JP3039451U - 廃材搬送用コンテナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運搬車に積み卸し自在の廃材用のコンテナ
を、収容する廃材がスムーズに流れて内面部材の損傷を
減少させるとともに、廃材をスムーズに排出してコーナ
ー部に廃材が付着して腐食しないようにすることにあ
る。 【解決手段】 家庭ごみ、汚泥、残土などの廃材をコン
テナ１に収容するようにし、このコンテナ１を運搬車２
に積み卸し可能に搭載できるようにした廃材搬送用コン
テナであって、上記コンテナ１の内面の少なくとも下部
両側面を開閉可能な排出扉４に垂直な軸方向に曲率半径
をもつ円滑な曲面形状に形成して、塵芥が付着したり、
停滞しないようにしている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、廃材処理分野における家庭ごみ、汚泥、残土などの廃材をコンテナ に収容して、運搬車に積み卸しして搬送できるようにした廃材搬送用コンテナに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、運搬車に積み卸しして搬送できるようにした廃材搬送用コンテナは、断 面がほぼＵ字状の箱型で、その後部に排出扉が取り付けられ、コンテナに廃材を 収容したり、排出できるようにしている。

【０００３】 そして、コンテナを運搬車に積卸しクレーンや油圧装置で積んだり、卸したり して、家庭ごみ、汚泥、残土などの廃材を廃却場に搬送して廃却できるようにし ている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の廃材用のコンテナでは、断面がほぼＵ字状の箱型となっている ものの、その内面部材の両側の下方部が直角状であったり、所定の角度に屈曲し て形成されている。

【０００５】 そのため、コンテナを運搬車で傾斜したりして収容物を排出しているが、上記 した両側のコーナー部に家庭ごみや汚泥、残土等の廃材が付着して廃材が円滑に 落下しなく、または付着した廃材によってコーナー部が腐食しやすいものであっ た。

【０００６】 また、廃材をコンテナに投入する場合にも、廃材がコンテナの側面や下部のコ ーナー部に当たって内面部材が変形したりして損傷しやすいものであった。

【０００７】 したがって、運搬車に積み卸しして搭載できる廃材搬送用コンテナを、廃材が コーナー部に付着せずに円滑に排出でき、また廃材の投入によってできるだけ損 傷を受けずに耐久化がはかれる廃材搬送用コンテナが望まれるものであった。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記のような点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、家 庭ごみ、汚泥、残土などの廃材をコンテナに収容するようにし、このコンテナを 運搬車に積み卸し可能に搭載できるようにした廃材搬送用コンテナであって、上 記コンテナの内面の少なくとも下部両側面を、開閉可能な排出扉に垂直な軸方向 に所定の曲率半径をもつ円滑な曲面形状に形成して、廃材が付着したり、停滞し ないようにしたことを特徴とする廃材搬送用コンテナを提供するにある。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案の廃材搬送用コンテナは、家庭ごみ、汚泥、残土などの廃材をコンテナ に収容するようにし、このコンテナを運搬車に積み卸し可能に搭載できるように した廃材搬送用コンテナであって、上記コンテナの内面の少なくとも下部両側面 を、開閉可能な排出扉に垂直な軸方向に所定の曲率半径をもつ円滑な曲面形状に 形成して、廃材が付着したり、停滞しないようにしたことを特徴としている。

【００１０】 廃材搬送用のコンテナ１は、図１のようにトラック等の運搬車２に積み卸し可 能に搭載するもので、家庭ごみ、汚泥、残土などの廃材を収容して廃却場に廃却 できるようにしている。

【００１１】 上記コンテナ１は、その内面部材３を図１、図４のように少なくとも下部両側 面が開閉可能な排出扉４に垂直な軸方向に所定の曲率半径をもつ円滑な曲面形状 に形成して、廃材が付着したり、停滞しないようにしている。

