JP3039640U - Ｕ型錠の掛金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 方向性を有さず、施錠操作に便利で、各種錠
本体に適合するＵ型錠の掛金の提供。 【解決手段】 Ｕ型掛金の錠本体に差し込まれる両側末
端部の適当な位置の外周に環状凹溝を設け、該環状凹溝
においてＵ型掛金の中段部分寄りの第２壁面と末端部寄
りの第１壁面を、それぞれＵ型掛金の両側の軸方向に対
し、適当な夾角をなす斜面及び垂直をなす水平面とし、
Ｕ型掛金を前後及び左右に対称な形状となした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、一種のＵ型錠の掛金に関する。

【０００２】

【従来の技術】

周知の、押圧式にＵ型掛金をロックできるＵ型錠の錠本体における開閉機の構 造には、例えば図１、２、３に示されるように、各種のものがある。その中、図 １のＵ型錠は、Ｕ型掛金の両末端の外側の適当な位置が切削されて凹所が形成さ れており、このＵ型錠を使用する時には、先にＵ型掛金をある適当な角度に傾斜 させて、Ｕ型掛金の左側の凹所を錠本体の左側の突縁に係合させた後、Ｕ型掛金 の右側末端を錠本体の右側に置き入れ、それから錠本体を押圧してＵ型掛金の右 側末端の凹所を錠本体内に係合させて、ロックしていた。図２のものは、錠本体 が一つの中心柱を具え、錠本体の外側の押しボタンを使用者が押圧することで、 該中心柱が錠本体内に押し込まれてＵ型掛金末端の凹所をロックできるようにし てある。図３のものは、錠本体の開閉機が連動式構造とされて、別の形式のＵ型 掛金と組み合わせて使用され、そのＵ型掛金は両末端に設けられた凹所の位置が 、いずれも、右側或いは左側の同一側とされ、操作者が開閉機を押圧することで 、開閉機がＵ型掛金の両末端に設けられた凹所を同時にロックするものとされて いる。以上から分かるように、周知のＵ型錠は、その錠本体の開閉機の構造に違 いがあっても、Ｕ型掛金は、開閉機の構造に応じて位置の違いはあるものの、そ の両末端の適当な位置に凹所が設けられた構造とされ、それが、Ｕ型錠製造コス トの削減のネックとなっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

以上周知の技術の説明より分かるように、錠の構造に対する改良は、主に錠本 体の開閉機に対して行われ、開閉機の構造が異なると、それに適合するＵ型掛金 を組み合わせなければ使用することができなかった。しかし、Ｕ型掛金の構造そ のものについては、あまり大きな改修は見られない。本考案はこのような実情を 鑑みてなされたものであり、ゆえに、本考案は、各種の開閉機を具えた錠本体に 共通に使用でき、錠の製造コストを削減でき、消費者が個人の必要に応じて錠本 体を選択的に組み合わせられる、一種のＵ型錠の掛金の構造を提供することを課 題としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、Ｕ型掛金の錠本体に差し込まれる両側末端部の適当な位置 の外周に環状凹溝が設けられ、該環状凹溝においてＵ型掛金の中段部分寄りの第 ２壁面と末端部寄りの第１壁面が、それぞれＵ型掛金の両側の軸方向に対し、適 当な夾角をなす斜面及び垂直をなす水平面とされ、Ｕ型掛金が前後及び左右に対 称な形状とされてなる、Ｕ型錠の掛金としている。

