JP3038912B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP3038912B2
JP3038912B2 JP2337539A JP33753990A JP3038912B2 JP 3038912 B2 JP3038912 B2 JP 3038912B2 JP 2337539 A JP2337539 A JP 2337539A JP 33753990 A JP33753990 A JP 33753990A JP 3038912 B2 JP3038912 B2 JP 3038912B2
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光俊 中村
一郎 出水
博 深尾
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける
静電荷像を現像する静電荷像現像用トナーに関する。
従来技術 電子写真等においては、トナーとキャリアとの混合系
現像剤を用いたカスケード現像法(アメリカ合衆国特許
(USP)第2297691号、USP第2618552号)もしくは磁気ブ
ラシ現像法(USP第2832311号)によるか、またはトナー
のみからなる現像剤を用いたタッチダウン現像法(USP
第4121931号)、非磁性一成分現像法(USP第3731146
号)などにより、静電荷像を可視化してまたは静電荷像
を反転現像により可視化して高品質な安定した画像を得
る。
これらの現像法に適用するトナーとしては、バインダ
ーとしての熱可塑性樹脂に帯電制御剤としての染料、着
色剤としての顔料また離型剤としてワックス等を加えて
混練、粉砕、分級を行い平均粒径が4〜25μmのトナー
粒子としたものが用いられている。そして一般的にトナ
ーに流動性を付与したりクリーニング性を向上させたり
するためにシリカや酸化チタンや酸化アルミニウム等の
無機微粉末が添加される。
しかし、無機微粒子の中には、例えば酸化チタンのよ
うに一次粒径が50mμmにもなる大粒径のものが存在す
る。このような大粒径チタン粒子の場合、流動性が悪
く、キャリアとの接触確率が悪くなるため初期帯電量が
低く、また複写画像はカブリが多く、キメも悪いという
問題がある。
発明が解決しようとする課題 本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、流動
性、帯電性等に優れ、トナーカブリが発生せず、キメ、
画像濃度等に優れた高画質の画像を形成できるトナーを
提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 すなわち、本発明は一次粒径で10〜20mμmと30mμm
〜60mμmとにピークを有する酸化チタンまたは酸化ア
ルミニウムをトナー粒子に外添せしめたことを特徴とす
る静電荷像現像用トナーに関する。
本発明は一次粒径として10〜20mμmにピークを有す
る酸化チタンまたは酸化アルミニウム(以下、単に「小
粒径粒子」という)を使用し、さらに一次粒径として30
〜60mμmにピークを有する酸化チタンまたは酸化アル
ミニウム(以下、単に「大粒径粒子」という)を使用す
る。
本発明に従い、例えば大粒径粒子の二酸化チタンに、
小粒径粒子の酸化チタンを加えることにより、大粒径粒
子の欠点である流動性、帯電性、画像におけるキメの細
かさ等が改善されるものである。
小粒径粒子と大粒径粒子の混合割合は、重量比で1:9
〜1:1、好ましくは1:4〜2:3である。小粒径粒子が1:9の
割合より少ないと流動性、帯電性、画像におけるキメ細
かさ等の改善が十分に行われず、その割合が1:1より大
きいと、トナーがキャリアと混合撹拌されていると、小
粒径粒子がトナー粒子中に埋め込まれていくため、流動
性の劣化、トナー帯電量の上昇に伴う複写画像濃度の低
下等の問題が生じる。特にカラーコピー用複写機に使用
される透光性カラートナーは、その透光性を確保するた
めに、通常の黒トナーに使用する結着樹脂に比べ、より
分子量の低い、従ってより柔らかい結着樹脂が使用され
ているので、上記問題がより顕著となる。
さらに本発明に使用する無機微粒子は疎水化処理を施
すことが好ましい。
本発明の無機微粉末をトナーに含有させるには、トナ
ーと無機微粒子とを通常の割合でブレンダーやミキサー
にて混合撹拌してトナー表面に無機微粉末を一様に付着
