JP3040721B2 - 光結合モジュール - Google Patents

光結合モジュール

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JP3040721B2
JP3040721B2 JP22558596A JP22558596A JP3040721B2 JP 3040721 B2 JP3040721 B2 JP 3040721B2 JP 22558596 A JP22558596 A JP 22558596A JP 22558596 A JP22558596 A JP 22558596A JP 3040721 B2 JP3040721 B2 JP 3040721B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2次元面発光レー
ザアレイと2次元光ファイバアレイとの結合を実現する
光結合モジュール及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光インターコネクションへの関心が高ま
る中で、半導体レーザアレイ(以下、単に「レーザアレ
イ」とも称する)を用いた並列光伝送に関する開発が盛
んになってきている。中でも、光源として面発光半導体
レーザ(以下、単に「面発光レーザ」とも称する)を用
いる光並列伝送が非常に注目されており、それに関する
研究開発が盛んに行われている。これは、面発光レー
ザ、例えば垂直共振器型面発光レーザが、高密度2次元
レーザアレイに集積することが可能であるとともに、低
消費電力、低コスト、出射ビームが円形であるので光フ
ァイバに結合しやすい、など、光並列伝送用の光源とし
て適した特徴を有しているためである。
【0003】光並列伝送で使用され得る従来の光結合モ
ジュールは、例えば特開平6−34853号公報に開示
されているように、一般に1次元半導体レーザアレイと
1次元光ファイバアレイとを結合して構成されている。
図13は、上記公報に開示されている従来の光結合モジ
ュール1300の構造を示す。
【0004】従来の光結合モジュール1300では、シ
リコン基板1301の上に1次元半導体レーザアレイ1
302及び複数の平行なV溝1303を形成する。それ
ぞれのV溝1303は、半導体レーザアレイ1302に
含まれる各レーザ素子に対応するように位置合わせされ
ている。半導体レーザアレイ1302は、別に形成して
シリコン基板1301の上に取り付けることもできる。
それぞれのV溝1303には、多芯光ファイバテープ1
304に含まれる各光ファイバ芯線1305を配置し、
接着剤により固定する。これによって、半導体レーザア
レイ1302に含まれる各レーザ素子と光ファイバテー
プ1304に含まれる各光ファイバ芯線1305との間
の光結合が実現される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来の
構成では、2次元面発光半導体レーザアレイを用いた場
合に、レーザアレイに含まれるすべてのレーザ素子と光
ファイバテープの光ファイバ芯線とを光結合させること
ができない。また、光ファイバテープと2次元面発光半
導体レーザアレイとを同じ基板の上に実装した上で光フ
ァイバテープを基板に平行に取り出すためには、レーザ
アレイを基板に垂直に実装する必要がある。しかし、そ
のような実装は、実際には困難である。
【0006】さらに、上記の従来の構成におけるV溝を
有するシリコン基板を多段に積み重ねて、別の基板に実
装された2次元面発光半導体レーザアレイに垂直に当接
させて、レーザアレイに含まれるレーザ素子のそれぞれ
に光ファイバ芯線を光結合させようとしても、基板を積
み重ねる際に各段の基板に含まれるV溝の位置が水平方
向に容易にずれてしまうので、光ファイバテープに含ま
れる各光ファイバ芯線と2次元面発光レーザアレイに含
まれる各レーザ素子とを精度よく対応させることが困難
である。
【0007】一方、特開平6−237016号公報に
は、2次元面発光レーザアレイが形成された基板に、レ
ーザアレイに含まれる各レーザ素子に対応してガイド穴
を形成し、このガイド穴に光ファイバを挿入して各レー
ザ素子と光結合させる構成を有したモジュールが提案さ
れている。しかし、この構成では、光ファイバはガイド
穴に挿入されているのみであるので結合強度が十分に強
くない。また、レーザアレイに含まれるレーザ素子の数
が多い場合には、結合させるべき光ファイバの本数も多
くなって結合作業の量が増加し、光結合を効率よく得る
ことが困難になる。
【0008】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、(1)2次元面発光レー
ザアレイと光ファイバアレイとの間の高い結合効率を有
する光結合を容易に且つ高精度に得ることができる光結
合モジュールを提供すること、及び(2)その製造方法
を提供すること、である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の光結合モジュー
ルは、光ファイバがそれぞれ挿入される複数のガイド穴
を有する光ファイバアレイフェルールと、各ガイド穴に
挿入された光ファイバの芯線とを有する光結合モジュー
ルであって、各ガイド穴は、挿入される光ファイバの芯
線をガイドするように一方の端部に設けられたテーパ部
と、テーパ部に沿ってガイドされる光ファイバの芯線が
挿入されるように、このテーパ部に連続して設けられた
第2の直線部と、この第2の直線部の内径よりも小さな
内径で第2の直線部に連続して設けられた第1の直線部
とをそれぞれ有していることを特徴とする。 また、本発
明の光結合モジュールは、それぞれにメサを有する複数
の面発光レーザが基板の上に2次元アレイ状に形成され
た面発光レーザアレをさらに有しており、該面発光レー
ザアレイの各面発光レーザに設けられたメサが、前記光
ファイバアレイフェルールに設けられた各ガイド穴の第
1の直線部内にそれぞれ挿入た状態で、面発光レーザア
レイが光ファイバアレイフェルールと一体化されていて
いてもよい。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】以下、本発明の作用を説明する。
【0031】本発明における光ファイバアレイフェルー
ルとは、レーザアレイと複数の光ファイバとを光学的に
結合させるための光学素子であり、複数の光ファイバが
アレイ状に配列されて固定されている素子である。な
お、以下の説明では、光ファイバアレイフェルールによ
って固定される複数の光ファイバ(或いは光ファイバア
レイ)も、光ファイバアレイフェルールの構成要素の一
つとして説明することがある。
【0032】以上の構成を有する光結合モジュールで
は、複数の支持体を積層することで2次元光ファイバア
レイフェルールを実現している。その際に、支持体の上
下両面に複数のV溝を形成してそこに光ファイバの芯線
を配置し、さらに支持体で光ファイバの芯線を挟み込
む。これにより、各支持体がお互いに位置合わせされて
横方向のずれがなくなり、面発光レーザアレイと光ファ
イバアレイとの間の高結合効率の光結合を、容易に且つ
精密に実現することができる。
【0033】また、45度ミラー機能とレンズ機能とを
備えたプリズムを用いることで、基板に平行に実装され
た面発光レーザアレイに光結合された2次元光ファイバ
アレイのファイバを、基板に平行に取り出すことができ
る。
【0034】さらに、2次元状に複数のガイド穴が形成
されている光ファイバアレイフェルールを用いること
で、2次元光ファイバアレイを得るために必要な部品数
及び製造工程数を減らすことができる。また、2次元面
発光レーザアレイと上記の光ファイバアレイフェルール
とを一体的に形成することによって、個々の光ファイバ
と個々の面発光レーザとの間の光結合を、容易に且つ高
結合効率で実現することができる。この結果、高効率の
光結合モジュールが、非常に低コストで実現される。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0036】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態による光結合モジュール100の構成を模式
的に示す側面図である。
【0037】光結合モジュール100は、基板130の
上に取り付けられた光ファイバアレイフェルール110
を有している。光結合モジュール100はさらに、ヒー
トシンク140に搭載された面発光レーザアレイ120
を有している。ヒートシンク140は、面発光レーザア
レイ120が光ファイバアレイフェルール110に相対
