JP3033998B2 - 入賞ライン発光装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は入賞ライン発光装置、更に詳しくは、スロッ
トマシンの正面中央付近に設けられた３つのリール窓を
横切って固定される５本の入賞ラインを、そのスロット
マシンのゲーム進行に応じて点灯させたり、消灯させた
りすることができるような装置、に関するものである。

「従来の技術」 （１）従来のスロットマシンを、第２図及び第３図に基
づいて説明する。

第２図は、スロットマシンの回転リールとその回転リ
ールに貼付されるリールテープとを示す斜視図である。
また、第３図は、従来のスロットマシンの正面図であ
る。

従来のスロットマシンは、有底円筒状であって回転中
心軸を水平とした３つの回転リール50に各々対応して３
つ横並びに設けられた縦長長方形のリール窓40をゲーム
機表側中央付近に設け、このリール窓40に回転リール50
外周に貼付されたリールテープ60に描かれた表示された
絵柄61が縦方向に３つずつ目視可能となるように形成し
ている。

このリール窓40には、３つのリール窓40を水平方向に
横切って３つの回転リール50外周の絵柄61の組合せを表
す３本の入賞ライン19と、３つのリール窓を対角方向に
横切って３つの回転リール50外周の絵柄61の組合せを表
す２本の入賞ライン19とが描かれている。

このようなスロットマシンにおけるゲームの入賞の種
類は、コインの投入枚数や入賞ライン19に沿った絵柄61
の組合せの種類によってたくさんのパターンがある。

コインの投入枚数は１枚から３枚であり、その投入枚
数に応じてその１ゲームにおいて入賞となり得る入賞ラ
イン19の本数が増加するよう設定されている。また入賞
となる絵柄61の組合せは、ゲーム機の上パネル49などに
小さく表示されている。

（２）しかしながら、ある１ゲームについて自分はコイ
ンを何枚投入し、それによってどれが入賞ライン19とな
りうるか、又は、リール窓40に出た絵柄61のみを目視し
てその１ゲームにおいて入賞絵柄の組合せがあるかどう
か、といった判別は、経験を積んで入賞絵柄の種類が頭
に入ったようなプレーヤーでないと困難である。

このため、従来のスロットマシンには、例えば第３図
に図示したような、入賞ラインランプ70を設けていた。

即ち、リール窓40の近傍（第３図に示す例にあっては
ゲーム機に向かってリール窓40の右側）に、５本の入賞
ライン19にそれぞれ対応した入賞ラインランプ70を設け
ることとしていた。

（３）この入賞ラインランプ70は、ゲームスタート時に
コインの投入枚数に応じて入賞の可能性のある入賞ライ
ン19に該当するものが点灯するとともに、ゲーム終了時
に入賞絵柄の組合せとなった入賞ライン19に対応するも
のが点灯或いは点滅するよう形成されている。

更に具体的に説明する。ゲームスタート時に、コイン
投入枚数が１枚の場合は中央の入賞ライン19に対応する
上から３番目の入賞ラインランプ70のみが点灯し、コイ
ン投入枚数が２枚の場合は上下端を除く３つの入賞ライ
ンランプ70が点灯レコイン投入枚数が３枚の場合には全
ての入賞ラインランプ70が点灯する。プレーヤーは、入
賞ラインランプ70の点灯を目視することによって入賞の
可能性のある入賞ライン19を確認できる。

そして、ゲームが終了した場合には、コイン投入時に
点灯した入賞ラインランプ70のうち、入賞絵柄の組合せ
となった入賞ライン19に対応する入賞ラインランプ70の
みが点灯或いは点滅し、他の入賞ラインランプ70は消灯
する。プレーヤーは、入賞ラインランプ70の点灯或いは
点滅を目視することによって入賞絵柄の組合せとなった
入賞ライン19を確認できる。

「発明が解決しようとする課題」 （１）しかしながら、従来のスロットマシンの入賞を示
すための入賞ラインランプ70には、次のような欠点があ
った。

即ち、プレーヤーは、スロットマシンのリール窓40に
現れる絵柄61のみに視線を集中させていることがほとん
どであり、そのリール窓40の近傍にある入賞ラインラン
プ70の点灯又は消灯は、リール窓40にあった視線を入賞
ラインランプ70の方へ移さなければ確認できない。

