JP3039039B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパワーステアリング装置
に関するものであり、特に、助勢手段が車輪速度に基づ
いて制御されるパワーステアリング装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】パワーステアリング装置は、ステアリン
グホイールに加えられる操舵トルクを助勢する助勢手段
を有し、運転者の操舵負荷を軽減するように構成される
が、近年、助勢手段を車輪速度に基づいて制御すること
が行われている。この種のパワーステアリング装置は、
助勢手段に加えて、車輪の速度を検出する車輪速度検出
手段と、その車輪速度検出手段により検出された車輪速
度に基づいて助勢手段を制御する制御手段とを含むよう
に構成される。特開昭63−78878号公報に記載の
パワーステアリング装置は、その一例である。この装置
においては、車輪速度が高い場合には助勢手段の助勢ト
ルクを減少させて走行安定性を確保し、車輪速度が低い
場合には助勢手段の助勢トルクを増大させて操舵を軽く
するようにされている。このように車輪速度が高いほど
助勢トルクを減少させ、操舵トルクを増大させる制御
は、制御手段が行う車輪速度に基づく助勢手段の制御の
一態様であり、助勢手段の制御はこの態様に限らない。
例えば、上記公報に記載のパワーステアリング装置にお
いては、制動時には助勢トルクが減少させられ、車輪速
度が低くても操舵トルクが増大させられて操縦性,走行
安定性が確保されるようになっており、助勢手段は車輪
速度の他、制動の有無によっても制御される。「車輪速
度に基づいて助勢手段を制御する」とは、走行状態に見
合った助勢トルクが得られるように少なくとも車輪速度
を含む制御パラメータに基づいて制御を行うことなので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車輪速
度は車輪の回転に基づいて検出されるため、車輪の回転
に異常が生ずれば適切な助勢トルクが得られなくなる。
例えば、ホイールスピンが発生し、駆動車輪が空転すれ
ば、車輪速度が車体速度に対して異常に高くなる。その
ため車輪速度が高いほど助勢トルクを減少させる制御が
行われる場合には、車両の実際の走行速度は高くなく、
助勢トルクが大きくてよいにもかかわらず、助勢トルク
が減少させられて操縦性が悪くなる。本発明は、車輪の
回転に基づいて検出される車輪速度に異常が生じても、
適切な助勢トルクを得ることができるパワーステアリン
グ装置を提供することを課題として為されたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に係る
明は、上記の課題を解決するために、前記(a)助勢手
段,(b)車輪速度検出手段および(c)制御手段を含
むパワーステアリング装置において、(d)車体加速度
を検出する車体加速度検出手段と、(e)車輪速度検出
手段により検出される車輪速度の異常を検出する車輪速
度異常検出手段と、(f)その車輪速度異常検出手段に
より車輪速度の異常が検出されたとき、車体加速度検出
手段により検出された車体加速度を積分して求めた車体
速度を車輪速度の代わりに制御手段に供給する代替速度
供給手段とを設けたことを要旨とするものである。請求
項2に係る発明においては、請求項1に係る発明におけ
る車輪速度異常検出手段が、前記車輪速度検出手段によ
り検出される車輪速度の時間に対する変化率である車輪
加速度が設定範囲を超えた場合に車輪速度の異常を検出
するものとされる。 請求項3に係る発明においては、請
求項1または2に係る発明における車輪が駆動車輪とさ
れ、前記車輪速度異常検出手段が、過大なスリップによ
り駆動車輪の回転速度が異常に変化したことを検出する
過大スリップ検出手段を含むものとされる。
【0005】
【作用】車体加速度の積分は、異常が検出されたときの
車輪速度を積分初期値として行われる。車輪速度に異常
が生じても、車体加速度検出手段により検出される車体
加速度はその異常の影響を受けず、車両の実際の加速度
をほぼ正確に表す値であるため、車体加速度の積分によ
り得られる車体速度は、異常な車輪速度より車両の実際
