JP3040269U - 麺板切装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 麺板切装置に関し、麺紐を麺塊の搬入側のみ
ならず、その反対側に取り出せるようにして後段の装置
を麺板切装置の間近に設置できるようにした麺板切装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】 下側に凸な曲面に沿って互いに平行に並
べられ、かつ一端を他端よりも低く位置させた円筒状の
複数の回転軸１を駆動手段４で同方向に回転させ麺塊を
転がし、回転軸１の低い方の端部を支持する端壁２の近
傍に配置したカッター５で麺紐を切り分ける。この麺紐
を麺塊の搬入側に搬出する搬出手段６に麺紐を麺塊の搬
入側と逆方向に案内する方向反転ローラ１５を設け、麺
塊搬入側への搬送経路の途中から麺紐をその反対側に反
転させて送り出す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、麺板切装置に関し、特に、板切された麺紐を麺塊搬入側のみならず 、その反対側の方向にも取り出せるようにして、後段の装置を麺板切装置の間近 に設置できるようにした麺板切装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

素麺などの麺類の製造方法においては、原料粉を混練した麺塊を一定の厚さの 板状に延ばし、更に一定の幅に切り分けて例えば５ｃｍ角の断面を有する麺紐が 形成される。この麺紐を切り分ける作業は板切りと呼ばれ、かっては人手に頼っ ていたが、人手不足が著しい今日では麺板切装置を用いて機械化されている。

【０００３】 この麺板切装置としては、例えば図３に示すように、下側に凸な曲面に沿って 互いに平行に並べられ、かつ一端を他端よりも低く位置させた円筒状の複数の回 転軸１０１と、これら複数の回転軸１０１の両端をそれぞれ回転自在に支持する １対の端壁１０２、１０３と、これら複数の回転軸１０１を同方向に同期駆動す る駆動手段１０４と、回転軸１０１の低い方の端部を支持する端壁１０２の近傍 でこれら複数の回転軸１０１に載せられた麺塊から麺紐を切り分けるカッター１ ０５と、カッター１０５で切り分けられた麺紐を外部に搬出する搬出手段１０６ とを備えるものがある。

【０００４】 この従来の麺板切装置の回転軸１０１は、図４において時計回り方向に回転し 、図上、左側から図示しない搬入装置または人手によって搬入された麺塊を回転 軸１０１の内側の包絡面に沿って転がしながら押さえローラ１０７の下側に送り 込む。押さえローラ１０７は麺塊の一部を一定の厚さに延ばしながらカッター１ ０５に送り込み、カッター１０５は、そのつば状の端壁を対向ローラ１０８の周 面に転接させることにより麺塊から面紐を切り分ける。

【０００５】 カッター１０５で切り分けられた麺紐を搬出する搬出手段１０６は、カッター １０５と対向ローラ１０８とによって送り出される麺紐の方向を図上、左向きに 変える第１ガイドローラ１０９と、左向きに進む麺紐を案内する上下１対の第２ ガイドローラ１１０と、上下１対の搬送ローラ１１１と、送り出される麺紐を支 持する第３ガイドローラ１１２と、搬送ローラ１１１から繰り出される麺紐を第 ３ガイドローラ１１２の方向に導くガイドプレート１１３を備え、麺紐を麺塊搬 入側に搬出するようにしてている。

【０００６】 なお、前記１対の端壁１０２、１０３は３本の連結パイプ１１４によって互い に連結され、これら回転軸１０１、端壁１０２、１０３、駆動手段１０４、カッ ター１０５及び搬送手段１０６からなる本体１００’は、基枠２００’の上に載 置され、本体１００’と基枠２００’とにわたって設けられた角度調整手段３０ ０によって本体１００’の傾斜角度を調整するようにしている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

このように、従来の麺板切装置では搬送装置１０６が麺塊を搬入する方向と同 じ方向に麺紐を送り出すようになっているので、搬出した麺紐を受け入れる後段 の装置、例えば麺紐をたらい状の麺収納容器に収納する麺紐収納装置と麺板切装 置との間に麺塊を麺板切装置に搬入するための装置あるいは人が通行する通路を 置く必要が生じ、このため、麺板切装置と後段の装置との間を大きく開けなけれ ばならないという問題がある。

【０００８】 本考案は、上記の事情を考慮して、麺板切装置の間近に後段の装置を配置でき るようにした麺板切装置を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の目的を達成するため、前記搬出手段が麺紐を麺塊の搬入側に 搬出する搬送経路の途中から麺紐をその搬送方向と逆方向に反転させて搬出する 反転搬送ローラを備える、という手段を採用している。

【００１０】 麺紐を反転搬送ローラにより搬送経路の途中から麺塊の搬入側と反対側に反転 させ搬出することにより、麺塊の搬入装置や搬入路を置かずに後段の装置を麺板 切装置の間近に配置することができる。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて具体的に説明する。 図２の斜視図に示すように、本考案の一実施例に係る麺板切装置は、下側に凸 な曲面に沿って互いに平行に並べられ、かつ一端を他端よりも低く位置させた円 筒状の複数の回転軸１と、これら複数の回転軸１の両端をそれぞれ回転自在に支 持する１対の端壁２、３と、これら複数の回転軸１を同方向に同期駆動する駆動 手段４と、回転軸１の低い方の端部を支持する端壁２の近傍でこれら複数の回転 軸１に載せられた麺塊から麺紐を切り分けるカッター５と、カッター５で切り分 けられた麺紐を外部に搬出する搬出手段６とを備える。

