JP3038496U - 羽毛布団 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 羽毛充填層を二層にした羽毛布団に関し、布
団の厚みを均一化し保温性と使用心地を良好なものとす
る。 【解決手段】 この考案の羽毛布団は、表地１と中地２
の対向する各面に、第１の区分けパターンで配置したキ
ルトテープ４を縫着し、その各面の相対する周縁および
キルトテープ４の相対する辺を縫合して第１収納空部５
…を区画形成し、その第１収納空部５…の各々に羽毛を
充填して成る第１の羽毛層１１と、中地２と裏地３の対
向する各面ａに、第２の区分けパターンで配置したキル
トテープ４を縫着し、その各面の相対する周縁およびキ
ルトテープ４の相対する辺を縫合して第２収納空部６…
を区画形成し、その第２収納空部６…の各々に羽毛を充
填して成る第２の羽毛層１２と、から成る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、羽毛充填層を二層にした羽毛布団に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

羽毛布団は保温性が良好であり、使用したときの暖かさや軽量感などが受け入 れられて、需要が伸び各家庭に広く普及しつつある。 そして、従来の羽毛布団は、表地と裏地との間に羽毛を充填し、それをキルテ ィング縫着して成るものであり、羽毛はキルティング縫着でできた袋状の羽毛室 に収まっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来の羽毛布団では、羽毛室は比較的大きな袋となるため、羽毛 布団を使用している内に、羽毛が羽毛室内で片寄ってくる傾向があり、そのため 厚みにばらつきが生じ、良好な保温性や快適な使用心地が損なわれてしまうとい う問題点を有していた。 また、キルティング縫着した箇所では厚みが極端に薄くなって厚みにばらつき が生じるため、この点からも良好な保温性や快適な使用心地が損なわれてしまう という問題点を有していた。

【０００４】 この考案は上記に鑑み提案されたもので、布団の厚みを均一化し保温性と使用 心地を良好なものとすることができる羽毛布団を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案の羽毛布団は、表地と中地の対向する各 面に、第１の区分けパターンで配置したキルトテープを縫着し、その各面の相対 する周縁およびキルトテープの相対する辺を縫合して収納空部を区画形成し、そ の収納空部の各々に羽毛を充填して成る第１の羽毛層と、中地と裏地の対向する 各面に、上記第１の区分けパターンとは異なる第２の区分けパターンで配置した キルトテープを縫着し、その各面の相対する周縁およびキルトテープの相対する 辺を縫合して収納空部を区画形成し、その収納空部の各々に羽毛を充填して成る 第２の羽毛層と、から成ることを特徴としている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下にこの考案の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。 図１はこの考案に係る羽毛布団の各布地でのキルトテープの配列を示す斜視図 、図２はこの考案に係る羽毛布団の平面図、図３はその底面図、図４は図２のＡ −Ａ線断面図である。

【０００７】 これらの図において、この考案に係る羽毛布団１０は、表地１と中地２の対向 する各面１ｂ，２ａに、第１の区分けパターンで配置したキルトテープ４を縫着 し、その各面１ｂ，２ａの相対する周縁１Ｌ，２Ｌおよびキルトテープ４の相対 する辺４Ｌ，４Ｌを縫合して第１収納空部５…を区画形成し、その第１収納空部 ５…の各々に羽毛を充填して成る第１の羽毛層１１と、中地２と裏地３の対向す る各面２ｂ，３ａに、第１の区分けパターンとは異なる第２の区分けパターンで 配置したキルトテープ４を縫着し、その各面２ｂ，３ａの相対する周縁２Ｌ，３ Ｌおよびキルトテープ４の相対する辺４Ｌ，４Ｌを縫合して第２収納空部６…を 区画形成し、その第２収納空部６…の各々に羽毛を充填して成る第２の羽毛層１ ２と、から成る。

【０００８】 上記の第１の区分けパターンは、表地１の裏面１ｂ、中地２の表面２ａをそれ ぞれ区分けするときのパターンであり、各面１ｂ，２ａにキルトテープ４を例え ば縦２列横３列に配置して成り、表地１と中地２を対向させたとき、各面１ｂ， ２ａに配置したキルトテープ４の辺４Ｌも互いに相対するようになり、キルトテ ープ４同士は縫合可能となる。

【０００９】 また、上記の第２の区分けパターンは、中地２の裏面２ｂ、裏地３の表面３ａ をそれぞれ区分けするときのパターンであり、各面２ｂ，３ａにキルトテープ４ を例えば縦３列横４列に配置して成り、中地２と裏地３を対向させたとき、各面 ２ｂ，３ａに配置したキルトテープ４の辺４Ｌも互いに相対するようになり、キ ルトテープ４同士は縫合可能となる。

【００１０】 第１の羽毛層１１は、第１の区分けパターンに従って形成した第１収納空部５ …に羽毛を充填することで構成され、第２の羽毛層１２は第２の区分けパターン に従って形成した第２収納空部６…に羽毛を充填することで構成されるので、第 １の羽毛層１１でのキルト位置（キルトテープ４の位置）７と、第２の羽毛層１ ２でのキルト位置８とは、図４に示すように、互いにずれることになる。

