JP3040194U - ストラップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各紐体の結合部分に対し、装飾体を容易かつ
確実に設ける。 【解決手段】 ストラップ本体１と形状デザインおよび
着色が施された装飾体４とを別体の構成とする。ストラ
ップ本体１は、二つの紐体２，３を環状にして各端部を
収束し、その収束箇所を結合するように硬質樹脂材によ
りモールド成形された止め部５を有している。装飾体４
は、軟質樹脂材により成形され、ストラップ本体１の止
め部５の外形よりも小さい内形であって、止め部５の長
さよりも大きい深さに形成された嵌挿穴７を有するとと
もに、嵌挿穴７に連続形成されてストラップ本体１の紐
体２，３の一方が挿通される挿通穴６を有している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、例えば、携帯ラジオ、携帯カメラ、携帯電話機、ポケットベルなど の携帯用品の手提げ紐として採用されているストラップに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、携帯用品に対して手提げ紐として取り付けられるストラップは、携帯 用品側および手提げ側の二つの紐体をそれぞれ環状とした各収束端部を共に結合 したものが知られている。 このようなストラップにおいて、各紐体の結合部分に様々な形状デザインをな す装飾体を設けて、ストラップ自体ひいては携帯用品に個性をもたせるような工 夫がなされている。

【０００３】 従来、結合部分に装飾体が設けられたストラップは、各紐体の結合部分に合成 樹脂材よりなる装飾体をモールド成形していた。

【０００４】 また、特開平６−２４７４５３号に開示されているように、各紐体の収束箇所 に硬質の樹脂によって第一成形部をモールド形成し、第一成形部の周囲に軟質の 樹脂よりなる第二成形部を装飾体としてモールド成形したものもある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来のストラップでは、装飾体をなす金型の所定位置 （中央部）に各紐体の結合部分を位置決めするのが容易でなかった。さらには、 装飾体が複雑な形状を伴っているために、各紐体の結合部分に直接的に装飾体を モールド成形した際に成形不良を起こしてしまうなどの問題点があった。

【０００６】 また、装飾体に色彩を施す場合、装飾体が複雑な形状であって、さらに小さい ため、その作業が非常に細かく、ストラップとして各紐体を備えた状態での着色 では、作業時間がかかるとともに、作業中に紐体を汚してしまうなどの不都合が ある。

【０００７】 そこで本考案は、上記課題を解消するために、各紐体の結合部分に対し、装飾 体を容易かつ確実に設けることができるストラップを提供することを目的として いる。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案によるストラップは、二つの紐体２，３を環状 にして各端部を収束し、該収束箇所を結合するように硬質樹脂材によりモールド 成形された止め部５を有したストラップ本体１と、 軟質樹脂材により成形され、前記ストラップ本体１の止め部５の外形よりも小 さい内形であって、前記止め部５の長さよりも大きい深さに形成された嵌挿穴７ を有するとともに、該嵌挿穴７に連続形成されて前記ストラップ本体１の紐体２ ，３の一方が挿通される挿通穴６を有し、形状デザインおよび着色が施された装 飾体４と、 を備えたことを特徴としている。

【０００９】 また、二つの紐体２，３を環状にして各端部を収束し、該収束箇所を結合する ように硬質樹脂材によりモールド成形された止め部５の側部に突起部８が設けら れたストラップ本体１と、 軟質樹脂材により成形され、前記ストラップ本体１の止め部５の外形よりも小 さい内形であって、前記止め部５の長さよりも大きい深さに形成された嵌挿穴７ を有するとともに、該嵌挿穴７に連続形成されて前記ストラップ本体１の紐体２ ，３の一方が挿通される挿通穴６を有し、形状デザインおよび着色が施された装 飾体４と、 を備えた構成としてもよい。

