JP3034482U - 手 袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮革製の手袋に関し、親指のフィット感及び
動作性を高めるようにした手袋の提供を目的とする。 【解決手段】 天然又は合成の皮革からなる手袋におい
て、親指部分2 の甲側部分の一部又は全部を伸縮性を有
する布地2aで形成する。これにより、親指の太さに対応
してこの布地2aが伸びるので、親指の太い人でも手袋の
親指部分2 に親指を通すことができ、又、親指の曲げ伸
ばしに際しては、親指の外形変化に追従してこの布地2a
が伸縮するので、フィット感及び親指の動作性が高めら
れる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、手袋に関し、特に親指のフィット感及び動作性を高めるようにした 手袋に関する。

【０００２】

【従来の技術】

作業、スポーツ、レジャーなどに使用される手袋として、掌や指を摩擦や熱か ら保護するために天然又は合成の皮革で形成した手袋が用いられ、この皮革製の 手袋の親指は一般に皮革や、柔軟な布で内張りされた皮革で形成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、皮革は伸縮性が乏しいので親指の大きい人が手袋の親指部分に親指を 通せなくなることがあり、又、皮革はある程度剛直性があるので、親指を曲げ伸 ばしして細かい作業をすることに困難が伴うことがある。

【０００４】 本考案は、上記の事情を考慮して、太い親指を通すことができ、又、親指のフ ィット感及び動作性を高めるようにした手袋を提供することを目的とするもので ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、天然又は合成の皮革からなる手袋において、上記の目的を達成する ため、親指部分２の甲側部分の一部又は全部を伸縮性を有する布地２ａで形成し たことを特徴とする。

【０００６】 これにより、親指の太さに対応して布地２ａが伸長し、親指の指回りの寸法が 大きくなるので、太い親指を通せるようになる。 又、親指を曲げたり伸ばしたりするときに布地２ａが親指の外形の変化に対応 して伸縮するので、フィット感が高められる上、親指の曲げ伸ばしが容易になり 、動作性が高められることになる。

【０００７】 本考案において、手袋の他の指の部分の甲側部分を伸縮性を有する布地で形成 することは自由であり、親指以外の指の甲側部分を伸縮性を有する布地で形成す る場合には、それらの指のフィット感及び動作性を高めることができ、手全体に わたってフィット感及び動作性を高めることができる。

【０００８】 又、本発明においては、必要に応じて、掌の部分などに補強のために天然又は 合成の皮革あるいは布を逢着してもよい。 本考案において使用される布地の素材は特に限定されず、例えばゴム、合成樹 脂などからなるシート、天然繊維又は合成繊維からなる不織布、天然繊維又は合 成繊維からなる織布、天然繊維又は合成繊維からなる編布などが使用される。な お、織布又は編布の組織は特に限定されないが、伸縮性に優れたメリヤス編み、 ゴム編み、トリコット編みなどが特に推奨され、フイット感としてタイトフィッ ト感が感じられるトリコット編みが特に推奨される。

【０００９】 又、本考案の布地には、必要に応じて防臭加工、消臭加工、芳香加工、抗菌加 工、撥水加工などの化学処理を施したり、布地の素材そのものに防臭剤、消臭剤 、芳香剤、抗菌剤、撥水剤などを配合するようにしてもよい。

【００１０】

【考案の実施の形態】

図１の正面図及び図２の背面図に示す本考案の一実施例に係る手袋を具体的に 説明すれば、この手袋は５本指タイプのものであり、図１に示すように、掌部分 １の片側に親指部分２が逢着され、掌部分１から人差指内側部分３ａ、中指内側 部分４ａ、薬指内側部分５ａ及び小指内側部分６ａが連出されている。

【００１１】 これら掌部分１、人差指内側部分３、中指内側部分４、薬指内側部分５及び小 指内側部分６は１枚の皮革で形成され、掌部分１には補強皮７を重ねて逢着して ある。

【００１２】 又、人差指内側部分３ａ、中指内側部分４ａ、薬指内側部分５ａ及び小指内側 部分６ａの周縁部には、指の太さに対応するために皮革からなる側布８ａ〜８ｆ が逢着される。

【００１３】 図２に示すように、この手袋の甲側には皮革からなる手首甲側部分９と、これ の手先側に連続し、人差指、中指、薬指及び小指と甲とにわたるトリコット編み の織布からなる甲側部分１０と人差指、中指、薬指及び小指の各爪の甲側を覆う 爪先甲側部分１１ａ〜１１ｄとからなり、これらは、直接に又は側布８ａ〜８ｆ を介して掌部分１に逢着される。

【００１４】 上記手首甲側部分９の小指寄り部分には手元側から切込み１２が形成され、掌 部分１と手首甲側部分９との縫合部に縫い込んだ止め帯１３を手首甲側部分９側 に折り返し、この止め帯１３と手首甲側部分９とにわたって設けた図示しない面 ファスナで止め帯１３を手首甲側部分９に係止できるようにしている。

【００１５】 又、この手首甲側部分９の手先側部分と、掌部分１の止め帯１３に対応する部 分はチドリ縫い１４ａ，１４ｂを設けて、手袋を手首にフィットさせるようにし ている。

【００１６】 なお、符号１５は、掌部分１及び手首甲側部分９の手元側端縁並びに切込み １２にわたって逢着されたかがり布であり、符号１６は止め帯１３の周縁に逢着 されたかがり布である。

【００１７】 さて、この手袋においては、上記親指部分２の甲側の一部が指元から爪の手前 にわたってトリコット編みの布地２ａで形成され、その他の部分２ｂが皮革で形 成されている。

【００１８】 これにより、手袋を着用した時に、親指の太さに対応して布地２ａが伸長する ので、太い親指にもフィットでき、又、親指を曲げたり伸ばしたりする時にこの 布地２ａが親指の外形変化に対応して伸縮し、良好なフィット感が得られると共 に、動作性が高められ、親指の曲げ伸ばしが容易になって、細かい作業がし易く なる。

【００１９】 更に、この手袋では、掌部分１に補強皮７を重ねてあるので、掌部分１の耐久 性が高い。

【００２０】

【考案の効果】

以上に説明したように、本考案の手袋によれば、親指の甲側部分を伸縮性を有 する布地で形成しているので、親指の太さに対応してこの布地が伸び、親指の太 い人でも手袋の親指部分に親指を通すことができ、又、親指の曲げ伸ばしに際し ては、親指の外形変化に追従してこの布地が伸縮するので、フィット感が高めら れるとともに親指の動作性が高められる効果が得られるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の正面図である。

【図２】本考案の一実施例の背面図である。

【符号の説明】

２ 親指部分 ２ａ 布地

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 天然又は合成の皮革からなる手袋におい
   て、親指部分の甲側部分の一部又は全部を伸縮性を有す
   る布地で形成したことを特徴とする手袋。