コイン投入時にどの入賞ライン19に絵柄61が揃えば入
賞となるかを確認するために入賞ラインランプ70の方へ
視線を変えること、又は１ゲームが終了する毎に入賞ラ
インランプ70の方へ視線を変えることは、その煩わしさ
やゲームに対する集中力の低下防止、等の理由から、一
般のプレーヤーが好むところではない。

（２）コイン投入時にどの入賞ライン19に絵柄61が揃え
ば入賞となるか、又は入賞となった場合にどの入賞ライ
ン19に絵柄61が揃ったために入賞となったか、というこ
とを、リール窓40のみに視線を集中させているだけで判
別できるようなスロットマシンがあれば、上記のような
従来技術の欠点は解決できる。

（３）本発明の解決すべき課題は、次の３つの点にあ
る。

第１に、コイン投入枚数に応じてどの入賞ラインに絵
柄が揃えば入賞となるか、ということをリール窓のみを
見ているだけで判別できるようなスロットマシンを提供
することにある。

第２に、入賞となった場合にどの入賞ラインについて
の絵柄が入賞絵柄の組合せとなったか、ということをリ
ール窓のみを見ているだけで判別できるようなスロット
マシンを提供することにある。

第３に、コイン投入枚数に応じてどの入賞ラインに絵
柄が揃えば入賞となるか、及び入賞となった場合にどの
入賞ラインについての絵柄が入賞絵柄の組合せとなった
か、ということをリール窓のみを見ているだけで判別で
きるようなスロットマシンを提供することにある。

「課題を解決するための手段」 本発明は、前記の第３の課題を解決するためのもので
あり、次の５つの点を特徴とする。

第１に、例えば第１図に示すように、３つの回転リー
ル（50）に各々対応して３つ横並びに設けられた縦長長
方形のリール窓（40）を、スロットマシンに設けてい
る。

そして、リール窓（40）には、例えば第1,2図に示す
ように、回転リール（50）外周に表示された絵柄（61）
が縦方向に３つずつ目視可能となるように形成してい
る。

第２に、例えば第1,2図に示すように、３つのリール
窓（40）を横切って３つの回転リール（50）の絵柄（6
1）の組合せを表す３本の入賞ライン（19）と、３つの
リール窓（40）を対角方向に横切って３つの回転リール
（50）の絵柄（61）の組合せを表す２本の入賞ライン
（19）と、に沿って５本の線光源（10）を設けている。

上記線光源（10）は、例えば第１図に示すように、光
ファイバー（11）と、２種類の光源、例えば赤色光源
（12）及び青色光源（13）とから構成している。なお、
線光源（10）としては、光ファイバー（11）、赤色光源
（12）、青色光源（13）に限定されるものでない。

第３に、例えば第１図に示すように、５本の線光源
（10）の発光を個別に制御する発光制御装置（20）を備
えている。

第４に、発光制御装置（20）は、５本の線光源（10）
のうちスロットマシンへのコイン投入枚数に応じた入賞
絵柄の組合せとなりうる入賞ライン（19）の線光源（1
0）を発光させること、及び入賞絵柄の組合せに該当す
ることとなった入賞ライン（19）の線光源（10）を発光
させること、を制御可能であるよう形成されている。

第５に、コイン投入枚数に応じた入賞絵柄の組合せと
なりうる入賞ライン（19）の線光源（10）と、入賞絵柄
の組合せに該当することとなった入賞ライン（19）の線
光源（10）との発光色を異ならしめたものである。

「作用」 本発明に係わる入賞ライン発光装置の作用について説
明する。

本発明に係わる入賞ライン発光装置を備えたスロット
マシンを操作しようとするプレーヤーは、スロットマシ
ンに１枚ないし３枚のコインを投入する。

コイン投入枚数に応じて、発光制御装置（20）が５本
の線光源10の発光を制御する。

プレーヤーは、リール窓（40）に視線を置きながら
も、線光源（10）の発光を目視することによって入賞の
可能性のある入賞ライン（19）を確認できる。

ゲームが終了した場合、発光制御装置（20）は、コイ
ン投入時に発光した線光源（10）のうち、入賞絵柄の組
合せとなった入賞ライン（19）に対応する線光源（10）
のみを発光させるよう制御する。

