままD/A変換
器20に送り、このD/A変換器20でD/A変換さ
れ、続いて、周波数アップコンバータ21にて受信した
元の無線周波の周波数にアップコンバートされ、帯域通
過フィルタ22を介して出力される。そして、この出力
は比較手段26にフィードバックされ参照信号発生手段
24からの参照信号と比較される。
【0058】比較手段26からの出力は誤差信号発生手
段27に導かれ、選択された無線周波受信系統の受信信
号と参照信号発生手段24からの参照信号との位相振幅
誤差が算出され記憶される。そして、この無線周波受信
系統の受信信号と参照信号発生手段24からの参照信号
との位相振幅誤差がゼロになるように重み付け補正手段
28が、重み付け手段17で使用する重み付け値を補正
するオフセットを発生しウェイトテーブル18に加え
る。
【0059】同様にスイッチ手段25b、25c、25
dを1つずつ順にオンして、各無線周波系統の受信信号
と参照信号発生手段24からの参照信号との位相振幅誤
差を誤差信号発生手段27で算出し、参照信号との位相
振幅誤差が例えばゼロになるように重み付け補正手段2
8が重み付け手段17の重み付け処理部17b、17
c、17dで使用する重み付け値を補正するオフセット
を発生しウェイトテーブル18に加える。このようにし
てすべての無線周波系統が参照信号を基準として較正さ
れることになる。
【0060】次に、一度外部アンテナ29による較正を
行った後に、S3にて、周囲環境の変化などによって再
び較正が必要であることを判断すると、S4にて、参照
信号発生手段24からの参照信号を、スイッチ手段31
a〜31dを使用して各受信系統に順に供給してキャリ
ブレーションを行う。
【0061】すなわち、各スイッチ手段31a〜31d
を各受信系統順にオンしてキャリブレーションを行う。
例えば、スイッチ手段31aが選択されると、ローノイ
ズアンプ12aと周波数ダウンコンバータ14aと帯域
通過フィルタ15aとA/D変換器16aからなる無線
周波系統に参照信号が供給され、重み付け処理部17a
の出力信号のみが加算手段19へと送られる。この信号
はD/A変換器20にてD/A変換され、周波数アップ
コンバータ21によって元の受信周波数に変換され帯域
通過フィルタ22を介して出力される。
【0062】そして、この出力は比較手段26にフィー
ドバックされ、参照信号発生手段24からの参照信号と
比較される。比較手段26からの出力は誤差信号発生手
段27に導かれ、選択された無線周波受信系統の受信信
号と参照信号発生手段24からの参照信号との位相振幅
誤差が算出され記憶される。
【0063】このようにして算出された誤差信号、すな
わち、選択された受信系統の参照信号との位相と振幅の
差が例えばゼロになるように、重み付け補正手段28が
重み付け値のオフセットを発生し、ウェイトテーブル1
8に加える。同様にして、残りのスイッチ手段31b,
31c,31dが順次切り替えられ、すべての受信系統
が参照信号を基準として較正される。
【0064】このように、この実施の形態においても無
線周波帯で参照信号とアンテナ素子にそれぞれ対応した
受信系統の受信信号の位相振幅誤差を検出し、キャリブ
レーションのための較正値はベースバンドで加える構成
にしたことで、簡易な方法で各アンテナ素子11a〜1
1d及び無線周波系統の位相差、振幅差を算出できる。
また、ベースバンドで重み付け手段17に補正値を設定
するので精度良くキャリブレーションができる。
【0065】また、ベースバンドで重み付け手段17に
補正値を設定するので、ディジタル的補正することが容
易であり、より高い精度を確保したキャリブレーション
が可能になる。さらに、ディジタル信号処理でのキャリ
ブレーションの負担を減らしてあるため、高速の伝送速
度を持った広帯域の信号に対しても適用可能となる。
【0066】さらに、製造時や工場出荷時あるいはシス
テム起動時などに外部アンテナ29を用いてアンテナ素
子と無線周波系統を含めた精度の高いキャリブレーショ
ンを行い、その後の較正においては外部アンテナ29を
使用せずにスイッチ手段31a〜31dを使用して簡易
な方法で無線周波系統の温度変化や経時変化による変化
分に対するキャリブレーションンが行うことができ、キ
ャリブレーション精度と効率の良さが確保される。