するように、基板130の上に搭載されている。言い換
えると、面発光レーザアレイ120は、ヒートシンク1
40によって基板130に対して垂直に取り付けられて
いる。
【0038】光ファイバアレイフェルール110は、第
1の支持体111と、第2の支持体112と、第3の支
持体113と、第1の支持体111と第2の支持体11
2との間ならびに第2の支持体112と第3の支持体1
13との間に挟まれた光ファイバの芯線114と、芯線
114を保護している被覆115と、を有している。な
お、光ファイバは、芯線114と被覆115とを含んで
いる。また、第1の支持体111と第2の支持体112
との間ならびに第2の支持体112と第3の支持体11
3との間は、接着剤150によって固着されている。接
着剤150としては、例えばエポキシ系樹脂、光硬化性
樹脂などを用いることができる。面発光レーザアレイ1
20から出力されるレーザ光160は、光ファイバアレ
イフェルール110の光ファイバの芯線114に光学的
に結合している。
【0039】次に、光ファイバアレイフェルール110
の詳細について、図2を用いて説明する。図2は、光フ
ァイバアレイフェルール110の断面図である。図1と
同様の部分については同一の参照符号を付しており、そ
の説明を省略する。
【0040】第1の支持体111は、互いに平行な第1
下面201と第1上面202とを有している。第1上面
202の上には、それぞれが幅約133μm、深さ約66.5μ
m、及び底角約90度である複数のV溝が約250μm間隔で
お互いに平行に形成されている第1のV溝群211が設
けられている。第1下面201と第1上面202との間
隔(すなわち、第1の支持体111の厚さ)は、約150
μmである。第1下面201には、光ファイバアレイフ
ェルール110を基板130(図1)に実装する際にガ
イドとして機能する互いに平行な2本のV溝230が形
成されている。さらに、第1のV溝群211の各V溝に
は、光ファイバの芯線114が配置されている。芯線1
14は、コア221とそれを取り巻くクラッド222と
を含んでいる。芯線114の直径は約125μmであり、コ
ア221の直径は約50μmである。
【0041】第2の支持体112は、互いに平行な第2
下面203と第2上面204とを有している。第2下面
203には、それぞれが幅約133μm、深さ約66.5μm、
及び底角約90度である複数のV溝が約250μm間隔でお互
いに平行に形成されている第2のV溝群212が設けら
れている。また、第2上面204の上には、それぞれが
幅約133μm、深さ約66.5μm、及び底角約90度である複
数のV溝が約250μm間隔でお互いに平行に形成されてい
る第3のV溝群213が設けられている。第2のV溝群
212の各V溝と第3のV溝群213の各V溝とは、お
互いに相対する位置に設けられている。第2下面203
と第2上面204との間隔(すなわち、第2の支持体1
12の厚さ)は、約206μmである。さらに、第3のV溝
群213の各V溝には、光ファイバの芯線114が配置
されている。芯線114は、コア221とそれを取り巻
くクラッド222とを含んでいる。芯線114の直径は
約125μmであり、コア221の直径は約50μmである。
この結果、第2の支持体112の上下に配置された光フ
ァイバの芯線114の間隔は、約250μmとなる。
【0042】第3の支持体113は、互いに平行な第3
下面205と第3上面206とを有している。第3下面
205には、それぞれが幅約133μm、深さ約66.5μm、
及び底角約90度である複数のV溝が約250μm間隔でお互
いに平行に形成されている第4のV溝群214が設けら
れている。第3下面205と第3上面206との間隔
(すなわち、第3の支持体113の厚さ)は、約150μm
である。
【0043】第1〜第3の支持体111〜113は、接
着剤150によってお互いに接着されている。具体的に
は、第1のV溝群211に配置された光ファイバの芯線
114に第2のV溝群212が接するように、第1の支
持体111と第2の支持体112とが固着されている。
また、第3のV溝群213に配置された光ファイバの芯
線114に第4のV溝群214が接するように、第2の
支持体112と第3の支持体113とが固着されてい
る。
【0044】第1〜第3の支持体111〜113は、当
該技術で公知の方法で製造される。具体的には、アルミ
ニウム、チタンなどの金属材料或いはジルコニア、アル
ミナなどのセラミックス材料に対して機械加工を施すこ
とによって、サブミクロンオーダで所望の形状を加工す
ることができる。或いは、ガラス基板に対して金属プレ
スを行って、所望の形状を加工することができる。或い
は、シリコン基板などの半導体基板に異方性エッチング
を行うことにより、特定の結晶面方位を持った面でV溝
を形成することもできる。例えば、シリコン基板に対す
る異方性エッチングによって、(001)面に(11
1)面を精度よく容易に形成することができる。
【0045】次に、図8(a)〜(d)に示す断面図を
参照して、光ファイバアレイフェルール110の製造プ
ロセスを説明する。
【0046】まず、プロセス(1)として、図8(a)
に示すように、第1の支持体111の第1上面202に
第1のV溝群211を形成し、さらに第1下面201に
ガイド用のV溝230を形成する。
【0047】次に、プロセス(2)として、図8(b)
に示すように、第1のV溝群211の各V溝に光ファイ
バの芯線114を配置する。
【0048】続いて、プロセス(3)として、図8
(c)に示すように、第1の支持体111の第1上面2
02の上にそこに配置された光ファイバの芯線114を
覆うように接着剤150を塗布する。その後に、第2下
面203及び第2上面204のそれぞれに第2のV溝群
212及び第3のV溝群213を形成した第2の支持体
112を、塗布された接着剤150の上に配置する。
【0049】そして、プロセス(4)として、図8
(d)に示すように、第2の支持体112に設けられた
第2のV溝群212の各V溝が第1の支持体111に設
けられた第1のV溝群211に配置された光ファイバの
芯線114と接するように、第2の支持体112を第1
の支持体111に押さえ付ける。その後に、光ファイバ
の芯線114を間に挟み込んだ第1及び第2の支持体1
11及び112を固着させる。
【0050】以上のプロセス(1)〜(4)を繰り返す
ことで、多段構成を有する光ファイバアレイフェルール
110を製造することができる。
【0051】上記のような光ファイバアレイフェルール
110の製造プロセスでは、複数の支持体を多段に積み
重ねる際に、それぞれの下面に設けられたV溝群(例え
ば第2及び第4のV溝群212及び214)が、対向す
る光ファイバの芯線(すなわちV溝群)との位置合わせ
のガイドとして機能する。これによって、光ファイバの
芯線114を、光源である面発光レーザアレイ120
(図1)と同一形態の2次元アレイ状に、容易且つ精密
に配置することができる。
【0052】次に、図3を参照して、面発光レーザアレ
イ120について説明する。図3は、面発光レーザアレ
イ120を模式的に示す斜視図である。図3において、
図1と同様の部分については同一の参照番号を付してい
る。
【0053】面発光レーザアレイ120は、6つの面発
光レーザメサ310を有している。面発光レーザメサ3
10はそれぞれ、下部半導体ミラー302、活性領域3
03、及び上部半導体ミラー304を含むレーザ発振の
ための積層構造を有している。下部半導体ミラー302
は半導体基板301の上に形成されており、活性領域3
03は下部半導体ミラー302と上部半導体ミラー30
4との間に挟まれて形成されている。
【0054】半導体基板301は、n型GaAsで構成され
る。下部半導体ミラー302は、24.5対のn型GaAs層及
びn型AlAs層が積層された積層構造を有していて、分布
反射器を構成している。同様に、上部半導体ミラー30
4は、24.5対のp型GaAs層及びp型AlAs層が積層された積
層構造を有していて、分布反射器を構成している。活性
領域303は、ウェル層であるInGaAs層とバリア層であ
るGaAs層とを含む歪量子井戸層を上下からAlGaAsクラッ
ド層で挟んだ構成を有しており、波長が約0.98μmの光
を発振するように設計されている。本実施形態の構成で
は、面発光レーザメサ310は、図3に示す第1の方向
320に3列且つ第2の方向330に2列のアレイ構成
で配置されている。
【0055】面発光レーザメサ310はさらに、上部半
導体ミラー304の上に形成された開口307を有する
p型電極306と、半導体基板301の底面に形成され
