JP3035111U

JP3035111U - コンパクトディスクの表面保護装置

Info

Publication number: JP3035111U
Application number: JP1996009817U
Authority: JP
Inventors: 瑪麗蔡
Original assignee: 瑪麗蔡
Priority date: 1996-08-26
Filing date: 1996-08-26
Publication date: 1997-03-11
Anticipated expiration: 2002-08-26

Abstract

(57)【要約】【課題】コンパクトディスクの表面保護装置。【解決手段】コンパクトディスクの、一つの円形の浮
凸部が中央に設けられたデータ読取り面上を被覆するコ
ンパクトディスクの表面保護装置で、該表面保護装置
は、十分な透明度と剛性を有する薄膜とされ、その形状
と大きさはコンパクトディスクに対応し組み合わせられ
るものとされ、該表面保護装置のコンパクトディスクに
対向する一面に、前述の浮凸部の周囲に沿って対応する
凸環が設けられ、該表面保護装置にコンパクトディスク
の周囲に嵌合するように折り曲げられ延伸されてなるリ
ムが設けられ、該リム上に少なくとも二つの嵌止突点が
設けられるか、或いはリムが内向きにやや傾斜して設け
られることを以て、コンパクトディスクを挟持し、コン
パクトディスク上に位置決めされ、コンパクトディスク
を保護して磨損、積塵、或いは黴を防ぐ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種のコンパクトディスクの表面保護装置に関し、特に一種の、コンパクトディスクのデータ読取り面上を被覆し、以てコンパクトディスクが磨損したり、塵が溜まったり、湿気により黴が発生するのを防ぎ、且つ製造が簡単で、取り付けに便利で、簡単に取り外せるものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

コンパクトディスクは、音楽、文字、図形及び映画などの情報を大量に保存できる。一般にコンパクトディスクの表面には螺旋形のトラックが刻まれ、データは２進数のデータ形式で、０と１からなる文字列信号がトラックに沿って配列され、その中のデータ読取り面上の平滑区は０を代表し、凹部は１を代表する。コンパクトディスクドライブの光ヘッドがコンパクトディスクの情報を読み取る時には、コンパクトディスクは不断に回転し、光ヘッドから弱いレーザー光が出て、回転するディスクから情報の入ったトラックをさぐり、反射してくる光を光センサーでとらえて情報を検出し、さらに検出された信号をスピーカー、コンピュータ或いはビデオデッキへと送る。ゆえに、コンパクトディスクの表面の凹部に磨損や傷が発生したり、ほこりがたまると、光ヘッドの読み取りに誤差やひずみが生じ、このため、傷や磨損、油汚れ、ほこりの堆積はコンパクトディスクを破損するおそれがあり、コンパクトディスクにとって大敵であった。この問題を改善するために、すでに、透明度の高いプラスチック膜に粘着剤を塗布し、その後に、コンパクトディスクのデータ読取り面上に粘着し、以てデータ読取り面を保護しているものがある。しかし、それは粘着剤塗布において、製造技術上、掌握が難しいという問題があり、塗布の不均一により粘着剤が流れた痕跡が発生する場合があり、この粘着剤がレーザー光でコンパクトディスクのデータ読取りを行う時に干渉を発生し、読み取りに誤差を発生した。また、もし粘着剤の透明度が高く、且つ均一に塗布されている場合、コンパクトディスクが新しい場合には使用状態は良好であるが、粘着剤は長期の使用の後に、或いは光線の照射の下で、化学変質し、このコンパクトディスクを汚染する恐れがあるため、この方法は改善が求められていた。

【０００３】図１に示されるのは、一種の周知のコンパクトディスクの保護装置であり、台湾特許公告第７５２０８０３９号である。これは、上述のプラスチック膜に粘着剤を塗布した後に、コンパクトディスクに粘着させる方法が、読み取りデータにエラーを生じることを鑑み、粘着剤をコンパクトディスクのデータ記録面以外の部分に塗布している。図１中のコンパクトディスク１は中央に一つの中央孔１０を備えたリング状の金属片とされ、その表面には情報を保存するデータ読取り面１１が設けられ、該中央孔１０の周囲部分１２及びコンパクトディスク１の外周部分１３は情報を記録しない空白地帯とされている。保護装置２は透明度が高く、且つコンパクトディスク１に組み合わせられる形状で、十分な剛性を有する片状の薄膜２０とされ、該薄膜２０の、上述のコンパクトディスク１の中央孔１０の周囲部分１２に対応する内縁２１、或いはコンパクトディスク１の外周部分１３に対応する外縁２２に、一層の粘着剤がリング状に塗布され、また該薄膜２０の粘着剤を塗布した表面を、一層の静電付着性を有し、形状が該薄膜２０に対応するものとされたはく離紙２３が被覆し、以て、該薄膜２０上の粘着剤の使用前の粘着性を維持している。前述の保護装置２を使用する時には、まず、はく離紙２３をはく離し、並びに該薄膜２０の内縁２１或いは外縁２２の粘着剤を塗布した部分を、コンパクトディスク１の中央孔１０の周囲部分１２或いはコンパクトディスク１の外周部分１３に対応させて粘着させ、これにより薄膜２０でコンパクトディスク１のデータ読取り面１１上を被覆して保護し、データ読取り面１１の損傷を防止する。