【0067】なお、この場合において、外部アンテナ2
9から参照信号をアンテナ素子11a〜11dに供給し
た場合とスイッチ手段31a〜31dを切リ替えて参照
信号を受信系統に供給した場合の位相と振幅の特性の差
などを予め測定して、アンテナ素子11a〜11dの不
均一性に対する補正値を予め知っておけば、次に実際に
アンテナ設置後のキャリブレーションや2回目以降のキ
ャリブレーションで外部アンテナを用いない簡易な方法
で無線周波系統の温度変化や経時変化による変化分に対
する補正を行うことにより、より精度の高いキャリブレ
ーションが行えるようになる。
【0068】なお、この実施の形態では各アンテナ素子
11a〜11dが受信した参照信号を各受信系統に順次
取り込むのにスイッチ手段25a〜25dを使用したが
必ずしもこれに限定するものではなく、スイッチ手段3
1a〜31dを使用してもよい。この場合はスイッチ手
段25a〜25dを省略することができる。
【0069】また、この実施の形態においては、帯域通
過フィルタ22の出力を無線機のアンテナ入力端子に供
給しても、加算手段19からの信号を図中点線で示すよ
うに無線機のベースバンド部に供給してもよい。
【0070】(第4の実施の形態)なお、前述した実施
の形態と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明は
省略する。これは、図6に示すように、第1の実施の形
態と第2の実施の形態を合成し、さらに、スイッチ手段
25a〜25dの直前における各受信系統の受信信号を
選択的に2つ選択する選択手段32、この選択手段32
が選択した2つの信号を比較する第2の比較手段33、
この第2の比較手段33からの信号を取り込んで誤差信
号を発生する第2の誤差信号発生手段34、この誤差信
号発生手段34からの誤差信号に対応して重み付け値を
補正するための補正値を算出する第2の重み付け補正手
段35を新たに設けたディジタル信号処理部302を設
けている。なお、比較手段25を第1の比較手段とし、
誤差信号発生手段26を第1の誤差信号発生手段とし、
重み付け補正手段28を第1の重み付け補正手段として
いる。
【0071】この指向性アンテナ装置は、前記参照信号
発生手段24、スイッチ手段25a〜25d、第1の比
較手段25、第1の誤差信号発生手段26、第1の重み
付け補正手段28によって第1のキャリブレーション手
段を構成し、前記選択手段32、第2の比較手段33、
第2の誤差信号発生手段34、第2の重み付け補正手段
35によって第2のキャリブレーション手段を構成して
いる。前記外部アンテナ29は、参照信号発生手段24
で発生された参照信号を各アンテナ素子11a〜11d
に向けて放射するために用いられる。
【0072】第1のキャリブレーション手段では、外部
アンテナ29は、参照信号発生手段24が発生する参照
信号を各アンテナ素子11a〜11dに向けて放射す
る。外部アンテナ29から放射された参照信号は各アン
テナ素子11a〜11dによって受信されることにな
る。この時ウェイトテーブル18は、例えばゼロに設定
され、重み付け手段17の各重み付け処理部17a〜1
7dの初期値は、例えばゼロに設定される。
【0073】また、第1のキャリブレーション手段で
は、キャリブレーションが受信系統毎に順に行われるこ
とから、先ず、スイッチ手段25a〜25dのうち、1
つだけ選択されてオンになる。例えば、スイッチ25a
が選択されると、ローノイズアンプ12a、周波数ダウ
ンコンバータ14a、帯域通過フィルタ15a、A/D
変換器16aからなる受信系統の受信信号のみが重み付
け手段17の重み付け処理部17aによって重み付けさ
れた後、加算手段19へ送られる。
【0074】そして、加算手段19は、重み付け処理部
17aで重み付けされた出力信号をそのままD/A変換
器20に送り、このD/A変換器20でD/A変換さ
れ、続いて、周波数アップコンバータ21にて受信した
元の無線周波の周波数にアップコンバートされ、帯域通
過フィルタ22を介して出力される。そして、この出力
は第1の比較手段26にフィードバックされ参照信号発
生手段24からの参照信号と比較される。
【0075】比較手段26からの出力は第1の誤差信号
発生手段27に導かれ、選択された無線周波受信系統の
