JP3038895B2 - 磁気記録及び／又は再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明を以下の順序で説明する。

Ａ 産業上の利用分野 Ｂ 発明の概要 Ｃ 従来の技術 Ｄ 発明が解決しようとする課題 Ｅ 課題を解決するための手段 Ｆ 作 用 Ｇ 実施例 Ｇ−１ 磁気記録装置の例の構成及び動作（第１図〜
第６図） Ｇ−２ 変形例 Ｇ−３ 磁気再生装置の例の構成及び動作（第２図，
第４図及び第７図） Ｈ 発明の効果 Ａ 産業上の利用分野 本発明は、例えば、輝度信号及び色信号を含んで成る
映像信号と再生時トラッキング制御等に用いられるパイ
ロット信号とを周波数多重合成して得られる合成記録信
号を、回転磁気ヘッドを用いて磁気テープに記録し、さ
らには、映像信号とパイロット信号とが周波数多重合成
して得られた合成記録信号が記録された磁気テープか
ら、合成記録信号を回転磁気ヘッドを用いて読み出し
て、映像信号を再生する磁気記録及び／又は再生装置に
関する。

Ｂ 発明の概要 本発明は、入力された映像信号に基づいて形成された
記録用の映像信号と再生時トラッキング制御用のパイロ
ット信号とが周波数多重合成されて含まれるものとされ
た合成記録信号を、回転磁気ヘッドを用いて磁気テープ
に記録し、さらには、映像信号と再生時トラッキング制
御用のパイロット信号とが周波数多重合成されて含まれ
るものとされた合成記録信号が記録された磁気テープか
ら、合成記録信号を回転磁気ヘッドを用いて読み出し
て、映像信号を再生する磁気記録及び／又は再生装置に
おいて、磁気テープ上に形成される複数の記録トラック
の夫々に、第１のアスペクト比の再生画像画面を得るこ
とができる映像信号に基づく第１の記録用映像信号、も
しくは、第２のアスペクト比の再生画像画面を得ること
ができる映像信号に基づく第２の記録用映像信号におけ
る所定の区分期間分と、それに対応するパイロット信号
の区分期間分とを記録し、各パイロット信号の区分期間
分を、第１の記録用映像信号における所定の区分期間分
に伴う場合と第２の記録用映像信号における所定の区分
期間分に伴う場合とで周波数状態が異なるものとなすこ
とにより、合成記録信号が記録された磁気テープが映像
信号の再生に供されるにあたり、磁気テープ上の複数の
記録トラックの夫々から再生されたパイロット信号の区
分期間分の周波数状態に基づいて、磁気テープに記録さ
れている記録用の映像信号が第１のアスペクト比の再生
画像画面を得ることができる映像信号に基づいて形成さ
れたものであるか第２のアスペクト比の再生画像画面を
得ることができる映像信号に基づいて形成されたもので
あるかについての自動判別が行われ得るようにしたもの
である。

Ｃ 従来の技術 カラーテレビジョン信号が磁気テープに記録される場
合、従来の通常の記録方式では、その輝度信号及び搬送
色信号に基づいて、高域側の周波数変調信号とされた輝
度信号（以下、FM輝度信号という）と低域側に周波数変
換された搬送色信号（以下、低域変換色信号という）と
が形成され、FM輝度信号と低域変換色信号とが周波数多
重合成されて成る記録用の映像信号が、回転磁気ヘッド
により、磁気テープに傾斜記録トラックが順次形成され
ていく状態で記録され、さらに、音声信号が、固定磁気
ヘッドにより、磁気テープにその走行方向に沿って延び
る音声トラックが形成される状態で記録される。また、
斯かる記録方式の他に、磁気テープに対するカラー映像
信号の高密度記録化が図られ、磁気テープの走行速度が
極めて低速とされるもとにおいても、記録及び再生され
る音声信号の質を良好に維持すべく、周波数変調信号と
された音声信号（以下、FM音声信号という）を映像信号
と周波数多重合成して回転磁気ヘッドに供給し、本来映
像信号が記録される磁気テープ上の傾斜記録トラック上
に映像信号と共に記録するようになす記録方式も提案さ
れている。

さらに、磁気テープ上の傾斜記録トラックの夫々は、
例えば、映像信号の１垂直期間分、即ち、１フィールド
分及びそれに対応する音声信号が記録されたものとされ
るが、再生系において磁気テープからの映像信号及び音
声信号の取出しを行う回転磁気ヘッドを磁気テープ上の
傾斜記録トラックの夫々に適正に追従されるべく行われ
るトラッキング制御に用いられるパイロット信号をも、
映像信号及び音声信号に加えて記録するようになすこと
が提案されている。斯かる際におけるパイロット信号
は、例えば、相互に周波数を異にする４種の信号から成
り、それらが相互隣接する４本の傾斜記録トラックの組
毎に順次記録されて、第８図に示される如く、電磁テー
プTP上に順次配列形成される傾斜記録トラックにおけ
る、組Gtを形成する相互に隣接した４本の傾斜記録トラ
ックT1,T2,T3及びT4に、夫々、周波数をF1とするパイロ
ット信号P1,周波数をF2とするパイロット信号P2,周波数
をF3とするパイロット信号P3、及び、周波数をF4とする
パイロット信号P4が記録されるものとされ、周波数F1〜
F4は、例えば、F1＜F2＜F4＜F3となるように選定され
る。なお、第８図における矢印Ｈは、磁気テープTP上に
おける回転磁気ヘッドの走査方向を示す。

このようにFM輝度信号と低域変換色信号とから成る記
録用の映像信号に、FM音声信号及びパイロット信号が周
波数多重合成されて得られる合成記録信号が、磁気テー
プ上に順次配列形成される傾斜記録トラックをもって記
録されるにあたり、それに基づいてFM輝度信号が形成さ
れることになる元の輝度信号、及び、それに基づいて低
域変換色信号が形成されることになる元の搬送色信号を
含んで構成される元の映像信号は、従来、それにより適
正に得られる再生画像画面がアスペクト比を4:3とする
ものとされるのが一般的である。しかしながら、テレビ
ジョン信号による再生画像の利用が多用化するに伴い、
再生画像画面を、第９図において実線により示される如
くのアスペクト比を4:3とするものから、横方向（水平
走査方向）に拡大された、第９図において一点鎖線によ
り示される如くの、例えば、アスペクト比を16:9とする
ものとなすことが提案されており、従って、上述の如く
にして磁気テープに記録される記録用の映像信号を構成
するFM輝度信号及び低域変換色信号が、夫々、適正に得
られる再生画像画面がアスペクト比を16:9とするものと
された映像信号（以下、アスペクト比16:9用映像信号と
いう）を形成する輝度信号及び搬送色信号に基づいて形
成されたものとされる状況も多くなってきている。

アスペクト比16:9用映像信号は、適正に得られる再生
画像画面がアスペクト比を4:3とするものとされた映像
信号（以下、アスペクト比4:3用映像信号という）に比
して、再生画像画面が横方向に拡大されていることに対
応して、内蔵する情報量が増大せしめられるとともに高
周波数域成分が拡大されたものとされ、従って、それに
基づいて形成される記録用の映像信号を構成するFM輝度
信号及び低域変換色信号が、夫々、アスペクト比4:3用
映像信号に基づいて形成される記録用の映像信号を構成
するFM輝度信号及び低域変換色信号に比して、例えば、
占有する周波数帯域が高域側に移行せしめられるととも
に拡大されたものとされる。

Ｄ 発明が解決しようとする課題 上述の如くにして、アスペクト比4:3用映像信号に基
づいて形成された、FM輝度信号と低域変換色信号とから
成る記録用の映像信号に、FM音声信号及びパイロット信
号が周波数多重合成されて得られる合成記録信号が、磁
気テープ上に順次配列形成される傾斜記録トラックをも
って記録される状態と、アスペクト比16:9用映像信号に
基づいて形成された、FM輝度信号と低域変換色信号とか
ら成る記録用の映像信号に、FM音声信号及びパイロット
信号が周波数多重合成されて得られる合成記録信号が、
磁気テープ上に順次配列形成される傾斜記録トラックを
もって記録される状態とがとられることになる場合、従
来においては、合成記録信号の記録がなされた磁気テー
プには、合成記録信号に含まれた記録用の映像信号がア
スペクト比4:3用映像信号及びアスペクト比16:9用映像
信号のうちのいずれに基づいて形成されたものであるか
を示す格別の情報は記録されない。それゆえ、合成記録
信号の記録がなされた磁気テープが映像信号の再生に供
されるにあたり、例えば、実際には、アスペクト比16:9
用映像信号に基づいて形成された記録用の映像信号が記
録されているにもかかわらず、磁気テープからの読取出
力信号が、アスペクト比4:3用映像信号に基づいて形成
された記録用の映像信号が記録された場合と同様な再生
処理が施され、また、アスペクト比4:3用映像信号に基
づいて形成された記録用の映像信号が記録された場合と
同様な画像表示が行われるものとされ、その結果、適正
な再生画像画面が得られないことになってしまう虞れが
ある。