【０００４】上述の周知のコンパクトディスクの保護装置２は、簡単にコンパクトディスク１を被覆し保護できるとはいえ、使用時に以下のような不便な所があった。１．施工が簡単でなく、精密度が掌握しにくかった。即ち、薄膜２０上の、コンパクトディスク１の情報を保存していない空白地帯に対応する、内縁２１或いは外縁２２の二つの部分は、いずれも狭いリング形の区域とされ、このためこの小面積の区域に粘着剤を均一に塗布するのは施工が容易でなく、精密度を掌握しにくかった。また、該薄膜２０の粘着剤を塗布した内縁２１或いは外縁２２部分は、正確にコンパクトディスク１の中央孔１０の周囲部分１２或いはコンパクトディスク１の外周部分１３に対向させて粘着しなければならず、もし位置がずれてゆがみが発生したり、皺や気泡など品質不良の状況が発生すると、もともとのコンパクトディスク１を保護する目的を達成不能となり、貼り合わせ後の平整性に影響した。２．位置決め構造が設けられてなかった。即ち、該薄膜２０は内縁２１或いは外縁２２の二つの狭いリング状の区域を以てコンパクトディスク１に粘着されるだけで、位置決め構造が設けられてないため、その取り付け時の位置合わせ作業を進行しにくかった。３．重複して交換する時、品質が掌握できなくなった。該薄膜２０は長期の使用の後に、引き剥がし、新たな薄膜２０に交換できるが、薄膜２０を引き剥がした後、粘着剤がコンパクトディスク１上に残留すると、あらためて薄膜２０を貼る時の平整性と強固性に影響し、その粘着性が強固でなくなれば、コンパクトディスク１が高速回転してデータを読取られる時、該薄膜２０がコンパクトディスク１より分離してコンパクトディスク１と同期に回転できなくなり、コンパクトディスク１の読み取りにひずみが生じる恐れがあった。さらに、粘着剤が長期の使用により化学変化して変質しコンパクトディスク１を汚染したり、変質して不透明物となり、データ読取りに影響したりコンパクトディスク１を損壊する恐れがあった。４．はく離紙で被覆する必要があった。該薄膜２０上の粘着剤の粘着性を保持するために、薄膜２０の外に一層のはく離紙を設けて被覆する必要があり、製造コストの増加を招いた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記周知のコンパクトディスクの保護装置の有していた未改善の使用上の数々の欠点を改善するためになされたものであり、ゆえに、本考案は、製造が簡単で、取り付けしやすく、取り外しも簡単に行えるコンパクトディスクの保護装置を提供し、該保護装置を以てコンパクトディスクのデータ読取り面上を保護してコンパクトディスクの磨損、積塵、或いはカビの発生を防止することを課題としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、コンパクトディスクの、一つの円形の浮凸部が中央に設けられたデータ読取り面上を被覆する、一種のコンパクトディスクの表面保護装置であって、該表面保護装置は、十分な透明度と剛性を有する薄膜とされ、その形状と大きさはコンパクトディスクに対応し組み合わせられるものとされ、該表面保護装置のコンパクトディスクに対向する一面に、前述の浮凸部の周囲に沿って対応する凸環が設けられ、該表面保護装置にコンパクトディスクの周囲に嵌合するように折り曲げられ延伸されてなるリムが設けられ、コンパクトディスクを挟持し位置決めさせられることを特徴とする、コンパクトディスクの表面保護装置としている。

【０００７】請求項２の考案は、請求項１に記載のコンパクトディスクの表面保護装置で、その中、表面保護装置のコンパクトディスクの周縁に対応する部分に、上記凸環と同方向に支承環が設けられ、該保護装置が安定してコンパクトディスクに取り付けられることを特徴とする、コンパクトディスクの表面保護装置としている。

【０００８】請求項３の考案は、請求項１に記載のコンパクトディスクの表面保護装置で、その中、表面保護装置はポリカーボネートを一体成形したものとされる、コンパクトディスクの表面保護装置としている。