の走行速度に近く、この車体速度に基づいて助勢手段を
制御すれば、車両の走行状態に見合った助勢トルクを得
ることができる。
【0006】
【発明の効果】このように請求項1に係る発明によれ
ば、車輪速度検出手段により検出される車輪速度に異常
が生じても車両の走行状態に見合った助勢トルクが得ら
れ、操縦性,走行安定性が向上する効果が得られる。
た、請求項2に係る発明においては、車輪速度検出手段
により検出される車輪速度の時間に対する変化率である
車輪加速度が設定範囲を超えた場合に車輪速度の異常が
検出されるため、駆動車輪に付与される駆動トルクが駆
動車輪と路面との間の摩擦係数との関係において過大で
あるために生じる過大駆動スリップ、あるいは駆動車輪
や従動車輪に付与される制動トルクがそれら車輪と路面
との間の摩擦係数との関係において過大であるために生
じる過大制動スリップに起因して発生する車輪速度の異
常を、簡易にかつ確実に検出することができる。 さら
に、請求項3に係る発明においては、特に、駆動車輪の
車輪速度の異常を確実に検出することができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2において10はステアリングホイー
ルであり、ステアリングシャフト12の一端部に取り付
けられている。ステアリングホイール10に加えられる
操舵トルクは、パワーシリンダ14,ロータリバルブ1
6およびソレノイドバルブ18により構成される助勢手
段によって助勢される。
【0008】ステアリングホイール10が回転操作され
れば、ステアリングシャフト12を構成する入力シャフ
ト22が回転させられるとともに、入力シャフト22に
トーションバーにより連結された出力シャフトの回転抵
抗によってトーションバーがねじられる。それによりロ
ータリバルブ16が切り換えられ、パワーシリンダ14
の一方の液圧室がポンプ24に連通させられ、他方の液
圧室がリザーバ26に連通させられてパワーピストンが
移動する。
【0009】パワーピストンの内周面に形成された雌ね
じ穴には上記出力シャフトに形成されたウォームギヤが
螺合される一方、パワーピストンの外周面に形成された
ラックにはセクタシャフトに形成されたセクタギヤが噛
み合わされており、パワーピストンの移動によってウォ
ームギヤの回転が助勢されるとともに、セクタシャフト
にロッド,リンク等を介して連結された操舵車輪がステ
アリングホイール10の回転操作方向に回動させられ
る。なお、本実施例のパワーステアリング装置が設けら
れた車両においては、左右前輪が操舵車輪、左右後輪が
駆動車輪とされている。
【0010】パワーシリンダ14の2個の液圧室は、図
3に示すバイパス通路30によって接続されており、こ
のバイパス通路30にソレノイドバルブ18が設けられ
ている。ソレノイドバルブ18のバルブ本体32に形成
された嵌合孔34にはスプール36が軸方向に摺動可能
に嵌合されており、ソレノイド38の消磁時にはスプリ
ング40により付勢されて図に示す前進端位置にある。
そのため、スプール36に形成された一対のバイパス用
スリット42とバルブ本体32に形成された一対の連通
孔44とがずれ、バイパス通路30の上記2個の液圧室
の一方に接続された液通路46と他方の液圧室に接続さ
れた液通路48との連通が遮断された状態にある。ソレ
ノイド38が励磁されればスプール36が後退し、スリ
ット42と連通孔44とが連通させられて2個の液圧室
が連通させられ、高圧側の液圧室から低圧側の液圧室に
作動液が流入し、それにより2個の液圧室の液圧差が小
さくなって助勢トルクが減少させられる。スプール36
の後退量はソレノイド38の励磁電流の大きさに比例
し、励磁電流が大きいほどスリット42と連通孔44と
の連通量が増大し、2個の液圧室の液圧差が小さくなっ
て助勢トルクが減少させられる。
【0011】ソレノイド38の励磁電流量は、図4のグ
ラフに示すように、車輪速度が高いほど大きくされる。
車輪速度が高い場合には、助勢トルクの減少量が大きく
されて走行安定性が確保され、車輪速度が低い場合には
助勢トルクの減少量が小さくされて軽い操舵が確保され
るようになっているのである。
【0012】本パワーステアリング装置は、図2に示す