斯かる点に鑑み、本発明は、入力された映像信号に基
づいて形成された記録用の映像信号とパイロット信号と
が周波数多重合成されて含まれるものとされた合成記録
信号を、磁気ヘッド部を用いて磁気テープに記録するに
あたり、合成記録信号が記録された磁気テープが映像信
号の再生に供されるに際して、磁気テープに記録されて
いる記録用の映像信号が、例えば、4:3とされる第１の
アスペクト比の再生画像画面を適正に得ることができる
映像信号に基づいて形成されたものであるのか、あるい
は、例えば、16:9とされる第２のアスペクト比の再生画
像画面を適正に得ることができる映像信号に基づいて形
成されたものであるのかについての自動判別が行われ得
るようになすことができる磁気記録装置を提供すること
を第１の目的とする。

また、本発明は、記録用の映像信号とパイロット信号
とが周波数多重合成されて含まれるものとされた合成記
録信号が記録された磁気テープから、磁気ヘッド部を用
いて合成記録信号を読み取り、映像信号を再生するにあ
たり、磁気テープに記録されている記録用の映像信号
が、例えば、4:3とされる第１のアスペクト比の再生画
像画面を適正に得ることができる映像信号に基づいて形
成されたものであるのか、あるいは、例えば、16:9とさ
れる第２のアスペクト比の再生画像画面を適正に得るこ
とができる映像信号に基づいて形成されたものであるの
かについての自動判別を行うことができる磁気再生装置
を提供することを第２の目的とする。

Ｅ 課題を解決するための手段 上述の第１の目的を達成すべく、本発明に係る磁気記
録装置は、第１のアスペクト比の再生画像画面を得るこ
とができる映像信号に基づく第１の記録用映像信号、及
び、第２のアスペクト比の再生画像画面を得ることがで
きる映像信号に基づく第２の記録用映像信号を選択的に
形成する記録用映像信号形成部と、再生時トラッキング
制御用のパイロット信号を発生するパイロット信号供給
部と、第１もしくは第２の記録用映像信号とパイロット
信号供給部から得られるパイロット信号とが周波数多重
合成されて含まれるものとされる合成記録信号を形成す
る信号合成部と、合成記録信号を、磁気テープに、複数
の記録トラックが順次配列形成され、複数の記録トラッ
クの夫々に第１もしくは第２の記録用映像信号における
所定の区分期間分とそれに対応するパイロット信号の区
分期間分とが配される態様をもって記録する磁気ヘッド
部とを備え、パイロット信号供給部が、再生時トラッキ
ング制御用のパイロット信号を、その第１もしくは第２
の記録用映像信号における所定の区分期間分に対応する
区分期間分の周波数状態が、記録用映像信号形成部から
第１の記録用映像信号が得られる場合と記録用映像信号
形成部から第２の記録用映像信号が得られる場合とで異
なるようにして発生するものとされて、構成される。

また、上述の第２の目的を達成すべく、本発明に係る
磁気再生装置は、第１のアスペクト比の再生画像画面を
得ることができる映像信号に基づく第１の記録用映像信
号、もしくは、第２のアスペクト比の再生画像画面を得
ることができる映像信号に基づく第２の記録用映像信号
における所定の区分期間分と、第１の記録用映像信号に
おける所定の区分期間分に伴う場合と第２の記録用映像
信号における所定の区分期間分に伴う場合とで、周波数
状態が異なるものとされた再生時トラッキング制御用の
パイロット信号の区分期間分とが、順次配列形成された
複数の記録トラックの夫々に記録された磁気テープか
ら、第１もしくは第２の記録用映像信号とそれに伴うパ
イロット信号とを読み出す磁気ヘッド部と、磁気ヘッド
部により複数の記録トラックの夫々から読み出された第
１もしくは第２の記録用映像信号における所定の区分期
間分に基づいて再生映像信号を得る映像信号再生部と、
磁気ヘッド部により複数の記録トラックの夫々から読み
出された再生時トラッキング制御用のパイロット信号の
区分期間分の周波数状態を検出する周波数状態検出部
と、周波数状態検出部からの検出出力信号に基づいて、
磁気ヘッド部によりパイロット信号の区分期間分と共に
第１の記録用映像信号における所定の区分期間分が読み
出される状態と、磁気ヘッド部によりパイロット信号の
区分期間分と共に第２の記録用映像信号における所定の
区分期間分が読み出される状態とを識別する判別信号を
形成する判別信号形成部とを備えて構成される。

Ｆ 作 用 上述の如くの構成がとられる本発明に係る磁気記録装
置にあっては、磁気ヘッド部により磁気テープに合成記
録信号の記録がなされるにあたり、合成記録信号が第１
のアスペクト比の再生画像画面を得ることができる映像
信号に基づく第１の記録用映像信号を含むものとされる
場合と、合成記録信号が第２のアスペクト比の再生画像
画面を得ることができる映像信号に基づく第２の記録用
映像信号を含むものとされる場合とで、磁気テープ上に
配列形成される複数の記録トラックの夫々に、第１もし
くは第２の記録用映像信号における所定の区分期間分と
共に記録される再生時トラッキング制御用のパイロット
信号の区分期間分の周波数状態が異なるものとされる。

従って、本発明に係る磁気記録装置によって合成記録
信号の記録がなされた磁気テープは、記録されている記
録用映像信号が、例えば、4:3とされる第１のアスペク
ト比の再生画像画面を得ることができる映像信号、及
び、例えば、16:9とされる第２のアスペクト比の再生画
像画面を得ることができる映像信号のうちのいずれに基
づいて形成されたものであるかを示す格別の情報が、複
数の記録トラックの夫々に記録された再生時トラッキン
グ制御用のパイロット信号の区分期間分の周波数状態と
して記録されているものとされることになり、映像信号
の再生に供されるにあたり、再生された再生時トラッキ
ング制御用のパイロット信号の区分期間分の周波数状態
に基づいて、記録されている記録用映像信号が、第１の
アスペクト比の再生画像画面を得ることができる映像信
号に基づいて形成されたものであるか、あるいは、第２
のアスペクト比の再生画像画面を得ることができる映像
信号に基づいて形成されたものであるかについての自動
判別が行われ得ることになる。

また、上述の如くの構成がとられる本発明に係る磁気
再生装置にあっては、磁気ヘッド部による磁気テープか
らの合成記録信号の読取り、さらには、読み取られた合
成記録信号に基づく映像信号の再生が行われるにあた
り、磁気ヘッド部から得られる合成記録信号中の、例え
ば、4:3とされる第１のアスペクト比の再生画像画面を
得ることができる映像信号に基づく第１の記録用映像信
号における所定の区分期間分に伴う場合と、例えば、1
6:9とされる第２のアスペクト比の再生画像画面を得る
ことができる映像信号に基づく第２の記録用映像信号に
おける所定の区分期間分に伴う場合とで、周波数状態を
異ならせるものとされた再生時トラッキング制御用のパ
イロット信号の区分期間分に対して、エンベロープ検波
が行われ、その検出出力信号に基づいて、磁気ヘッド部
によりパイロット信号と共に第１の記録用映像信号が読
み出される状態と磁気ヘッド部によりパイロット信号と
共に第２の記録用映像信号が読み出される状態とを識別
する判別信号が形成される。

従って、磁気テープから読み取られた合成記録信号中
の再生時トラッキング制御用のパイロット信号の区分期
間分から、磁気テープから読み取られる合成記録信号が
第１のアスペクト比の再生画像画面を得ることができる
映像信号に基づく第１の記録用映像信号を含むものとさ
れる場合と、合成記録信号が第２のアスペクト比の再生
画像画面を得ることができる映像信号に基づく第２の記
録用映像信号を含むものとされる場合とを判別するため
の判別信号が容易に得られることになり、斯かる判別信
号に基づいて、磁気テープから読み取られる合成記録信
号が第１の記録用映像信号を含むものとされる場合と第
２の記録用映像信号を含むものとされる場合との自動判
別がなされ、映像信号の再生処理が判別信号に応じて適
正に行われることになる。

Ｇ 実施例 Ｇ−１ 磁気記録装置の例の構成及び動作（第１図〜第
６図） 第１図は、本発明に係る磁気記録装置の一例を示す。

第１図において、映像信号入力端子11及び13には、ア
スペクト比4:3用映像信号を構成する第１の輝度信号Y1
及び第１の搬送色信号C1、もしくはアスペクト比16:9用
映像信号を構成する第２の輝度信号Y2及び第２の搬送色
信号C2が供給される。