【０００９】請求項４の考案は、請求項１に記載のコンパクトディスクの表面保護装置で、その中、上記リムにはさらに少なくとも二つの嵌止突点が設けられ、該嵌止突点を以て、保護装置がさらに安定してコンパクトディスクを挟持し、コンパクトディスクに固定されることを特徴とする、コンパクトディスクの表面保護装置としている。

【００１０】請求項５の考案は、請求項１に記載のコンパクトディスクの表面保護装置で、その中、上記リムは内向きにやや傾斜して設けられ、それにより保護装置が、さらに安定してコンパクトディスクを挟持し、コンパクトディスクに固定されることを特徴とする、コンパクトディスクの表面保護装置としている。

【００１１】

【考案の実施の形態】

本考案は、コンパクトディスクの、一つの円形の浮凸部が中央に設けられたデータ読取り面上を被覆する、一種のコンパクトディスクの表面保護装置であって、該表面保護装置は、十分な透明度と剛性を有する薄膜とされ、その形状と大きさはコンパクトディスクに対応し組み合わせられるものとされ、該表面保護装置のコンパクトディスクに対向する一面に、前述の浮凸部の周囲に沿って対応する凸環が設けられ、該表面保護装置にコンパクトディスクの周囲に嵌合するように折り曲げられ延伸されてなるリムが設けられ、該リム上に少なくとも二つの嵌止突点が設けられるか、或いはリムが内向きにやや傾斜して設けられることを以て、コンパクトディスクを挟持し、コンパクトディスク上に位置決めされ、コンパクトディスクを保護して磨損、積塵、或いは黴を防ぐ。

【００１２】

【実施例】

図２に示されるように、本考案のコンパクトディスクの表面保護装置は、コンパクトディスク上に対応してそれを被覆する。該コンパクトディスク３は、一つのリング状の金属片とされ、それは、情報を保存し、レーザー光によるデータ読取りに供される一つのデータ読取り面３０を備え、該データ読取り面３０の中央には一つのリング状の突出する浮凸部３１が設けられ、その突出する高さは０．０４ｍｍとされ、この浮凸部３１の中央に中心孔３２が穿たれ、該中心孔３２の周囲部分及びコンパクトディスク３の外周部分は情報を保存していない空白地帯とされている。

【００１３】保護装置４は、十分な透明度と剛性を有する合成樹脂、例えばポリカーボネート（ＰＣ：Ｐｏｌｙｃａｒｂｏｎａｔｅ）を一体成形してなした片状薄膜とされ、その形状と大きさは、コンパクトディスク３の中空のリング状に対応し組み合わせられるものとされ、該保護装置４は前述のコンパクトディスク３のデータ読取り面３０上に対応しそれを被覆する。該保護装置４のコンパクトディスク３に向いた面の内縁には、前述の浮凸部３１外周に沿って対応する、浮凸部３１と同じ高さ、即ち０．０４ｍｍの凸環４０が凸設されている。そして保護装置４の外縁のコンパクトディスク３の外縁に対応する所には、該凸環４０と同じ高さに支承環４１が設けられている、さらに、この支承環４１より延伸されてコンパクトディスク３の周囲と嵌合するリム４２が形成されており、該リム４２の上端内周には内側に突出する少なくとも二つの嵌止突点４３が設けられ、リム４２にコンパクトディスク３の周囲を嵌止させることで、保護装置４がコンパクトディスク３のデータ読取り面３０上に固定される。その中、本実施例の保護装置４は、一体射出成形或いはシートを熱圧成形加工する方式で製造され、これは伝統的な加工製造プロセスとされるため、ここでは詳細に説明しない。

【００１４】図２、３に示されるように、保護装置４を使用する時には、保護装置４の凸環４０を有する一面をコンパクトディスク３のデータ読取り面３０に対向させ、並びに該保護装置４の一側縁を僅かに傾斜させてコンパクトディスク３の外に被せ、その後、さらに、保護装置４を完全にコンパクトディスク３の外周に嵌め、保護装置４にコンパクトディスク３のデータ読取り面３０上を被覆させ、保護させる。その中、該凸環４０及び支承環４１は、浮凸部３１と同じ高さにあるため、保護装置４とデータ読取り面３０間には一つの小空隙４４が残り、そのため、保護装置４とデータ読取り面３０間には摩擦が発生せず、並びにデータ読取り面３０の損傷が防止される。上記支承環４１はそれ自体が厚さを有するため、該保護装置４周囲の挟持応力を高める。

