JP3035795U - 包装紙用シール材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リボンとラベルとから成る包装紙用シール材
の製造効率を向上させることを目的とする。 【構成】 表面に剥離層２ａが形成されているセパレー
タ２の上に、上記セパレータ２に対して接着機能を有す
る第１の粘着剤５を介してリボン３を接着するととも
に、上記セパレータ２及び上記リボン３の上面に、第２
の粘着剤６を介してラベルを接着するようにして、上記
リボン３を所定の形状に抜き落とす作業と、上記抜き落
としたリボン３を整列させた状態に保持する作業とを同
時に行うことができるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、包装紙用紙シ−ル材に係り、特に、リボンとラベルとからなる包装 紙用シ−ル材に用いて好適なものである。

【０００２】

【従来の技術】

周知の通り、包装紙の端部を止めるためにリボンとラベルとからなるシ−ル材 が用いられている。このような包装紙用シ−ル材は、表面に剥離層が形成されて いるセパレ−タの上に、リボンとラベルとが装着された状態でユ−ザに提供され るようになされている。従来この種のシ−ル材として、特開平２−２５１６４７ 号公報で示されたものがあった。詳しくは、表面に剥離層が形成されているセパ レ−タと、セパレ−タに対して接着されているラベルと、セパレ−タ及びラベル に挟まれた位置でラベルに接着され、その接着部分から外に延出したリボンと、 から成るシ−ル材である。

【０００３】 上記シ−ル材の製造方法に着目すると、第１に、帯状のセパレ−タ上に帯状の ラベル素材と帯状のリボン素材とが並行して位置せしめられる。上記ラベル素材 は、突出片を有し、ラベル素材の下側縁から突出する状態で形成されている。上 記突出片は製品となったときのラベルの下側部を形成する部分である。また、ラ ベルの裏面には接着剤が塗布されていて上記セパレ−タに対して接着するもので ある。他方上記リボン素材は、セパレ−タに対面する面である裏面に接着剤は塗 布されておらず、セパレ−タに対して単に載せられた状態となる。また、上記リ ボン上には、上記ラベル素材の突出片が延在した状態にあり、この突出片の裏面 の接着剤によって上記リボン素材がラベル素材に接着された状態となる。尚、上 記セパレ−タ及びラベル素材並びにリボン素材は長手方向に搬送されながら次工 程に向かう。

【０００４】 第２に、上記ラベル素材の突出片の輪郭と、打ち抜き後のラベルの外形輪郭と が連続するように、且つラベル素材の突出片の輪郭と、打ち抜き後のリボンの外 形輪郭とが一致するように、上記ラベル素材及びリボン素材からラベル及びリボ ンが一体的に打ち抜かれる。そして、これらラベル及びリボンの対が複数並んだ 状態で製造されるものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術により、先ず製造方法から着目すると、１として、上記ラベル素 材及びリボン素材からラベル及びリボンを一体的に打ち抜くことは不良品が出や すいという問題があった。詳しくは、上述した如く、上記ラベル素材の突出片の 輪郭と、打ち抜き後のラベルの外形輪郭とが連続するように、且つラベル素材の 突出片の輪郭と、打ち抜き後のリボンの外形輪郭とが一致するように、上記ラベ ル素材及びリボン素材からラベル及びリボンを一体的に打ち抜く必要があるもの の、上記セパレ−タ及びラベル素材並びにリボン素材を長手方向に送る際、蛇行 や送りピッチの誤差により打ち抜きが良好に行なわれない、具体的には打ち抜き 箇所がずれてしまい不良品が出やすかった。

【０００６】 ２として、製品となったときのラベルに於て、ラベル形状の種類の選択幅が小 さくなり易いという問題があった。詳しくは、製品となったときにラベルの下側 部となるラベル素材の突出片の形状が複雑になると、打ち抜きの際のずれ原因と なり易く、複雑な形状のラベルの製造が難しくなり、結果多種の形状のラベルを 作ることが難しかった。

【０００７】 次に、セパレ−タにラベル及びリボンが装着された製造品に着目すると、３と して、上記セパレ−タからラベル及びリボンの対を剥し、貼り付け相手に貼り付 けたとき、再び剥れ易いという問題があった。詳しくは、上記リボンのセパレ− タに対面する面である裏面には接着剤は塗布されていない。つまり、ラベルに付 いたリボンの面積分だけ、ラベルの接着面積が小さくなってしまっていた。この 為、上記ラベル及びリボンを貼り付け相手に貼り付けたとき、貼り付け相手に対 して全く接着していないリボンから剥れ易くなり、結果リボンに引っ張られる状 態でラベルも剥れてしまうことがあった。

【０００８】 従って本考案の目的とする所は、セパレ−タ及びラベル間にリボンの一部が挟 まれた状態で、セパレ−タに対してラベルが接着された状態にある包装紙用シ− ル材に於て、製造が簡単で、多種のラベル形状を実現し易く、貼り付け相手に対 して剥れにくい技術を提供するにある。