また、音声信号入力端子15には、第１の輝度信号Y1及
び第１の搬送色信号C1が形成するアスペクト比4:3用映
像信号に伴う第１の音声信号AU1、もしくは、第２の輝
度信号Y2及び第２の搬送色信号C2が形成するアスペクト
比16:9用映像信号に伴う第２の音声信号AU2が供給され
る。

さらに、制御信号入力端子17が設けられており、制御
信号入力端子17には、例えば、映像信号入力端子11及び
13にアスペクト比4:3用映像信号を構成する第１の輝度
信号Y1及び第１の搬送色信号C1が夫々供給されるとき低
レベルをとり、映像信号入力端子11及び13にアスペクト
比16:9用映像信号を構成する第２の輝度信号Y2及び第２
の搬送色信号C2が夫々供給されるとき高レベルをとる、
アスペクト比指示信号Csが供給される。

そして、映像信号入力端子11及び13にアスペクト比4:
3用映像信号を構成する第１の輝度信号Y1及び第１の搬
送色信号C1が夫々供給される場合には、映像信号入力端
子11からの第１の輝度信号Y1が、輝度信号記録処理部19
に供給される。このとき、輝度信号記録処理部19には、
低レベルをとるアスペクト比指示信号Csが供給されてお
り、それに応じて輝度信号記録処理部19においては、第
１の輝度信号Y1に基づき、例えば、搬送波周波数偏移帯
域が第１の輝度信号Y1の同期信号の先端が周波数Fs＝5.
7MHzとなってホワイト・ピークが周波数Fp＝7.7MHzとな
るものとされたアスペクト比4:3用FM輝度信号Yfが形成
される状態がとられ、輝度信号記録処理部19からは、低
レベルをとるアスペクト比指示信号Csが供給されて遮断
周波数が、例えば、約2MHzとされた高域通過フィルタ
（HPF）21を通じて、アスペクト比4:3用FM輝度信号Yfが
得られ、それが信号合成部23に供給される。

また、映像信号入力端子13からの第１の搬送色信号C1
が、色信号記録処理部25及び27の両者に供給される。色
信号記録処理部25においては、第１の搬送色信号C1に基
づいて、例えば、色副搬送波周波数Fcを約743KHzとする
ものとされたアスペクト比4:3用低域変換色信号Ccが形
成され、色信号記録処理部25から、帯域通過フィルタ
（BPF）29を通じて、アスペクト比4:3用低域変換色信号
Ccが得られ、それがスイッチ31の選択接点31aに供給さ
れる。スイッチ31は、低レベルをとるアスペクト比指示
信号Csが供給されて、その可動接点31cが選択接点31aに
接続された状態とされ、それにより、BPF29からのアス
ペクト比4:3用低域変換色信号Ccが、スイッチ31を通じ
て信号合成部23に供給される。

このようにして信号合成部23に供給されるHPF21から
のアスペクト比4:3用FM輝度信号YfとBPF29からのアスペ
クト比4:3用低域変換色信号Ccとは、記録用映像信号を
構成する。

また、斯かるときには、音声信号入力端子15には、ア
スペクト比4:3用映像信号に伴う第１の音声信号AU1が供
給されており、音声信号入力端子15からの第１の音声信
号AU1が、音声信号記録処理部33に供給される。このと
き、音声信号記録処理部33には、低レベルをとるアスペ
クト比指示信号Csが供給されており、それに応じて音声
信号記録処理部33においては、第１の音声信号AU1に基
づき、例えば、搬送波周波数Faが1.5MHzで、周波数偏移
幅が±100〜150KHz程度とされた第１のFM音声信号Afが
形成される状態がとられ、音声信号記録処理部33から
は、低レベルをとるアスペクト比指示信号Csが供給され
て通過帯域中心周波数が約1.5MHzとされたBPF35を通じ
て、第１のFM音声信号Afが得られ、それが信号合成部23
に供給される。

さらに、パイロット信号供給部37が設けられており、
パイロット信号供給部37は、発振回路39,発振回路39の
出力を分周する分周カウンタを内蔵したパイロット信号
形成部41,パイロット信号形成部41に制御パルス信号を
供給するパルス信号形成部43,パルス信号形成部43の入
力側に接続された遅延部45及びスイッチ47、及び、パイ
ロット信号形成部41の出力端に接続された低域通過フィ
ルタ（LPF）49を含んで構成されていて、パイロット信
号形成部41及びスイッチ47には、アスペクト比指示信号
Csが供給される。発振回路39は、例えば、記録用映像信
号の水平周波数をf_Hとして378f_Hとされる一定周波数の
発振出力信号Soをパイロット信号形成部41に供給し、パ
イロット信号形成部41においては、内蔵された分周カウ
ンタによって発振出力信号Soが４通りの態様で分周さ
れ、周波数F1,F2,F3及びF4を夫々有した再生時トラッキ
ング制御用のパイロット信号P1,P2,P3及びP4が形成され
る。周波数F1,F2,F3及びF4は、夫々、例えば、6.5f_H,7.
5f_H,10.5f_H,9.5f_Hに選定される。

また、パイロット信号供給部37においては、端子51か
ら記録用映像信号における垂直同期信号Vsに同期したタ
イミングパルス信号Pvが導入される。端子51からのタイ
ミングパルス信号Pvは、スイッチ47の選択接点47aに供
給されるとともに遅延部45に供給される。遅延部45は、
タイミングパルス信号Pvを、記録用映像信号における垂
直期間、即ち、フィールド期間より若干短い時間τだけ
遅延させ、遅延タイミングパルス信号Pwとして送出し
て、スイッチ47の選択接点47bに供給する。スイッチ47
は、アスペクト比指示信号Csによってその動作が制御さ
れ、アスペクト比指示信号Csが低レベルをとるもとにあ
っては、その可動接点47cが選択接点47aに接続された状
態とされ、それにより、端子51からのタイミングパルス
信号Pvがスイッチ47を通じてパルス信号形成部43に供給
される。

それにより、パルス信号形成部43は、タイミングパル
ス信号Pvに同期して高レベルと低レベルとを記録用映像
信号におけるフィールド周期の２倍の周期をもって交互
にとる、第２図Ｂに示される如くのパルス信号Paと、パ
ルス信号Paの立上りに同期して高レベルと低レベルとを
パルス信号Paの周期の２倍の周期をもって交互にとる、
第２図Ｃに示される如くのパルス信号Pbとを形成して、
それらをパイロット信号形成部41に供給する。斯かる
際、パイロット信号形成部41には、低レベルをとるアス
ペクト比指示信号Csが供給されており、それによって、
パイロット信号形成部41は、パイロット信号P1〜P4の送
出順序を、パルス信号Paとパルス信号Pbとの両者が高レ
ベルをとるときパイロット信号P1が送出され，パルス信
号Paが低レベルをとってパルス信号Pbが高レベルをとる
ときパイロット信号P2が送出され，パルス信号Paが高レ
ベルをとってパルス信号Pbが低レベルをとるときパイロ
ット信号P3が送出され，パルス信号Paとパルス信号Pbと
の両者が低レベルをとるときパイロット信号P4が送出さ
れることになるものとなる。従って、第２図Ａ及びＤに
示され如く、記録用映像信号における連続する４フィー
ルド期間Fd1,Fd2,Fd3及びFd4に対応してパイロット信号
P1,P2,P3及びP4が夫々フィールド期間ずつ送出され、そ
の状態が繰り返される。そして、パイロット信号形成部
41から送出されたパイロット信号P1〜P4の夫々は、LPF4
9を通じて信号合成部23に供給される。

信号合成部23においては、HPF21からのアスペクト比
4:3用FM輝度信号Yf,スイッチ31からのアスペクト比4:3
用低域変換色信号Cc,BPF35からの第１のFM音声信号Af、
及び、LPF49からのパイロット信号P1〜P4が周波数多重
合成されて、アスペクト比4:3用合成記録信号Smが形成
される。斯かるアスペクト比4:3用合成記録信号Smは、
例えば、第３図の特性図（縦軸：レベルL,横軸：周波数
Ｆ）に示される如く、アスペクト比4:3用低域変換色信
号Ccの周波数帯域の上限側からアスペクト比4:3用FM輝
度信号Yfの周波数帯域の下限側にかけての比較的狭い周
波数帯域に第１のFM音声信号Afが配され、また、アスペ
クト比4:3用低域変換色信号Ccの周波数帯域の下限より
さらに低い比較的狭い周波数帯域がパイロット信号用に
割り当てられて、この低周波数帯域にパイロット信号P1
〜P4が配されるものとされる。