【００１０】 また、二つの紐体２，３を環状にして各端部を収束し、該収束箇所が溶着また は縫着により硬化結合されたストラップ本体１と、 軟質樹脂材により成形され、前記ストラップ本体１の紐体２，３の結合部分９ の外形よりも小さい内形であって、前記結合部分９の長さよりも大きい深さに形 成された嵌挿穴７を有するとともに、該嵌挿穴７に連続形成されて前記ストラッ プ本体１の紐体２，３の一方が挿通される挿通穴６を有し、形状デザインおよび 着色が施された装飾体４と、 を備えた構成としてもよい。

【００１１】 したがって、装飾体４は、軟質樹脂材によって成形されるとともに、硬質樹脂 材によりなる止め部５（あるいは溶着、縫着により硬化された結合部分９）の外 形よりも小さめの内形の嵌挿穴７を有しているので、止め部５（あるいは結合部 分９）に対して嵌まるように確実に取り付けられる。 また、装飾体４の嵌挿穴７は、止め部５（あるいは結合部分９）の長さよりも 若干大きい深さに形成されているので、止め部５（あるいは結合部分９）全体を 嵌挿穴７内に嵌挿する。

【００１２】 また、止め部５の側部に設けられた突起部８は、装飾体４の嵌挿穴７に食い込 むので、止め部５と装飾体４との嵌合をさらに確実とする。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。図１（ａ）は 本考案によるストラップを示す正面図、図１（ｂ）は同ストラップのストラップ 本体１を示す正面図、図１（ｃ）は同ストラップ本体１の側面図、図１（ｄ）は 装飾体４の平断面図、図１（ｅ）は同装飾体４の底面図である。

【００１４】 図１（ａ）に示すように、本考案によるストラップは、携帯用品側に結び付け られる環状の細紐体２、および手提げ側として手などを通す環状の太紐体３を有 したストラップ本体１と、細紐体２および太紐体３の環状とされた収束端部を結 合した部分に別体で設けられる装飾体４とを備えている。

【００１５】 まず、ストラップ本体１は、図１（ｂ）、図１（ｃ）に示すように、環状とさ れた細紐体２と太紐体３との収束端部を共に結合するために、ナイロンまたはポ リプロピレンなどの硬質の樹脂材によってモールド成形された止め部５が設けら た構成とされている。 この止め部５は、所定の幅Ａと厚さＣとを有した略四角柱状の外形を有し、細 紐体２側となる先端部５ａが窄むように形成されている。 そして、ストラップ本体１は、止め部５によって細紐体２および太紐体３を十 分な引張強度で結合されている。

【００１６】 次に、装飾体４は、塩化ビニルまたはウレタンなどの軟質の樹脂材によって形 状デザインをなすようにモールド成形され、細紐体２と太紐体３とを結合する止 め部５に対して細紐体２側から別体で被さるように取り付けられる。

【００１７】 装飾体４は、図１（ｄ）、図１（ｅ）に示すように細紐体２が通される挿通穴 ６と、止め部５が嵌め込まれる嵌挿穴７とを有している。 挿通穴６は、環状とされた（二重の）細紐体２が通されるように形成されてい る。 嵌挿穴７は、略四角穴状に形成され、その内形が、止め部５の幅Ａよりも若干 小さい内幅Ａ’と、止め部５の厚さＣよりも若干小さい内厚Ｃ’とを有している とともに、止め部５の長さＢよりも若干大きい深さＢ’を有して形成されている 。また、嵌挿穴７の奥方７ａ（挿通穴６側）は、止め部５の先端部５ａに合わせ て窄むように形成されている。

【００１８】 このようなストラップは、装飾体４が、軟質樹脂材によってストラップ本体１ と別体に形成されているとともに、硬質樹脂材よりなる止め部５の外形よりも小 さめの内形の嵌挿穴７を有していることにより、止め部５に対して嵌まるように 確実に取り付けられる。

【００１９】 また、装飾体４の嵌挿穴７が止め部５の長さよりも若干大きい深さに形成され ているので、止め部５が嵌挿穴７に全て嵌挿されて装飾体４の外側に見えること がない。 さらに、止め部５の先端部５ａおよび挿通穴６の奥方７ａが窄むように形成さ れていることにより、止め部５に対して嵌挿穴７を容易に挿入することができる 。