【００１１】 上記第１収納空部５…への羽毛の充填は、第１収納空部５…の区画形成時に、 周縁１Ｌ，２Ｌの一辺を仮の開口部として除いておいて他の三辺を先に縫合して おき、その仮の開口部から第１収納空部５…の各々にノズルを突き入れ、そのノ ズルから羽毛を吹き入れることで行う。なお、隣合うキルトテープ４との縫着は 、ノズルが挿入可能なように予めゆるく行っておく。羽毛は、ノズルから所定重 量だけ第１収納空部５に吹き入れられ、順次各第１収納空部５…に充填されてい く。第１収納空部５…への羽毛の充填が完了した後、仮の開口部を縫合し、周縁 １Ｌ，２Ｌの縫合を完成させる。

【００１２】 上記第２収納空部６…への羽毛の充填は、第１収納空部５…への充填と同様に 行われるので、その説明を省略する。

【００１３】 以上述べたように、この実施形態では、羽毛布団を二層式にしたので、各第１ 収納空部５…，第２収納空部６…はより小さな袋として形成することができ、し たがって、各第１収納空部５…，第２収納空部６…に羽毛を充填しても、羽毛の 片寄りが少なくなり、長期間にわたって使用しても厚みの均一性を維持すること ができ、保温性や使用心地を良好に保つことができる。

【００１４】 また、二層のより小さな第１収納空部５…，第２収納空部６…に羽毛を充填す るので、充填を均一化することができ、身体へのフィット感が向上して、使用心 地を快適なものとすることができる。

【００１５】 布団を片づける際のたたみ付けは、布団全体の厚みを一層の場合と同じ厚さに することができるので、保管しやすい。

【００１６】 さらに、各羽毛層１１、１２は、異なる区分けパターンに従って羽毛が充填さ れるので、第１の羽毛層１１でのキルト位置（キルトテープ４の位置）７と、第 ２の羽毛層１２でのキルト位置８とは、互いにずれることになり、キルト位置で 厚みが極端に薄くなるようなことはなく、この点からも、保温性を良好にし、使 用心地を快適なものとすることができる。

【００１７】 また、キルト位置７，８では、相対するキルトテープ４の辺４Ｌを縫合して、 厚みとしてはキルトテープ２枚分の高さを確保することができるので、上記のキ ルト位置を互いにずらしたことによる効果と相俟って、保温性および使用心地を 改善することができる。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案の羽毛布団によれば、羽毛布団を二層式にした ので、各収納空部はより小さな袋として形成することができ、したがって、各収 納空部に羽毛を充填しても、羽毛の片寄りが少なくなり、長期間にわたって使用 しても厚みの均一性を維持することができ、保温性や使用心地を良好に保つこと ができる。

【００１９】 また、二層の小さな収納空部に羽毛を充填するので、充填を均一化することが でき、身体へのフィット感が向上して、使用心地を快適なものとすることができ る。

【００２０】 布団を片づける際のたたみ付けは、布団全体の厚みを一層の場合と同じ厚さに することができるので、保管しやすい。

【００２１】 さらに、各羽毛層は、異なる区分けパターンに従って羽毛が充填されるので、 第１の羽毛層でのキルト位置（キルトテープの位置）と、第２の羽毛層でのキル ト位置とは、互いにずれることになり、キルト位置で厚みが極端に薄くなるよう なことはなく、この点からも、保温性を良好にし、使用心地を快適なものとする ことができる。

【００２２】 また、キルト位置では、相対するキルトテープの辺を縫合して、厚みとしては キルトテープ２枚分の高さを確保することができるので、上記のキルト位置を互 いにずらしたことによる効果と相俟って、保温性および使用心地を改善すること ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る羽毛布団の各布地でのキルトテ
ープの配列を示す斜視図である。

【図２】この考案に係る羽毛布団の平面図である。

【図３】この考案に係る羽毛布団の底面図である。

【図４】図２のＡ−Ａ線断面図である。

【符号の説明】 １ 表地 １ｂ 表地の裏面 １Ｌ 表地の周縁 ２ 中地 ２ａ 中地の表面 ２ｂ 中地の裏面 ２Ｌ 中地の周縁 ３ 裏地 ３ａ 裏地の表面 ３Ｌ 裏地の周縁 ４ キルトテープ ４Ｌ キルトテープの辺 ５ 第１収納空部 ６ 第２収納空部 ７ 第１の羽毛層のキルト位置 ８ 第２の羽毛層のキルト位置 １０ 羽毛布団 １１ 第１の羽毛層 １２ 第２の羽毛層

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表地と中地の対向する各面に、第１の区
   分けパターンで配置したキルトテープを縫着し、その各
   面の相対する周縁およびキルトテープの相対する辺を縫
   合して収納空部を区画形成し、その収納空部の各々に羽
   毛を充填して成る第１の羽毛層と、 中地と裏地の対向する各面に、上記第１の区分けパター
   ンとは異なる第２の区分けパターンで配置したキルトテ
   ープを縫着し、その各面の相対する周縁およびキルトテ
   ープの相対する辺を縫合して収納空部を区画形成し、そ
   の収納空部の各々に羽毛を充填して成る第２の羽毛層
   と、 から成ることを特徴とする羽毛布団。