受信信号と参照信号発生手段24からの参照信号との位
相振幅誤差が算出され記憶される。そして、この無線周
波受信系統の受信信号と参照信号発生手段24からの参
照信号との位相振幅誤差がゼロになるように第1の重み
付け補正手段28が、重み付け手段17で使用する重み
付け値を補正するオフセットを発生しウェイトテーブル
18に加える。
【0076】同様にスイッチ手段25b、25c、25
dを1つずつ順にオンして、各無線周波系統の受信信号
と参照信号発生手段24からの参照信号との位相振幅誤
差を第1の誤差信号発生手段27で算出し、参照信号と
の位相振幅誤差が例えばゼロになるように第1の重み付
け補正手段28が重み付け手段17の重み付け処理部1
7b、17c、17dで使用する重み付け値を補正する
オフセットを発生しウェイトテーブル18に加える。こ
のようにしてすべての無線周波系統が参照信号を基準と
して較正されることになる。
【0077】一方、第2のキャリブレーション手段で
は、参照信号発生手段24からの参照信号は、スイッチ
手段31a〜31dを通して供給される。そして、図7
に示すように、各受信系統のうち、任意の2つの系統が
選択手段32で選択された後、第2の比較手段33で比
較される。どれか一つの系統を基準の振幅位相とすれ
ば、いくつかの組み合わせの比較を行うことによって、
その基準の系統に対する他の系統の振幅位相誤差が第2
の誤差信号発生手段34によって算出され、位相誤差記
憶部341、振幅誤差記憶部342にそれぞれ記憶され
る。
【0078】このようにして算出された、基準の系統と
の位相と振幅の差である誤差信号がゼロになるように、
第2の重み付け補正手段34が重み付け値のオフセット
を発生し、これにより第1の重み付け補正手段28の誤
差値を修正しウェイトテーブル18に加える。すなわ
ち、第2の重み付け補正手段28では、第2の誤差信号
発生手段34で検出した各系統の位相振幅誤差分をウェ
イトテーブル18に記憶された重み付け値にオフセット
値を加えることで相殺するように、各系統の位相振幅誤
差分を重み付け値のオフセット値に変換し、保持する。
そして、この変換したオフセット値で第1の重み付け補
正手段28に保持されているオフセット値を修正してウ
ェイトテーブル18の各系統の重み付け値に加えられ
る。
【0079】このようにこの実施の形態では、第1、第
2の2つのキャリブレーション手段を持つため、これら
を適宜使い分けることができる。例えば、主としてシス
テム起動時などにおいては外部アンテナ29を使用した
第1のキャリブレーション手段によるキャリブレーショ
ンを行い、それらを補完するかたちで、その後は通信動
作の合間に第2のキャリブレーション手段によるキャリ
ブレーションを行うという使用ができる。
【0080】このように、この実施の形態においても無
線周波帯で参照信号とアンテナ素子にそれぞれ対応した
受信系統の受信信号の位相振幅誤差を検出し、キャリブ
レーションのための較正値はベースバンドで加える構成
にしたので、簡易な方法で各アンテナ素子11a〜11
d及び無線周波系統の位相差、振幅差を算出できる。
【0081】また、ベースバンドで重み付け手段17に
補正値を設定するので、ディジタル的に補正することが
容易であり、より高い精度を確保したキャリブレーショ
ンが可能になる。さらに、ディジタル信号処理でのキャ
リブレーションの負担を減らしてあるため、高速の伝送
速度を持った広帯域の信号に対しても適用可能となる。
【0082】さらに、第1のキャリブレーション手段を
用いてアンテナ素子と無線周波系統を含めた精度の高い
キャリブレーションを行い、その後は、この結果を経時
的にあるいは周囲環境変化に応じて補正することによっ
て、キャリブレーションの簡易性と精度が確保されるこ
とになる。
【0083】なお、第2のキャリブレーション手段によ
るキャリブレーションは、既に第1のキャリブレーショ
ン手段によるキャリブレーションが行われ、第1の重み
付けがなされた系統に適用することでより効果的とな
る。なお、この実施の形態においては、帯域通過フィル
タ22の出力を無線機のアンテナ入力端子に供給して
も、加算手段19からの信号を図中点線で示すように無
線機のベースバンド部に供給してもよい。
【0084】図8は第1のキャリブレーション手段と第
