JP3040728U - おやすみ手袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透湿性と保湿性が適度に調和したおやすみ手
袋を提供する。 【解決手段】 手袋の甲の側２は、目詰まりが生じにく
く長期間にわたって透湿性を維持するようＣＫＣＩＣ加
工されたポリエステル又はナイロン生地から形成され、
手袋の掌の側３は、合成樹脂フィルムをラミネートして
保湿効果を高めたポリエステル又はナイロン生地から形
成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、手のカサカサや指先のひび割れの防止や改善のために、睡眠時に 着用して使用されるおやすみ手袋に関するものである。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

手があれ易く、かさついたり、指先がひび割れたり、或いは乾燥肌の人にとっ ては、睡眠時に手袋を着用するだけで、手のカサカサ、ザラザラ、ひび割れが解 消できれば好ましい。

【０００３】 しかしながら、この種のおやすみ手袋において、手袋全体を画一的な素材で構 成したのでは、透湿性と保湿性の適度な調和をとることができなかった。すなわ ち、手のカサカサ、ザラザラ、ひび割れなどを確実に解消しようとすると、相当 の保湿性が必要となり、その結果、透湿性が損なわれるが故に使用感が劣ること になった。一方、ある程度の透湿性を実現すると、今度は保湿性が損なわれ、そ の結果、ひび割れなどを確実に解消することができなくなる。 この考案は、これらの課題を解決するためになされたものであって、透湿性と 保湿性が適度に調和したおやすみ手袋を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、この考案に係るおやすみ手袋は、手袋の甲の側は、 目詰まりが生じにくく長期間にわたって透湿性を維持するよう加工されたポリエ ステル又はナイロン生地から形成され、手袋の掌の側は、合成樹脂フィルムをラ ミネートして保湿効果を高めたポリエステル又はナイロン生地から形成されてな る。 本考案に係るおやすみ手袋では、甲の側と掌の側が共にポリエステル又はナイ ロン生地で形成されているが、掌の側は、合成樹脂フィルムをラミネートして保 湿効果を高めているので、睡眠時に着用するだけで、手のカサカサ、ザラザラ、 ひび割れを確実に解消することができる。一方、甲の側は、目詰まりが生じにく く長期間にわたって透湿性を維持するよう加工されているので、手が蒸れること によって睡眠を阻害するようなことはない。 合成樹脂フィルムは、好適にはＰＵフィルムであり、目詰まりが生じにくく長 期間にわたって透湿性を維持する加工としては、好適にはＫＣＩＣ加工が該当す る。また、手袋の甲の側は、ポリエステル又はナイロン１００％経編にＣＫＣＩ Ｃ加工（染色加工）された生地から形成され、一方、手袋の掌の側は、ポリエス テル又はナイロン１００％天竺編にＰＵフィルムをラミネートされた生地から形 成されたのでも良い。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下、この考案のおやすみ手袋１について、さらに詳細に説明する。 図１及び図２は、おやすみ手袋１の一実施例を示す図であり、図１は正面図、 図２は背面図を示している。なお、これらの図では、左右対称のもの一対のうち 左方のみをあらわしている。

【０００６】 この実施例のおやすみ手袋１は、手首から指先までをすっぽりと軽くフィット して覆うものであり、主として、手の甲の側を覆う甲側布片２と、掌の側を覆う 掌側布片３とから形成されている。 甲側布片２は、人指し指、中指、薬指、小指の各先端部から手首までの甲側を 覆うよう形成されている。つまり、略矩形状に形成された甲被覆部２１の先端側 に、４つの細長い指被覆部２２，２３，２４，２５が連設された形状に形成され ている。 この甲側布片２は、ポリエステル又はナイロン１００％経編にＣＫＣＩＣ加工 した生地から形成されている。なお、ＫＣＩＣ加工とは、微多孔性樹脂皮膜と異 なり、ＩＣ樹脂皮膜そのものが呼吸する方式のものであり、また、洗濯カスなど の汚れによる目づまりがなく、透湿性の低下のないものである。

【０００７】 一方、掌側布片３は、前記甲側布片と略同一形状に形成されてなる。すなわち 、掌被覆部３１の先端側に４つの指被覆部３２，３３，３４，３５が連設された 形状に形成されている。但し、この掌側布片３は、ポリエステル又はナイロン１ ００％天竺編にＰＵフィルムをラミネートした生地から形成されている。 掌側布片３は、甲側布片２と重ね合わされ、これら両布片２，３は、各左右の 側端縁同士、すなわち人指し指又は小指の各先端部から手首までの左右両側辺が 縫合されている（縫い目２０，３０）。