プレーヤーは、リール窓（40）に視線を置きながら
も、線光源（10）の発光を目視することによって入賞絵
柄の組合せとなった入賞ライン（19）を確認できる。

「実施例」 以下、本発明を実施例によって更に詳しく説明する。

第１図は、本発明に係る入賞ライン発光装置の一実施
例を示す概念図である。

以下に、本実施例の構成について説明する。

本実施例の入賞ライン発光装置を使用するスロットマ
シンは、有底円筒状であって回転中心軸を水平とした３
つの回転リール50に各々対応して３つの横並びに設けら
れた縦長長方形のリール窓40を設け、このリール窓40に
回転リール50外周に貼付されたリールテープ60の絵柄61
が縦方向に３つずつ目視可能となるように形成されてい
る。

また、３つのリール窓40を水平方向に横切って３つの
回転リール50の絵柄61の組合せを表す３本の入賞ライン
19と、３つのリール窓40を対角方向に横切って３つの回
転リール50の絵柄61の組合ぜを表す２本の入賞ライン19
とに沿って５本の線光源10を備えると共に、その５本の
線光源10の発光を個別に制御する発光制御装置20を備え
ている。

なお、図示は省略するものの、本実施例の入賞ライン
発光装置を使用するスロットマシンは、入賞ラインラン
プを用いていない。

線光源10は、ゲーム機正面側に向かって発光可能であ
るような光ファイバー11と、その光ファイバー11に対し
て光を供給する２種類の光源とを備えて形成されてい
る。２種類の光源とは、光ファイバー11の右端から赤い
光を供給する赤色光源12、及び光ファイバー11の左端か
ら青い光を供給する青色光源13である。

発光制御装置20は、５本の線光源10のうちスロットマ
シンへのコイン投入枚数に応じた入賞絵柄の組合せとな
りうる入賞ライン19の線光源10を発光させること、及び
ゲーム終了時に入賞絵柄の組合せに該当することとなっ
た入賞ライン19の線光源10を発光させること、を制御可
能であるよう形成された装置である。

本実施例にあっては、スロットマシンへのコイン投入
枚数に応じた入賞絵柄の組合せとなりうる入賞ライン19
については、赤色光源12を用いて光ファイバー11を発光
させ、ゲーム終了時に入賞絵柄の組合せに該当すること
となった入賞ライン19については、青色光源13を用いて
光ファイバー11を発光させることとしている。

なお、スロットマシンへのコイン投入枚数、及び入賞
絵柄の組合せの存否等についての情報は、スロットマシ
ンのゲームの進行を制御するゲーム制御装置30から供給
される。

以下に、本実施例の作用について説明する。

本実施例に係る入賞ライン発光装置を備えたスロット
マシンを操作しようとするプレーヤーは、スロットマシ
ンに１枚ないし３枚のコインを投入する。

コイン投入枚数に応じて、発光制御装置20が５本の線
光源10の発光を制御する。

具体的には、コイン投入枚数が１枚の場合は、中央の
入賞ライン19に対応する上から３番目の線光源10のみが
発光する。即ち、中央の入賞ライン19に対応する赤色光
源12の発光によって光ファイバー11が赤く発光する。

同様に、コイン投入枚数が２枚の場合は、上下端を除
く３つの線光源10が発光し、コイン投入枚数が３枚の場
合には全ての線光源10が発光する。

するとプレーヤーは、リール窓40に視線を置きながら
も、線光源10の発光を目視することによって入賞の可能
性のある入賞ライン19を確認できる。

ゲームが終了した場合、発光制御装置20は、コイン投
入時に発光した線光源10のうち、入賞絵柄の組合せとな
った入賞ライン19に対応する線光源10のみを発光させる
よう制御する。