信号合成部23から得られるアスペクト比4:3用合成記
録信号Smは、記録増幅部53a及び53bを通じて、回転磁気
ヘッド55a及び55bに夫々供給される。回転磁気ヘッド55
a及び55bは、磁気テープを交互に走査し、磁気テープに
アスペクト比4:3用合成記録信号Smを、記録用映像信号
の各フィールド期間に対応する部分が夫々に記録された
複数の傾斜記録トラックが順次配列形成される態様をも
って記録する。それにより、磁気テープに配列形成され
た傾斜記録トラックは、それらのうちの相互隣接する４
本の傾斜記録トラックの組毎に、アスペクト比4:3用FM
輝度信号Yfとアスペクト比4:3用低域変換色信号Ccとで
構成される記録用映像信号のフィールド期間分、及び、
第１のFM音声信号Afのフィールド期間分に加え、パイロ
ット信号P1〜P4がフィールド期間分ずつ順次記録された
ものとされる。

一方、映像信号入力端子11及び13にアスペクト比16:9
用映像信号を構成する第２の輝度信号Y2及び第２の搬送
色信号C2が夫々供給される場合には、映像信号入力端子
11からの第２の輝度信号Y2が、輝度信号記録処理部19に
供給される。このとき、輝度信号記録処理部19には、高
レベルをとるアスペクト比指示信号Csが供給されてお
り、それに応じて輝度信号記録処理部19においては、第
２の輝度信号Y2に基づき、例えば、搬送波周波数偏移帯
域が第２の輝度信号Y2の同期信号の先端が周波数Fs′＝
7.7MHzとなってホワイト・ピークが周波数Fp′＝9.7MHz
となるものとされたアスペクト比16:9用FM輝度信号Yf′
が形成される状態がとられ、輝度信号記録処理部19から
は、高レベルをとるアスペクト比指示信号Csが供給され
て遮断周波数が、例えば、約3.3MHzとされたHPF21を通
じて、アスペクト比16:9用FM輝度信号Yf′が得られ、そ
れが信号合成部23に供給される。また、映像信号入力端
子13からの第２の搬送色信号C2が、色信号記録処理部25
及び27の両者に供給される。このとき、色信号記録処理
部27においては、第２の搬送色信号C2に基づいて、例え
ば、色副搬送波周波数Fc′を約1.25MHzとするものとさ
れたアスペクト比16:9用低域変換色信号Cc′が形成さ
れ、色信号記録処理部27から、BPF57を通じて、アスペ
クト比16:9用低域変換色信号Cc′が得られ、それがスイ
ッチ31の選択接点31bに供給される。スイッチ31は、高
レベルをとるアスペクト比指示信号Csが供給されて、そ
の可動接点31cが選択接点31bに接続された状態とされ、
それにより、BPF57からのアスペクト比16:9用低域変換
色信号Cc′が、スイッチ31を通じて信号合成部23に供給
される。

このようにして信号合成部23に供給されるHPF21から
のアスペクト比16:9用FM輝度信号Yf′とBPF57からのア
スペクト比16:9用低域変換色信号Cc′とは、記録用映像
信号を構成する。

また、斯かるときには、音声信号入力端子15には、ア
スペクト比16:9用映像信号に伴う第２の音声信号AU2が
供給されており、音声信号入力端子15からの第２の音声
信号AU2が、音声信号記録処理部33に供給される。この
とき、音声信号記録処理部33には、高レベルをとるアス
ペクト比指示信号Csが供給されており、それに応じて音
声信号記録処理部33においては、第２の音声信号AU2に
基づき、例えば、搬送波周波数Fa′が2.4MHzで、周波数
偏移幅が±100〜150KHz程度とされた第２のFM音声信号A
f′が形成される状態がとられ、音声信号記録処理部33
からは、高レベルをとるアスペクト比指示信号Csが供給
されて通過帯域中心周波数が約2.4MHzとされたBPF35を
通じて、第２のFM音声信号Af′が得られ、それが信号合
成部23に供給される。

さらに、パイロット信号供給部37においては、スイッ
チ47が、高レベルをとるアスペクト比指示信号Csに応じ
て、その可動接点47cが選択接点47bに接続された状態を
とるものとなり、それにより、遅延部45からの遅延タイ
ミングパルス信号Pwがスイッチ47を通じてパルス信号形
成部43に供給される。

それにより、パルス信号形成部43は、第４図Ｂに示さ
れる如くに、高レベルと低レベルとを記録用映像信号に
おけるフィールド周期の２倍の周期をもって交互にとる
パルス信号Paを、遅延タイミング信号Pwに同期したもの
として形成するとともに、第４図Ｃに示される如くに、
パルス信号Paの立上りに同期して高レベルと低レベルと
をパルス信号Paの周期の２倍の周期をもって交互にとる
パルス信号Pbを形成し、それらをパイロット信号形成部
41に供給する。斯かる際、パイロット信号形成部41に
は、高レベルをとるアスペクト比指示信号Csが供給され
ており、それによって、パイロット信号形成部41は、パ
イロット信号P1〜P4の送出順序を、パルス信号Paとパル
ス信号Pbとの両者が低レベルをとるときパイロット信号
P1が送出され，パルス信号Paとパルス信号Pbとの両者が
高レベルをとるときパイロット信号P2が送出され，パル
ス信号Paが低レベルをとってパルス信号Pbが高レベルを
とるときパイロット信号P3が送出され，パルス信号Paが
高レベルをとってパルス信号Pbが低レベルをとるときパ
イロット信号P4が送出されることになるものとなす。従
って、第４図Ａ及びＤに示される如く、記録用映像信号
における連続する４フィールド期間Fd1,Fd2,Fd3及びFd4
に対し、フィールド期間Fd1については、第４図Ｄに示
される如く、その始端から時間τに相当する期間におい
てパイロット信号P1が送出されるとともに、その後終端
までの期間、即ち、フィールド期間Fd1における、例え
ば、全体の1/5程度とされる終端側部分においてパイロ
ット信号P2が送出され，フィールド期間Fd2について
は、その始端から時間τに相当する期間においてパイロ
ット信号P2が送出されるとともに、その後終端までの期
間、即ち、フィールド期間Fd2おける、例えば、全体の1
/5程度とされる終端側部分においてパイロット信号P3が
送出され，フィールド期間Fd3については、その始端か
ら時間τに相当する期間においてパイロット信号P3が送
出されるとともに、その後終端までの期間、即ち、フィ
ールド期間Fd3における、例えば、全体の1/5程度とされ
る終端側部分においてパイロット信号P4が送出され，フ
ィールド期間Fd4については、その始端から時間τに相
当する期間においてパイロット信号P4が送出されるとと
もに、その後終端までの期間、即ち、フィールド期間Fd
4における、例えば、全体の1/5程度とされる終端側部分
においてパイロット信号P1が送出され、斯かる状態が繰
り返される。そして、パイロット信号形成部41から送出
されたパイロット信号P1〜P4の夫々は、LPF49を通じて
信号合成部23に供給される。

信号合成部23においては、HPF21からのアスペクト比1
6:9用FM輝度信号Yf′，スイッチ31からのアスペクト比1
6:9用低域変換色信号Cc′,BPF35からの第２のFM音声信
号Af′、及びLPF49からのパイロット信号P1〜P4が周波
数多重合成されて、アスペクト比16:9用合成記録信号S
m′が形成される。斯かるアスペクト比16:9用合成記録
信号Sm′は、例えば、第５図の特性図（縦軸：レベルL,
横軸：周波数Ｆ）に示される如く、アスペクト比4:3用
合成記録信号Smに含まれるアスペクト比4:3用低域変換
色信号Ccの周波数帯域より高いものとされた、アスペク
ト比16:9用低域変換色信号Cc′の周波数帯域の上限側か
ら、アスペクト比4:3用合成記録信号Smに含まれるアス
ペクト比4:3用FM輝度信号Yfの周波数帯域より高いもの
とされた、アスペクト比16:9用FM輝度信号Yf′の周波数
帯域の下限側にかけての比較的狭い周波数帯域に、アス
ペクト比4:3用合成記録信号Smに含まれる第１のFM音声
信号Afより高い周波数帯域を有するものとされた第２の
FM音声信号Af′が配され、また、アスペクト比16:9用低
域変換色信号Cc′の周波数帯域の下限よりさらに低い比
較的狭い周波数帯域がパイロット信号用に割り当てられ
て、この低周波数帯域に記録用パイロット信号P1〜P4が
配されるものとされる。

