JP3040515B2 - 接着性組成物 - Google Patents
接着性組成物Info
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Description
さらに詳しくは、特に歯科治療において歯質への接着に
優れた接着性能を示す接着性組成物に関する。
ト、金属などとの接着には、常温重合型および光重合型
接着剤が提案されている。とくに操作性と審美性の観点
から、後者には関心が寄せられている。しかし、光重合
型接着剤は光重合の本質に由来する界面での収縮を起す
ため、歯質へ十分な接着力を得ることが困難であった。
この点を改良して歯質への強力な接着力を得るために
は、色々な工夫が提案されている。例えば、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレ−ト水溶液による歯質の前処理、
接着組成物への接着性促進単量体を添加する方法などが
ある。しかしながら、いずれもまだ根本的な解決に至っ
ていないのが現状であり、歯質に対して強い接着性を示
す接着組成物の出現が望まれる。
602号公報には、α−ケトカルボニル化合物と特定の
置換芳香族アミンからなる光重合開始剤とラジカル重合
性単量体との組成物が、常温付近での光硬化性に優れ、
硬化物の接着性が良い旨が記載されている。そして多数
の光重合開始剤が例示されている。しかし、7,7−ジ
メチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン−1−カルボン酸やN,N−ジエチルアミノ安息香
酸は例示されていない。特開平2−245,080号公
報には、本願出願人と同一出願人により、歯質に対して
親和性を有する可視光重合開始剤であるカンファーキノ
ン誘導体と過酸化物を含む重合開始剤と重合性モノマー
とからなる組成物が歯質に対して強い接着力を発揮する
ことが提案されている。
組成物を提供することにある。本発明の他の目的は、上
記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするも
のであって、歯質に特に象牙質に対して優れた接着性を
示す接着性組成物を提供することにある。本発明のさら
に他の目的および利点は以下の説明から明らかであろ
う。
の上記目的および利点は、(A)単官能(メタ)アクリ
レ−ト系単量体、(B)下記一般式(I)
単量体、 (C)アミン化合物として4−N,N−ジエチルアミノ
安息香酸、および (D)可視光重合開始剤として7,7−ジメチル−2,3
−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボ
ン酸を含有してなることを特徴とする接着性組成物によ
って達成される。
〜(D)の4成分を含有している。これらの成分は歯質
に親和性を有しており、歯質特に象牙質に対して高い浸
透力を示しそして歯質内部から重合開始することができ
るので、優れた接着性を発現することができる。
官能(メタ)アクリレ−ト系単量体である。かかる単量
体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレ−ト、エ
チル(メタ)アクリレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−
ト、グリシジル(メタ)アクリレ−ト、ヘキシル(メ
タ)アクリレ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レ−ト、ドデシル(メタ)アクリレ−ト、ラウリル(メ
タ)アクリレ−ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレ−
ト、ベンジル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレ−ト、3−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレ−ト、エチレングリコ−ルモノメチル
エ−テル(メタ)アクリレ−ト、エチレングリコ−ルモ
ノエチルエ−テル(メタ)アクリレ−ト、ジエチレング
リコ−ルモノメチルエ−テル(メタ)アクリレ−ト、ポ
リエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル(メタ)アク
リレ−ト、ポリエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル
(メタ)アクリレ−ト、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレ−ト、ジエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレ−ト、トリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレ−ト、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレ−トなどが好ましく用いられる。
れる多官能(メタ)アクリレ−ト系単量体である。
立に水素原子またはメチル基を示す。
(lは0又は正の整数である)で表わされる基である
か、又は−(CH2CH2O)n−R3−(OCH2CH2)
m−(R3は少なくとも1個の芳香環を有しそして酸素原
子を含有していてもよい2価の芳香族基を示し、そして
nおよびmは正の整数を示す)で表わされる基である。
アクリレ−ト単量体としては、例えばエチレングリコ−
ル、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、
ポリエチレングリコ−ルなどのジ(メタ)アクリレ−ト
類;2,2−ビス(4−メタクリロキシエトキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリ
エトキシフェニル)プロパン類などを好ましいものとし
て挙げることがでる。
N−ジエチルアミノ安息香酸である。
7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.