制御装置50によって制御される。制御装置50は、C
PU52,ROM54,RAM56およびそれらを接続
するバス58を有するコンピュータを主体とするもので
ある。バス58には入力インタフェース60が接続さ
れ、車輪速度を演算する車輪速度演算用コンピュータ6
2および前後Gセンサ64が接続されている。車輪速度
演算用コンピュータ62は、変速機の出力軸に取り付け
られた回転センサの出力に基づいて、駆動車輪である左
右後輪の車輪速度の平均値を演算するものであり、回転
センサと共に車輪速度検出手段を構成している。また、
前後Gセンサ64は、車体の加速度および減速度を検出
するセンサであり、加速度を正の値で出力し、減速度を
負の値で出力するものとされている。この前後Gセンサ
64が車体加速度検出手段を構成しているのである。
【0013】バス58にはまた、出力インタフェース6
8が接続され、ソレノイド駆動回路70を介してソレノ
イドバルブ18のソレノイド38が接続されている。ま
た、RAM56には、図5に示すように、異常時車輪速
度メモリ72,フラグ74およびカウンタ76がワーキ
ングメモリと共に設けられている。さらに、ROM54
には、前記図4のグラフに示す車輪速度とソレノイド励
磁電流との関係を規定するマップ、図1にフローチャー
トで示すソレノイド励磁電流決定用車輪速度算出ルーチ
ン、そのルーチンで算出された車輪速度に基づいてソレ
ノイド励磁電流を決定するルーチン等、助勢手段の制御
に必要な種々のプログラムが格納されている。以下、図
1に示すフローチャートに基づいてソレノイド38の励
磁電流を決定するための車輪速度の算出について説明す
る。
【0014】まず、ステップS1(以下、S1と略記す
る。他のステップについても同じ。)において車輪速度
演算用コンピュータ62から車輪速度Vsが読み込まれ
る。次いで、S2においてフラグ74がセットされてい
るか否かの判定が行われるが、フラグ74は図示しない
メインルーチンの初期設定においてリセットされてお
り、S2が1回目に行われるとき、その判定結果はNO
となってS3が実行され、車輪速度Vsに基づいて車輪
加速度ΔVsが算出される。続いて、S4において車輪
加速度ΔVsの絶対値がしきい値aより大きいか否かに
より、車輪速度が異常であるか否かの判定が行われる。
車輪にホイールスピンやロック等の異常が生じた場合に
は車輪速度が異常に増大し、あるいは減少するため、し
きい値aをその異常な変化を検出できる大きさに設定
し、車輪加速度ΔVsの絶対値と比較するのである。
【0015】車輪加速度ΔVsの絶対値がしきい値a以
下の場合には、駆動車輪の回転に異常が生じておらず、
S4の判定結果はNOとなってS13が実行され、車輪
速度Vsがソレノイド励磁電流を決定するための速度と
して出力される。
【0016】車輪加速度ΔVsの絶対値がしきい値aよ
り大きい場合には、車輪速度演算用コンピュータ62に
よって演算された車輪速度Vsの値は異常であって、ホ
イールスピンやロック等の異常が生じていることを意味
する。そのためS4の判定結果がYESとなり、S5に
おいてフラグ74がセットされ、カウンタ76のカウン
ト値Cが1にセットされるとともに、S4の判定結果が
YESになったときの車輪速度Vsが異常時車輪速度メ
モリ72に格納される。この車輪速度Vsを、以下Vs
1 で表す。次いで、S6においてカウント値Cが1増加
させられ、S7においてカウント値Cが設定値C1 以上
であるか否かにより、車輪速度Vsの異常が検出されて
から設定時間が経過したか否かの判定が行われるが、こ
の判定結果は当初はNOであり、S8が実行される。な
お、本実施例において設定値C1 で表される設定時間
は、1分とされている。
【0017】S8においては、前後Gセンサ64の出力
値αが読み込まれる。車体加速度が読み込まれるのであ
り、次いでS9において、S4の判定結果がYESにな
ったときの車輪速度Vs1 にαtが加えられ、車体速度
Vが算出される。tは、本ルーチンの1回の実行に要す
るサイクルタイムであり、車輪速度Vs1 を積分初期値
とし、車体加速度αが積分されて車体速度Vが算出され
るのである。
【0018】そして、S10において、車体速度Vと、
