JP3038861U - 履物用中敷き - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】消臭、防臭及び防湿効果、並びに指圧効果を共
に発揮できる中敷きを提供する。 【解決手段】中敷きの上面の足の裏の土踏まずに対応す
る部位に膨出部３５を設ける。この膨出部３５の内部に
消臭剤としてのカーボンの粉粒体入りの袋を内蔵させ
る。膨出部３５の表皮には通気穴３１を複数設けてお
く。この膨出部３５が足の裏の土踏まずの部位の指圧効
果を発揮し、その内部のカーボンが消臭、防臭及び防湿
の効果を発揮し、一つの中敷きで両方の効果を有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本願考案は、各種履物の内部に敷いて使用したり、サンダル台の表面に固定し て使用する中敷きの改良に関し、より詳しくは履物内部や足部の消臭、防臭及び 防湿効果、並びに指圧効果を発揮するものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の履物用の中敷きにおいては、その中敷きの内部にカーボン等を配設して 、消臭、防臭、防湿等の効果を発揮するものが存在していた。 他方、中敷きの表面に多数の小突起を設けて、指圧効果を高めるサンダル用中 敷きも存在している。このサンダル用の中敷きは、サンダル台の表面に通常接着 材によって接着され、或いは縫着されて、固定されているものである。 更には、この指圧効果をより高めるために、この小突起の部分をマグネットに よって形成したものも存在している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の従来の履物用の中敷きにおいては、その目的とする効果がそれぞれ単一 のものとしてのみ形成されたものであって、例えば、指圧効果と共に消臭、防臭 、並びに防湿効果を共に発揮するような中敷きは存在していなかった。 本願考案は、１つの中敷きにより、消臭、防臭、防湿効果、並びに指圧効果等 を共に発揮できるものを提供することをその課題としており、その指圧効果とし ては、足が疲れたときなど、とりわけ足の裏の土踏まずの指圧が効果を発揮する ことに着目して、この部位への指圧効果を発揮しうるものを提供することもその 課題としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、本願考案の第１のものは、履物用中敷きにおい て、脱臭剤を内部に有する膨出部３５を、足の裏の土踏まずに対応する部位に設 けたものである。 ここでいう履物とは、各種の靴以外に、サンダル用の中敷きをも含む広い概念 であって、このサンダル用中敷きにおいては、各種の靴用の中敷きと異なり、即 ち靴用の場合は中敷きが別体に形成されているが、サンダル用の場合には通常サ ンダル台の表面に接着或いは縫着されて、固定されている。 以上により、中敷きの膨出部３５が足の裏の土踏まずの指圧を行うと同時に、 この膨出部３５内に内蔵された脱臭剤によって足部の消臭、防臭、防湿等の効果 が発揮されうる。

【０００５】 本願考案の第２のものは、上記第１の発明において、脱臭剤が活性炭や備長炭 等のカーボンの粉粒体から成り、膨出部３５の表皮３０をポリ塩化ビニル（ＰＶ Ｃ）と同程度以上の通気性のある材料で形成し、且つ膨出部３５の表皮３０に複 数の通気穴３１を形成したものである。 これにより、脱臭剤としてのカーボンによる消臭、防臭、防湿等の効果がより 一層向上することとなる。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、添付の図面と共に本願考案の実施の形態について説明する。添付の図面 は、全て本願考案の実施形態を図示している。 図１は、本願考案の実施形態に係る中敷きの分解斜視説明図である。 本願考案に係る中敷きは、一番下の基板１０と、基板１０の上面の足の裏の土 踏まずの部位に対応する位置に固定される消臭剤としてのカーボン入りの袋２０ と、表皮３０とから構成されている。 基板１０は、基礎となる紙製或いは布製のやや硬質の板状体のものから形成さ れた基礎板の表面に薄いウレタンフォームを接着したものから形成されている。 その外形は、一般的な足の裏の形状に型取ったものである。

【０００７】 脱臭剤としてのカーボン入り袋２０は、内部に活性炭或いは備長炭等のカーボ ンの粒子或いは粉体が封入された袋状のものから形成されており、外側の袋は不 織布製の通気性のある材料から形成されている。 カーボンは、その微粒子をそのまま袋内に封入したものであってもよく、或い は、合成樹脂によってカーボンの粉粒体を一定の大きさに集合させたものであっ てもよい。