1]ヘプタン−1−カルボン酸である。
(C)および(D)の各成分について、上記(A)、
(B)、(C)および(D)成分の合計重量に基づい
て、(A)成分を1〜90重量%、(B)成分を1〜9
0重量%、(C)成分を0.01〜10重量%および
(D)成分を0.01〜10重量%で含有するのが有利
である。さらに好ましい組成は、(A)成分が10〜5
0重量%であり、(B)成分が50〜90重量%であ
り、(C)成分が0.1〜2重量%であり、そして
(D)成分が0.1〜2重量%である。
象牙質と他の物質を接着するに際しては、歯質の表面
を、たとえばクエン酸と塩化第二鉄とを含む水溶液など
で、また、エナメル質に対しては、リン酸水溶液で予め
処理しておくと、より強い接着力が得られる。
発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、
実施例中、接着力は次のようにして評価した。
研磨機(BUEHLER社製、ECOMAT III)で注水、指圧下
で、耐水エメリ−紙600番まで研削して、平滑な面を
得る。研削した牛歯を37℃の水中に15分間浸漬し、
接着試料とする。象牙質を3%塩化鉄を含む10%クエ
ン酸水溶液で30秒処理し、水洗を20秒、エアブロ−
乾燥を15秒間行なった後、直径5.1mmの円孔のあい
た厚さ50μmの両面テープをはりつけ接着面積を規定
した。光重合型接着剤5μlをそこにのせ、可視光照射
器(Kulzer社製、TransluxCL)を用いて光を20秒照射
した。つづいて、直径5.1mmの円孔のあいた厚さ1mm
の厚紙をはりつけ、コンポジットレジン(3M社製、S
ilux)をそこに詰め、1分間光照射した。即重レジ
ンでアクリル棒をつけ、37℃の水中に24時間浸漬
後、引張り実験を行なった。
1]ヘプタン−1−カルボン酸(CACQ)0.5重量
部、4−N,N−ジエチルアミノ安息香酸(DEAB
A)0.5重量部、2,2−ビス(4−メタクリロキシポ
リエトキシ(n+m=10)フェニル)プロパン(10
E)75重量部、メチルメタクリレート(MMA)25
重量部を溶かして接着剤とした。この接着剤を用いて接
着実験を行った。象牙質への接着を行ったところ、16
1kg/cm2の接着力が得られた。
0E 50重量部、MMA 25重量部、トリエチレング
リコ−ルジメタクリレ−ト(3G)25重量部とした他
は、実施例1と同様にして行ったところ、接着力109
kg/cm2であった。
0E 60重量部、MMA 20重量部、3G 20重量
部とした他は、実施例2と同様にして行ったところ、接
着力137kg/cm2であった。
0E 70重量部、MMA 15重量部、3G 15重量
部とした他は、実施例2と同様にして行ったところ、接
着力142kg/cm2であった。
2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシ(n+
m=2.6)フェニル)プロパン(2.6E)50重量
部、MMA 50重量部とした他は、実施例1と同様に
して行ったところ、接着力122kg/cm2であった。
DEABA 1重量部、2.6E 50重量部、MMA 5
0重量部とした他は、実施例1と同様にして行ったとこ
ろ、接着力119kg/cm2であった。
0E 50重量部、3G 50重量部とした他は、実施例
1と同様にして行ったところ、接着力61kg/cm2であっ
た。
質と他の物質とを接着するに際して、接着界面での接着
剤の収縮による接着力の低下を抑制することができ、強
い接着力を発現する。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)単官能(メタ)アクリレート系単
量体、 (B)下記一般式(I) 【化1】 で表される多官能(メタ)アクリレート系単量体、 (C)アミン化合物として4−N,N−ジエチルアミノ
安息香酸、および (D)可視光重合開始剤として7,7−ジメチル−2,3
−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボ
ン酸を含有してなることを特徴とする接着性組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3081112A JP3040515B2 (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 接着性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3081112A JP3040515B2 (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 接着性組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04295408A JPH04295408A (ja) | 1992-10-20 |
JP3040515B2 true JP3040515B2 (ja) | 2000-05-15 |
Family
ID=13737299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3081112A Expired - Lifetime JP3040515B2 (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 接着性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3040515B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08277207A (ja) * | 1995-04-05 | 1996-10-22 | G C:Kk | 歯科レジン複合材料用接着剤 |
-
1991
- 1991-03-22 JP JP3081112A patent/JP3040515B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
歯科材料・器械,Vol.9,(1990)pp.888−893 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04295408A (ja) | 1992-10-20 |
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