たn型電極305とを有している。面発光レーザメサ3
10からの出力光であるレーザ光160は、開口307
より出射される。
【0056】面発光レーザアレイ120は、当該技術で
公知の方法で製造することができる。具体的には、まず
半導体基板301の上に、半導体層302、303及び
304を、MBE法(分子線エピタキシー法)やMOC
VD法(有機金属気相成長法)などによってエピタキシ
ャル成長させる。その後に、下部半導体ミラー302に
達する直径約20μmの複数のメサ310を、エッチング
によって形成する。この際に、第1の方向320に約25
0μm間隔で3列且つ第2の方向330に約250μmで2列
のアレイ状に、6個のメサ310を形成する。最後に、
n型電極305、及び直径約10μmの開口307を有する
p型電極306を形成して、個々の面発光レーザ120
の構成が完成する。
【0057】最後に、上記の構成が形成されているウエ
ハを劈開して、個々の面発光レーザアレイ120を得
る。この際に、第1の劈開面340とこの劈開面に最も
近い列のメサの中心との距離D1が約100μmとなり、第
2の劈開面350とこの劈開面に最も近い列のメサの中
心との距離D2が約50μmとなるように、ウエハを劈開
する。この劈開工程は、ホトリソグラフィとエッチング
と併用して半導体基板301にガイド溝(不図示)を形
成すれば、容易にサブミクロンオーダで実現することが
できる。
【0058】次に、図4を参照して、ヒートシンク14
0について説明する。図4は、ヒートシンク140を模
式的に示す斜視図である。
【0059】ヒートシンク140の側面401には、面
発光レーザアレイ120(図3)を固着するために使用
されるL字形ガイド406が設けられている。L字形ガ
イド406は、第1のガイド面402及び第2のガイド
面403を有している。第1のガイド面402とヒート
シンク140の底面404との間隔d1は、約72μmで
ある。また、第2のガイド面403を有する部分のL字
形ガイド406の幅は、約50μmである。一方、ヒート
シンク140の底面404には、ヒートシンク140を
基板に実装する際の位置合わせに使用される、互いに平
行な2本のV字形のガイド溝405が設けられている。
【0060】ヒートシンク140の製造は、当該技術で
公知の方法で行うことができる。ヒートシンク140の
構成材料としては、Cuやダイヤモンドなど熱伝導率の高
い材料を用いる。また、ヒートシンク140の表面は、
Auでコーティングされている。
【0061】次に、図7を参照して、基板130につい
て説明する。図7は、基板130を模式的に示す斜視図
である。
【0062】基板130の上面702には、互いに平行
な2本のV字形レール701が形成されている。これら
のレール701は、光ファイバアレイフェルール110
に含まれる第1の支持体111の第1下面201に設け
られたV溝(V字形ガイド溝)230と、ヒートシンク
140の底面404に設けられたV字形のガイド溝40
5とに、それぞれ合致するように作られている。これら
のレール701は、基板130の上に光ファイバアレイ
フェルール110とヒートシンク140とを実装する際
に、レール701とそれぞれのV字形ガイド溝230及
び405とが対向して位置合わせされるように使用され
る。
【0063】次に、光結合モジュール100の製造方法
を説明する。
【0064】まず、プロセス(1)として、ヒートシン
ク140の側面401と面発光レーザアレイ120のn
型電極305とが接するように、面発光レーザアレイ1
20をヒートシンク140に固着する。その際には、面
発光レーザアレイ120の第1の劈開面340がヒート
シンク140の第1のガイド面402に接し、かつ、面
発光レーザアレイ120の第2の劈開面350がヒート
シンク140の第2のガイド面403に接するように、
ヒートシンク140と面発光レーザアレイ120とを位
置合わせする。
【0065】次に、プロセス(2)として、面発光レー
ザアレイ120を固着したヒートシンク140の底面4
04を、基板130の上に固着する。その際には、底面
404に形成されたガイド溝405が基板130の上に
設けられたV字形レール701に対応するように、ヒー
トシンク140と基板130とを位置あわせする。
【0066】続いて、プロセス(3)として、先に述べ
た方法で構成された光ファイバアレイフェルール110
を、基板130の上に設置する。その際には、光ファイ
バアレイフェルール110の第1の支持体111の第1
下面201に設けられたV溝(V字形ガイド溝)230
が基板130の上のV字形レール701に対応するよう
に、光ファイバアレイ110と基板130とを位置合わ
せする。これによって、図1に示された光結合モジュー
ル100が完成する。
【0067】図9は、上記のプロセス(1)〜(3)で
製造された光結合モジュール100を上方より見た図で
ある。図9では、これまでに説明したものと同じ構成要
素には同じ参照番号を付している。
【0068】図9に示されるように、光結合モジュール
100では、基板130の上に設けられたV字形レール
701と、ヒートシンク140に設けられたL字形ガイ
ド及びV字形ガイド溝を用いることで、レール701に
直角な方向及び基板130の上面702に垂直な方向に
ついて、光軸合わせが不要となる。これによって、面発
光レーザアレイ120の光結合モジュール100への組
み込み及び固着を、容易に且つ精密に行うことができ
る。この結果、アライメントフリーの光結合モジュール
100が実現される。
【0069】以上のように、本実施形態の光結合モジュ
ール100は、光ファイバアレイフェルール110に含
まれる複数の支持体それぞれの上下両面にV溝を形成し
て光ファイバの芯線をV溝に配置し、さらに配置された
光ファイバの芯線を支持体で上下から挟み込む構成を有
している。これによって、光ファイバアレイフェルール
110では、1次元光ファイバアレイを多段に積層して
2次元光ファイバアレイが構成される。各面のV溝を、
支持体の積層時に上下の支持体の対向する面のV溝が相
対するように形成することによって、積層時に各支持体
が横方向にずれることなく、光ファイバの芯線の位置を
垂直方向に容易且つ精密に揃えることができる。この結
果、光ファイバアレイフェルール110では、光源とな
る面発光レーザアレイ120のアレイ形態と完全に一致
した2次元光ファイバアレイが実現される。
【0070】また、光結合モジュール100において
は、面発光レーザアレイ120が基板130に垂直に固
着される一方で、光ファイバアレイフェルール110
は、そこに含まれる光ファイバが基板130と平行にな
るように基板130に固着される。面発光レーザアレイ
120から発せられるレーザ光160は、光ファイバア
レイフェルール110の光ファイバに結合され、基板1
30に平行な方向に光出力を取り出すことができる。そ
の結果、例えばコンピュータ間を接続する光配線のため
のボードなど光結合システムを構成する際に、光結合モ
ジュール100をボードに搭載するだけで、ボードに対
して平行な方向に光ファイバを取り出すことができる。
これによってボードを薄くすることができ、よりコンパ
クトな光結合システムの構成が可能になる。
【0071】(第2の実施形態)図5は、本発明の第2
の実施形態による光結合モジュール500の構成を、模
式的に示す側面図である。なお、光結合モジュール50
0において、第1の実施形態の光結合モジュール100
と同じ構成要素には同じ参照符号を付しており、ここで
はその説明を省略する。
【0072】光結合モジュール500は、基板510の
上に取り付けられた光ファイバアレイフェルール610
と、基板510に平行に取り付けられた面発光レーザア
レイ120と、面発光レーザアレイ120から出力され
るレーザ光160を光ファイバアレイフェルール610
の2次元光ファイバアレイに導くプリズム520と、を
有している。
【0073】光ファイバアレイフェルール610は、第
1の支持体511と、第2の支持体512と、第3の支
持体513と、第1の支持体511と第2の支持体51
2との間ならびに第2の支持体512と第3の支持体5
13との間に挟まれた光ファイバの芯線114と、芯線
114を保護している被覆115と、を有している。な
お、光ファイバは、芯線114と被覆115とを含んで
いる。面発光レーザアレイ120から出力されるレーザ
光160は、プリズム520を介して光ファイバアレイ
フェルール610の2次元光ファイバアレイに導かれ、
光ファイバの芯線114に光学的に結合している。
【0074】次に、光ファイバアレイフェルール610