2のキャリブレーション手段を効果的に使用する一例の
流れ図を示し、これは、まず、S11にて、システムを
起動し、S12にて、第1のキャリブレーション手段を
使用して重み付け値の較正を行い、その後、S13に
て、周囲環境の変化などが起こって較正が必要と判断す
ると、S14にて、第2のキャリブレーション手段を使
用して較正を行う。このとき、第1のキャリブレーショ
ン手段で求めたオフセット値との差分が計算され、新た
なオフセット値として計算される。
【0085】また、第1のキャリブレーション手段で求
めたオフセット値と第2のキャリブレーション手段で求
めたオフセット値との差から各アンテナ素子11a〜1
1dの特性を知ることができるようになるため、第2の
キャリブレーション手段によるキャリブレーション時に
は、この特性を予め考慮して加えておくことも可能にな
る。
【0086】このように、事前に第1のキャリブレーシ
ョン手段で精度の高い較正を行うとともにアンテナ特性
を求めておき、その後システム稼動時には、システム動
作の合間を縫って第2のキャリブレーション手段により
オフセット値を周囲環境に合わせて補正とすることで、
簡易性と精度を確保したキャリブレーションが可能にな
る。
【0087】図9は第1のキャリブレーション手段と第
2のキャリブレーション手段を効果的に使用する他の例
の流れ図を示し、これは、まず、S21にて、システム
を起動し、S22にて、第1のキャリブレーション手段
を使用して重み付け値の較正を行い、その後、S23に
て、周囲環境の変化などが起こって較正が必要と判断す
ると、S24にて、第2のキャリブレーション手段を使
用して較正を行う。そして、周囲環境の変化を第2のキ
ャリブレーション手段で検出する誤差量の大小で判断
し、S25にて、誤差量が大きく周囲環境に補正値が適
さなくなったと判断すると、S22に戻って、再び精度
の高い第1のキャリブレーション手段によるキャリブレ
ーションを行う。また、誤差量が小さい場合は第2のキ
ャリブレーション手段でそのままキャリブレーションを
継続する。
【0088】このように、必要に応じて、第1のキャリ
ブレーションで精度の高い較正を行い、かつアンテナ特
性を求めておき、その後システム稼動時には、システム
動作の合間を縫って第2のキャリブレーション方法でオ
フセット値を補正とすることで、簡易で高精度のキャリ
ブレーションが実現できるようになる。
【0089】なお、前述した各実施の形態においては、
重み付け値を事前計算するタイプのアレーアンテナに適
用した一例を説明したが、重み付け値を逐次更新するタ
イプのアレーアンテナに対しても本発明は有効である。
また、前述した各実施の形態においては、アレーアンテ
ナの素子数を4本とした例について述べたがこれに限定
するものではない。また、アレーアンテナの形状や配置
も限定されるものではない。
【0090】
【発明の効果】請求項1乃至7記載の発明によれば、各
アンテナ素子や高周波受信系統に起因する位相差、振幅
差を補正する補正値を簡単に算出でき、かつ算出した補
正値を使って各素子の位相差、振幅差を精度良く補正す
ることができる指向性アンテナ装置を提供できる。
【0091】また、請求項3乃至6記載の発明によれ
ば、さらに、アンテナ素子及び無線周波受信系統を含め
た制度の高いキャリブレーションと、無線周波受信系統
の経時変化を補正するためのキャリブレーションを使い
分けることが可能となり、有効なキャリブレーションが
できる指向性アンテナ装置を提供できる。
【0092】また、請求項8及び9記載の発明によれ
ば、各アンテナ素子や高周波受信系統に起因する位相
差、振幅差を補正する補正値を簡単に算出でき、かつ算
出した補正値を使って各素子の位相差、振幅差を精度良
く補正することができる指向性アンテナ装置のキャリブ
レーション方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すブロック図。
【図2】同実施の形態における要部の具体的構成を示す
ブロック図。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示すブロック図。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示すブロック図。