信号合成部23から得られるアスペクト比16:9用合成記
録信号Sm′は、記録増幅部53a及び53bを通じて、回転磁
気ヘッド55a及び55bに夫々供給される。回転磁気ヘッド
55a及び55bは、磁気テープを交互に走査し、磁気テープ
にアスペクト比16:9用合成記録信号Sm′を、記録用映像
信号の各フィールド期間に対応する部分が夫々に記録さ
れた複数の傾斜記録トラックが順次配列形成される態様
をもって記録する。それにより、磁気テープに配列形成
された傾斜記録トラックは、それらのうちの相互隣接す
る４本の傾斜記録トラックの組毎に、アスペクト比16:9
用FM輝度信号Yf′とアスペクト比16:9用低域変換色信号
Cc′とで構成される記録用映像信号のフィールド期間
分、及び、第２のFM音声信号Af′のフィールド期間分に
加え、パイロット信号P1及びそれに続くパイロット信号
P2,パイロット信号P2及びそれに続くパイロット信号P3,
パイロット信号P3及びそれに続くパイロット信号P4,パ
イロット信号P4及びそれに続くパイロット信号P1がフィ
ールド期間分ずつ順次記録されたものとされる。

第６図は、斯かる際におけるパイロット信号P1〜P4の
記録状態を示し、磁気テープTP′上に順次配列形成され
た傾斜記録トラックにおける、組Gt′を形成する相互に
隣接した４本の傾斜記録トラックT1′,T2′,T3′及びT
4′に対し、傾斜記録トラックT1′については、磁気テ
ープTP′上の領域Taに形成された、その始端部から、例
えば、全体の4/5程度に亙る領域に周波数をF1とするパ
イロット信号P1が記録されるとともに、それに続く、磁
気テープTP′上の領域Tbに形成された、終端部までの、
例えば、全体の1/5程度とされた領域に周波数をF2とす
るパイロット信号P2が記録され，傾斜記録トラックT2′
については、磁気テープTP′上の領域Taに形成された、
その始端部から、例えば、全体の4/5程度に亙る領域に
周波数をF2とするパイロット信号P2が記録されるととも
に、それに続く、磁気テープTP′上の領域Tbに形成され
た、終端部までの、例えば、全体の1/5程度とされた領
域に周波数をF3とするパイロット信号P3が記録され，傾
斜記録トラックT3′については、磁気テープTP′上の領
域Taに形成された、その始端部から、例えば、全体の4/
5程度に亙る領域に周波数をF3とするパイロット信号P3
が記録されるとともに、それに続く、磁気テープTP′上
に領域Tbに形成された、終端部までの、例えば、全体の
1/5程度とされた領域に周波数をF4とするパイロット信
号P4が記録され，傾斜記録トラックT4′については、磁
気テープTP′上の領域Taに形成された、その始端部か
ら、例えば、全体の4/5程度に亙る領域に周波数をF4と
するパイロット信号P4が記録されるとともに、それに続
く、磁気テープTP′上の領域Tbに形成された、終端部ま
での、例えば、全体の1/5程度とされた領域に周波数をF
1とするパイロット信号P1が記録される。なお、第６図
における矢印Ｈは、磁気テープTP′上における回転磁気
ヘッドの走査方向を示す。

その結果、磁気テープ上に配列形成された複数の傾斜
記録トラックの夫々において、記録されたパイロト信号
がP1からP2へ,P2からP3へ,P3からP4へ，さら、にP4から
P1へと切り換えられることになり、従って、各傾斜記録
トラックにおいては、それに記録されたパイロット信号
の周波数が、F1からF2に,F2からF3に,F3からF4に，さら
に、F4からP1に変化することになる。

Ｇ−２ 変形例 上述の例においては、パイロット信号供給部37から送
出されるパイロット信号P1〜P4が、映像信号入力端子11
及び13にアスペクト比16:9用映像信号を構成する第２の
輝度信号Y2及び第２の搬送色信号C2が夫々供給されると
き、記録用映像信号と共に磁気テープに記録されるにあ
たって、磁気テープ上に配列形成される複数の傾斜記録
トラックの夫々において、始端から、例えば、全体の4/
5程度までの範囲及びそれに続く全体の1/5程度とされる
終端までの範囲に、夫々、パイロット信号P1及びパイロ
ット信号P2,パイロット信号P2及びパイロット信号P3,パ
イロット信号P3及びパイロット信号P4、もしくは、パイ
ロット信号P4及びパイロット信号P1が記録されることに
なるようにされているが、これとは異なり、上述の如く
の各傾斜記録トラックにおけるパイロット信号P1〜P4の
記録が、映像信号入力端子11及び13にアスペクト比4:3
用映像信号を構成する第１の輝度信号Y1及び第１の搬送
色信号C1が夫々供給されるとき行われるようにされても
よい。

さらに、パイロット信号供給部37から送出されるパイ
ロット信号P1〜P4は、映像信号入力端子11及び13にアス
ペクト比16:9用映像信号を構成する第２の輝度信号Y2及
び第２の搬送色信号C2が夫々供給されるとき、もしく
は、映像信号入力端子11及び13にアスペクト比4:3用映
像信号を構成する第１の輝度信号Y1及び第１の搬送色信
号C1が夫々供給されるときのいずれかにおいて、磁気テ
ープ上に配列形成される複数の傾斜記録トラックの夫々
における始端から、例えば、全体の4/5程度までの範囲
にパイロット信号P1,P2,P3及びP4が順次繰り返して記録
されるとともに、複数の傾斜記録トラックの夫々におけ
るその範囲に続く全体の1/5程度とされる終端までの領
域にはパイロット信号が記録されないことになるものと
されてもよい。

Ｇ−３ 磁気再生装置の例の構成及び動作（第２図，第
４図及び第７図） 第７図は、本発明に係る磁気再生装置の一例を示し、
この例は、第１図に示される本発明に係る磁気記録装置
の一例によりアスペクト比4:3用合成記録信号Smもしく
はアスペクト比16:9用合成記録信号Sm′が記録された磁
気テープから、アスペクト比4:3用映像信号を構成する
第１の輝度信号Y1及び第１の搬送色信号C1と第１の音声
信号AU1、もしくは、アスペクト比16:9用映像信号を構
成する第２の輝度信号Y2及び第２の搬送色信号C2と第２
の音声信号AU2とを再生するに用いられるものとされて
いる。

第７図に示される磁気再生装置の例においては、第１
図に示される磁気記録装置の例と共通なものとされた回
転磁気ヘッド55a及び55bが、磁気テープ上に配列形成さ
れた傾斜記録トラックを順次交互に走査する再生回転磁
気ヘッドとして備えられている。そして、回転磁気ヘッ
ド55a及び55bによって、磁気テープ上の傾斜記録トラッ
クの夫々から、アスペクト比4:3用合成記録信号Smもし
くはアスペクト比16:9用合成記録信号Sm′が、記録用映
像信号の各フィールド期間に対応する部分ずつ交互に読
み出され、再生増幅部61a及び61bを通じた後、スイッチ
63により一連の信号とされる。

スイッチ63から得られるアスペクト比4:3用合成記録
信号Smもしくはアスペクト比16:9用合成記録信号Sm′
は、アスペクト比4:3用FM輝度信号Yfに対応したHPF65,
アスペクト比16:9用FM輝度信号Yf′に対応したHPF67,ア
スペクト比43用低域変換色信号Ccに対応したBPF69,アス
ペクト比16:9用低域変換色信号Cc′に対応したBPF71,第
１のFM音声信号Afに対応したBPF73,第２のFM音声信号A
f′に対応したBPF75、及び、再生時トラッキング制御用
のパイロット信号P1〜P4を全て含む周波数帯域を通過帯
域とするものとされたBPF77に供給される。

再生回転磁気ヘッドとされた回転磁気ヘッド55a及び5
5bからアスペクト比4:3用合成記録信号Smが読み出され
る場合には、磁気テープ上の各傾斜記録トラックからの
アスペクト比4:3用FM輝度信号Yfとアスペクト比4:3用低
域変換色信号Ccとで構成される記録用映像信号のフィー
ルド期間分がスイッチ63を通じて得られる毎に、BPF77
から、パイロット信号P1のフィールド期間分，パイロッ
ト信号P2のフィールド期間分，パイロット信号P3のフィ
ールド期間分、及び、パイロット信号P4のフィールド期
間分が、順次繰り返して得られることになり、それらが
平衡変調部79に供給される。

平衡変調部79には、基準信号供給部81からの基準信号
P1′,P2′,P3′及びP4′が順次供給される。基準信号P
1′〜P4′は、パイロット信号P1〜P4に対応するもの
で、夫々パイロット信号P1〜P4と同じ周波数を有するも
のとされる。基準信号供給部81は、発振回路83,発振回
路83の出力を分周する分周カウンタを内蔵した基準信号
形成部85,基準信号形成部85に制御パルス信号を供給す
るパルス信号形成部87、及び、基準信号形成部85の出力
端に接続されたLPF89を含んで構成されている。