【００２０】 なお、上記装飾体４では、略四角柱状に形成された止め部５の外形に対し、嵌 挿穴７の内幅Ａ’と内厚Ｃ’と（即ち全内形）を小さく形成しているが、主とし て嵌挿穴７が止め部５に嵌まるよう形成されていればよいのであるから、嵌挿穴 ７の内形は、止め部５の外形に対して一部でも小さい内形を有していればよい。

【００２１】 また、上述のストラップでは、止め部５の外形が所定の幅Ａと厚さＣとを有し た略四角柱状に形成されているが、例えば略円柱または略多角柱状などであって もよく、装飾体４の嵌挿穴７の内形を止め部５の形状に合わせるとともに、止め 部５の外形よりも小さくしていれば上記のように装飾体４を止め部５に対して確 実に取り付けることができる。

【００２２】 さらに、上述したストラップ本体１の止め部５において、図２に示すように側 部に突起部８を設けることにより、軟質に成形された装飾体４の嵌挿穴７の内形 に突起部８が食い込むので、さらに装飾体４を止め部５に対して確実に取り付け ることができる。 この突起部８は、どのような形状の突起であってもよいが、図示するような楔 形状が適宜であり、止め部５に対して嵌挿穴７を容易に取り付けることができる とともにその後の抜止めをすることができる。

【００２３】 ところで、上述したストラップでは、ストラップ本体１に止め部５が設けられ ている構成であるが、特に止め部５を設けなくても良い。 具体的には、図３（ａ）乃至図３（ｄ）に示すように、ストラップ本体１の細 紐体２と太紐体３とが環状とされ、その各収束端部が（超音波）溶着あるいは縫 着などによって共に結合されている。この結合部分９は、（超音波）溶着あるい は縫着により硬化されている。

【００２４】 そして、このように構成されたストラップ本体１の結合部分９に対し、装飾体 ４を取り付ける。この際の装飾体４にも、細紐体２が通される挿通穴６と、止め 部５が嵌め込まれる嵌挿穴７とを有している。 挿通穴６は、上述と同様に環状とされた（二重の）細紐体２が通される径に形 成されている。 嵌挿穴７は、その内形が、結合部分９の幅Ｄよりも若干小さい内幅Ｄ’を有し ているとともに、結合部分９の長さＥよりも若干大きい深さＥ’を有して形成さ れている。また、嵌挿穴７の内形において、結合部分９の厚さＦよりも若干小さ い内厚Ｆ’に形成されていてもよい。

【００２５】 このようなストラップは、装飾体４が、軟質樹脂材によってストラップ本体１ と別体に形成されているとともに、硬化された結合部分９の外形よりも若干小さ めの内形の嵌挿穴７とを有していることにより、結合部分９に対して嵌まるよう に確実に取り付けられる。 また、装飾体４の嵌挿穴７が結合部分９の長さよりも若干大きい深さに形成さ れているので、（超音波）溶着あるいは縫着された見栄えの悪い部分が嵌挿穴７ に全て嵌挿されて装飾体４の外側に見えることがない。

【００２６】 このような止め部５を設けずに装飾体４を（超音波）溶着あるいは縫着された 結合部分９に取り付ける構成は、結合部分９を小さく構成できるので嵌挿穴７を 小さくでき、特に装飾体４の形状が細長い場合であったり、装飾体４の中途部分 が括れて形成されている場合に適宜となる。

【００２７】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によるストラップは、ストラップ本体と、形状デザ インや着色が施された装飾体とを別体構成としたことにより、装飾体を単体で成 形できるので、その成形および着色作業が容易となり、成形不良を減少させるこ とができる。

