JP3038832U - 内燃機関のシリンダヘッドカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁弁制御式噴射装置を有する内燃機関のシ
リンダヘッドカバーの場合に、電磁弁への給電が、製造
技術上好都合な形式で、確実に可能になるようにする。 【解決手段】 シリンダヘッドカバー１１が噴射装置１
２全体を覆うようにし、プラスチック材料を射出成形す
ることによって製造されたシリンダヘッドカバー１１内
に、接触部材３４を、インサートとして部分的に埋め込
んでおく。接触部材３４は、シリンダヘッドカバー１１
をシリンダヘッド１３に組付けることで、自動的に接触
面１９に摩擦接続式に配属されるようにする。接触部材
３４の接続部３７は、シリンダヘッドカバー１１の外側
３９に設けられた中央プラグ３８にまとめられ、この中
央プラグ３８に、電磁弁１８用の給電が中央から制御装
置により行われる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、電磁弁制御式噴射装置を備えた内燃機関のシリンダヘッドカバー、 それも、シリンダヘッドカバーが、シリンダヘッドに支承された噴射装置用の、 少なくとも駆動部材を覆っており、内燃機関の各シリンダ用の噴射装置が、ポン プ・ノズルユニットへの燃料供給を制御する電磁弁を備えたポンプ・ノズルユニ ットを有し、しかも各電磁弁には、電磁弁に給電するため、接続部が備えられて いる形式のシリンダヘッドカバーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

電磁弁制御式噴射装置を有する内燃機関のこの種のシリンダヘッドカバーは、 ドイツ連邦共和国特許第３８２６１４４号により公知である。このシリンダヘッ ドカバーの場合、シリンダヘッドカバーが、シリンダヘッド内に支承された噴射 装置の駆動部材を取り囲んでいる。噴射装置は、内燃機関の各シリンダ用に、燃 料供給を制御する電磁弁を有するポンプ・ノズルユニットを備えている。電磁弁 のそれぞれには、給電用の接続部が設けられている。これらの接続部には、個々 に対応プラグが差し込まれ、これら対応プラグは、それぞれケーブルを有し、こ れらのケーブルが、すべて最終的には制御装置に接続されている。

【０００３】 ポンプ・ノズルユニットの電磁弁への給電のこのような構成は、きわめて複雑 であり、多くのケーブルやプラグ接続部のため、故障しやすい上に、製作費も高 くつき、組立に時間を食う。

【０００４】

【考案の効果】

これに対して、請求項１に記載の特徴を備えた電磁弁制御式噴射装置を備えた 内燃機関のシリンダヘッドカバーは、前述の短所が、満足すべき程度に除去され ている。このような長所を得るために、本考案によるシリンダヘッドカバーは、 給電部への電磁弁接続部の接触が、シリンダヘッドカバーをシリンダヘッドへ装 着することによって行われるように構成されている。

【０００５】 これによって、空間的に繁雑な給電形式が除去され、故障頻度が低減され、製 造が簡単かつ安上がりとなり、組立時間も短縮される。

【０００６】 請求項２以下の各項には、本考案を実現するための効果的措置が記載されてい る。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下で、本考案の一実施例を図面につき説明する。

【０００８】 図１と図２に示された、内燃機関のシリンダヘッドカバーは、電磁弁制御式噴 射装置１２の一部である。噴射装置１２は、シリンダヘッド１４３の内部又は上 に支承され、多シリンダ-ディーゼル機関の各シリンダに配属され、燃料を供給 する。噴射装置１２には、公知の形式で、ロッカレバー１６を介して、内燃機関 のカム軸１４によって駆動され、電磁弁１８を有するポンプ・ノズルユニットが 備えられている。この電磁弁を介して、ポンプ・ノズルユニットへの燃料供給が 制御される。

【０００９】 電磁弁１８は、電気式に作動し、給電のためには、接続部として外部に接触面 １９を有している。

【００１０】 プラスチック製シリンダヘッドカバー１１は、噴射装置１２全体を覆っており 、軸方向の矢印２１で記号化して示したねじによって、シリンダヘッド１３に取 外し可能に取付け可能である。シリンダヘッドカバー１１は、円屋根状に湾曲し ており、組立のさいには、凹状の内側２２がシリンダヘッド１３に向くようにさ れる。内側２２からは、シリンダヘッドカバーと一体のシール壁２３と、第１接 点保持ウエブ２４とが、突出しており、組立後には、シリンダヘッド１３の内室 ２６へ突入する状態となり、またシール壁２３は、ポンプ・ノズルユニット１７ の駆動部材１４、１６を包み込み、第１接点保持ウエブ２４は、各電磁弁１８に 配属される状態となる。

【００１１】 第１接点保持ウエブ２４の自由端には、入口開口２８を有する接点室２７が、 凹所として形成されている。入口開口２８内には、環状シール２９が配置され、 環状シールの貫通穴３１には、シリンダヘッドカバー１３が組付けられた場合、 第２の接点保持ウエブ３２が、摩擦接続式に貫通せしめられる。この接点保持ウ エブ３２の端側には、プレート状の接触面１９が配置され、これらの接触面１９ には、第１の接点保持ウエブ２４の配属接触部材３４が、戻しばね作用を有しつ つ電気接触せしめられる。