【０００８】 表皮３０は、ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）等の通気性のある合成樹脂製の薄いも のを使用しており、足の裏の土踏まずの位置に対応する部位に通気穴３１が複数 設けられたものである。この表皮３０に使用する材料は、これ以外の各種の素材 のものを使用できるが、最低このポリ塩化ビニル程度の通気性を有するものが望 ましい。 以上のものにより、先ず基板１０の上面の足の土踏まずの位置にカーボン入り 袋２０を接着剤によって接着し、その後、その上面全体に表皮３０を覆い被せ、 その通気穴３１をカーボン入り袋２０の位置に対応させた後、基板１０の周辺部 、及びカーボン入り袋２０の周辺部を縫製して、中敷きが完成する。 ここで、表皮３０を被覆して縫製するに当たり、接着剤を用いて表皮３０を基 板１０及びカーボン入り袋２０の上面に接着した後、縫製してもよい。 また、カーボン入り袋２０を基板１０の上面に接着するに当たり、カーボン入 り袋２０の上面に更に当て布等を被覆した後に、表皮３０を被覆、接着して縫製 してもよい。勿論この当て布等は、通気性を有するものである。

【０００９】 図２が完成した上記中敷きの全体斜視図である。 この中敷きは右足用のものであるが、その略中央部の足の土踏まずが乗る部分 に膨出部３５が形成されている。 この膨出部３５の内部には、上記の脱臭剤としてのカーボン入りの袋が内蔵さ れており、その表皮３０の部位には複数の通気穴３１が位置することになる。 このようにして完成した中敷きは、独立の商品として販売され、各種の靴の内 部に敷革として敷かれて、使用される。 或いは、サンダル用の中敷きとして、サンダル台の表面に接着或いは縫着され て、サンダルの一部として使用され、その効果を発揮するものである。

【００１０】 以上のものからなる本願考案においては、上記の膨出部３５が丁度、青竹踏み と同一の効果を発揮して、指圧の効果を有することとなる。 また消臭剤としてのカーボン入り袋２０により、カーボンの有する性質によっ て以下の様な種々の効果を発揮する。 炭の多細孔が臭いを吸収して消臭及び防臭効果を発揮する。同様に湿気をも吸 収して吸湿効果をも発揮する。更には、マイナスイオンを吸収する界面電子吸引 効果をも有するものである。

【００１１】 以上、本願考案の実施形態を説明したが、本願考案においては、中敷きの形状 、大きさ、材質等は、種々設計変更することができる。 膨出部は、後からカーボン入り袋を内包するものを中敷きの表面に接着したり 、縫着したりすることも可能である。 また表皮に袋部を形成してその内部にカーボン入り袋を収納した後に、基板の 上面にこの表皮を接着或いは縫着することによって膨出部を形成することもでき る。 更には、表皮の上記袋部にカーボンを直接封入して膨出部を形成することもで きる。 また脱臭剤としては、上記のカーボン以外に現存するその他の種類のものを使 用することも可能である。

【００１２】

【考案の効果】

本願考案の第１のものにおいては、足の裏の土踏まずに対応する中敷きの部位 に膨出部が形成されており、この膨出部の内部に脱臭剤が内蔵されているため、 足の疲れを取る指圧の効果と共に、足部又は靴内の消臭、防臭、吸湿等の効果を も同時に発揮することが出来るものである。

【００１３】 本願考案の第２のものにおいては、上記と同様の効果を有し、脱臭剤としての カーボンを内蔵する表面に通気穴が形成されているため、より一層消臭、防臭、 吸湿等の効果を発揮することができるものである。 以上、本願考案は簡易な構成にして大きな効果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願考案の実施形態を図示する分解斜視説明図
である。

【図２】本願考案の実施形態を図示する全体斜視図であ
る。

【符号の説明】

１０ 基板 ２０ カーボン入り袋 ３０ 表皮 ３１ 通気穴 ３５ 膨出部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】履物用中敷きにおいて、脱臭剤を内部に有
   する膨出部(35)を、足の裏の土踏まずに対応する部位に
   設けたことを特徴とする履物用中敷き。
2. 【請求項２】脱臭剤が活性炭や備長炭等のカーボンの粉
   粒体から成り、膨出部(35)の表皮(30)をポリ塩化ビニル
   と同程度以上の通気性のある材料で形成し、且つ膨出部
   (35)の表皮(30)に複数の通気穴(31)を形成したことを特
   徴とする請求項１に記載の履物用中敷き。