の詳細について、図6を用いて説明する。図6は、光フ
ァイバアレイフェルール610の断面図である。これま
でに説明した構成においてと同じ構成要素には同じ参照
符号を付しており、ここではその説明を省略する。
【0075】第1の支持体511は、互いに平行な第1
下面601と第1上面602とを有している。第1上面
602の上には、それぞれが幅約240μm、深さ約120μ
m、及び底角約90度である複数のV溝が約250μm間隔で
お互いに平行に形成されている第1のV溝群611が設
けられている。第1下面601と第1上面602との間
隔(すなわち、第1の支持体511の厚さ)は、約200
μmである。さらに、第1のV溝群611の各V溝に
は、コア221とそれを取り巻くクラッド222とを含
む光ファイバの芯線114が配置されている。
【0076】第2の支持体512は、互いに平行な第2
下面603と第2上面604とを有している。第2下面
603には、それぞれが幅約120μm、深さ約60μm、及
び底角約90度である複数のV溝が約250μm間隔でお互い
に平行に形成されている第2のV溝群612が設けられ
ている。また、第2上面604の上には、それぞれが幅
約240μm、深さ約120μm、及び底角約90度である複数の
V溝が約250μm間隔でお互いに平行に形成されている第
3のV溝群613が設けられている。第2のV溝群61
2の各V溝と第3のV溝群613の各V溝とは、お互い
に相対する位置に設けられている。第2下面603と第
2上面604との間隔(すなわち、第2の支持体512
の厚さ)は、約250μmである。さらに、第3のV溝群6
13の各V溝には、コア221とそれを取り巻くクラッ
ド222とを含む光ファイバの芯線114が配置されて
いる。この結果、第2の支持体512の上下に配置され
た光ファイバの芯線114の間隔は、約250μmとなる。
【0077】第3の支持体513は、互いに平行な第3
下面605と第3上面606とを有している。第3下面
605には、それぞれが幅約120μm、深さ約60μm、及
び底角約90度である複数のV溝が約250μm間隔でお互い
に平行に形成されている第4のV溝群614が設けられ
ている。第3下面605と第3上面606との間隔(す
なわち、第3の支持体513の厚さ)は、約150μmであ
る。
【0078】第1〜第3の支持体511、512、及び
513は、お互いに接するように結合されている。この
結合は、第1上面602、第2下面603、第2上面6
04及び第3下面605のそれぞれにおいて、V溝群が
形成されていない部分にAuなどの金属をあらかじめ蒸着
し、この蒸着された金属同士を融着させることで実現で
きる。
【0079】上記のようにして構成されている光ファイ
バアレイフェルール610では、各支持体の上面と下面
とで、形成されるV溝の形状が異なる。上面に形成され
るV溝を下面に形成されるV溝よりも大きく且つ深くす
ることで、光ファイバの芯線をV溝により確実に配置す
ることができる。
【0080】次に、プリズム520について図5を参照
して説明する。
【0081】プリズム520は、45度ミラー521と
レンズ522とを含んでいる。45度ミラー521は、
具体的にはアルミなどの金属が蒸着された面であって、
基板510に対して垂直に出射された面発光レーザアレ
イ120からのレーザ光160を反射して、基板510
に対して平行に配置された光ファイバアレイフェルール
610の光ファイバの芯線114に結合させる。レンズ
522は、ある程度の拡がり角を持ったレーザ光160
を、光ファイバの芯線114のコアに効率よく結合させ
る。レンズ522を含むプリズム520は、金型を使用
した一体成形など、当該技術で公知の方法によって製造
することができる。
【0082】次に、光結合モジュール500の製造方法
について説明する。
【0083】まず、プロセス(1)として、基板510
の上に面発光レーザアレイ120を基板510に対して
水平に固着する。次に、光ファイバの芯線114が基板
510に対して平行になるように、光ファイバアレイフ
ェルール610を基板510に固着する。
【0084】その後に、プロセス(2)として、面発光
レーザアレイ120を発振させてレーザ光160を光フ
ァイバの芯線114に結合させながら、対角線上にある
2つの光ファイバの芯線114を通じて出力されるレー
ザ光160のパワーが最大になるように、プリズム52
0の配置を調節する。
【0085】上記のようにして構成されている本実施形
態の光結合モジュール500においては、光ファイバア
レイフェルール610に含まれる各支持体の上面と下面
とで、形成されるV溝の形状が異なる。上面に形成され
るV溝を下面に形成されるV溝よりも大きく且つ深くす
ることで、光ファイバの芯線をV溝により確実に安定し
て配置することができる。
【0086】さらに、45度ミラー機能とレンズ機能と
を兼ね備えたプリズム520を用いることで、基板51
0に平行に固着された面発光レーザアレイ120から基
板510に垂直に出力されたレーザ光160を、光ファ
イバアレイフェルール610に含まれる基板510に平
行に配置された2次元光ファイバアレイに、効率よく結
合させることができる。
【0087】また、面発光レーザアレイ120からレー
ザ光160を発振させて、対角線上にある2つの光ファ
イバに結合されるレーザ光160の強度が最大になるよ
うに、プリズム520を調整する。これによって、その
他の光ファイバへのレーザ光160の結合も自動的に最
大となり、面発光レーザアレイ120と光ファイバアレ
イフェルール610に含まれる光ファイバアレイとの間
の高効率の光結合を容易に実現することができる。
【0088】(第3の実施形態)図10は、本発明の第
3の実施形態による光結合モジュール1000の構成を
模式的に示す側面図である。これまでに説明した構成に
おいてと同じ構成要素には同じ参照番号を付しており、
ここではその説明を省略する。
【0089】光結合モジュール1000は、基板101
0の上に取り付けられた光ファイバアレイフェルール1
110と、基板1010に平行に取り付けられた面発光
レーザアレイ120と、面発光レーザアレイ120から
出力されるレーザ光160を光ファイバアレイフェルー
ル1110の2次元光ファイバアレイに導くプリズム5
20と、を有している。基板1010には穴1020が
設けられており、その穴1020の中に面発光レーザ1
20を設置している。また、プリズム520は、穴10
20を覆い隠すように基板1010の上に固着されてい
る。
【0090】光ファイバアレイフェルール1110は、
第1の支持体1111と、第2の支持体1112と、第
3の支持体1113と、第1の支持体1111と第2の
支持体1112との間ならびに第2の支持体1112と
第3の支持体1113との間に挟まれた光ファイバの芯
線114と、芯線114を保護している被覆115と、
を有している。なお、光ファイバは、芯線114と被覆
115とを含んでいる。面発光レーザアレイ120から
出力されるレーザ光160は、プリズム520を介して
光ファイバアレイフェルール1110の2次元光ファイ
バアレイに導かれ、光ファイバの芯線114に光学的に
結合している。
【0091】次に、光ファイバアレイフェルール111
0の詳細について、図11を用いて説明する。図11
は、光ファイバアレイフェルール1110の断面図であ
る。これまでの構成に含まれるものと同じ構成要素には
同じ参照符号を付しており、ここではその説明を省略す
る。
【0092】第1の支持体1111は、互いに平行な第
1下面1161と第1上面1162とを有している。第
1上面1162の上には、それぞれが幅約240μm、深さ
約120μm、及び底角約90度である複数のV溝が約250μm
間隔でお互いに平行に形成されている第1のV溝群11
01が設けられている。第1下面1161と第1上面1
162との間隔(すなわち、第1の支持体1111の厚
さ)は、約200μmである。さらに、第1のV溝群110
1の各V溝には、コア221とそれを取り巻くクラッド
222とを含む光ファイバの芯線114が配置されてい
る。
【0093】第2の支持体1112は、互いに平行な第
2下面1163と第2上面1164とを有している。第
2下面1163には、それぞれが幅約120μm、深さ約60
μm、及び底角約90度である複数のV溝が約250μm間隔
でお互いに平行に形成されている第2のV溝群1102
が設けられている。また、第2上面1164の上には、
それぞれが幅約240μm、深さ約120μm、及び底角約90度
である複数のV溝が約250μm間隔でお互いに平行に形成
されている第3のV溝群1103が設けられている。さ