【０００９】

【課題を解決する為の手段】

上記目的を達成する為に本考案は次の技術的手段を有する。即ち、実施例に対 応する添付図面中の符号を用いてこれを説明すると、本考案は剥離層２ａが形成 されたセパレ−タ２と、当該セパレ−タ２の剥離層２ａに対して接着されている ラベル４と、上記セパレ−タ２及びラベル４に挟まれた部分でラベル４に接着さ れ、その接着部分から外に延出したリボン３と、から成る包装紙用シ−ル材１に 於て、 上記リボン３は、第１の粘着剤５が塗布されたリボン素材７を、セパレ−タ２ の剥離層２ａ上に貼り付けた状態から打ち抜くことによって、上記セパレ−タ２ に対して上記第１の粘着剤５で接着された状態と成されている部材であると共に 、上記ラベル４は、このラベル４が上記セパレ−タ２に対して接着された状態に あるリボン３に対して接着可能に、且つ上記セパレ−タ２に対しても接着可能に なる第２の粘着剤６を有し、予め抜き加工製造して完成させたラベル４を上記リ ボン３の上から接着することによって上記セパレ−タ２及びリボン３に接着され ている部材であることを特徴とする包装紙用シ−ル材である。

【００１０】 また、他の特徴とする部分は、上記リボン３は、上記セパレ−タ２に対して接 着された２枚のリボン素材７を重ねた状態で打ち抜くことによって、２枚のリボ ン３が重ねられた状態でセパレ−タ２に対して接着されている部材であることを 特徴とする。

【００１１】

【作用】 上記構成によると、本考案のラベル４は予め完成品として製造され、この製造 されたラベル４がリボン３に対して接着されることにより、セパレ−タ２上のリ ボン３に対して単に上から接着させるだけで包装紙用シ−ル材１を完成させるこ とができる。この結果従来のような厳密な打ち抜きの為の位置合わせが不要であ り、簡単な製造方法によってできた包装紙用シ−ル材１を提供することができる 。また、上記ラベル４は、このラベル４のみが別に予め完成品として製造される ので、複雑な形状等、種々の形状を選択することができる。更に、上記リボン３ は第１の粘着剤５を有するので、セパレ−タ２から剥され、貼り付け相手に貼り 付けられたとき、貼り付け相手に対して接着した状態となる。これにより、上記 リボン３が剥れることが少なく、以ってラベル４も剥れにくくなる。

【００１２】

【実施例】

図１は、本案包装紙用シ−ル材の一実施例を示す要部側面図である。図に示す ように、本実施例の包装紙用シ−ル材１は、セパレ−タ２とリボン３とラベル４ とを具備している。

【００１３】 一般に、セパレ−タ２はリ−ル状に巻かれた細長い部材であり、その表面に剥 離層２ａが形成されている。一方、リボン３は二枚重ねで構成されており、その 先端部の下面側に第１の粘着剤５が塗布されている。この第１の粘着剤５は、上 記セパレ−タ２の剥離層２ａに対して接着機能を有している。

【００１４】 また、ラベル４の下面のほぼ全域には第２の粘着剤６が塗布されている。この 第２の粘着剤６は、上記第１の粘着剤５と同様にセパレ−タ２の剥離層２ａに対 して接着機能を有するとともに、上記リボン３の上面に対しても接着機能を有し ている。

【００１５】 このように、本実施例の包装紙用シ−ル材１の構成においては、先ずリボン３ が第１の粘着剤５を介してセパレ−タ２の剥離層２ａ上に接着されており、更に その上からラベル４がセパレ−タ２およびリボン３の上面に接着されている。

【００１６】 ここで、上記構成からなる包装紙用シ−ル材１の製造工程の一例を図２〜図４ に基づいて説明する。先ず、第一の製造工程では、第１の粘着剤５が塗布された リボン素材７をセパレ−タ２の剥離層２ａ上に貼り付ける（図２）。

【００１７】 次いで、第二の製造工程では、図示せぬ型枠等によって上記リボン素材７を所 定形状に抜き落とし、その後、セパレ−タ２からリボン素材７を剥ぎ取る。これ により、セパレ−タ２の剥離層２ａ上に多数のリボン３が接着した状態で並べら れる（図３）。

【００１８】 続いて、第三の製造工程では、セパレ−タ３及びリボン３の上面に第２の粘着 剤６を介してラベル４を貼り付ける（図４）。上記ラベル４は予め完成品として 多数が独立した状態で製造されているものである。以上の製造工程により包装紙 用シ−ル材１が製造される。

【００１９】 上記製造工程は、セパレ−タ２の送り方向に対してリボン３とラベル４とを横 向きに並べた、いわゆる横流れ方式を採用しているが、これと反対にセパレ−タ の送り方向に対してリボン３とラベル４とを縦向きに並べた、いわゆる縦流れ方 式で製造することができる。