【図5】同実施の形態におけるキャリブレーション制御
を示す流れ図。
【図6】本発明の第4の実施の形態を示すブロック図。
【図7】同実施の形態における第2のキャリブレーショ
ン手段の具体的構成を示すブロック図。
【図8】同実施の形態におけるキャリブレーション制御
の一例を示す流れ図。
【図9】同実施の形態におけるキャリブレーション制御
の他の例を示す流れ図。
【図10】従来例を示すブロック図。
【符号の説明】
11a〜11d…アンテナ素子 14a〜14d…周波数ダウンコンバータ(第1の受信
周波数変換手段) 17…重み付け手段 17a〜17d…重み付け処理部 18…ウェイトテーブル 19…加算手段 21…周波数アップコンバータ(第2の受信周波数変換
手段) 24…参照信号発生手段 25a〜25d…スイッチ手段 26…比較手段 27…誤差信号発生手段 28…重み付け補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J021 AA04 AA05 AA11 DB02 DB03 EA04 FA06 FA13 FA14 FA23 FA24 FA26 FA29 FA30 FA31 FA33 GA01 JA10 5K059 CC04 DD35

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアンテナ素子にそれぞれ対応した
    受信系統に、前記各アンテナ素子からの受信信号の周波
    数をそれぞれ低い周波数に変換する第1の受信周波数変
    換手段及びこの第1受信周波数変換手段からの各受信信
    号の位相と振幅にそれぞれ重み付け値を使用して重み付
    けを行う重み付け手段を含み、この各受信系統の重み付
    け手段によって重み付けされた各受信信号を加算手段に
    より加算する指向性アンテナ装置において、 参照信号を発生する参照信号発生手段と、前記各アンテ
    ナ素子からの受信信号の一つを対応する受信系統に通過
    させるスイッチ手段と、前記加算手段からの出力信号を
    受信信号の元の周波数に変換する第2の受信周波数変換
    手段と、この第2の受信周波数変換手段からの出力信号
    と前記参照信号発生手段からの参照信号を比較し前記重
    み付け手段の重み付け値を調整する調整手段を備え、 前記参照信号発生手段から発生する参照信号を外部アン
    テナを介して前記各アンテナ素子で受信し、前記スイッ
    チ手段により前記各アンテナ素子からの受信信号を対応
    する受信系統に順次通過させ、そのときの前記第2の受
    信周波数変換手段からの出力信号と前記参照信号発生手
    段からの参照信号との位相と振幅の誤差が等しくなるよ
    うに前記調整手段により前記重み付け手段の各重み付け
    値を順次調整することを特徴とする指向性アンテナ装
    置。
  2. 【請求項2】 複数のアンテナ素子にそれぞれ対応した
    受信系統に、前記各アンテナ素子からの受信信号の周波
    数をそれぞれ低い周波数に変換する第1の受信周波数変
    換手段及びこの第1受信周波数変換手段からの各受信信
    号の位相と振幅にそれぞれ重み付け値を使用して重み付
    けを行う重み付け手段を含み、この各受信系統の重み付
    け手段によって重み付けされた各受信信号を加算手段に
    より加算する指向性アンテナ装置において、 参照信号を発生する参照信号発生手段と、前記各受信系
    統の一つに前記参照信号発生手段からの参照信号を選択
    的に供給するスイッチ手段と、前記加算手段からの出力
    信号を受信信号の元の周波数に変換する第2の受信周波
    数変換手段と、この第2の受信周波数変換手段からの出
    力信号と前記参照信号発生手段からの参照信号を比較し
    前記重み付け手段の重み付け値を調整する調整手段を備
    え、 前記スイッチ手段により前記各受信系統に前記参照信号
    発生手段からの参照信号を順次供給し、そのときの前記
    第2の受信周波数変換手段からの出力信号と前記参照信
    号発生手段からの参照信号との位相と振幅の誤差が等し
    くなるように前記調整手段により前記重み付け手段の各
    重み付け値を順次調整することを特徴とする指向性アン