発振回路83は、例えば、378f_Hとされる一定周波数の
発振出力信号So′を基準信号形成部85に供給し、基準信
号形成部85においては、内蔵された分周カウンタによっ
て発振出力信号So′が４通りの態様で分周され、周波数
F1,F2,F3及びF4を夫々有した基準信号P1′,P2′,P3′及
びP4′が形成される。

パルス信号形成部87は、端子91から、後述される輝度
信号再生処理部113において再生された垂直同期信号V
s′に同期したタイミングパルス信号Pv′が供給され、
タイミングパルス信号Pv′に同期して高レベルと低レベ
ルとをスイッチ63から得られるアスペクト比4:3用合成
記録信号Smに含まれた記録用映像信号におけるフィール
ド周期の２倍の周期をもって交互にとる、第２図Ｂに示
されるパルス信号Paと同様なパルス信号Pa′と、パルス
信号Pa′の立上りに同期して高レベルと低レベルとをパ
ルス信号Pa′の周期の２倍の周期をもって交互にとる、
第２図Ｃに示されるパルス信号Pbと同様なパルス信号P
b′とを形成して、それらを基準信号形成部85に供給
し、それによって、基準信号形成部85からの基準信号P
1′〜P4′の送出順序を制御する。

基準信号P1′〜P4′の送出順序の制御は、パルス信号
Pa′及びPb′のレベルに応じてなされ、パルス信号Pa′
とパルス信号Pb′との両者が高レベルをとるとき基準信
号P1′が，パルス信号Pa′が低レベルをとってパルス信
号Pb′が高レベルをとるとき基準信号P2′が，パルス信
号Pa′が高レベルをとってパルス信号Pb′が低レベルを
とるとき基準信号P3′が，パルス信号Pa′とパルス信号
Pb′との両者が低レベルをとるとき基準信号P4′が夫々
送出されて、それにより、第２図Ｅに示される如く、記
録用映像信号における連続する４フィールド期間Fd1,Fd
2,Fd3及びFd4に対応してBPF77からの得られるパイロッ
ト信号P1〜P4の各々のフィールド期間分に夫々対応し
て、基準信号P1′〜P4′が基準信号形成部85から得られ
る。

基準信号形成部85から得られた基準信号P1′〜P4′
は、LPF89を通じて平衡変調部79に供給され、平衡変調
部79において、パイロット信号P1〜P4と基準信号P1′〜
P4′との乗算処理が行われる。この場合には、平衡変調
部79に対するパイロット信号P1〜P4と基準信号P1′〜P
4′との供給タイミングが、パイロット信号P1と基準信
号P1′との乗算処理，パイロット信号P2と基準信号P2′
との乗算処理，パイロット信号P3と基準信号P3′との乗
算処理、及び、パイロット信号P4と基準信号P4′との乗
算処理が行われるものとされるので、平衡変調部79の出
力信号Spは、略一定の低レベルをとる直流信号とされ、
それが通過帯域中心周波数をf_HとするBPF93及び通過帯
域中心周波数を3f_HとするBPF95に供給される。

従って、斯かる際において、BPF93の出力端に接続さ
れたピーク検波部97から得られる出力信号Sq1及びBPF95
の出力端に接続されたピーク検波部99から得られる出力
信号Sq2は、共に低レベルをとるものとされ、それが加
算部101を通じてサンプリング・ホールド部103に供給さ
れる。サンプリング・ホールド部103には、サンプリン
グ・パルス形成部105からのサンプリング・パルスPsも
供給されるが、斯かるサンプリング・パルスPsは、端子
91からのタイミングパルス信号Pv′に基づいて形成さ
れ、第２図Ｆに示される如く、記録用映像信号における
連続する４フィールド期間Fd1,Fd2,Fd3及びFd4の夫々に
ついての終端部側における全体の1/5程度の範囲内のタ
イミングをもって生じるものとされる。

そして、サンプリング・ホールド部103においては、
加算部101からの出力信号Sq1及びSq2のレベルについて
のサンプリング・パルスPsによるサンプリング・ホール
ドが行われるが、出力信号Sq1及びSq2の夫々はサンプリ
ング・パルスPsのタイミングにおいても低レベルをとる
ので、サンプリング・ホールド部103からは、低レベル
をとる出力信号が得られ、それが低レベルをとるアスペ
クト比判別信号Daとして端子106に導出される。

なお、このようなもとで、回転磁気ヘッド55a及び55b
によって磁気テープ上の傾斜記録トラックの夫々から読
み出されるアスペクト比4:3用合成記録信号Smもしくは
アスペクト比16:9用合成記録信号Sm′が、トラッキング
・エラーに起因する隣接トラッククロストーク成分を含
む場合には、平衡変調部79に供給されるパイロット信号
P1〜P4の夫々が、パイロット信号のクロストーク成分を
含むことになる。即ち、パイロット信号P1がパイロット
信号P4もしくはパイロット信号P2を，パイロット信号P2
がパイロット信号P1もしくはパイロット信号P3を，パイ
ロット信号P3がパイロット信号P2もしくはパイロット信
号P4を，パイロット信号P4がパイロット信号P3もしくは
パイロット信号P1を夫々クロストーク成分として含むも
のとされる。従って、平衡変調部79からの出力信号Sp
が、パイロット信号P4もしくはP1と基準信号P1′との間
の周波数差，パイロット信号P1もしくはP3と基準信号P
2′との間の周波数差，パイロット信号P2もしくはP4と
基準信号P3′との間の周波数差、あるいは、パイロット
信号P3もしくはP1と基準信号P4′との間の周波数差に応
じた、周波数f_Hもしくは周波数3f_Hを有する成分を含む
ことになり、それらがBPF93あるいはBPF95を通じて取り
出され、ピーク検波部97の出力信号Sq1もしくはピーク
検波部99の出力信号Sq2が、BPF93あるいはBPF95を通じ
て取り出された周波数f_Hもしくは周波数3f_Hを有する成
分のレベルに応じたレベルをとるものとされる。

斯かるピーク検波部97の出力信号Sq1及びピーク検波
部99の出力信号Sq2は、トラッキングエラー信号形成部1
07にも供給され、トラッキングエラー信号形成部107に
おいては、出力信号Sq1及びSq2に基づいて、磁気テープ
上における回転磁気ヘッド55a及び55bの走査軌跡の各傾
斜記録トラックの中心に対する偏位をあらわすトラッキ
ングエラー信号Stが形成される。そして、トラッキング
エラー信号形成部107において形成されたトラッキング
エラー信号Stは、トラッキング・サーボ制御部109に供
給され、トラッキング・サーボ制御109において、トラ
ッキングエラー信号Stに基づいてのトラッキング制御が
行われる。

そして、斯かる場合には、HPF65からアスペクト比4:3
用FM輝度信号Yfが得られて、スイッチ111の選択接点111
aに供給される。スイッチ111は、サンプリング・ホール
ド部103から得られるアスペクト比判別信号Daが供給さ
れるものとされており、低レベルをとるアスペクト比判
別信号Daに応じて、その可動接点111cが選択接点111aに
接続された状態とされ、それにより、HPF65からのアス
ペクト比4:3用FM輝度信号Yfが、スイッチ111を通じて輝
度信号再生処理部113に供給される。輝度信号再生処理
部113は、サンプリング・ホールド部103からのアスペク
ト比判別信号Daが供給されるものとされており、低レベ
ルをとるアスペクト比判別信号Daに応じて、アスペクト
比4:3用FM輝度信号Yfに対する復調処理を含む各種の処
理を行う状態をとり、輝度信号再生処理部113から、ア
スペクト比4:3用FM輝度信号Yfに基づく第１の輝度信号Y
1が得られて、それが再生輝度信号として輝度信号出力
端子115に送出される。

また、BPF69からアスペクト比4:3用低域変換色信号Cc
が得られて色信号再生処理部117に供給される。色信号
再生処理部117においては、アスペクト比4:3用低減変換
色信号Ccに対する周波数変換処理を含む各種の処理が行
われ、色信号再生処理部117からアスペクト比4:3用低域
変換色信号Ccに基づく第１の搬送色信号C1が得られて、
スイッチ119の選択接点119aに供給される。スイッチ119
は、サンプリング・ホールド部103からのアスペクト比
判別信号Daが供給されるものとされており、低レベルを
とるアスペクト比判別信号Daに応じて、その可動接点11
9cが選択接点119aに接続された状態とされ、それによ
り、色信号再生処理部117からの第１の搬送色信号C1
が、スイッチ119を通じ、再生色信号として色信号出力
端子121に送出される。