【００１５】図４に示されるのは、本考案のもう一つの実施例であり、その保護装置４’の構成部材の形状は上述の実施例とほぼ同じであるが、ただし、そのリム４２’は支承環４１よりやや中央に向けて傾斜しており、該保護装置４’がコンパクトディスク３のデータ読取り面３０を被覆する時、該リム４２’は拡張してコンパクトディスク３の周囲を挟持し、これにより該保護装置４’は安定してコンパクトディスク３上に固定される。

【００１６】また、本考案の前述の二つの実施例のリム４２、４２’周縁は、歯状とされてもよい。

【００１７】本考案は以上の構成よりなり、周知の技術と較べて以下のような優れた点を有している。１．施工が容易で、精密度が掌握しやすい。該保護装置４は伝統の一体射出成形或いは薄片を加工する方式で製造されるため、その加工プロセスは相当に簡単であり、且つその品質の制御、管理が行える。また、そのコンパクトディスク３外に嵌める方法とステップは非常に簡単であり、その施工が相当に容易であり、費用と手間、時間がかからない。２．位置決め構造が設けられている。該保護装置４は、コンパクトディスク３を挟持しコンパクトディスク３上に固定されて、コンパクトディスク３と一体に回転可能であり、且つ該保護装置４とデータ読取り面３０間に一つの小空隙４４が残されているため、保護装置４とデータ読取り面３０の間に摩擦が発生せず、コンパクトディスク３を磨損しない。３．交換可能で材質が安定している。保護装置４はコンパクトディスク３上に嵌められ、保護装置４が磨損したら簡単に取り外して交換でき、コンパクトディスク３を損壊することがない。４．はく離紙を設ける必要がない。該保護装置４は粘着剤による粘着を行わないため、一層のはく離紙により粘着剤を覆う必要がなく、普通の包装紙で包装すればよい。

【００１８】

【考案の効果】

総合すると、本考案は、一種の実用的なコンパクトディスクの表面保護装置を提供するものであり、特にコンパクトディスクのデータ読取り面上を被覆し、以てコンパクトディスクを磨損、積塵、或いは黴より保護することができ、その製造が簡単であり、取り付けに便利で、並びに簡単に取り外して交換でき、その全体構造及び空間形態において新規性を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知の一種のコンパクトディスクの保護装置の
分解斜視図である。

【図２】本考案の実施例の分解斜視図である。

【図３】本考案の実施例の拡大断面図である。

【図４】本考案のもう一つの実施例の拡大断面図であ
る。

【符号の説明】

３・・・コンパクトディスク３０・・・データ読取り
面３１・・・浮凸部４・・・保護装置４０・・・凸環４１・・・支承環
４２・・・リム４３・・・嵌止突点

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】コンパクトディスクの、一つの円形の浮
凸部が中央に設けられたデータ読取り面上を被覆する、
一種のコンパクトディスクの表面保護装置であって、該表面保護装置は、十分な透明度と剛性を有する薄膜と
され、その形状と大きさはコンパクトディスクに対応し
組み合わせられるものとされ、該表面保護装置のコンパクトディスクに対向する一面
に、前述の浮凸部の周囲に沿って対応する凸環が設けら
れ、該表面保護装置にコンパクトディスクの周囲に嵌合
するように折り曲げられ延伸されてなるリムが設けら
れ、コンパクトディスクを挟持し位置決めさせられるこ
とを特徴とする、コンパクトディスクの表面保護装置。
【請求項２】請求項１に記載のコンパクトディスクの
表面保護装置で、その中、表面保護装置のコンパクトデ
ィスクの周縁に対応する部分に、上記凸環と同方向に支
承環が設けられ、該保護装置が安定してコンパクトディ
スクに取り付けられることを特徴とする、コンパクトデ
ィスクの表面保護装置。
【請求項３】請求項１に記載のコンパクトディスクの
表面保護装置で、その中、表面保護装置はポリカーボネ
ートを一体成形したものとされる、コンパクトディスク
の表面保護装置。
【請求項４】請求項１に記載のコンパクトディスクの
表面保護装置で、その中、上記リムにはさらに少なくと
も二つの嵌止突点が設けられ、該嵌止突点を以て保護装
置がさらに安定してコンパクトディスクを挟持し、コン
パクトディスクに固定されることを特徴とする、コンパ
クトディスクの表面保護装置。
【請求項５】請求項１に記載のコンパクトディスクの
表面保護装置で、その中、上記リムは内向きにやや傾斜
して設けられ、それにより保護装置がさらに安定してコ
ンパクトディスクを挟持し、コンパクトディスクに固定
されることを特徴とする、コンパクトディスクの表面保
護装置。