    テナ装置。
  3. 【請求項3】 複数のアンテナ素子にそれぞれ対応した
    受信系統に、前記各アンテナ素子からの受信信号の周波
    数をそれぞれ低い周波数に変換する第1の受信周波数変
    換手段及びこの第1受信周波数変換手段からの各受信信
    号の位相と振幅にそれぞれ重み付け値を使用して重み付
    けを行う重み付け手段を含み、この各受信系統の重み付
    け手段によって重み付けされた各受信信号を加算手段に
    より加算する指向性アンテナ装置において、 参照信号を発生する参照信号発生手段と、前記各アンテ
    ナ素子からの受信信号の一つを対応する受信系統に通過
    させる第1のスイッチ手段と、前記各受信系統の一つに
    前記参照信号発生手段からの参照信号を選択的に供給す
    る第2のスイッチ手段と、前記加算手段からの出力信号
    を受信信号の元の周波数に変換する第2の受信周波数変
    換手段と、この第2の受信周波数変換手段からの出力信
    号と前記参照信号発生手段からの参照信号を比較し前記
    重み付け手段の重み付け値を調整する調整手段を備え、 前記参照信号発生手段から発生する参照信号を外部アン
    テナを介して前記各アンテナ素子で受信した場合は、前
    記第1のスイッチ手段により前記各アンテナ素子からの
    受信信号を対応する受信系統に順次通過させ、そのとき
    の前記第2の受信周波数変換手段からの出力信号と前記
    参照信号発生手段からの参照信号との位相と振幅の誤差
    が等しくなるように前記調整手段により前記重み付け手
    段の各重み付け値を順次調整し、 また、前記スイッチ手段により前記各受信系統に前記参
    照信号発生手段からの参照信号を順次供給した場合は、
    そのときの前記第2の受信周波数変換手段からの出力信
    号と前記参照信号発生手段からの参照信号との位相と振
    幅の誤差が等しくなるように前記調整手段により前記重
    み付け手段の各重み付け値を順次調整することを特徴と
    する指向性アンテナ装置。
  4. 【請求項4】 複数のアンテナ素子にそれぞれ対応した
    受信系統に、前記各アンテナ素子からの受信信号の周波
    数をそれぞれ低い周波数に変換する第1の受信周波数変
    換手段及びこの第1受信周波数変換手段からの各受信信
    号の位相と振幅にそれぞれ重み付け値を使用して重み付
    けを行う重み付け手段を含み、この各受信系統の重み付
    け手段によって重み付けされた各受信信号を加算手段に
    より加算する指向性アンテナ装置において、 参照信号を発生する参照信号発生手段と、前記各アンテ
    ナ素子からの受信信号の一つを対応する受信系統に通過
    させる第1のスイッチ手段と、前記各受信系統のそれぞ
    れに前記参照信号発生手段からの参照信号を供給する第
    2のスイッチ手段と、前記加算手段からの出力信号を受
    信信号の元の周波数に変換する第2の受信周波数変換手
    段と、この第2の受信周波数変換手段からの出力信号と
    前記参照信号発生手段からの参照信号を比較し前記重み
    付け手段の重み付け値を調整する第1の調整手段と、前
    記重み付け手段で重み付けされた各受信信号を比較し前
    記重み付け手段の重み付け値を調整する第2の調整手段
    とを備え、 前記参照信号発生手段から発生する参照信号を外部アン
    テナを介して前記各アンテナ素子で受信した場合は、前
    記第1のスイッチ手段により前記各アンテナ素子からの
    受信信号を対応する受信系統に順次通過させ、そのとき
    の前記第2の受信周波数変換手段からの出力信号と前記
    参照信号発生手段からの参照信号との位相と振幅の誤差
    が等しくなるように前記第1の調整手段により前記重み
    付け手段の各重み付け値を順次調整し、 また、前記第2のスイッチ手段により前記各受信系統に
    前記参照信号発生手段からの参照信号を供給した場合
    は、そのときの前記重み付け手段で重み付けされた各受
    信信号間の誤差が等しくなるように前記第2の調整手段
    により前記重み付け手段の各重み付け値を調整すること
    を特徴とする指向性アンテナ装置。