らに、第3のV溝群1103の各V溝には、コア221
とそれを取り巻くクラッド222とを含む光ファイバの
芯線114が配置されている。
【0094】第2のV溝群1102の各V溝と第3のV
溝群1103の各V溝とは相対しておらず、第2のV溝
群1102の各V溝の中間に第3のV溝群1103の各
V溝が位置している。これによって、上下のV溝を相対
して形成する場合に比べて、上下のV溝の間隔、すなわ
ち第2の支持体1112の厚さを薄くすることができ
る。具体的には、第2の支持体1112の厚さに相当す
る第2下面1163と第2上面1164との間隔は、約
200μmである。さらに、第2の支持体1112の上
下に配置されている光ファイバの芯線114の間隔は、
約200μmとなる。
【0095】第3の支持体1113は、互いに平行な第
3下面1165と第3上面1166とを有している。第
3下面1165には、それぞれが幅約120μm、深さ約60
μm、及び底角約90度である複数のV溝が約250μm間隔
でお互いに平行に形成されている第4のV溝群1104
が設けられている。第3下面1165と第3上面116
6との間隔(すなわち、第3の支持体1113の厚さ)
は、約150μmである。
【0096】上記のようにして構成されている本実施形
態の光結合モジュール1000においては、光ファイバ
アレイフェルール1110に含まれる各支持体の上面と
下面とでV溝の形成位置をずらして、支持体を薄くして
いる。これによって、光ファイバアレイフェルール11
10を薄く構成することができ、その結果、光結合モジ
ュール1000を小型化することができる。
【0097】(第4の実施形態)図12(a)は、本発
明の第4の実施形態による光ファイバアレイフェルール
を構成する支持体1210の構成を模式的に示す斜視図
であり、図12(b)は、本発明の第4の実施形態によ
る光結合モジュール1220の構成を模式的に示す断面
図である。
【0098】図12(a)に示す支持体1210がこれ
までの実施形態における支持体と異なる点は、V溝12
01の片端が半円状の溝1202になっている点であ
る。この半円状の溝1202の直径は、面発光レーザア
レイ1205の各面発光レーザのメサ1206(図12
(b)参照)の直径よりわずかに大きくなるように設計
されている。光ファイバアレイフェルールは、これまで
の実施形態の場合と同様に、この支持体1210を多段
に積層して、各V溝1201に光ファイバの芯線120
3を配置して構成する(図12(b)参照)。なお、光
ファイバは、芯線1203と被覆(不図示)とを含んで
いる。さらに、支持体1210を積層することによって
半円状の溝1202が合わさって形成される円柱状の穴
に面発光レーザのメサ1206が丁度挿入されるよう
に、面発光レーザアレイ1205を光ファイバアレイフ
ェルールに固着する。この結果、面発光レーザのメサ1
206を、支持体1210のV溝1201に配置される
光ファイバの芯線1203のコア1204の直近に、容
易に且つ精度よく配置することができる。
【0099】以上のように、本実施形態の光結合モジュ
ールでは、光ファイバアレイフェルールを構成する支持
体として、V溝の片端に半円状の溝を設けた支持体を用
いる。これにより、支持体の積層によって円筒状の穴を
形成し、この穴に面発光レーザのメサを挿入するように
して面発光レーザアレイを実装する。これによって、面
発光レーザと光ファイバとの間の高効率の光結合を、容
易且つ高精度に実現することができる。
【0100】(第5の実施形態)これまでに説明した第
1〜第4の実施形態の光結合モジュールでは、面発光レ
ーザアレイと光ファイバアレイフェルールとは独立に構
成されている。従って、光結合モジュールを完成させる
ためには、両者を位置合わせして基板上に設置する必要
がある。また、光結合モジュールを構成する部品の数が
多くなるので、全体の組立工程数が多くなる。既に説明
したように、本発明によれば、光ファイバアレイフェル
ールの組立工程や、面発光レーザアレイと光ファイバア
レイフェルールの光ファイバアレイとの位置合わせ工
程、及びそれらの基板への取付け工程は、容易に精度よ
く行うことができる。しかし、これらの工程を簡略化或
いは省略することができれば、光結合モジュールの組立
をさらに簡単に行うことが可能になる。
【0101】そこで、以下では、本発明の第5の実施形
態として、上記の点を解決することができる光結合モジ
ュールを説明する。
【0102】図14(a)は、本発明の第5の実施形態
による光結合モジュール2000の構成を模式的に示す
斜視図であり、その一部については内部構造を示してい
る。一方、図14(b)は、光結合モジュール2000
の構成を模式的に示す断面図である。
【0103】光結合モジュール2000は、2次元面発
光レーザアレイ2110、光ファイバアレイフェルール
2120、及び光ファイバ2130を有している。面発
光レーザアレイ2110と光ファイバアレイフェルール
2120とは、接着剤2140で固着されて一体化して
いる。また、光ファイバアレイフェルール2120と光
ファイバ2130とは、接着剤2150で固着されてい
る。接着剤2140及び2150としては、例えばエポ
キシ系樹脂、光硬化性樹脂などを用いることができる。
光ファイバアレイフェルール2120は、アルミニウ
ム、チタンなどの金属材料、ジルコニア、アルミナなど
のセラミックス材料、或いはシリコンなどの半導体材料
によって構成される。
【0104】光ファイバ2130は、芯線を構成してい
るコア2131及びクラッド2132と、芯線を保護す
る被覆2133と、を有している。光ファイバ2130
の芯線の直径(すなわち、クラッド2132の外径)は
約125μmであり、コア2131の直径は約50μmであ
る。
【0105】面発光レーザアレイ2110では、直径が
それぞれ約30μmである6つの面発光レーザメサ210
5が、約500μm間隔でアレイ状に配列されている。それ
ぞれの面発光レーザメサ2105は、下部半導体ミラー
2102、活性領域2103、及び上部半導体ミラー2
104を含むレーザ発振のための積層構造を有してい
る。下部半導体ミラー2102は半導体基板2101の
上に形成されており、活性領域2103は、下部半導体
ミラー2102と上部半導体ミラー2104との間に挟
まれて形成されている。また、半導体基板2101の裏
面には、それぞれの面発光レーザメサ2105に相対す
る位置に、光ファイバ2130を挿入するためのガイド
穴2106が設けられている。ガイド穴2106は、直
径が約130μmであり、深さが約15μmである。
【0106】2次元面発光レーザアレイ2110はジャ
ンクションアップ、すなわち発振されたレーザ光を基板
2101の裏面から取り出すように、光ファイバアレイ
フェルール2120に接着剤2140によって接着され
ている。なお、面発光レーザアレイ2110の詳細な構
成や製造方法は、例えば第1の実施形態として説明した
ものと同じであり、ここではその説明は省略する。
【0107】光ファイバアレイフェルール2120は、
光ファイバ2130(正確にはその芯線)を挿入するた
めの6個のガイド穴2123を有している。個々のガイ
ド穴2123は、光ファイバ2130を固定するための
直線部2121と、光ファイバの挿入をガイドするテー
パ部2122と、を有している。ガイド穴2123の直
線部2121の内径は、光ファイバ2130の芯線の直
径よりも少し大きい約127μmである。一方、テーパ部2
122の開口部の直径は約400μmであり、光ファイバを
ガイド穴2123に挿入しやすいように拡がっている。
【0108】次に、図15(a)〜(c)を参照して、
光結合モジュール2000の製造工程を説明する。
【0109】まず、プロセス(1)として、図15
(a)に示すように、光ファイバアレイフェルール21
20の6つのガイド穴2123のうちで対角線上に位置
する2つに、ガイド棒2201をそれぞれ挿入し、その
先端を光ファイバアレイフェルール2120の端面から
わずかに突出させる。さらに、これらのガイド棒220
1の突出した先端が2次元面発光レーザアレイ2110
の裏面に形成されているガイド穴2106(図14
(b)参照)に挿入されるように、2次元面発光レーザ
アレイ2110と光ファイバアレイフェルール2120
とを位置合わせする。
【0110】次に、プロセス(2)として、図15
(b)に示されているように、位置合わせされている2
次元面発光レーザアレイ2110と光ファイバアレイフ
ェルール2120とを接着剤2140で接着する。その
後に、ガイド棒2201をガイド穴から抜き取る。