【０００５】 請求項２の考案は、環状凹溝に代わり、Ｕ型掛金の両末端の適当な位置の外側 に、凹所が対称に設けられて、Ｕ型掛金が前後及び右左に対称な形状とされてな る、請求項１に記載のＵ型錠の掛金としている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図４は本考案の正面図である。本考案のＵ型掛金１の外形は周知のものと同様 にＵ形とされるが、本考案では特に、Ｕ型掛金１の両末端の適当な位置の外周に それぞれ環状凹溝２が削設され、該環状凹溝２が、Ｕ型掛金の中段部寄りの第２ 壁面２２と、Ｕ型掛金の末端寄りの第１壁面２１、及び第２壁面２２と第１壁面 ２１間の溝底面よりなるものとされ、該環状凹溝２が第２壁面２２を以てＵ型掛 金の中段部に、第１壁面２１壁面を以てＵ型掛金の末端部に連接し、該第２壁面 ２２と第１壁面２１が、それぞれＵ型掛金の両側の軸方向に対して夾角をなす斜 面と垂直をなす水平面に形成され、水平面である第１壁面が錠本体の開閉機との 係止面とされ、垂直面である第２壁面により適当な角度に傾けたＵ型掛金の錠本 体への挿入が行いやすくされている。図５、６には本考案のＵ型掛金１に異なる 錠本体を組み合わせた使用例が示される。図５は本考案のＵ型掛金を押圧連動式 開閉機を有する錠本体に組み合わせた使用例であり、Ｕ型掛金１が錠本体内に置 き入れられた後、開閉機構造を押圧することで、開閉機が環状凹溝２内に進入し て第１壁面２１に係合する。図６の使用例では、本考案のＵ型掛金１を先にある 適当な角度傾斜させてＵ型掛金１の一つの末端の環状凹溝を先に錠本体内の末端 に設けたロックボルト３に噛ませてから、Ｕ型掛金のもう一つの末端を錠本体内 に置き入れ、最後に錠本体の開閉機を押圧することで、開閉機でＵ型掛金の右側 末端の環状凹溝を係止している。本考案のＵ型掛金は、両末端の対称位置に環状 凹溝が設けられており、Ｕ型掛金が左右及び前後に対称とされ、方向性を持たな いものとされ、ゆえに、各種開閉機を具えた錠本体に適合し、ゆえに、本考案を 運用することで、業者はＵ型錠製造に係わるコストを削減でき、消費者はＵ型掛 金の方向を考えずに錠を掛けられるという効果を得られる。

【０００７】 本考案のもう一つの実施例は図７に示され、図１の周知の押圧式の錠本体に適 合するよう改良を行ったもので、図１の錠本体に使用される周知のＵ型掛金は方 向性を有していたが、本考案ではＵ型掛金の使用上の方向性を無くすために、図 ７に示されるもう一つの実施例を提供している。該実施例では、Ｕ型掛金４の両 末端の外側の適当な位置にそれぞれ凹所５を削設してある。該実施例を使用する 時には、該Ｕ型掛金４を図８に示されるように適当な角度に傾斜させて、その一 つの末端を斜めに錠本体の末端に挿入して、該末端の凹所５を錠本体内末端に設 けたロックボルト３に係合させた後、もう一端を錠本体内に差し込み、さらに開 閉機構造を押圧して右側の凹所５をロックさせることで施錠できる。

【０００８】

【考案の効果】

本考案は、Ｕ型掛金の適用範囲を広げ、錠を製造するのに、錠本体の構造によ って異なるＵ型掛金を製造する必要をなくし、製造コストを削減し、またＵ型掛 金の方向性を無くし、使用者による施錠操作に便利とする効果を達成している。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知のＵ型錠の押圧式錠本体の断面図である。

【図２】周知のもう一種のＵ型錠の押圧式錠本体の分解
斜視図である。

【図３】周知の押圧連動式開閉機を具えた錠本体の断面
図である。

【図４】本考案の正面図である。

【図５】本考案を周知の押圧連動式開閉機を具えた錠本
体と組み合わせた場合の、使用状態表示断面図である。

【図６】本考案を周知の押圧式錠本体と組み合わせた場
合の、使用状態表示断面図である。

【図７】本考案のもう一つの実施例を示す部分断面図で
ある。

【図８】図７の実施例の使用状態表示断面図である。

【符号の説明】

１ Ｕ型掛金 ２ 環状凹溝 ２１ 第１壁面 ２２ 第２壁面 ３ ロックボルト ４ Ｕ型掛金 ５ 凹所

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 Ｕ型掛金の錠本体に差し込まれる両側末
   端部の適当な位置の外周に環状凹溝が設けられ、該環状
   凹溝においてＵ型掛金の中段部分寄りの第２壁面と末端
   部寄りの第１壁面が、それぞれＵ型掛金の両側の軸方向
   に対し、適当な夾角をなす斜面及び垂直をなす水平面と
   され、Ｕ型掛金が前後及び左右に対称な形状とされてな
   る、Ｕ型錠の掛金。
2. 【請求項２】 環状凹溝に代わり、Ｕ型掛金の両末端の
   適当な位置の外側に凹所が対称に設けられて、Ｕ型掛金
   が前後及び左右に対称な形状とされてなる、請求項１に
   記載のＵ型錠の掛金。