【００１２】 なお、前記１対の端壁２、３は３本の連結パイプ１４によって互いに連結され 、これら回転軸１、端壁２、３、駆動手段４、カッター５及び搬送手段６からな る本体１００は、台車２００の上に載置され、本体１００と台車２００とにわた って設けられた角度調整手段３００によって本体１００の傾斜角度を調整するよ うにしている。

【００１３】 この麺板切装置の回転軸１は、図１において時計回り方向に回転し、同図上、 左側から図示しない搬入装置または人手によって搬入された麺塊を回転軸１の内 側の包絡面に沿って転がしながら押さえローラ７の下側に送り込む。押さえロー ラ７は麺塊の一部を一定の厚さに延ばしながらカッター５に送り込み、カッター ５は、そのつば状の端壁を対向ローラ８の周面に転接させることにより麺塊から 面紐を切り分ける。

【００１４】 さて、上記搬出手段６は、カッター５と対向ローラ８とによって送り出される 麺紐の方向を図上、左向きに変える第１ガイドローラ９と、左向きに進む麺紐を 案内する上下１対の第２ガイドローラ１０と、上下１対の搬送ローラ１１と、送 り出される麺紐を支持する第３ガイドローラ１２とを備え、又、搬送ローラ１１ から繰り出される麺紐を第３ガイドローラ１２の方向に導くガイドプレート１３ を備えている。

【００１５】 前記第１ガイドローラ９、第２ガイドローラ１０、搬送ローラ１１、ガイドプ レート１３及び第３ガイドローラ１２により搬送される麺紐の搬送経路Ａはカッ ター５と対向ローラ８との上方で左方、即ち、麺塊の搬入側に曲がり、麺塊の搬 入側に伸びる。

【００１６】 この搬送手段６は、更に、搬送ローラ１１から送り出される麺紐をその送り出 し方向と反対側に反転させる方向反転ローラ１５と、この方向反転ローラ１５で 麺塊の搬入側と反対側に反転させた麺紐を麺塊の搬入側と反対側に案内する反転 第１ないし反転第３ガイドローラ１６と、反転させた麺紐を麺塊の搬入側と反対 側に送り出す反転搬出ローラ１７と、この反転搬出ローラ１７が送り出す麺紐を 後段の装置に案内する反転第４ガイドローラ１８と、搬送ローラ１１から方向反 転ローラ１５に麺紐を案内するガイドプレート１９とを備える。

【００１７】 搬送ローラ１１から送り出される麺紐の先端をつかみ、方向反転ローラ１５の 前から上に曲げ、反転第１ないし反転第３ガイドローラの上に置き、更に、反転 搬出ローラ１７に突入させると、麺紐の先端はこの反転搬出ローラ１７から反転 第４ガイドローラ１８を経て後段の装置に送り込まれる。そして、麺紐は続いて 反転搬送経路Ｂを経て、即ち、ガイドプレート１９、方向反転ローラ１５、反転 第１ないし反転第３ガイドローラ１６、反転搬出ローラ１７及び反転第４ガイド ローラ１８を経て後段の装置に送り出される。

【００１８】 従って、後段の装置は、麺塊の搬入装置や搬入通路などに妨げられることなく 、麺板切装置の間近に配置することができる。 なお、上記の実施例では、麺紐が搬送ローラ１１を出てから反転ローラ１５に 案内されて方向転換するようにしているが、反転ローラ１５はカッター５よりも 搬送先において麺紐を反転方向に案内できるようにしてあればよく、例えばこの 実施例の第１ガイドローラ９を第２ガイドローラ１０と対向ローラ８との間に移 動させると共に逆転させ、又、カッター５の上方に反転搬出ローラ１７を配置し て、麺紐がカッター５から第１ガイドローラ９を案内にして上方の反転搬出ロー ラ１７に送られるように構成することも可能である。この場合には、第１ガイド ローラ９と反転搬出ローラ１７とが反転ローラ１５の機能を担うことになる。

【００１９】

【考案の効果】

以上に説明したように、本考案は前記搬出手段が麺紐を麺塊の搬入側に搬出す る搬送経路の途中から麺紐をその搬送方向と逆方向に反転させするように案内す る方向反転ローラを備え、麺紐を麺塊搬入側と反対側に搬出できるようにしてい るので、本考案によれば、麺塊の搬入装置や搬入通路などに妨げられることなく 、麺板切装置の間近に後段の装置を配置することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の断面図である。

【図２】本考案の斜視図である。

【図３】従来例の斜視図である。

【図４】従来例の断面図である。

【符号の説明】

１ 回転軸 ２、３ 端壁 ４ 駆動手段 ５ カッター ６ 搬出手段 １５ 方向反転ローラ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下側に凸な曲面に沿って互いに平行に並
   べられ、かつ一端を他端よりも低く位置させた円筒状の
   複数の回転軸と、これら複数の回転軸の両端をそれぞれ
   回転自在に支持する１対の端壁と、これら複数の回転軸
   を同方向に同期駆動する駆動手段と、回転軸の低い方の
   端部を支持する端壁の近傍でこれら複数の回転軸に載せ
   られた麺塊から麺紐を切り分けるカッターと、カッター
   で切り分けられた麺紐を麺塊の搬入側に搬出する搬出手
   段が設けられた麺板切装置において、 前記搬出手段が麺紐を麺塊の搬入側に搬出する搬送経路
   から麺紐を麺塊搬入側と逆方向に案内する方向反転ロー
   ラを備えることを特徴とする麺板切装置。