【0111】続いて、プロセス(3)として、図15
(c)に示されているように、2次元面発光光ファイバ
アレイ2110と接着剤2140で一体化されている光
ファイバアレイフェルール2120のすべてのガイド穴
に、光ファイバ2130(正確にはその芯線)をそれぞ
れ挿入する。その後に、接着剤によって、光ファイバ2
130と光ファイバアレイフェルール2120とを接着
する。これによって、光結合モジュール2000が完成
する。
【0112】以上の構成を有する本実施形態の光結合モ
ジュールでは、2次元状に複数のガイド穴が形成されて
いる光ファイバアレイフェルールを用いることで、2次
元光ファイバアレイを得るために必要な部品数及び製造
工程数を減らすことができる。また、2次元面発光レー
ザアレイ基板の裏面にガイド穴を作成し、ジャンクショ
ンアップで光ファイバアレイフェルールに接着して両者
を一体化することによって、個々の光ファイバと個々の
面発光レーザとの間の光結合を、容易に且つ高結合効率
で実現することができる。この結果、高効率の光結合モ
ジュールが、非常に低コストで実現される。
【0113】(第6の実施形態)図16は、本発明の第
6の実施形態による光結合モジュール3000の構成を
模式的に示す断面図である。第5の実施形態の光結合モ
ジュール2000に含まれるものと同じ構成要素には同
じ参照符号を付しており、その詳細な説明はここでは省
略する。
【0114】光結合モジュール3000は、2次元面発
光レーザアレイ2110、光ファイバアレイフェルール
2120、及び光ファイバ2130を有している。光フ
ァイバアレイフェルール2120と光ファイバ2130
とは、接着剤2150で固着されて一体化している。光
ファイバアレイフェルール2120及びそこに含まれる
光ファイバ2130の構成は、第5の実施形態の光結合
モジュール2000の場合と同じである。
【0115】2次元面発光レーザアレイ2110の基本
的な構成も、第5の実施形態の光結合モジュール200
0の場合と同じである。但し、本実施形態では、基板裏
面にはガイド穴は形成されていない。
【0116】2次元面発光レーザアレイ2110と光フ
ァイバアレイフェルール2120との接着は、インジウ
ム(In)はんだ3303を用いてセルフアラインで行
う。具体的には、2次元面発光レーザアレイ2110の
接合面に接合パッド3301を設け、光ファイバアレイ
フェルール2120の接合面に接合パッド3302を設
ける。接合パッド3301及び3302は、金属膜、例
えばAu膜を接合面に蒸着することで形成されている。
接合パッド3301及び3302は、お互いに対応する
位置に設けられて対をなしており、対になっている2次
元面発光レーザアレイ2110の接合面の接合パッド3
301と光ファイバアレイフェルール2120の接合面
の接合パッド3302とを接着すると、2次元面発光レ
ーザアレイ2110のメサ2105の光軸と光ファイバ
アレイフェルール2120のガイド穴2123に配置さ
れる光ファイバ2130(正確にはその芯線)の光軸と
が一致するように、パターニングされている。
【0117】接合パッド3301及び3302は、フォ
トリソグラフィなど当該技術で公知の方法によって、ミ
クロンオーダで精度よく形成することができる。この結
果、対になっている接合パッド3301と3302とを
Inはんだ3303で固着するだけで、2次元面発光レ
ーザアレイ2110と光ファイバアレイフェルール21
20との位置合わせを、高精度に行うことができる。ま
た、固着の際に接合パッド3301及び3302の位置
が多少ずれても、Inはんだ3303が有するセルフア
ライン作用によってお互いに正確な位置に固着させるこ
とができる。
【0118】或いは、位置合わせに際して、先に第2の
実施形態に関連して説明したように、2次元面発光レー
ザアレイ2110で対角線上にある面発光レーザを発光
させて、その出力光を対応する位置にある光ファイバ2
130に結合させて光ファイバ2130からの出力光の
強度をモニタし、最大強度が得られる位置で2次元面発
光レーザアレイ2110と光ファイバアレイフェルール
2120とを固着させてもよい。
【0119】以上のように、本実施形態の光結合モジュ
ール3000では、レーザアレイ2110の接合面と光
ファイバアレイフェルール2120の接合面とにそれぞ
れ接合パッド3301及び3302を設けて、これらを
Inはんだ3303を介して接合させる。これによっ
て、第5の実施形態のように2次元レーザアレイ211
0の基板2101の裏面にガイド穴を設けなくても、2
次元レーザアレイ2110と光ファイバアレイフェルー
ル2120に含まれる光ファイバ2130とを容易に且
つ高結合効率で結合させることができる。
【0120】(第7の実施形態)図17(a)は、本発
明の第7の実施形態による光結合モジュール4000の
構成を模式的に示す斜視図であり、その一部については
内部構造を示している。一方、図17(b)は、光結合
モジュール4000の構成を模式的に示す断面図であ
る。第5或いは第6の実施形態の光結合モジュール20
00或いは3000に含まれるものと同じ構成要素には
同じ参照符号を付しており、その詳細な説明はここでは
省略する。
【0121】光結合モジュール4000は、2次元面発
光レーザアレイ4410、光ファイバアレイフェルール
4420、及び光ファイバ2130を有している。面発
光レーザアレイ4410と光ファイバアレイフェルール
4420とは、接着剤2140で固着されて一体化して
いる。また、光ファイバアレイフェルール4420と光
ファイバ2130とは、接着剤2150で固着されてい
る。
【0122】光ファイバ2130は、第5或いは第6の
実施形態においてと同様の構成を有している。具体的に
は、光ファイバ2130は、芯線を構成しているコア2
131及びクラッド2132と、芯線を保護する被覆2
133と、を有している。光ファイバ2130の芯線の
直径(すなわち、クラッド2132の外径)は約125μm
であり、コア2131の直径は約50μmである。
【0123】面発光レーザアレイ4410では、直径が
それぞれ約30μmである6つの面発光レーザメサ440
5が、約500μm間隔でアレイ状に配列されている。それ
ぞれの面発光レーザメサ4405は、下部半導体ミラー
4402、活性領域4403、及び上部半導体ミラー4
404を含むレーザ発振のための積層構造を有してい
る。下部半導体ミラー4402は半導体基板4401の
上に形成されており、活性領域4403は下部半導体ミ
ラー4402と上部半導体ミラー4404との間に挟ま
れて形成されている。
【0124】2次元面発光レーザアレイ4410はジャ
ンクションダウン、すなわち発振されたレーザ光を面発
光レーザメサ4405の上面から取り出すように、光フ
ァイバアレイフェルール4420に接着剤2140によ
って接着されている。なお、面発光レーザアレイ441
0の各部の構成材料やその製造方法は、例えば第1の実
施形態として説明したものと同じにすることができる。
ここでは、その説明は省略する。
【0125】光ファイバアレイフェルール4420は、
光ファイバ2130(正確にはその芯線)を挿入するた
めの6個のガイド穴4424を有している。個々のガイ
ド穴4424は、面発光レーザメサ4405を挿入する
ための第1の直線部4421と、光ファイバ2130を
固定するための第2の直線部4422と、光ファイバの
挿入をガイドするテーパ部4423と、を有している。
ガイド穴4424の第2の直線部4422の内径は、光
ファイバ2130の芯線の直径よりも少し大きい約127
μmである。一方、テーパ部4423の開口部の直径は
約400μmであり、光ファイバをガイド穴4424に挿入
しやすいように拡がっている。さらに、第1の直線部4
421の内径は、面発光レーザメサ4405の直径より
もわずかに大きく、且つ、光ファイバ2130のコア2
131の直径よりもわずかに小さい値に設定されてい
る。具体的には、第1の直線部4421の内径は、例え
ば約35μmにする。図17(b)に示すように、光フ
ァイバアレイフェルール4420に設けられているガイ
ド穴4424の第1の直線部4421に面発光レーザメ
サ4405を挿入することで、面発光レーザメサ440
5と光ファイバ2130のコア2131との間の距離
を、顕著に小さくすることができる。
【0126】このように、以上の構成を有する本実施形
態の光結合モジュールでは、光ファイバを配置するため
のガイド穴の先端部が面発光レーザメサを挿入するよう
に形成されている光ファイバアレイフェルールを用いる
ことで、面発光レーザメサを光ファイバのコアの直近に
