JP3034879U - 住宅用バルコニードレインの排水ソケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便な排水ソケットを使用した施工方法によ
って外断熱住宅用バルコニーのドレイン回りを完全な水
密構造とし長期に渡り安定した機能を維持することを目
的とする。 【構成】 住宅用バルコニー断熱防水施工面に丸型のド
レイン孔を穿設し中間部に受け面を有し、受け面から上
部がバルコニー下地と断熱防水施工面間にある排水ソケ
ットを住宅用バルコニー下地に取り付ける。断熱防水施
工面から上部に受け面を有する呼びパイプを排水ソケッ
ト内部へ挿入すると共に呼びパイプの上部受け面を断熱
防水面に接着してその上面を防水処理する。排水ソケッ
ト下端は排水堅樋に挿入する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は建造物の屋上、バルコニー等特に外断熱住宅用バルコニードレインの 排水ソケットに係わるものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来外断熱住宅用バルコニーのドレイン回りは、断熱板材を切り欠いてそこに ドレインキャップや保護カバーを取り付けて施工するのが一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来の外断熱住宅用バルコニーの施工方法では断熱板材の切り欠 き部分を大きくせざるを得ず、保護カバーと断熱板材との間の隙間を完全に水密 にすることが困難であった。僅かな隙間から侵入した雨水は断熱板材に吸収し断 熱性能を著しく低下させる原因となっていたのである。

【０００４】 本考案は簡便な施工方法によって外断熱住宅用バルコニーのドレイン回りを完 全な水密構造とし長期に渡り安定した機能を維持することを目的とするものであ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案における排水ソケットは、外断熱住宅用バルコ ニー断熱防水施工面に丸型のドレイン孔を穿設し、中間都に受け面を有し、受け 面から上部がバルコニー下地と断熱防水施工面間にある排水ソケットを住宅用バ ルコニー下地に取り付ける。上部に受け面を有する呼びパイプを排水ソケット内 部へ挿入すると共に呼びパイプの上部受け面を断熱防水施工面に接着しその上面 を防水処理する。排水ソケット下端は排水堅樋に挿入しその隙間を防水処理する ものである。

【０００６】

【作用】

戸建て住宅及び集合住宅共にバルコニーを付設するのが昨今一般的であり、そ の工法も可能な限り現場施工を省略することに力点がおかれている。本考案の住 宅用バルコニードレインの排水ソケットは、住宅用バルコニー下地となるコンク リート、合板等に合成樹脂発泡板を敷設貼着しその上面に防水シート、防水パネ ル等を積層し防水施工する、いわゆる外断熱住宅用バルコニーに係わるものであ る。

【０００７】 住宅用バルコニーの上面に断熱材として用いる合成樹脂発泡板を仮敷設しこの 上部からバルコニー下地まで貫通するドレイン孔を穿設する。しかる後合成樹脂 製発泡板を除去しバルコニー下地に直接上面に受け面を有する排水ソケットを固 着する。排水ソケットは図１に示す如き、上部がパイプでその中間部に受け面を 有し下部がじょうろ形状及び機能を有するものであり、排水ソケットの受け面か ら上部のパイプの長さは２０〜６０ｍｍの範囲である。

【０００８】 排水ソケットの中間部にある受け面をバルコニー下地となる、コンクリート、 合板等に釘、ビス等で固着し、排水ソケットをバルコニー下地に固着した後断熱 材である合成樹脂発泡板をバルコニー下地に貼着する。排水ソケットの材質は、 ステンレス、銅、合成樹脂等で、合成樹脂の場合は塩化ビニール、ＡＢＳ樹脂、 ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等が好適である。

【０００９】 住宅用バルコニー下地の上に、断熱材として用いる合成樹脂発泡板を貼着し、 防水シート、防水パネル等を積層した上に防水処理を行なった後で、断熱防水施 工面上部から上部に受け面を有する呼びパイプを排水ソケット内部へ挿入する。 図２はこの状態を示した断面図であり、この呼びパイプは上部に受け面を付ける ことによって防水施工面との間隙を完全に水密化することができる。

【００１０】 排水ソケットと呼びパイプは排水ソケット内部で接着剤によって固着する。上 部に受け面を有する呼びパイプの材質はステンレス、銅、合成樹脂などで、合成 樹脂の場合は塩化ビニール、ＡＢＳ樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポ リプロピレン等が好適である。