【００１２】 上記内面部材３としては、２〜５mm、好ましくは２〜３mm程の鉄板を図３、図 ４のように一側面、底面、他側面にかけて半円弧状の曲面形状に形成するのが、 通常市販されている材料や強度、コーナー部に廃材の停滞しないことから好まし い。

【００１３】 しかし、図５のようにコンテナ１の内面の両側下方部をできるだけ大きな曲率 半径とした曲面形状として廃材を停滞しないようにもできる。

【００１４】 このように形成した内面部材３の外面には、図２のように上端部や中程部にチ ャンネル材の補強材５、６を上端に平行状に溶接して架設している。

【００１５】 また、上記内面部材３の底面には、従来のコンテナと同じ位置に図４のように 両脚部７を直接的に内面部材３の底面に溶接したコンテナ取着部８を配設し、運 搬車２に積み卸し可能に搭載できるようにしている。

【００１６】 上記コンテナ取着部８は、従来のもののように平面部材をなくし、チャンネル 材の枠材９だけで構成するようにして重量の軽量化をはかるようにしている。

【００１７】 このように構成したコンテナ１の前部および後部は、従来のものとほぼ同様に 構成し、運搬車２への積み卸しに違和感が生じなく、従来と同じようにして使用 できるようにしている。

【００１８】 なお、上記した内面部材３の内面には、ＦＲＰ、ＦＲＣ、ＦＲＭ、ゴム、樹脂 、コールタール、セラミックスなどを接着剤等で被覆して、防錆効果や耐久性を 高めることもできる。特に、セラミックスの粉末を溶射して被覆すれば、軽量化 、防錆、耐磨耗性の向上がはかれて好ましい。

【００１９】 上記被覆厚さとしては、薄い程軽量化の面から好ましいが、実用面からは０． ５〜２mm位である。

【００２０】 また、内面部材３の上記内面に、無機や有機の抗菌剤を配合した樹脂塗料やゴ ムを被覆したりして抗菌処理するのが衛生的で好ましい。

【００２１】

【実施例】

図１〜図４は、本考案の一実施例を示すものである。廃材運搬用のコンテナ１ は、１０トン用のもので、３．２mm厚さの鉄板でコンテナ１の幅の２分の１の半 径Ｒの曲面状に一体的に内面部材３を成形したものである。必要により、上記し た表面処理を行うこともできる。

【００２２】 図１〜図４の実施例のコンテナ１を使用すると、廃材の投入時に廃材が円弧面 の内面部材３にそってすべり、内面部材３への衝撃の分散がはかれるとともに、 自然に真中から積み上げられる。

【００２３】 また、図１のように傾斜させて排出する場合にも、廃材が円弧面の内面部材３ にそって自然にかつ円滑にすべって、奇麗に排出できる。そのため、従来のよう にコーナー部に廃材が付着し、雨水等を介して内面部材が錆びるのを防止できて 耐久性を高めることができる。

【００２４】 なお、プレス機械や材料の入手具合によって、内面部材を製作しやすいように 左右前後等の対称状や同一形状に均一に分割して溶接して一体化することもでき る。

【００２５】 図５は、本考案の他の実施例を示すもので、内面部材３の両側のコーナー部を できるだけ大きな曲率半径ｒの曲面形状とし、内面部材３のコーナー部に廃材が 付着するのを防止するようにしたものである。

【００２６】 また、本実施例の場合、コンテナ取着部８を前実施例のように両脚部７を長く せずに直接的に取り付けるようにして軽量化をはかっている。

【００２７】 なお、本実施例の場合にも、表面処理したり、上記したように分割接合するこ とができる。

【００２８】 図６は、本考案のさらに他の実施例を示すもので、従来のコンテナの内面部材 のコーナー部折曲部分に前実施例と同じようにできるだけ大きな曲率半径ｒの内 面部材１０を接合したものである。