S1において読み込まれた最新の車輪速度Vsとの差の
絶対値がしきい値v以下であるか否かの判定が行われ
る。車体加速度αは、異常な車輪速度Vsに基づいて算
出される車輪加速度ΔVsより車両の実際の加速度に近
く、その積分により算出された車体速度Vは異常な車輪
速度Vsより正確に車両の実際の走行速度を表す。した
がって、車体速度Vと車輪速度Vsとの差の絶対値がし
きい値v以下であれば、車輪速度Vsが車両の実際の走
行速度を表していると見做すことができるが、しきい値
vより大きい場合には車輪速度Vsは異常であり、それ
に基づいてソレノイド励磁電流を決定したのでは、実際
の走行状態に見合った助勢トルクを得ることができな
い。
【0019】今、車体速度Vと車輪速度Vsとの差の絶
対値がしきい値vより大きいとすれば、S10の判定結
果がNOとなってS11が実行され、車体速度Vが車輪
速度Vsに代えて出力される。それにより車体速度Vに
基づいてソレノイド励磁電流が決定されるのであるが、
車体速度Vは、異常な車輪速度Vsより正確に車両の実
際の走行速度を表すため、その走行速度に見合った助勢
トルクが得られ、ホイールスピンが生じても操舵が重く
なることはなく、ロックが生じても操舵が軽くなること
はない。
【0020】車輪速度Vsに一旦異常が生ずれば、次に
S2が実行されるとき、その判定結果はYESとなり、
設定時間C1 が経過し、あるいは車体速度Vと車輪速度
Vsとの差の絶対値がしきい値v以下になるまで、S
1,S2,S6〜S11が繰り返し実行され、車体速度
Vに基づいてソレノイド励磁電流が決定される。通常
は、異常の解消により、設定時間C1 が経過する前に上
記差の絶対値がしきい値v以下になってS10の判定結
果がYESになる。
【0021】駆動車輪のホイールスピンの発生により、
車輪速度演算用コンピュータ62が算出する車輪速度V
sが異常に増大しても、ホイールスピンが解消されるに
従って車輪速度Vsが減少し、正の加速度αの積分によ
り増大する車体速度Vに近くなり、その差の絶対値がし
きい値v以下になるのである。また、路面の摩擦係数に
対して制動力が過大であり、車輪のスリップ率が過大に
なって車輪がロックし、車輪速度Vsが異常に減少して
も、ロックが解消されるに従って車輪速度Vsが増大
し、負の加速度αの積分により減少する車体速度Vに近
くなり、その差の絶対値がしきい値v以下になるのであ
る。
【0022】このように設定時間C1 が経過する前に異
常が解消され、車体速度Vと車輪速度Vsとの差の絶対
値がしきい値v以下になれば、S10の判定結果がYE
Sとなり、S12においてフラグ74がリセットされた
後、S13が実行され、車輪速度Vsがソレノイド励磁
電流を決定する速度として出力される。異常が解消され
れば、車輪速度Vsに基づいてソレノイド励磁電流を決
定しても、車両の実際の走行速度に見合った助勢トルク
を得ることができるのである。
【0023】車輪加速度ΔVsの絶対値がしきい値aよ
り大きくなってから設定時間C1 を経過しても、車体速
度Vと車輪速度Vsとの差の絶対値がしきい値v以下に
ならない場合にはS7の判定結果がYESとなり、S1
3の実行により、ソレノイド励磁電流を決定するために
車輪速度Vsが出力される。異常は設定時間C1 以内に
解消されるのが普通であるが、前後Gセンサ64の出力
値の誤差等により車体速度Vが適正な値でなくなれば、
S10の判定がYESにならず、適正でない車体速度V
に基づいてソレノイド励磁電流が決定されてしまうこと
となるため、設定時間C1 の経過時には、車体速度Vの
出力がやめられるようにされているのである。
【0024】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、ROM54の車輪速度Vsあるいは車体速
度Vに基づいてソレノイド38の励磁電流を決定するル
ーチンを記憶する部分およびCPU52のそのルーチン
を実行する部分が制御手段を構成し、ROM54のS4
を記憶する部分およびCPU52のS4を実行する部分
が車輪速度異常検出手段を構成し、ROM54のS8〜
S11を記憶する部分ならびにCPU52およびRAM
56のそれらをステップを実行する部分が代替速度供給