配置することが可能になる。これによって、個々の光フ
ァイバと個々の面発光レーザとの間の非常に高効率な光
結合を容易に実現することができる。
【0127】さらに、本実施形態の光結合モジュール4
000に含まれる2次元面発光レーザアレイ4410
は、上述のようにジャンクションダウン構造を有してい
る。このジャンクションダウン構造は、先の実施形態で
使用しているジャンクションアップ構造に比べて、発光
部分、すなわち活性層4403を含むレーザ発振のため
の積層構造が、光ファイバアレイフェルール4420の
近くに位置する。光ファイバアレイフェルール4420
はヒートシンクとしても機能することから、上記の配置
によって放熱がよくなり、熱飽和によるレーザ特性の劣
化が生じ難くなる。
【0128】また、発振されるレーザ光は基板4401
を介さずに直接に外部に取り出されるので、基板440
1によるレーザ光の吸収が生じない。例えば、エネルギ
ーバンド構造によって決定される光吸収端が約830nm
であるGaAs基板を用いたジャンクションアップ構造
の2次元面発光レーザアレイでは、波長が約830nmよ
りも短い光は、GaAs基板に吸収される。このため、
発振されるレーザ光の利用効率が著しく低下する。これ
に対して、本実施形態の光結合モジュール4000のよ
うに、ジャンクションダウン構造の2次元面発光レーザ
アレイ4410を用いれば、面発光レーザメサ4405
と光ファイバ2130とが直接に向かい合わせて配置さ
れるので、基板材料の光吸収端よりも短い波長を有する
レーザ光であっても、基板に吸収されることなく光ファ
イバ2130に光学的に結合させることができる。従っ
て、発振するレーザ光の波長を選択する際の自由度が、
より大きくなる。
【0129】(第8の実施形態)図18(a)は、本発
明の第8の実施形態による光結合モジュール5000の
構成を模式的に示す断面図である。一方、図18(b)
は、光結合モジュール5000に含まれる2次元面発光
レーザアレイ4415と光ファイバアレイフェルール4
425とを組み合わせる工程を模式的に示す斜視図であ
る。第7の実施形態の光結合モジュール4000に含ま
れるものと同じ構成要素には同じ参照符号を付してお
り、その詳細な説明はここでは省略する。
【0130】光結合モジュール5000は、2次元面発
光レーザアレイ4415、光ファイバアレイフェルール
4425、及び光ファイバ2130を有している。面発
光レーザアレイ4415と光ファイバアレイフェルール
4425とは、接着剤2140で固着されて一体化して
いる。また、光ファイバアレイフェルール4425と光
ファイバ2130とは、接着剤2150で固着されてい
る。
【0131】光ファイバ2130は、第5〜第7の実施
形態においてと同様の構成を有している。具体的には、
光ファイバ2130は、芯線を構成しているコア213
1及びクラッド2132と、芯線を保護する被覆213
3と、を有している。光ファイバ2130の芯線の直径
(すなわち、クラッド2132の外径の合計)は約125
μmであり、コア2131の直径は約50μmである。
【0132】面発光レーザアレイ4415では、直径が
それぞれ約30μmである6つの面発光レーザメサ440
5が、約500μm間隔でアレイ状に配列されている。それ
ぞれの面発光レーザメサ4405は、下部半導体ミラー
4402、活性領域4403、及び上部半導体ミラー4
404を含むレーザ発振のための積層構造を有してい
る。下部半導体ミラー4402は半導体基板4401の
上に形成されており、活性領域4403は下部半導体ミ
ラー4402と上部半導体ミラー4404との間に挟ま
れて形成されている。
【0133】さらに、半導体基板4401の上には、2
次元面発光レーザアレイ4415を光ファイバアレイフ
ェルール4425に組み合わせる際の位置合わせのため
のガイド用メサ4408が形成されている。このガイド
用メサ4408は、直径が面発光レーザメサ4405と
同じ約30μmであって、面発光レーザメサ4405と同
時に形成される。従って、ガイド用メサ4408は、面
発光レーザメサ4405と同じ積層構造を有している。
【0134】2次元面発光レーザアレイ4415は、ジ
ャンクションダウンで光ファイバアレイフェルール44
25に接着剤2140によって接着されている。なお、
面発光レーザアレイ4415の各部の構成材料やその製
造方法は、例えば第1の実施形態として説明したものと
同じにすることができる。ここでは、その説明は省略す
る。
【0135】光ファイバアレイフェルール4425は、
光ファイバ2130(正確にはその芯線)を挿入するた
めの6個の第1のガイド穴4430を有している。個々
の第1のガイド穴4430は、面発光レーザメサ440
5を挿入するための第1の直線部4431と、光ファイ
バ2130を固定するための第2の直線部4422と、
光ファイバの挿入をガイドするテーパ部4423と、を
有している。第1のガイド穴4430の第2の直線部4
422の内径は、光ファイバ2130の芯線の直径より
も少し大きい約127μmである。一方、テーパ部4423
の開口部の直径は約400μmであり、光ファイバを第1の
ガイド穴4430に挿入しやすいように拡がっている。
さらに、第1の直線部4431の内径は約100μmであっ
て、面発光レーザメサ4405の直径よりも大きく設定
されている。この場合にも、図18(a)に示すよう
に、光ファイバアレイフェルール4425の第1のガイ
ド穴4430の第1の直線部4431に面発光レーザメ
サ4405を挿入することで、面発光レーザメサ440
5と光ファイバ2130のコア2131との間の距離を
顕著に小さくすることができる。
【0136】さらに、光ファイバアレイフェルール44
25には、2次元面発光レーザアレイ4415のガイド
用メサ4408に対応する位置に、直径が約35μmの第
2のガイド穴4435が設けられている。光ファイバア
レイフェルール4425と2次元面発光レーザアレイ4
415との位置合わせは、図18(b)に矢印によって
示しているように、ガイド用メサ4408を第2のガイ
ド穴4435に挿入することで実現される。この際に
は、面発光レーザメサ4405を第1のガイド穴443
0の第1の直線部4431に慎重に位置合わせしなくて
も、面発光レーザメサ4405は第1の直線部4431
に挿入される。この結果、面発光レーザアレイ4415
の面発光レーザメサ4408と光ファイバアレイフェル
ール4425の光ファイバ2130との位置合わせが容
易になり、作業時間が短縮される。
【0137】また、位置合わせのためのガイド用メサ4
408及び第2のガイド穴4435が設けられているの
で、面発光レーザメサ4405が挿入される第1のガイ
ド穴4430の先端の第1の直線部4431の直径を、
面発光レーザメサ4405の実際の直径値よりも大きく
設定することができる。これによって、面発光レーザメ
サ4405を第1のガイド穴4430に挿入する際に、
レーザメサ4405と第1のガイド穴4430とが接触
してレーザメサ4405にダメージが与えられることが
防がれる。また、面発光レーザメサ4405の数が増え
ても、実際に位置合わせ作業が必要になるのは、ガイド
用メサ4408と第2のガイド穴4435との間だけで
あって、その数は変わらない。
【0138】光ファイバアレイフェルール4425の第
2のガイド穴4435は、第1のガイド穴4430と同
様に機械加工で形成することができ、特に製造工程や製
造時間を増加させるものではない。また、2次元面発光
レーザアレイ4415に設けられるガイド用メサ440
8は、先に述べたように、面発光レーザメサ4405と
同一の工程で同時に形成することができる。従って、ガ
イド用メサ4408の形成のために、製造工程が増加す
ることはない。また、上記で説明したように、ガイド用
メサ4408の直径と面発光レーザメサ4405の直径
とを同じにすれば、パターニングなど必要な工程がより
容易に実施できる。
【0139】以上のように、本実施形態の光結合モジュ
ール5000では、2次元面発光レーザアレイ4415
にガイド用メサ4408を設け、光ファイバアレイフェ
ルール4425の対応する位置には、ガイド用メサ44
08を挿入するためのガイド穴4435を形成する。こ
れらのガイド用メサ4408とガイド穴4435とを用
いて2次元面発光レーザアレイ4415と光ファイバア
レイフェルール4425とを位置合わせして組み合わせ
ることによって、両者の間の高結合効率の光結合を、歩
留まりよく且つ容易に得ることができる。
【0140】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、上述の