【００２０】 上記縦流れ方式の製造工程の一例を図５〜図７に基づいて説明する。先ず、第 一の製造工程では、中心の継ぎ目部分に第１の粘着剤８が塗布されたリボン素材 ９をセパレ−タ１０の剥離層１０ａ上に貼り付ける（図５）。

【００２１】 次いで、第二の製造工程では、図示せぬ型枠等によって上記リボン素材９を所 定形状に抜き落とし、その後、セパレ−タ１０からリボン素材９を剥ぎ取る。こ れにより、セパレ−タ１０の剥離層１０ａ上に多数のリボン１１が接着した状態 で並べられる（図６）。続いて、第三の製造工程では、セパレ−タ１０及びリボ ン１１の上面に第２の粘着剤１２を介してラベル１３を貼り付ける（図７）。上 記ラベル１３は予め完成品として多数が独立した状態で製造されているものであ る。以上の工程に従って縦流れ方式による包装紙用シ−ル材が製造される。

【００２２】 上述したように本実施例においては、先ずリボン３（１１）が第１の粘着剤５ （８）によってセパレ−タ２（１０）上に接着した状態で並べられ、その後でリ ボン３（１１）及びセパレ−タ２（１０）の上面にラベル４（１３）が貼り付け られる。すなわち、リボン３（１１）がセパレ−タ２（１０）に対して直接接着 されるようになっている。

【００２３】 したがって、リボン３（１１）を所定の形状に抜き落とす作業と、上記抜き落 としたリボン３（１１）を剥離させた状態に保持する作業とを同時に行なうこと ができる。その結果、包装紙用シ−ル材１の製造効率を大幅に向上させることが 可能となる。

【００２４】 なお、上記実施例の構成では、図４、図７に示すように２種類のリボン３、リ ボン１１を設けるようにしているが、本考案はこれに限らず、１種類のリボン、 或いは２種類以上のリボンを設けるようにすることも容易に可能である。

【００２５】

【考案の効果】

以上詳述した如く、本考案は請求項１記載によると、上記ラベルは予め完成品 として製造され、この製造されたラベルがリボンに対して接着されることにより 、セパレ−タ上のリボンに対して単に上から接着させるだけで包装紙用シ−ル材 を完成させることができる。この結果従来のような厳密な打ち抜きの為の位置合 わせが不要であり、簡単な製造方法によってできた包装紙用シ−ル材を提供する ことができる。また、上記ラベルは、このラベルのみが別に予め完成品として製 造されるので、複雑な形状等、種々の形状を選択することができる。更に、上記 リボンは第１の粘着剤を有するので、セパレ−タから剥され、貼り付け相手に貼 り付けられたとき、貼り付け相手に対して接着した状態となる。これにより、上 記リボンが剥れることが少なく、以ってラベルも剥れにくくなる。

【００２６】 また、請求項２記載によると、２枚のリボンを重ねることで、色違いのリボン の組み合わせることができ、色とりどりの色彩を選択することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す要部側面図である。

【図２】製造工程を説明する図（その１）である。

【図３】製造工程を説明する図（その２）である。

【図４】製造工程を説明する図（その３）である。

【図５】他の製造工程を説明する図（その１）である。

【図６】他の製造工程を説明する図（その２）である。

【図７】他の製造工程を説明する図（その３）である。

【符号の説明】

１ 包装紙用シ−ル材 ２、１０ セパレ−タ ２ａ、１０ａ 剥離層 ４、１３ ラベル ５、８ 第１の粘着剤 ６、１２ 第２の粘着剤

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 剥離層２ａが形成されたセパレ−タ２
   と、当該セパレ−タ２の剥離層２ａに対して接着されて
   いるラベル４と、上記セパレ−タ２及びラベル４に挟ま
   れた部分でラベル４に接着され、その接着部分から外に
   延出したリボン３と、から成る包装紙用シ−ル材１に於
   て、 上記リボン３は、第１の粘着剤５が塗布されたリボン素
   材７を、セパレ−タ２の剥離層２ａ上に貼り付けた状態
   から打ち抜くことによって、上記セパレ−タ２に対して
   上記第１の粘着剤５で接着された状態と成されている部
   材であると共に、上記ラベル４は、このラベル４が上記
   セパレ−タ２に対して接着された状態にあるリボン３に
   対して接着可能に、且つ上記セパレ−タ２に対しても接
   着可能になる第２の粘着剤６を有し、予め抜き加工製造
   して完成させたラベル４を上記リボン３の上から接着す
   ることによって上記セパレ−タ２及びリボン３に接着さ
   れている部材であることを特徴とする包装紙用シ−ル
   材。
2. 【請求項２】 上記リボン３は、上記セパレ−タ２に対
   して接着された２枚のリボン素材７を重ねた状態で打ち
   抜くことによって、２枚のリボン３が重ねられた状態で
   セパレ−タ２に対して接着されている部材であることを
   特徴とする請求項１記載の包装紙用シ−ル材。