さらに、BPF73から第１のFM音声信号Afが得られて、
スイッチ123の選択接点123aに供給される。スイッチ123
は、サンプリング・ホールド部103からのアスペクト比
判別信号Daが供給されるものとされており、低レベルを
とるアスペクト比判別信号Daに応じて、その可動接点12
3cが選択接点123aに接続された状態とされ、それによ
り、BPF73からの第１のFM音声信号Afが、スイッチ123を
通じて音声信号再生処理部125に供給される。音声信号
再生処理部125は、サンプリング・ホールド部103からの
アスペクト比判別信号Daが供給されるものとされてお
り、低レベルをとるアスペクト比判別信号Daに応じて、
第１のFM音声信号Afに対する復調処理を含む各種の処理
を行う状態をとり、音声信号再生処理部125から、第１
のFM音声信号Afに基づく第１の音声信号AU1が得られ
て、それが再生音声信号として音声信号出力端子127に
送出される。

一方、再生回路磁気ヘッドとされた回転磁気ヘッド55
a及び55bからアスペクト比16:9用合成記録信号Sm′が読
み出される場合には、磁気テープ上の各傾斜記録トラッ
クからのアスペクト比16:9用FM輝度信号Yf′とアスペク
ト比16:9用低域変換色信号Cc′とで構成される記録用映
像信号のフィールド期間分がスイッチ63を通じて得られ
る毎に、BPF77から、パイロット信号P1及びそれに続く
パイロット信号P2で成るフィールド期間分のパイロット
信号，パイロット信号P2及びそれに続くパイロット信号
P3で成るフィールド期間分のパイロット信号，パイロッ
ト信号P3及びそれに続くパイロット信号P4で成るフィー
ルド期間分のパイロット信号、及び、パイロット信号P4
及びそれに続くパイロット信号P1で成るフィールド期間
分のパイロット信号が、順次繰り返して得られることに
なり、それらが平衡変調部79に供給される。

平衡変調部79には、基準信号供給部81からの基準信号
P1′,P2′,P3′及びP4′が第４図Ｅに示される如くに、
記録用映像信号における連続する４フィールド期間Fd1,
Fd2,Fd3及びFd4に対応してBPF77から得られるパイロッ
ト信号P1及びそれに続くパイロット信号P2で成るフィー
ルド期間分のパイロット信号，パイロット信号P2及びそ
れに続くパイロット信号P3で成るフィールド期間分のパ
イロット信号，パイロット信号P3及びそれに続くパイロ
ット信号P4で成るフィールド期間分のパイロット信号、
及び、パイロット信号P4及びそれに続くパイロット信号
P1で成るフィールド期間分のパイロット信号に夫々対応
するものとされて供給される。そして、平衡変調部79に
おいて、パイロット信号P1及びそれに続くパイロット信
号P2で成るフィールド期間分のパイロット信号と基準信
号P1′との乗算処理，パイロット信号P2及びそれに続く
パイロット信号P3で成るフィールド期間分のパイロット
信号と基準信号P2′との乗算処理，パイロット信号P3及
びそれに続くパイロット信号P4で成るフィールド期間分
のパイロット信号と基準信号P3′との乗算処理、及び、
パイロット信号P4及びそれに続くパイロット信号P1で成
るフィールド期間分のパイロット信号と基準信号P4′と
の乗算処理が順次行われる。

それにより、平衡変調部79の出力信号Spは、パイロッ
ト信号P1及びそれに続くパイロット信号P2で成るフィー
ルド期間分のパイロット信号と基準信号P1′との乗算処
理にあっては、パイロット信号P2と基準信号P1′との乗
算が行われる期間，パイロット信号P2及びそれに続くパ
イロット信号P3で成るフィールド期間分のパイロット信
号と基準信号P2′との乗算処理にあっては、パイロット
信号P3と基準信号P2′との乗算が行われる期間，パイロ
ット信号P3及びそれに続くパイロット信号P4で成るフィ
ールド期間分のパイロット信号と基準信号P3′との乗算
処理にあっては、パイロット信号P4と基準信号P3′との
乗算が行われる期間、さらに、パイロット信号P4及びそ
れに続くパイロット信号P1で成るフィールド期間分のパ
イロット信号と基準信号P4′との乗算処理にあっては、
パイロット信号P1と基準信号P4′との乗算が行われる期
間において、即ち、記録用映像信号における連続する４
フィールド期間Fd1,Fd2,Fd3及びFd4の夫々についての終
端部側における全体の1/5程度の範囲内に対応する期間
において、パイロット信号P2と基準信号P1′との間の周
波数差（f_H），パイロット信号P3と基準信号P2′との間
の周波数差（3f_H），パイロット信号P4との基準信号P
3′との間の周波数差（f_H），パイロット信号P1と基準
信号P4′との間の周波数差（3f_H）に応じた周波数f_Hも
しくは3f_Hを有する成分を含み、その他の期間では略一
定の低レベルをとる直流信号となるものとされる。

斯かる平衡変調部79の出力信号Spは、通過帯域中心周
波数をf_HとするBPF93及び通過帯域中心周波数を3f_Hとす
るBPF95に供給されて、BPF93から出力信号Sp中の周波数
f_Hを有する成分が取り出されてピーク検波部97に供給さ
れ、また、BPF95からは出力信号Sp中の周波数3f_Hを有す
る成分が取り出されてピーク検波部99に供給される。そ
れにより、ピーク検波部97から得られる出力信号Sq1及
びピーク検波部99から得られる出力信号Sq2は、第４図
Ｆ及びＧに示される如く、夫々、記録用映像信号におけ
る連続する４フィールド期間Fd1,Fd2,Fd3及びFd4の内の
一つ置きのものにおいて、その始端部から全体の4/5程
度までの範囲に対応する期間には低レベルをとるとも
に、それらに続く終端部までの全体の1/5程度の範囲に
対応する期間には高レベルをとるものとされ、それが加
算部101を通じてサンプリング・ホールド部103に供給さ
れる。

サンプリング・ホールド部103においては、サンプリ
ング・パルス形成部105から第４図Ｈに示される如く
に、記録用映像信号の各フィールド期間における終端部
側の全体の1/5程度の範囲に対応する期間内のタイミン
グをもって送出されるサンプリング・パルスPsによっ
て、加算部101からの出力信号Sq1及びSq2における、記
録用映像信号の各フィールド期間における終端部側の全
体の1/5程度の範囲に対応する期間内のレベルについて
のサンプリング・ホールドが行われる。このようなサン
プリング・パルスPsによるサンプリング・ホールドが行
われる期間においては、加算部101からの出力信号Sq1及
びSq2のうちの一方が高レベルをとるものとされるの
で、サンプリング・ホールド部103からは高レベルをと
る出力信号が得られ、それが高レベルをとるアスペクト
比判別信号Daとして端子106に導出される。

なお、斯かる場合にも、ピーク検波部97の出力信号Sq
1及びピーク検波部99の出力信号Sq2は、トラッキングエ
ラー信号形成部107にも供給され、トラッキングエラー
信号形成部107にあっては、記録用映像信号における各
フィールド期間の始端部から全体の4/5程度までの範囲
に対応する期間において、出力信号Sq1及びSq2に基づ
き、磁気テープ上における回転磁気ヘッド55a及び55bの
走査軌跡の各傾斜記録トラックの中心に対する偏位をあ
らわすトラッキングエラー信号Stが形成される。そし
て、トラッキングエラー信号形成部107において形成さ
れたトラッキングエラー信号Stは、トラッキング・サー
ボ制御部109に供給され、トラッキング・サーボ制御部1
09において、トラッキングエラー信号Stに基づいてのト
ラッキング制御が行われる。

そして、斯かる場合には、HPF67からアスペクト比16:
9用FM輝度信号Yf′が得られて、スイッチ111の選択接点
111bに供給される。スイッチ111は、サンプリング・ホ
ールド部103からの高レベルをとるアスペクト比判別信
号Daに応じて、その可動接点111cが選択接点111bに接続
された状態とされ、それにより、HPF67からのアスペク
ト比16:9用FM輝度信号Yf′が、スイッチ111を通じて輝
度信号再生処理部113に供給される。輝度信号再生処理
部113は、サンプリング・ホールド部103からの高レベル
をとるアスペクト比判別信号Daに応じて、アスペクト比
16:9用FM輝度信号Yf′に対する復調処理を含む各種の処
理を行う状態をとり、輝度信号再生処理部113から、ア
スペクト比16:9用FM輝度信号Yf′に基づく第２の輝度信
号Y2が得られて、それが再生輝度信号として輝度信号出
力端子115に送出される。