させる等公知の方法を適用すればよい。
本発明の後処理剤が添加されるトナーは一般に少なく
ともアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹
脂、スチレン−アクリル共重合樹脂またはエポキシ樹脂
等のバインダー樹脂、着色剤からなる微小粒子で、磁性
キャリア粒子とともに二成分で使用するもの、トナーを
非磁性一成分で使用するもの、トナー内部に磁性剤を含
有させたトナー(磁性トナー)として一成分で使用する
もの等存在するが、本発明はいずれのトナーにも適用で
きる。
係るトナーに添加する無機微粒子の量は一成分で使用
するか、二成分で使用する等にあわせて通常使用される
量で適用すればよく、例えば二成分現像剤に外添する場
合は、大粒径粒子および小粒径粒子の合計量でトナーに
対して0.005〜5重量%、好ましくは0.1〜2重量%の量
で使用する。
以下、本発明を実施例を用いて説明する。
チタン製造例1 一次粒径50mμmの二酸化チタン(MT600B;テイカ社
製)と一次粒径15mμmの二酸化チタン(MT150A;テイカ
社製)を7(MT600B):3(MT150A)の割合で混合した。
この混合物100重量部を、下記構造式[i]: をしたシリコンオイル5重量部をキシレン50重量部で希
釈した溶液でスプレー塗布処理した。乾燥後、得られた
二酸化チタンを150℃1時間加熱処理し、疎水化処理さ
れた二酸化チタンAを得た。
チタン製造例2 一次粒径50mμmの二酸化チタン(MT600B;テイカ社
製)100重量部を、下記構造式[i]: をしたシリコンオイル5重量部をキシレン50重量部で希
釈した溶液でスプレー塗布処理した。乾燥後、得られた
二酸化チタンを150℃1時間加熱処理し、疎水化処理さ
れた二酸化チタンBを得た。
キャリアの製造例 スチレン、メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、メタクリル酸からなるスチレン−ア
クリル系共重合体(1.5:7:1.0:0.5)80重量部をブチル
化メラミン樹脂20重量部をトルエンで希釈し、固形比2
%のスチレンアクリル樹脂溶液を調合した。
芯材として焼成フェライト粉(F−300;平均粒径:50
μm、嵩密度:2.53g/cm3;パウダーテック社製)を用
い、上記スチレンアクリル樹脂溶液をスピラーコーター
(岡田精工社製)により塗布し、乾燥した。得られたキ
ャリアを熱風循環式オーブン中にて140℃で2時間放置
して焼成した。冷却後、フェライト粉バルクを目開き21
0μmと90μmのスクリーンメッシュを取り付けたフル
イ振盪器を用いて解砕し、樹脂コートされたフェライト
粉とした。このフェライト粉に対し、上記塗布、焼成、
解砕をさらに3回繰り返した(1次焼成)。
1次焼成で得られたフェライト粉を上記オーブン中に
て170℃で3時間焼成した(2次焼成)。冷却後、フェ
ライトバルクを上記と同様に解砕し、樹脂被覆キャリア
を得た。
得られたキャリアの平均粒径は52μm、被覆樹脂量
(Rc)は2.95%、熱分解ピーク温度は295℃、電気抵抗
は約4×1010Ωcmであった。
なお、被覆樹脂量(Rc)は以下のようにして求めた。
樹脂被覆キャリア約5g、あらかじめ重量W0(g)を精
秤した10ccの磁性ルツボに入れ、全体の重量W1(g)を
精秤する。このルツボをマッフル炉に入れ、毎分15度の
スピードで900℃で昇温し、900℃に保った状態で3時間
放置し、被覆樹脂を燃焼させ、その後、常温まで放冷す
る。常温に達した後、直ちにキャリアの入ったルツボの
重量W2(g)を精秤する。被覆樹脂量(Rc)は、下記式
で求められる。
キャリア粒径の測定はマイクロトラック社のレーザ回
折式粒度分布測定器を使って測定した。
キャリア嵩密度の測定は、蔵持科学器械製作所製嵩比
重測定器を用いてJIS Z 2504に従って測定した。
熱分解ピーク温度は、熱分析機(セイコー電子社製、
SSS−5000)によるDSC曲線から求めた。
実施例1 ・熱可塑性ポリエステル樹脂(Mn:約6100、Mw:約20250
0) 100重量部; ・カーボンブラックMA100(三菱化成社製) 4重量部; ・スピロンブラックTOH(保土谷化学社製) 3重量部; ・ビスコール550P(三菱化学社製) 5重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで十分混合し、二軸押