構成を有する光ファイバアレイフェルールを使用するこ
とによって、2次元面発光レーザアレイとの間の光結合
が得られるように光ファイバを2次元アレイ状に配置し
た光ファイバアレイが実現される。
【0141】また、基板表面に対して垂直な方向にレー
ザ光を発する面発光レーザアレイと基板に平行な方向に
光ファイバを取り出す光ファイバアレイとを同一の基板
上に実装しながら、面発光レーザアレイと光ファイバア
レイとの間の高効率な光結合を容易且つ精度よく得るこ
とができる光結合モジュールが実現される。
【0142】或いは、2次元面発光レーザアレイと上記
の光ファイバアレイフェルールとを一体的に形成するこ
とによって、個々の光ファイバと個々の面発光レーザと
の間の光結合を、容易に且つ高結合効率で実現すること
ができる。この結果、高効率の光結合モジュールが、非
常に低コストで実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による光結合モジュー
ルの構成を模式的に示す側面図である。
【図2】図1に示す光結合モジュールに搭載される光フ
ァイバアレイフェルールの構成を模式的に示す断面図で
ある。
【図3】図1に示す光結合モジュールに搭載される面発
光レーザアレイの構成を模式的に示す斜視図である。
【図4】図1に示す光結合モジュールに搭載されるヒー
トシンクの構成を模式的に示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施形態による光結合モジュー
ルの構成を模式的に示す側面図である。
【図6】図5に示す光結合モジュールに搭載される光フ
ァイバアレイフェルールの構成を模式的に示す断面図で
ある。
【図7】図1に示す光結合モジュールに搭載される基板
の構成を模式的に示す斜視図である。
【図8】(a)〜(d)は、図2に示す光ファイバアレ
イフェルールの製造工程を説明するための断面図であ
る。
【図9】図1に示す光結合モジュールの構成を模式的に
示す上面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態による光結合モジュ
ールの構成を模式的に示す側面図である。
【図11】図10に示す光結合モジュールに搭載される
光ファイバアレイフェルールの構成を模式的に示す断面
図である。
【図12】(a)は、本発明の第4の実施形態による光
結合モジュールに含まれる光ファイバアレイフェルール
に用いられる支持体の構成を模式的に示す斜視図であ
り、(b)は、本発明の第4の実施形態による光結合モ
ジュールの構成を模式的に示す断面図である。
【図13】従来の1次元光結合モジュールの構成を模式
的に示す平面図である。
【図14】(a)及び(b)は、本発明の第5の実施形
態による光結合モジュールの構成を模式的に示す斜視図
及び断面図である。
【図15】(a)〜(c)は、図14に示す光結合モジ
ュールの製造工程を説明するための斜視図である。
【図16】本発明の第6の実施形態による光結合モジュ
ールの構成を模式的に示す断面図である。
【図17】(a)及び(b)は、本発明の第7の実施形
態による光結合モジュールの構成を模式的に示す斜視図
及び断面図である。
【図18】(a)は、本発明の第8の実施形態による光
結合モジュールの構成を模式的に示す断面図であり、
(b)は、(a)の光結合モジュールに含まれる2次元
面発光レーザアレイと光ファイバアレイフェルールとを
組み合わせる工程を模式的に示す斜視図である。
【符号の説明】
100 光結合モジュール 110 光ファイバアレイフェルール 111 第1の支持体 112 第2の支持体 113 第3の支持体 114 光ファイバ芯線 115 被覆 120 面発光レーザアレイ 130 基板 140 ヒートシンク 150 接着剤 160 レーザ光 201 第1下面 202 第1上面 203 第2下面 204 第2上面 205 第3下面 206 第3上面 211 第1のV溝群 212 第2のV溝群 213 第3のV溝群 214 第4のV溝群 221 コア 222 クラッド 230 V溝 301 半導体基板 302 下部半導体ミラー 303 活性領域 304 上部半導体ミラー 305 n型電極 306 p型電極 307 開口 310 面発光レーザメサ 320 第1の方向 330 第2の方向 340 第1の劈開面 350 第2の劈開面 401 ヒートシンクの側面 402 第1のガイド面 403 第2のガイド面 404 ヒートシンクの底面 405 ガイド溝 406 L字形ガイド 500 光結合モジュール 510 基板 511 第1の支持体 512 第2の支持体 513 第3の支持体 520 プリズム 521 45度ミラー 522 レンズ 601 第1下面 602 第1上面 603 第2下面 604 第2上面 605 第3下面 606 第3上面 610 光ファイバアレイフェルール 611 第1のV溝群 612 第2のV溝群 613 第3のV溝群 614 第4のV溝群 701 V字形レール 1000 光結合モジュール 1010 基板 1101 第1のV溝群 1102 第2のV溝群 1103 第3のV溝群 1104 第4のV溝群 1110 光ファイバアレイフェルール 1111 第1の支持体 1112 第2の支持体 1113 第3の支持体 1161 第1下面 1162 第1上面 1163 第2下面 1164 第2上面 1165 第3下面 1166 第3上面 1201 V溝 1202 半円状溝 1203 光ファイバ芯線 1204 光ファイバコア 1205 面発光レーザアレイ 1206 メサ 1210 支持体 2000 光結合モジュール 2101 半導体基板 2102 下部半導体ミラー 2103 活性領域 2104 上部半導体ミラー 2105 面発光レーザメサ 2106 ガイド穴 2110 2次元面発光レーザアレイ 2120 光ファイバアレイフェルール 2123 ガイド穴 2130 光ファイバ 2131 コア 2132 クラッド 2133 被覆 2140 接着剤 2150 接着剤 2201 ガイド棒 3000 光結合モジュール 3301 接合パッド 3302 接合パッド 3303 Inはんだ 4000 光結合モジュール 4401 半導体基板 4402 下部半導体ミラー 4403 活性領域 4404 上部半導体ミラー 4405 面発光レーザメサ 4408 ガイド用メサ 4410 2次元面発光レーザアレイ 4415 2次元面発光レーザアレイ 4420 光ファイバアレイフェルール 4424 ガイド穴 4425 光ファイバアレイフェルール 4430 第1のガイド穴 4435 第2のガイド穴 5000 光結合モジュール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−196842(JP,A) 特開 平3−148612(JP,A) 特開 平6−237016(JP,A) 特開 昭63−226607(JP,A) 実開 平5−11107(JP,U) 実開 昭60−120408(JP,U) 実開 昭59−153520(JP,U) 実開 昭63−54112(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/24 - 6/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバがそれぞれ挿入される複数の
    ガイド穴を有する光ファイバアレイフェルールと、各ガ
    イド穴に挿入された光ファイバの芯線とを有する光結合
    モジュールであって、 各ガイド穴は、挿入される光ファイバの芯線をガイドす
    るように一方の端部に設けられたテーパ部と、テーパ部
    に沿ってガイドされる光ファイバの芯線が挿入されるよ
    うに、このテーパ部に連続して設けられた第2の直線部
    と、この第2の直線部の内径よりも小さな内径で第2の
    直線部に連続して設けられた第1の直線部とをそれぞれ
    有していることを特徴とする光結合モジュール。
  2. 【請求項2】 それぞれにメサを有する複数の面発光レ
    ーザが基板の上に2次元アレイ状に形成された面発光レ
    ーザアレをさらに有しており、該面発光レーザアレイの
    各面発光レーザに設けられたメサが、前記光ファイバア
    レイフェルールに設けられた各ガイド穴の第1の直線部
    内にそれぞれ挿入た状態で、面発光レーザアレイが光フ
    ァイバアレイフェルールと一体化されている請求項1に
    記載の光結合モジュール。
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