【００１１】 排水ソケットの下端は排水用パイプである堅樋に挿入し排水ソケットと排水堅 樋とを接着剤により固着する。排水堅樋は塩化ビニール製で直径６ｃｍ又は９ｃ ｍ程度のパイプを使用する。

【００１２】 住宅用バルコニー面の防水処理方法は特に限定するものではなく、例えばアス ファルト系の材料を用いた防水処理方法、合成ゴムや合成樹脂製のシートを用い た防水処理方法、合成樹脂製の液状材料を補強布およびメッシュなどに張り付け ながら塗布又は吹き付ける防水処理方法などいずれでもよい。

【００１３】

【実施例】

以下本考案に係る住宅用バルコニードレインの排水ソケットの実施例について 説明する。

【００１４】 住宅用バルコニー下地合板４の上に３０ｍｍ厚ポリスチレン発泡板９を仮敷設 しその表面に０．１６ｍｍ厚の防水シート８（旭・デュポン製「タイベック」） さらにその上に１１ｍｍ厚のスラグ石膏板の表裏面および端面の６面を合成ゴム アクリル樹脂エマルジョンからなる基材同等不燃防水材（東洋エクステリア（株 ）製「リボールマィティ」）で塗布被覆した不燃無機質防水板７を積層し、その 上面から直径６ｃｍのドレイン孔１３を穿設した。

【００１５】 ポリスチレン発泡板、防水シート、不燃無機質防水板を取り除き中間部に受け 面を有し、受け面から上部が４０ｍｍでバルコニー下地と断熱防水施工面間にあ る塩化ビニール製の排水ソケット１を住宅用バルコニー下地合板にビス３止め、 しかる後ポリスチレン発泡板を合板に敷設貼着しさらに防水シート、不燃無機質 防水板を積層貼着した。

【００１６】 不燃無機質防水板の接合部分の隙間に変性シリコーン系のシーリング材（日立 化成ポリマー（株）製「ハイボンド２０００」）を充填した。充填したシーリン グ材の上面を合成ゴムアクリル樹脂エマルジョンからなる基材同等不燃防水材（ 東洋エクステリア（株）製「リボールマィティ」）を塗布し防水被膜層を形成し た。（図示せず）

【００１７】 不燃無機質防水板の上からポリスチレン発泡板を通して上部に受け面を有する 呼びパイプ５を排水ソケット内部まで挿入し接着剤で固着した。呼びパイプ上部 の受け面は不燃無機質防水板に接着固定すると共にその上面を合成ゴムアクリル 樹脂エマルジョンからなる基材同等不燃防水材（東洋エクステリア（株）製「リ ボールマィティ」）を塗布して防水被湊層１１を形成した。

【００１８】 排水ソケット下端を直径６ｃｍの塩化ビニール製排水堅樋１２に挿入し接着剤 で固着した。

【００１９】

【考案の効果】

本考案の排水ソケットを使用することによって以上の如く現場における作業が 極めて簡便でしかも外断熱工法において最も困難なドレイン回りの施工を未熟練 工でも容易に行なうことができ、又雨水による断熱性の低下も防止することがで き長期に渡って安定した排水機能を維持することが可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】排水ソケット取り付け状態断面図

【図２】本実施例のドレイン回り断面図

【符号の説明】 １．排水ソケット ２．排水ソケットの上部受け面 ３．ビス ４．合板 ５．呼びパイプ ６．呼びパイプの上部受け面 ７．不燃無機質防水板 ８．防水シート ９．ポリスチレン発泡板 １０．接着剤 １１．防水被膜層 １２．排水堅樋 １３．ドレイン孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項 １】 外断熱住宅用バルコニー断熱防水施工
   面にドレイン孔を穿設し、中間都に受け面を有し、受け
   面から上部がバルコニー下地と断熱防水施工面間にある
   排水ソケットを住宅用バルコニー下地に取り付け、上部
   に受け面を有する呼びパイプを排水ソケット内部へ挿入
   すると共に呼びパイプ上部の受け面を断熱防水施工面に
   接着してその上面を防水処理し、排水ソケット下端を排
   水堅樋に挿入することを特徴とする住宅用バルコニード
   レインの排水ソケット。