即ち、入賞絵柄の組合せとなった入賞ライン19に対応
する青色光源13が発光することによって光ファイバー11
が青く発光する。

するとプレーヤーは、リール窓40に視線を置きながら
も、線光源10の発光を目視することによって入賞絵柄の
組合せとなった入賞ライン19を確認できる。

以下に、本実施例の効果について説明する。

本実施例によれば、コイン投入枚数に応じてどの入賞
ライン19に絵柄61が揃えば入賞となるか、及び入賞とな
った場合にどの入賞ライン19についての絵柄61が入賞絵
柄の組合せとなったか、ということをリール窓40のみを
見ていて判別できるようなスロットマシンを提供するこ
とができた、という効果がある。

本実施例によればスロットマシンの中パネル部分の有
効利用を図ることができる。即ち、入賞ラインランプを
省略することができたので、入賞ラインランプの設置に
要していたスロットマシン内のスペースがいらなくなっ
てスペースの有効利用を図ることができる。

加えて、入賞ラインランプの点灯に伴って発生してい
た熱による周辺機器への悪影響もなくなることとなる。

以下に、本実施例のバリエーションについて説明す
る。

前記した実施例の入賞ライン発光装置にあっては、線
光源10は発光制御装置20の制御によって「発光」する、
として説明したが、 本発明に係わる入賞ライン発光装置にいう「発光」は
単なる「点灯」のみではなく、発光と消灯とを繰り返す
ような「点滅」をも含むこととする。

前記した実施例では、線光源として光ファイバー11,
赤色ランプ12,青色ランプ13等を採用した。この光ファ
イバー11は、連続した線状に発光するように形成するこ
ともできるし、鎖線状に発光させることもできる。

また、線光源として光ファイバー11に限られず、例え
ば透光性を有する材料のうち、盤面手前側を除いてマス
キングしたような素材であっても、線光源として機能す
るものであれば使用できる。

また、光ファイバー11の両端に異なった光源を設ける
のではなく、光ファイバー11の一端にのみ光源を設ける
と共に、発光制御装置20がそれら光源による光ファイバ
ーへの光の供給の切り替えを行わせることができるよう
に形成し、ゲーム開始時とゲーム終了時とで発光色を変
えることもできる。

「発明の効果」 本発明によれば、次のような効果を奏する。

即ち、コイン投入枚数に応じてどの入賞ラインに絵柄
が揃えば入賞となるか、及び入賞となった場合にどの入
賞ラインについての絵柄が入賞絵柄の組合せとなった
か、ということをリール窓のみを見ているだけで判別で
きるようなスロットマシンを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る入賞ライン発光装置の一実施例
を示す概念図である。 第２図は、スロットマシンの回転リールとその回転リー
ルに貼付されるリールテープとを示す斜視図である。 第３図は、従来のスロットマシンの正面図である。 10……線光源、11……光ファイバー 12……赤色光源、13……青色光源 19……入賞ライン、20……発光制御装置 30……ゲーム制御装置、40……リール窓 49……上パネル、50……回転リール 60……リールテープ、61……絵柄 70……入賞ラインランプ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】３つの回転リールに各々対応して３つ横並
   びに設けられた縦長長方形のリール窓をスロットマシン
   に設け、このリール窓に回転リール外周に表示された絵
   柄が縦方向に３つずつ目視可能となるように形成し、 ３つのリール窓を横切って３つの回転リールの絵柄の組
   合せを表す３本の入賞ラインと、３つのリール窓を対角
   方向に横切って３の回転リールの絵柄の組合せを表す２
   本の入賞ラインと、に沿って５本の線光源を設けると共
   に、 その５本の線光源の発光を個別に制御する発光制御装置
   を備え、 その発光制御装置は、５本の線光源のうちスロットマシ
   ンへのコイン投入枚数に応じた入賞絵柄の組合せとなり
   うる入賞ラインの線光源を発光させること、及び入賞絵
   柄の組合せに該当することとなった入賞ラインの線光源
   を発光させること、を制御可能であるように形成すると
   共に、 スロットマシンへのコイン投入枚数に応じて入賞絵柄の
   組合せとなりうる入賞ラインを発光させる線光源と、入
   賞絵柄の組合せに該当することとなった入賞ラインを発
   光させる線光源とを、異なった発光色に形成したことを
   特徴とする入賞ライン発光装置。