また、BPF71からアスペクト比16:9用低域変換色信号C
c′が得られて色信号再生処理部129に供給される。色信
号再生処理部129においては、アスペクト比16:9用低域
変換色信号Cc′に対する周波数変換処理を含む各種の処
理が行われ、色信号再生処理部129からアスペクト比16:
9用低域変換色信号Cc′に基づく第２の搬送色信号C2が
得られて、スイッチ119の選択接点119bに供給される。
スイッチ119は、サンプリング・ホールド部103からの高
レベルをとるアスペクト比判別信号Daに応じて、その可
動接点119cが選択接点119bに接続された状態とされ、そ
れにより、色信号再生処理部129からの第２の搬送色信
号C2が、スイッチ119を通じ、再生色信号として色信号
出力端子121に送出される。

さらに、BPF75から第２のFM音声信号Af′が得られ
て、スイッチ123の選択接点123bに供給される。スイッ
チ123は、サンプリング・ホールド部103からの高レベル
をとるアスペクト比判別信号Daに応じて、その可動接点
123cが選択接点123bに接続された状態とされ、それによ
り、BPF75からの第２のFM音声信号Af′が、スイッチ123
を通じて音声信号再生処理部125に供給される。音声信
号再生処理部125は、サンプリング・ホールド部103から
の高レベルをとるアスペクト比判別信号Daに応じて、第
２のFM音声信号Af′に対する復調処理を含む各種の処理
を行う状態をとり、音声信号再生処理部125から、第２
のFM音声信号Af′に基づく第２の音声信号AU2が得られ
て、それが再生音声信号として音声信号出力端子127に
送出される。

Ｈ 発明の効果 以上の説明から明らかな如く、本発明に係る磁気記録
装置によれば、入力された映像信号に基づいて形成され
た記録用の映像信号と再生時トラッキング制御用のパイ
ロット信号とが周波数多重合成されて含まれるものとさ
れた合成記録信号を、磁気ヘッド部を用いて磁気テープ
に記録するにあたり、合成記録信号が、例えば、4:3と
される第１のアスペクト比の再生画像画面を適正に得る
ことができる映像信号に基づく第１の記録用映像信号を
含むものとされる場合と、合成記録信号が、例えば、1
6:9とされる第２のアスペクト比の再生画像画面を適正
に得ることができる映像信号に基づく第２の記録用映像
信号を含むものとされる場合とで、磁気テープ上に配列
形成される複数の記録トラックの夫々に、第１もしくは
第２の記録用映像信号における所定の区分期間分と共に
記録されるパイロット信号の区分期間分の周波数状態が
異なるものとされ、記録されている記録用映像信号が、
第１のアスペクト比の再生画像画面を得ることができる
映像信号、及び、第２のアスペクト比の再生画像画面を
得ることができる映像信号のうちのいずれに基づいて形
成されたものであるかを示す格別の情報が、各記録トラ
ックに記録されたパイロット信号の区分期間分の周波数
状態として記録されている磁気テープが得られることに
なる。そして、斯かる磁気テープは、映像信号の再生に
供されるにあたり、再生されたパイロット信号の区分期
間分の周波数状態にい基づいて、記録されている記録用
映像信号が、第１のアスペクト比の再生画像画面を得る
ことができる映像信号に基づいて形成されたものである
か、あるいは、第２のアスペクト比の再生画像画面を得
ることができる映像信号に基づいて形成されたものであ
るかについての自動判別が行われ得るものとなる。

また、本発明に係る磁気再生装置にあっては、磁気テ
ープから読み取られた合成記録信号中の再生時トラッキ
ング制御用のパイロット信号の区分期間分から、磁気テ
ープから読み取られる合成記録信号が第１のアスペクト
比の再生画像画面を得ることができる映像信号に基づく
第１の記録用映像信号を含むものとされる場合、合成記
録信号が第２のアスペクト比の再生画像画面を得ること
ができる映像信号に基づく第２の記録用映像信号を含む
ものとされる場合とを判別するための判別信号が容易に
得られることになり、斯かる判別信号に基づいて、磁気
テープから読み取られる合成記録信号が第１の記録用映
像信号を含むものとされる場合と第２の記録用映像信号
を含むものとされる場合との自動判別がなされ、映像信
号の再生処理が判別信号に応じて適正に行われることに
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る磁気記録装置の一例を示すブロッ
ク接続図、第２図Ａ〜Ｆ及び第４図Ａ〜Ｈは第１図に示
される例及び第７図に示される本発明に係る磁気再生装
置の一例の動作説明に供されるタイムチャート、第３図
及び第５図は第１図に示される例により磁気テープに記
録される合成記録信号の説明に供される周波数スペクト
ラム図、第６図は第１図に示される例による磁気テープ
上におけるパイロット信号の記録態様の説明に供される
概念図、第７図は本発明に係る磁気再生装置の一例を示
すブロック接続図、第８図は磁気テープ上におけるパイ
ロット信号の記録態様の説明に供される概念図、第９図
は再生画像画面のアスペクト比の説明に供される概念図
である。 図中、11及び13は映像信号入力端子、15は音声信号入力
端子、17は制御信号入力端子、19は輝度信号記録処理
部、23は信号合成部、25及び27は色信号記録処理部、33
は音声信号記録処理部、37はパイロット信号供給部、39
は発振回路、41はパイロット信号形成部、43はパルス信
号形成部、45は遅延部、55a及び55bは回転磁気ヘッド、
79は平衡変調部、81は基準信号供給部、97及び99はピー
ク検波部、103はサンプリング・ホールド部、105はサン
プリング・パルス形成部、107はトラッキングエラー信
号形成部、109はトラッキング・サーボ制御部、113は輝
度信号再生処理部、117及び129は色信号再生処理部、12
5は音声信号再生処理部である。

フロントページの続き (72)発明者 根本 章二 東京都品川区北品川６丁目７番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 平２−228183（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−90281（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−115795（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−172785（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) H04N 5/91 - 5/956 H04N 5/782 - 5/783 H04N 9/79 - 9/898 H04N 7/00 - 7/015

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第１のアスペクト比の再生画像画面を得る
   ことができる映像信号に基づく第１の記録用映像信号、
   及び、第２のアスペクト比の再生画像画面を得ることが
   できる映像信号に基づく第２の記録用映像信号を選択的
   に形成する記録用映像信号形成部と、 上記第１もしくは第２の記録用映像信号における所定の
   区分期間の夫々に対応する区分期間分の周波数状態が、
   上記記録用映像信号形成部から上記第１の記録用映像信
   号が得られる場合と上記記録用映像信号形成部から上記
   第２の記録用映像信号が得られる場合とで異なるものと
   された、再生時トラッキング制御用のパイロット信号を
   発生するパイロット信号供給部と、 上記第１もしくは第２の記録用映像信号と上記パイロッ
   ト信号供給部から得られるパイロット信号とが周波数多
   重合成されて含まれるものとされる合成記録信号を形成
   する信号合成部と、 上記合成記録信号を、磁気テープに、複数の記録トラッ
   クが順次配列形成され、該複数の記録トラックの夫々に
   上記第１もしくは第２の記録用映像信号における所定の
   区分期間分と上記パイロット信号における区分期間分と
   が配される態様をもって記録する磁気ヘッド部と、 を具備した磁気記録装置。
2. 【請求項２】第１のアスペクト比の再生画像画面を得る
   ことができる映像信号に基づく第１の記録用映像信号、
   もしくは、第２のアスペクト比の再生画像画面を得るこ
   とができる映像信号に基づく第２の記録用映像信号にお
   ける所定の区分期間分と、該第１の記録用映像信号にお
   ける所定の区分期間分に伴う場合と上記第２の記録用映
   像信号における所定の区分期間分に伴う場合とで、周波
   数状態が異なるものとされた、再生時トラッキング制御
   用のパイロット信号の区分期間分とが、順次配列形成さ
   れた複数の記録トラックの夫々に記録された磁気テープ
   から、上記第１もしくは第２の記録用映像信号とそれに
   伴う上記パイロット信号とを読み出す磁気ヘッド部と、 該磁気ヘッド部により上記複数の記録トラックの夫々か
   ら読み出された上記第１もしくは第２の記録用映像信号
   における所定の区分期間分に基づいて再生映像信号を得
   る映像信号再生部と、 上記磁気ヘッド部により上記複数の記録トラックの夫々
   から読み出された上記パイロット信号の区分期間分の周
   波数状態を検出する周波数状態検出部と、 該周波数状態検出部からの検出出力信号に基づいて、上
   記磁気ヘッド部により上記パイロット信号の区分期間分
   と共に上記第１の記録用映像信号における所定の区分期
   間分が読み出される状態と、上記磁気ヘッド部により上
   記パイロット信号の区分期間分と共に上記第２の記録用
   映像信号における所定の区分期間分が読み出される状態
   とを識別する判別信号を形成する判別信号形成部と、 を具備した磁気再生装置。