手段を構成しているのである。
【0025】なお、上記実施例において、車輪速度Vs
が異常になってから設定時間C1 が経過したときに車体
速度Vの出力がやめられるようになっていたが、車輪に
ロックが生じた場合のように、車輪減速度が異常に大き
くなって車体速度Vが出力される場合には、下限速度を
設け、車体速度Vがその下限速度より低くなったことに
より車体速度Vの出力をやめるようにしてもよい。車体
速度が低くなれば、車体速度と車輪速度との間に大きな
差がなくなるからである。また、車輪にホイールスピン
が生じた場合のように、車輪加速度が異常に大きくなっ
て車体速度Vが供給される場合には、車輪速度Vsが上
限速度より高くなったことにより車体速度Vの出力をや
めるようにしてもよい。車輪速度がある程度高くなった
時点には、空転が解消されているのが普通であるからで
ある。
【0026】また、上記実施例においては、車輪速度に
基づいて算出される加速度が異常に高いか低いかによっ
て車輪速度の異常が検出されるようになっていたが、ア
ンチスキッド装置やトラクション制御装置を備えた車両
においては、アンチスキッド制御やトラクション制御が
開始されたか否かにより異常を検出するようにしてもよ
い。それら制御が行われるのは車輪速度に異常が生じた
ときであるからである。この場合、アンチスキッド制御
やトラクション制御の終了に基づいて車体速度Vの出力
をやめるようにしてもよい。
【0027】その他、特許請求の範囲を逸脱することな
く、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるパワーステアリング装
置を制御する制御装置の主体を成すコンピュータのRO
Mに格納されたソレノイド励磁電流決定用車輪速度算出
ルーチンを示すフローチャートである。
【図2】上記パワーステアリング装置を上記制御装置と
共に概略的に示す図である。
【図3】上記パワーステアリング装置のソレノイドバル
ブを示す正面断面図である。
【図4】上記ROMに格納されたマップにより規定され
る車輪速度とソレノイドバルブの励磁電流との関係を示
すグラフである。
【図5】上記コンピュータのRAMの構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 ステアリングホイール 14 パワーシリンダ 16 ロータリバルブ 18 ソレノイドバルブ 50 制御装置 62 車輪速度演算用コンピュータ 64 前後Gセンサ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールに加えられる操舵
    トルクを助勢する助勢手段と、 車輪の速度を検出する車輪速度検出手段と、 その車輪速度検出手段により検出された車輪速度に基づ
    いて前記助勢手段を制御する制御手段とを含むパワース
    テアリング装置において、 車体加速度を検出する車体加速度検出手段と、 前記車輪速度検出手段により検出される車輪速度の異常
    を検出する車輪速度異常検出手段と、 その車輪速度異常検出手段により車輪速度の異常が検出
    されたとき、前記車体加速度検出手段により検出された
    車体加速度を積分して求めた車体速度を前記車輪速度の
    代わりに前記制御手段に供給する代替速度供給手段とを
    設けたことを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記車輪速度異常検出手段が、前記車輪
    速度検出手段により検出される車輪速度の時間に対する
    変化率である車輪加速度が設定範囲を超えた場合に車輪
    速度の異常を検出するものである請求項1に記載のパワ
    ーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 前記車輪が駆動車輪であり、前記車輪速
    度異常検出手段が、過大なスリップにより駆動車輪の回
    転速度が異常に変化したことを検出する過大スリップ検
    出手段を含む請求項1または2に記載のパワーステアリ
    ング装置。
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