【０００８】 さらに、人指し指と中指との間、中指と薬指との間、薬指と小指との間は、そ れぞれ、マチ布片４，５，６を介して、甲側布片２と掌側布片３とが縫合されて 指を入れるための筒状に形成されている。 すなわち、各マチ布片４，５，６は、細長く形成され、指の付け根部分で略Ｖ 字形状に２つ折りされた後、周側端縁を甲側布片２又は掌側布片３の各指被覆部 ２２〜２５，３２〜３５の端縁に縫合されている。なお、これらマチ布片４〜６ は、掌側布片３と同一の生地、つまりポリエステル又はナイロン１００％天竺編 にＰＵフィルムをラミネートした生地から形成されている。

【０００９】 掌側布片３の掌被覆部３１には、人指し指側の基端部に、上下方向に細長い略 長円形穴７０が形成されており、この略長円形穴７０には、親指が差し込まれる 親指布片７が縫合されている。 親指布片７は、同一形状の第１布片７１と第２布片７２とからなり、それぞれ 、先端側に行くに従ってやや幅細となるよう形成されている。そして、第１布片 ７１と第２布片７２とは、それぞれ側端縁同士が縫合されると共に、基端部が前 記略長円形穴７０に沿って縫合されて取り付けられる。

【００１０】 おやすみ手袋１の基端部に形成された手を差し込むための開口１０の周囲は、 甲側布片２及び掌側布片３が内側に折り返されてジグザグにミシン掛け１１され て縫合されている。 また、前記開口１０のやや上部には、甲側布片２の裏面に、帯ゴム８が甲側布 片２を横断するよう縫合されて、おやすみ手袋１の着用時に手首の周囲にフィッ トするようギャザーが付けられている。

【００１１】 この考案のおやすみ手袋１は、睡眠時に着用したり、風呂上がりのしっとりと している時に着用して使用するのが効果的である。 この考案のおやすみ手袋１は、上記のような構成であるから、着用することに より、抜群の保湿効果によって、手肌のあれを防止、改善することができる。よ って、特に、手があれやすく、常にカサカサしている人や、指先がひび割れて痛 い人、乾燥肌の人には最適である。 さらに、この考案のおやすみ手袋１は、薬品を一切使用していないこと等から 、普通の洗濯物と同じように洗濯でき、しかも洗濯による透湿性等の効果の低下 がないことから、きわめて便利である。

【００１２】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案のおやすみ手袋によれば、掌の側は、合成樹脂フ ィルムをラミネートして保湿効果を高めているので、睡眠時に着用するだけで、 手のカサカサ、ザラザラ、ひび割れを確実に解消することができる。一方、甲の 側は、目詰まりが生じにくく長期間にわたって透湿性を維持するよう加工されて いるので、手が蒸れることによって睡眠を阻害するようなことはない。 また、甲の側に、ＣＫＣＩＣ加工されたポリエステル又はナイロン生地を用い れば、洗濯を繰り返しても、適度の透湿性が低下することがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のおやすみ手袋の一実施例を示す正面
図である。

【図２】図１のおやすみ手袋の背面図である。

【符号の説明】

１ おやすみ手袋 ２ 甲側布片 ３ 掌側布片

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 手袋の甲の側は、目詰まりが生じにくく
   長期間にわたって透湿性を維持するよう加工されたポリ
   エステル又はナイロン生地から形成され、 手袋の掌の側は、合成樹脂フィルムをラミネートして保
   湿効果を高めたポリエステル又はナイロン生地から形成
   されてなることを特徴とするおやすみ手袋。
2. 【請求項２】 手袋の甲の側は、ＣＫＣＩＣ加工された
   ポリエステル又はナイロン生地から形成され、 手袋の掌の側は、ＰＵフィルムをラミネートした保湿効
   果を高めたポリエステル又はナイロン生地から形成され
   てなることを特徴とする請求項１に記載のおやすみ手
   袋。
3. 【請求項３】 手袋の甲の側は、ポリエステル又はナイ
   ロン１００％経編にＣＫＣＩＣ加工された生地から形成
   され、 手袋の掌の側は、ポリエステル又はナイロン１００％天
   竺編にＰＵフィルムをラミネートされた生地から形成さ
   れてなり、 前記甲の側の透湿性を長期間にわたって維持すると共
   に、前記掌の側の保湿効果を高めたことを特徴とするお
   やすみ手袋。