【００２８】 また、ストラップ本体における各紐体の収束箇所を硬質合成樹脂よるなる止め 部で結合させ、装飾体においては軟質樹脂材によって成形するとともに、止め部 の外形よりも小さめの内形の嵌挿穴を設けた構成なので、装飾体を止め部に対し 確実に嵌め込むことができる。

【００２９】 さらに、ストラップ本体における各紐体の収束箇所を溶着あるいは縫着により 硬化結合し、装飾体においては軟質樹脂材によって成形するとともに、前記結合 部分の外形よりも小さめの内形の嵌挿穴を設けた構成としても、装飾が結合部分 に対し確実に嵌め込むことができる。 なお、各紐体の収束箇所を溶着あるいは縫着により硬化結合したストラップ本 体を用いた構成は、結合部分を小さく構成できるので嵌挿穴を小さくすることが できる、特に装飾体の形状が細長い場合であったり、装飾体の中途部分が括れて 形成されている場合に適宜に対応することができる。

【００３０】 また、装飾体の嵌挿穴が止め部（あるいは結合部分）の長さよりも若干大きい 深さに形成されているので、止め部（あるいは結合部分）が嵌挿穴に全て嵌挿さ れて見栄えを良くするとができる。

【００３１】 また、ストラップ本体と装飾体とが別体構成であることから、ストラップ本体 の紐体の色彩（模様）と、装飾体の形状デザインとの組み合わせを換えることが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）本考案によるストラップを示す正面図。 （ｂ）同ストラップのストラップ本体を示す正面図。 （ｃ）同ストラップ本体の側面図。 （ｄ）装飾体の平断面図。 （ｅ）同装飾体の底面図。

【図２】止め部の構成を示す正面図。

【図３】（ａ）本考案によるストラップにおける他のス
トラップ本体を示す正面図。 （ｂ）他のストラップ本体の側面図。 （ｃ）他の装飾体の平断面図。 （ｄ）他の装飾体の底面図。

【符号の説明】

１…ストラップ本体、２…細紐体、３…太紐体、４…装
飾体、５…止め部、５ａ…先端部、６…挿通穴、７…嵌
挿穴、７ａ…奥方、８…突起部、９…結合部分。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 二つの紐体を環状にして各端部を収束
   し、該収束箇所を結合するように硬質樹脂材によりモー
   ルド成形された止め部を有したストラップ本体と、 軟質樹脂材により成形され、前記ストラップ本体の止め
   部の外形よりも小さい内形であって、前記止め部の長さ
   よりも大きい深さに形成された嵌挿穴を有するととも
   に、該嵌挿穴に連続形成されて前記ストラップ本体の紐
   体の一方が挿通される挿通穴を有し、形状デザインおよ
   び着色が施された装飾体と、 を備えたことを特徴とするストラップ。
2. 【請求項２】 二つの紐体を環状にして各端部を収束
   し、該収束箇所を結合するように硬質樹脂材によりモー
   ルド成形された止め部の側部に突起部が設けられたスト
   ラップ本体と、 軟質樹脂材により成形され、前記ストラップ本体の止め
   部の外形よりも小さい内形であって、前記止め部の長さ
   よりも大きい深さに形成された嵌挿穴を有するととも
   に、該嵌挿穴に連続形成されて前記ストラップ本体の紐
   体の一方が挿通される挿通穴を有し、形状デザインおよ
   び着色が施された装飾体と、 を備えたことを特徴とするストラップ。
3. 【請求項３】 二つの紐体を環状にして各端部を収束
   し、該収束箇所が溶着または縫着により硬化結合された
   ストラップ本体と、 軟質樹脂材により成形され、前記ストラップ本体の紐体
   の結合部分の外形よりも小さい内形であって、前記結合
   部分の長さよりも大きい深さに形成された嵌挿穴を有す
   るとともに、該嵌挿穴に連続形成されて前記ストラップ
   本体の紐体の一方が挿通される挿通穴を有し、形状デザ
   インおよび着色が施された装飾体と、 を備えたことを特徴とするストラップ。