【００１２】 接触部材３４は、押抜き格子の形式、もしくはフレックスフォイルの形式で、 シリンダヘッドカバー製造時に、射出成形過程でインサートとして、シリンダヘ ッドカバーと部分的に結合しておく。これら接触部材３４は、それぞれ１つの接 触部３６が、接点室２７内へ突入し、それぞれ１つの接触面１９と接触する。接 触部３６は、戻しばね作用を有するように、弓形に曲げておくか、又は同じよう な作用を有するように構成しておくことができる。

【００１３】 接触部材３４は、接続部３７が、シリンダヘッドカバー１１のプラスチック・ コンパウンド内に十分に埋め込まれ、内側２２と反対側の外側３９に設けられた 中央プラグ３８内で終わっている。この中央プラグへは、電磁弁１８への給電が 、図示されていない制御装置によって、中央から行われる。

【００１４】 接点箇所が、ばね作用を有する弓形の接触部材３４を載せるプレート状接触面 １９を有するように構成されることにより、接点箇所は、接触面を相応に大きく した場合、接触部材３４と接触面１９との相互配属位置の公差にもかかわらず、 確実な接触が可能になる。

【００１５】 シリンダヘッドカバー１１内に、接触部材３４を部分的に埋め込むことによっ て、電磁弁１８への給電に対する製造技術上好都合な解決策が得られる。この解 決策は、スペースを取らず、故障もしにくく、組立てにも時間を要しない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の全体の構成を示した部分側断
面図である。

【図２】本考案の実施例の接点箇所を示した部分断面図
である。

【符号の説明】

１１ シリンダヘッドカバー １２ 噴射装置 １３ シリンダヘッド １４ カム軸 １６ ロッカレバー １７ ポンプ・ノズルユニット １８ 電磁弁 １９ 接触面 ２１ ねじ ２２ カバーの内側 ２３ シール壁 ２４、３４ 接点保持ウエブ ２７ 接点室 ２８ 入口開口 ２９ 環状シール ３１ 貫通穴 ３６ 接触部 ３７ 接続部

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ０２Ｍ 61/14 ３２０ Ｆ０２Ｍ 61/14 ３２０Ｇ (72)考案者 ハイコ ブス アメリカ合衆国 テキサス エル パソ コヨーテ レイン 1117 (72)考案者 ヴェルナー ハーラー ドイツ連邦共和国 イリンゲン ノイハル デ 26 (72)考案者 アンドレアス エッティンガー ドイツ連邦共和国 バート ウーラッハ アドラーシュトラーセ 15 (72)考案者 マクシミリアン クロンベルガー オーストリア国 シュタイル ザイフェン トルーエ ７ (72)考案者 レジ ブラン フランス国 リヨン リュ コマンダン シャルコット 64 (72)考案者 ゲルハルト ヴァイス オーストリア国 ノイホーフェン ブルン フーバーシュトラーセ 29

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電磁弁制御式噴射装置（１２）を備えた
   内燃機関のシリンダヘッドカバーであって、シリンダヘ
   ッドカバー（１１）が、シリンダヘッド（１３）のとこ
   ろに支承された噴射装置（１２）用の、少なくとも駆動
   部材（１４、１６）を覆っており、内燃機関の各シリン
   ダ用の噴射装置（１２）が、ポンプ・ノズルユニット
   （１７）への燃料供給を制御する電磁弁（１８）を備え
   たポンプ・ノズルユニット（１７）を有し、しかも各電
   磁弁（１８）に、この電磁弁（１８）に給電するための
   接続部（１９）が備えられている形式のものにおいて、 電磁弁（１８）への給電のための、電磁弁接続部（１
   ９）の接触が、シリンダヘッド（１３）へシリンダヘッ
   ドカバー（１１）を装着することによって行われること
   を特徴とする、内燃機関のシリンダヘッドカバー。
2. 【請求項２】 シリンダヘッドカバー（１１）が噴射装
   置（１２）全体を覆っていることを特徴とする、請求項
   １記載のシリンダヘッドカバー。
3. 【請求項３】 シリンダヘッドカバー（１１）が、少な
   くとも部分的にプラスチック製であり、かつまたシリン
   ダヘッドカバー（１１）には、内側（２２）から出てシ
   リンダヘッド（１３）のほうへ向けられた接触部材（３
   ４）が保持され、この接触部材（３４）が、シリンダヘ
   ッドカバー（１１）をシリンダヘッド（１３）へ装着す
   る際に、電磁弁（１８）の外側に取り付けられている接
   続部である、配属された接触面（１９）と電気接触する
   ことを特徴とする、請求項２記載のシリンダヘッドカバ
   ー。
4. 【請求項４】 接触部材（３４）が、シリンダヘッド
   （１３）へのシリンダヘッドカバー（１１）の装着方向
   に相応して、軸方向にばね作用を有することを特徴とす
   る、請求項３記載のシリンダヘッドカバー。
5. 【請求項５】 接触部材（３４）の接触部（３６）が、
   少なくとも部分的に、シリンダヘッドカバー（１１）の
   射出成形時にシリンダヘッドカバー（１１）と結合され
   るか、又はシリンダヘッドカバー（１１）で案内されて
   おり、また前記接触部（３６）が、中央プラグ（３８）
   への接続手段を形成し、該中央プラグ（３８）が、電磁
   弁（１８）への給電のために、シリンダヘッドカバー
   （１１）の外側に取り付けられていることを特徴とす
   る、請求項４記載のシリンダヘッドカバー。