  5. 【請求項5】 最初に、参照信号発生手段から発生する
    参照信号を外部アンテナを介して各アンテナ素子で受信
    して第1のスイッチ手段により前記各アンテナ素子から
    の受信信号を対応する受信系統に順次通過させ、そのと
    きの第2の受信周波数変換手段からの出力信号と前記参
    照信号発生手段からの参照信号との位相と振幅の誤差が
    等しくなるように第1の調整手段により重み付け手段の
    各重み付け値を順次調整し、所定時間経過後において、
    第2のスイッチ手段により各受信系統に前記参照信号発
    生手段からの参照信号を供給した場合は、そのときの前
    記重み付け手段で重み付けされた各受信信号間の誤差が
    等しくなるように第2の調整手段により前記重み付け手
    段の各重み付け値を調整することを特徴とする請求項4
    記載の指向性アンテナ装置。
  6. 【請求項6】 第2の調整手段が調整する重み付け手段
    で重み付けされた各受信信号間の誤差が所定値よりも大
    きくなった場合は、参照信号発生手段から発生する参照
    信号を外部アンテナを介して各アンテナ素子で受信して
    第1のスイッチ手段により前記各アンテナ素子からの受
    信信号を対応する受信系統に順次通過させ、そのときの
    第2の受信周波数変換手段からの出力信号と前記参照信
    号発生手段からの参照信号との位相と振幅の誤差が等し
    くなるように第1の調整手段により重み付け手段の各重
    み付け値を順次調整することを特徴とする請求項5記載
    の指向性アンテナ装置。
  7. 【請求項7】 それぞれの受信系統において、第1の受
    信周波数変換手段にて周波数変換された受信信号をディ
    ジタル信号に変換するアナログ/ディジタル信号変換手
    段と、加算手段からの出力信号をアナログ信号に変換す
    るディジタル/アナログ信号変換手段を設け、重み付け
    手段はディジタル信号に変換された受信信号に位相と振
    幅に重み付けを行うことを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれか1記載の指向性アンテナ装置。
  8. 【請求項8】 複数のアンテナ素子にそれぞれ対応した
    受信系統に、前記各アンテナ素子からの受信信号の周波
    数をそれぞれ低い周波数に変換する受信周波数変換手段
    及びこの第1受信周波数変換手段からの各受信信号の位
    相と振幅にそれぞれ重み付け値を使用して重み付けを行
    う重み付け手段を含み、この各受信系統の重み付け手段
    によって重み付けされた各受信信号を加算手段により加
    算する指向性アンテナ装置において、 参照信号を前記各アンテナ素子に受信させ、この受信信
    号を対応する受信系統に順次通過させ、そのときに前記
    加算手段から順次出力される出力信号を受信信号の元の
    周波数に変換させた後、この信号と前記参照信号との位
    相と振幅の誤差が等しくなるように前記重み付け手段の
    各重み付け値を順次調整することを特徴とする指向性ア
    ンテナ装置のキャリブレーション方法。
  9. 【請求項9】 複数のアンテナ素子にそれぞれ対応した
    受信系統に、前記各アンテナ素子からの受信信号の周波
    数をそれぞれ低い周波数に変換する第1の受信周波数変
    換手段及びこの第1受信周波数変換手段からの各受信信
    号の位相と振幅にそれぞれ重み付け値を使用して重み付
    けを行う重み付け手段を含み、この各受信系統の重み付
    け手段によって重み付けされた各受信信号を加算手段に
    より加算する指向性アンテナ装置において、 参照信号を前記各受信系統に順次供給し、そのときに前
    記加算手段から順次出力される出力信号を受信信号の元
    の周波数に変換させた後、この信号と前記参照信号との
    位相と振幅の誤差が等しくなるように前記重み付け手段
    の各重み付け値を順次調整することを特徴とする指向性
    アンテナ装置のキャリブレーション方法。
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