出機で混練後、冷却した。混練物を粗粉砕し、その後ジ
ェット粉砕機と風力分級機を用い、粒径4〜20μm(平
均粒径10.5μm)の粒子1を得た。
次に、チタン製造例1で得られたチタンAを、ヘンシ
ェルミキサー中で、上記で得られた粒子1に対して1.0
重量%添加し、トナーを得た。
比較例1 実施例1で使用したチタンAに代えて、チタン製造例
2で得られたチタンBを添加した以外、実施例1と同様
にしてトナーを得た。
実施例2 ・熱可塑性ポリエステル樹脂(Mn:約4300、Mw:約1270
0) 100重量部; ・シアン染料Lionol Blue FG−7350(東洋インキ社製) 3重量部; ・荷電制御剤ボントロンE−84(オリエント化学社製) 3重量部 上記材料を実施例1と同様にして、粒径4〜20μm、
平均粒径10.2μmの粒子2を得た。
次に、チタン製造例1で得られたチタンAを、ヘンシ
ェルミキサー中で、上記で得られた粒子2に対して0.8
重量%添加し、トナーを得た。
比較例2 実施例2で使用したチタンAに代えて、チタン製造例
2で得られたチタンBを添加した以外、実施例2と同様
にしてトナーを得た。
以上のトナー〜の調製を表1にまとめた。
諸特性に対する評価 トナーサンプル〜とキャリアを8/92(重量比)の
割合で混合し、現像剤を調製した。この現像剤の帯電量
を測定するとともに、トナーサンプルおよびは複写
機EP−570(ミノルタカメラ社製)を、トナーサンプル
およびはEP−570をオイル塗布ローラータイプの定
着機に改良した複写機を用い、画像上のカブリ、キメ、
I.D.を下記したごとく評価した。
● 画像上のカブリ 前記した通り各種トナーおよびキャリアの組み合わせ
において、上記複写機を用いて画出しを行った。画像上
のカブリについては、白地画像上のトナーカブリを評価
し、ランク付けを行った。△ランク以上で実用上使用可
能であるが、○以上が望ましい。
● 画像上のキメ 前記した通り各種トナーおよびキャリアの組み合わせ
において、上記複写機を用いて画出しを行った。画像上
のキメについては、ハーフ画像上のキメを評価し、ラン
ク付けを行った。△ランク以上で実用上使用可能である
が、○以上が望ましい。
● 画像濃度(I.D.) 上記と同様の条件で適性露光条件下でコピーし、I.D.
の評価を行った。ベタ部の画像濃度をサクラ濃度計によ
り測定してランク付けを行った。△ランク上で実用上使
用可能であるが、○以上が望ましい。
● トナー流動性の評価 トナー流動性は嵩密度を用いて評価した。
嵩密度(g/cc);0.360以上 :○ 0.340〜0.360:△ 0.340以下 :× とランク付けし、△ランク以上で実用可能であるが、○
ランクが望ましい。
以上の評価結果を表2にまとめた。
発明の効果 本発明に従い、トナーに後処理剤として粒径の大きい
ものと、粒径の小さいものの2種類を含有させることに
より、帯電立ち上がり、帯電安定性に優れ、画質(カブ
リ、キメ等)に優れたトナーとすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深尾 博 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (56)参考文献 特開 昭64−10269(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 - 9/097

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一次粒径で10〜20mμmにピークを有する
    酸化チタンと30〜60mμmにピークを有する酸化チタン
    とをトナー粒子に外添せしめたことを特徴とする静電荷
    像現像用トナー。
  2. 【請求項2】前記酸化チタンがいずれも疎水性酸化チタ
    ンであり、その総添加量がトナー粒子に対して0.005〜
    5重量%であることを特徴とする請求項1記載の静電荷
    像現像用トナー。
  3. 【請求項3】前記トナー粒子が透光性カラートナー粒子
    であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    静電荷像現像用トナー。
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