【００２９】 このようにすると、従来の屈曲した内面部材のコンテナを曲面形状のものに容 易にできて、コーナー部に廃材が付着するのを防止できる。

【００３０】 以上いろいろな実施例について説明したが上記した両開きの排出扉やスイング 式のものなどの２トン用、４トン用、１０トン等のコンテナについてそれぞれ適 用可能であり、本考案の趣旨にもとづいて適宜に変形態様を実施することもでき る。

【００３１】

【考案の効果】

以上のように本考案にあっては、廃材の投入時に廃材が曲面形状の内面部材に そってすべり、内面部材への衝撃の分散がはかれるとともに、自然に真中から積 み上げられる。

【００３２】 排出する場合にも、廃材が曲面形状の内面部材にそって自然にかつ円滑にすべ って、奇麗に排出できる。そのため、従来のようにコーナー部に廃材が付着し、 雨水等を介して内面部材が錆びるのを防止できて耐久性を高めることができる。

【００３３】 そして特に、コンテナの内面部材を円滑な曲面形状に一枚の鉄板で一体的に形 成すると、組み立てが容易で、上記のような効果を奏する。

【００３４】 また、一側面、底面、他側面にかけて半円弧状の曲面形状に形成することによ って、内面部材を強固に円滑な曲面にでき、廃材を円滑に排出処理できる。

【００３５】 またさらに、曲面形状とした内面部材の内面に抗菌処理をしたＦＲＰ、ＦＲＣ 、ＦＲＭ、ゴム、樹脂、コールタール、セラミックスなどを被覆することによっ て、制菌効果がはかれ、衛生的に廃材処理できるとともに、防錆効果を奏せ、内 面部材の耐久化をはかることができる。

【００３６】 なお、従来の下部両側部をそれぞれ所定の角度に折曲形成した内面部材の折曲 部の内側に円滑な曲面材を接合することによって、従来のコンテナのものも容易 に、かつ安価に本考案のように変更することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の一部省略した説明用側断面
図、

【図２】同上のコンテナ部分の側面図、

【図３】同上のＡ−Ａ断面図、

【図４】同上のＢ−Ｂ断面図、

【図５】同上の他の実施例の背面図、

【図６】同上のさらに他の実施例の背面図。

【符号の説明】

１…コンテナ ２…運搬車
３…内面部材 ４…排出扉 ５、６…補強材

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 家庭のごみ、汚泥、残土などの廃材をコ
   ンテナに収容するようにし、このコンテナを運搬車に積
   み卸し可能に搭載できるようにした廃材搬送用コンテナ
   であって、 上記コンテナの内面の少なくとも下部両側面を開閉可能
   な排出扉に垂直な軸方向に所定の曲率半径をもつ円滑な
   曲面形状に形成して、廃材が付着したり、停滞しないよ
   うにしたことを特徴とする廃材搬送用コンテナ。
2. 【請求項２】 コンテナの内面部材を段差や屈曲部のな
   い円滑な曲面形状に対称形状の複数部材を接合して一体
   的に形成した請求項１に記載の廃材搬送用コンテナ。
3. 【請求項３】 コンテナの内面部材を一側面、底面、他
   側面にかけて半円弧状の曲面形状に形成した請求項１ま
   たは２に記載の廃材搬送用コンテナ。
4. 【請求項４】 曲面形状とした内面部材の両側の外面に
   チャンネル材を内面部材の軸方向にそって一体的に接合
   して内面部材を補強した請求項１ないし３のいずれかに
   記載の廃材搬送用コンテナ。
5. 【請求項５】 曲面形状とした鉄材の内面部材の内面に
   抗菌処理をしたＦＲＰ、ＦＲＣ、ＦＲＭ、ゴム、樹脂、
   コールタール、セラミックスなどを被覆した請求項１な
   いし４のいずれかに記載の廃材搬送用コンテナ。
6. 【請求項６】 従来の下部両側部をそれぞれ所定の角度
   に折曲形成した内面部材の折曲部の内側に、円滑な曲面
   材を被覆状態として接合した請求項１に記載の廃材搬送
   用コンテナ。